JPH077820Y2 - ショーキャビネット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、タイル、レンガ等の建築材、照明器具、洗面
化粧台、ユニットバス等の衛生用品その他任意の物品を
ショールーム内において陳列するために使用するショー
キャビネットに関するものである。

（従来の技術） ショールーム内において、タイル、レンガ等の建築材、
照明器具、洗面化粧台、ユニットバス等の衛生用品、そ
の他の物品を陳列する場合には、見学者に美的な印象を
与えるため、ショーキャビネットを使用して、これに商
品を適切に載置、掛止、吊下等して陳列することが多
い。

従来、この種ショーキャビネットは、陳列する商品に個
別に対応させた構造のものを商品毎に選択して使用して
いた。

（考案が解決しようとする課題） 従来のショーキャビネットは、陳列する商品に個別に対
応させた構造としていたため、陳列する商品の寸法によ
ってショーキャビネットの寸法は異なり、商品の形状に
よってショーキャビネットの形状も異なり、ショールー
ム内において幾種ものショーキャビネットを使用しなけ
ればならなかった。そのため、ショーキャビネット毎に
陳列品の取付方法が異なり、商品の取付作業は極めて面
倒で時間を要するものであり、また、ショーキャビネッ
ト毎にその形状、寸法が異なり、配置作業も極めて面倒
なものであった。

本考案はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、商品の取付作業を極力容易とし
短時間とし得るとともに、ショーキャビネットの配置作
業も容易とし、かつ全体を統一して美感を向上させ得る
ショーキャビネットを提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するために、本考案のショーキャビネッ
トは、次のような構成としたことを特徴とするものであ
る。

すなわち、本考案のショーキャビネットは、上下枠の各
隅部間に４本の支柱を立設してショーキャビネットの骨
格が形成され、この支柱の少なくとも内側には多数のネ
ジ孔が上下方向に配列され、下枠若しくは下枠に固着し
た取付板に複数個のアジャスター乃至キャスターが取付
けられてなる構成を有するショーキャビネットであっ
て、後側両支柱間に前記ネジ孔にネジ固定することによ
り、前方に張出し内側に多数のネジ孔が上下方向に配列
されてなる支持枠が取付けられ、前記後側支柱と前記支
持枠との間に棚板乃至網板が水平又は前傾斜して配設さ
れネジ固定されていることを特徴とするものである。

（作用） 支柱内側に配列されたネジ孔を適宜選択して支持枠を取
付けることにより、支持枠を適宜高さに取付けることが
できる。また、支持枠内側に配列されたネジ孔を適宜選
択して棚板乃至網板を取付けることにより、棚板乃至網
板を適宜高さに取付けることができる。

支柱間には載置或いは掛止等して小型乃至大型の商品を
展示することができ、上枠には吊下して照明器具等を陳
列することもできる。また、支持枠間の棚板乃至網板に
は、載置或いは掛止等して小型乃至中型の商品を展示す
ることができる。

また、キャスター乃至アジャスターにより、キャビネッ
トを移動乃至水平状態に保持することができる。

（実施例） 本考案の実施例について図面を参照して説明する。

第１図乃至第５図は、本考案のショーキャビネットの組
立方法を説明するための図であり、それぞれの図に示さ
れるショーキャビネット1A,1B,1C及び1Dは、本考案のシ
ョーキャビネットの基礎となるキャビネット構成をそれ
ぞれ示したものである。一方、第６図は、本考案のショ
ーキャビネットの特徴を説明するための比較例としてシ
ョーキャビネット1E,1Fを示した図であり、第７図は、
本考案のショーキャビネット1Jを示した図である。

第1,2図に示すショーキャビネット1Aは、本考案のショ
ーキャビネットの組立てにおいて、最も基本となる構成
のものであり、４本の連結杆２を組付けてなる下枠３の
各隅部に４本の支柱４を立設し、この４本の支柱４の上
端を４本の連結杆５を組付けてなる上枠６に連結したも
のである。各支柱４の内側面には、所定間隔にて上下配
列した多数のネジ孔７を穿設してあり、挿通孔を有した
座板の一端延長部に背面網板内の縁枠用握持部を形成し
てなる取付金具８を介装してネジ孔７に取付ボルト９を
締着することにより、背面網板10を上枠６の後側連結杆
5a、左右後側支柱4a,4b、下枠３の後側連結杆2aによっ
て囲まれた部分に取付けてある。また、左右前側支柱4
c,4dの上端部間には上枠６の連結杆５に沿ってサインプ
レート11を装着し、このサインプレート11はその両端折
曲部に穿設してある挿通孔を通してネジ孔７にネジ止め
して固定してある。下枠３の前側連結杆2bおよび後側連
結杆2aの底面には、それぞれ適宜間隔にてアジャスター
12を取付けてあり、下枠３の各隅部に取付板13を固着
し、この取付板13の底面にはキャスター14を取付けてあ
る。

第１図に示すショーキャビネット1Aにおいては、上枠
６、支柱４、下枠３、若しくは背面網板に掛止して大型
または中型の商品を陳列することができ、或いは背面網
板を利用して任意商品を掛止陳列することができる。ま
た、上枠６に吊下して照明器具等を陳列することもでき
る。

さらに、正面上端部のサインプレート11によって展示商
品名あるいは展示者名等の案内表示を明示することがで
きる。ショーキャビネット1Aにはキャスター14が取付け
られているので、ショーキャビネット1Aを適宜場所に移
動することができ、またアジャスター12が取付けられて
いるので、床面が傾斜している場合にも下枠３を常に水
平保持することができる。

第３図に示すショーキャビネット1Bは、ショーキャビネ
ット1Aの下枠３上に載置台15を設置したものである。

第３図に示すショーキャビネット1Bにおいては、前記用
い方の外に、載置台15上に載置して大型または中型の商
品を直立状態で陳列することができる。

第４図に示すショーキャビネット1Cは、ショーキャビネ
ット1Aの下枠３上に適宜構成の伸縮脚を介装した昇降可
能載置台16を設置したものである。この昇降可能載置台
16は油圧または電動機等により昇降動するようになって
いるのが好ましいが、手動若しくはばねによる構成であ
ってもストッパ機構を有していれば適用可能である。

第４図に示すショーキャビネット1Cにおいては、昇降可
能載置台16を昇降動させることにより視点が若干高くな
った位置で、洗面化粧台等の中型の商品を適当な高さに
保持した状態で陳列することができる。

第５図に示すショーキャビネット1Dは、ショーキャビネ
ット1Aの下枠３上に引出付ボックス17を設置したもので
ある。引出付ボックス17はその側面を通して前記ネジ孔
７にネジ固定して取付ける。引出付ボックス17は１つま
たは複数の引出18を有し、引出18は前方に摺動可能とな
っている。

第５図に示すショーキャビネット1Dにおいては引出付ボ
ックス17上に載置して大型または中型の商品を陳列する
ことができるとともに、引出18内にバリエーションその
他の関連部品乃至商品を収納して見学者が適宜引出18を
前方に摺動して見ることができるように陳列することが
できる。

ここで、従来は、第６図（ａ）に示すように、支柱1,1,
1,1間に複数の棚板19,19・・を水平に支持して配設する
か、第６図（ｂ）に示すように、斜め角度をもって支持
して配設するのが普通であった。

これに対し、第７図に示す本考案のショーキャビネット
1Jは、ショーキャビネット1Dの左右後側支柱4a,4bに支
持枠25,25を固定し、該支柱4a,4bと支持枠25,25間に複
数の網棚板26を所定角度に傾斜してネジ固定して支持し
たものである。

支持枠25は、後側支柱4aと前側支柱4c間内に納まる張出
し寸法に折曲して略々コの字形に形成した枠体の内側面
に多数のネジ孔を配列形成してあり、このコの字状両端
部を左右後側支柱4a,4bのネジ孔７にネジ固定してあ
る。網棚板26は、左右後側支柱4a,4bと支持枠25,25のネ
ジ孔を利用して取付けてある。

第７図に示すショーキャビネット1Jにおいては、網棚板
26に掛止して小物または軽量の商品を見易い角度で陳列
することができる。また、網棚板26は、支持枠25及び支
柱１により四隅を支持されているから、多少重い商品で
あっても安全に陳列することができる。支持枠25は、固
定するネジ孔７を変更することにより取付高さを調整す
ることができ、網棚板26も同様にして取付高さを調整す
ることができる。

尚、本考案のショーキャビネットは、上記ショーキャビ
ネット1Jの構成に限定するものではなく、上記ショーキ
ャビネット1A〜1Dのいずれかに支持枠を配設して構成す
ることができる。よって、本考案のショーキャビネット
によれば、同型若しくは異型の任意の組合せて横列設置
すれば、統一されたショーキャビネットを任意大きさに
展開形成することができ、しかも任意単位キャビネット
を展示商品の形態に適応した構成に合せることができか
つその他の種々補助支持具を利用できるので、統一性を
保ちつつ多様的展開を同時に可能にする。また横列した
複数のショーキャビネットに亘って展示用レール等を連
続して配設すれば複数のショーキャビネットを一つの大
型ショーキャビネットとして利用することもできる。各
ショーキャビネットは最後部以外のキャビネットの背面
網板を外して縦列することもできる。

さらに、本考案のショーキャビネットは、いずれも側面
前後の支柱間に背面網板と同様の側面網板を配設するこ
とができる。ショーキャビネットには、その前面上方に
サインプレートが簡便に配設され、商品名や製造、販売
業者名等の表示によるアピール効果を高めることができ
る。

（考案の効果） 本考案のショーキャビネットによれば、支柱間、上枠、
棚板乃至網板に載置或いは掛止等して、商品の形状、寸
法或いは重量などに応じて、適宜箇所に適宜方法によっ
て簡易に商品を陳列することができ、さらには、支持枠
及び棚板乃至網板の取付け高さを調節することができる
から、一層見易いように商品を陳列することができる。

また、本考案のショーキャビネットにおいて、外枠内に
支持枠を配設するものであるから、統一した美観を与え
ることができると共に、ショールーム内での配置も容易
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の基本的構成よりなるショーキャビネ
ットの斜視図、第２図は、第１図のショーキャビネット
を分解して示した斜視図、第３図は載置台を設置したシ
ョーキャビネットの斜視図、第４図は昇降可能載置台を
設置したショーキャビネットの斜視図、第５図は引出付
ボックスを設置したショーキャビネットの斜視図、第６
図（ａ）は、棚板を水平に支持したショーキャビネット
の斜視図、（ｂ）は棚板を傾斜して支持したショーキャ
ビネットの斜視図、第７図は支持枠に網棚板を支持した
ショーキャビネットの斜視図である。 １…ショーキャビネット、３…下枠、４…支柱、６…上
枠、７…ネジ孔、10…背面網板、11…サインプレート、
12…アジャスター、14…キャスター、15…載置台、16…
昇降可能載置台、17…引出付ボックス、19…棚板、26…
傾斜網板、25…支持枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下枠の各隅部間に４本の支柱を立設して
   ショーキャビネットの骨格が形成され、この支柱の少な
   くとも内側には多数のネジ孔が上下方向に配列され、下
   枠若しくは下枠に固着した取付板に複数個のアジャスタ
   ー乃至キャスターが取付けられてなる構成を有するショ
   ーキャビネットであって、後側両支柱間に前記ネジ孔に
   ネジ固定することにより、前方に張出し内側に多数のネ
   ジ孔が上下方向に配列されてなる支持枠が取付けられ、
   前記後側支柱と前記支持枠との間に棚板乃至網板が水平
   又は前傾斜して配設されネジ固定されていることを特徴
   とするショーキャビネット。