JPH07252374A - プラスチック材料及びプラスチックの塗装方法 - Google Patents

プラスチック材料及びプラスチックの塗装方法

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JPH07252374A
JPH07252374A JP6069889A JP6988994A JPH07252374A JP H07252374 A JPH07252374 A JP H07252374A JP 6069889 A JP6069889 A JP 6069889A JP 6988994 A JP6988994 A JP 6988994A JP H07252374 A JPH07252374 A JP H07252374A
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JP
Japan
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group
coating
aryl
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halogen
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JP6069889A
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English (en)
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Keizo Chikatsune
恵三 近常
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 プラスチック材料の接着を容易にすると共
に、塗装も簡単に強固できるようにすること。 【構成】 プラスチック材料にアルキル基、シアノアル
キル基等によって置換された第3アミンを主成分とする
処理剤を塗布し、次いでシアノアクリレート系接着剤を
薄く塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック材料及び
プラスチックの塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック材料はその成型の容易さか
ら現在非常に多く使用されており、また最近のファッシ
ョン性や少量多品種の要望から、種々の色に着色するこ
とが要望され行なわれている。
【0003】また、瞬間接着剤として、シアノアクリレ
ート系接着剤が、その接着反応の迅速性から非常に多く
使用されている。多くは、α−シアノアクリレート系で
あり、これの非常に速く(数秒〜数十秒)重合反応を起
こすという性質を利用したものである。最近では、家庭
用として、陶器や金属、プラスチック製のものの修繕用
又は成型物の接着用として多く販売されるだけでなく、
工業用としても非常に多く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック材料は、
その塗装が難しいことは周知のことである。即ち、木や
金属と同じように塗料を塗布するだけでは、均一に塗れ
ない、付着しない、剥がれる等の欠点があった。そこ
で、塗装の代わりに顔料を練り込んで着色する方法があ
るが、これでは顔料が多くいるし、多量に混合するとプ
ラスチック自体の物性が変わり、成型等に問題がある。
そこで、プラスチックの表面を特殊加工した後に塗装す
ることが行なわれている。
【0005】更に、前記したシアノアクリレート系接着
剤も、高結晶度プラスチックや非極性プラスチックに
は、ほとんど接着力を示さないという大きな欠点があっ
た。これは、日常最もよく使用されているポリプロピレ
ンやポリエチレンを接着できないということであり、プ
ラスチック容器の修繕には非常に限られたものとなる原
因であった。これら以外にも、PPS(ポリフェニレン
サルファイド)、PTFE(テフロン)、シリコン樹
脂、ポリアセタール、ナイロン及び軟質PVC等も同様
に接着困難なものである。
【0006】そこで、従来からこれらを接着させる方法
として、及び前記した塗装の前処理として、火炎処理、
コロナ放電処理、放射線処理又は重クロム酸塩硫酸液処
理等を施し、カルボニル基等の酸性基を被接着物の表面
に生成させることが行なわれている。このようにして生
成した酸性基とシアノアクリレート系接着剤を接着させ
るのである。このような方法が用いられるのは、主とし
てポリエチレン、ポリプロピレン等である。
【0007】また、リチウムベーパー処理、ヘリウム気
流中におけるアルカリ処理及び金属ナトリウム処理のア
ンモニア液処理等の特殊な化学的処理も考えられてい
る。これは主として表面に酸性基を生成しえないものに
提案されている方法である。例えば、ポリフルオロエチ
レン等である。しかしながら、このような方法では特殊
な装置を必要としたり、特殊な作業が必要であった。
【0008】このように、従来の方法に欠点が多く実際
に使用に耐えるものでないということが、前記した種々
のプラスチックが構造材料として普及しない理由とも言
えるのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本発明者は、鋭意研究の結果本発明下塗剤を完成させた
ものであり、その特徴とするところは、プラスチック材
料としては、化1で示される塩基性物質の単独又は混合
物を主成分とする処理剤を塗布し、次いでシアノアクリ
レート系接着剤を薄く塗布した点にあり、
【化1】(R1、R2はアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール基又は
アルキレン基であり、R3はアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール、ア
ルキレン基である。) 他のプラスチック材料としては、化2で示される塩基性
物質の単独又は混合物を主成分とする処理剤を塗布し、
次いでシアノアクリレート系接着剤を薄く塗布した点に
あり、
【化2】(R4、R5はアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール基又は
アルキレン基である。) 塗装方法としては、化1で示される塩基性物質の単独又
は混合物を主成分とする処理剤を塗布し、その上にシア
ノアクリレート系接着剤を薄く塗布し、次いで塗料を塗
布する点にあり、
【化1】(R1、R2はアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール基又は
アルキレン基であり、R3はアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール、ア
ルキレン基である。) 他の塗装方法としては、化2で示される塩基性物質の単
独又は混合物を主成分とする処理剤を塗布し、その上に
シアノアクリレート系接着剤を薄く塗布し、次いで塗料
を塗布する点にあり、
【化2】(R4、R5はアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール基又は
アルキレン基である。)
【0010】ここで、化1で示される化合物のR1、R
2、R3の例としては次のようなものがある。アルキル
基としては、エチル基、ブチル基、オクチル基等があ
り、合計炭素数は8〜12が好ましく、側鎖を有してい
てもよい。シクロアルキル基としては、シクロヘキシル
基、シクロペンチル基等があり、アルキル基やハロゲン
で置換されていてもよい。アリール基としては、フェニ
ル基、ナフタリン基、ベンジル基、又はアルキル基又は
ハロゲンの置換基を有するそれらの基が使用できる。
【0011】更に、アルケン基としてはブチレン基、オ
クテン基等上記のアルキル基で二重結合を有するものが
使用できる。また、R1とR2がつながっているもの、
即ち環状のものでもよい。例えば、ピペリジンやN−ア
ルキルピペリジン等である。
【0012】また、化2で示される化合物のR4、R5
としては、化1のR1等と同様のものが使用できるが、
N(チッ素原子)と二重結合を作り得ないものは除かれ
る。また、この化2でいうアルキル基等も、Nと二重結
合するため厳密にはアルキレン基となるが、ここではア
ルキル基が二重結合したものとして取り扱う。
【0013】更に、R4とR5もつながったもの、即ち
環状化合物でもよい。例えば、ピリジンや置換基を有す
るピリジン等である。
【0014】本発明処理剤は通常前記した主成分を溶媒
で希釈して用いる。これは、塗布を容易にすることと、
表面に薄く塗布するためである。希釈する濃度として
は、0.001 〜10%(重量%)程度であり、0.05〜0.15%
程度が好適である。また塗布の方法によっては、比較的
濃度の高いものでもよい。例えば、一旦塗布したものを
布等でふき取る方法である。溶媒は、本発明処理剤が溶
解するものであればどのようなものでもよいが、揮発性
が高く、且つ毒性、危険性のないものが好ましい。例え
ば、イソプロピルアルコール等のアルコール類、トリク
レン(トリクロロエチレン)、ヘキサン等である。勿
論、この溶媒は本発明の要旨ではなく前記塩基性物質が
塗布できるものであればどのようなものでもよく、この
溶媒によって本発明を限定するものではない。また、塗
布が容易で薄く塗布することも可能な場合には溶媒を用
いる必要はない。溶媒は、本発明の処理剤としての効果
とは無関係なものである。
【0015】シアノアクリレート系接着剤の塗布は、前
期処理剤の塗布面上に薄く塗布するだけでよい。塗布の
方法はどのようなものでもよい。塗布厚みは、10〜5
0μ程度でよいが、特に限定するものではない。また、
薄く均一に塗布するため、シアノアクリレート系接着剤
を溶剤で希釈して塗布してもよい。溶剤は、該接着剤が
溶解し、その後揮発するものであればどのようなもので
もよく、MEK(メチルエチルケトン)、シクロヘキサ
ン、ベンゼン等がある。
【0016】プラスチック材料に上記のような処理を施
すと、塗料固定力や接着力が強固であることは言うまで
もないが、シアノアクリレート系接着剤による接着も容
易となる。即ち、シアノアクリレート膜はシアノアクリ
レート系接着剤により容易に接着するためである。ま
た、接着の迅速性も損なわれず、従来と変わらない速さ
で接着できる点も大きな利点である。
【0017】また、本発明プラスチック材料は、板状や
棒状の基礎材料でも、成型後のような半完成品でもよ
い。更に、このプラスチック自体はどのような種類のも
のでもよい。例えば、シリコン樹脂、ポリオレフィン、
軟質塩化ビニル、ポリフェニレンサルファイド、テフロ
ン等である。
【0018】本発明プラスチック材料は、このような材
料自体の発明であり、それをどのように使用するかにつ
いては限定するものではない。上記した如く、その面に
塗装してもよいし、その面において他のものを接着して
も、またその他の利用方法でもよい。
【0019】塗装方法の発明では、上記の処理、即ち前
記処理剤とシアノアクリレート系接着剤の塗布、を施し
た後塗料を塗布するという方法であり、この場合塗料自
体はどのようなものでもよいし、塗装の方法についても
限定するものではない。
【0020】
【実施例】以下本発明に用いる塩基性物質の例を挙げ
て、その物質を使用した場合の効果を表にして掲げる
(表1)。 実施例1 塩基性物質:トリエチルアミン 実施例2 塩基性物質:ジメチルラウリルアミン 実施例3 塩基性物質:トリオクチルアミン 実施例4 塩基性物質:ジエチルシクロヘキシルアミン 実施例5 塩基性物質:NN−ジエチル,4−メチルフェニルアミ
ン 実施例6 塩基性物質:エチルフェニルベンジルアミン 実施例7 塩基性物質:エチルメチルベンジルアミン 実施例8 塩基性物質:エチルジシクロヘキシルアミン 実施例9 塩基性物質:トリフェニルアミン 実施例10 塩基性物質:ピリジン 実施例11 塩基性物質:N−エチルピペリジン 実施例12 塩基性物質:ビニルピリジン
【0021】この実験では、本処理剤を刷毛で薄く塗布
し、次いでα−シアノアクリレート系接着剤を薄く手早
く塗布し、その後水性エマルジョン塗料を塗布した。比
較例1は、下塗処理を行なわないものであり、それ以外
の条件は同様である。
【0022】また、塗装の固着力の試験は、所謂ゴバン
目試験を行なった。これは、塗布した後、カッターで1
cm四方の塗面を縦横10等分し、その上にセロテープ
を貼り、はがした時にどのくらいの割合で塗料が剥がれ
るかを試験するものである。この結果、表1から明らか
なように、従来その塗装が非常に困難なプラスチック等
についても非常に強固に塗装できる。表のプラスチック
名は、処理したプラスチックである。
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明プラスチック材料は、処理表面が
シアノアクリレート面になっているため、その高分子自
体が側鎖として持つニトリル基やカルボキシル基によ
り、種々の接着剤による接着が可能となる。また、その
表面の塗装を簡単、強固なものとし、従来そのままでは
ほとんど塗装できなかったものにも大きな効果を発揮す
る。
【0024】更に、処理方法自体も、単に塗布するだけ
であるため処理が簡単で特別な装置や操作を必要とはし
ない。これにより、塗装費用や接着費用がおおきく軽減
できることとなる。
【0025】また、塗料の塗布方法も通常の塗布工程の
前に塗布処理を行なうだけであり、非常に簡単であり、
塗布された塗料は剥がれにくく、且つどのような塗料も
使用できるため、返ってコストダウンになる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で示される塩基性物質の単独又は混
    合物を主成分とする処理剤を塗布し、次いでシアノアク
    リレート系接着剤を薄く塗布したことを特徴とするプラ
    スチック材料。 【化1】 (R1、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基、ハロゲンで置換されたアリール基又はアルキレン
    基であり、R3はアルキル基、シクロアルキル基、アリ
    ール基、ハロゲンで置換されたアリール、アルキレン基
    である。)
  2. 【請求項2】 化2で示される塩基性物質の単独又は混
    合物を主成分とする処理剤を塗布し、次いでシアノアク
    リレート系接着剤を薄く塗布したことを特徴とするプラ
    スチック材料。 【化2】 (R4、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基、ハロゲンで置換されたアリール基又はアルキレン
    基である。)
  3. 【請求項3】 化1で示される塩基性物質の単独又は混
    合物を主成分とする処理剤を塗布し、その上にシアノア
    クリレート系接着剤を薄く塗布し、次いで塗料を塗布す
    ることを特徴とするプラスチックの塗装方法。 【化1】(R1、R2はアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール基又は
    アルキレン基であり、R3はアルキル基、シクロアルキ
    ル基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール、ア
    ルキレン基である。)
  4. 【請求項4】 化2で示される塩基性物質の単独又は混
    合物を主成分とする処理剤を塗布し、その上にシアノア
    クリレート系接着剤を薄く塗布し、次いで塗料を塗布す
    ることを特徴とするプラスチックの塗装方法。 【化2】(R4、R5はアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、ハロゲンで置換されたアリール基又は
    アルキレン基である。)
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Date Code Title Description
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030502