JP2644663B2 - 光誘起により屈折率を変化させる方法 - Google Patents
光誘起により屈折率を変化させる方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリカガラスに対して
広範囲の屈折率を得るための光誘起により屈折率を変化
させる方法に関するものである。
広範囲の屈折率を得るための光誘起により屈折率を変化
させる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン熱酸化膜にKrFエキシマレー
ザー(波長248nm)を照射し屈折率を1.46〜
1.9まで変化させた報告は、米国内の学会で既になさ
れていた(C.Fioro and R.Devine, Mat. Res. Soc. Sym
p. Proc., 61,187(1986).)
ザー(波長248nm)を照射し屈折率を1.46〜
1.9まで変化させた報告は、米国内の学会で既になさ
れていた(C.Fioro and R.Devine, Mat. Res. Soc. Sym
p. Proc., 61,187(1986).)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらその後、
この実験は他の幾つかの研究機関で追試がなされたにも
関わらず、再現されなかった。R.Devine自身もこの研究
についての招待講演を断わっていること、その後、先の
研究発表を論文としていないことからこの研究は何か間
違いがあったことがわかる。
この実験は他の幾つかの研究機関で追試がなされたにも
関わらず、再現されなかった。R.Devine自身もこの研究
についての招待講演を断わっていること、その後、先の
研究発表を論文としていないことからこの研究は何か間
違いがあったことがわかる。
【0004】また、これまで光導波路を形成するために
は、光ファイバーの場合SiO2−GeO2、光コンピューター
の場合SiO2−TiO2のように異元素をドープする方法がと
られてきた。この組成の光導波路の場合、500nm より強
い光吸収が始まるため短波長域での伝送は不可能であっ
た。
は、光ファイバーの場合SiO2−GeO2、光コンピューター
の場合SiO2−TiO2のように異元素をドープする方法がと
られてきた。この組成の光導波路の場合、500nm より強
い光吸収が始まるため短波長域での伝送は不可能であっ
た。
【0005】さらに、これらの組成の光導波路の場合、
SiO2ノンドープのものに比べ耐放射線性が極端に悪いと
いう2つの欠点を持つ。
SiO2ノンドープのものに比べ耐放射線性が極端に悪いと
いう2つの欠点を持つ。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、シリカガラスに真空紫外光のような特
定波長の光を照射することにより広範囲の屈折率の変化
を形成せしめる光誘起により屈折率を変化させる方法を
提供することを目的とする。
なされたもので、シリカガラスに真空紫外光のような特
定波長の光を照射することにより広範囲の屈折率の変化
を形成せしめる光誘起により屈折率を変化させる方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる光誘起に
より屈折率を変化させる方法は、波長λが193〜0.
001nm範囲内の光をシリカガラスに照射するもので
ある。
より屈折率を変化させる方法は、波長λが193〜0.
001nm範囲内の光をシリカガラスに照射するもので
ある。
【0008】
【作用】本発明においては、シリカガラスに波長λが1
93〜0.001nm範囲内の光を照射することにより
広い範囲で所要の屈折率の変化を与えることができる。
93〜0.001nm範囲内の光を照射することにより
広い範囲で所要の屈折率の変化を与えることができる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の一実施例を説明するもので、
屈折率変化量の照射光波長依存性を測定した図で、石英
系材料として気相法で作成した合成シリカガラスと、真
空紫外光源としてアンジュレーターを使用した。屈折率
変化量△nはプルフリッヒ型屈折率測定装置を使用し
て、水銀灯のd線(波長λ:578nm)を利用して測
定した屈折率変化量△nを示す。
屈折率変化量の照射光波長依存性を測定した図で、石英
系材料として気相法で作成した合成シリカガラスと、真
空紫外光源としてアンジュレーターを使用した。屈折率
変化量△nはプルフリッヒ型屈折率測定装置を使用し
て、水銀灯のd線(波長λ:578nm)を利用して測
定した屈折率変化量△nを示す。
【0010】シリカガラスにアンジュレーターから発生
した真空紫外光の照射量を165mA・hr(mA・h
rとは、蓄積電流と時間の積を意味する)照射した前後
での屈折率変化量△nの照射光の波長依存性が示されて
いるもので、波長λ:193nmより短い波長で、0.
001nmより長い波長という広い範囲で屈折率変化量
△nが見いだされた。
した真空紫外光の照射量を165mA・hr(mA・h
rとは、蓄積電流と時間の積を意味する)照射した前後
での屈折率変化量△nの照射光の波長依存性が示されて
いるもので、波長λ:193nmより短い波長で、0.
001nmより長い波長という広い範囲で屈折率変化量
△nが見いだされた。
【0011】次に、照射光の波長λ:115nmによる
照射量と屈折率変化量の照射量依存性を図2に示す。こ
の結果、屈折率変化量△nは照射量mA・hrの2乗根
に比例することがわかる。
照射量と屈折率変化量の照射量依存性を図2に示す。こ
の結果、屈折率変化量△nは照射量mA・hrの2乗根
に比例することがわかる。
【0012】図3は屈折率nの変化を水銀灯のe線の波
長λ:546nm,g線の波長λ:435.5nmによ
る屈折率の測定を行ったもので、○印は光照射前、△印
は165nm光照射後(165mA・hr)、□印は1
35nm光照射後(165mA・hr)で、同一の印を
それぞれ実線で結んだもので、このようにシリカガラス
に真空紫外光を照射するだけで屈折率nを変化させるこ
とができるので、光IC,光導波路,光学材料,平面レ
ンズ,高分散レンズに利用することができる。
長λ:546nm,g線の波長λ:435.5nmによ
る屈折率の測定を行ったもので、○印は光照射前、△印
は165nm光照射後(165mA・hr)、□印は1
35nm光照射後(165mA・hr)で、同一の印を
それぞれ実線で結んだもので、このようにシリカガラス
に真空紫外光を照射するだけで屈折率nを変化させるこ
とができるので、光IC,光導波路,光学材料,平面レ
ンズ,高分散レンズに利用することができる。
【0013】上記において、屈折率変化とは、屈折率変
化×変化した厚さのことであり、照射光が160nmよ
り長波長側では屈折率変化は大きくないが、変化した厚
さが厚く(数mm)、これにより短波長側では屈折率変
化は大きいが表層部(数nm)のみの変化であると考え
られる。したがって、本発明の実施に当っては対象とす
るシリカガラスの膜厚等を考慮して照射光の波長と照射
量を決める必要がある。
化×変化した厚さのことであり、照射光が160nmよ
り長波長側では屈折率変化は大きくないが、変化した厚
さが厚く(数mm)、これにより短波長側では屈折率変
化は大きいが表層部(数nm)のみの変化であると考え
られる。したがって、本発明の実施に当っては対象とす
るシリカガラスの膜厚等を考慮して照射光の波長と照射
量を決める必要がある。
【0014】なお、上記の実施例では光源としてアンジ
ェレーターを用いたが、このほか水銀灯、重水素ランプ
などでもよい。また、本発明で用いるシリカガラスはa
−Si Ox(x=2前後)であればよい。
ェレーターを用いたが、このほか水銀灯、重水素ランプ
などでもよい。また、本発明で用いるシリカガラスはa
−Si Ox(x=2前後)であればよい。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、波長λが
193〜0.001nm範囲内の光をシリカガラスに照
射するようにしたので、光を照射するのみで屈折率分布
を形成することができるため、マスクの利用により半導
体酸化膜上に従来のドーパント(GeO2 ,TiO2 )
を用いた方法では困難であった複雑な微細パターンを形
成することが可能となり、また、耐放射線性が悪い従来
のGeO2やTiO2に比べて耐放射線性の強いシリカガラスで
あるということから耐放射線性導波路として利用でき
る。
193〜0.001nm範囲内の光をシリカガラスに照
射するようにしたので、光を照射するのみで屈折率分布
を形成することができるため、マスクの利用により半導
体酸化膜上に従来のドーパント(GeO2 ,TiO2 )
を用いた方法では困難であった複雑な微細パターンを形
成することが可能となり、また、耐放射線性が悪い従来
のGeO2やTiO2に比べて耐放射線性の強いシリカガラスで
あるということから耐放射線性導波路として利用でき
る。
【0016】また、シリカガラス平板に屈折率分布を付
けることで大面積平面レンズの作成も可能となり、さら
に、シリカガラスを高屈折率化することでレンズの曲率
半径が大きいまま従来より焦点距離の短いレンズが得ら
れる等の利点を有する。
けることで大面積平面レンズの作成も可能となり、さら
に、シリカガラスを高屈折率化することでレンズの曲率
半径が大きいまま従来より焦点距離の短いレンズが得ら
れる等の利点を有する。
【図1】本発明の実施例を説明するもので、屈折率変化
量の照射光波長依存性を説明する図である。
量の照射光波長依存性を説明する図である。
【図2】照射光の波長115nmによる照射量と屈折率
変化量との関係を示す図である。
変化量との関係を示す図である。
【図3】d線(波長:578nm)とe線(波長:54
6nm)とg線(波長:435.5nm)による各屈折
率の測定結果を示す図である。
6nm)とg線(波長:435.5nm)による各屈折
率の測定結果を示す図である。
△n 屈折率変化量 λ 波長 mA・hr 照射量 n 屈折率
Claims (3)
- 【請求項1】 変化させたい屈折率変化量に応じて波長
λが193〜0.001nm範囲内の光をシリカガラス
に照射することを特徴とする光誘起により屈折率を変化
させる方法。 - 【請求項2】 変化させたい屈折率変化量に応じて波長
λが193〜0.001nm範囲内の光をシリカガラス
に照射するに際し、前記シリカガラスの膜厚を考慮して
前記照射する光の波長λと照射量を決めることを特徴と
する光誘起により屈折率を変化させる方法。 - 【請求項3】 シリカガラスは、a−SiO 2 であるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の光誘起により
屈折率を変化させる方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7290893A JP2644663B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 光誘起により屈折率を変化させる方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7290893A JP2644663B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 光誘起により屈折率を変化させる方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06258674A JPH06258674A (ja) | 1994-09-16 |
JP2644663B2 true JP2644663B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=13502926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7290893A Expired - Lifetime JP2644663B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 光誘起により屈折率を変化させる方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2644663B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3796775B2 (ja) * | 1994-10-17 | 2006-07-12 | 住友電気工業株式会社 | シリカガラスの高屈折率化の方法 |
JP3433540B2 (ja) * | 1994-12-09 | 2003-08-04 | 住友電気工業株式会社 | シリカ系光部品及びその製造方法 |
US8629610B2 (en) | 2006-01-12 | 2014-01-14 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Display panel |
ES2383915T3 (es) | 2006-01-12 | 2012-06-27 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Panel pantalla con características de redirección de la luz producida por láser |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP7290893A patent/JP2644663B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06258674A (ja) | 1994-09-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |