JPH0725066Y2 - 収納棚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は所定の内容積内に定形小形軽量物を効率的に収
納できるようになした多段多列の収納棚に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来定形小形軽量物を収納する収納棚は下部フレーム，
側面フレーム，上部フレームで構成したフレームの側面
フレーム間に水平に棚板を渡し、複数個の物品を一枚の
棚板に載せるようになっている。

〔考案が解決しようとする課題〕

このように複数の物品を一枚の棚板上に載せるので、棚
板の強度を増す必要がある。このため強度上の理由から
棚板を折り曲げ等の加工を施している。従って一枚の棚
板の厚さが厚くなることを防ぐことができない。定まっ
た容積内では棚板が厚くなると、それだけ定容積内で支
持され得る棚板の段数は必然的に少なくなり、さらに一
枚の棚板に一つの物品を載せるようにすれば側面フレー
ムの数も増すことになる列数が減少する欠点がある。

本考案は収納効率を向上させる収納棚を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

棚背面に棒状体を上部フレームと下部フレームの間に複
数本設け、この棒状体の外径より多少大きい内径を有す
る筒状のディスタンスピースを挿入し、各ディスタンス
ピース間にＵ字形に切り欠いた板状棚を一段づつ千鳥状
に挿入し、上部フレームと下部フレーム間を棒状体で締
め付け、板状棚を多段多列に支持する。

〔作用〕

収納する物品が定形小形軽量物であるので、棚板は薄板
のみとしても中間支持柱を不要とすることができるの
で、同じ容積内に収納有効容積を充分に確保して棚段数
を増すことができる。棚板はまた棒状体に筒状のディス
タンスピースを介して片持式に支持しているので、棚板
の組立てが容易で、かつ取り替えが単体づつ行なえるも
のとなり、さらに棚板形状は直方形以外の円形とするこ
ともでき、さらには全棚の地絡（アース）も行なえ、静
電気の問題も解消される。

〔実施例〕

以下本考案収納棚を図示の実施例にもとづき説明する。

図において１は収納棚の上部フレーム、２はこの上部フ
レーム１と上下に対向する下部フレーム、６はこの上下
両フレームの外端間に配設される側面フレームである。

上部フレーム１及び下部フレーム２は第３図に示すよう
に強度をもたせ、かつ棒状体の結合を行えるよう薄い金
属板の両端部をコ字形に屈曲して形成する。このコ字形
断面を有する端部、すなわち上下両フレームの実質上の
厚さは棒状体結合用のナットがこのコ字形断面内に納ま
るようにして定める。

このようにして収納棚の箱体を上部フレーム１、下部フ
レーム２、側面フレーム６にて構成すると共に、この上
下両フレーム1,2間に複数本の棒状体3,3・・・を予め定
めた間隔で配列し、かつ各棒状体３の上端を上部フレー
ム１に、下端を下部フレーム２に夫々貫通してフレーム
1,2と固定する。この固定法としては、図示の実施例に
おいては各棒状体３の両端に雄ねじ3a,3bを刻設してボ
ルト状とし、この端部に直接もしくは座金８を介してナ
ット９を締結して行なうが、他の方法で固定することも
可能である。

各棒状体３にはその上下方向にかつ所要間隔毎に棚板５
を複数多段式にして設ける。これは第２図に詳示するよ
うに、棒状体の一本または隣接する２本に架け渡すよう
にして支持する。棚板５のうち側面フレーム６側のもの
は長方形の一枚板状で側面にＵ字形の係止孔5Hが設けら
れ、隣接する棒状体3,3間へ挿入した後、このＵ字形係
止孔5Hの方向にすなわち棚板５を横方向へ移動すること
により棒状体に係止孔5Hを挿入せしめる。なおこの係止
孔5Hの幅は棒状体３の径より若干大となるようにしてお
くものとする。

また隣接される棒状体間に架け渡すように係止される棚
板５はコ字形をした板材で、この棚片51,51間を棒状体
3,3間より少し大とし、この棚片51,51の奥端面にＵ字形
の係止孔5H,5Hを棚片51の長手方向に沿うようにして形
成される。従ってこのコ字形の棚板５は棒状体３の前面
より差し込むようになす。

第２図では６本の棒状体を隣接し、両外側の棒状体には
長方形の棚板を中央部の互いに隣接される４本の棒状体
には２本づつ一対としてコ字形の棚板が夫々用いられ、
上述のようにして各棚板が棒状体に差し込まれて係止さ
れる。

各段の棚板5,5間すなわち棚板の上下方向には筒状のデ
ィスタンスピース４を夫々嵌挿する。これにより棚板5,
5・・・はディスタンスピース４を介して、しかも棒状
体３の上下端にナットを締結することにより圧縮挟持さ
れ、各棚板は支持されるものである。

なお、隣接される棒状体に係止される各段の棚板は同一
高さにすることも千鳥状に配列することもできる。これ
は各段の棚板間に嵌合するディスタンスピースの長さに
より定まるものである。

なお、棚板５に第２図に示すようにケースＫを懸架する
場合、棚板にケースを定位置に支持するようケースガイ
ドＧが設けられる。

なお、棚板は図示の実施例では長方形、コ字形としたが
これを円形その他の形状にすることも可能である。また
各棒状体に一枚の棚板を各段に支持させることもでき
る。

〔考案の効果〕

本考案収納棚においては、 棚板は薄板のみであるので、特別に中間支持柱が不要
で、棚段数が多くできる。

棚板の組立てが容易で、収納効率のよい棚構造が得られ
る。

棚板の形状により直方形の棚のみでなく、円筒形の棚に
も適用できる。

全棚の地絡（アース）がとれるので、静電気の問題がな
く、クリーン仕様の棚にできる。

棚板の取り替えが単体づつできる。

ユニット化しており、拡張が比較的容易にできる。

等数々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案収納棚の実施例を示し、第１図は収納棚全
体を示す正面図、第２図は拡大横断面図、第３図は棚上
下部を示す拡大縦断面図である。 １は上部フレーム、２は下部フレーム、３は棒状体、４
はディスタンスピース、５は棚板、5Hは係止孔、６は側
面フレーム、９はナット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】棚背面に棒状体を上部フレームと下部フレ
   ームの間に複数本設け、この棒状体の外径より多少大き
   い内径を有する筒状のディスタンスピースを挿入し、各
   ディスタンスピース間にＵ字形に切り欠いた板状棚を一
   段づつ千鳥状に挿入し、上部フレームと下部フレーム間
   を棒状体で締め付け、板状棚を多段多列に支持した収納
   棚。