JPH0724917B2 - 2層クラツド鋳塊の製造方法 - Google Patents

2層クラツド鋳塊の製造方法

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JPH0724917B2
JPH0724917B2 JP61072588A JP7258886A JPH0724917B2 JP H0724917 B2 JPH0724917 B2 JP H0724917B2 JP 61072588 A JP61072588 A JP 61072588A JP 7258886 A JP7258886 A JP 7258886A JP H0724917 B2 JPH0724917 B2 JP H0724917B2
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邦彦 石坂
昭 川原田
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、2層クラッド鋳塊の製造方法に関し、特に母
材金属溶湯の量に対して合わせ材の方が著しく薄いため
に溶損するようなケースでのクラッド鋳塊鋳ぐるみに関
し、この明細書では、該薄物合わせ材が溶損しないよう
にする有効な手段について提案する。
合わせ材を母材金属溶湯で鋳ぐるんでクラッド材を得る
技術は周知のもので、他の例えば爆着法などに比べて有
利なため、現在ではとくに大物の場合、既に斯界の主流
をなすものである。
(従来の技術) 鋳ぐるみクラッド鋼製造の技術としては、特公昭39−32
59号公報に開示されたような方法が代表的なもので、鋳
型内に配設した合わせ材のまわりに異種の母材金属溶湯
を下注ぎで注入して鋳ぐるみ、両者を合体させる方法で
ある。
最近、このクラッド材に関しての使途は大きく広がって
おり、実際ユーザーの要求するものも広範囲に亘ってい
るのが実情で、要求クラッド比に応じた種々の厚みの合
わせ材を使い分けているのが実情である。従って、なか
にはあまりに薄い合わせ材のために鋳ぐるみ法による製
造が困難なものもあった。
(発明が解決しようとする問題点) 薄物合わせ材を使って鋳ぐるみクラッド鋳塊を製造しよ
うとする場合、第2図に示すように、合わせ材1の一部
が溶損し(溶損個所5)、これがクラッド材としての条
件を欠く製品をつくる原因となっていた。
すなわち、合わせ材が溶損すると、その部分のクラッド
比が他と大きく異なるものとなる。その結果、均一なク
ラッド比の製品が得られなくなるのはもちろん、合わせ
材が耐候性、耐摩耗性素材である場合にはクラッド材の
寿命を短くする他、溶接時にクラッド比の差による溶接
不良を引き起すという問題点があった。
本発明の目的は、薄物合わせ材を使って鋳ぐるみクラッ
ド鋳塊を製造する際に該合わせ材が薄物であってもこれ
を溶損させることなく鋳ぐるみ鋳造できるようにするこ
とにある。
(問題点を解決するための手段) 上述した従来技術が抱える課題は、鋳型内に配設する合
わせ材の熱吸収能力(溶融金属からの抜熱量)を大きく
すれば解決できる筈である。
このような着想の下に、本発明は、合わせ材の見かけ厚
みを厚くする方法、即ちダミー金物(冷し金)を合わせ
材のはく離層にはくり剤介在のもとに接着(点溶接)
し、上記抜熱能力を増大させることにより、該合わせ剤
の溶損を阻止するようにしたのである。
すなわち、この発明の要旨は以下の通りである。
鋳型内壁面近くに合わせ材を配設し、該合わせ材のまわ
りに異種の母材金属溶湯を注入する鋳ぐみによる、2層
クラッド鋳塊の製造方法において、厚みが40mm以下の薄
物材を合わせ材とする上記鋳ぐるみに当り、該合わせ材
のはく離層にはく離材を介して冷し金を点溶接して全体
の厚みを40mmより大きくし上記母材金属溶湯を注入する
ことを特徴とする2層クラッド鋳塊の製造方法である。
(作 用) 本発明者らの研究によれば、クラッド鋳塊の分塊圧延後
のスラブについて、そのサルファプリントを実施したと
ころ、合わせ材−母材の界面で合わせ材の溶融が確認さ
れた。それは、合わせ材が40mmより薄くなると顕著とな
った。
そこで、第1図に示すように、合わせ材1に冷し金2を
はく離剤3を介して点溶接して接着し、全体の厚みを大
きく(>40mm)して冷却効果を高め、これを鋳型4内に
配設して鋳ぐるみ鋳造を行ったところ上記溶損が無くな
ることを確かめた。
合わせ材1に溶接する冷し金2の材質としては、クラッ
ド鋼を製造する場合、母材6が鋼の場合、市販の軟鋼等
を用いればよい。
なお、得られた鋳ぐるみクラッド鋳塊については、分塊
圧延後、スラブの周囲を切断し、前記冷し金2をはく離
剤が存在するはく離層よりはく離して、合わせ材を露出
させ、2層クラッド材とする。
本発明は、2層クラッド材単体を製造する場合に起り得
る現象であるから、鋳型4内に配設する合わせ材1は、
そのはく離層に冷し金2を当てて該鋳型4の内壁面近く
に設置することになる。
(実施例) 以下にのべる実施例は、合わせ材としてステンレス鋼板
(32mm厚)を用い、冷し金として軟鋼板(25mm厚)を用
い、これらをはく離剤を介して点溶接し、見かけの厚み
57mm(32+25)としたもので行った例である。これを鋳
型内壁近く(壁面より100mm)に配設して母剤溶鋼(40K
g級の)を下注ぎにて注入し鋳ぐるむことによりクラッ
ド鋳塊を得た。
上記クラッド鋳塊を加熱し分塊圧延してスラブとし、こ
のスラブの周囲をガス切断して冷し金をはく離層よりは
く離除去した、2層クラッドスラブ断面のSプリントを
とったところ、合わせ材と母材との間のクラッド比を不
均一にするような溶損の現象は全く見られなかった。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、鋳ぐるむ合わせ材
がたとえ40mm以下と薄くとも溶融することがないので均
一なクラッド比を有する2層クラッド鋳塊を確実に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、2層クラッド材を鋳ぐるむもようを示す鋳造
状態の説明図、 第2図は、合わせ材が溶損している状態を示す説明図で
ある。 1……合わせ材、2……冷し金 3……はく離剤、4……鋳型 5……溶損個所

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型内壁面近くに合わせ材を配設し、該合
    わせ材のまわりに異種の母材金属浴湯を注入する鋳ぐみ
    による、2層クラッド鋳塊の製造方法において、 厚みが40mm以下の薄物材を合わせ材とする上記鋳ぐるみ
    に当り、該合わせ材のはく離層にはく離材を介して冷し
    金を点溶接して全体の厚みを40mmより大きくし上記母材
    金属溶湯を注入することを特徴とする2層クラッド鋳塊
    の製造方法。
JP61072588A 1986-04-01 1986-04-01 2層クラツド鋳塊の製造方法 Expired - Lifetime JPH0724917B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6076269A (ja) * 1983-10-04 1985-04-30 Kawasaki Steel Corp 鋳ぐるみ法によるクラツド素材の製造方法
JPS60223642A (ja) * 1984-04-19 1985-11-08 Sumitomo Metal Ind Ltd クラツド鋼の製造方法

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JPS62230457A (ja) 1987-10-09

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