JPH07253496A - 放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置 - Google Patents

放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置

Info

Publication number
JPH07253496A
JPH07253496A JP4256094A JP4256094A JPH07253496A JP H07253496 A JPH07253496 A JP H07253496A JP 4256094 A JP4256094 A JP 4256094A JP 4256094 A JP4256094 A JP 4256094A JP H07253496 A JPH07253496 A JP H07253496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decontamination
tank
storage tank
metal waste
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4256094A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Toda
正見 遠田
Katsumi Hosaka
克美 保坂
Hideaki Hioki
秀明 日置
Nobuhide Kuribayashi
伸英 栗林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4256094A priority Critical patent/JPH07253496A/ja
Publication of JPH07253496A publication Critical patent/JPH07253496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】放射性金属廃棄物内面の溶解速度の低下を防止
して短時間で放射能を除去または放射能レベルを低減さ
せる。 【構成】除染槽1内にバルブ4および配管5の放射性金
属廃棄物と除染液3を収納する。除染槽2の底部にドレ
ンバルブ12およびドレンライン13を介して除染液3の貯
留槽2を接続する。また。除染液1の底部と貯留槽2の
底部とをポンプ6、供給バルブ7を介して供給ライン8
で接続する。除染槽1の側面と貯留槽2の側面とをオー
バーフローライン9で接続する。バルブ4および配管5
の放射性金属廃棄物に対して除染液3の接触と、この除
染液3を分離する操作を所定時間毎に繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力施設の運転、定
期検査時および廃止措置時に発生する放射性金属廃棄物
の除染方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力施設の運転、定期検査時および廃
止措置時に発生する放射性金属廃棄物を除染する方法と
しては、例えば特開昭63−188799号公報、特開平1−31
1300号公報および特開平2−22597 号公報に開示されて
いるように、酸性除染液を用いた化学除染方法が国内外
で開発され実用化されている。
【0003】すなわち、金属廃棄物の表面に付着してい
る放射性物質を溶解または剥離除去して放射性金属廃棄
物を除去する方法において、放射性金属廃棄物を第1液
として濃度5重量%以上の硫酸溶液中に温度60℃以上の
条件下に浸漬した後、次に第2液として硫酸に酸化性の
金属塩を添加した水溶液中に浸漬するものである。
【0004】また、金属廃棄物の一部と犠牲アノードを
短絡させるか、さらに電圧を一定時間印加し、停止する
操作サイクルを繰り返すことによって電解還元を行う除
染方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の除染方法は例えば、直管、曲管またはバルブ等の金属
廃棄物を除染槽内で除染した場合は、金属廃棄物内面の
除染液は、外面(沖合い)の除染液と置換され難いため
内面の金属母材の溶解に伴って濃度が低下して、金属母
材の溶解速度は減少する。
【0006】金属廃棄物の放射能を除去するための除染
時間は溶解速度に依存するため、板状の金属廃棄物と比
較して放射能を除去または放射能レベルを低下させるま
でに長時間を要する問題点があった。
【0007】この問題点を解決するために直管、曲管ま
たはバルブ等の金属廃棄物の内面に除染液を強制的に供
給して除染する方法があるが、除染液を供給するための
ノズルの口径を金属廃棄物の形状に合わせたものを用い
る必要があるため、除染装置が複雑になり、また大量の
金属廃棄物を除染できない課題がある。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、金属廃棄物内面の溶解速度の低下を
防止して短時間に金属廃棄物の放射能を除去または放射
能レベルを低減する放射性金属廃棄物の除染方法および
その装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の放射性金属廃棄
物の除染方法および装置は、原子力施設で使用され、放
射性物質で汚染された金属廃棄物を化学除染する方法に
おいて、前記金属廃棄物に前記除染液を接触させる固液
接触操作と、この接触した前記除染液と前記金属廃棄物
とを分離する固液分離操作とを所定時間毎に繰り返すこ
とを特徴とする。また前記金属廃棄物に対して前記除染
液の接触と同時に超音波を照射し、前記除染液を分離し
た時点で超音波の照射を停止する除染を所定時間毎に繰
り返すことを特徴とする。
【0010】前記除染液の接触と分離を繰り返す装置
は、金属廃棄物を除染するための除染槽と、除染液を貯
留するための貯留槽と、この貯留槽から前記除染槽に除
染液を供給するためのポンプおよび除染液供給ライン
と、前記除染槽から前記貯留槽に除染液を戻すオーバー
フローラインと、前記貯留槽のみで除染液を循環する循
環ラインとで構成され、前記ポンプを起動して前記除染
液を除染液供給ラインとオーバブローラインを経由して
貯留槽と除染槽とに循環し、次にポンプの起動を停止し
て除染槽内の除染液を貯留槽に戻す運転を所定時間毎に
繰り返すことを特徴とする。
【0011】また、前記ポンプを起動して前記除染液を
除染液供給ラインとオーバーフローラインを経由して貯
留槽と除染槽とに循環し、次に循環ラインに切り替えて
貯留槽のみで除染液を循環して除染槽内の除染液を貯留
槽に戻す運転を所定時間毎に繰り返すことを特徴とす
る。
【0012】前記除染液の接触と分離を繰り返す装置
は、金属廃棄物を除染するための除染槽と、除染液を貯
留するための貯留槽と、この貯留槽にガスを供給するた
めガス供給装置およびガス供給ラインと、前記貯留槽か
ら除染槽に化学液を供給するための除染液供給ラインと
で構成され、前記ガス供給装置から前記貯留槽にガスを
供給して除染液を除染槽に満たし、次にガスの供給を停
止して貯留槽に化学除染液を戻す運転を所定時間毎に繰
り返すことを特徴とし、前記ガスは空気または窒素(N
2 )、またはアルゴン(Ar)およびヘリウム(He)
等の不活性ガスであることを特徴とする。
【0013】前記除染液の接触と分離を繰り返す装置
は、金属廃棄物を除染するための除染槽と、金属廃棄物
を収納するための網状に多数の孔を有する収納容器と、
駆動機構とで構成され、前記駆動機構に吊り設された前
記収納容器を除染液に吊り下げて浸漬し、次に前記収納
容器を駆動機構により除染液から吊り上げる運転を所定
時間毎に繰り返すことを特徴とする。
【0014】前記除染液の接触と分離を繰り返す装置
は、除染液の脱気装置と、ビリニデン前記除染槽内にフ
ルオライド樹脂(PVDF)をライニングした超音波振
動子を設置し、前記超音波振動子は前記除染槽内の直角
2面の壁と底部に設置したことを特徴とする。
【0015】また、前記除染槽を仕切板により振動子収
納槽と処理槽に分離して、前記振動子収納槽には超音波
振動子を設置し、前記処理槽に金属廃棄物を収納したこ
とを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明は、直管、曲管またはバルブ等の金属廃
棄物内面の放射能を短時間に除染することが目的であ
る。この手段として除染槽内の金属廃棄物に対して除染
液の供給と、除染槽内の除染液を貯留槽へ戻す運転をポ
ンプの起動と停止、または除染液供給ラインと循環ライ
ンへの切り替え、あるいは空気、窒素(N2 )、不活性
ガスの供給と停止を所定時間毎に繰り返し、金属廃棄物
内面の除染液濃度の低下を防止するものである。
【0017】これにより金属廃棄物内面の溶解速度は、
除染液の常時浸漬した場合と比較して速くなり、短時間
に金属廃棄物内面の放射能を除去または放射能レベルを
低下することができる。
【0018】また、金属廃棄物を収納容器に収納して駆
動機構により除染液に浸漬(吊り下げ)し、次に除染液
から分離(吊り上げ)する運転を所定時間毎に繰り返す
場合も、上述の運転方法と同様な効果があり、金属廃棄
物内面の除染液濃度の低下を防止することができる。
【0019】さらに上述した運転方法と併用して金属廃
棄物に超音波を照射した場合は、超音波は化学反応を促
進する作用があるため、金属廃棄物内面の溶解速度は速
められ、短時間に金属廃棄物の放射能を除去または放射
能レベルを低下させることができる。
【0020】この時、化学除染液中の溶存ガスを脱気装
置により脱気すると超音波の効果を最大限に利用するこ
とができ金属廃棄物内面の溶解速度はさらに向上する。
【0021】なお、除染槽内に超音波振動子を設置する
場合は、除染液が腐食性のため耐薬品性のフッ素樹脂を
コーティングする必要があり、コーティング材料として
はフッ素樹脂の中でも耐放射線性に優れているビニルデ
ンフルオライド樹脂(PVDF)が適当である。
【0022】また、除染槽を仕切板により振動子収集槽
と金属廃棄物処理槽に分離して仕切板を介して金属廃棄
物に超音波を照射する場合は、振動子収納槽内の超音波
を伝搬するための液体は水で良く、超音波振動子にはフ
ッ素樹脂をライニングする必要がない。これにより振動
子の耐久性が向上し、保守点検が容易となる。
【0023】
【実施例】本発明に係る放射性金属廃棄物の除染方法お
よび装置の第1の実施例を図1を参照しながら説明す
る。図1は本発明を説明するための放射性金属廃棄物の
除染装置の一例を示した系統図である。
【0024】図1中符号1は除染槽、2は貯留槽であ
る。除染槽1は貯留槽2よりも高い位置に設置され、そ
れぞれに化学除染液3が収納されている。除染槽1内に
は放射性物質で汚染されたバルブ4と配管5の金属廃棄
物が収納され、貯留槽2内には除染液3を加熱するため
のヒータ14が設置されている。
【0025】貯留槽2と除染槽1はそれぞれ底面がポン
プ6と供給バルブ7が付設された供給ライン8で接続
し、側面がオーバーフローライン9により接続されてい
る。また、貯留槽2の側面には循環バルブ10が付設され
た循環ライン11が接続され、さらに、除染槽1の底面と
貯留槽2の上面とはドレンバルブ12が付設されたドレン
ライン13で接続されている。
【0026】図1に示した除染装置を用いて金属廃棄物
を除染する方法について説明する。この装置の初期状態
は貯留槽2内に除染液3が全量貯留され、供給バルブ7
は開、循環バルブ10およびドレンバルブ12は閉の状態で
貯留槽2内の除染液3をヒータ14により所定温度に昇温
する。
【0027】除染槽1にバルブ4と配管5を収納し、ポ
ンプ6を起動して供給ライン8を通流して除染槽1内に
除染液3を供給してバルブ4と配管5を除染液3に接触
させる。除染液3は除染槽1に満たされ、オーバーフロ
ーライン9を通して貯留槽2に戻され、除染液3は貯留
槽2と除染槽1を循環する。つまり固液接触操作を行
う。
【0028】所定時間後にポンプ6の起動を停止し、ド
レンバルブ12を開にして除染槽1内の除染液3をドレン
ライン13を介して貯留槽2に戻す。つまり、固液分離操
作を行う。このようにしてポンプ6を起動して除染槽1
と貯留槽2への除染液3の供給および循環する固液接触
操作と、次にポンプ6の起動を停止して除染槽1内の除
染液3を貯留槽2に戻す固液分離操作とを所定時間毎に
繰り返す。
【0029】本実施例においてはバルブ4と配管5の金
属廃棄物に除染液3が接触した固液接触操作時点で、除
染液3の酸化力により金属廃棄物の母材または参加被膜
が溶解し、金属廃棄物から放射能が除去される。
【0030】この時、バルブ4と配管5等の様に内面に
放射能があり、この内面に除染液3が滞留し易い構造の
金属廃棄物は、内面の金属母材が溶解されることによ
り、除染液濃度が低下し溶解速度は徐々に減少する。金
属廃棄物から放射能が除去される時間は溶解速度にほぼ
依存するため、板状の金属廃棄物と比較して放射能が除
去されるまでに長時間を要する。
【0031】この問題点を解決するために除染槽1への
除染液3の供給と、除染槽1内の除染液3を貯留槽2に
戻す運転を所定時間毎に繰り返すもので、これによりバ
ルブ4と配管5等の様に内面に滞留する除染液3の濃度
は、上述の運転を繰り返す毎に外面(沖合い)の除染液
に置換されて除染液濃度は初期濃度に復帰し、常時除染
液に浸漬した場合と比較して放射能が除去されまでの除
染時間は短くなる。
【0032】次に図1の装置を用いて金属廃棄物を除染
する第2の実施例を説明する。本装置の初期状態は貯留
槽2に除染液3が全量貯留され、供給バルブ7は開、循
環バルブ10およびドレンバルブ12は閉の状態で貯留槽2
の除染液3をヒータ14により所定温度に昇温する。
【0033】除染槽1にバルブ4と配管5を収納し、ポ
ンプ6を起動して供給ライン8を介して除染槽1に除染
液3を供給する。除染液3は除染槽1に満たされ、オー
バーフローライン9を介して貯留槽2に戻され、除染液
3は貯留槽2と除染槽1を循環する。
【0034】所定時間後に循環バルブ10およびドレンバ
ルブ12を開、供給バルブ7を閉にし、貯留槽2のみで除
染液3を循環して除染槽1への除染液3の供給を停止し
て除染槽1内の除染液3をドレンライン13を介して貯留
槽2に戻す。
【0035】このようにポンプ6を起動して除染槽1と
貯留槽2への除染液3の供給および循環の固液接触操作
と、次に除染液3の流れを供給ライン8から循環ライン
11に切り替えて除染槽1内の除染液3を貯留槽2に戻す
固液分離操作とを所定時間毎に繰り返す。
【0036】このように、本第2の実施例はバルブ7、
バルブ10およびバルブ12の開閉操作を所定時間毎に行っ
て、除染槽1への除染液3の供給と除染槽1内の除染液
3を貯留槽2に戻す運転を繰り返すものである。
【0037】これにより第1の実施例と同様にバルブ4
と配管5等の様に内面に滞留する除染液3の濃度は、上
述の運転を繰り返す毎に外面(沖合い)の除染液に置換
されて除染液濃度は初期濃度に復帰し、常時除染液に浸
漬した場合と比較して放射能が除去されるまでの除染時
間は短くなる。
【0038】次に本発明に係る放射性金属廃棄物の除染
方法および装置の第3の実施例を図2を参照しながら説
明する。図2は本発明の第3の実施例を説明するための
除染装置の一例を示した系統図である。
【0039】図2において、除染槽1にはバルブ4と配
管5の金属廃棄物が収納され、貯留槽2には除染液加熱
用のヒータ14が設置され、また除染槽1は貯留槽2より
も高い位置に設置され、それぞれの槽1,2に除染液3
が収納されている。貯留槽2にはガス供給装置15がガス
供給ライン16により接続されている。
【0040】貯留槽2と除染槽1の上部には、それぞれ
ガス抜きバルブ17aと17bが接続され、また貯留槽2と
除染槽1は除染液供給ライン8により接続されている。
さらに除染槽1の下部と貯留槽2の上部は、ドレンバル
ブ12を介してドレンライン13で接続されている。
【0041】上述の装置を用いて金属廃棄物を除染する
方法について説明する。この装置の初期状態は貯留槽2
に除染液3が全量貯留され、ドレンバルブ12は閉、貯留
槽2のガス抜きバルブ17bと除染槽1のガス抜きバルブ
17aは開の状態で貯留槽2の除染液をヒータ14により所
定温度に昇温する。
【0042】除染液3が所定時間に昇温されたならば除
染槽1に金属廃棄物4と5を収納し、貯留槽2のガス抜
きバルブ17bを閉にしてガス供給装置15からガスを供給
して貯留槽2内の除染液3を除染槽1に供給する。この
時のガス供給圧力は金属廃棄物4と5が除染液3に埋没
するまでの水頭圧でよい。
【0043】所定時間後にガス供給装置15からガス供給
を停止し、ドレンバルブ12、ガス抜きバルブ17bを開に
して除染槽1内の除染液3をドレンライン13を介して貯
留槽2に戻す。このようにガス供給槽−15から貯留槽2
にガスを供給して貯留槽2内の除染液3を除染槽1へ供
給し、次にガスの供給を停止して除染槽1内の除染液3
を貯留槽2に戻す運転を所定時間毎に繰り返す。
【0044】第3の実施例においては第1および第2の
実施例と同様に金属廃棄物4と5に除染液3が接触した
時点で、除染液3の酸化力により金属廃棄物の母材また
は酸化被膜が溶解し、金属廃棄物から放射能が除去され
る。この時、バルブ4と配管5等の様に内面に放射能が
ある。
【0045】この内面に除染液3が滞留し易い構造の金
属廃棄物は、内面の金属母材が溶解されることにより、
除染液濃度の低下が起こり溶解速度は徐々に減少する。
金属廃棄物から放射能が除去される時間は溶解速度に比
例するため、板状の金属廃棄物と比較して放射能が除去
されるまでに長時間を要する。
【0046】この問題点を解決するために除染槽1への
除染液3の供給と、除染槽1内の除染液3を貯留槽2に
戻す運転を所定時間毎に繰り返すもので、これによりバ
ルブ4と配管5等の様に内面に滞留する除染液3の濃度
は、上述の運転を繰り返す毎に外面(沖合い)の除染液
に置換されて除染液濃度は初期濃度に復帰し、常時除染
液に浸漬した場合と比較して放射能が除去されるまでの
除染時間は短くなる。
【0047】また、第1の実施例の様に比較的に除染液
が漏洩し易く、機器の保守点検が頻繁に必要なポンプを
使用していないため、除染装置の保守点検が容易であ
る。なお、ガス供給装置から供給するガスは空気、窒素
(N2 )あるいは不活性ガス(Ar,He)で良い。
【0048】次に本発明に係る放射性金属廃棄物の除染
方法および装置の第4の実施例を図3を参照しながら説
明する。図3は本発明を説明するための装置の一例を示
した系統図である。
【0049】図中符号1は除染槽で、この除染槽1内に
は、バルブ4と配管5の金属廃棄物を収納した網状に多
数の孔を有する収納容器18が収納され、この収納容器18
は除染槽1の上部に設置された駆動機構19により吊り下
げられている。また、除染槽1内には除染液3を所定温
度に加熱するためのヒータ14が設置されている。
【0050】上述の装置を用いて金属廃棄物を除染する
方法について説明する。除染槽1内の除染液3を除染液
加熱用ヒータ14により所定温度に昇温して、駆動機構19
によりバルブ4と配管5の金属廃棄物を収納した収納容
器18を吊り下げて除染液3に浸漬する。
【0051】所定時間後に駆動機構19により収納容器18
を吊り上げ、除染液3から金属廃棄物4と5を分離す
る。このようにバルブ4と配管5を収納した収納容器18
を駆動機構19により除染液3に浸漬と除染液から吊り上
げて分離する運転を所定時間毎に繰り返す。この駆動機
構19は収納容器18を上下,左右,回転等の動作を付与す
る構造になっている。
【0052】本発明の第4の実施例においては、第1〜
第3の実施例と同様に金属廃棄物のバルブ4と配管5に
除染液3が接触した固液接触操作時点で、除染液3の酸
化力により金属廃棄物の母材または酸化被膜が溶解し、
金属廃棄物から放射能が除去される。
【0053】この時、バルブ4と配管5等の様に内面に
放射能があり、この内面に除染液3が滞留し易い構造の
金属廃棄物は、内面の金属母材が溶解されることによ
り、除染液濃度の低下が起こり溶解速度は徐々に減少す
る。金属廃棄物から放射能が除去される時間は溶解速度
に比例するため、板状の金属廃棄物と比較して放射能が
除去されるまでに長時間を要する。
【0054】この問題点を解決するために除染槽1への
除染液3の供給と、除染液1内の除染液3を貯留槽2に
戻す運転を所定時間毎に繰り返すもので、これによりバ
ルブ4と配管5等の様に内面に滞留する除染液3の濃度
は、上述の運転を繰り返す毎に外面(沖合い)の除染液
に置換されて除染液濃度は初期濃度に復帰し、常時除染
液に浸漬した場合と比較して放射能が除去されるまでの
除染時間は短くなる。
【0055】次に前記1から第3の実施例の効果を確認
するために実施したステンレス鋼製の配管の溶解試験結
果を図4により説明する。除染液は硝酸溶液に硝酸セリ
ウムを溶解し、Ce4+濃度を0.4mol/lに調整したもの
である。
【0056】図中の縦軸は配管内面の相対溶解量(実験
で得られた溶解量/目標溶解量)を、横軸は試験時間
を、実線は本発明の除染方法で得られた配管内面の相対
溶解量の経時変化を、破線は従来の実施例である配管を
常時除染液に浸漬した場合の配管内面の相対溶解量を、
矢印(↓)は本発明における金属廃棄物と除染液を分離
し、次に金属廃棄物と除染液を接触(浸漬)した時点の
試験時間を示す。
【0057】図からわかるように本発明の除染方法では
金属廃棄物と除染液との固液分離操作と接触操作を3回
繰り返すことにより1時間の試験時間で目標溶解量に達
したが、従来の除染方法である常時除染液に浸漬する場
合は、1時間の試験時間では目標溶解量の60%程度しか
得られなかった。
【0058】これは、バルブや配管等の様に内部に除染
液が滞留し易い構造の金属廃棄物は、外面(沖合い)の
除染液と置換され難いため内面の金属母材が溶解される
に伴って除染液濃度が低下し溶解速度が徐々に減少した
ためである。
【0059】一方、本発明の除染方法では金属廃棄物と
除染液の固液接触操作と固液分離操作を繰り返すことに
より配管内面の除染液を沖合いの除染液に置換させるこ
とができるため、除染液濃度は初期濃度に復帰する。従
って常時除染液に浸漬している場合と比較して溶解速度
の減少を抑えることができ、短時間に目標溶解量に達す
ることができる。
【0060】次に本発明に係る放射性金属廃棄物の除染
方法および装置の第5の実施例を図5から図7を参照し
ながら説明する。図5は本発明を説明するための装置の
一例を示した系統図であり、除染槽1は貯留槽2よりも
高い位置に設置され、それぞれの槽1,2に除染液3が
収納されている。
【0061】除染槽1内の壁面と底部にはビニリデンフ
ルオランド(PVDF)樹脂をライニングした超音波振
動子20が設置され、また除染槽1内の除染液3中にバル
ブ4と配管5の金属廃棄物が浸漬され、この金属廃棄物
は多孔板21により保持されている。
【0062】貯留槽2には除染液加熱用ヒータ14が設置
され、この貯留槽2と除染槽1はポンプ6、脱気装置22
および供給バルブ7が付設された供給ライン8とオーバ
ーフローライン9により接続されている。貯留槽2の上
端には循環バルブ10が付設された循環ライン11が接続さ
れ、また除染槽1の下部と貯留槽2の上部はドレンバル
ブ12が付設されたドレンライン13で接続されている。
【0063】除染槽1内の超音波振動子20の配置状態を
図6を用いて説明する。図6は図5における除染槽1の
正面図を示しており、超音波振動子20は除染槽1の壁面
の直角2面と除染槽1の底部に設置されている。
【0064】図5における脱気装置22の一例を図7に示
す。供給ライン8,8間に付設された脱気装置22は脱気
モジュール23および真空ポンプ24で構成されている。脱
気モジュール23内には気体のみ通過する多数本の中空糸
膜25が束ねられている。除染液(原水)は供給ライン8
を通って脱気モジュール23に供給され、脱気モジュール
内の中空糸膜25を通過する。
【0065】この時、脱気モジュール23内は真空ポンプ
24により吸引されているため、除染液中の溶存ガスは中
空糸膜25を通過して真空ポンプ24に吸引され、脱気され
た除染液(脱気水)として除染槽1に供給される。
【0066】上記装置を用いて金属廃棄物を除染する方
法について説明する。図5において、本装置の初期状態
は貯留槽2に除染液3が全量貯留される。供給バルブ7
およびドレンバルブ12を閉とし、循環バルブ10を開の状
態でポンプ6を起動する。除染液3を貯留槽2からポン
プ6を通して脱気装置22と循環バルブ10および循環ライ
ン11を循環させ、除染液3の溶存ガスを脱気装置22によ
り脱気する。また、同時に貯留槽2の除染液3をヒータ
14により所定温度に昇温する。
【0067】次に除染槽1にバルブ4と配管5を収納
し、供給バルブ7を開き、循環バルブ10を閉にしてポン
プ6を起動し、供給ライン8を通して除染槽1に除染液
3を供給する。除染液3は除染槽1に満たされ、オーバ
ーフローライン9を通して貯留槽2に戻され、除染液3
は貯留槽2と除染槽1を循環する。また除染槽1に除染
液3が満たされた時点で超音波振動子20から超音波を照
射する。
【0068】所定時間後に循環バルブ10およびドレンバ
ルブ12を開、供給バルブ7を閉にして、除染槽1への除
染液3の供給を停止して除染槽1内の除染液3をドレン
ライン13を介して貯留槽2に戻す。この時、超音波振動
子20からの超音波の照射も停止する。
【0069】このようにポンプ6を起動して除染槽1と
貯留槽2への除染液3の供給および循環と超音波振動子
20から超音波を照射し、次に超音波の照射を停止し、同
時に除染液の流れを供給ライン8から循環ライン11に切
り替えて除染槽1内の除染液3を貯留槽2に戻す運転を
所定時間毎に繰り返す。なお、脱気装置22による化学除
染液3からの溶存ガスの脱気は常時行う。
【0070】本発明の実施例においては実施例1〜4に
記載した発明の一層の高機能・高性能化を図ったもの
で、化学除染液の酸化力と超音波の衝撃力を併用して金
属廃棄物を除染するものである。
【0071】超音波は超音波洗浄技術として各種機器の
洗浄に広く利用されているが、超音波はその他に化学反
応を促進する効果があるため、除染液による金属母材ま
たは酸化被膜の溶解速度を速めることもでき、しかも超
音波は金属を透過するためバルブ4や配管5等の金属廃
棄物内面の母材の溶解速度を速めることができる。
【0072】また、超音波は液体中の溶存ガス濃度が高
いと溶存ガスに超音波が吸収されて気泡が発生し、超音
波による溶解速度の向上効果が減少する。そこで脱気装
置22により化学除染液3中の溶存ガスを予め脱気するも
ので、これにより超音波の効果を最大限に利用できる。
【0073】さらに超音波振動子20は、除染槽1の内壁
の直角2面と除染槽1の底部に配置した方が金属廃棄物
の母材表面の溶解速度を均一に速めることができる。こ
れは1面照射では振動子と金属廃棄物との距離が遠くな
る面が多くなり、この部分に超音波が到達するまでに減
衰して強度が弱められる。
【0074】また、全面照射では対向面の超音波がお互
いに干渉しあって超音波の強度が弱くなるためでもあ
る。しかも除染液が腐食性の場合は、振動子の腐食を防
止するために、超音波振動子20にはフッ素樹脂の様に耐
薬品に優れた樹脂をライニングする。特にフッ素樹脂の
中でも耐放射性に優れたはPVDFはライニング材とし
て適している。
【0075】本発明に係る放射性金属廃棄物の除染方法
および装置の第6の実施例を図8および図9を参照しな
がら説明する。図8は本実施例の系統図で、図9は図8
の除染槽1の正面図である。
【0076】図8において、除染槽1は貯留槽2よりも
高い位置に配置され、除染槽1は図9に示したように仕
切板26により超音波振動子20を設置した振動子収納槽27
とバルブ4および配管5の金属廃棄物の除染処理を行う
処理槽28に分離され、処理槽28には除染液3が、振動子
収納槽27には水29が収納され、貯留槽2には除染液3を
加熱するためのヒータ14が設置されている。
【0077】この貯留槽2と処理槽25はポンプ6、脱気
装置22および供給バルブ7が付設された供給ライン8と
オーバーフローライン9により接続されている。さらに
貯留槽2には循環バルブ10が付設された循環ライン11が
接続され、また処理槽28の下部と貯留槽2の上部はドレ
ンバルブ12が付設されたドレンライン13で接続されてい
る。
【0078】除染槽1は仕切板26により処理槽28の壁面
の直角2面に振動子収納槽27が設けられる。この振動子
収納槽27に超音波振動子20が設置されている。なお、脱
気装置22は前記図7に示した装置の構成と同様である。
【0079】上記装置を用いて金属廃棄物を除染する方
法について説明する。本装置の初期状態は貯留槽2に除
染液3が全量貯留され、供給バルブ7およびドレンバル
ブ12は閉、循環バルブ10は開の状態でポンプ6を起動し
て除染液3を貯留槽2と脱気装置22と循環ライン11を循
環させ、除染液3の溶存ガスを脱気装置22により脱気す
る。また、同時に貯留槽2の除染液3をヒータ14により
所定温度に昇温する。
【0080】次に処理槽28にバルブ4と配管5を収納
し、供給バルブ7を開、循環バルブ10は閉にしてポンプ
6を起動して供給ライン8を介して処理槽28に除染液3
を供給する。除染液3は処理槽28に満たされ、オーバー
フローライン9を介して貯留槽2に戻され、除染液3は
貯留槽2と処理槽28を循環する。また処理槽28に除染液
3が満たされた時点で超音波振動子20から超音波を照射
する。
【0081】所定時間後に循環バルブ10およびドレンバ
ルブ12を開、供給バルブ7を閉にして貯留槽2のみで除
染液3を循環し、処理槽28への除染液3の供給を停止し
て処理槽28内の除染液3をドレンライン13を介して貯留
槽2に戻す。この時、超音波振動子20からの超音波の照
射も停止する。
【0082】このようにポンプ6を起動して処理槽28と
貯留槽2への除染液3の供給および循環と超音波振動子
20から超音波を照射し、次に超音波の照射を停止し、同
時に除染液の流れを供給ライン8から循環ライン11に切
り替えて処理槽28内の除染液3を貯留槽2に戻す運転を
所定時間毎に繰り返す。なお、脱気装置22による化学除
染液3からの溶存ガスの脱気は常時行う。
【0083】本第6の実施例においては第5の実施例に
記載したように、超音波は化学反応を促進する効果があ
り、しかも超音波は金属を透過するためバルブ4や配管
5等の金属廃棄物内面の母材の溶解速度を速めることが
できる。
【0084】また、本第6の実施例では超音波振動子20
は水29を収納した振動子収納槽27内に設置しているた
め、第5の実施例のように超音波振動子20に耐薬品性の
フッ素樹脂(PVDF)をコーティングする必要がな
い。従って、超音波振動子20の耐久性が向上し、保守点
検が容易である。
【0085】さらに、脱気装置22より化学除染液中の溶
存ガスを脱気しているため、前記第6の実施例に記載し
たように、超音波の効果を最大限に利用できる。
【0086】第5および第6の実施例の効果を確認する
ために実施したステンレス鋼および炭素鋼の溶解試験結
果を図10により説明する。溶解試験は硝酸溶液に硝酸セ
リウムを溶解し、Ce4+濃度を0.4mol/lに調整した除染
液に、周波数が47kHz ,容量120Wの超音波を照射した。
【0087】図10中の縦軸はステンレス鋼および炭素鋼
の相対溶解量(超音波照射有り/超音波照射無し)を示
し、ステンレス鋼は除染液温度30℃と80℃の、炭素鋼は
30℃と50℃の相対溶解量を示す。
【0088】図からわかるように本発明の除染方法では
超音波を照射することにより金属の溶解反応が促進さ
れ、単純に除染液に浸漬した場合(超音波照射無し)と
比較して2〜3倍の溶解速度が得られた。
【0089】従って、常時除染液に金属廃棄物を浸漬し
た場合、前記第1〜第4の実施例に示したように除染液
に金属廃棄物を浸漬して、次に除染液から金属廃棄物を
分解する運転を繰り返す場合に金属廃棄物に超音波を照
射しながら除染を行うと、金属廃棄物の放射能を短時間
に除去または放射能レベルを低減することができる。
【0090】なお、本発明の除染方法および装置の実施
例において、硝酸溶液に硝酸セリウムを溶解した強力な
化学除染液を用いたが、硝酸および硫酸等の単純な無機
酸を用いた化学除染液でも同様な効果がある。
【0091】上述の母材を溶解する化学除染液の他に、
金属廃棄物表面の酸化被膜を選択的に溶解する有機酸,
過マンガン酸,クロム酸等を除染剤とした化学除染液で
も同様な効果がある。
【0092】超音波振動子にライニングしフッ素樹脂
(PVDF)は、除染装置の接液部にもPVDF単体ま
たは金属にランニングした材料が当然のことながら使用
される。また、放射能レベルが低い金属廃棄物を除染す
る場合は、ライニング材としてPVDFに限らずパーフ
ルオロエチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロア
ルコキシ(PFA)および4フッ化エチレン(PTF
E)等のフッ素樹脂が適用可能である。
【0093】前記図3の装置に適用した駆動機構および
金属廃棄物収納容器からなるハンドリング機構は図1,
図2,図5および図8に示した装置に適用可能である。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、除染槽内の金属廃棄物
に対して除染液の接触(浸漬)と分離を所定時間毎に繰
り返すことにより金属廃棄物内面の除染液は、沖合いの
除染液と置換されて初期の除染液濃度に復帰する。
【0095】従って、常時除染液に浸漬している場合と
比較して母材溶解速度は向上し、短時間に放射能の除去
または放射能レベルを低下させることができる。また、
本発明の除染方法に超音波の照射を併用することにより
金属母材の溶解速度はさらに向上し、除染時間の短縮効
果は一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1および第2の実施例におい
て、除染液循環系にポンプを付設した除染装置を示す系
統図。
【図2】本発明に係る第3の実施例において、ガス供給
装置により除染液を供給する除染装置の系統図。
【図3】本発明に係る第4の実施例において、金属廃棄
物収納容器を駆動装置により上下駆動する除染装置の系
統図。
【図4】本発明の第1から第3の実施例の効果を確認す
るための従来例と比較して示す特性図。
【図5】本発明の第5の実施例における除染槽内に超音
波振動子を設置した除染装置を示す系統図。
【図6】図5において超音波振動子を設置した除染槽を
示す正面図。
【図7】図5において脱気装置を概略的に示す縦断面
図。
【図8】本発明の第6の実施例において、振動子収納槽
に超音波振動子を設置した除染装置を示す系統図。
【図9】図8において、除染槽を示す正面図。
【図10】本発明の第5および第6の実施例の効果を確
認するためのステンレス鋼と炭素鋼に超音波を照射して
溶解量を測定した棒線図。
【符号の説明】
1…除染槽、2…貯留槽、3…除染液、4…バルブ、5
…配管、6…ポンプ、7…供給バルブ、8…供給ライ
ン、9…オーバーフローライン、10…循環バルブ、11…
循環ライン、12…ドレンバルブ、13…ドレンライン、14
…ヒータ、15…ガス供給装置、16…ガス供給ライン、17
a…ガス抜きバルブ、17b…ガス抜きバルブ、18…収納
容器。19…駆動機構、20…超音波振動子、21…多孔板、
22…脱気装置、23…脱気モジュール、24…真空ポンプ、
25…中空糸膜、26…仕切板、27…振動子収納槽、28…処
理槽、29…水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗林 伸英 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力施設で使用され、放射性物質で汚
    染された金属廃棄物を化学除染液で除染する方法におい
    て、前記金属廃棄物に前記除染液を接触させる固液接触
    操作と、この接触した前記除染液と前記金属廃棄物とを
    分離する固液分離操作とを所定時間毎に繰り返すことを
    特徴とする放射性金属廃棄物の除染方法。
  2. 【請求項2】 前記金属廃棄物と前記除染液との固液接
    触操作時に超音波を照射し、前記金属廃棄物と除染液と
    の固液分離操作時に超音波の照射を停止する運転を所定
    時間毎に繰り返すことを特徴とする請求項1記載の放射
    性金属廃棄物の除染方法。
  3. 【請求項3】 金属廃棄物を除染するための除染槽と、
    化学除染液を貯留するための貯留槽と、この貯留槽から
    前記除染槽に前記除染液を供給するためのポンプおよび
    除染液供給ラインと、前記除染槽から前記貯留槽に前記
    除染液を戻すオーバーフローラインと、前記貯留槽のみ
    で前記除染液を循環する循環ラインとからなることを特
    徴とする放射性金属廃棄物の除染装置。
  4. 【請求項4】 金属廃棄物を除染するための除染槽と、
    化学除染液を貯留するための貯留槽と、この貯留槽から
    前記除染槽に前記除染液を供給するためのポンプおよび
    除染液供給ラインと、前記除染槽から前記貯留槽に前記
    除染液を戻すオーバーフローラインと、前記貯留槽のみ
    で前記除染液を循環する循環ラインとを具備し、前記ポ
    ンプを起動して前記除染液を除染液供給ラインとオーバ
    ーフローラインを経由して前記貯留槽と前記除染槽とに
    循環し、次にポンプの起動を停止して前記除染槽内の前
    記除染液を前記貯留槽に戻す運転を所定時間毎に繰り返
    すことを特徴とする放射性金属廃棄物の除染方法。
  5. 【請求項5】 前記ポンプを起動して前記除染液を除染
    液供給ラインとオーバーフローラインを経由して前記貯
    留槽と前記除染槽とに循環し、次に循環ラインを切り替
    えて前記貯留槽のみで前記除染液を循環し、前記除染槽
    内の前記除染液を前記貯留槽に戻す運転を所定時間毎に
    繰り返すことを特徴とする請求項4記載の放射性金属廃
    棄物の除染方法。
  6. 【請求項6】 金属廃棄物を除染するための除染槽と、
    化学除染液を貯留するための貯留槽と、前記貯留槽にガ
    スを供給するためのガス供給装置およびガス供給ライン
    と、前記貯留槽から前記除染槽に前記除染液を供給する
    ための除染液供給ラインとで構成することを特徴とする
    放射性金属廃棄物の除染装置。
  7. 【請求項7】 金属廃棄物を除染するための除染槽と、
    化学除染液を貯留するための貯留槽と、前記貯留槽にガ
    スを供給するためのガス供給装置およびガス供給ライン
    と、前記貯留槽から除染槽に前記除染液を供給するため
    の除染液供給ラインとを具備し、前記ガス供給装置から
    前記貯留槽にガスを供給して前記除染液を前記除染槽に
    満たし、次にガスの供給を供給を停止して前記貯留槽に
    前記除染液を戻す運転を所定時間毎に繰り返し、前記ガ
    スは空気または窒素(N2 )、あるいはアルゴン(A
    r)およびヘリウム(He)等の不活性ガスであること
    を特徴とする放射性金属廃棄物の除染方法。
  8. 【請求項8】 金属廃棄物を除染するための除染槽と、
    この除染槽内の化学除染液中に浸漬され前記金属廃棄物
    を収納し前記除染液を通流する多数の孔を有する収納容
    器と、この収納容器に上下,左右,回転等の動作を付与
    する駆動機構とで構成することを特徴とする放射性金属
    廃棄物の除染装置。
  9. 【請求項9】 金属廃棄物を除染するための除染槽と、
    この除染槽内の化学除染液中に浸漬され前記金属廃棄物
    を収納し前記除染液を通流する多数の孔を有する収納容
    器と、この収納容器に上下,左右,回転等の動作を付与
    する駆動機構とを具備し、前記駆動機構に前記収納容器
    を吊り下げて前記除染液中に浸漬し、次に前記収納容器
    を前記駆動機構により上下,左右または回転動作を所定
    時間毎付与することを特徴とする放射性金属廃棄物の除
    染方法。
  10. 【請求項10】 金属廃棄物を除染するための除染槽
    と、化学除染液を貯留するための貯留槽と、この貯留槽
    から前記除染槽に前記除染液を供給するためのポンプお
    よび除染液供給ラインと、前記除染槽から前記貯留槽に
    前記除染液を戻すオーバーフローラインと、前記貯留槽
    のみで前記除染液を循環する循環ラインと、前記除染液
    を脱気する脱気装置と、前記除染槽内に設置したビニリ
    デンフルオライド樹脂(PVDF)をライニングした超
    音波振動子とを具備し、前記超音波振動子は前記除染槽
    内の直角2面の壁と底部に設置されていることを特徴と
    する放射性金属廃棄物の除染装置。
  11. 【請求項11】 前記除染槽を仕切板により振動子収納
    槽と処理槽に分離して、前記振動子収納槽には超音波振
    動子を設置し、前記処理槽に金属廃棄物を収納したこと
    を特徴とする請求項10記載の放射性金属廃棄物の除染装
    置。
JP4256094A 1994-03-14 1994-03-14 放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置 Pending JPH07253496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4256094A JPH07253496A (ja) 1994-03-14 1994-03-14 放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4256094A JPH07253496A (ja) 1994-03-14 1994-03-14 放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07253496A true JPH07253496A (ja) 1995-10-03

Family

ID=12639437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4256094A Pending JPH07253496A (ja) 1994-03-14 1994-03-14 放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07253496A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6767519B2 (en) 2000-03-15 2004-07-27 Hitachi, Ltd. Chemical decontamination liquid decomposing system having catalyst tower and catalyst tower therefor
US6907891B2 (en) 2001-04-03 2005-06-21 Hitachi, Ltd. Radioactive substance decontamination method and apparatus
JP2014020835A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Toshiba Corp 放射能汚染物の化学除染方法
JP2015077541A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 地方独立行政法人山口県産業技術センター 塗膜除去方法と塗膜除去装置
JP2021028592A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 汚染金属の除染方法及び除染装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6767519B2 (en) 2000-03-15 2004-07-27 Hitachi, Ltd. Chemical decontamination liquid decomposing system having catalyst tower and catalyst tower therefor
US6982060B2 (en) 2000-03-15 2006-01-03 Hitachi, Ltd. Chemical decontamination liquid decomposing system having catalyst tower and catalyst tower therefor
US6907891B2 (en) 2001-04-03 2005-06-21 Hitachi, Ltd. Radioactive substance decontamination method and apparatus
JP2014020835A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Toshiba Corp 放射能汚染物の化学除染方法
JP2015077541A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 地方独立行政法人山口県産業技術センター 塗膜除去方法と塗膜除去装置
JP2021028592A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 汚染金属の除染方法及び除染装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4632740A (en) Apparatus and method for decontaminating metallic components of a nuclear engineering installation
US6875323B2 (en) Method of chemically decontaminating components of radioactive material handling facility and system for carrying out the same
JPH0643293A (ja) 使用済イオンカートリッジの調整・再生利用方法
US4071376A (en) Ultrasonic cleaning with floating transducers
JPH07253496A (ja) 放射性金属廃棄物の除染方法およびその装置
JP2006078336A (ja) 放射性物質除染方法および化学除染装置
JP4083607B2 (ja) 放射能の化学除染方法および装置
JP2000346988A (ja) 再処理関連施設の金属構造材の化学除染方法
JP2007212293A (ja) 化学除染装置およびその除染方法
JPH10132999A (ja) 付着ウラン洗浄除去装置及び洗浄除去方法
US3503805A (en) Method and apparatus for cleaning roller assemblies
JPH09257994A (ja) 放射性廃棄物の放射能除染装置
US6907891B2 (en) Radioactive substance decontamination method and apparatus
EP0418722B1 (en) Total decontamination process for radioactive metal material
JP2549165B2 (ja) 放射性廃棄物の除染方法
JP7272585B2 (ja) 汚染金属の除染方法及び除染装置
JPH03158800A (ja) 放射性金属廃棄物の電解除染方法
JP2001051091A (ja) 原子炉格納容器の水中溶接加工法
JP2001033586A (ja) 化学除染方法及びその装置
JP2653445B2 (ja) 放射性廃棄物の除染システム
JP2002062397A (ja) 放射性物質で汚染された使用済機器の処理方法及び処理装置
JPS6291900A (ja) 電解泡除染装置
JPS6058599A (ja) 燃料除染装置
JP2022118491A (ja) 化合物膜の剥離除去方法
JP2002257986A (ja) 除染方法および除染装置