JPH07248207A - 測長スケールおよびその製造方法 - Google Patents

測長スケールおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH07248207A
JPH07248207A JP3955894A JP3955894A JPH07248207A JP H07248207 A JPH07248207 A JP H07248207A JP 3955894 A JP3955894 A JP 3955894A JP 3955894 A JP3955894 A JP 3955894A JP H07248207 A JPH07248207 A JP H07248207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
light
measuring scale
repellent layer
repellent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3955894A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuto Takahashi
哲人 高橋
Toru Yaku
亨 夜久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp, Mitsutoyo Kiko Co Ltd filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP3955894A priority Critical patent/JPH07248207A/ja
Publication of JPH07248207A publication Critical patent/JPH07248207A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Optical Transform (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 結露によって発生した水滴による影響を受け
ることが少ない測長スケールおよびその製造方法を提供
する。 【構成】 ガラス基板11の表面に光透過部(ガラス部
分)15および光遮断部(クロム部分)16が交互にか
つ一定ピッチで連続する光学格子Gを形成し、光透過部
15の表面に撥水性材料からなる撥水層21を形成す
る。結露によって水滴が発生しても、その水滴は撥水層
21の撥水性によってはじかれ、光遮断部16に集中さ
れる。その結果、光透過部15には水滴が集中しなくな
るから、光透過部15を透過する透過光が水滴による影
響を受けることが少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電式エンコーダに用
いられる測長スケールおよびその製造方法に関する。詳
しくは、光電式エンコーダにおいて、相対移動されるメ
インスケールやインデックススケールの結露による光学
的特性の悪化を防止した測長スケールおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【背景技術】変位検出手段の1つとして、メインスケー
ルとインデックススケールとの相対移動によって生じる
光の明暗から両スケールの相対移動変位量を検出する光
電式エンコーダが知られている。これは、図1に示す如
く、長手方向に沿って光学格子G0 を有するメインスケ
ール1と、これと対応する参照光学格子G1,G2,G3,G
4 を有するインデックススケール2とを相対移動する2
つの物体(たとえば、固定部材と可動部材)のそれぞれ
に取り付け、この両スケール1,2を挟んで発光素子3
および光電変換素子41,42,43,44 をインデックスス
ケール2と一体的に配置し、各光電変換素子41 〜44
からの出力信号を処理する信号処理回路(図示省略)を
設けた構造である。なお、5は発光素子3からの光を平
行光線として前記スケール1,2に照射するレンズであ
る。
【0003】従って、インデックススケール2をメイン
スケール1に対してx方向へ移動させると、両光学格子
0,G1 〜G4 を透過した透過光が光電変換素子41
4によって検出されたのち、電気信号に変換される。
すると、信号処理回路において、その電気信号を基に両
スケール1,2の相対移動変位量が求められたのち、図
示しないデジタル表示器などに表示される。あるいは、
別のデータ処理装置に伝送され、そこで処理される。
【0004】ところで、従来、メインスケール1やイン
デックスススケール2などの測長スケールの製造にあた
っては、図2に示す如く、細長薄板状に形成されたガラ
ス基板11の表面にクロム(Cr)を蒸着して薄膜12
を形成したのち〔(A)参照〕、その上にレジスト13
を塗布する〔(B)参照〕。続いて、その上から光を照
射して目的とする光学格子パターンを描画するととも
に、レジスト13を現像したのち〔(C)参照〕、残っ
たレジスト13をマスクとして薄膜12を部分的にエッ
チングで除去する〔(D)参照〕。最後に、マスクとし
て使用したレジスト13を剥離する〔(E)参照〕。こ
れにより、薄膜12が除去された部分が光透過部15、
残った薄膜12の部分が光遮断部16として、これらが
交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子G0,G1 〜G
4(以下、Gと略す。) が形成される。つまり、ガラス基
板11上に光学格子Gを有する測長スケールS0 が製造
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した構
造の測長スケールS0 の場合、結露が生じる環境下(た
とえば、温度差が大きい環境や室温とスケールの温度差
が大きい環境下)では、クロムに比べて親水性の高いガ
ラス部分、つまり、光透過部15の部分に水滴が集中す
る傾向にある。すると、光(透過光)は、図3に示す如
く、光透過部15の部分に集中した水滴17によって屈
折、減衰の影響を受けてしまい、そのため光電変換素子
1 〜44 での受光光量が変化し、測定誤差を生じると
いう欠点がある。
【0006】そこで、これを改善する手段として、図4
に示す如く、ガラス基板11の光学格子Gが形成されて
いる面にコート剤18を均一に塗布すれば、結露によっ
て生じる水滴17が光透過部15の部分に集中しなくな
る。しかし、これにしても、光透過部15にかかる水滴
17を完全になくすことはできないため、光の屈折、減
衰の影響を完全に取り除くことは不可能である。
【0007】ここに、本発明の目的は、このような従来
の欠点を解消し、結露による光の屈折、減衰などの影響
を防止し、測定誤差の低減が可能な測長スケールを提供
することにある。また、本発明の他の目的は、上記目的
の測長スケールを簡易にかつ安価に製造できる測長スケ
ールの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の測長スケール
は、ガラス基板と、このガラス基板の表面に形成された
光透過部および光遮断部からなる光学格子と、前記光透
過部の表面に形成された撥水性材料からなる撥水層とを
備える構成である。ここに、前記撥水層の厚みは、前記
光遮断部の厚みより厚く形成されていてもよい。また、
ガラス基板と、このガラス基板の表面に形成された撥水
性材料からなる撥水層と、この撥水層の表面に形成され
た光透過部および光遮断部からなる光学格子とを備える
構成である。以上の各構成において、前記光遮断部の表
面には親水性材料からなる親水層が形成されていてもよ
い。
【0009】本発明の測長スケールの製造方法は、ガラ
ス基板の表面に撥水性材料をコーティングして撥水層を
形成し、この撥水層の表面に薄膜を形成し、この薄膜に
光透過部および光遮断部からなる光学格子をエッチング
形成した構成である。また、ガラス基板の表面に撥水性
材料をコーティングして撥水層を形成し、この撥水層の
表面に薄膜および親水性材料からなる親水層を順次形成
し、この薄膜および親水層に光透過部および光遮断部か
らなる光学格子をエッチング形成した構成である。
【0010】
【作用】光透過部の表面に撥水性材料からなる撥水層を
形成した測長スケールの構成によれば、結露によって水
滴が発生しても、その水滴は撥水層の撥水性によっては
じかれ、光遮断部の部分に集められる。その結果、光透
過部の部分には水滴が集中しなくなるから、光透過部を
透過する透過光が水滴による影響を受けることが少な
く、測定誤差を低減できる。ここで、撥水層の厚みを、
光遮断部の厚みより厚く形成するようにすれば、その撥
水層の表面レベルが光遮断部の表面レベルよりも高くな
るから、その形状的特徴によっても水滴を光遮断部の部
分に集めることができる。
【0011】また、ガラス基板と、このガラス基板の表
面に形成された撥水性材料からなる撥水層と、この撥水
層の表面に形成された光透過部および光遮断部からなる
光学格子とを備えた測長スケールの構成によれば、上記
と同様に光透過部を透過する透過光が水滴による影響を
受けることが少なく、測定誤差を低減できる。また、上
記各測長スケールの構成において、光遮断部の表面に親
水性材料からなる親水層を形成するようにすると、その
親水層の作用によつて水滴を更に光遮断部の部分に集め
ることができる。
【0012】また、ガラス基板の表面に撥水性材料をコ
ーティングして撥水層を形成し、この撥水層の表面に薄
膜を形成し、この薄膜に光透過部および光遮断部からな
る光学格子をエッチング形成する製造方法によれば、従
来の測長スケールの製造方法に比べ、ガラス基板に撥水
性材料をコーティングする工程を増やすだけでよいか
ら、結露対策を施した測長スケールを簡易にかつ安価に
製造することができる。たとえば、ガラス基板に光学格
子および撥水層をそれぞれ別々にエッチングする場合に
比べ、エッチングを1回にできる。
【0013】また、ガラス基板の表面に撥水性材料をコ
ーティングして撥水層を形成し、この撥水層の表面に薄
膜および親水性材料からなる親水層を順次形成し、この
薄膜および親水層に光透過部および光遮断部からなる光
学格子をエッチング形成する製造方法によれば、従来の
測長スケールの製造方法に比べ、ガラス基板に撥水性材
料および親水性材料を順次コーティングする工程を増や
すだけでよいから、結露対策を施した測長スケールを簡
易にかつ安価に製造することができる。たとえば、ガラ
ス基板に光学格子、撥水層、親水層をそれぞれ別々にエ
ッチングする場合に比べ、エッチングを1回にできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。なお、以下の各実施例の説明にあたっ
て、前述した図1および図2と同一構成要件について
は、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化す
る。
【0015】第1実施例 第1実施例を図5および図6に示す。本実施例の測長ス
ケールS1 は、図5に示す構造である。つまり、前記ガ
ラス基板11の表面には、その長手方向(左右方向)に
沿って交互にかつ一定ピッチで形成された光透過部(ガ
ラス部分)15および光遮断部(クロム部分)16から
なる光学格子Gが形成されている。光学格子Gが形成さ
れた面において、前記光透過部15の部分には撥水層2
1が形成され、前記光遮断部16の部分には何も施され
ていない。
【0016】ここで、撥水層21は、透光性および撥水
性を有し、かつ、エッチングが可能な撥水性材料であれ
ばいずれでもよい。たとえば、撥水性の高いフッソ樹脂
などが好適である。ちなみに、これらの条件を満たす材
料としては、旭硝子(株)製の Cytop(商品名)、東芝
シリコーン(株)製のトスガード(商品名)などが挙げ
られる。また、撥水層21の厚みは、光遮断部16の厚
みと同じか、少なくとも光遮断部16の厚みより厚いこ
とが好ましい。光遮断部16の厚みより厚ければ、仮
に、撥水層21において水滴が生成されたとしても、そ
の水滴は撥水層21の材質による撥水性とともに凸形状
(撥水層21の上面が光遮断部16の上面よりも突出し
た形状)によって撥水層21からはじかれ光遮断部16
に落下される。そのため、撥水層21の部分、つまり、
光透過部15の部分に集まることがない。
【0017】さて、上記測長スケールS1 の製造にあた
っては、図6に示すリソグラフィ技術を利用して行う。
これは、(A)撥水層形成工程、(B)レジスト塗布工
程、(C)露光・現像工程、(D)エッチング工程、
(E)レジスト剥離工程を有する。以下、各工程を順に
説明する。
【0018】(A)撥水層形成工程 ガラス基板11の表面に光透過部15および光遮断部1
6が交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子Gを形成
した測長スケールS0 の表面(光学格子G側面)に撥水
性の高い撥水性材料、たとえば、フッソ樹脂をコーティ
ングして撥水層21を形成する。 (B)レジスト塗布工程 上記(A)工程で得られた撥水層21の上にレジスト2
2を塗布する。この場合、次の(C)工程との関係にお
いて、光が照射された部分が溶媒に対してとけにくいネ
ガ形レジストを用いる。 (C)露光・現像工程 上記(B)工程処理後、光透過部15(ガラス部分)と
光遮断部16(クロム部分)とからなる光学格子Gと同
じパターンが施されているマスク23をレジスト22側
に配置し、その上から光を照射してレジスト22を露光
・現像する。 (D)エッチング工程 上記(C)工程において、レジスト22がとれた部分の
撥水層21をエッチングする。エッチング法としては、
ドライエッチング法、ウェットエッチング法のいずれで
もよい。 (E)レジスト剥離工程 上記(D)工程において、残ったレジスト22を剥離す
る。
【0019】従って、第1実施例の測長スケールS1
よれば、光学格子Gの光透過部15の表面に撥水性材料
からなる撥水層21を形成したので、結露によって水滴
が発生しても、その水滴は撥水層21の撥水性によって
はじかれ、光遮断部16の部分に集められる。その結
果、光透過部15の部分には水滴が集中しなくなるか
ら、光透過部15を透過する透過光が水滴による影響を
受けることが少なく、測定誤差を低減できる。また、撥
水層21の厚みを光遮断部16の厚みと同じか、少なく
とも光遮断部16の厚みより厚くしたので、仮に、撥水
層21で水滴が成長したとしても、その水滴は撥水層2
1の材質による撥水性とともに凸形状によって光遮断部
16へはじかれるため、撥水層21の部分、つまり、光
透過部15の部分に集まることがない。
【0020】なお、上記実施例において、図7に示す測
長スケールS1'のように、前記光遮断部16の表面に親
水性材料、たとえば、SiO2 などからなる親水層25
を形成してもよい。このようにすると、更に、親水層2
5によって水滴を光遮断部16の部分に集中させること
ができる。この場合、親水層25の上面レベルを撥水層
21の上面レベルと同じか、少なくとも低くなる厚みに
形成すれば、より上記効果を発揮させることができる。
【0021】第2実施例 第2実施例を図8および図9に示す。本実施例の測長ス
ケールS2 は、図8に示す如く、ガラス基板11と、こ
のガラス基板11の表面に均一に形成された撥水性材料
(フッソ樹脂など)からなる撥水層21と、この撥水層
21の表面に交互にかつ一定ピッチで形成された光透過
部(撥水層部分)15および光遮断部(クロム部分)1
6からなる光学格子Gとを備えている。
【0022】測長スケールS2 の製造は、図9に示すリ
ソグラフィ技術を利用して行う。 (A)撥水層形成工程 ガラス基板11の表面に撥水性材料を均一にコーティン
グして撥水層21を形成する。ここで用いる撥水性材料
としては、透光性および撥水性を有すればよく、エッチ
ングが可能か否かを問わない。従って、第1実施例で挙
げた撥水性材料を用いることができるほか、透光性およ
び撥水性を有する材料であればエッチングが不可能な材
料でも用いることができる。なお、ガラス基板11の表
面には光学格子Gが形成されていない。 (B)薄膜形成工程 上記(A)工程で得られた撥水層21の表面にクロムを
蒸着して薄膜12を形成する。 (C)レジスト塗布工程 上記(B)工程で得られた薄膜12の表面にレジスト2
2を塗布する。 (D)露光・現像・エッチング工程 上記(C)工程で得られたレジスト22の上から光を照
射して目的とする光学格子パターンを描画するととも
に、レジスト22を現像したのち、残ったレジスト22
をマスクとして薄膜12を部分的にエッチングで除去す
る。これにより、薄膜12が除去された部分が光透過部
15、残った薄膜12の部分が光遮断部16として、こ
れらが交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子Gが形
成される。 (E)レジスト剥離工程 最後にマスクとして使用したレジスト22を剥離する。
【0023】従って、第2実施例の測長スケールS2
よれば、ガラス基板11の表面に撥水性材料をコーティ
ングして撥水層21を形成し、この撥水層21の表面に
薄膜12を形成し、この薄膜12に光透過部15および
光遮断部16が交互にかつ一定ピッチで連続する光学格
子Gをエッチング形成したので、第1実施例と同様に、
光透過部15を透過する透過光が水滴による影響を受け
ることを少なくできる。また、従来の測長スケールの製
造方法に比べ、ガラス基板11に撥水性材料をコーティ
ングする工程を増やすだけでよく、しかも、第1実施例
に比べ、一度のエッチングのみでよいから、結露対策を
施した測長スケールS2 を簡易にかつ安価に製造するこ
とができる。
【0024】第3実施例 第3実施例を図10および図11に示す。本実施例の測
長スケールS3 は、図10に示す如く、ガラス基板11
と、このガラス基板11の表面に均一に形成された撥水
性材料(フッソ樹脂など)からなる撥水層21と、この
撥水層21の表面に交互にかつ一定ピッチで形成された
光透過部(撥水層部分)15および光遮断部(クロム部
分)16からなる光学格子Gと、前記光遮断部16の表
面に形成された親水性材料(SiO2 など)からなる親
水層25とを備えている。
【0025】測長スケールS3 の製造は、図11に示す
リソグラフィ技術を利用して行う。 (A)撥水層形成工程 ガラス基板11の表面に撥水性材料を均一にコーティン
グして撥水層21を形成する。ここで用いる撥水性材料
としては、透光性および撥水性を有すればよく、エッチ
ングが可能か否かを問わない。従って、第1実施例で挙
げた撥水性材料(フッソ樹脂など)を用いることができ
るほか、透光性および撥水性を有する材料であればエッ
チングが不可能な材料でも用いることができる。なお、
ガラス基板11の表面には光学格子Gが形成されていな
い。 (B)薄膜形成工程 上記(A)工程で得られた撥水層21の表面にクロムを
蒸着して薄膜12を形成する。 (C)親水層形成工程 上記(B)工程で得られた薄膜12の表面に親水性材料
を均一にコーティングして親水層25を形成する。ここ
で用いる親水性材料としては、親水性を有し、かつ、エ
ッチングが可能な親水性材料であればいずれでもよい。
たとえば、図7で挙げたSiO2 などが好適である。 (D)レジスト塗布工程 上記(C)工程で得られた親水層25の表面にレジスト
22を塗布する。 (E)露光・現像・エッチング工程 上記(D)工程で得られたレジスト22の上から光を照
射して目的とする光学格子パターンを描画するととも
に、レジスト22を現像したのち、残ったレジスト22
をマスクとして薄膜12および親水層25を部分的にエ
ッチングで除去する。これにより、薄膜12および親水
層25が除去された部分が光透過部15、残った薄膜1
2および親水層25の部分が光遮断部16として、これ
らが交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子Gが形成
される。 (F)レジスト剥離工程 最後にマスクとして使用したレジスト22を剥離する。
【0026】従って、第3実施例の測長スケールS3
よれば、ガラス基板11の表面に撥水性材料をコーティ
ングして撥水層21を形成し、この撥水層21の表面に
薄膜12および親水層25を順次形成し、この薄膜12
および親水層25にエッチングにより光透過部15およ
び光遮断部16が交互にかつ一定ピッチで連続する光学
格子Gを形成するようにしたから、第2実施例に比べ、
親水層25の作用によつて水滴を更に光遮断部16の部
分に集めることができる。また、従来の測長スケールの
製造方法に比べ、ガラス基板11に撥水性材料および親
水性材料をコーティングする工程を増やすだけでよく、
しかも、第1実施例に比べ、一度のエッチングのみでよ
いから、結露対策を施した測長スケールS 3 を簡易にか
つ安価に製造することができる。
【0027】なお、上記光学格子Gとしては、上記実施
例で述べた光透過部と光遮断部とが交互にかつ一定ピッ
チで連結する測長用のものに限らず、光透過部と光遮断
部とが不規則に配列される原点検出パターンでもよい。
また、上記各実施例では、光電式エンコーダのうち、透
過型エンコーダに用いられる測長スケールに適用した例
について説明したが、これに限らず、反射型エンコーダ
に用いられる測長スケールにも適用できる。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明の測長スケールによ
れば、光学格子を形成する少なくとも光透過部に撥水性
材料からなる撥水層を形成したので、結露が発生する環
境下での使用でも、結露による光の屈折、減衰などの影
響を防止し、測定誤差の低減をはかることができる。ま
た、本発明の測長スケールの製造方法によれば、従来の
製造方法に比べ、撥水性材料をコーテングする工程を増
やすだけで結露対策を施した測長スケールを得ることが
できるから、目的とする測長スケールを簡易にかつ安価
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光電式エンコーダの構成を示す概略図である。
【図2】従来の測長スケールの製造工程を示す図であ
る。
【図3】従来の測長スケールの問題点を説明するための
図である。
【図4】従来の測長スケールにコート剤をコーティング
した状態における問題点を説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施例における測長スケールの構
造を示す図である。
【図6】第1実施例における測長スケールの製造工程を
示す図である。
【図7】第1実施例における測長スケールの光遮断部の
表面に親水層を形成した状態の図である。
【図8】本発明の第2実施例における測長スケールの構
造を示す図である。
【図9】第2実施例における測長スケールの製造工程を
示す図である。
【図10】本発明の第3実施例における測長スケールの
構造を示す図である。
【図11】第3実施例における測長スケールの製造工程
を示す図である。
【符号の説明】 G 光学格子 2 メインスケール(測長スケール) 4 インデックススケール(測長スケール) 11 ガラス基板 12 薄膜 15 光透過部 16 光遮断部 21 撥水層 25 親水層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板と、このガラス基板の表面に形
    成された光透過部および光遮断部からなる光学格子と、
    前記光透過部の表面に形成された撥水性材料からなる撥
    水層とを備えたことを特徴とする測長スケール。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の測長スケールにおいて、
    前記撥水層の厚みは、前記光遮断部の厚みより厚く形成
    されていることを特徴とする測長スケール。
  3. 【請求項3】ガラス基板と、このガラス基板の表面に形
    成された撥水性材料からなる撥水層と、この撥水層の表
    面に形成された光透過部および光遮断部からなる光学格
    子とを備えたことを特徴とする測長スケール。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれかに記載の測
    長スケールにおいて、前記光遮断部の表面には親水性材
    料からなる親水層が形成されていることを特徴とする測
    長スケール。
  5. 【請求項5】ガラス基板の表面に撥水性材料をコーティ
    ングして撥水層を形成し、この撥水層の表面に薄膜を形
    成し、この薄膜に光透過部および光遮断部からなる光学
    格子をエッチング形成したことを特徴とする測長スケー
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】ガラス基板の表面に撥水性材料をコーティ
    ングして撥水層を形成し、この撥水層の表面に薄膜およ
    び親水性材料からなる親水層を順次形成し、この薄膜お
    よび親水層に光透過部および光遮断部からなる光学格子
    をエッチング形成したたことを特徴とする測長スケール
    の製造方法。
JP3955894A 1994-03-10 1994-03-10 測長スケールおよびその製造方法 Withdrawn JPH07248207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3955894A JPH07248207A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 測長スケールおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3955894A JPH07248207A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 測長スケールおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07248207A true JPH07248207A (ja) 1995-09-26

Family

ID=12556409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3955894A Withdrawn JPH07248207A (ja) 1994-03-10 1994-03-10 測長スケールおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07248207A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2124075A1 (en) * 2008-05-22 2009-11-25 Mitutoyo Corporation Optical grating and method of producing same, and linear encoder and optical microscope equipped with optical grating
US8488131B2 (en) 2009-02-03 2013-07-16 Canon Kabushiki Kaisha Scale, displacement detection apparatus provided with the same, and imaging apparatus provided with the same
US8816269B2 (en) 2011-11-07 2014-08-26 Canon Kabushiki Kaisha Reflective optical scale for encoder and reflective optical encoder

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2124075A1 (en) * 2008-05-22 2009-11-25 Mitutoyo Corporation Optical grating and method of producing same, and linear encoder and optical microscope equipped with optical grating
US8488131B2 (en) 2009-02-03 2013-07-16 Canon Kabushiki Kaisha Scale, displacement detection apparatus provided with the same, and imaging apparatus provided with the same
US8816269B2 (en) 2011-11-07 2014-08-26 Canon Kabushiki Kaisha Reflective optical scale for encoder and reflective optical encoder

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100514156B1 (ko) 컴퓨터 시스템의 사용자 입력 장치
JP2891332B2 (ja) 位相格子および位相格子の作製方法
KR100623026B1 (ko) 선 격자 편광자 및 그 제조방법
JP4468843B2 (ja) 光導波路の製造方法
KR910005879B1 (ko) 투과율 변조형 포토 마스크 제조방법 및 이를 이용한 회절격자 제조방법
KR920006800A (ko) 마스크, 그 제조방법과 그것을 사용한 패턴 형성방법및 마스크 블랭크
EP1557701A1 (en) Photoelectric encoder and method of manufacturing scales
US20130163928A1 (en) Polymer Waveguide for Coupling with Light Transmissible Devices and Method of Fabricating the Same
KR20110117271A (ko) 패터닝된 상부 클래딩을 구비한 광 도파관 디바이스의 제조 방법
CN1411562A (zh) 制作集成光路的方法
JP3374875B2 (ja) 半導体写真製版装置及びそれを用いて形成された微細パターン
AU2014292323A1 (en) Solar light management
JPH0377961B2 (ja)
JPH03165569A (ja) 画像伝送素子及びその製造方法
JPH07248207A (ja) 測長スケールおよびその製造方法
KR101505317B1 (ko) 금속-임베디드 포토마스크 및 그 제조 방법
JP3287737B2 (ja) 測長スケールおよびそれを用いた光電式変位検出装置
JP7064391B2 (ja) 光学的な位置測定装置のための走査プレート
JPH07248206A (ja) 測長スケールの表面処理方法
JPH102761A (ja) 光電式エンコーダ
US20020012885A1 (en) Multi-level optical structure and method of manufacture
JP2018136529A (ja) 回折光学素子及び光学機器
JPH07248205A (ja) 測長スケールの表面処理方法
JP2889062B2 (ja) X線マスクおよびその製造方法
JP2644663B2 (ja) 光誘起により屈折率を変化させる方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010605