JPH07250969A - パチンコ玉受箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチックケース本体底部の内外に連通す
る導電膜により、パチンコ玉による静電気をプラスチッ
クケース本体外へ安全に放電させる。 【構成】 プラスチックケース本体１の少なくとも底部
３内面および該底部３の外に突出する支持縁５に、上記
プラスチックケース本体１の内外に一部で互いに連通す
る導電膜６、７を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パチンコ遊技場で余
分のパチンコ玉を収納するのに用いるパチンコ玉受箱に
関する。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ遊技場においては、遊技中にパ
チンコ玉の出玉数が多くなると、その余分のパチンコ玉
を収納しておくのに、遊技場にて貸し出されるパチンコ
玉受箱が用いられる。このパチンコ玉受箱は一般にプラ
スチック材料の成形品として作られており、例えば一度
に数１０００個ものパチンコ玉が収納可能である

【０００３】また、パチンコ玉はパチンコ機台の中を流
れて移動し、当り玉（配当玉）はパチンコ機台下部の玉
受に入り、この玉受内がパチンコ玉で満杯になるとさら
にこの玉受からパチンコ玉が上記プラスチックのパチン
コ玉受箱内に移し替えられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなパチンコ玉の移動や移し替えなどによってパチンコ
玉自体に、パチンコ玉相互の摩擦やパチンコ玉とガイド
部材などとの摩擦によって静電気が発生し、特に多数の
パチンコ玉が絶縁材であるプラスチックのパチンコ玉受
箱内に多数収納された場合には、その静電気の蓄積によ
りパチンコ玉とプラスチックとの間の電位差が著しく大
きくなり、つまり帯電量が大きくなり、例えば数１０Ｋ
Ｖの高電位に達し、人がそのパチンコ玉受箱に手を触れ
ると、導電体である人の体を通じて一挙にその帯電した
電荷が放出され、人体に電気的なショックを与える。

【０００５】なお、かかる静電気の発生は空気が乾燥す
る時期において顕著で、その静電気の放電によるショッ
クによって、人体に危害が生じるおそれもあるが、それ
よりも、近年は、パチンコ店で多くのパチンコ台間を繋
ぐコンピュータを狂わせてしまうという欠点を有してお
り、これらの点からも早急な静電気除去対策が望まれて
いる。

【０００６】この発明は上記のような従来の問題点を解
消するためになされたものであり、プラスチックケース
本体の底部の内外に連通する導電膜により、パチンコ玉
による静電気をプラスチックケース本体外へ確実に放電
させることができ、これにより静電気による電気ショッ
クを回避できるパチンコ玉受箱を得ることを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明にかかるパチン
コ玉受箱は、プラスチックケース本体の少なくとも底部
内面および該底部の外に突出する支持縁に、上記プラス
チックケース本体の内外に一部で互いに連通する導電膜
を設けたものである。

【０００８】

【作用】この発明におけるパチンコ玉受箱は、プラスチ
ックケース本体の底部内面および支持縁に、プラスチッ
クケース本体の内外に連通するように帯状の導電膜を形
成することで、上記底部内面の導電膜を通じてパチンコ
玉の静電気を上記支持縁側の導電膜に導き、この静電気
をさらにこのプラスチックケース本体が置かれるテーブ
ルなどの接地面から放電させるように機能する。

【０００９】

【実施例】

実施例１ 以下に、この発明の一実施例を図について説明する。図
１において、１は例えばポリカーボネイトなどのプラス
チックにより成形されたプラスチックケース本体で、こ
れがパチンコ玉の収容数に応じた大きさ、深さを持ち、
開口部上縁の外側には一対の把手部２が一体に形成され
ている。

【００１０】なお、プラスチックケース本体１は、必要
に応じて透明、半透明あるいは不透明のプラスチックか
らなり、透明、半透明のものでは、内部のパチンコ玉の
収容状態が外側から看取できるため、取扱いおよび使用
上便利となる。

【００１１】また、３は側壁部４とともにプラスチック
ケース本体１を形成する底部であり、この底部３の下面
には図２にも示すように支持縁５が一体に突設されてお
り、かかるプラスチックケース本体１を上下に重ね合わ
せたとき、その支持縁５が下方のプラスチックケース本
体１内に十分に嵌まり込む所定の高さおよび厚さに形成
されている。

【００１２】さらに、６は上記底部３の内面中央に設け
られた導電膜であり、これが底部３の長手方向の一端か
ら他端に長く形成され、さらにその一端または／および
他端に形成した小孔７を通じて、底部３の下面側に導出
され、続いて上記支持縁５の下面および外周面に連続す
るように設けられている。

【００１３】なお、かかる導電膜６は上記内面中央以外
の複数箇所にも並設することは、任意であり、このよう
にすることにより、プラスチックケース本体１内に収容
されたパチンコ玉の多くが、一度に導電膜６に接触する
機会が多くなり、後述の帯電防止効果を更に高めること
ができる。

【００１４】また、７は上記支持縁５の外周面に設けら
れた導電膜であり、必要に応じ、その外周面に代えて内
周面に設けることもできる。したがって、この導電膜７
は上記支持縁５の下面から延びる導電膜６と電気的に接
続されることになり、プラスチックケース本体１内のパ
チンコ玉８の電荷を、底部３の内面から、これらの各導
電膜６を介して導電膜７に導出可能にしている。

【００１５】なお、かかるプラスチックケース本体１
は、遊技中にコンクリート床や接地処理したテーブル面
Ｅに載置されるため、パチンコ玉８を収容したプラスチ
ックケース本体１の底部３内面にある導電膜６が、上記
床やテーブル面Ｅに対し電気的接地回路を構成すること
となる。

【００１６】したがって、かかる構成になるパチンコ玉
受箱は、パチンコ機台から排出された余分のパチンコ玉
を収容し、コンクリートの床や上記の電気的接地処理し
た例えば金属板からなるテーブル面Ｅに設置することに
より、上記電気的接地回路を形成することができる。

【００１７】このため、上記プラスチックケース本体１
内のパチンコ玉８の表面に帯電した電荷は互いに接触す
るパチンコ玉８を介して次々に、そのプラスチックケー
ス本体１の底部３内面にある導電膜６に放出され、この
導電膜６上の電荷はさらに底部３の下面側から支持縁５
下面に至る導電膜６を通過して、支持縁５外周の導電膜
７に至る。

【００１８】そして、この電荷の一部は導電膜７から気
中放電するが、その殆どで全ては、支持縁５下面の導電
膜６から上記接地処理したテーブル面Ｅに放電され、さ
らにアースに放出される。

【００１９】このため、プラスチックケース本体１の帯
電量が減少し、人がそのプラスチックケース本体１に手
を触れるようなことがあっても、人体への上記電荷の放
電は略完全に回避でき、したがって、人が電気的ショッ
クによる不快感を感じたり、危険となったりすることを
未然に防止できることになる。

【００２０】また、このようにパチンコ玉８を収納した
プラスチックケース本体１を複数段に積み重ねて用いる
場合にあっても、上記導電膜６を下面に有する上記支持
縁５が、その下方のプラスチックケース本体１内のパチ
ンコ玉８に電気的に接触する。

【００２１】このため、上部にあるプラスチックケース
本体１内にあるパチンコ玉に帯電した電荷を、上記導電
膜６およびパチンコ玉８を次に介して、最下部のプラス
チックケース本体１の支持縁にある導電膜６を通じて接
地処理したテーブル面Ｅへと円滑に放出させることがで
きる。

【００２２】なお、上記実施例においてプラスチックケ
ース本体１に設けられる導電膜６、７は、導電樹脂や導
電ゴムを塗布したり、金属塗料として塗布したり、金属
メッキしたり、あるいは金属などの導電性テープを貼着
することにより形成することができ、その導電膜６、７
の厚みや幅を大きくしたり、設置本数を増やすことで、
更に十分な帯電防止効果を得ることができる。

【００２３】以上のように、この発明によればプラスチ
ックケース本体の少なくとも底部内面および該底部の外
に突出する支持縁に、上記プラスチックケース本体の内
外に一部で互いに連通する導電膜を設けるように構成し
たので、プラスチックケース本体底部の内外に連通する
導電膜により、パチンコ玉による静電気をプラスチック
ケース本体外へ安全に放電させることができ、したがっ
て、人体がプラスチックケース本体に触れて感電した
り、ショックによる人体機能への悪影響を未然に回避で
きるものが得られる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例によるパチンコ玉受箱を示
す斜視図である。

【図２】図１におけるプラスチックケース本体の要部を
拡大して示す断面図である。

【符号の説明】

１ プラスチックケース本体 ３ 底部 ５ 支持縁 ６、７ 導電膜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチックケース本体の少なくとも底
   部内面および該底部の外に突出する支持縁に、上記プラ
   スチックケース本体の内外に一部で互いに連通する導電
   膜を設けたパチンコ玉受箱。