JPH0725240B2 - ガラス質またはセラミツク質表面を有する基材への絵付け方法 - Google Patents

ガラス質またはセラミツク質表面を有する基材への絵付け方法

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JPH0725240B2
JPH0725240B2 JP9051085A JP9051085A JPH0725240B2 JP H0725240 B2 JPH0725240 B2 JP H0725240B2 JP 9051085 A JP9051085 A JP 9051085A JP 9051085 A JP9051085 A JP 9051085A JP H0725240 B2 JPH0725240 B2 JP H0725240B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガラス質またはセラミツク質表面を有する基
材、すなわち、一般的にはガラス製品、または陶磁器
類,セメント成形品,ホウロウ製品,煉瓦等からなるセ
ラミツク成形品への絵付を行う方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕 ガラス質またはセラミツク質表面を有する基材への絵付
けを行なう方法としては、着色ガラスフリツトを含有す
るインキで直接描画する方法や、焼成顔料を含有する印
刷用インキによる印刷模様層を有する転写用フイルムの
前記印刷模様層を転写する方法等が存する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、前記絵付方法において、前者の直接描画する
方法は、同一規格品を大量に得ることができないばかり
か高価格になるという欠点を有するし、また、後者の転
写用フイルムを利用する方法では、絵付けされる面が平
坦でないと適用できないという欠点を有している。
これに対して、本発明のガラス質またはセラミツク質表
面を有する基材への絵付け方法は、前記従来の絵付け方
法における欠点を悉く解消するもので、絵付けされる面
の形状に制限を受けることがなく、しかも、絵付けされ
る基材表面と絵付け模様層との間の密着強度に優れた絵
付け模様の同一規格品を大量に得ることのできる方法を
提供し得たものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のガラス質またはセラミツク質表面を有する基材
への絵付け方法は、特定の成分を含有する印刷インキで
形成されている印刷模様層を有する転写用フイルムと特
定の成分を含有する活性剤とを利用した水圧法により、
転写用フイルムにおける前記印刷模様層中の着色剤を、
絵付け用基材の表面であるガラス質またはセラミツク質
表面に、強固に固定させるものである。
すなわち、本各発明方法においては、水溶性もしくは水
膨潤性フイルムに、焼成顔料からなる着色剤と昇華性樹
脂からなるベヒクルとを含有する印刷インキによる印刷
模様層を形成した転写用フイルムを利用するものであ
る。
本第1番目の発明のガラス質またはセラミツク質表面を
有する基材への絵付け方法は、前述の構成からなる転写
用フイルムを、該転写用フイルムの前記印刷模様層面が
上面となるようにして水面上に浮かべた後、前記転写用
フイルムにおける印刷模様層を溶解する溶剤とガラスフ
リツトと昇華性樹脂からなるベヒクルとを含有する活性
剤を、前記転写用フイルムの前記印刷模様層に塗布する
か、または、前記転写用フイルムの印刷模様層に前記活
性剤を塗布した後、この転写用フイルムを該フイルムの
印刷模様層面が上面となるようにして水面上に浮かべる
かする第1工程と、前記水面上に浮かべてある転写用フ
イルムの上面から絵付けされるガラス質またはセラミツ
ク質表面を有する基材を押し入れ、前記転写用フイルム
を、絵付け用基材のガラス質またはセラミツク質表面
に、水圧により纏り付かせ、延展,密着させる第2工程
と、前記転写用フイルムにおける印刷模様層を、前記基
材のガラス質またはセラミツク質表面に転移させた後、
前記転写用フイルムにおける水溶性もしくは水膨潤性フ
イルムを除去する第3工程と、前工程で得られた基材の
印刷模様層の付着面に、ガラスフリツトと昇華性樹脂と
を含有するコーテイング剤によるコーテイング層を必要
に応じて形成した後、前記絵付け用基材の表面に付着し
ている昇華性樹脂が昇華する温度以上の温度で焼成する
ことにより、絵付け用基材の表面に、焼成顔料とガラス
フリツトとを溶融,一体化させる第4工程とからなるも
のである。
また、本第2番目の発明のガラス質またはセラミツク質
表面を有する基材への絵付け方法は、前記第1番目の発
明の第1工程〜第4工程を実施した後に、前第4工程で
得られた転写絵付け面に、この絵付け面を被覆するよう
にして、ガラスフリツトと昇華性樹脂とを含有するコー
テイング剤によるコーテイング層を形成し、次いで、該
コーテイング層中における昇華性樹脂が昇華する温度以
上の温度で焼成することにより、表面保護層を形成する
第5工程を施すものである。
なお、本第2番目の発明のガラス質またはセラミック質
表面を有する基材への絵付け方法において、第4工程で
ある絵付け用基材の表面に付着している昇華性樹脂が昇
華する温度以上の温度で焼成する工程の前に、ガラスフ
リットと昇華性樹脂とを含有するコーティング剤による
コーティング層を形成した場合には、転写された印刷模
様層の上に直接形成されているガラスフリットによる層
と、該ガラスフリットによる層の上に形成されているガ
ラスフリットによる層とが得られる。
以上の通りの構成からなる本各発明のガラス質またはセ
ラミツク質表面を有する基材への絵付け方法において
は、絵付けされる基材に対して直接本各発明の前記工程
を実施しても良いが、絵付けされる基材のガラス質また
はセラミツク質表面に、ガラスフリツトスラリーを塗
布,乾燥したり、スキージーオイルを塗布,乾燥する等
の絵付け用前処理を施したうえで、前記本各発明の前記
諸工程を実施してもよい。
なお、ガラスフリツトスラリーの塗布,乾燥による前処
理は、本各発明の絵付け方法において得られる絵付け品
の絵付け面を艶出し状態にするものである。このガラス
フリツトスラリーの塗布,乾燥からなる前処理が絵付け
用基材の表面に予め施されている場合には、本各発明の
第4工程の焼成工程の直前に所望に応じて実施されるコ
ーテイング剤の塗布工程を省略し得るし、この場合に
は、焼成温度にもよるが、絵付け面が艶消し状態の絵付
け品となる。
絵付けが施される絵付け用基材に対して所望に応じて実
施される前処理工程で使用されるスキージーオイルは、
鉱物油,植物油,合成乾性油,各種溶剤等に必要に応じ
て可塑剤,樹脂類等を配合したもので、シルクスクリー
ン版上に載置しただけでは版を通過することはないが、
スキージーでの加圧,摺動により版を通過する程度の粘
度を有する流動物質からなるものであり、例えば、テレ
ビン油、ブチルカルビトールアセテート、ソルベツソ、
キシレン、ブチルセロソルブ、タービネオイル、セロソ
ルブアセテート、各種アルキルアルコール、アセテー
ト、プロピオネート、高級アルキルエステル、松根油等
に必要に応じて、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリ
ル酸系樹脂、これらの共重合樹脂、ブチラール樹脂、セ
ルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、セ
ルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネ
ート、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロ
ース系樹脂、アルキツド樹脂、ポリエチレンオキサイ
ド、フエノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリ
エステル、メラミン−アルキツド樹脂、ビニル系樹脂等
が添加されたものである。
また、絵付けが施される絵付け用基材に対して所望に応
じて実施される前処理工程の際に使用されたり、転写用
フイルムにおける印刷模様層を形成するための印刷イン
キ中に所望に応じて含有されたり、また、活性剤中に含
有されたり、更には、本各発明の第4工程の焼成工程の
直前に所望に応じて実施されるコーテイング剤の塗布工
程の際のコーテイング剤中に含有されたり、また本第2
番目の発明の最終工程たる第5工程で実施されるコーテ
イング剤の塗布工程の際のコーテイング剤中に含有され
たりするガラスフリツトは、例えば、PbO78%,SiO210
%,B2O312%からなる低融点ガラスや、PbO−B2O3系,PbO
−B2O3−SiO2系,PbO−ZnO−B2O3系,SnO2−TiO2−SiO2
PbO−CdO系等のガラスよりなる粒径2〜30μ程度のもの
が利用される。
更に、絵付けが施される絵付け用基材に対して所望に応
じて実施される前処理工程で使用されるガラスフリツト
スラリーは、前述のスキージーオイルもしくは水に前述
のガラスフリツトを添加,混練したもので、一般的には
スキージーオイル100重量部に対してガラスフリツト40
〜80重量部程度を混練したものが利用される。
なお、絵付けが施される絵付け用基材に対して所望に応
じて実施される絵付け用前処理たる前述のスキージーオ
イルの塗布やガラスフリツトスラリーの塗布は、スプレ
ー法,浸漬法等で実施されるのが一般的であるが、絵付
け用基材がほうろう製品でスラリーが水性の場合には電
気泳動法を利用することもできる。
次に、本発明方法で利用する転写用フイルムにおける水
溶性もしくは水膨潤性フイルムとしては、水面に受かべ
ることにより吸水して膨潤する性質を有するとともに水
面上より物体を押し入れることにより容易に延展して物
体の形状に沿つて変形し、なおかつ、通常の印刷工程に
付し得るものが利用される。具体的には澱粉系フイル
ム、ポリビニルアルコール樹脂フイルムないしポリビニ
ルアルコール樹脂を主体とする混合樹脂フイルム、例え
ばポリビニルアルコールと澱粉との混合系からなるフイ
ルム等の水膨潤性ないし水溶解性のフイルム、あるいは
前記各フイルムの原料を、紙,不織布,布,各種多孔質
フイルムなど、液体、特に水を浸透する性質を有する基
体シートにコーテイングするか、または前記水膨潤性な
いし水溶解性のフイルムを前記基体シートにラミネート
したラミネートシート等が利用される。
水溶性もしくは水膨潤性フイルムの表面に形成される印
刷模様層は、焼成顔料からなる着色剤と昇華性樹脂から
なるベヒクルとを必須の含有成分とし、場合によつて無
色もしくは着色ガラスフリツト等を含有する印刷インキ
によつて形成されるもので、前記水溶性もしくは水膨潤
性フイルムに仮接着し、乾燥被膜形成が容易であり、さ
らに被転写体の表面に対しての易接着性を具備し、かつ
後記活性剤にて容易に活性化する昇華性樹脂をベヒクル
として含有する印刷インキが使用される。
なお、前記印刷用インキ中の必須の含有成分たる焼成顔
料としては、例えば、 Fe,Cr,Znの酸化物……褐色 Zn,Co,Alの酸化物……青色 Ti,Zn,Co,Ni,Crの酸化物……緑色 Ti,Ba,Ni,Pb,Sb,Cdの酸化物……黄色 Cd,Se,Sの酸化物……赤色 Fe,Cu,Mn,Cr,Coの酸化物……黒色 をはじめ、CdS,CaO等が利用され、またもう一方の必須
の含有成分たる昇華性樹脂からなるベヒクルとしては、
例えば、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸系樹
脂、これらの共重合樹脂,ブチラール樹脂,セルロース
系樹脂,アルキツド樹脂,ポリエチレンオキサイド,フ
エノール樹脂,ユリア樹脂,メラミン樹脂,ポリエステ
ル,メラミン−アルキツド樹脂,ビニル系樹脂,マレイ
ン酸樹脂等が使用される。
前記水溶性もしくは水膨潤性フイルムに印刷模様層を形
成する手段は、例えば、凹版印刷方式、平版印刷方式、
凸版印刷方式、スクリーン印刷方式等のごとき印刷方
法、はけ塗り、へら塗り、吹付け塗り等のごとき塗布方
法、その他、手、筆等による描画方法等の公知の手段を
使用し得るが、印刷模様層を形成するための印刷インキ
中にガラスフリツトが混入されている場合には、ドクタ
ーブレードを摩耗される虞れがあるので、ドクターブレ
ードを利用する印刷手段を利用することは好ましくな
い。尚、印刷模様層は、文字、図形、記号、絵柄等の任
意の形状に形成されるものである。
以下、本各発明のガラス質またはセラミツク質表面を有
する基材への絵付け方法の構成を図面に基づいて説明す
る。
本発明の絵付け方法は、図面に示されるように、水槽1
の水面2に、印刷模様層3を有する水溶性もしくは水膨
潤性フイルム4で構成されている転写用フイルム5を、
該転写用フイルム5における印刷模様層3面が上面とな
るようにして浮かべた後、絵付け用基材6を、該基材6
の絵付け面たるガラス質またはセラミツク質表面が印刷
模様層3面と接まるようにして押し入れ、該絵付け用基
材6の表面に前記転写用フイルム5を水圧により纏り付
かせ、延展,密着させ、しかる後に、転写用フイルム5
における水溶性もしくは水膨潤性フイルムを除去し、前
記転写用フイルムにおける印刷模様層による絵付けを行
うものである。
すなわち、本第1番目の発明および第2番目の発明たる
ガラス質またはセラミツク質表面を有する基材への絵付
け方法の第1工程は、転写用フイルム5を、該フイルム
5の印刷模様層3面が上面となるようにして水面2に浮
かべた後、転写用フイルム5の印刷模様層3面に活性剤
を塗布するか、あるいは転写用フイルム5の印刷模様層
3に活性剤を塗布した後、この転写用フイルム5を該フ
イルム5の印刷模様層3面が上面となるように水面2に
浮かべるものである。本第1工程で使用される前記活性
剤は、転写用フイルム5における印刷模様層3を溶解さ
せる溶剤とガラスフリツトと昇華性樹脂とを必須の成分
として含有するものである。この活性剤中の一成分とし
て使用される溶剤は、絵付け用基材6の表面に、転写用
フイルム5における印刷模様層3が移転する工程が水面
2上で完了するまでは蒸発することがなく、また絵付け
用基材6の表面を構成しているガラス質またはセラミツ
ク質を侵蝕するようなことのない性質の溶剤であり、例
えば、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン等、あ
るいはこれらの混合液であるガソリン,石油,ベンジ
ン,ミネラルスピリツト,石油ナフサ等の脂肪族炭化水
素類、ベンゼン,トルエン,キシレン,シクロヘキサ
ン,エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、トリクロル
エチレン,バークロルエチレン,クロロホルム,四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素類、メチルアルコール,エ
チルアルコール,プロピルアルコール,ブチルアルコー
ル,アミルアルコール,ベンジルコール,ジアセトンア
ルコール等の一価アルコール類、エチレングリコール,
プロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコール
類、アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソプチル
ケトン,シクロヘキサノン,メチルシクロヘキサノン,
イソホロン等のケトン類、エチルエーテル,イソプロピ
ルエーテル,エチレングリコール・モノ・メチルエーテ
ル,エチレングリコール・モノ・エチルエーテル,ジエ
チレングリコール・モノ・メチルエーテル,ジエチレン
グリコール・モノ・エチルエーテル,ジエチレングリコ
ール・モノ・ブチルエーテル,ジエチレングリコール・
ジ・ブチルエーテル等のエーテル類、エチレングリコー
ル・モノ・メチルエーテル・アセテート,エチレングリ
コール・モノ・エチルエーテル・アセテート,ジエチレ
ングリコール・モノ・メチルアセテート,ジエチレング
リコール・モノ・エチルエーテル・アセテート,ジエチ
レングリコール・モノ・ブチルエーテル・アセテート等
の酢酸エステル類、酪酸エステル等のエステル類、ニト
ロ炭化水素類、ニトリル類、アミン類、その他アセター
ル類、酸類、フラン類等の単独あるいは混合溶剤等が使
用される。また、活性剤中の一成分として使用される昇
華性樹脂は、前記印刷模様層を形成するための印刷イン
キに利用したものと同様の昇華性樹脂が利用される。更
に、前記活性剤中に、該活性剤中の前述の溶剤に溶解す
る樹脂、例えば、塩化ビニル,塩化ビニリデン等のハロ
ゲン化ビニル単量体、スチレンならびにその誘導体、酢
酸ビニル等のビニルエステル単量体、アリルアルコール
およびアリルエステル類、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸またはフマル酸等
の不飽和カルボン酸類、上記の不飽和カルボン酸類のエ
ステル誘導体、同ニトリル誘導体または同酸アミド誘導
体、上記の不飽和カルボン酸類の酸アミド誘導体のN−
メチロール誘導体および同N−アルキルメチロールエー
テル誘導体、グリシジルアクリレート,グリシジルメタ
クリレート,アリルグリシジルエーテル,ビニルイソシ
アネート,アリルイソシアネート,2−ヒドロキシエチル
アクリレートまたは−メタクリレート,2−ヒドロキシプ
ロピル−アクリレートまたは−メタクリレート,エチレ
ングリコール−モノアクリレートまたは−モノメタクリ
レート,エチレングリコール−ジアクリレートまたは−
ジメタクリレート,無水マレイン酸、無水イタコン酸、
メチルビニルケトン,ブタジエンエチレン,プロピレ
ン,ジメチルアミノエチルメタクリレート,ビニルピリ
ジン,tert−ブチルアミノエチルメタクリレート,多価
アルコールのモノアリルエーテル等のごとき単量体の単
独重合体ないし共重合体類等の熱可塑性樹脂,ポリアミ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フエノール系樹脂、メ
ラミン系樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、フタル酸ジ
アリル系樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン系樹脂等のご
とき熱硬化性樹脂またはそれらの変性樹脂もしくは初期
縮合物、天然樹脂、ロジンおよびその誘導体、セルロー
ス誘導体、天然または合成ゴム、石油樹脂等の樹脂を、
前記溶剤の5〜60重量%程度添加した膨潤化液からなる
活性剤の場合には、活性剤の粘度調整が容易で、かつそ
の塗布手段が限定されず、しかも転写用フイルムの印刷
模様層のインキの保持時間が長いので転写工程に長時間
を掛けることができる等のメリツトを有する。
活性剤の塗布手段としては、グラビアコート,オフセツ
トグラビアコート,ロールコート,バーコート,スプレ
ーコート,超音波コートなどが適用でき、活性剤の塗布
量は2〜30g/m2程度、好ましくは3〜15g/m2程度であ
る。
転写用フイルム5を水面に浮かべるには、枚葉状のもの
を一枚ずつ浮かべることもできるし、水を一方向に流し
ながら巻取状のものを連続的に水面に浮かべることもで
きる。この工程においては、転写用フイルム5の印刷模
様層3が上になるようにして水面2に浮かべるが、転写
用フイルム5と水面2との間に気泡が入らないように、
かつ転写用フイルム5に皺が寄らないようにして浮かべ
ることが必要である。
本各発明方法の第2工程は、前記第1工程における水面
上の転写用フイルム5の上方から矢印方向に被転写体た
る絵付け用基材6を下降させてその一部ないし全部を水
中に沈降させ、転写用フイルム5と被転写体6との間に
気泡が入らないように転写用フイルム5を被転写体6の
表面形状に沿つて延展し、水圧により被転写体6に密接
させるものである。
転写用フイルム5を浮かべる際の水は、該フイルム5を
構成する水溶性もしくは水膨潤性フイルム4の性質によ
り適当な温度に調整される。たとえば、水溶性フイルム
として澱粉系フイルム(商品名:オブラート)を使つた
場合は水温は40〜60℃程度であることが望ましく、また
該フイルムの除去の際の溶解を促進させるためにアミラ
ーゼ等を2〜4%程度添加しておくことが好ましい。
転写用フイルム5における印刷模様層3を被転写体たる
絵付け用基材6の表面に転移させた後、転写用フイルム
5における水溶性または水膨潤性フイルム4を除去する
第3工程が実施される。この転写用フイルム5における
水溶性もしくは水膨潤性フイルム4を除去するには、水
を用いて被転写体をシヤワー洗滌することが最も能率的
で好ましい方法である。これにより、付着したフイルム
4が完全に除去されるとともに、転写の際に生ずる汚れ
も洗滌される。この時、水温は用いた水溶性フイルム4
の材質などによつても異なるが、一般には15〜60℃が適
当であり、また、洗滌時間は1〜10分程度で十分であ
る。
引き続く第4工程は、被転写体たる絵付け用基材6を乾
燥し、表面に印刷模様層3を有する絵付け用基材6の前
記印刷模様層3面に、必要に応じて、ガラスフリツトと
昇華性樹脂とを含有するコーテイング剤によるコーテイ
ング層を形成した後、前記絵付け用基材6の表面に付着
している昇華性樹脂、すなわち、印刷模様層中のベヒク
ルたる昇華性樹脂と活性剤中のベヒクルたる昇華性樹脂
と本第4工程にて必要に応じて形成されるコーテイング
層中に含有されている昇華性樹脂とが昇華する温度以上
の温度で焼成し、絵付け用基材6の表面に焼成顔料とガ
ラスフリツトとを溶融,一体化させるものである。
なお、本工程における焼成温度は、前記絵付け用基材6
の表面に付着している昇華性樹脂が昇華する温度以上で
あれば良く、一般的には、基材6の絵付け面がガラス質
の場合は550℃程度、ほうろうの場合が800〜850℃程
度、陶磁器の場合が900〜1000℃程度の焼成温度が利用
される。また、この焼成処理に先立つて所望に応じて実
施されるガラスフリツトと昇華性樹脂とを含有するコー
テイング剤によるコーテイング層の形成は、艶出し効果
を付与するものである。本発明の絵付け方法の実施に先
立つて、絵付け用基材の絵付け面にガラスフリツトスラ
リーを塗布,乾燥することからなる絵付け用前処理が施
されている場合には、焼成工程前の前記ガラスフリツト
と昇華性樹脂とを含有するコーテイング剤によるコーテ
イング層の形成を省略しても何ら差し支えないが、前述
のガラスフリツトスラリーの塗布,乾燥からなる絵付け
用前処理を施してない場合には、焼成前の前述のコーテ
イング層の形成を実施するのが好ましい。なお、ガラス
フリツトスラリーによる絵付け用前処理が施されている
場合には、絵付け用基材の表面が粗になり、転写用フイ
ルムによる転写時に転写抜けによるピンホールが発生し
やすく、またガラスフリツトスラリーを塗布,乾燥した
だけの状態では、ガラスフリツトスラリーによる塗布層
と基材表面との密着力が弱いので、取り扱いに注意を要
する。
本第2番目の発明は、前記第4工程に続いて、絵付け用
基材6の絵付け面に、昇華性樹脂とガラスフリツトとを
含有するコーテイング剤によるコーテイング層を形成し
た後、該コーテイング層中における昇華性樹脂が昇華す
る温度以上の温度で焼成し、表面保護層を形成する第5
工程を実施するものである。
なお、本第2番目の発明方法では、第1番目の方法にく
らべ、表面の艶を安定して一定化させることが可能であ
り、陶器調の安全艶有りから艶消しのものまで自由に調
整できる上、表面の耐摩耗性に優れたものが得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の絵付け方法の具体的な構成を実施例を以
つて説明する。
実施例1. 厚さ40μのポリビニルアルコールフイルム〔日合フイル
ム(株)製:ハイセロンC300〕の片面に、焼成顔料〔諸
星インキ(株)製:「KLCFセラミツク」〕とエチルセル
ロース(昇華性樹脂からなるベヒクリ)とを固形成分と
する印刷インキで抽象模様の印刷模様層を形成し、これ
を乾燥して巻取状の転写用フイルムを得た。
次いで、前記得られた転写用フイルムを枚葉に切断した
後、該転写用フイルムの印刷模様層面に下記組成からな
る活性剤を15g/m2の割合に塗布してから水温30℃の水面
に浮かべ、1分後にホーロー鋼板からなる絵付け用基材
を押し入れ、転写用フイルムを該基材上に密着させ、印
刷模様層を基材表面に転移させた。
しかる後に、前記絵付け用基材を水中から引き出し、40
℃の温水中に30分間浸漬した後、清水でシヤワーし、表
面のポリビニルアルコールフイルムを除去,乾燥後、83
0℃にて10分間の焼成処理を実施し、これを自然冷却
し、目的製品たる絵付け品を得た。
実施例2. 前記実施例1で得られた絵付け品の絵付け面に、ニトロ
セルロースを含有するガラスフリツトスラリー(奥野製
薬製:ガラスペーストNo.785)をスプレー法で、厚さ20
μに塗布した後、100℃で10分間予備乾燥し、次いで750
℃で5分間焼成処理することにより、表面がミラー状態
の深みのある絵付け品を得た。
〔発明の作用および効果〕
本発明のガラス質またはセラミツク質表面を有する基材
への絵付け方法は叙上の通りの構成からなるものであ
り、印刷手段で形成されている転写用フイルム面の印刷
模様層を被転写体たるガラス質またはセラミツク質表面
を有する基材の前記ガラス質またはセラミツク質表面に
転写するものであるから、同一規格品の絵付け製品を大
量にしかも迅速に得ることができるという作用,効果を
奏するものである。
また、本発明方法では、転写用フイルム面の印刷模様層
をガラス質またはセラミツク質表面に転移させる工程
を、水面に浮かべてある転写用フイルム上に、ガラス質
またはセラミツク質表面を有する基材を押し付けること
によつて達成するものであるから、転写用フイルムの印
刷模様層が転移される基材の表面が平坦面以外の複雑な
形状を呈するものであつても、転写用フイルムが被転写
面に緊密に密接され、歪みのない整然とした転写印刷模
様をガラス質またはセラミツク質表面に形成することが
できるという作用,効果を奏するものである。
さらに、本発明方法では、焼成顔料とガラスフリツトと
の溶融,一体化による絵付けを施すものであるから、ガ
ラス質またはセラミツク質表面に強固な接着力で固着し
ている絵付け模様を得ることができるという作用,効果
をも有するものである。
特に第2番目の発明においては、絵付け表面がガラスフ
リツトによる保護層で被覆された構成となるので、表面
の耐摩耗性がすぐれ、また表面の透明層の厚みが絵柄に
深みを付与する結果、意匠性に優れたものとなるという
作用,効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図は本発明のガラス質またはセラミツク質表面を有する
基材への絵付け方法の途中工程を示す模型断面図であ
る。 1:水槽、2:水面、3:印刷模様層、4:水溶性もしくは水膨
潤性フイルム、5:転写用フイルム、6:被転写体たるガラ
ス質またはセラミツク質表面を有する基材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼成顔料からなる着色剤と昇華性樹脂から
    なるベヒクルとを含有する印刷インキで形成されている
    印刷模様層を有する水溶性もしくは水膨潤性フィルムで
    構成されている転写用フィルムを、該転写用フィルムの
    印刷模様層面が上面となるようにして水面上に浮かべた
    後、前記転写用フィルムにおける印刷模様層を溶解する
    溶剤とガラスフリットと昇華性樹脂からなるベヒクルと
    を含有する活性剤を前記転写用フィルムの印刷模様層に
    塗布するか、または、前記転写用フィルムの印刷模様層
    に前記活性剤を塗布した後、この転写用フィルムを該フ
    ィルムの印刷模様層面が上面となるようにして水面上に
    浮かべるかする第1工程と、水面上に浮かべてある転写
    用フィルムの上面から、絵付け用基材であるガラス質ま
    たはセラミック質表面を有する基材を押し入れ、転写用
    フィルムを、絵付け用基材のガラス質またはセラミック
    質表面に、水圧により、延展,密着させる第2工程と、
    転写用フィルムにおける印刷模様層を、絵付け用基材の
    ガラス質またはセラミック質表面に転移させた後、転写
    用フィルムにおける水溶性もしくは水膨潤性フィルムを
    除去する第3工程と、絵付け用基材の表面に付着してい
    る昇華性樹脂が昇華する温度以上の温度で焼成すること
    により、絵付け用基材の表面に、焼成顔料とガラスフリ
    ットとを溶融,一体化させる第4工程とからなることを
    特徴とするガラス質またはセラミック質表面を有する基
    材への絵付け方法。
  2. 【請求項2】絵付け用基材の表面であるガラス質または
    セラミック質表面が、絵付け用前処理に付されたもので
    ある特許請求の範囲第1項記載のガラス質またはセラミ
    ック質表面を有する基材への絵付け方法。
  3. 【請求項3】転写用フィルムにおける印刷模様層が、ガ
    ラスフリットを含有する印刷インキで形成されている印
    刷模様層である特許請求の範囲第1項記載のガラス質ま
    たはセラミック質表面を有する基材への絵付け方法。
  4. 【請求項4】焼成顔料からなる着色剤と昇華性樹脂から
    なるベヒクルとを含有する印刷インキで形成されている
    印刷模様層を有する水溶性もしくは水膨潤性フィルムで
    構成されている転写用フィルムを、該転写用フィルムの
    印刷模様層面が上面となるようにして水面上に浮かべた
    後、前記転写用フィルムにおける印刷模様層を溶解する
    溶剤とガラスフリットと昇華性樹脂からなるベヒクルと
    を含有する活性剤を前記転写用フィルムの印刷模様層に
    塗布するか、または、前記転写用フィルムの印刷模様層
    に前記活性剤を塗布した後、この転写用フィルムを該フ
    ィルムの印刷模様層面が上面となるようにして水面上に
    浮かべるかする第1工程と、水面上に浮かべてある転写
    用フィルムの上面から絵付け用基材であるガラス質また
    はセラミック質表面を有する基材を押し入れ、転写用フ
    ィルムを、絵付け用基材のガラス質またはセラミック質
    表面に、水圧により、延展,密着させる第2工程と、転
    写用フィルムにおける印刷模様層を、絵付け用基材のガ
    ラス質またはセラミック質表面に転移させた後、転写用
    フィルムにおける水溶性もしくは水膨潤性フィルムを除
    去する第3工程と、絵付け用基材の表面に付着している
    昇華性樹脂が昇華する温度以上の温度で焼成することに
    より、絵付け用基材の表面に、焼成顔料とガラスフリッ
    トとを溶融,一体化させる第4工程と、前記第4工程で
    得られた印刷模様層の転写面に、該面を被覆するように
    して、ガラスフリットと昇華性樹脂とを含有するコーテ
    ィング剤によるコーティング層を形成した後、該コーテ
    ィング層中における昇華性樹脂が昇華する温度以上の温
    度で焼成し、表面保護層を形成する第5工程とからなる
    ことを特徴とするガラス質またはセラミック質表面を有
    する基材への絵付け方法。
  5. 【請求項5】絵付け用基材の表面であるガラス質または
    セラミック質表面が、絵付け用前処理に付されたもので
    ある特許請求の範囲第4項記載のガラス質またはセラミ
    ック質表面を有する基材への絵付け方法。
  6. 【請求項6】転写用フィルムにおける印刷模様層が、ガ
    ラスフリットを含有する印刷インキで形成されている印
    刷模様層である特許請求の範囲第4項記載のガラス質ま
    たはセラミック質表面を有する基材への絵付け方法。
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