JPH07248205A - 測長スケールの表面処理方法 - Google Patents

測長スケールの表面処理方法

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JPH07248205A
JPH07248205A JP3955694A JP3955694A JPH07248205A JP H07248205 A JPH07248205 A JP H07248205A JP 3955694 A JP3955694 A JP 3955694A JP 3955694 A JP3955694 A JP 3955694A JP H07248205 A JPH07248205 A JP H07248205A
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JP
Japan
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measuring scale
length measuring
light
fluoroalkylsilane
optical
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JP3955694A
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English (en)
Inventor
Tetsuto Takahashi
哲人 高橋
Toru Yaku
亨 夜久
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基板の表面に光学格子を形成した測長
スケールに結露による光学的特性の悪化を防止するため
の結露対策を、簡易にかつ安価に施すことができる測長
スケールの表面処理方法を提供する。 【構成】 ガラス基板11の表面に光透過部15および
光遮断部16が交互にかつ一定ピッチで連続する光学格
子Gを形成した測長スケールS0 を、フロオロアルキル
シランを含有したアルコール系溶剤中に浸漬したのち、
引き上げて加熱する。フロオロアルキルシランは、撥水
性を有し、表面に水酸基をもつガラス表面への付着力が
強い一方、光遮断部を構成するクロム表面とは結合しに
くい。この付着力の差によって、光透過部16の部分に
撥水層21が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電式エンコーダに用
いられる測長スケールの表面処理方法に関する。詳しく
は、光電式エンコーダにおいて、相対移動されるメイン
スケールやインデックススケールの表面に、結露による
光学的特性の悪化を防止するための結露対策を施す表面
処理方法に関する。
【0002】
【背景技術】変位検出手段の1つとして、メインスケー
ルとインデックススケールとの相対移動によって生じる
光の明暗から両スケールの相対移動変位量を検出する光
電式エンコーダが知られている。これは、図1に示す如
く、長手方向に沿って光学格子G0 を有するメインスケ
ール1と、これと対応する参照光学格子G1,G2,G3,G
4 を有するインデックススケール2とを相対移動する2
つの物体(たとえば、固定部材と可動部材)のそれぞれ
に取り付け、この両スケール1,2を挟んで発光素子3
および光電変換素子41,42,43,44 をインデックスス
ケール2と一体的に配置し、各光電変換素子41 〜44
からの出力信号を処理する信号処理回路(図示省略)を
設けた構造である。なお、5は発光素子3からの光を平
行光線として前記スケール1,2に照射するレンズであ
る。
【0003】従って、インデックススケール2をメイン
スケール1に対してx方向へ移動させると、両光学格子
0,G1 〜G4 を透過した透過光が光電変換素子41
4によって検出されたのち、電気信号に変換される。
すると、信号処理回路において、その電気信号を基に両
スケール1,2の相対移動変位量が求められたのち、図
示しないデジタル表示器などに表示される。あるいは、
別のデータ処理装置に伝送され、そこで処理される。
【0004】ところで、従来、メインスケール1やイン
デックスススケール2などの測長スケールの製造にあた
っては、図2に示す如く、細長薄板状に形成されたガラ
ス基板11の表面にクロム(Cr)を蒸着して薄膜12
を形成したのち〔(A)参照〕、その上にレジスト13
を塗布する〔(B)参照〕。続いて、その上から光を照
射して目的とする光学格子パターンを描画するととも
に、レジスト13を現像したのち〔(C)参照〕、残っ
たレジスト13をマスクとして薄膜12を部分的にエッ
チングで除去する〔(D)参照〕。最後に、マスクとし
て使用したレジスト13を剥離する〔(E)参照〕。こ
れにより、薄膜12が除去された部分が光透過部15、
残った薄膜12の部分が光遮断部16として、これらが
交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子G0,G1 〜G
4(以下、Gと略す。) が形成される。つまり、ガラス基
板11上に光学格子Gを有する測長スケールS0 が製造
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した構
造の測長スケールS0 の場合、結露が生じる環境下(た
とえば、温度差が大きい環境や室温とスケールの温度差
が大きい環境下)では、クロムに比べて親水性の高いガ
ラス部分、つまり、光透過部15の部分に水滴が集中す
る傾向にある。すると、光(透過光)は、図3に示す如
く、光透過部15の部分に集中した水滴17によって屈
折、減衰の影響を受けてしまい、そのため光電変換素子
1 〜44 での受光光量が変化し、測定誤差を生じると
いう欠点がある。
【0006】これを改善する手段として、図4に示す如
く、ガラス基板11の光学格子Gが形成されている面に
コート剤18を均一に塗布すれば、結露によって生じる
水滴17が光透過部15の部分に集中しなくなる。しか
し、これにしても、光透過部15にかかる水滴17を完
全になくすことはできないため、光の屈折、減衰の影響
を完全に取り除くことは不可能である。
【0007】そこで、本発明者等は、これらの問題を解
決すべく、鋭意、検討した結果、図5に示す如く、ガラ
ス基板11の表面に光透過部(ガラス部分)15および
光遮断部(クロム部分)16が交互にかつ一定ピッチで
連続する光学格子Gを形成した測長スケールS0 の場
合、前記光透過部15の表面に撥水性材料からなる撥水
層21を形成すれば、上記問題を解決できることをつき
とめた。これによれば、結露によって水滴が発生して
も、その水滴は撥水層21の撥水性によってはじかれ、
光遮断部16の部分に集められる。その結果、光透過部
15の部分には水滴が集中しなくなるから、光透過部1
5を透過する透過光が水滴による影響を受けることが少
なく、測定誤差を低減できる。
【0008】ところで、上記測長スケールS0 に表面処
理を施す場合、つまり、光透過部15の表面に撥水性材
料からなる撥水層21を形成する場合、通常、図6に示
すリソグラフィ技術を利用して行うことが考えられる。 (A)撥水層形成工程 ガラス基板11の表面に光透過部15および光遮断部1
6が交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子Gを形成
した測長スケールS0 の表面(光学格子G側面)に撥水
性の高い撥水性材料、たとえば、フッソ樹脂をコーティ
ングして撥水層21を形成する。 (B)レジスト塗布工程 上記(A)工程で得られた撥水層21の上にレジスト2
2を塗布する。 (C)露光・現像工程 上記(B)工程処理後、光透過部(ガラス部分)15と
光遮断部(クロム部分)16とからなる光学格子Gと同
じパターンが施されているマスク23をレジスト22側
に配置し、その上から光を照射してレジスト22を露光
・現像する。 (D)エッチング工程 上記(C)工程において、レジスト22がとれた部分の
撥水層21をエッチングする。 (E)レジスト剥離工程 上記(D)工程において、残ったレジスト22を剥離す
る。
【0009】しかし、このような表面処理方法では、リ
ソグラフィ技術を用いなければならないから、製造コス
トが高いという問題があった。つまり、リソグラフィ技
術は設備と工数がかかるため、製造コストが高くなると
いう問題があった。
【0010】ここに、本発明の目的は、このような従来
の問題を解決し、光学格子を有するガラス基板の表面
に、結露による光学的特性の悪化を防止するための結露
対策を、簡易にかつ安価に施すことができる測長スケー
ルの表面処理方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の測長スケールの
表面処理方法は、ガラス基板の表面に光透過部および光
遮断部が交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子を形
成した測長スケールの表面処理方法であって、前記測長
スケールを、フロオロアルキルシランまたはアルコキシ
シランを含有した溶剤中に浸漬し、その後、溶剤中から
引き上げて加熱する。
【0012】ここで、フロオロアルキルシランまたはア
ルコキシシランは、ともに撥水性を有し、表面に水酸基
をもつガラス表面への付着力を有するが、撥水性の点で
はアルコキシシランよりもフロオロアルキルシランが好
ましい。また、溶剤の種類としては、アルコール系溶剤
であればいずれでもよい。たとえば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、アミルアルコールなどが挙げられる。ま
た、溶剤に対するフロオロアルキルシランまたはアルコ
キシシランの含有量は、重量比1〜10%の範囲がよ
く、好ましくは2%程度がよい。また、測長スケールを
溶剤中に浸漬する時間は、フロオロアルキルシランまた
はアルコキシシランがガラス基板の表面(光遮断部)に
均一に付着する時間であればよい。また、測長スケール
を加熱する加熱温度は、溶剤の沸点以下の温度であれば
よく、概ね60〜70℃程度が好ましい。い。
【0013】
【作用】ガラス基板の表面に光透過部および光遮断部が
交互にかつ一定ピッチで連続する光学格子を形成した測
長スケールを、フロオロアルキルシランまたはアルコキ
シシランを含有した溶剤中に浸漬したのち、溶剤中から
引き上げて加熱すると、フロオロアルキルシランまたは
アルコキシシランとガラス表面との加水分解反応が促さ
れ、その結果物がガラス表面に付着される。フロオロア
ルキルシランまたはアルコキシシランは、撥水性を有
し、表面に水酸基をもつガラス表面への付着力が強い。
一方、光遮断部を構成するクロム表面は水酸基をもたな
いためフロオロアルキルシランまたはアルコキシシラン
が結合しにくい。従って、この付着力の差によって、光
透過部の表面にはフロオロアルキルシランまたはアルコ
キシシランの層、つまり、撥水層が形成される。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。ま
ず、図7に示す構造の測長スケールS0 、つまり、ガラ
ス基板11の表面に光透過部(ガラス部分)15および
光遮断部(クロム部分)16が交互にかつ一定ピッチで
連続する光学格子Gを形成した測長スケールS0 を、フ
ロオロアルキルシランを重量比2%含有したイソプロピ
ルアルコール中に浸漬し、攪拌たのち、イソプロピルア
ルコール中から引き上げ、60〜70℃の温度で約30
分間加熱してフロオロアルキルシランとガラス表面(光
透過部15)との加水分解反応を促した。その結果、図
8に示す如く、光学格子Gの光遮断部(クロム部分)1
6の表面にはフロオロアルキルシランが付着されず、光
透過部(ガラス部分)15の表面にのみフロオロアルキ
ルシランが付着された。つまり、フロオロアルキルシラ
ンによる撥水層21が形成された。
【0015】なお、上記光学格子Gとしては、上記実施
例で述べた光透過部と光遮断部とが交互にかつ一定ピッ
チで連続する測長用のものに限らず、光透過部と光遮断
部とが不規則に配列される原点検出パターンなどでもよ
い。また、上記実施例では、光電式エンコーダのうち、
透過型エンコーダに用いられる測長スケールに適用した
例について説明したが、これに限らず、反射型エンコー
ダに用いられる測長スケールにも適用できる。
【0016】
【発明の効果】以上の通り、本発明の測長スケールの表
面処理方法によれば、リソグラフィ技術を利用すること
なく、ガラス基板の表面に光学格子を形成した測長スケ
ールに、結露による光学的特性の悪化を防止するための
結露対策を、簡易かつ安価に施すことができる。つま
り、光学格子の光透過部に撥水層を簡易かつ安価に形成
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】光電式エンコーダの構成を示す概略図である。
【図2】従来の測長スケールの製造工程を示す図であ
る。
【図3】従来の測長スケールの問題点を説明するための
図である。
【図4】従来の測長スケールにコート剤をコーティング
した状態における問題点を説明するための図である。
【図5】結露対策を施した測長スケールの構造を示す図
である。
【図6】図5の測長スケールの表面処理工程を示す図で
ある。
【図7】本発明の表面処理前の測長スケールを示す断面
図である。
【図8】本発明の表面処理後の測長スケールを示す断面
図である。
【符号の説明】
G 光学格子 2 メインスケール(測長スケール) 4 インデックススケール(測長スケール) 11 ガラス基板 15 光透過部 16 光遮断部 21 撥水層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板の表面に光透過部および光遮断
    部からなる光学格子を形成した測長スケールの表面処理
    方法であって、 前記測長スケールを、フロオロアルキルシランまたはア
    ルコキシシランを含有した溶剤中に浸漬し、その後、溶
    剤中から引き上げて加熱することを特徴とする測長スケ
    ールの表面処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の測長スケールの表面処理
    方法において、前記溶剤に対するフロオロアルキルシラ
    ンまたはアルコキシシランの含有量を、重量比2%とし
    たことを特徴とする測長スケールの表面処理方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の測長スケ
    ールの表面処理方法において、前記溶剤として、アルコ
    ール系溶剤を用いたことを特徴とする測長スケールの表
    面処理方法。
JP3955694A 1994-03-10 1994-03-10 測長スケールの表面処理方法 Withdrawn JPH07248205A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11292920B2 (en) 2015-06-10 2022-04-05 Ppg Industries Ohio, Inc. Water repellant surface treatment for aircraft transparencies and methods of treating aircraft transparencies

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11292920B2 (en) 2015-06-10 2022-04-05 Ppg Industries Ohio, Inc. Water repellant surface treatment for aircraft transparencies and methods of treating aircraft transparencies

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