JPH07248781A - 振動低減装置の特性設定方法 - Google Patents
振動低減装置の特性設定方法Info
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- JPH07248781A JPH07248781A JP6037422A JP3742294A JPH07248781A JP H07248781 A JPH07248781 A JP H07248781A JP 6037422 A JP6037422 A JP 6037422A JP 3742294 A JP3742294 A JP 3742294A JP H07248781 A JPH07248781 A JP H07248781A
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- vibration
- vehicle
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- reducing device
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- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 外乱ノイズの多い量産車両の生産工場等にお
いても、有効に振動伝達特性を測定しその設定を可能と
する振動低減装置の特性設定方法を提供することにあ
る。 【構成】 車両の所定箇所での振動を低減するため、所
定箇所での振動を振動センサ6で検出し、その振動と逆
位相の振動をエンジンマウント5のアクチュエータ5a
から発生させる振動低減装置における振動伝達特性を設
定するため、所定のテスト信号として、ホワイトノイズ
の周波数特性を外乱ノイズを抑圧した形に加工した信号
を用いて、アクチュエータ5aを加振して振動伝達特性
の測定を行い、得られたデータに基づき当該車両の振動
低減装置の振動伝達特性を設定する。
いても、有効に振動伝達特性を測定しその設定を可能と
する振動低減装置の特性設定方法を提供することにあ
る。 【構成】 車両の所定箇所での振動を低減するため、所
定箇所での振動を振動センサ6で検出し、その振動と逆
位相の振動をエンジンマウント5のアクチュエータ5a
から発生させる振動低減装置における振動伝達特性を設
定するため、所定のテスト信号として、ホワイトノイズ
の周波数特性を外乱ノイズを抑圧した形に加工した信号
を用いて、アクチュエータ5aを加振して振動伝達特性
の測定を行い、得られたデータに基づき当該車両の振動
低減装置の振動伝達特性を設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等に用いられる振
動低減装置の特性設定方法に関するものである。
動低減装置の特性設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車載エンジンの騒音を低減す
る種能動型の振動低減装置として、例えば特公平1ー5
01344号公報に開示されるように、エンジンで発生
する騒音に対応したリファレンス信号を発生させるリフ
ァレンス信号発生器と、このリファレンス信号から逆位
相でかつ同振幅の反転音信号を生成する適応型フィルタ
と、この適応型フィルタで生成された反転音信号を受け
て車室内に反転音を発生するスピーカと、車室内におい
て騒音を低減すべき個所に配置され、該箇所での空気の
振動を検出するマイクロフォンと、このマイクロフォン
により検出される音が低減されるよう上記適応型フィル
タのフィルタ係数を逐次変更するLMS(Least Mean S
quare Method(最小二乗法))アルゴリズム演算手段と
を備えたフィードフォアード方式のものが知られてい
る。
る種能動型の振動低減装置として、例えば特公平1ー5
01344号公報に開示されるように、エンジンで発生
する騒音に対応したリファレンス信号を発生させるリフ
ァレンス信号発生器と、このリファレンス信号から逆位
相でかつ同振幅の反転音信号を生成する適応型フィルタ
と、この適応型フィルタで生成された反転音信号を受け
て車室内に反転音を発生するスピーカと、車室内におい
て騒音を低減すべき個所に配置され、該箇所での空気の
振動を検出するマイクロフォンと、このマイクロフォン
により検出される音が低減されるよう上記適応型フィル
タのフィルタ係数を逐次変更するLMS(Least Mean S
quare Method(最小二乗法))アルゴリズム演算手段と
を備えたフィードフォアード方式のものが知られてい
る。
【0003】即ち、上記リファレンス信号発生器におい
て、エンジン振動に対応するイグニッシュパルス信号を
検出し、このイグニッシュパルス信号からデジタル信号
としてのリファレンス信号を発生させる。このリファレ
ンス信号は適応型フィルタに入力され、この適応型フィ
ルタにおいてリファレンス信号のゲインや位相等が調整
されて、マイクロフォンの配置位置でエンジン騒音とス
ピーカで発生した音とが互いに打ち消しあうような反転
音信号が生成され、この反転音信号はスピーカに出力さ
れて該スピードから上記反転音が出力される。また、上
記リファレンス信号はLMSアルゴリズム演算手段にも
入力され、この演算手段において、マイクロフォンから
出力される信号のレベルが低くなるように上記適応型フ
ィルタのフィルタ係数を逐次更新して最適化するように
なっている。
て、エンジン振動に対応するイグニッシュパルス信号を
検出し、このイグニッシュパルス信号からデジタル信号
としてのリファレンス信号を発生させる。このリファレ
ンス信号は適応型フィルタに入力され、この適応型フィ
ルタにおいてリファレンス信号のゲインや位相等が調整
されて、マイクロフォンの配置位置でエンジン騒音とス
ピーカで発生した音とが互いに打ち消しあうような反転
音信号が生成され、この反転音信号はスピーカに出力さ
れて該スピードから上記反転音が出力される。また、上
記リファレンス信号はLMSアルゴリズム演算手段にも
入力され、この演算手段において、マイクロフォンから
出力される信号のレベルが低くなるように上記適応型フ
ィルタのフィルタ係数を逐次更新して最適化するように
なっている。
【0004】また、エンジンをゴムや動電型の加振用ア
クチュエータを含むマウントで支え、上記スピーカの代
りにこのエンジンマウントを用いと共に、上記マイクロ
フォンを振動ピックアップで置き換え、エンジンマウン
トにエンジン振動と逆位相の振動を加えて、車体にエン
ジン振動が伝わらないようにしたアクティブエンジンマ
ウント(AEM)なる概念も知られている。
クチュエータを含むマウントで支え、上記スピーカの代
りにこのエンジンマウントを用いと共に、上記マイクロ
フォンを振動ピックアップで置き換え、エンジンマウン
トにエンジン振動と逆位相の振動を加えて、車体にエン
ジン振動が伝わらないようにしたアクティブエンジンマ
ウント(AEM)なる概念も知られている。
【0005】一方、本出願人は、前に、所定の振動低減
箇所にマイクロフォント等の検出手段を、またこの検出
手段とは異なる位置にスピーカ等の加振手段をそれぞれ
配置しておき、振動検出手段で検出された振動信号を逐
次リファレンス信号として加振手段と検出手段との間の
振動伝達特性に基づいて加工して振動低減信号を生成
し、この信号を加振手段に出力するようにしたフィード
バック方式の振動低減装置を提案している(特願平4−
32217号)。この提案の振動低減装置は、前者のL
MSの制御ロジックによるフィードフォアード方式に比
べ、マイクロフォン等の振動検出手段が検出した振動を
加工するので、振動低減ための演算量が少なくて済み、
振動レベル全体を低減することができる利点がある。
箇所にマイクロフォント等の検出手段を、またこの検出
手段とは異なる位置にスピーカ等の加振手段をそれぞれ
配置しておき、振動検出手段で検出された振動信号を逐
次リファレンス信号として加振手段と検出手段との間の
振動伝達特性に基づいて加工して振動低減信号を生成
し、この信号を加振手段に出力するようにしたフィード
バック方式の振動低減装置を提案している(特願平4−
32217号)。この提案の振動低減装置は、前者のL
MSの制御ロジックによるフィードフォアード方式に比
べ、マイクロフォン等の振動検出手段が検出した振動を
加工するので、振動低減ための演算量が少なくて済み、
振動レベル全体を低減することができる利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
振動低減装置により振動としてのエンジン騒音を低減す
る場合、いずれの制御ロジックを用いるときでも、加振
手段と検出手段との間の振動伝達特性の情報を利用する
ことになる。このため、最初に、スピーカやアクチュエ
ータといった加振手段と、マイクロフォンや振動ピック
アップといった振動検出手段との間の振動伝達特性を測
定によって明らかにし、これをモデル化して制御を行う
ための系を確立することが重要となる。
振動低減装置により振動としてのエンジン騒音を低減す
る場合、いずれの制御ロジックを用いるときでも、加振
手段と検出手段との間の振動伝達特性の情報を利用する
ことになる。このため、最初に、スピーカやアクチュエ
ータといった加振手段と、マイクロフォンや振動ピック
アップといった振動検出手段との間の振動伝達特性を測
定によって明らかにし、これをモデル化して制御を行う
ための系を確立することが重要となる。
【0007】従来、この種の量産車の振動伝達特性の個
別な測定は行われていないか、開発実験段階における良
好な環境下、つまり暗騒音の少ない場所でのみ行って、
そこで得られた振動伝達特性データを、全ての車両にお
ける振動低減装置の特性設定に適用し、その微調整等は
フィードバック制御でカバーすることとしている。
別な測定は行われていないか、開発実験段階における良
好な環境下、つまり暗騒音の少ない場所でのみ行って、
そこで得られた振動伝達特性データを、全ての車両にお
ける振動低減装置の特性設定に適用し、その微調整等は
フィードバック制御でカバーすることとしている。
【0008】しかし、実際の量産車両の生産において
は、車種、車重、オプション品の有無等によって振動伝
達特性が変化するため上記振動伝達特性データに基づく
フィードバック制御では追従できなくなり、振動低減の
制御が不能になることがあった。
は、車種、車重、オプション品の有無等によって振動伝
達特性が変化するため上記振動伝達特性データに基づく
フィードバック制御では追従できなくなり、振動低減の
制御が不能になることがあった。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、外乱ノイズの多い量産車両の生産工場等において
も、有効に振動伝達特性を測定しその設定を可能とする
振動低減装置の特性設定方法を提供することにある。
し、外乱ノイズの多い量産車両の生産工場等において
も、有効に振動伝達特性を測定しその設定を可能とする
振動低減装置の特性設定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、振動伝達特性の測定を行う同定検査を
実施する。
め、本発明では、振動伝達特性の測定を行う同定検査を
実施する。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、車両の
所定箇所での振動を低減するため、振動発生用加振手段
と、所定箇所での振動を検出する振動検出手段と、前記
振動発生用加振手段及び振動検出手段間の振動伝達特性
に基づき所定振動と逆位相の振動を発生させるための振
動低減信号生成手段とを有し、該振動低減信号に応じた
振動を上記加振手段により発生させる振動低減装置にお
ける振動伝達特性の設定方法であって、所定のテスト信
号により前記振動発生用加振手段を加振して前記振動伝
達特性の測定を行う同定検査を行い、得られたデータに
基づき当該車両の振動低減装置の振動伝達特性を設定す
る。
所定箇所での振動を低減するため、振動発生用加振手段
と、所定箇所での振動を検出する振動検出手段と、前記
振動発生用加振手段及び振動検出手段間の振動伝達特性
に基づき所定振動と逆位相の振動を発生させるための振
動低減信号生成手段とを有し、該振動低減信号に応じた
振動を上記加振手段により発生させる振動低減装置にお
ける振動伝達特性の設定方法であって、所定のテスト信
号により前記振動発生用加振手段を加振して前記振動伝
達特性の測定を行う同定検査を行い、得られたデータに
基づき当該車両の振動低減装置の振動伝達特性を設定す
る。
【0012】請求項2の発明では、上記所定のテスト信
号としてホワイトノイズを使用する。
号としてホワイトノイズを使用する。
【0013】請求項3の発明では、特定車両に対しての
み上記同定検査を行う。この「特定車両」の概念の中に
は、特定の「仕向地」、「車種」、「生産ライン」とい
ったものが含まれる。即ち、請求項3には、特定仕向地
の車両の初めのものを特定車両として同定検査を行う形
態(請求項4)と、特定車種の車両の初めのものを特定
車両として同定検査を行う形態(請求項5)と、そして
特定の生産ラインの車両の初めのものを特定車両として
同定検査を行う形態(請求項5)とが含まれる。
み上記同定検査を行う。この「特定車両」の概念の中に
は、特定の「仕向地」、「車種」、「生産ライン」とい
ったものが含まれる。即ち、請求項3には、特定仕向地
の車両の初めのものを特定車両として同定検査を行う形
態(請求項4)と、特定車種の車両の初めのものを特定
車両として同定検査を行う形態(請求項5)と、そして
特定の生産ラインの車両の初めのものを特定車両として
同定検査を行う形態(請求項5)とが含まれる。
【0014】上記所定のテスト信号としてホワイトノイ
ズを使用する請求項2記載の振動低減装置の特性設定方
法において、請求項7の発明では、ホワイトノイズの特
性を外乱ノイズを加味して設定し、また、請求項8の発
明では、ホワイトノイズをその特定周波数のみのゲイン
を増加した形に設定し、そして請求項9の発明では、ホ
ワイトノイズをその特定周波数のみのゲインを減少させ
た形に設定する。
ズを使用する請求項2記載の振動低減装置の特性設定方
法において、請求項7の発明では、ホワイトノイズの特
性を外乱ノイズを加味して設定し、また、請求項8の発
明では、ホワイトノイズをその特定周波数のみのゲイン
を増加した形に設定し、そして請求項9の発明では、ホ
ワイトノイズをその特定周波数のみのゲインを減少させ
た形に設定する。
【0015】請求項10の発明では、請求項7,8記載
の振動低減装置の特性設定方法において、特定車両に対
してのみ同定検査を行う。ここでの「特定車両」の概念
も上記と同じであり、特定仕向地の車両の初めのものを
特定車両として同定検査を行う形態(請求項11)と、
特定車種の車両の初めのものを特定車両として同定検査
を行う形態(請求項12)と、そして特定の生産ライン
の車両の初めのものを特定車両として同定検査を行う形
態(請求項13)とが含まれる。
の振動低減装置の特性設定方法において、特定車両に対
してのみ同定検査を行う。ここでの「特定車両」の概念
も上記と同じであり、特定仕向地の車両の初めのものを
特定車両として同定検査を行う形態(請求項11)と、
特定車種の車両の初めのものを特定車両として同定検査
を行う形態(請求項12)と、そして特定の生産ライン
の車両の初めのものを特定車両として同定検査を行う形
態(請求項13)とが含まれる。
【0016】請求項14の発明では、車両の所定箇所で
の振動を低減するため、振動発生用加振手段と、所定箇
所での振動を検出する振動検出手段と、前記振動発生用
加振手段及び振動検出手段間の振動伝達特性に基づき所
定振動と逆位相の振動を発生させるための振動低減信号
生成手段とを有し、該振動低減信号に応じた振動を上記
加振手段により発生させる振動低減装置における振動伝
達特性の設定方法であって、前記振動伝達特性の実測を
行う同定検査を行わないで、各車種毎に予め振動伝達特
性の基準値を定めて設定する。この請求項14記載の振
動低減装置の特性設定方法においても、特定仕向地の車
両の初めのものを特定車両として同定検査を行い(請求
項15)、特定車種の車両の初めのものを特定車両とし
て同定検査を行い(請求項16)、特定の生産ラインの
車両の初めのものを特定車両として同定検査を行う(請
求項17)ことができる。
の振動を低減するため、振動発生用加振手段と、所定箇
所での振動を検出する振動検出手段と、前記振動発生用
加振手段及び振動検出手段間の振動伝達特性に基づき所
定振動と逆位相の振動を発生させるための振動低減信号
生成手段とを有し、該振動低減信号に応じた振動を上記
加振手段により発生させる振動低減装置における振動伝
達特性の設定方法であって、前記振動伝達特性の実測を
行う同定検査を行わないで、各車種毎に予め振動伝達特
性の基準値を定めて設定する。この請求項14記載の振
動低減装置の特性設定方法においても、特定仕向地の車
両の初めのものを特定車両として同定検査を行い(請求
項15)、特定車種の車両の初めのものを特定車両とし
て同定検査を行い(請求項16)、特定の生産ラインの
車両の初めのものを特定車両として同定検査を行う(請
求項17)ことができる。
【0017】請求項1記載の振動低減装置の特性設定方
法においては、同定検査に用いるサンプリングのサンプ
リング間隔を変えて、振動が収束するまでをカバーする
データ個数となるように調整し(請求項18)、又は請
求項1記載の振動低減装置の特性設定方法において、前
記同定検査に用いるサンプリングのサンプリング周波数
を加減して、振動の低い周波数帯での測定精度を確保す
ることができる(請求項19)。
法においては、同定検査に用いるサンプリングのサンプ
リング間隔を変えて、振動が収束するまでをカバーする
データ個数となるように調整し(請求項18)、又は請
求項1記載の振動低減装置の特性設定方法において、前
記同定検査に用いるサンプリングのサンプリング周波数
を加減して、振動の低い周波数帯での測定精度を確保す
ることができる(請求項19)。
【0018】
【作用】本発明は、実際に車を量産して振動低減装置の
コントローラを乗せる場合、その設定に用いた振動伝達
特性がいかなる環境で測定又は作られたものであるかに
よって、得られる車両の振動低減精度が異なって来ると
いうことを前提とし、同定検査を実施するものである。
ここに「同定検査」とは「振動伝達特性の測定」を意味
する。
コントローラを乗せる場合、その設定に用いた振動伝達
特性がいかなる環境で測定又は作られたものであるかに
よって、得られる車両の振動低減精度が異なって来ると
いうことを前提とし、同定検査を実施するものである。
ここに「同定検査」とは「振動伝達特性の測定」を意味
する。
【0019】請求項1では、例えば、各車両1台毎に、
所定のテスト信号により振動発生用加振手段を加振して
振動伝達特性の測定、つまり同定検査を行うものであ
り、車種の違いにより伝達特性に相違が生じている場
合、或るいは量産車両1台1台に生産のバラツキがある
ような場合でも、当該車両に適した伝達特性の設定をな
し、ひいては振動低減装置に最良の振動低減効果を発揮
させることができる。
所定のテスト信号により振動発生用加振手段を加振して
振動伝達特性の測定、つまり同定検査を行うものであ
り、車種の違いにより伝達特性に相違が生じている場
合、或るいは量産車両1台1台に生産のバラツキがある
ような場合でも、当該車両に適した伝達特性の設定をな
し、ひいては振動低減装置に最良の振動低減効果を発揮
させることができる。
【0020】請求項2は、所定のテスト信号として連続
的に起こるホワイトノイズを使用している。インパルス
を入れた場合はインパルス応答が直接測れるというメリ
ットがあるが、極めて微小な時間幅だけ振幅があるだけ
であるので、エネルギが不足して外乱に弱いものとな
る。従って、静かな研究室のような所では、精度良く測
定できるが、生産ラインのようにプレス機械が動いてい
るような所で使うのには好ましくない。これに対し、請
求項2ではテスト信号としてホワイトノイズを使ってい
るので、ノイズのある環境下でも精度良く伝達特性を測
定することができる。尚、ホワイトノイズとしては、統
計的に不規則なランダムノイズであってよい。
的に起こるホワイトノイズを使用している。インパルス
を入れた場合はインパルス応答が直接測れるというメリ
ットがあるが、極めて微小な時間幅だけ振幅があるだけ
であるので、エネルギが不足して外乱に弱いものとな
る。従って、静かな研究室のような所では、精度良く測
定できるが、生産ラインのようにプレス機械が動いてい
るような所で使うのには好ましくない。これに対し、請
求項2ではテスト信号としてホワイトノイズを使ってい
るので、ノイズのある環境下でも精度良く伝達特性を測
定することができる。尚、ホワイトノイズとしては、統
計的に不規則なランダムノイズであってよい。
【0021】請求項3では、特定車両に対してのみ同定
検査を行うため、全ての車両に対して同定検査を実施す
る場合よりも、特性の設定が簡易なものとなる。この
「特定車両」の概念の中には、特定の「仕向地」「車
種」「生産ライン」といったものが含まれる。
検査を行うため、全ての車両に対して同定検査を実施す
る場合よりも、特性の設定が簡易なものとなる。この
「特定車両」の概念の中には、特定の「仕向地」「車
種」「生産ライン」といったものが含まれる。
【0022】このうち請求項4では、特定仕向地の車両
の初めの1台目を特定車両として同定検査を行い、同じ
特定仕向地の2台目の車両からは、この同定検査の値が
移植される。このため、各車両毎に同定検査を実施する
負担が軽減されると共に、同じ特定仕向地の車両は近似
した振動伝達特性を有する傾向があるので、これらの同
じ特定仕向地の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
の初めの1台目を特定車両として同定検査を行い、同じ
特定仕向地の2台目の車両からは、この同定検査の値が
移植される。このため、各車両毎に同定検査を実施する
負担が軽減されると共に、同じ特定仕向地の車両は近似
した振動伝達特性を有する傾向があるので、これらの同
じ特定仕向地の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
【0023】請求項5では、特定車種の車両の初めのも
のを特定車両として同定検査を行うため、同一車種につ
いては、その1台目が同定検査され、2台目の車両から
は、この同定検査の値が移植される。このため、各車両
毎に同定検査を実施する負担が軽減されると共に、同じ
車種の車両は近似した振動伝達特性を有するので、これ
らの同じ車種の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
のを特定車両として同定検査を行うため、同一車種につ
いては、その1台目が同定検査され、2台目の車両から
は、この同定検査の値が移植される。このため、各車両
毎に同定検査を実施する負担が軽減されると共に、同じ
車種の車両は近似した振動伝達特性を有するので、これ
らの同じ車種の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
【0024】請求項6では特定の生産ラインの車両の初
めのものに対して同定検査を行うため、同じ生産ライン
の車両に対しては、その1台目が同定検査され、2台目
の車両からは、この同定検査の値が移植される。このた
め、各車両毎に同定検査を実施する負担が軽減されると
共に、同じ生産ラインの車両は非常に近似した振動伝達
特性を有するので、これらの各車両においては、移植さ
れた振動伝達特性のデータによって、実際に振動低減効
果が有効に発揮される。
めのものに対して同定検査を行うため、同じ生産ライン
の車両に対しては、その1台目が同定検査され、2台目
の車両からは、この同定検査の値が移植される。このた
め、各車両毎に同定検査を実施する負担が軽減されると
共に、同じ生産ラインの車両は非常に近似した振動伝達
特性を有するので、これらの各車両においては、移植さ
れた振動伝達特性のデータによって、実際に振動低減効
果が有効に発揮される。
【0025】請求項7では、ホワイトノイズの特性を外
乱ノイズを加味して設定するため、検査場所の周囲環境
に適合させることができる。即ち、設定時のテスト信号
として、検査場所の周囲環境で生じる外乱ノイズを抑圧
した形にホワイトノイズを加工した信号を用いること
で、外乱の多い工場などの場所でも、車両使用時のアク
ティブエンジンマウント制御の設定が可能となる。
乱ノイズを加味して設定するため、検査場所の周囲環境
に適合させることができる。即ち、設定時のテスト信号
として、検査場所の周囲環境で生じる外乱ノイズを抑圧
した形にホワイトノイズを加工した信号を用いること
で、外乱の多い工場などの場所でも、車両使用時のアク
ティブエンジンマウント制御の設定が可能となる。
【0026】請求項8では、設定時のテスト信号とし
て、ホワイトノイズの特定周波数のみゲインを増加した
形に設定するため、比較的容易に所望のホワイトノイズ
の加工ができ、外乱の影響を消すためのテスト信号を得
ることができる。
て、ホワイトノイズの特定周波数のみゲインを増加した
形に設定するため、比較的容易に所望のホワイトノイズ
の加工ができ、外乱の影響を消すためのテスト信号を得
ることができる。
【0027】請求項9では、ホワイトノイズの特定周波
数のみのゲインを減少させた形に設定するものである
が、同様に、外乱の影響を消すためのテスト信号を得る
ことができる。
数のみのゲインを減少させた形に設定するものである
が、同様に、外乱の影響を消すためのテスト信号を得る
ことができる。
【0028】請求項10〜13は、ホワイトノイズの特
性を外乱ノイズを加味して設定する請求項7,8記載の
特性設定方法を前提とする点で違いはあるが、請求項3
〜6の場合と同様に、ここでも特定車両に対してのみ、
具体的には、特定の仕向地、車種、生産ラインの車両の
初めのものに対してのみ同定検査を行い、その結果を2
台目からの車両に移植するものである。このため、請求
項3〜6の場合と同様に、各車両毎に同定検査を実施す
る負担が軽減されると共に、同じ特定仕向地等の各車両
においては、移植された振動伝達特性のデータによっ
て、実際に振動低減効果が有効に発揮される。
性を外乱ノイズを加味して設定する請求項7,8記載の
特性設定方法を前提とする点で違いはあるが、請求項3
〜6の場合と同様に、ここでも特定車両に対してのみ、
具体的には、特定の仕向地、車種、生産ラインの車両の
初めのものに対してのみ同定検査を行い、その結果を2
台目からの車両に移植するものである。このため、請求
項3〜6の場合と同様に、各車両毎に同定検査を実施す
る負担が軽減されると共に、同じ特定仕向地等の各車両
においては、移植された振動伝達特性のデータによっ
て、実際に振動低減効果が有効に発揮される。
【0029】請求項14では、振動伝達特性の同定検査
を行わない場合、各車種毎に予め振動伝達特性の基準値
を定めて設定するものであり、車両に対し実際に工場な
どでの同定作業が省略される利点がある。しかも、一応
振動伝達特性の基準値が各車種毎に設定されているた
め、実際上不都合のない振動低減効果が得られる。この
場合でも、特定の仕向地、車種、生産ラインの車両の初
めのものに対してのみ同定検査を行い、その結果を2台
目からの車両に移植する(請求項15〜17)ことによ
って、請求項4〜6の場合と同様に、各車両毎に同定検
査を実施する負担の軽減と、有効な振動低減効果の発揮
とを得ることができる。
を行わない場合、各車種毎に予め振動伝達特性の基準値
を定めて設定するものであり、車両に対し実際に工場な
どでの同定作業が省略される利点がある。しかも、一応
振動伝達特性の基準値が各車種毎に設定されているた
め、実際上不都合のない振動低減効果が得られる。この
場合でも、特定の仕向地、車種、生産ラインの車両の初
めのものに対してのみ同定検査を行い、その結果を2台
目からの車両に移植する(請求項15〜17)ことによ
って、請求項4〜6の場合と同様に、各車両毎に同定検
査を実施する負担の軽減と、有効な振動低減効果の発揮
とを得ることができる。
【0030】請求項18では、同定検査に用いるサンプ
リングのサンプリング間隔を変えて振動が収束するまで
をカバーするデータ個数を得るように調整し、また請求
項19では、同定検査に用いるサンプリングのサンプリ
ング周波数を加減して、振動の低い周波数帯での測定精
度を確保するようにしているので、所望する同定検査を
行うことができる。
リングのサンプリング間隔を変えて振動が収束するまで
をカバーするデータ個数を得るように調整し、また請求
項19では、同定検査に用いるサンプリングのサンプリ
ング周波数を加減して、振動の低い周波数帯での測定精
度を確保するようにしているので、所望する同定検査を
行うことができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
する。
【0032】ここで扱う振動低減装置は、自動車(車
輌)に搭載されたエンジンの騒音(振動)を低減するた
めのものであり、その代表的な騒音は、いわゆる「こも
り音」である。こもり音は、エンジンが上下に周期的に
加振されて、その振動がエンジンマウントから車体に伝
わって車内に放射される騒音であり、エンジン回転数の
2倍に同期するので、主な周波数帯域は約200Hz以
下と低い。
輌)に搭載されたエンジンの騒音(振動)を低減するた
めのものであり、その代表的な騒音は、いわゆる「こも
り音」である。こもり音は、エンジンが上下に周期的に
加振されて、その振動がエンジンマウントから車体に伝
わって車内に放射される騒音であり、エンジン回転数の
2倍に同期するので、主な周波数帯域は約200Hz以
下と低い。
【0033】(実施例1)図1において、1は自動車の
車体、2は車体の前後中央部に位置する車室、3は車体
前部に位置するエンジンルーム、4はエンジンルーム内
に配置された振動源としてのエンジン、5はこのエンジ
ン4を車体に対して支えるゴムと動電型の加振用アクチ
ュエータ(振動発生用加振手段)5a(図6)を含むエ
ンジンマウント、6は車室に伝達される振動を検出する
ため車体の車室に対応する部分に設けた振動検出手段と
しての振動センサ(振動ピックアップ)である。振動セ
ンサは2つ付けているが、複数でもよいという意味であ
り、1個の場合でも不都合はない。7は助手席側の左側
前席前方のインストルメントパネル内に配置した車載用
のAEM(アクティブエンジンマウント)コントローラ
であり、上記エンジンマウント5の加振用アクチュエー
タ5aと振動センサ6と接続され、これらと共にANC
(アクティブノイズコントロール)振動低減装置を構成
している。
車体、2は車体の前後中央部に位置する車室、3は車体
前部に位置するエンジンルーム、4はエンジンルーム内
に配置された振動源としてのエンジン、5はこのエンジ
ン4を車体に対して支えるゴムと動電型の加振用アクチ
ュエータ(振動発生用加振手段)5a(図6)を含むエ
ンジンマウント、6は車室に伝達される振動を検出する
ため車体の車室に対応する部分に設けた振動検出手段と
しての振動センサ(振動ピックアップ)である。振動セ
ンサは2つ付けているが、複数でもよいという意味であ
り、1個の場合でも不都合はない。7は助手席側の左側
前席前方のインストルメントパネル内に配置した車載用
のAEM(アクティブエンジンマウント)コントローラ
であり、上記エンジンマウント5の加振用アクチュエー
タ5aと振動センサ6と接続され、これらと共にANC
(アクティブノイズコントロール)振動低減装置を構成
している。
【0034】この振動低減装置は、エンジン4から発せ
られる振動を各振動センサ6で検出し、その振動センサ
6から出力される検出信号eをコントローラ7に入力す
ると共に、エンジンマウント5へ信号eとは逆位相の信
号y(振動低減信号)を出力することにより、エンジン
マウント5の位置で振動低減信号yをエンジン騒音と干
渉させて、各振動センサ6により検出されるエンジン騒
音を低減するようになっている。
られる振動を各振動センサ6で検出し、その振動センサ
6から出力される検出信号eをコントローラ7に入力す
ると共に、エンジンマウント5へ信号eとは逆位相の信
号y(振動低減信号)を出力することにより、エンジン
マウント5の位置で振動低減信号yをエンジン騒音と干
渉させて、各振動センサ6により検出されるエンジン騒
音を低減するようになっている。
【0035】車体1は、この振動低減装置が搭載された
形で、つまり上記要素2〜7が付けられた状態で、ユー
ザに引き渡されることになる。
形で、つまり上記要素2〜7が付けられた状態で、ユー
ザに引き渡されることになる。
【0036】8は上記コントローラ7に対する検査用ツ
ールボックスであり、情報のやりとりができるようにイ
ンターフェース82(図2)を介してコントローラ7と
接続される。なお、この検査用ツールボックス8は、こ
れを用いて行う同定検査作業、つまり振動伝達特性の測
定が終了した後にはコントローラ7から除去される。
ールボックスであり、情報のやりとりができるようにイ
ンターフェース82(図2)を介してコントローラ7と
接続される。なお、この検査用ツールボックス8は、こ
れを用いて行う同定検査作業、つまり振動伝達特性の測
定が終了した後にはコントローラ7から除去される。
【0037】図2及び図3に、コントローラ7と検査用
ツールボックス8の接続状態を示す。図2の右側に示す
ように、検査用ツールボックス8は、内部に、CPUを
含む演算処理ブロック81と、これと外部のAEMコン
トローラ7とを結んで通信を行なわせるためのインタフ
ェース82と、同定検査作業の開始などを指示する操作
スイッチ83と、同定検査作業の振動波形や周波数分析
結果等を表示する表示部84とを有し、CPU演算処理
ブロック81に対して所望のソフトウエアが与えられ
て、必要な分析と内容の表示が行われるようになってい
る。即ち、演算処理ブロック81は、操作スイッチ83
のスイッチ操作、AEMコントローラ7に対する動作の
指示、コントローラ7の内部のデータの読み出しを行
う。例えば、そのとき振動ピックアップ(センサ)には
どういう信号が観測されているか、或いは、どういう信
号をエンジンマウント5に対して送り込むか、といよう
な情報を読み出す。また表示部84は、振動波形、周波
数分析結果、及び同定検査がうまく行われているかのモ
ニタリング表示を行う。
ツールボックス8の接続状態を示す。図2の右側に示す
ように、検査用ツールボックス8は、内部に、CPUを
含む演算処理ブロック81と、これと外部のAEMコン
トローラ7とを結んで通信を行なわせるためのインタフ
ェース82と、同定検査作業の開始などを指示する操作
スイッチ83と、同定検査作業の振動波形や周波数分析
結果等を表示する表示部84とを有し、CPU演算処理
ブロック81に対して所望のソフトウエアが与えられ
て、必要な分析と内容の表示が行われるようになってい
る。即ち、演算処理ブロック81は、操作スイッチ83
のスイッチ操作、AEMコントローラ7に対する動作の
指示、コントローラ7の内部のデータの読み出しを行
う。例えば、そのとき振動ピックアップ(センサ)には
どういう信号が観測されているか、或いは、どういう信
号をエンジンマウント5に対して送り込むか、といよう
な情報を読み出す。また表示部84は、振動波形、周波
数分析結果、及び同定検査がうまく行われているかのモ
ニタリング表示を行う。
【0038】AEMコントローラ7は、図3の左側に示
すように、デジタル信号処理により検出信号eとは逆位
相波形の振動低減信号yを計算で求めるためのCPUを
含む演算処理ブロック11を有し、該演算処理ブロック
11はインターフェース12を介して検査用ツールボッ
クス8と接続されている。また、この演算処理ブロック
11の入力段には各振動センサ6からの検出信号eを増
幅するアンプ13と、検出信号eを濾波するローパスフ
ィルタ(LPF)14と、検出信号eをデジタル信号に
変えるA/D変換器15とが接続されている。一方、演
算処理ブロック11の出力段には、ディジタルの振動低
減信号yをアナログ信号に変えるD/A変換器16と、
信号yを濾波するローパスフィルタ(LPF)17と、
信号yを増幅するアンプ18とが接続されている。上記
演算処理ブロック11、各A/D変換器15及び各D/
A変換器16の作動はサンプリング周期信号により互い
に同期して行なわれる。
すように、デジタル信号処理により検出信号eとは逆位
相波形の振動低減信号yを計算で求めるためのCPUを
含む演算処理ブロック11を有し、該演算処理ブロック
11はインターフェース12を介して検査用ツールボッ
クス8と接続されている。また、この演算処理ブロック
11の入力段には各振動センサ6からの検出信号eを増
幅するアンプ13と、検出信号eを濾波するローパスフ
ィルタ(LPF)14と、検出信号eをデジタル信号に
変えるA/D変換器15とが接続されている。一方、演
算処理ブロック11の出力段には、ディジタルの振動低
減信号yをアナログ信号に変えるD/A変換器16と、
信号yを濾波するローパスフィルタ(LPF)17と、
信号yを増幅するアンプ18とが接続されている。上記
演算処理ブロック11、各A/D変換器15及び各D/
A変換器16の作動はサンプリング周期信号により互い
に同期して行なわれる。
【0039】一方、上記エンジンルーム3内には、エン
ジン4のイグニッションパルス(IGパルス)信号を検
出するイグニッションパルス検出器(図示せず)が配置
され、この検出器は、エンジン4の各気筒の点火プラグ
にディストリビュータを介して点火電圧を送るIGコイ
ルの1次側からの点火信号を検出するようになってい
る。コントローラ7には、このイグニッションパルス検
出器からのイグニッションパルス(IGパルス)信号が
入力されている。即ち、このIGパルスは、コントロー
ラ7内で、波形整形器19を通して回転周期測定回路2
0に入力されており、ここでIGパルスを基にエンジン
4の点火周期つまり回転周期が計測され、その計測され
た周期出力信号が演算処理ブロック11に入力されてい
る。
ジン4のイグニッションパルス(IGパルス)信号を検
出するイグニッションパルス検出器(図示せず)が配置
され、この検出器は、エンジン4の各気筒の点火プラグ
にディストリビュータを介して点火電圧を送るIGコイ
ルの1次側からの点火信号を検出するようになってい
る。コントローラ7には、このイグニッションパルス検
出器からのイグニッションパルス(IGパルス)信号が
入力されている。即ち、このIGパルスは、コントロー
ラ7内で、波形整形器19を通して回転周期測定回路2
0に入力されており、ここでIGパルスを基にエンジン
4の点火周期つまり回転周期が計測され、その計測され
た周期出力信号が演算処理ブロック11に入力されてい
る。
【0040】AEMコントローラ7は、振動センサ6で
拾った振動を、必要なアンプ13及びローパスフィルタ
14を通し、更にA/D変換器15を通して演算処理ブ
ロック11に送る。ローパスフィルタ14は、サンプリ
ングできる周波数よりも高い周波数の信号が入ってきて
ノイズになるのを防止する働きをしている。これらは逆
位相波形を計算で生成するCPU演算処理ブロック11
に送られて、マウント5に対して駆動信号を出力してい
る。そして、エンジン回転の周期を計測するために、I
Gパルス(イグニッションパルス)を波形整形して周期
を測ることで、点火の周期情報もCPU演算処理ブロッ
ク11に入れている。
拾った振動を、必要なアンプ13及びローパスフィルタ
14を通し、更にA/D変換器15を通して演算処理ブ
ロック11に送る。ローパスフィルタ14は、サンプリ
ングできる周波数よりも高い周波数の信号が入ってきて
ノイズになるのを防止する働きをしている。これらは逆
位相波形を計算で生成するCPU演算処理ブロック11
に送られて、マウント5に対して駆動信号を出力してい
る。そして、エンジン回転の周期を計測するために、I
Gパルス(イグニッションパルス)を波形整形して周期
を測ることで、点火の周期情報もCPU演算処理ブロッ
ク11に入れている。
【0041】図4は、AEMコントローラ7のCPU演
算処理ブロック11の構成を示す。メモリは、A/D変
換された振動センサ6の検出信号eのデータとかD/A
変換されるマウント駆動信号(テスト信号)のデータを
記憶する入出力データ用メモリ21と、エンジンマウン
ト5及び振動センサ6間の今回同定検査される振動伝達
特性の情報を記憶する振動伝達特性用メモリ22とを有
する。このメモリ21,22は、振動低減を行うための
逆位相成分を作り出す計算処理を行うプログラムの振動
低減処理ブロック23と、今回の振動伝達特性の情報を
作るための同定検査処理を行うプログラムの同定検査処
理ブロック24との双方からアクセスされる。また騒音
低減処理と同定検査処理のいずれを行うかについてAE
Mコントローラ7の動作切り替えを行うプログラムの動
作切替処理ブロック25を有しており、検査用ツールボ
ックス8とインターフェース12を介して接続される。
算処理ブロック11の構成を示す。メモリは、A/D変
換された振動センサ6の検出信号eのデータとかD/A
変換されるマウント駆動信号(テスト信号)のデータを
記憶する入出力データ用メモリ21と、エンジンマウン
ト5及び振動センサ6間の今回同定検査される振動伝達
特性の情報を記憶する振動伝達特性用メモリ22とを有
する。このメモリ21,22は、振動低減を行うための
逆位相成分を作り出す計算処理を行うプログラムの振動
低減処理ブロック23と、今回の振動伝達特性の情報を
作るための同定検査処理を行うプログラムの同定検査処
理ブロック24との双方からアクセスされる。また騒音
低減処理と同定検査処理のいずれを行うかについてAE
Mコントローラ7の動作切り替えを行うプログラムの動
作切替処理ブロック25を有しており、検査用ツールボ
ックス8とインターフェース12を介して接続される。
【0042】次に、上記同定検査処理を行うブロック2
4の詳細を図5に示す。同定検査処理ブロック24は、
上記振動伝達特性用メモリ22に格納されている振動伝
達特性のデータを取り込んで同定検査処理を行う同定検
査処理プログラム26を有する。また、それとは別に、
同定検査のためのテスト信号を発生させるテスト信号発
生手段として、ランダムノイズ発生器27を設けてお
り、このランダムノイズ発生器27からランダムノイズ
を発生し、これを周波数特性変更手段28を通すことに
より所望のマウント駆動信号(テスト信号)S1として
取り出し、これをエンジンマウント5、正確にはその加
振用アクチュエータ5aへ与える構成になっている。即
ち、振動伝達特性を測るために、エンジンマウント5
に、あるテスト信号を作って入力するものである。
4の詳細を図5に示す。同定検査処理ブロック24は、
上記振動伝達特性用メモリ22に格納されている振動伝
達特性のデータを取り込んで同定検査処理を行う同定検
査処理プログラム26を有する。また、それとは別に、
同定検査のためのテスト信号を発生させるテスト信号発
生手段として、ランダムノイズ発生器27を設けてお
り、このランダムノイズ発生器27からランダムノイズ
を発生し、これを周波数特性変更手段28を通すことに
より所望のマウント駆動信号(テスト信号)S1として
取り出し、これをエンジンマウント5、正確にはその加
振用アクチュエータ5aへ与える構成になっている。即
ち、振動伝達特性を測るために、エンジンマウント5
に、あるテスト信号を作って入力するものである。
【0043】上記エンジンマウント5を駆動するために
出した信号S1と、振動センサ出力信号S2として振動
センサ6から帰ってきた信号は、この同定検査処理ブロ
ック24の同定検査処理プログラム26において、エン
ジンマウント5及び振動センサ6間の振動伝達系に与え
た入力信号と出力信号の関係として把握され、振動セン
サ6の箇所で振動が最小になるマウンド駆動信号S1を
得るときの条件が計算処理によって求められ、このとき
の振動伝達特性データが作られる。
出した信号S1と、振動センサ出力信号S2として振動
センサ6から帰ってきた信号は、この同定検査処理ブロ
ック24の同定検査処理プログラム26において、エン
ジンマウント5及び振動センサ6間の振動伝達系に与え
た入力信号と出力信号の関係として把握され、振動セン
サ6の箇所で振動が最小になるマウンド駆動信号S1を
得るときの条件が計算処理によって求められ、このとき
の振動伝達特性データが作られる。
【0044】図6は、この同定検査処理プログラム26
の部分をブロック図化して示したものである。即ち、同
定検査処理ブロック24は、内部の係数が書き換え可能
なディジタルフィルタ29と、このディジタルフィルタ
29のフィルタ係数を振動センサで検出される振動が低
減されるよう逐次変更するLMS(Least Mean Square
Method(最小二乗法))アルゴリズム演算手段とを有す
る。そして伝達特性データは、逆位相の振動低減信号y
を生成するときと同じLMS制御ロジックを使って作り
出される。
の部分をブロック図化して示したものである。即ち、同
定検査処理ブロック24は、内部の係数が書き換え可能
なディジタルフィルタ29と、このディジタルフィルタ
29のフィルタ係数を振動センサで検出される振動が低
減されるよう逐次変更するLMS(Least Mean Square
Method(最小二乗法))アルゴリズム演算手段とを有す
る。そして伝達特性データは、逆位相の振動低減信号y
を生成するときと同じLMS制御ロジックを使って作り
出される。
【0045】図6において、マウント駆動信号S1は、
エンジンマウント5のアクチュエータ5aへ与えられる
一方、このディジタルフィルタ29を通して信号S3と
して出力される。また、このマウント駆動信号S1は、
別の経路として、エンジンマウント5を駆動して振動セ
ンサ6で観測され、振動センサ出力信号S2として同定
検査処理プロック24へ帰って来ている。この両者の信
号が比較部30にて比較される。要するに、比較部30
の一方に入力される信号は、同じマウント駆動信号S1
がフィルタ29を通って来た信号であり、比較部30の
他方に入力される信号は、エンジンマウント5が駆動さ
れて振動が出て振動センサ6で観測されて帰ってきた信
号S2であり、この両信号の差が誤差信号S4として比
較検出される。
エンジンマウント5のアクチュエータ5aへ与えられる
一方、このディジタルフィルタ29を通して信号S3と
して出力される。また、このマウント駆動信号S1は、
別の経路として、エンジンマウント5を駆動して振動セ
ンサ6で観測され、振動センサ出力信号S2として同定
検査処理プロック24へ帰って来ている。この両者の信
号が比較部30にて比較される。要するに、比較部30
の一方に入力される信号は、同じマウント駆動信号S1
がフィルタ29を通って来た信号であり、比較部30の
他方に入力される信号は、エンジンマウント5が駆動さ
れて振動が出て振動センサ6で観測されて帰ってきた信
号S2であり、この両信号の差が誤差信号S4として比
較検出される。
【0046】LMSアルゴリズム演算手段の部分は、こ
の誤差信号S4に収束係数器31にて収束係数α(0<
α<1)を掛け、これにマウント駆動信号を掛け合わせ
た信号を作成し、これにより上記誤差信号S4がゼロに
なるようにフィルタの内容たるフィルタ係数を書き換え
ている。従って、フィルタを通って来た信号とエンジン
マウント5から振動センサ6を通って来た信号とが同一
になるようにフィルタの内容が書き換えられるので、誤
差信号S4が完全にゼロ又は微少になったときには、両
経路は同じ伝達特性を持っているということになり、フ
ィルタの値を知ることによりエンジンマウント5から振
動センサ6を通る経路の伝達特性の測定(同定検査)が
できる。
の誤差信号S4に収束係数器31にて収束係数α(0<
α<1)を掛け、これにマウント駆動信号を掛け合わせ
た信号を作成し、これにより上記誤差信号S4がゼロに
なるようにフィルタの内容たるフィルタ係数を書き換え
ている。従って、フィルタを通って来た信号とエンジン
マウント5から振動センサ6を通って来た信号とが同一
になるようにフィルタの内容が書き換えられるので、誤
差信号S4が完全にゼロ又は微少になったときには、両
経路は同じ伝達特性を持っているということになり、フ
ィルタの値を知ることによりエンジンマウント5から振
動センサ6を通る経路の伝達特性の測定(同定検査)が
できる。
【0047】ここで、伝達特性は、フィルタの係数の数
nが行列的に並んだものであり、その数nが多いほど伝
達特性の精度が向上する。また、伝達特性の値は、伝達
特性を求める演算をするときに収束させるためのファク
ターである収束係数αの値によっても変わってくる。更
に、伝達特性の値は、データをサンプリングするときの
サンプリング周波数によっても変化する。例えば、上記
フィルタの係数の数nが100個で減衰振動波形の終り
付近まで描けていた場合に、サンプリング周波数を20
0ヘルツまで上げて行くと、その高域端の150〜20
0ヘルツ付近の精度はかなり上がって行くが、振動波形
の尻部が切れてしまうために、低い周波数の長い波長で
乗っている周波数帯について精度が落ちてくる。従っ
て、サンプリング周波数を変えて、収束するまでをカバ
ーするデータ個数nに調整し、或るいは低い周波数帯で
の精度を確保することが必要である。
nが行列的に並んだものであり、その数nが多いほど伝
達特性の精度が向上する。また、伝達特性の値は、伝達
特性を求める演算をするときに収束させるためのファク
ターである収束係数αの値によっても変わってくる。更
に、伝達特性の値は、データをサンプリングするときの
サンプリング周波数によっても変化する。例えば、上記
フィルタの係数の数nが100個で減衰振動波形の終り
付近まで描けていた場合に、サンプリング周波数を20
0ヘルツまで上げて行くと、その高域端の150〜20
0ヘルツ付近の精度はかなり上がって行くが、振動波形
の尻部が切れてしまうために、低い周波数の長い波長で
乗っている周波数帯について精度が落ちてくる。従っ
て、サンプリング周波数を変えて、収束するまでをカバ
ーするデータ個数nに調整し、或るいは低い周波数帯で
の精度を確保することが必要である。
【0048】図7に、同定検査作業の手順を示す。ま
ず、完成車のAEMコントローラ7に検査用ツールボッ
クス8を接続する(ステップS1)。次に,エンジン停
止状態でAEMシステムの電源を投入する(ステップS
2)。検査用ツールボックス8で振動センサ6の出力信
号を取り込み、暗振動のレベル周波数を確認する(ステ
ップS3)。AEMコントローラ7に暗振動の情報を転
送する(ステップS4)。同定検査作業を開始する(ス
テップS5)。表示部84の同定検査モニタにより、エ
ラー信号レベルeが、基準レベル以下となっていること
を確認(ステップS6)して同定検査作業を終了する。
ず、完成車のAEMコントローラ7に検査用ツールボッ
クス8を接続する(ステップS1)。次に,エンジン停
止状態でAEMシステムの電源を投入する(ステップS
2)。検査用ツールボックス8で振動センサ6の出力信
号を取り込み、暗振動のレベル周波数を確認する(ステ
ップS3)。AEMコントローラ7に暗振動の情報を転
送する(ステップS4)。同定検査作業を開始する(ス
テップS5)。表示部84の同定検査モニタにより、エ
ラー信号レベルeが、基準レベル以下となっていること
を確認(ステップS6)して同定検査作業を終了する。
【0049】上記振動伝達特性の測定つまり同定検査を
行う場合、実際に同定検査作業を行う場所には外乱とな
るノイズが伴うため測定精度を上げられないという問題
がある。そこで、ここでは同定検査作業が実際に行われ
る場所に合わせて、上記した周波数特性変更手段28に
より単なるランダムノイズではないより精度の高い測定
ができるようなテスト信号に変更するようになってい
る。
行う場合、実際に同定検査作業を行う場所には外乱とな
るノイズが伴うため測定精度を上げられないという問題
がある。そこで、ここでは同定検査作業が実際に行われ
る場所に合わせて、上記した周波数特性変更手段28に
より単なるランダムノイズではないより精度の高い測定
ができるようなテスト信号に変更するようになってい
る。
【0050】図8は、周波数特性変更手段28の構成例
を示したもので、信号経路中にプログラマブルフィルタ
32とゲイン調整器33とを順次挿入したものから成
る。
を示したもので、信号経路中にプログラマブルフィルタ
32とゲイン調整器33とを順次挿入したものから成
る。
【0051】ランダムノイズ発生器27から発生される
ランダムノイズS0は、図8中に(a)で示すように、
各周波数が持っている振幅が一定である信号である。プ
ログラマブルフィルタ32はこれを取り込んで、外部か
らの情報(フィルタ特性に対する指示)に従って、ここ
を通過する信号の周波数特性を加工する。例えば、図8
中の(b)に示唆するように、外乱ノイズをマスクする
ような周波数特性に変更する。次に、ゲイン調整器33
は、プログラマブルフィルタ32から得られた信号を、
図8中の(c)に示すように、外部から入ってくるゲイ
ンの情報に基づいて適切なレベルに上げて出力する。要
するに、ある特性のテスト信号が欲しい場合、まずプロ
グラマブルフィルタ32により外乱ノイズをマスクした
形か又は外乱ノイズ以外の周波数域のレベルを上げた形
に加工し、次いでその周波数特性の変更された信号に対
してゲイン調整を施して最も環境に適合したテスト信号
を作成する。
ランダムノイズS0は、図8中に(a)で示すように、
各周波数が持っている振幅が一定である信号である。プ
ログラマブルフィルタ32はこれを取り込んで、外部か
らの情報(フィルタ特性に対する指示)に従って、ここ
を通過する信号の周波数特性を加工する。例えば、図8
中の(b)に示唆するように、外乱ノイズをマスクする
ような周波数特性に変更する。次に、ゲイン調整器33
は、プログラマブルフィルタ32から得られた信号を、
図8中の(c)に示すように、外部から入ってくるゲイ
ンの情報に基づいて適切なレベルに上げて出力する。要
するに、ある特性のテスト信号が欲しい場合、まずプロ
グラマブルフィルタ32により外乱ノイズをマスクした
形か又は外乱ノイズ以外の周波数域のレベルを上げた形
に加工し、次いでその周波数特性の変更された信号に対
してゲイン調整を施して最も環境に適合したテスト信号
を作成する。
【0052】図9〜図14に、外乱ノイズに対する周波
数特性の変化の付け方について幾つか例を示す。
数特性の変化の付け方について幾つか例を示す。
【0053】図9(a)は、商用周波数で作動する機器
(空調のコンプレッサなど)の振動が外乱となっている
場合の外乱ノイズを示す。即ち、建物内には、外乱ノイ
ズとなる商用周波数で回っているコンプレッサ,空調機
器等が多数存在するので、関西では60ヘルツ,120
ヘルツという帯域でピーク性の外乱ノイズができる。こ
のノイズが、例えば振動センサで感知され、図2の検査
用ツールボックス8で振動波形を見たときに当該波形に
含まれているとすると、ランダムノイズS0を発生させ
たときに、図9(b)に斜線部分で示すように、ランダ
ムノイズS0が或る周波数域ではノイズに埋もれてしま
って精度が出ない。つまり、斜線部分の60ヘルツでは
完全に信号とノイズのレベル関係が逆転し、この周波数
域での測定精度は期待できないことになる。
(空調のコンプレッサなど)の振動が外乱となっている
場合の外乱ノイズを示す。即ち、建物内には、外乱ノイ
ズとなる商用周波数で回っているコンプレッサ,空調機
器等が多数存在するので、関西では60ヘルツ,120
ヘルツという帯域でピーク性の外乱ノイズができる。こ
のノイズが、例えば振動センサで感知され、図2の検査
用ツールボックス8で振動波形を見たときに当該波形に
含まれているとすると、ランダムノイズS0を発生させ
たときに、図9(b)に斜線部分で示すように、ランダ
ムノイズS0が或る周波数域ではノイズに埋もれてしま
って精度が出ない。つまり、斜線部分の60ヘルツでは
完全に信号とノイズのレベル関係が逆転し、この周波数
域での測定精度は期待できないことになる。
【0054】そこで周波数特性変更手段28にランダム
ノイズを導き、ここで外乱ノイズに合わせてプログラマ
ブルフィルタ32のフィルタ特性とゲイン調整器33の
ゲイン調整とを行うことにより、図9(c)に示すよう
に、外乱ノイズの周波数でゲインを高め、外乱ノイズの
影響を抑圧してやる。このように、外乱ノイズに合わせ
てテスト信号の形を変える外乱ノイズを考慮して抑圧し
てやることにより、或る程度の精度を確保することがで
きる。
ノイズを導き、ここで外乱ノイズに合わせてプログラマ
ブルフィルタ32のフィルタ特性とゲイン調整器33の
ゲイン調整とを行うことにより、図9(c)に示すよう
に、外乱ノイズの周波数でゲインを高め、外乱ノイズの
影響を抑圧してやる。このように、外乱ノイズに合わせ
てテスト信号の形を変える外乱ノイズを考慮して抑圧し
てやることにより、或る程度の精度を確保することがで
きる。
【0055】図10は、プレス機械などが発する低周波
振動が外乱となっている場合の例である。プレス機械で
はプレスの昇降によりかなり低い周期で振動が出るので
低周波振動の外乱となる(図10(a))。この場合で
も、図10(b)に斜線を付して示した部分において、
信号レベルとノイズレベルの逆転現象が起こる。そこ
で、それに対して周波数特性変更手段28に指示を行っ
て、外乱ノイズの周波数でゲインを高め、外乱ノイズの
影響を抑圧したテスト信号S1(図10(c))を作る
ものである。
振動が外乱となっている場合の例である。プレス機械で
はプレスの昇降によりかなり低い周期で振動が出るので
低周波振動の外乱となる(図10(a))。この場合で
も、図10(b)に斜線を付して示した部分において、
信号レベルとノイズレベルの逆転現象が起こる。そこ
で、それに対して周波数特性変更手段28に指示を行っ
て、外乱ノイズの周波数でゲインを高め、外乱ノイズの
影響を抑圧したテスト信号S1(図10(c))を作る
ものである。
【0056】図11は、回転機械の回転数に依存する高
周波振動が外乱となっている場合である。例えば、高回
転しているモータ等が図11(a)のように回転に伴う
高周波の振動を出している場合、図11(b)に斜線部
として示したかなり高い周波数域において信号レベルと
ノイズレベルの逆転現象が起こる。そこで、周波数特性
変更手段28により、外乱ノイズの周波数で高い方の周
波数域のゲインを高め、外乱ノイズの影響を抑圧したテ
スト信号S1(図11(c))を作るものである。
周波振動が外乱となっている場合である。例えば、高回
転しているモータ等が図11(a)のように回転に伴う
高周波の振動を出している場合、図11(b)に斜線部
として示したかなり高い周波数域において信号レベルと
ノイズレベルの逆転現象が起こる。そこで、周波数特性
変更手段28により、外乱ノイズの周波数で高い方の周
波数域のゲインを高め、外乱ノイズの影響を抑圧したテ
スト信号S1(図11(c))を作るものである。
【0057】工場の場合、上記図9又は図10の事例が
多くなる。尚、測定の行われる場所がもともとの持って
いる暗振動ないし暗騒音は、エンジンマウントを動かさ
ないときの振動センサからの信号を観測することで観測
できるので、そのような情報を使って、ランダムノイズ
に対して周波数特性を変更する手段にフィルタ特性とゲ
インの情報を送ることになる。
多くなる。尚、測定の行われる場所がもともとの持って
いる暗振動ないし暗騒音は、エンジンマウントを動かさ
ないときの振動センサからの信号を観測することで観測
できるので、そのような情報を使って、ランダムノイズ
に対して周波数特性を変更する手段にフィルタ特性とゲ
インの情報を送ることになる。
【0058】図12〜図14は、上記実施例のように外
乱の全域で変えるのではなく、精度良い同定検査を得る
ために最低限必要とする対象周波数、即ちコントローラ
が消そうとしている振動の周波数域におけるゲインを高
めたり低めたりして、伝達特性の同定検査を行うように
した例である。
乱の全域で変えるのではなく、精度良い同定検査を得る
ために最低限必要とする対象周波数、即ちコントローラ
が消そうとしている振動の周波数域におけるゲインを高
めたり低めたりして、伝達特性の同定検査を行うように
した例である。
【0059】図12は、アイドル振動を落とそうと考え
場合の例である。アイドル信号はエンジン回転数がアイ
ドルのときのもので、ほぼ一定している。そこで、アイ
ドル回転時のエンジン振動に含まれる1次、2次、3次
…といった周波数成分(図12(a))のうちの1つ、
ここでは2次の振動周波数(図12(b))を抑圧した
テスト信号を作成して、高精度に伝達特性を同定検査す
る。2次の周波数というのは通常レベルが最も高く影響
が大きいためである。例えば、アイドル時の1次の周波
数が12ヘルツの場合、2次の24ヘルツの振動を覆う
ように振幅を上げる操作を行うことになる。
場合の例である。アイドル信号はエンジン回転数がアイ
ドルのときのもので、ほぼ一定している。そこで、アイ
ドル回転時のエンジン振動に含まれる1次、2次、3次
…といった周波数成分(図12(a))のうちの1つ、
ここでは2次の振動周波数(図12(b))を抑圧した
テスト信号を作成して、高精度に伝達特性を同定検査す
る。2次の周波数というのは通常レベルが最も高く影響
が大きいためである。例えば、アイドル時の1次の周波
数が12ヘルツの場合、2次の24ヘルツの振動を覆う
ように振幅を上げる操作を行うことになる。
【0060】要するに、第1の制御対象とするアイドル
回転数の2次振動だけについては、ここでの同定検査精
度を良くするために、他よりもゲインを高めたテスト信
号を使って伝達特性を同定検査するものである。
回転数の2次振動だけについては、ここでの同定検査精
度を良くするために、他よりもゲインを高めたテスト信
号を使って伝達特性を同定検査するものである。
【0061】図13は、アイドル回転時のエンジン振動
(図13(a))を制御対象とするに際し、上記2次高
調波だけだけでなく、4次高調波も無視できないレベル
で存在すると意識した場合の例であり、図13(b)の
如くこれら2次と4次を最低限抑圧して、テスト信号を
作成するものである。
(図13(a))を制御対象とするに際し、上記2次高
調波だけだけでなく、4次高調波も無視できないレベル
で存在すると意識した場合の例であり、図13(b)の
如くこれら2次と4次を最低限抑圧して、テスト信号を
作成するものである。
【0062】図14(a)(b)は、上記のように制御
対象とする振動次数領域のゲインを高めるのではなく、
対象とする2次以外、つまり対象とする次数の周波数領
域の周囲の周波数域のゲインを高めて、相対的に制御対
象とする2次の周波数の影響が抑圧されたテスト信号と
した例である。またこの例は、小さい信号である7次,
6次,5次といった所も制御対象として扱い、2次より
もむしろこの辺で伝達特性データの精度をかせがなけれ
ばならない場合に、適している。
対象とする振動次数領域のゲインを高めるのではなく、
対象とする2次以外、つまり対象とする次数の周波数領
域の周囲の周波数域のゲインを高めて、相対的に制御対
象とする2次の周波数の影響が抑圧されたテスト信号と
した例である。またこの例は、小さい信号である7次,
6次,5次といった所も制御対象として扱い、2次より
もむしろこの辺で伝達特性データの精度をかせがなけれ
ばならない場合に、適している。
【0063】上記の同定検査により得られた伝達特性
は、図15及び図16に示す手順により、AEMコント
ローラ7の振動伝達特性用メモリ22に記憶設定され
る。即ち、伝達特性パターンの設定手順としては、まず
完成車のAEMコントローラ7に検査用ツールボックス
8が接続され、該検査用ツールボックス8からAEMコ
ントローラ7に車種コードと仕向地コードが転送され
る。そして、検査用ツールボックスでAEMコントロー
ラの設定内容を確認して終了する。一方、この伝達特性
パターン設定時のAEMコントローラの動作としては、
車種コードと仕向地コードを受信すると、車種コードと
仕向地コードで伝達特性用メモリ22を検索し、伝達特
性データを登録して終了する。なお、「車種」と「仕向
地」の例を図19に示す。即ち、車種は、ボディータイ
プ(セダン,ハードトップ,クーペ,ワゴン,1BO
X)、エンジン形式(ガソリン,ディーゼル)、エンジ
ン搭載形式(縦置き,横置き)および駆動形式(FF,
FR,4WD)によって分れ、仕向地は、現地ディーラ
が存在する寒冷地(カナダ・北ヨーロッパ・北海道な
ど)、一般(北海道を除く国内・北米・オーストラリア
・ECなど)、熱帯(東南アジア・南米など)などに分
れる。
は、図15及び図16に示す手順により、AEMコント
ローラ7の振動伝達特性用メモリ22に記憶設定され
る。即ち、伝達特性パターンの設定手順としては、まず
完成車のAEMコントローラ7に検査用ツールボックス
8が接続され、該検査用ツールボックス8からAEMコ
ントローラ7に車種コードと仕向地コードが転送され
る。そして、検査用ツールボックスでAEMコントロー
ラの設定内容を確認して終了する。一方、この伝達特性
パターン設定時のAEMコントローラの動作としては、
車種コードと仕向地コードを受信すると、車種コードと
仕向地コードで伝達特性用メモリ22を検索し、伝達特
性データを登録して終了する。なお、「車種」と「仕向
地」の例を図19に示す。即ち、車種は、ボディータイ
プ(セダン,ハードトップ,クーペ,ワゴン,1BO
X)、エンジン形式(ガソリン,ディーゼル)、エンジ
ン搭載形式(縦置き,横置き)および駆動形式(FF,
FR,4WD)によって分れ、仕向地は、現地ディーラ
が存在する寒冷地(カナダ・北ヨーロッパ・北海道な
ど)、一般(北海道を除く国内・北米・オーストラリア
・ECなど)、熱帯(東南アジア・南米など)などに分
れる。
【0064】(実施例2)上記実施例は、生産されてく
る車1台毎に検査用ツールボックス8を繋いで全車両に
同定検査作業を行うというものであったが、これ以外の
方法によることもできる。
る車1台毎に検査用ツールボックス8を繋いで全車両に
同定検査作業を行うというものであったが、これ以外の
方法によることもできる。
【0065】図17は、同定検査作業を全部の車両に対
して行うのではなく、抽出的に特定車両に対してのみ同
定検査を行う例であり、具体的には生産ラインの立上り
時の1台目に対してのみ伝達特性データの測定を実施
し、このデータを次の2台目からは生産されてくる車両
に逐次移植して行くものである。この例では、生産ライ
ンの延長として上述の振動伝達特性の測定を行う同定検
査工程を設け、ここでラインオフ1台目の車両に対して
同定検査を行い、その同定検査結果情報をディジタルデ
ータとしてフロッピーディスク等の不揮発性メモリに保
存し、それを次から生産されてくる車両に対して移植す
る。
して行うのではなく、抽出的に特定車両に対してのみ同
定検査を行う例であり、具体的には生産ラインの立上り
時の1台目に対してのみ伝達特性データの測定を実施
し、このデータを次の2台目からは生産されてくる車両
に逐次移植して行くものである。この例では、生産ライ
ンの延長として上述の振動伝達特性の測定を行う同定検
査工程を設け、ここでラインオフ1台目の車両に対して
同定検査を行い、その同定検査結果情報をディジタルデ
ータとしてフロッピーディスク等の不揮発性メモリに保
存し、それを次から生産されてくる車両に対して移植す
る。
【0066】上記のような特定車両としては、特定仕向
地の車両の初めのもの、或るいは特定車種の車両の初め
のものを、同定検査の対象とすることができる。
地の車両の初めのもの、或るいは特定車種の車両の初め
のものを、同定検査の対象とすることができる。
【0067】(実施例3)図18は、複数台の車両に対
して同定検査を行い、その結果を用いて基準の伝達特性
値を設定して行く例である。即ち、上記実施例では同定
検査を車両全部に対して行うか、又はラインオフ1台目
毎でのみ行ったが、ここではそのいずによるのでもな
く、例えば開発車両の試作車又はパイロット車両を使っ
て何台かの伝達特性データを計測し、それを平均化処理
等することにより基準の伝達特性値(基準値)を求め、
これをコントローラのメモリの中に在る伝達特性の格納
場所、即ち伝達特性用メモリ22へ記憶する。
して同定検査を行い、その結果を用いて基準の伝達特性
値を設定して行く例である。即ち、上記実施例では同定
検査を車両全部に対して行うか、又はラインオフ1台目
毎でのみ行ったが、ここではそのいずによるのでもな
く、例えば開発車両の試作車又はパイロット車両を使っ
て何台かの伝達特性データを計測し、それを平均化処理
等することにより基準の伝達特性値(基準値)を求め、
これをコントローラのメモリの中に在る伝達特性の格納
場所、即ち伝達特性用メモリ22へ記憶する。
【0068】このようにして、上記平均化処理された伝
達特性値を1台1台の車両に最低限の基準データとして
持たせる。従って、生産ラインでは基本的には同定検査
を行わない。しかし、必要に応じて、生産ラインで再度
検査を行って、1台毎の誤差の調整を行うこともでき
る。
達特性値を1台1台の車両に最低限の基準データとして
持たせる。従って、生産ラインでは基本的には同定検査
を行わない。しかし、必要に応じて、生産ラインで再度
検査を行って、1台毎の誤差の調整を行うこともでき
る。
【0069】基準の伝達特性値の設定は、外部から検査
ツールボックスを使ってフロッピーディスク等にあるデ
ータを通信でコントローラ7に送り込む方法による。し
かし予めデーを格納したROMを作成し、このROMの
チップを差し替える方式よるこも可能である。
ツールボックスを使ってフロッピーディスク等にあるデ
ータを通信でコントローラ7に送り込む方法による。し
かし予めデーを格納したROMを作成し、このROMの
チップを差し替える方式よるこも可能である。
【0070】(実施例4)ところで、上記のような同定
検査作業を量産車に対して実施せずに、車種毎の基準値
を定めて、振動伝達特性を設定することもできる。図1
9は、この場合の分類例を示す。ボディータイプとし
て、セダン、ハードトップ、クーペ、ワゴン、1BOX
がある。エンジン形式として、ガソリンとディーゼルと
があり、ガソリンエンジンの場合は更に直列4気筒エン
ジンとV型6気筒エンジンとに分けられる。エンジン搭
載形式からは縦置きと横置きとがある。駆動形式として
は、FF,FR,4WDがある。更にまた、仕向地の別
として、寒冷地(カナダ・北ヨーロッパ・北海道な
ど)、一般(北海道を除く国内・北米・オーストラリア
・ECなど)、熱帯(東南アジア・南米など)がある。
検査作業を量産車に対して実施せずに、車種毎の基準値
を定めて、振動伝達特性を設定することもできる。図1
9は、この場合の分類例を示す。ボディータイプとし
て、セダン、ハードトップ、クーペ、ワゴン、1BOX
がある。エンジン形式として、ガソリンとディーゼルと
があり、ガソリンエンジンの場合は更に直列4気筒エン
ジンとV型6気筒エンジンとに分けられる。エンジン搭
載形式からは縦置きと横置きとがある。駆動形式として
は、FF,FR,4WDがある。更にまた、仕向地の別
として、寒冷地(カナダ・北ヨーロッパ・北海道な
ど)、一般(北海道を除く国内・北米・オーストラリア
・ECなど)、熱帯(東南アジア・南米など)がある。
【0071】上記実施例では、加振手段としてエンジン
マウントの加振用アクチュエータ5aを例にしたが、上
記振動伝達特性の計測は、音響における伝達特性の計測
にも適用することができ、例えば、車両のキャビンの中
に加振手段としてスピーカをそして振動センサとしてマ
イクロフォンを置いて、テスト信号としてスピーカから
既知な信号を入力し、その出力信号をみて、どういう変
化を受けたかを一般の周波数分析器等で測定するように
したシステムの場合にも適用できる。
マウントの加振用アクチュエータ5aを例にしたが、上
記振動伝達特性の計測は、音響における伝達特性の計測
にも適用することができ、例えば、車両のキャビンの中
に加振手段としてスピーカをそして振動センサとしてマ
イクロフォンを置いて、テスト信号としてスピーカから
既知な信号を入力し、その出力信号をみて、どういう変
化を受けたかを一般の周波数分析器等で測定するように
したシステムの場合にも適用できる。
【0072】又、エンジン音だけでなく、例えばロード
ノイズでもあって、サスペンションの支持端付近に振動
センサを設けて検出すれば、線形な変化である限り、そ
の伝達特性の測定と消音が行い得る。
ノイズでもあって、サスペンションの支持端付近に振動
センサを設けて検出すれば、線形な変化である限り、そ
の伝達特性の測定と消音が行い得る。
【0073】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。
な優れた効果が得られる。
【0074】請求項1によれば、例えば各車両1台毎に
振動伝達特性の測定、つまり同定検査が行われるため、
車種の違いにより伝達特性に相違が生じている場合や、
量産車両1台1台に生産のバラツキがあるような場合で
も、当該車両に適した伝達特性の設定を行って、振動低
減装置に最良の振動低減効果を発揮させることができ
る。
振動伝達特性の測定、つまり同定検査が行われるため、
車種の違いにより伝達特性に相違が生じている場合や、
量産車両1台1台に生産のバラツキがあるような場合で
も、当該車両に適した伝達特性の設定を行って、振動低
減装置に最良の振動低減効果を発揮させることができ
る。
【0075】請求項2によれば、所定のテスト信号とし
て連続的に起こるホワイトノイズを使用するため、エネ
ルギーの小さいインパルスを使用する場合に比べて、工
場内のノイズの多い環境下でも、有効な同定検査ができ
る。
て連続的に起こるホワイトノイズを使用するため、エネ
ルギーの小さいインパルスを使用する場合に比べて、工
場内のノイズの多い環境下でも、有効な同定検査ができ
る。
【0076】請求項3によれば、特定車両に対してのみ
同定検査を行うため、全ての車両に対して同定検査を実
施する場合よりも、特性の設定が簡易なものとなる。こ
の場合、特定車両としては、「仕向地」「車種」「生産
ライン」等によって選んで行くことになる。
同定検査を行うため、全ての車両に対して同定検査を実
施する場合よりも、特性の設定が簡易なものとなる。こ
の場合、特定車両としては、「仕向地」「車種」「生産
ライン」等によって選んで行くことになる。
【0077】このうち請求項4では、特定仕向地の車両
の初めの1台目を特定車両として同定検査を行い、同じ
特定仕向地の2台目の車両からは、この同定検査の値が
移植される。このため、各車両毎に同定検査を実施する
負担が軽減されると共に、同じ特定仕向地の車両は近似
した振動伝達特性を有する傾向があるので、これらの同
じ特定仕向地の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
の初めの1台目を特定車両として同定検査を行い、同じ
特定仕向地の2台目の車両からは、この同定検査の値が
移植される。このため、各車両毎に同定検査を実施する
負担が軽減されると共に、同じ特定仕向地の車両は近似
した振動伝達特性を有する傾向があるので、これらの同
じ特定仕向地の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
【0078】請求項5では、特定車種の車両の初めのも
のを特定車両として同定検査を行うため、同一車種につ
いては、その1台目が同定検査され、2台目の車両から
は、この同定検査の値が移植される。このため、各車両
毎に同定検査を実施する負担が軽減されると共に、同じ
車種の車両は近似した振動伝達特性を有するので、これ
らの同じ車種の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
のを特定車両として同定検査を行うため、同一車種につ
いては、その1台目が同定検査され、2台目の車両から
は、この同定検査の値が移植される。このため、各車両
毎に同定検査を実施する負担が軽減されると共に、同じ
車種の車両は近似した振動伝達特性を有するので、これ
らの同じ車種の各車両においては、移植された振動伝達
特性のデータによって、実際に振動低減効果が有効に発
揮される。
【0079】請求項6では特定の生産ラインの車両の初
めのものに対して同定検査を行うため、同じ生産ライン
の車両に対しては、その1台目が同定検査され、2台目
の車両からは、この同定検査の値が移植される。このた
め、各車両毎に同定検査を実施する負担が軽減されると
共に、同じ生産ラインの車両は非常に近似した振動伝達
特性を有するので、これらの各車両においては、移植さ
れた振動伝達特性のデータによって、実際に振動低減効
果が有効に発揮される。
めのものに対して同定検査を行うため、同じ生産ライン
の車両に対しては、その1台目が同定検査され、2台目
の車両からは、この同定検査の値が移植される。このた
め、各車両毎に同定検査を実施する負担が軽減されると
共に、同じ生産ラインの車両は非常に近似した振動伝達
特性を有するので、これらの各車両においては、移植さ
れた振動伝達特性のデータによって、実際に振動低減効
果が有効に発揮される。
【0080】請求項7によれば、ホワイトノイズの特性
を外乱ノイズを加味して設定するため、検査場所の周囲
環境に適合させることができる。即ち、設定時のテスト
信号として、検査場所の周囲環境で生じる外乱ノイズを
抑圧した形にホワイトノイズを加工した信号を用いるこ
とで、外乱の多い工場などの場所でも、車両使用時のア
クティブエンジンマウント制御の設定が可能となる。
を外乱ノイズを加味して設定するため、検査場所の周囲
環境に適合させることができる。即ち、設定時のテスト
信号として、検査場所の周囲環境で生じる外乱ノイズを
抑圧した形にホワイトノイズを加工した信号を用いるこ
とで、外乱の多い工場などの場所でも、車両使用時のア
クティブエンジンマウント制御の設定が可能となる。
【0081】請求項8では、設定時のテスト信号とし
て、ホワイトノイズの特定周波数のみゲインを増加した
形に設定するため、比較的容易に所望のホワイトノイズ
の加工ができ、外乱の影響を消すためのテスト信号を得
ることができる。
て、ホワイトノイズの特定周波数のみゲインを増加した
形に設定するため、比較的容易に所望のホワイトノイズ
の加工ができ、外乱の影響を消すためのテスト信号を得
ることができる。
【0082】請求項9では、ホワイトノイズの特定周波
数のみのゲインを減少させた形に設定するものである
が、同様に、外乱の影響を消すためのテスト信号を得る
ことができる。
数のみのゲインを減少させた形に設定するものである
が、同様に、外乱の影響を消すためのテスト信号を得る
ことができる。
【0083】請求項10〜13では、ホワイトノイズの
特性を外乱ノイズを加味して設定する請求項7,8記載
の特性設定方法を前提とし、特定の仕向地、車種、生産
ラインといった特定車両の初めのものに対してのみ同定
検査を行い、その結果を2台目からの車両に移植するも
のであるため、各車両毎に同定検査を実施する負担が軽
減されると共に、同じ特定仕向地等の各車両において
は、移植された振動伝達特性のデータによって、実際に
振動低減効果が有効に発揮される。
特性を外乱ノイズを加味して設定する請求項7,8記載
の特性設定方法を前提とし、特定の仕向地、車種、生産
ラインといった特定車両の初めのものに対してのみ同定
検査を行い、その結果を2台目からの車両に移植するも
のであるため、各車両毎に同定検査を実施する負担が軽
減されると共に、同じ特定仕向地等の各車両において
は、移植された振動伝達特性のデータによって、実際に
振動低減効果が有効に発揮される。
【0084】請求項14によれば、振動伝達特性の同定
検査を行わないで、各車種毎に予め振動伝達特性の基準
値を定めて設定するものであるため、車両に対し実際に
工場などでの同定作業を省略することができる。しか
も、一応振動伝達特性の基準値が各車種毎に設定されて
いるため、実際上不都合のない振動低減効果が得られ
る。
検査を行わないで、各車種毎に予め振動伝達特性の基準
値を定めて設定するものであるため、車両に対し実際に
工場などでの同定作業を省略することができる。しか
も、一応振動伝達特性の基準値が各車種毎に設定されて
いるため、実際上不都合のない振動低減効果が得られ
る。
【0085】請求項15〜17では、請求項14におい
て、特定の仕向地、車種、生産ラインの車両の初めのも
のに対してのみ同定検査を行い、その結果を2台目から
の車両に移植するので、各車両毎に同定検査を実施する
負担の軽減と、有効な振動低減効果の発揮とを得ること
ができる。
て、特定の仕向地、車種、生産ラインの車両の初めのも
のに対してのみ同定検査を行い、その結果を2台目から
の車両に移植するので、各車両毎に同定検査を実施する
負担の軽減と、有効な振動低減効果の発揮とを得ること
ができる。
【0086】請求項18では、同定検査に用いるサンプ
リングのサンプリング間隔を変えて振動が収束するまで
をカバーするデータ個数を得るように調整しているの
で、所望する同定検査を行うことができる。
リングのサンプリング間隔を変えて振動が収束するまで
をカバーするデータ個数を得るように調整しているの
で、所望する同定検査を行うことができる。
【0087】請求項19では、同定検査に用いるサンプ
リングのサンプリング周波数を加減して、振動の低い周
波数帯での測定精度を確保するようにしているので、所
望する同定検査を行うことができる。
リングのサンプリング周波数を加減して、振動の低い周
波数帯での測定精度を確保するようにしているので、所
望する同定検査を行うことができる。
【図1】本発明の方法の一実施例に係る車両の振動低減
装置の構成を示す略図である。
装置の構成を示す略図である。
【図2】図1の検査用ツールボックスの構成を示したブ
図である。
図である。
【図3】図1のAEMコントローラの構成を示した図で
ある。
ある。
【図4】図3のAEMコントローラにおける演算処理ブ
ロックの内部構成を示した図である。
ロックの内部構成を示した図である。
【図5】図4の演算処理ブロックにおける同定処理ブロ
ックの内部構成を示した図である。
ックの内部構成を示した図である。
【図6】図5の同定処理ブロックにおける同定処理ブロ
グラムの機能構成を示した図である。
グラムの機能構成を示した図である。
【図7】同定検査作業の手順を示すフローチャート図で
ある。
ある。
【図8】図5の同定処理ブロックにおける周波数特性変
更手段の内部構成を示した図である。
更手段の内部構成を示した図である。
【図9】図8の周波数特性変更手段によってテスト信号
が加工される外乱ノイズに対する変化を示した図であ
る。
が加工される外乱ノイズに対する変化を示した図であ
る。
【図10】図8の周波数特性変更手段によるテスト信号
の他の加工例を示した図である。
の他の加工例を示した図である。
【図11】同じくテスト信号の他の加工例を示した図で
ある。
ある。
【図12】同じくテスト信号の他の加工例を示した図で
ある。
ある。
【図13】同じくテスト信号の他の加工例を示した図で
ある。
ある。
【図14】同じくテスト信号の他の加工例を示した図で
ある。
ある。
【図15】伝達特性パターンの設定手順を示すフロー図
である。
である。
【図16】伝達特性パターンの設定のAEMコントロー
ラの動作を示すフロー図である。
ラの動作を示すフロー図である。
【図17】本発明の方法の他の実施例を示す図である。
【図18】本発明の方法の更に他の実施例を示す図であ
る。
る。
【図19】本発明の方法の他の実施例の説明に供する図
である。
である。
1 自動車の車体 2 車室 3 エンジンルーム 4 エンジン 5 エンジンマウント 5a アクチ
ュエータ 6 振動センサ 7 AEMコ
ントローラ 8 検査用ツールボックス 11 演算処
理ブロック 12 インターフェース 13 アンプ 14 ローパスフィルタ 15 A/D
変換器 16 D/A変換器 17 ローパ
スフィルタ 18 アンプ 19 波形整
形器 20 回転周期測定回路 21 入出力
データ用メモリ 22 振動伝達特性用メモリ 23 振動低
減処理ブロック 24 同定処理ブロック 25 動作切
替処理ブロック 26 同定処理プログラム 27 ランダ
ムノイズ発生器 28 周波数特性変更手段 29 ディジ
タルフィルタ 30 比較部 31 収束係
数器 32 プログラマブルフィルタ 33 ゲイン
調整器 81 演算処理ブロック 82 インタ
フェース 83 操作スイッチ 84 表示部 e 検出信号 y 振動低減
信号 S0 ランダムノイズ S1 マウント駆動信号(テスト信号) S2 振動センサ出力信号 S3 信号 S4 誤差信号
ュエータ 6 振動センサ 7 AEMコ
ントローラ 8 検査用ツールボックス 11 演算処
理ブロック 12 インターフェース 13 アンプ 14 ローパスフィルタ 15 A/D
変換器 16 D/A変換器 17 ローパ
スフィルタ 18 アンプ 19 波形整
形器 20 回転周期測定回路 21 入出力
データ用メモリ 22 振動伝達特性用メモリ 23 振動低
減処理ブロック 24 同定処理ブロック 25 動作切
替処理ブロック 26 同定処理プログラム 27 ランダ
ムノイズ発生器 28 周波数特性変更手段 29 ディジ
タルフィルタ 30 比較部 31 収束係
数器 32 プログラマブルフィルタ 33 ゲイン
調整器 81 演算処理ブロック 82 インタ
フェース 83 操作スイッチ 84 表示部 e 検出信号 y 振動低減
信号 S0 ランダムノイズ S1 マウント駆動信号(テスト信号) S2 振動センサ出力信号 S3 信号 S4 誤差信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 直樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (19)
- 【請求項1】 車両の所定箇所での振動を低減するた
め、振動発生用加振手段と、所定箇所での振動を検出す
る振動検出手段と、前記振動発生用加振手段及び振動検
出手段間の振動伝達特性に基づき所定振動と逆位相の振
動を発生させるための振動低減信号生成手段とを有し、
該振動低減信号に応じた振動を上記加振手段により発生
させる振動低減装置における振動伝達特性の設定方法で
あって、所定のテスト信号により前記振動発生用加振手
段を加振して前記振動伝達特性の測定を行う同定検査を
行い、得られたデータに基づき当該車両の振動低減装置
の振動伝達特性を設定することを特徴とする振動低減装
置の特性設定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の振動低減装置の特性設定
方法において、前記所定のテスト信号としてホワイトノ
イズを使用することを特徴とする振動低減装置の特性設
定方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の振動低減装置の特性設定
方法において、特定車両に対してのみ前記同定検査を行
うことを特徴とする振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の振動低減装置の特性設定
方法において、特定仕向地の車両の初めのものを前記特
定車両として前記同定検査を行うことを特徴とする振動
低減装置の特性設定方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の振動低減装置の特性設定
方法において、特定車種の車両の初めのものを前記特定
車両として前記同定検査を行うことを特徴とする振動低
減装置の特性設定方法。 - 【請求項6】 請求項3記載の振動低減装置の特性設定
方法において、前記特定車両として特定の生産ラインの
車両の初めのものに対して前記同定検査を行うことを特
徴とする振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項7】 請求項2記載の振動低減装置の特性設定
方法において、前記ホワイトノイズの特性を外乱ノイズ
を加味して設定することを特徴とする振動低減装置の特
性設定方法。 - 【請求項8】 請求項2記載の振動低減装置の特性設定
方法において、前記ホワイトノイズはその特定周波数の
みのゲインを増加した形に設定することを特徴とする振
動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項9】 請求項2記載の振動低減装置の特性設定
方法において、前記ホワイトノイズはその特定周波数の
みのゲインを減少させた形に設定することを特徴とする
振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項10】 請求項7,8記載の振動低減装置の特
性設定方法において、特定車両に対してのみ前記同定検
査を行うことを特徴とする振動低減装置の特性設定方
法。 - 【請求項11】 請求項10記載の振動低減装置の特性
設定方法において、特定仕向地の車両の初めのものを前
記特定車両として前記同定検査を行うことを特徴とする
振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項12】 請求項10記載の振動低減装置の特性
設定方法において、特定車種の車両の初めのものを前記
特定車両として前記同定検査を行うことを特徴とする振
動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項13】 請求項10記載の振動低減装置の特性
設定方法において、前記特定車両として特定の生産ライ
ンの車両の初めのものに対して前記同定検査を行うこと
を特徴とする振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項14】 車両の所定箇所での振動を低減するた
め、振動発生用加振手段と、所定箇所での振動を検出す
る振動検出手段と、前記振動発生用加振手段及び振動検
出手段間の振動伝達特性に基づき所定振動と逆位相の振
動を発生させるための振動低減信号生成手段とを有し、
該振動低減信号に応じた振動を上記加振手段により発生
させる振動低減装置における振動伝達特性の設定方法で
あって、前記振動伝達特性の実測を行う同定検査を行わ
ないで、各車種毎に予め振動伝達特性の基準値を定めて
設定することを特徴とする振動低減装置の特性設定方
法。 - 【請求項15】 請求項14記載の振動低減装置の特性
設定方法において、特定仕向地の車両の初めのものを特
定車両として前記同定検査を行うことを特徴とする振動
低減装置の特性設定方法。 - 【請求項16】 請求項14記載の振動低減装置の特性
設定方法において、特定車種の車両の初めのものを特定
車両として前記同定検査を行うことを特徴とする振動低
減装置の特性設定方法。 - 【請求項17】 請求項14記載の振動低減装置の特性
設定方法において、特定の生産ラインの車両の初めのも
のを特定車両として前記同定検査を行うことを特徴とす
る振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項18】 請求項1記載の振動低減装置の特性設
定方法において、前記同定検査に用いるサンプリングの
サンプリング間隔を変えて、振動が収束するまでをカバ
ーするデータ個数となるように調整することを特徴とす
る振動低減装置の特性設定方法。 - 【請求項19】 請求項1記載の振動低減装置の特性設
定方法において、前記同定検査に用いるサンプリングの
サンプリング周波数を加減して、振動の低い周波数帯で
の測定精度を確保することを特徴とする振動低減装置の
特性設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6037422A JPH07248781A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 振動低減装置の特性設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6037422A JPH07248781A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 振動低減装置の特性設定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07248781A true JPH07248781A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12497094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6037422A Pending JPH07248781A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 振動低減装置の特性設定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07248781A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128034A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Sekisui House Ltd | 建物の異音探査システム |
JP2009269530A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Kenwood Corp | 車両用ノイズ低減装置及び車両の走行ノイズ低減方法 |
JP2012026870A (ja) * | 2010-07-23 | 2012-02-09 | Honda Motor Co Ltd | 異音検査装置及び方法、並びにプログラム |
CN102519582A (zh) * | 2011-12-22 | 2012-06-27 | 南京航空航天大学 | 航空发动机振动信号的盲源分离方法 |
JP2013219444A (ja) * | 2012-04-05 | 2013-10-24 | Canon Inc | 音声処理装置及び撮像装置 |
CN106706206A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-05-24 | 天津云视科技发展有限公司 | 应用物联网传感器监测车辆异常噪音的车辆保障系统 |
JP2019124931A (ja) * | 2018-01-17 | 2019-07-25 | ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド | 車両ノイズマスキングのためのシステム及び方法 |
CN110440907A (zh) * | 2019-07-19 | 2019-11-12 | 广州市番通汽车检测有限公司 | 一种多功能汽车发动机噪声检测系统 |
US20220148347A1 (en) * | 2020-11-10 | 2022-05-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle noise inspection apparatus |
-
1994
- 1994-03-08 JP JP6037422A patent/JPH07248781A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128034A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Sekisui House Ltd | 建物の異音探査システム |
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US20220148347A1 (en) * | 2020-11-10 | 2022-05-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle noise inspection apparatus |
JP2022076701A (ja) * | 2020-11-10 | 2022-05-20 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の異音検査装置 |
US11978292B2 (en) * | 2020-11-10 | 2024-05-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle noise inspection apparatus |
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