JPH07250496A - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

Info

Publication number
JPH07250496A
JPH07250496A JP6038700A JP3870094A JPH07250496A JP H07250496 A JPH07250496 A JP H07250496A JP 6038700 A JP6038700 A JP 6038700A JP 3870094 A JP3870094 A JP 3870094A JP H07250496 A JPH07250496 A JP H07250496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
induction motor
current
free
unit
current command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6038700A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Imanaka
晶 今中
Tetsuaki Nagano
鉄明 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP6038700A priority Critical patent/JPH07250496A/ja
Publication of JPH07250496A publication Critical patent/JPH07250496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フリーラン中の誘導電動機の回転状態を誘起
電圧検出用のトランスなしで、かつ誘導電動機にほとん
ど制動トルク発生させずに検出できる誘導電動機の制御
装置を得る。 【構成】 誘導電動機へ電力を出力するインバータ部
と、前記インバータ部の出力電流を検出する電流検出部
と、前記誘導電動機がフリーラン状態になってから一定
時間後に予め設定された値以下となるように電流指令信
号を出力する電流指令部と、前記電流指令部から出力さ
れた電流指令信号と前記電流検出部からの検出信号との
偏差に基づいて前記インバータ部の出力電流を制御する
電流制御部と、前記電流制御部に発生するリップル成分
を抽出し、フリーラン状態にある前記誘導電動機の回転
状態を求める回転状態検出手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、誘導電動機の瞬停再
始動、フリーラン再投入、または商用切替時等に好適な
誘導電動機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】3相誘導電動機(以下誘導電動機と記
す)の速度制御装置として、出力電圧Vと出力周波数f
の比を一定に制御する、いわゆるV/f一定制御方式の
インバータ装置が広く用いられている。このようなイン
バータ装置において、瞬時停電が発生してインバータ装
置が停止した後、復電により再始動する場合、またはイ
ンバータ装置が停止時に誘導電動機が外力によりフリー
に回転している状態から始動する場合には、フリーラン
状態にある誘導電動機の回転周波数Fとインバータ装置
の出力周波数fとをほぼ一致させて再加速させる必要が
ある。その理由は、誘導電動機がある回転周波数Fでフ
リーラン状態にあったとき、インバータ装置の周波数f
および電圧Vを通常の運転と同様にV/F比を一定に零
付近から漸次上昇させた場合には、上記インバータ装置
の出力周波数fが誘導電動機の回転周波数Fに下から接
近すると回生制動による大きな制動トルクが、周期速度
を通過後には逆に加速トルクが上記誘導電動機に発生す
る。これは誘導電動機の負荷にたいして大きなトルクシ
ョックを与えることになり、例えば負荷がブロアであれ
ばブロアの駆動軸に大きな衝撃を与え、その寿命を短く
する。また、フリーラン状態にある誘導電動機の回転周
波数Fとインバータ装置の出力周波数fとの偏差が大き
い場合には、インバータ装置に過大な電流が流れ、イン
バータ装置に保護装置として通常装備されている過電流
検出手段によりその出力が遮断されてしまう。それゆ
え、V/f一定制御方式のインバータ装置ではその始動
時において、上記出力周波数fと誘導電動機のフリーラ
ン状態の回転周波数Fとを一致させるために上記周波数
Fを知る必要があり、従来より、タコジェネレータ等の
速度検出器を備えるとか、誘導電動機の残留電圧を検出
し、その周波数成分から算出する等により上記フリーラ
ン状態の回転周波数Fを求めるといった方式を用いてい
た。このため、タコジェネレータ等の速度検出器を装着
した専用の誘導電動機を必要としたり、上記誘導電動機
の残留電圧検出のために、電圧検出用トランスのごとき
専用の電圧検出器を必要とするので、インバータ装置が
大型化するとともに、上記誘導電動機の残留電圧が小さ
い場合にはそのフリーラン状態における周波数、位相等
の検出が困難であるなどの問題点があった。
【0003】そこで、既に発明者は、この欠点を解決し
たフリーラン状態検出方法として、特開平3−3694
号公報で公表したように誘導電動機のフリーラン状態検
出方法を提案している。この方法は、誘導電動機へ電力
を出力するインバータ部と、前記インバータ部の出力電
流を検出する電流検出部と、電流指令信号を出力する電
流司令部と、前記電流指令部から出力された電流指令信
号と前記電流検出部からの検出信号との偏差信号に基づ
いて前記インバータ部の出力電流を制御する制御信号系
とを備え、前記誘導電動機がフリーラン状態にある場合
において、前記電流指令部から電流指令信号としてほぼ
一定の直流電流指令を出力しこのとき前記制御信号系に
発生するリップル成分を抽出し、フリーラン状態にある
前記誘導電動機の回転状態を求めるものである。
【0004】図4および図5は、その従来例を示すブロ
ック図である。図4において、1は3相交流を出力する
商用電源、2は入力された3相交流を直流に変換して出
力する整流回路、3はコンデンサである。4はトランジ
スタなどの自己消弧型素子とこの素子に並列に接続され
た帰還ダイオードからなり、直流を任意の周波数の3相
交流に逆変換して出力するインバータ部であり、その
U,V,W相からなる交流出力端に誘導電動機5が接続
されている。誘導電動機5が完全に停止した状態におい
て、この誘導電動機5を始動させる場合には、まず速度
指令器14により誘導電動機5の回転速度が設定され、
電源1が投入される。周波数切換手段16および電圧切
換手段20は瞬停検出再始動回路9からの信号により、
それぞれ、加減速制限手段15および通常電圧パターン
出力手段18側に切換設定されており、前記速度指令器
14からの速度指令値の入力により加減速制御手段15
は零から徐々に所定の時間を要して速度指令値まで上昇
させた電圧信号を出力し、この信号は周波数切換手段1
6を介してV/f変換手段17に入力され、ここで前記
速度指令値に応じた周波数fに変換され制御信号出力手
段21へ入力される。一方加減速制限手段15の出力信
号は通常電圧パターン出力手段18に入力され、前記速
度指令値に応じた、すなわち前記V/f変換手段17の
出力周波数fに対してV/f比が一定となる電圧指令V
を出力し、この電圧指令Vが電圧切換手段20を介して
前記制御信号出力手段21へ入力される。制御信号出力
21は前記周波数fおよび電圧指令Vの入力により前記
速度指令に応じた3相正弦波信号を出力し、さらに出力
切換手段33が前記制御信号出力手段21の出力信号を
PWM回路22へ入力するように切換設定されており、
PWM回路22はインバータ部4から誘導電動機5へ所
望の周波数の3相電圧が供給されるように、入力された
前記3相正弦波信号をパルス幅変調信号に変換し、前記
インバータ部4の制御信号として出力する。これによ
り、前記誘導電動機5を始動し、速度制御する。
【0005】次に、瞬時停電が発生してインバータ部4
が停止した後、復電により再始動する場合、またはイン
バータ部4が停止時に誘導電動機が外力によりフリーに
回転している状態から始動する場合について説明する。
フリーラン状態検出部10において、電流指令部として
の電流位相指令手段24は図5に示すようにd軸電流成
分指令発生手段241、q軸電流成分指令発生手段24
2、位相角発生手段243から構成されており、瞬停検
出再始動回路9からの指令信号入力により、電流指令信
号としてほぼ一定の直流信号を出力する。すなわち、2
相電流指令ids*、iqs*およびその位相角θについて、
【0006】
【数1】
【0007】を出力する。前記電流指令はそれぞれd軸
電流比較手段27とq軸電流比較手段28にて3相/2
相比較手段26が出力する2相電流ids 、iqs とそれぞ
れ比較され、出力された偏差信号(ids*−ids)がd軸電
流制御手段29に入力されてPI(比例・積分)制御さ
れて2相電圧指令のd軸成分vds*として、また偏差信号
(iqs*−iqs)がq軸電流制御手段30に入力され、PI
制御されて2相電圧指令のq軸成分vqs*として出力され
る。前記2相電圧指令vds*、vqs*は回転状態検出部32
に入力されるとともに、2相/3相電圧変換手段31に
より3相電圧指令vu* 、vv* 、vw* に変換され、出力切
換手段33を介してPWM回路22に入力され、PWM
回路22はインバータ部4から誘導電動機5へ所望の電
流が出力されるように、前記インバータ部4へその出力
電流を制御する信号を出力する。この電流が電流検出部
たる電流検出器6で検出され、3相/2相比較手段26
により2相電流ids 、iqs に変換され、それぞれd軸、
q軸電流比較手段27、28に負帰還される。ここで、
電流位相指令手段24から前記(1)式で示された直流
の電流指令、すなわちids*=Ids(一定)、iqs*=0、θ
=0を入力した場合において、制御信号系における2相
電圧指令vds*、vqs*インバータ部4の出力電流およびそ
の検出値、その変換された2相電流ids 、iqs 等には誘
導電動機5のフリーランに起因するリップル成分が重畳
する。
【0008】そこで、リップル周波数検出手段32aに
2相電圧指令のq軸成分vqs*を入力して重畳するリップ
ル成分の周波数fnを検出し、フリーラン周波数演算手
段32bにより、このリップル周波数fnに予め入力さ
れている比例定数γを乗じて、誘導電動機5のフリーラ
ン周波数Fを求めている。さらに、位相比較手段32c
には上記vqs*とともに、d軸成分vds*を入力し、両者間
の位相差を比較し、回転方向判別手段32dによりその
比較結果に基づいて誘導電動機5の回転方向を判別して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記技術はフ
リーラン状態にある誘導電動機に対して、フリーラン状
態を検出している期間は一定の直流電流が流れるように
制御が行われるため、回転中の誘導電動機に対しては制
御トルクが発生する。そのため、イナーシャの小さな負
荷が接続されている場合、フリーラン状態の誘導電動機
が減速し、瞬停時等においても常にほぼ一定回点数で誘
導電動機を駆動する必要がある用途では、回転速度の落
ち込みが大きくなるという問題点があった。
【0010】さらに、低速でフリーラン状態にある誘導
電動機に対して、フリーラン状態検出のため、ほぼ一定
の直流電流が流れるように電流制御を行った時、負荷が
大きな場合や、負荷イナーシャが比較的小さな場合にお
いて上記理由によりフリーラン状態にある誘導電動機が
減速して零速度付近で僅かに振動し、その振動状態をフ
リーラン状態と誤って検出するという問題点が生じるこ
とがあった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、タコジェネレータ等の速度検出
器を装着した専用の誘導電動機や、誘導電動機の残留電
圧を検出する電圧検出用トランスのごとき専用の電圧検
出器を必要とせず、かつ誘導電動機のフリーラン状態検
出時の回転速度の落ち込みを防止し、また低速でフリー
ラン状態にある誘導電動機のフリーラン状態をも良好に
検出できる誘導電動機の制御装置を得ることを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る誘導電動
機の制御装置は、誘導電動機へ電力を出力するインバー
タ部と、前記インバータ部の出力電流を検出する電流検
出部と、前記誘導電動機がフリーラン状態になってから
一定時間後に予め設定された値以下となるように電流指
令信号を出力する電流指令部と、前記電流指令部から出
力された電流指令信号と前記電流検出部からの検出信号
との偏差に基づいて前記インバータ部の出力電流を制御
する電流制御部と、前記電流制御部に発生するリップル
成分を抽出し、フリーラン状態にある前記誘導電動機の
回転状態を求める回転状態検出部を備えたものである。
また、前記回転状態検出部は、フリーラン状態にある前
記誘導電動機の少なくとも回転周波数または回転方向の
いずれかを求めるようにしたものである。また、前記電
流指令部から出力される電流指令信号は、前記誘導電動
機の二次時定数よりも短い時間で零となる信号を出力す
るようにしたものである。
【0013】
【作用】この発明によれば、誘導電動機がフリーラン状
態にある場合において、電流指令部から一定時間後に予
め設定された値以下となるような電流指令信号が出力さ
れると、電流制御部により、電流指令部の電流指令信号
と電流検出部の検出信号との偏差信号に基づいてインバ
ータ部の出力電流が制御され、このとき誘導電動機にほ
とんど減速トルクを発生しない状態にて前記電流制御部
のリップル成分が抽出され、フリーラン状態にある誘導
電動機の回転状態が回転状態検出部により求められる。
この場合、電流指令部からは誘導電動機の二次時定数よ
りも短い時間で零となる信号を出力する。また、回転状
態検出部では、誘導電動機の回転周波数や回転方向から
回転状態を求める。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面とともに説明
する。
【0015】まず、この発明の一実施例の全体の構成を
図1に示す。図1を参照すると、本発明の一実施例によ
る誘導電動機の制御装置は、電流位相指令手段24がパ
ルス電流指令手段7であることを除いて図4に示された
ものと同様の構成を有する。図中、図4に示した従来例
と同一符号は従来例のそれと同一、または相当するもの
を示す。図2は、パルス電流指令手段7の詳細を示す図
で、d軸パルス電流成分指令発生手段71、q軸電流成
分指令発生手段72、位相角発生手段73から構成され
ている。
【0016】ここで、実施例の動作の説明に移る前に、
フリーラン状態の誘導電動機に対して電流制御を行った
場合に制御系に生じる振動について説明しておく。
【0017】d−q座標軸における誘導電動機5の状態
方程式は(2)式で説明される。
【0018】
【数2】
【0019】(2)式において、 vds : 誘導電動機のd軸一次電圧 vqs : 誘導電動機のq軸一次電圧 ids : 誘導電動機のd軸一次電流 iqs : 誘導電動機のq軸一次電流 idr : 誘導電動機のd軸二次電流 iqr : 誘導電動機のq軸二次電流 pwr : 誘導電動機の回転角周波数(電気角) Rs : 一相当りの一次抵抗 Rr : 一相当りの二次抵抗 M : 相互インダクタンス LS : 一次自己インダクタンス Lr : ニ次自己インダクタンス σ : 漏れ係数(σ=1−M2 /LsLr)P : 微分演算子 である。ここで、d軸およびq軸電流制御手段29、3
0はPI(比例積分)制御するものであるから、その比
例ゲインをKp、積分時間をTとし、d軸およびq軸電
流制御手段29、30の積分出力を vI= [vdI vqI] T とおけば、(2)式で表される誘導電動機5を電流制御
したときの閉ループ系の状態方程式(3)式で示され
る。
【0020】
【数3】
【0021】(3)式の固有値、すなわち閉ループの極
は6個存在するが、そのうちの誘導電動機5のフリーラ
ン周波数Fに近い固有周波数をもつ極が代表特性根とし
てほぼ虚軸上に存在し、これが制御信号系の振動を発生
し、例えばd軸およびq軸電圧指令vds*、vqs*にリップ
ルを重畳させる。従って、このリップルの周波数fnを求
めることにより、誘導電動機5のフリーラン周波数Fを
検出することができる。
【0022】また、誘導電動機5が正回転の場合にはvd
s*のリップル成分がvds*のリップル成分に対して90°
の位相進みとなり、逆回転の場合には、vds*のリップル
成分がvqs*のリップル成分に対して90°の位相遅れと
なる。従って、この位相差を検出することにより誘導電
動機5の回転方向を判別できる。
【0023】次に、動作について説明する。フリーラン
状態検出部10において、電流指令部としてのパルス電
流指令発生手段7は瞬停検出再始動回路9からの指令信
号入力により、電流指令信号として一定期間後に零とな
るような信号を出力する。すなわち、2相電流指令id
s*、iqs*およびその位相角θについて、
【0024】
【数4】
【0025】を出力する。上記電流指令はそれぞれd軸
電流比較手段27とq軸電流比較手段28にて3相/2
相比較手段26が出力する2相電流ids 、iqs とそれぞ
れ比較され、出力された偏差信号(ids*−ids )がd軸
電流制御手段29に入力されてPI(比例・積分)制御
されて2相電圧指令のd軸成分vds*として、また偏差信
号(iqs*−iqs )がq軸電流制御手段30に入力され、
PI制御されて2相電圧指令のq軸成分vqs*として出力
される。このとき、上記2相電圧指令vds*、vqs*の平均
値vds*、vqs*および2相電流ids 、iqs の平均値ids、iq
s は誘導電動機5の1相当たりの一次抵抗の値をRsとす
ると、(5)式となるように制御される。
【0026】
【数5】
【0027】それゆえ、時間t>T1においては、電圧、
電流ともにその平均値は零となって誘導電動機5には制
動トルクが発生しない。
【0028】図3は正回転方向にフリーランしている誘
導電動機5に対して本実施例を適用した場合の動作波形
例である。2相電圧指令vds*、vqs*に重畳するリップル
周波数fnは(3)式で示された状態方程式の代表特性
根の固有周波数であるからvds*、vqs*の両者共同一周波
数であり、いずれから検出してもよい。図1に示した実
施例においては、回転状態検出部32におけるリップル
周波数検出回路32aに対して、上記vqs*を入力し、図
3に示すようにその零クロス点間の時間をリップルの半
周期として求め、リップル周波数fnを逆算する。次に
フリーラン周波数演算回路32bにて、上記fnに予め
入力されている比例定数γを乗算して、誘導電動機5の
フリーラン周波数Fを求める。
【0029】さらに、2相電圧指令vds*、vqs*に重畳す
るリップルの位相差は、誘導電動機5が正回転の場合に
はvds*のリップル成分がvqs*のリップル成分に対して9
0°の位相進みとなり、逆回転の場合にはvds*のリップ
ル成分がvqs*のリップル成分に対して90°の位相遅れ
となるので、位相比較回路32cに上記vds*およびvqs*
を入力してその位相差を求め、さらに回転方向判別回路
32dにて位相差から回転方向を判別する。
【0030】ここで、誘導電動機5の磁束はその二次時
定数で立ち上がり、それによって制動トルクを発生す
る。従って、電流指令信号は少なくとも誘導電動機5の
二次時定数よりも短い時間で零にすればよい。尚、本実
施例ではフリーラン状態検出部10から回転状態検出部
32を除いた部分を電流制御部とした。
【0031】上記実施例では、誘導電動機5のフリーラ
ン周波数Fおよび回転方向を検出する場合において、2
相座標軸上で構成される制御信号系を備えたが、3相座
標のままで電流制御を行っても同様の効果が得られる。
また、上記実施例では電流制御としてPI制御の零を示
したが、PID(比例、積分、微分)制御等、制御信号
系に対してフリーラン周波数にほぼ等しいリップルが重
畳するような制御方式であれば同様の効果が得られる。
【0032】また、上記実施例では、一定時間後に予め
設定された値以下となるように電流指令信号を出力する
電流指令部として、パルス電流指令手段7を備えたが、
例えばランプ状に電流指令が減少するような指令手段で
あっても同様の効果が得られる。さらに、一定時間後の
電流指令部からの出力は零でなくても制御トルクがほと
んど生じないような小さい値であれば同様の効果が得ら
れる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明では、誘導電動
機へ電力を出力するインバータ部と前記インバータ部の
出力電流を検出する電流検出部と、前記誘導電動機がフ
リーラン状態になってから、一定時間後に予め設定され
た値以下となるように電流指令信号を出力する電流指令
部と、前記電流司令部から出力された電流指令信号と前
記電流検出部からの検出信号との偏差に基づいて前記イ
ンバータ部の出力電流を制御する電流制御部と、前記電
流制御部に発生するリップル成分を抽出し、フリーラン
状態にある前記誘導電動機の回転状態を求める回転状態
検出部を備えたので、フリーラン中の誘導電動機の回転
状態を誘起電圧検出用のトランスなしで、かつ誘導電動
機にほとんど制動トルクを発生させずに回転周波数や回
転方向により検出できるという効果を奏する。
【0034】また、電流指令信号を二次時定数よりも短
い時間で零としたので、制動トルクを殆ど発生しないよ
うにすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の全体を示すブロック図で
ある。
【図2】この発明の一実施例のパルス電流指令手段のブ
ロック図である。
【図3】この発明の一実施例の動作を示す図である。
【図4】従来の誘導電動機の制御装置のブロック図であ
る。
【図5】従来の誘導電動機の制御装置の電流位相指令手
段のブロック図である。
【符号の説明】
1 商用電源 2 整流回路 3 コンデンサ 4 インバータ部 5 誘導電動機 6 電流検出器(電流検出部) 7 パルス電流指令手段(電流指令部) 8 電圧検出器 9 瞬停検出再始動回路 10 フリーラン状態検出部 13 制御回路部 32 回転状態検出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機へ電力を出力するインバータ
    部と前記インバータ部の出力電流を検出する電流検出部
    と、前記誘導電動機がフリーラン状態になってから一定
    時間後に予め設定された値以下になるように電流指令信
    号を出力する電流指令部と、前記電流指令部から出力さ
    れた電流指令信号と前記電流検出部からの検出信号との
    偏差に基づいて前記インバータ部の出力電流を制御する
    電流制御部と、前記電流制御部に発生するリップル成分
    を抽出し、フリーラン状態にある前記誘導電動機の回転
    状態を求める回転状態検出部を備えたことを特徴とする
    誘導電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記回転状態検出部は、フリーラン状態
    にある前記誘導電動機の少なくとも回転周波数または回
    転方向のいずれかを求めるように構成したことを特徴と
    する請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電流指令部から出力される電流指令
    信号は、前記誘導電動機の二次時定数よりも短い時間で
    零となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の誘
    導電動機の制御装置。
JP6038700A 1994-03-09 1994-03-09 誘導電動機の制御装置 Pending JPH07250496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6038700A JPH07250496A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 誘導電動機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6038700A JPH07250496A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 誘導電動機の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07250496A true JPH07250496A (ja) 1995-09-26

Family

ID=12532597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6038700A Pending JPH07250496A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 誘導電動機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07250496A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6060860A (en) * 1998-04-03 2000-05-09 Fuji Electric Co., Ltd. Control apparatus for variably controlling speed induction motor
WO2004082125A1 (ja) * 2003-03-12 2004-09-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 電動機制御装置
JP2005192301A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 誘導電動機の制御装置
CN110120770A (zh) * 2018-02-05 2019-08-13 Ls产电株式会社 逆变器的控制装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6060860A (en) * 1998-04-03 2000-05-09 Fuji Electric Co., Ltd. Control apparatus for variably controlling speed induction motor
WO2004082125A1 (ja) * 2003-03-12 2004-09-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 電動機制御装置
GB2402562A (en) * 2003-03-12 2004-12-08 Mitsubishi Electric Corp Motor controller
GB2402562B (en) * 2003-03-12 2006-01-25 Mitsubishi Electric Corp Electric motor control system
US7005825B2 (en) 2003-03-12 2006-02-28 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Motor controller
JP2005192301A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Mitsubishi Electric Corp 誘導電動機の制御装置
JP4562068B2 (ja) * 2003-12-25 2010-10-13 三菱電機株式会社 誘導電動機の制御装置
CN110120770A (zh) * 2018-02-05 2019-08-13 Ls产电株式会社 逆变器的控制装置
KR20190094490A (ko) * 2018-02-05 2019-08-14 엘에스산전 주식회사 인버터 제어장치
US10630212B2 (en) 2018-02-05 2020-04-21 Lsis Co., Ltd. Device for controlling inverter
CN110120770B (zh) * 2018-02-05 2023-02-17 Ls产电株式会社 逆变器的控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100329077B1 (ko) 공기조화기의 실외팬용 브러시리스모터의 구동장치
US6014007A (en) Method and apparatus for starting an AC drive into a rotating motor
EP2403132B1 (en) Method and apparatus for controlling motor torque
JP4406552B2 (ja) 電動機の制御装置
JP2003134898A (ja) 同期発電機のセンサレス制御装置と制御方法
JP2008167566A (ja) 永久磁石モータの高応答制御装置
JP4475903B2 (ja) モータ制御装置
WO2004082125A1 (ja) 電動機制御装置
JPH09294390A (ja) センサレス同期モータにおける脱調検出装置
JP4380089B2 (ja) 自由回転中の誘導電動機の回転速度検出方法と再起動方法
JP2007282367A (ja) モータ駆動制御装置
JP4300831B2 (ja) インバータ駆動誘導電動機の制動方法及びインバータ装置
KR101979999B1 (ko) 영구 자석 동기 모터의 상수 결정 장치 및 상수 결정 방법
JPH07250496A (ja) 誘導電動機の制御装置
JP5055835B2 (ja) 同期モータの駆動装置
JP2000312497A (ja) 交流電動機の制御方法
JP2007189897A (ja) 交流電動機の制御方法
JP2000245191A (ja) ブラシレス直流モータの駆動装置
JPH0880098A (ja) 電動機のベクトル制御装置
JP2002281795A (ja) 同期モータの再給電制御方法及び同期モータの制御装置
JP2005039889A (ja) 電動機の制御方法
JP2007053842A (ja) 電動機の制御装置
JP2005020846A (ja) 電力変換装置
JPH07308092A (ja) 直流電動機の同期起動装置
JP4655405B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御方法とベクトル制御装置