JPH07247265A - チオグリセロール誘導体 - Google Patents

チオグリセロール誘導体

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JPH07247265A
JPH07247265A JP6214067A JP21406794A JPH07247265A JP H07247265 A JPH07247265 A JP H07247265A JP 6214067 A JP6214067 A JP 6214067A JP 21406794 A JP21406794 A JP 21406794A JP H07247265 A JPH07247265 A JP H07247265A
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JP
Japan
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acid
bis
group
compound
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Withdrawn
Application number
JP6214067A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Aono
哲也 青野
Kouichi Yukishige
浩一 幸重
Seiichi Tanida
清一 谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】免疫増強剤および血小板減少症予防・治療剤と
して有用な化合物を提供する。 【構成】一般式 【化1】 〔式中、R1およびR2は同一または異ってアシル基を、
3,R4,R6およびR7は同一または異って水素または
アルキル基を、R5は水素,アルキル基または保護され
ていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相合わさっ
て結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニル基を、
Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミノ酸から
なりスルホン酸アミド結合を介していてもよいアミノ酸
配列を、nは0,1または2の整数を示す〕で表わされ
る化合物またはその塩。 【効果】本発明の化合物またはその塩は、免疫増強作用
および血小板減少回復作用を有し、癌の化学治療や放射
線治療時に引き起こされる白血球減少症の予防・治療剤
として、また、骨髄移植による治療,骨髄異形成症候群
や再生不良性貧血症等の治療時における免疫増強剤とし
て、さらには、血小板減少症の予防・治療剤として用い
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規チオグリセロール誘
導体に関する。本発明のチオグリセロール誘導体は、免
疫増強作用および血小板増加作用を示し、例えば種々の
原因によって引き起こされる白血球減少症、白血球の減
少に起因する疾患、治療上骨髄細胞や白血球の増加を必
要とする疾患、血小板減少症、血小板の減少に起因する
疾患、治療上巨核球や血小板の増加を必要とする疾患等
の予防・治療剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】白血球増加活性を有するチオグリセロー
ル化合物としては、特開平4−46194号公報には、
下式で示されるWS−1279A物質が記載されてい
る。
【化4】 またWS−1279Aの合成に関しては、津田ら〔ケミ
カル・ファルマシウチカル・ビュレチン(Chem. Pharm.
Bull.),39巻,607〜611頁(1991年)〕お
よび阿知波ら〔特開平4−99796号公報,ケミカル
・ファルマシウチカル・ビュレチン(Chem. Pharm. Bul
l.),39巻,2590〜2596頁(1991年),
ペプチド・ケミストリー(Peptide Chemistry),361
〜366頁(1991年)〕により報告されている。その
他、特開昭54−9224号公報,特公昭63−607
60号公報,特開昭59−139348号公報,特開平
2−6410号公報,特開平4−9397号公報等に
は、チオグリセロール化合物の記載があるが、いずれも
白血球増加活性に関する記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】癌に対する化学治療法
や放射線療法を実施すると、患者に重篤な白血球減少症
あるいは血小板減少症が引き起こされる。白血球減少症
によって、感染やその他の諸疾患に対する抵抗力が衰
え、また血小板減少により止血機能の不全を来し、十分
な治療効果が得られなくなることが治療上の大きな問題
となっている。このため、白血球数あるいは血小板数の
回復を促進する薬剤が切望されている。また、骨髄移植
による治療、骨髄異形成症候群等の治療に於いても白血
球を速やかに回復させる事のできる薬剤が求められてい
る。さらに、骨髄移植後の血小板減少症や血小板減少を
伴う自己免疫疾患、例えば再生不良性貧血症、突発性血
小板減少性紫斑点症等の分野などでもこの種の薬剤を用
い得る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、種々の化合物をデザイン・合成し、それらの
白血球および血小板の減少回復活性を調べた。その結
果、チオグリセロール誘導体が、マウスの骨髄細胞の増
加を促進し、末梢血の白血球数を増加させ、免疫を増強
させることおよびマウスの骨髄細胞を刺激して、巨核球
の増殖分化を促進させることを見いだした。これらの知
見に基づき、更に研究を重ねた結果、本発明を完成し
た。すなわち本発明は、(1)一般式
【化5】 〔式中、R1およびR2は同一または異ってアシル基を、
3,R4,R6およびR7は同一または異って水素または
アルキル基を、R5は水素,アルキル基または保護され
ていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相合わさっ
て結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニル基を、
Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミノ酸から
なりスルホン酸アミド結合を介していてもよいアミノ酸
配列を、nは0,1または2の整数を示す〕で表わされ
る化合物またはその塩、(2)R1およびR2が、同一ま
たは異ってアシル基を、R3およびR4が同一または異っ
て水素またはアルキル基を、R5,R6およびR7が水素
を、またはR4とR5とが相合わさって結合手を、Xがカ
ルボニル基またはスルホニル基を、Yが保護基を有して
いてもよい1〜7個のアミノ酸からなりスルホン酸アミ
ド結合を介していてもよいアミノ酸配列を、nが0を示
す第1項記載の化合物、(3)アシル基が炭素数6から
26の脂肪族アシル基である第1項記載の化合物、
(4)アシル基が炭素数10から20の脂肪族アシル基
である第1項記載の化合物、(5)アシル基が置換カル
バモイル基である第1項記載の化合物、(6)置換カル
バモイル基における置換基が炭素数4から24の脂肪族
炭化水素基である第5項記載の化合物、(7)R3およ
びR4が水素である第1項記載の化合物、(8)Yで示
されるアミノ酸配列が1〜5個のアミノ酸からなる第1
項記載の化合物、(9)R5が水素または炭素数1から
4のアルキル基である第1項記載の化合物、(10)R
6およびR7が水素である第1項記載の化合物、(11)
nが0である第1項記載の化合物、(12)4−〔6,
7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキシ)−4−
チアヘプタノイルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン
酸である第1項記載の化合物、(13)4−〔6,7−
ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイルア
ミノ〕ベンゾイルグルタミン酸である第1項記載の化合
物、(14)4−〔6,7−ビス(12−フェニルドデ
カノイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベン
ゾイルグルタミン酸である第1項記載の化合物、(1
5)4−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−
チア−2(Z)−ヘプタノイルアミノメチル〕ベンゾイ
ルグルタミン酸である第1項記載の化合物、(16)4
−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−2−メチル
−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルグルタミン
酸である第1項記載の化合物、(17)4−〔6,7−
ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイルア
ミノ〕ベンゾイルフェニルアラニンである第1項記載の
化合物、(18)一般式
【化6】 〔式中、R1およびR2は同一または異ってアシル基を、
3,R4,R6およびR7は同一または異って水素または
アルキル基を、R5は水素,アルキル基または保護され
ていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相合わさっ
て結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニル基を、
nは0,1または2の整数を示す〕で表わされる化合物
またはその塩と一般式 H−Y 〔III〕 〔式中、Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミ
ノ酸からなりスルホン酸アミド結合を介していてもよい
アミノ酸配列を示す〕で表わされる化合物またはその塩
とを縮合反応させ、ついで所望により脱保護基反応に付
すことを特徴とする第1項記載の化合物の製造法、(1
9)一般式
【化7】 〔式中、R3,R4,R6およびR7は同一または異って水
素またはアルキル基を、R5は水素,アルキル基または
保護されていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相
合わさって結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニ
ル基を、Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミ
ノ酸からなりスルホン酸アミド結合を介していてもよい
アミノ酸配列を、nは0,1または2の整数を示す〕で
表わされる化合物またはその塩をアシル化反応に付し、
ついで所望により脱保護基反応に付すことを特徴とする
第1項記載の化合物の製造法、(20)第1項記載の化
合物を含有してなる免疫増強剤、および(21)第1項
記載の化合物を含有してなる血小板減少症予防・治療剤
に関する。
【0005】一般式〔I〕,〔II〕において、R1およ
びR2で表わされるアシル基としては、例えば置換カル
バモイル基,脂肪族アシル基等が挙げられる。置換カル
バモイル基における置換基は、好ましくは直鎖もしくは
分枝状の飽和もしくは不飽和炭化水素基である。該炭化
水素基としては、例えば炭素数4〜24の脂肪族炭化水
素基(例、ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オ
クチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシル,トリ
デシル,テトラデシル,ペンタデシル,ヘキサデシル,
ヘプタデシル,オクタデシル,ノナデシル,エイコシル
等の直鎖アルキル基,3,7,11−トリメチルドデシ
ル,3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル,1
2−シクロヘキシルドデシル等の分枝状アルキル基,ゲ
ラニル,ファルネシル,ゲラニルゲラニル,4,8,12
−トリメチル−3,7,11−トリデカトリエニル等のア
ルケニル基等)が挙げられる。これらの置換基は、カル
バモイル基に1ないし2個置換していていもよい。上記
置換基は、さらに好ましくは炭素数8〜22の脂肪族炭
化水素基(例、オクチル,ノニル,デシル,ウンデシ
ル,ドデシル,トリデシル,テトラデシル,ペンタデシ
ル,ヘキサデシル,ヘプタデシル,オクタデシル,ノナ
デシル,エイコシル等の直鎖アルキル基,3,7,11−
トリメチルドデシル,3,7,11,15−テトラメチル
ヘキサデシル,12−シクロヘキシルドデシル等の分枝
状アルキル基,ゲラニル,ファルネシル,ゲラニルゲラ
ニル,4,8,12−トリメチル−3,7,11−トリデカ
トリエニル等のアルケニル基等)である。上記置換基
は、特に好ましくは炭素数10〜20の脂肪族炭化水素
基(例、デシル,ウンデシル,ドデシル,トリデシル,
テトラデシル,ペンタデシル,ヘキサデシル,ヘプタデ
シル,オクタデシル,ノナデシル,エイコシル等の直鎖
アルキル基,3,7,11−トリメチルドデシル,3,7,
11,15−テトラメチルヘキサデシル,12−シクロ
ヘキシルドデシル等の分枝状アルキル基,ゲラニル,フ
ァルネシル,ゲラニルゲラニル,4,8,12−トリメチ
ル−3,7,11−トリデカトリエニル等のアルケニル基
等)である。
【0006】脂肪族アシル基としては、例えば飽和また
は不飽和の脂肪族アシル基が挙げられる。該脂肪族アシ
ル基は、好ましくは炭素数6〜26の脂肪族アシル基
(例、ヘキサノイル,ヘプタノイル,オクタノイル,ド
デカノイル,トリデカノイル,テトラデカノイル,ペン
タデカノイル,ヘキサデカノイル,ヘプタデカノイル,
オクタデカノイル,ノナデカノイル,ノコサノイル,テ
トラコサノイル,ミリストレオイル,オレオイル,パル
ミトレオイル,エテイドイル,シス,シス−9,12−
オクタデカジエノイル,9,12,15−オクタデカトリ
エノイル,9,11,13−オクタデカトリエノイル,
5,8,11,14−エイコサテトラエノイル,シス−1
5−テトラコサエノイル基等)である。上記アシル基
は、さらに好ましくは炭素数8〜24の脂肪族アシル基
(例、オクタノイル,ドデカノイル,トリデカノイル,
テトラデカノイル,ペンタデカノイル,ヘキサデカノイ
ル,ヘプタデカノイル,オクタデカノイル,ノナデカノ
イル,ノコサノイル,テトラコサノイル,ミリストレオ
イル,オレオイル,パルミトレオイル,エテイドイル,
シス,シス−9,12−オクタデカジエノイル,9,1
2,15−オクタデカトリエノイル,9,11,13−オ
クタデカトリエノイル,5,8,11,14−エイコサテ
トラエノイル,シス−15−テトラコサエノイル基等)
である。上記アシル基は、特に好ましくは炭素数10〜
20の脂肪族アシル基(例、ドデカノイル,トリデカノ
イル,テトラデカノイル,ペンタデカノイル,ヘキサデ
カノイル,ヘプタデカノイル,オクタデカノイル,ノナ
デカノイル,ノコサノイル,ミリストレオイル,オレオ
イル,パルミトレオイル,エテイドイル,シス,シス−
9,12−オクタデカジエノイル,9,12,15−オク
タデカトリエノイル,9,11,13−オクタデカトリエ
ノイル,5,8,11,14−エイコサテトラエノイル,
シス−15−テトラコサエノイル基等)である。
【0007】上記した置換カルバモイル基における置換
基および脂肪族アシル基は、さらに置換基を有していて
もよい。このような置換基としては、例えばハロゲン原
子(例、フッ素,塩素など)、炭素数3〜8のシクロア
ルキル基(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロ
ペンチル,シクロヘキシル等)、炭素数6〜14のアリ
ール基(例、フェニル,ビフェニリル,1−または2−
ナフチル等)などが挙げられる。置換基は、好ましくは
例えば炭素数3〜8のシクロアルキル基(例、シクロプ
ロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシ
ル等)、炭素数6〜14のアリール基(例、フェニル,
ビフェニリル,1−または2−ナフチル等)などであ
る。また、アリール基は、さらに置換基を有していてい
もよい。該置換基としては、例えば炭素数1〜6のアル
キル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イソプロ
ピル等)、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素等)などが
挙げられる。
【0008】一般式〔I〕,〔II〕において、R1,R2
は、好ましくは飽和または不飽和の脂肪族アシル基であ
り、さらに好ましくは例えば炭素数3〜8のシクロアル
キル基(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペ
ンチル,シクロヘキシル等)、炭素数6〜14のアリー
ル基(例、フェニル,トリル,キシリル,ビフェニリ
ル,1−または2−ナフチル等)で置換されていてもよ
い炭素数10〜20の脂肪族アシル基である。
【0009】一般式〔I〕,〔II〕,〔IV〕において、
3,R4,R5,R6またはR7で表わされるアルキル基
としては、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチ
ル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブ
チル,sec−ブチル,ペンチル,イソペンチル,1−エ
チルプロピル,ヘキシル,イソヘキシル等)が好まし
い。アルキル基は、さらに好ましくは炭素数1〜4のア
ルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イソプ
ロピル,ブチル,イソブチル,sec−ブチル等)であ
る。アルキル基は、特に好ましくはメチルまたはエチル
である。上記したアルキル基は、例えば(1)ヒドロキ
シ、(2)アミノ、(3)カルボキシル、(4)ニト
ロ、(5)例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピ
ルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のモノ−
またはジ−C1-6アルキルアミノ、(6)例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ等のC1-6
アルコキシ、(7)例えばアセトキシ、エチルカルボニ
ルオキシ等のC1-6アルキルカルボニルオキシ、及び
(8)フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン等から
選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよい。一
般式〔I〕,〔II〕,〔IV〕において、R5は好ましく
は水素または炭素数1から4のアルキル基である。一般
式〔I〕において、R4とR5とが相合わさって結合手を
形成していてもよい。
【0010】一般式〔I〕において、R5で表わされる
保護されていてもよい水酸基における保護基としては、
(1)例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、例
えばフェニル、ナフチル等の炭素数6ないし10のアリ
ール基、例えばベンジル、フェニルエチル等の炭素数7
ないし12のアラルキル基及びニトロ基等から選ばれる
1ないし4個の置換基を有していていもよい例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル
ボニル,tert−ブトキシカルボニル等の炭素数1ないし
6のアルコキシ−カルボニル基、
【0011】(2)ホルミル基、(3)例えば塩素、臭
素、フッ素等のハロゲン原子、保護されていてもよいア
ミノ基(保護基としては、後述のアミノ基の保護基と同
様のものが用いられる)、例えばフェニル、ナフチル等
の炭素数6ないし10のアリール基及びニトロ基等から
選ばれる1ないし3個の置換基を有していていもよい例
えばアセチル、プロピオニル等の炭素数2ないし7のア
ルカノイル基、(4)例えば塩素、臭素、フッ素等のハ
ロゲン原子、例えばメチル、エチル、プロピル,イソプ
ロピル等の炭素数1ないし6のアルキル基、例えばフェ
ニル、ナフチル等の炭素数6ないし10のアリール基及
びニトロ基等から選ばれる1ないし4個の置換基を有し
ていていもよい例えばフェニルオキシカルボニル、ナフ
チルオキシカルボニル等の炭素数6ないし10のアリー
ル−オキシカルボニル基、
【0012】(5)例えば塩素、臭素、フッ素等のハロ
ゲン原子、例えばメチル、エチル、プロピル,イソプロ
ピル等の炭素数1ないし6のアルキル基、例えばフェニ
ル、ナフチル等の炭素数6ないし10のアリール基及び
ニトロ基等から選ばれる1ないし4個の置換基を有して
いていもよい例えばベンゾイル、ナフチルカルボニル等
の炭素数6ないし10のアリール−カルボニル基、
(6)例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、例
えばメチル、エチル、プロピル,イソプロピル等の炭素
数1ないし6のアルキル基、例えばフェニル、ナフチル
等の炭素数6ないし10のアリール基及びニトロ基等か
ら選ばれる1ないし4個の置換基を有していていもよい
例えばベンジルカルボニル、フェネチルカルボニル等の
炭素数7ないし12のアラルキル−カルボニル基、
(7)例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、例
えばメチル、エチル、プロピル,イソプロピル等の炭素
数1ないし6のアルキル基、例えばフェニル、ナフチル
等の炭素数6ないし10のアリール基、例えばベンジ
ル、フェニルエチル等の炭素数7ないし12のアラルキ
ル基及びニトロ基等から選ばれる1ないし4個の置換基
を有していていもよい例えばピラニルまたはフラニル、
(8)例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル等の
トリ−C1-4アルキルシリル基等が用いられる。
【0013】上記保護基は、好ましくは例えば塩素、臭
素、フッ素等のハロゲン原子、保護されていてもよいア
ミノ基(保護基としては、後述のアミノ基の保護基と同
様のものが用いられる)、例えばフェニル、ナフチル等
の炭素数6ないし10のアリール基及びニトロ基等から
選ばれる1ないし3個の置換基を有していていもよい例
えばアセチル、プロピオニル等の炭素数2ないし7のア
ルカノイル基である。一般式〔I〕,〔II〕,〔IV〕に
おいて、R6およびR7は好ましくは水素である。
【0014】一般式〔I〕,〔III〕,〔IV〕におい
て、Yで表されるアミノ酸配列中、アミノ酸は非天然型
または天然型のアミノ酸のいずれであってもよい。天然
型アミノ酸としては、蛋白質を構成するアミノ酸または
微生物代謝産物あるいは動植物成分として天然界から得
られるアミノ酸が挙げられる。蛋白質を構成するアミノ
酸としては、例えば脂肪族モノアミノカルボン酸(例、
グリシン,アラニン,バリン,ロイシン,イソロイシン
など)、脂肪族オキシアミノ酸(例、セリン,スレオニ
ンなど)、酸性アミノ酸(例、アスパラギン酸,グルタ
ミン酸など)、酸性アミノ酸アミド(例、アスパラギ
ン,グルタミンなど)、芳香族アミノ酸(例、フェニル
アラニン,チロシン,トリプトファンなど)、イミノカ
ルボン酸(例、プロリン,ヒドロキシプロリンなど)、
塩基性アミノ酸(例、アルギニン,リジン,ヒスチジン
など)、含硫アミノ酸(例、メチオニン,シスチン,シ
ステインなど)などが挙げられる。
【0015】微生物代謝産物あるいは動植物成分として
天然界から得られるアミノ酸としては、例えば脂肪族モ
ノアミノカルボン酸(例、L−α−アミノ酪酸,γ−ア
ミノ酪酸,β−アミノイソ酪酸,β−アラニン,ホモセ
リン,α−メチル−D−セリン,O−カルバミル−D−
セリン,δ−ハイドロキシ−γ−オキソ−ノルバリンな
ど)、モノアミノジカルボン酸(例、L−α−アミノア
ジピン酸,L−テアニン,L−γ−メチレングルタミン
酸,L−γ−メチルグルタミン酸など),ジアミノモノ
カルボン酸(例、L−オルニチン,β−リジン,α,β
−ジアミノプロピオン酸,L−α,γ−ジアミノ酪酸な
ど)、ジアミノジカルボン酸(例、ジアミノピメリン酸
など)、含スルホン酸アミノ酸(例、システイン酸な
ど)、芳香族アミノ酸(例、キヌレニン,3,4−ジオ
キシフェニル−L−アラニンなど)、複素環アミノ酸
(例、2,3−ジカルボキシアジリヂン,〔S〕−2−
アミノ−3−(イソキサゾリン−5−オン−4−イル)
−プロピオン酸,アンチカプシンなど)、塩基性アミノ
酸(例、L−4−オキサリジン,L−4−オキソリジ
ン,〔3R,5R〕−3,6−ジアミノ−5−ハイドロ
キシヘキサン酸など)、含硫アミノ酸(例、ランチオニ
ン,S−メチル−L−システインなど)、環状アミノ酸
(例、ピペコリン酸,アゼチジン−2−カルボン酸,
〔1R,2S〕−2−アミノシクロペンタン−1−カル
ボン酸など)、特殊官能基置換アミノ酸(例、シトルリ
ン,アラノシン,L−アザセリンなど)、スルホン酸型
アミノ酸(例、タウリン,スルファニル酸など)などが
挙げられる。
【0016】非天然型アミノ酸は、好ましくは一般式 NHR8−W−COOH 〔V〕 〔式中、R8は水素又は低級アルキル基を、Wは置換基
を有していてもよい2価の炭化水素基を表わす〕で表わ
される脂肪族または芳香族アミノ酸を示す。一般式
〔V〕において、R8で表わされる低級アルキル基とし
ては、メチル,エチル,プロピル等があげられる。一般
式〔V〕において、Wで表わされる2価の炭化水素基と
しては、例えば2価の脂肪族炭化水素基,2価の芳香族
炭化水素基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基と芳香
族炭化水素基とが組合わさって2価の基を形成していて
もよい。ここにおいて、2価の脂肪族炭化水素基として
は、−Cm2m−(1≦m≦15,mは整数)で表わさ
れる直鎖または分枝状の飽和炭化水素基(例、メチレ
ン,エチレン,トリメチレン,テトラメチレン,ペンタ
メチレン,ヘキサメチレン,ヘプタメチレン,オクタメ
チレン,ノナメチレン,デカメチレン,ウンデカメチレ
ン,ドデカメチレン,トリデカメチレン,テトラデカメ
チレン,ペンタデカメチレン,エチルエチレン,プロピ
レンなど),−Cp2(p-q)−(2≦p≦15,p>
q,pおよびqは整数)で表わされる直鎖または分枝状
の不飽和炭化水素基(例、プロペニレン,ビニレン
等),−Cr2(r-1)−(r≧3,rは整数)で表わさ
れる脂肪族環状炭化水素基(例、シクロヘキシレン,シ
クロペンチレン等)などがあげられる。2価の脂肪族炭
化水素基は、好ましくは−Cm2m−(1≦m≦15,
mは整数)で表わされる直鎖または分枝状の飽和炭化水
素基である。
【0017】2価の芳香族炭化水素基としては、例えば
ベンゼン,ピリジン,フラン,チアゾール,チオフェ
ン,ビフェニル等に対応するフェニレン,ピリジレン,
フリレン,チアゾリレン,チエニレン,ビフェニレン等
があげられる。該芳香族炭化水素基は、環内にアミドま
たはイミド結合を有する複素環と縮合していてもよい。
この際、結合手は芳香族炭化水素基および複素環上のい
ずれにあってもよい。上記複素環としては、例えば2−
ピロリドン、1−ピロリン−2−オン、スクシンイミド
等の5員環、2−(5H,6H)ピリジノン,2−(3H,
4H)ピリジノン,2−ピペリジノン,グルタルイミド
等の6員環が挙げられる。複素環は、好ましくは例えば
2−ピロリドン、1−ピロリン−2−オン、スクシンイ
ミド等の5員環である。縮合環の好ましい例としては、
例えばインドリン−2−オン,イソインドリン−1−オ
ン,フタルイミド,2−キノロン,1−イソキノロン,
2−(3H,4H)キノリノン,1−(3H,4H)イソキノ
リノン,4H−イソキノリノン−1,3−ジオン等が挙
げられる。縮合環は、さらに好ましくは、例えばインド
リン−2−オン,イソインドリン−1−オン,フタルイ
ミド等である。2価の縮合環基は、例えば式
【化8】
【化9】 で表される基である。2価の芳香族炭化水素基は、好ま
しくは炭素数6ないし12の芳香族炭化水素基、例えば
フェニレン,ビフェニレン等である。
【0018】脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが
組合わさって2価の基を形成する場合、該脂肪族炭化水
素基は、好ましくは−Cm2m−(1≦m≦15,mは
整数)で表わされる直鎖または分枝状の飽和炭化水素基
(例、メチレン,エチレン,トリメチレン,テトラメチ
レン,ペンタメチレン,ヘキサメチレン,ヘプタメチレ
ン,オクタメチレン,ノナメチレン,デカメチレン,ウ
ンデカメチレン,ドデカメチレン,トリデカメチレン,
テトラデカメチレン,ペンタデカメチレン,エチルエチ
レン,プロピレンなど)である。脂肪族炭化水素基は、
特に好ましくはメチレンまたはエチレンである。芳香族
炭化水素基は、好ましくは炭素数6ないし12の芳香族
炭化水素基、例えばベンゼン,ビフェニル等に対応する
フェニレン,ビフェニレン等である。
【0019】一般式〔V〕において、Wで表わされる2
価の炭化水素基における置換基としては、例えばカルボ
キシル基,アミノ基,スルホ基,ハロゲン原子(例、塩
素,フッ素等)等が挙げられる。該置換基は、好ましく
はカルボキシル基またはハロゲン原子(例、塩素,フッ
素等)である。
【0020】一般式〔I〕,〔III〕,〔IV〕におい
て、Yで表されるアミノ酸配列は、さらに1〜5個のア
ミノ酸からなることが好ましい。一般式〔I〕,〔II
I〕,〔IV〕において、Yで表されるアミノ酸配列中、
保護基とは、ペプチド合成においてアミノ基,カルボキ
シル基またはヒドロキシル基の保護のため公知のもの
で、例えば加水分解、加水素分解、還元、アミノリシス
またはヒドラジノレシスなどによって脱離される保護基
である。アミノ基の保護基としては、ウレタン型保護基
(例、カルボベンゾキシ,t−ブチルオキシカルボニ
ル,アリルオキシカルボニル,t−アミルオキシカルボ
ニル,イソボルニルオキシカルボニル,4−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル,2−クロルベンジルオキシカ
ルボニル,アダマンチルオキシカルボニル,9−フルオ
レニルメチルオキシカルボニル,2,2,2−トリクロロ
エチルオキシカルボニルなど)、アシル型保護基(例、
ホルミル,トリフルオロアセチル,クロロアセチル,フ
タリル,トシル,2−ニトロスルフェニル,4−メトキ
シ−2−ニトロスルフェニル,ベンゾイルなど)、アル
キル型保護基(例、トリチル,ベンジルなど)などが挙
げられる。これらの中でウレタン型保護基が特に好まし
い。
【0021】カルボキシル基は、例えばアミド基、ヒド
ラジド基又はエステルに変換することによって保護され
る。アミド基又はヒドラジド基は置換されているのが好
ましい。アミド基は例えばアルコキシ基で置換されてい
てもよいC7-19アラルキル基(例、3,4−ジメトキシ
ベンジル基又はビス−(p−メトキシフェニル)−メチ
ル基など)で置換されているのが好ましい。ヒドラジド
基は例えばハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素など)、
6-12アリール基(例、フェニル,p−ビフェニリルな
ど)で置換されていてもよいC1-6アルキルオキシカル
ボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル基,トリクロ
ロエチルオキシカルボニル基,tert−ブチルオキシカル
ボニル基,2−(p−ビフェニリル)−イソプロピルオ
キシカルボニル基など)、ハロゲン化C2-6アルカノイ
ル基(例、トリフルオロアセチル基など)、C7-19アラ
ルキル基(例、トリチル基など)などで置換されている
のが好ましい。さらにカルボキシル基は、例えば置換さ
れていてもよい低級アルコール(例、メタノール,エタ
ノール,シアノメチルアルコール,ベンゾイルメチルア
ルコール,tert−ブタノールなど)、アルアルカノール
〔例、低級アルキル基,低級アルコキシ基もしくはハロ
ゲン原子によって置換されていてもよいベンジルアルコ
ール又はベンズヒドロール類(例、ベンズヒドロール,
p−ニトロベンジルアルコール,p−メトキシベンジル
アルコール,2,4,6−トリメチルベンジルアルコール
など)など〕、電子吸引性置換基で置換されていてもよ
いフェノール及びチオフェノール(例、チオフェノー
ル,チオクレゾール,p−ニトロチオフェノール,2,
4,5−及び2,4,6−トリクロロフェノール,p−シ
アノフェノール,p−メタンスルホニルフェノールな
ど、更にN−ヒドロキシイミド(例、N−ヒドロキシス
クシンイミド,N−ヒドロキシフタルイミドなど)、N
−ヒドロキシピペリジン、8−ヒドロキシキノリンなど
によりエステル化されていることが好ましい。
【0022】中性条件下で脱離しうるカルボキシル基の
特別の保護基はドイツ連邦共和国特許出願公開第270
6490号公報に記載されているヒドロカルビル−シリ
ル−エチル基(例、2−(トリメチルシリル)−エチル
基など)である。ヒドロキシ基は、例えばアシル化また
はエーテル化によって保護することができる。アシル化
する場合のアシル基としては、特に炭酸から誘導される
基(例、ベンジルオキシカルボニル基又はエチルオキシ
カルボニル基など)が適当である。エーテル化に適当な
基は、例えばベンジル基、テトラヒドロピラニル基又は
tert−ブチル基である。更に、ヒドロキシ基の保護には
ケミシェ・ベリヒテ(Chem. Ber.)、100巻(196
7年)、3838〜3849頁に記載されている2,2,
2−トリフルオロ−1−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノエチル基又は2,2,2−トリフルオロ−1−ベン
ジルオキシカルボニルアミノエチル基が適当である。
【0023】一般式〔I〕,〔III〕,〔IV〕におい
て、Yで表されるアミノ酸配列中、スルホン酸アミド結
合は、好ましくは式 −SO2NH− 〔VI〕 で表わされる。上記したYで表されるアミノ酸配列にお
いて、アミノ酸がスルホン酸型アミノ酸である場合、該
アミノ酸配列はスルホン酸アミド結合を有する。一般式
〔I〕,〔II〕,〔IV〕において、nは好ましくは0で
ある。
【0024】化合物〔I〕またはその塩の好ましい例と
しては、例えば4−〔6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルグルタ
ミン酸、4−〔6,7−ビス(12−フェニルドデカノ
イルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイ
ルグルタミン酸、4−〔6,7−ビス(パルミトイルオ
キシ)−4−チア−2(Z)−ヘプタノイルアミノメチ
ル〕ベンゾイルグルタミン酸、4−〔6,7−ビス(パ
ルミトイルオキシ)−2−メチル−4−チアヘプタノイ
ルアミノ〕ベンゾイルグルタミン酸、4−〔6,7−ビ
ス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミ
ノ〕ベンゾイルフェニルアラニンまたはそれらの塩が挙
げられる。
【0025】化合物〔I〕またはその塩は、例えば化合
物〔II〕またはその塩と化合物〔III〕またはその塩と
を縮合反応させ、ついで所望により脱保護基反応に付す
ことにより製造される。本反応は、通常、反応を阻害し
ない溶媒中で行われる。該溶媒は、ペプチド縮合反応に
使用し得ることが知られているものから適宜選択され
る。このような溶媒としては、例えばアミド類(例、無
水または含水のホルムアミド,ジメチルホルムアミド,
N−メチルピロリドン等)、スルホキシド類(例、ジメ
チルスルホキシド等)、芳香族アミン類(例、ピリジン
等)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム,ジク
ロロメタン等)、エーテル類(例、テトラヒドロフラ
ン,ジオキサン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル
等)、エステル類(例、酢酸エチル、ギ酸エチル等)な
どが挙げられる。これらの溶媒は、1種または2種以上
を適宜の割合で混合して用いてもよい。反応温度は、ペ
プチド結合形成反応に使用され得ることが知られている
範囲から適宜選択される。具体的には、例えば通常約−
20℃〜40℃の範囲から適宜選択される。反応時間
は、ペプチド結合形成反応に要することが知られている
範囲から適宜選択される。具体的には、例えば数分〜4
8時間程度の範囲から適宜選択される。化合物〔III〕
またはその塩の使用量は、化合物〔II〕またはその塩1
モルに対して、通常約1〜5倍モル、好ましくは約1〜
2倍モルである。
【0026】脱保護基反応は、自体公知の方法、例えば
ペプチド化学において常用の方法により行う。例えばウ
レタン型保護基で保護されたアミノ基の脱保護基反応
は、無溶媒もしくは反応に悪影響を与えない溶媒中で、
酸と接触することにより行われる。該溶媒としては、ハ
ロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン,クロロホル
ム,1,2−ジクロロエタンなど)、アルコール類
(例、メタノール,エタノールなど)、水等、もしくは
これらの適宜の割合の混合物が用いられる。酸として
は、例えばハロ酢酸(例、トリフルオロ酢酸など)、ハ
ロゲン化水素酸(例、塩化水素酸,臭化水素酸など)等
が用いられる。
【0027】N−ベンジルオキシカルボニル基,N−4
−メトキシベンジルオキシカルボニル基は、例えばパラ
ジウム触媒、例えばパラジウム/硫酸バリウム、パラジ
ウム黒又はロジウム触媒を用いて接触水素添加によって
除去するのが有利である。その際文献から公知の溶剤、
例えば環状エーテル(例、テトラヒドロフランなど)を
場合により他の不活性溶剤〔例、低級脂肪族酸アミド
(例、ジメチルホルムアミドなど)など〕と混合して使
用する。N−9−フルオリレニルオキシカルボニル基
は、例えばジエチルアミン,ピペリジン,モルホリン,
4−ジメチルアミノピリジン,ジシクロヘキシルアミン
などの有機アミン類を用いて除去するのが有利である。
反応は、反応に悪影響を与えない溶媒中で行われる。該
溶媒としては、例えばアミド類(例、ジメチルホルムア
ミド,アセトアミドなど)、アルコール類(例、メタノ
ール,エタノールなど)等、もしくはこれらの適宜の割
合の混合物が用いられる。
【0028】N−2,2,2−トリクロロエチルオキシ
カルボニル基は、有機カルボン酸(例、酢酸,プロピオ
ン酸など)と共に、金属(例、亜鉛など)を用いて除去
するのが有利である。反応は、反応に悪影響を与えない
溶媒中で行われる。該溶媒としては、上記有機カルボン
酸、アルコール類(例、メタノール,エタノールな
ど)、水等、もしくはこれらの適宜の割合の混合物が用
いられる。アシル化ヒドロキシ基の脱保護基反応(脱ア
シル化反応)は、反応に悪影響を与えない溶媒中で、酸
と接触することにより行われる。該溶媒としては、ハロ
ゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン,クロロホル
ム,1,2−ジクロロエタンなど)、アルコール類
(例、メタノール,エタノールなど)、水等もしくはこ
れらの適宜の割合の混合物が用いられる。酸としては、
例えばハロ酢酸(例、トリフルオロ酢酸など)、ハロゲ
ン化水素酸(例、塩化水素酸,臭化水素酸など)等が用
いられる。
【0029】O−ベンジル基は、例えばパラジウム触
媒、例えばパラジウム/硫酸バリウム、パラジウム黒又
はロジウム触媒を用いて接触水素添加によって除去する
のが有利である。その際文献から公知の溶剤、例えばア
ルコール類(例、エタノールなど)、環状エーテル
(例、テトラヒドロフランなど)などを場合により他の
不活性溶剤〔例、低級脂肪族酸アミド(例、ジメチルホ
ルムアミドなど)など〕と混合して使用する。 O−テトラヒドロピラニル基またはO−tert−ブチル基
は、上記脱アシルと同様に、酸による加水分解により行
うことができる。カルボキシル保護基の脱離は、上記と
同様に、酸による加水分解により行うことができる。ま
た、例えばベンジルエステルは、前記のO−ベンジル基
脱離の場合と同様に接触水素添加によって脱離すること
ができる。2−(トリメチルシリル)−エチル基は中性
条件下に、例えば弗化水素酸の塩、例えば特に第四級窒
素塩基と弗化水素酸の塩(例、テトラエチルアンモニウ
ムフルオリドなど)を適当な溶剤中で作用させることに
よって脱離させることができる。
【0030】また、化合物〔I〕またはその塩は、例え
ば化合物〔IV〕またはその塩をアシル化反応に付し、つ
いで所望により脱保護基反応に付すことによっても製造
される。R1またはR2が脂肪族アシル基である場合、ア
シル化反応は、例えば一般式 R−Z 〔VII〕 〔式中、Rは前記R1またはR2で示される脂肪族アシル
基と同意義を、Zはハロゲン原子(例、塩素、臭素等)
または水酸基を示す〕で表される化合物を用いることに
より行われる。反応は、通常、反応を阻害しない溶媒中
で行われる。反応を阻害しない溶媒としては、例えばハ
ロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム,ジクロロメタ
ン等)、芳香族炭化水素類(例、べンゼン,トルエン,
キシレン等)、アミド類(例、ジメチルホルムアミド,
ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン等)、ス
ルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、エーテ
ル類(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等)、ニト
リル類(例、アセトニトリル等)、ピリジンなどが挙げ
られる。これらの溶媒は、1種または2種以上を適宜の
割合で混合して用いてもよい。反応の際、反応速度促進
の目的で塩基(トリエチルアミン,N,N−ジメチルア
ニリン,4−ジメチルアミノピリジン,ピリジン等)を
存在させることが好ましい。Zが水酸基である場合、反
応は縮合剤の存在下で行う。このような縮合剤として
は、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、1,1'−
カルボニールイミダゾール、N−ハイドロキシコハク酸
イミド等が挙げられる。化合物〔VII〕の使用量は、化
合物〔IV〕またはその塩1モルに対して、通常約1〜1
0倍モル、好ましくは約1〜5倍モルである。反応温度
は、通常約0℃〜80℃である。反応時間は、反応条件
によって異なるが通常約1〜48時間程度である。
【0031】R1またはR2が置換カルバモイル基である
場合、アシル化反応は、R1またはR2で表される置換カ
ルバモイル基に対応するイソシアネートを用いることに
より行われる。反応は、通常、反応を阻害しない溶媒中
で行われる。反応を阻害しない溶媒としては、例えばハ
ロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム,ジクロロメタ
ン等)、芳香族炭化水素類(例、べンゼン,トルエン,
キシレン等)、アミド類(例、ジメチルホルムアミド,
ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン等)、ス
ルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、エーテ
ル類(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等)、ニト
リル類(例、アセトニトリル等)、ピリジンなどが挙げ
られる。これらの溶媒は、1種または2種以上を適宜の
割合で混合して用いてもよい。反応の際、反応速度促進
の目的で塩基(トリエチルアミン,N,N−ジメチルア
ニリン,4−ジメチルアミノピリジン,ピリジン,二塩
化ジ−n−ブチルスズ等)を存在させることが好まし
い。上記したイソシアネートの使用量は、化合物〔IV〕
またはその塩1モルに対して、通常約1〜10倍モル、
好ましくは約1〜5倍モルである。反応温度は、通常約
0℃〜150℃である。反応時間は、反応条件によって
異なるが通常約1〜24時間程度である。R1とR2
が、異なる基である場合、上記した反応を2回に分けて
行えばよい。このようなアシル化反応についで、所望に
より脱保護基反応を行う。該脱保護基反応は、上記した
脱保護基反応と同様にして行う。
【0032】化合物〔I〕またはその塩の製造法を例示
したが、たとえばYで表されるアミノ酸配列の導入時期
は上記したものに限定されるものではなく、必要に応じ
て導入時期を変えてもよい。また、Yで表されるアミノ
酸配列を構成するアミノ酸の保護基等は、必要に応じて
保護基の導入、保護基の脱離を行なえばよい。
【0033】一般式〔I〕においてnが1または2の整
数である化合物またはその塩は、例えば一般式〔I〕に
おいてnが0である化合物またはその塩を酸化すること
により製造される。酸化は、反応を阻害しない溶媒中、
酸化剤を用いて行われる。ここにおいて、反応を阻害し
ない溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素類(例、
クロロホルム,ジクロロメタン等)、エーテル類(例、
テトラヒドロフラン,ジオキサン等)、ケトン類(例、
アセトン,メチルエチルケトン等)、アルコール類
(例、メタノール,エタノール,t−ブチルアルコール
等)、ニトリル類(例、アセトニトリル等)、カルボン
酸類(例,酢酸等)、水などが挙げられる。これらの溶
媒は、1種または2種以上を適宜の割合で混合して用い
てもよい。酸化剤としては、例えば酸素−光、過酸化水
素、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、例えば過安息香酸,m
−クロロ過安息香酸等の過安息香酸類、例えば過塩素酸
リチウム,過塩素酸銀,過塩素酸第二水銀,過塩素酸テ
トラブチルアンモニウム等の過塩素酸塩、ニトロシル硫
酸、例えばイソアミル亜硝酸等のアルキル亜硝酸、例え
ばヨウ素,臭素,塩素等のハロゲン、N−ブロモコハク
酸イミド、塩化スルフリル、クロラミンT等が用いられ
る。酸化剤は、特に好ましくは、メタ過ヨウ素酸ナトリ
ウム、例えば過安息香酸,m−クロロ過安息香酸等の過
安息香酸類である。酸化剤の使用量は、原料化合物1モ
ルに対し、通常約1〜10倍モル、好ましくは約1〜5
倍モルである。 反応温度は、通常約0℃〜150℃で
ある。反応時間は、反応条件によって異なるが通常約1
〜24時間程度である。
【0034】かくして得られた化合物〔I〕またはその
塩は、通常の分離、精製手段(例、抽出,分配,再沈
殿,クロマトグラフィー,再結晶等)により単離する事
ができる。なお、化合物〔I〕にジアステレオマーが存
在する場合、所望により前記分離手段、精製手段によ
り、それぞれを単離することができる。勿論、いずれの
異性体も本発明の化合物に含まれる。化合物〔I〕がラ
セミ体として得られた場合、光学分割によりそれらをd
体、l体に分離する事ができる。
【0035】化合物〔I〕は、自体公知の方法により、
塩基との塩、とりわけ薬学的に許容される塩基との塩と
することができる。該塩基としては、アルカリ金属
(例、ナトリウム,カリウム等)、アルカリ土類金属
(例、カルシウム,マグネシウム等)、有機塩基(例、
トリエチルアミン,ピペリジン等)などが挙げられる。
化合物〔I〕は、さらに、酸付加塩、とりわけ薬理学的
に許容される酸付加塩としても得ることができる。該酸
としては、例えば無機塩(例、塩酸,硫酸,リン酸等)
あるいは有機酸(例、酢酸,プロピオン酸,クエン酸,
酒石酸,リンゴ酸,蓚酸等)などが挙げられる。前記化
合物〔II〕,〔III〕,〔IV〕の塩も化合物〔I〕と同
様のものが用いられる。
【0036】一般式〔II〕において、nが0である化合
物またはその塩(化合物〔II'〕)は、例えば次の反応
式で示される方法によって製造することができる。
【化10】 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,Xは前
記と同意義を、Aはヨウ素,臭素または式R'−SO2
−(式中、R'はメチル,フェニル,p−トリル等を示
す)で表される基を示す〕 上記反応は、通常反応を阻害しない溶媒中で行われる。
反応を阻害しない溶媒としては、例えばハロゲン化炭化
水素類(例、クロロホルム,ジクロロメタン等)、芳香
族炭化水素類(例、べンゼン,トルエン,キシレン
等)、アミド類(例、ジメチルホルムアミド,ジメチル
アセトアミド,N−メチルピロリドン等)、スルホキシ
ド類(例、ジメチルスルホキシド等)、エーテル類
(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等)、ニトリル
類(例、アセトニトリル等)、ピリジンなどが挙げられ
る。これらの溶媒は、1種または2種以上を適宜の割合
で混合して用いてもよい。反応の際、反応速度促進の目
的で塩基(トリエチルアミン,ジイソプロピルエチルア
ミン,N,N−ジメチルアニリン,4−ジメチルアミノ
ピリジン,ピリジン等)を存在させることが好ましい。
反応温度は、通常約0℃〜150℃である。反応時間
は、反応条件によって異なるが通常約1〜48時間程度
である。
【0037】化合物〔II'〕は、また次の反応式で示さ
れる方法によっても製造することができる。
【化11】 〔式中、記号は前記と同意義を示す〕 ここにおいて、反応Gは化合物〔VIII〕またはその塩と
化合物〔IX〕またはその塩との反応と同様にして行われ
る。また、アシル化反応は、上記した化合物〔I〕また
はその塩の場合と同様にして行われる。
【0038】一般式〔IV〕において、nが0である化合
物またはその塩(化合物〔IV'〕)は、例えば次の反応
式で示される方法によって製造することができる。
【化12】 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7,X,Yは前記と同
意義を、Aはヨウ素,臭素または式R'−SO2O−(式
中、R'はメチル,フェニル,p−トリル等を示す)で
表される基を示す〕 上記反応は、前記した化合物〔II'〕またはその塩の場
合と同様にして行われる。
【0039】化合物〔IV'〕は、また次の反応式で示さ
れる方法によっても製造することができる。
【化13】 ここにおいて、反応Hは化合物〔II〕またはその塩と化
合物〔III〕またはその塩との反応と同様にして行われ
る。
【0040】上記した原料化合物である化合物〔VIII〕
〜〔XI〕および〔VIII'〕〜〔XI'〕またはその塩〔以
下、単に化合物〔VIII〕,〔IX〕,〔X〕,〔XI〕,
〔VIII'〕,〔IX'〕,〔X'〕,〔XI'〕等と略称す
る〕は、自体公知の方法(例えば市販試薬を用いる方法
等)または参考例に記載の方法などにより得られる。こ
れらの化合物を塩として用いる場合、前記した化合物
〔I〕の塩と同様のものが用いられる。例えば化合物
〔VIII〕,〔VIII'〕,〔X〕,〔X'〕は、〔ルイス・
モロダー,ハンス−ジュルゲン・ムジョール,ガブリエ
ル・シグルミュラー、シンセシス(Luis Moroder, Hans
-Jurgen Musiol and Gabriele Siglmuller, Synthesis,
889 (1990))〕、〔ジャーナル・オブ・オーガニック
ケミストリー(Journal ofOrganic Chemistry), Vol 4
7, No. 18, 1982, 3581-3585〕,〔ジャーナル・オブ・
ファーマシュウティカルサイエンシズ(Journal of Pha
rmaceutical Sciences), Vol 70, No. 10, 1981, 1154
-1156〕などに記載された方法あるいはこれに準じた方
法により製造できる。
【0041】化合物〔IX〕は、例えば次の反応式で示
される方法によって製造することができる。
【化14】 〔式中、R''はメチル,エチル等のアルキル基を、その
他の記号は前記と同意義を示す〕 ここにおいて、反応Aは通常反応を阻害しない溶媒中、
塩基の存在下に行われる。反応を阻害しない溶媒として
は、例えばアミド類(例、ジメチルホルムアミド,ジメ
チルアセトアミド,N−メチルピロリドン等)、ハロゲ
ン化炭化水素類(例、クロロホルム,ジクロロメタン
等)などが挙げられる。上記塩基としては、例えば水酸
化アルカリ金属(例、水酸化カリウム等),アルカリ金
属炭酸塩(例、炭酸カリウム等),ピリジン等が挙げら
れる。反応温度は、通常約0℃〜150℃である。反応
時間は、反応条件によって異なるが通常約1〜24時間
程度である。また、反応Bは通常反応を阻害しない溶媒
中、水および塩基の存在下に行われる。反応を阻害しな
い溶媒としては、例えばアルコール類(例、メタノー
ル,エタノール等),水−アルコール類(例、メタノー
ル,エタノール等)混合溶媒などが挙げられる。上記塩
基としては、例えば水酸化アルカリ金属(例、水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウム等),アルカリ金属のアルコ
ラート(例、ナトリウムメトキシド等)などが挙げられ
る。反応温度は、通常約0℃〜50℃である。反応時間
は、反応条件によって異なるが通常約1〜10時間程度
である。
【0042】化合物〔IX'〕は、例えば次の反応式で示
される方法によって製造することができる。
【化15】 〔式中、R''はメチル,エチル等のアルキル基を、A'
はヨウ素または臭素を、その他の記号は前記と同意義を
示す〕 ここにおいて、反応Cは通常反応を阻害しない溶媒中で
行われる。反応を阻害しない溶媒としては、例えばハロ
ゲン化炭化水素類(例、クロロホルム,ジクロロメタン
等)、芳香族炭化水素類(例、べンゼン,トルエン,キ
シレン等)、アミド類(例、ジメチルホルムアミド,ジ
メチルアセトアミド,N−メチルピロリドン等)、スル
ホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、エーテル
類(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等)、ニトリ
ル類(例、アセトニトリル等)、ピリジンなどが挙げら
れる。これらの溶媒は、1種または2種以上を適宜の割
合で混合して用いてもよい。反応の際、反応速度促進の
目的で塩基(トリエチルアミン,N,N−ジメチルアニ
リン,4−ジメチルアミノピリジン,ピリジン等)を存
在させることが好ましい。反応温度は、通常約0℃〜室
温である。反応時間は、反応条件によって異なるが通常
約1〜10時間程度である。
【0043】反応Dは通常反応を阻害しない溶媒中、酸
性条件下に行われる。反応を阻害しない溶媒としては、
例えば水−アルコール類(例、メタノール,エタノール
等)混合溶媒、エーテル類(例、テトラヒドロフラン,
ジオキサン等)などが挙げられる。反応温度は、通常約
0℃〜室温である。反応時間は、反応条件によって異な
るが通常約1〜10時間程度である。反応Eはハロゲン
化剤を用いて、反応を阻害しない溶媒中で行われる。該
反応の具体例としては、例えばハロゲン化リン(例、三
臭化リン,三塩化リン,五臭化リン,五塩化リン等)を
用いて、石油エーテルやハロゲン化炭化水素類(例、ク
ロロホルム,ジクロロメタン等)等の溶媒中で行う反
応、ホスホン酸トリフェニル,トリフェニルホスフィン
等を用いてハロゲン化アルキル(例、四塩化炭素,四臭
化炭素等)等の溶媒中で行う反応、ジフェニルトリハロ
ゲノホスホラン,トリフェニルホスフィンジハロゲニド
等を用いてアミド類(例、ジメチルホルムアミド,ジメ
チルアセトアミド,N−メチルピロリドン等)等の溶媒
中で行う反応、塩化スルホニル,ハロゲン化チオニル等
を用いてアミン類(例、ピリジン等)の溶媒中で行う反
応等が挙げられる。この際、反応温度は、約−30℃〜
50℃である。反応時間は、通常約20分〜3時間程度
である。反応Eは前記した反応Dと同様にして行われ
る。
【0044】化合物〔XI〕および〔XI'〕は、それぞ
れ上記化合物〔IX〕または〔IX'〕と化合物〔III〕ま
たはその塩とを用いて、前記した化合物〔II〕またはそ
の塩と化合物〔III〕またはその塩との反応と同様に反
応を行うことにより製造される。
【0045】一般式〔III〕で表される化合物またはそ
の塩は、Yで表わされるアミノ酸配列中のペプチド結合
の任意の位置で2分される2種のフラグメントの一方に
相当する反応性カルボキシル基を有する原料と、他方の
フラグメントに相当する反応性アミノ基を有する原料と
をペプチド合成の常套手段を用いて縮合させることによ
り製造し得る。ペプチド合成の常套手段としては、例え
ば液相合成法、固相合成法のいずれによってもよい。そ
のようなペプチド合成の手段は、任意の公知の方法に従
えばよく、たとえば、エム・ボンドスキイ(M. Bondask
y)およびエム・オンデッテイ(M. Ondetti)著、ペプ
チド・シンセシス(Peptide Synthesis)、インターサ
イエンス、ニューヨーク、1966年;エフ・エム・フ
ィン(F. M. Finn)およびケイ・ホフマン(K. Hofman
n)著、ザ・プロテインズ(The Proteins)、第2巻、
エイチ・ネンラス(H. Nenrath)およびアール・エル・
ヒル(R. L. Hill)編集、アカデミックプレスインク、
ニューヨーク、1976年:泉屋伸夫他著、「ペプチド
合成の基礎と実験」丸善(株)1985年;矢島治明、
榊原俊平他著、生化学実験講座1、日本生化学会編、東
京化学同人 1977年;木村俊他著、続生化学実験講
座2、日本生化学会編、東京化学同人 1987年;ジ
ェイ・エム・スチワート(J. M. Stewart)およびジェ
イ・デイ・ヤング(J. D. Young)著、ソリッド・フェ
イズ・ペプチド・シンセシス(Solid Phase Peptide Sy
nthesis)、ピアスケミカルカンパニー、イリノイ、1
984年などに記載された方法またはそれに準じた方法
により製造される。該方法の具体例として、例えば、ア
ジド法、クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、
DCC法、活性エステル法、ウッドワード試薬Kを用い
る方法、カルボニルイミダゾール法、酸化還元法、DC
C/HONB法、DIC/HONB法、DCC/HON
B法、BOP試薬を用いる方法などが挙げられる。
【0046】本明細書において、アミノ酸,ペプチドに
関し、略号で表示する場合、IUPAC−IUBコミッ
ション・オン・バイオケミカル・ノーメンクラチャー
(Commision on Biochemical Nomenclature)による略
号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものと
し、また、アミノ酸に光学異性体があり得る場合、特に
明示しなければL体を示すものとする。また、本明細書
中の化合物の基本骨格となる化合物は次式で表される、
6,7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタン酸である。
【化16】
【0047】本発明の化合物〔I〕またはその塩(以
下、本発明化合物と略称する)は、骨髄細胞増殖促進作
用や白血球増加作用等に基づく免疫増強作用、および血
小板減少回復作用を有する。本発明化合物は、例えば哺
乳動物(例、マウス,イヌ,ブタ,ウシ,ウマ,サル,
ヒトなど)の癌の放射線療法や化学療法などによって生
じる白血球減少症の予防・治療剤として、また、骨髄移
植による治療,骨髄異形成症候群や再生不良性貧血症の
治療時における免疫増強剤として、さらには、血小板減
少症の予防・治療剤として用いられる。本発明化合物
は、被験者の免疫活性レべルを測定するための診断試験
においても用いられる。本発明の免疫増強剤は、細菌性
疾患(例、百日咳,ジフテリア,破傷風等),ウィルス
性疾患(例,麻疹,流行性耳下腺炎,風疹,ポリオ,ヘ
ルペス等),真菌感染症(例、カンジダ症,アスペルギ
ルス症等),リケッチア症(例、発疹チフス等)等の感
染症、腫瘍等の予防・治療剤として用いられる。本発明
化合物は、免疫アジュバント(抗原と混合した場合に、
抗原性を高め、優れた免疫応答を与える物質)としても
用いられる。
【0048】本発明化合物は、毒性も低く安全に用いら
れる。本発明化合物を例えばヒトまたはヒト以外の哺乳
動物に投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理学
的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬組
成物として経口的または非経口的に安全に投与すること
ができる。上記医薬組成物としては、経口剤(例、散
剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤等)、非経口剤〔注射
剤、点滴剤、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤
等)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤等)等〕が挙げられ
る。これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用い
られる自体公知の方法により製造することができる。
【0049】経口剤は、本発明化合物に、例えば賦形剤
(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デン
プン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、
アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)
または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリエチレングリコール6000など)などを添加
して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、
腸溶性あるいは持続性の目的のためのコーティングを行
うことにより製造することができる。コーティングは、
自体公知の方法で行えばよい。この際、使用するコーテ
ィング剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチ
レングリコール、ツイーン80,ブルロニックF68,
セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロ
ースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム
社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)お
よびベンガラ等の色素が挙げられる。
【0050】注射剤は、例えば本発明化合物を、例えば
分散剤〔例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー
社製、米国),HCO 60(日光ケミカルズ製),ポ
リエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、
アルギン酸ナトリウムなど〕、保存剤(例、メチルパラ
ベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコールなど)、
等張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビ
トール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤として、
あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの
植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あるい
は乳化して油性注射剤として成形することにより製造す
ることができる。
【0051】外用剤は、本発明化合物を固状、半固状ま
たは液状の組成物とすることにより製造される。例え
ば、上記固状の組成物は、本発明化合物をそのまま、あ
るいは賦形剤(例、グリコール、マンニトール、デンプ
ン、微結晶セルロースなど)、増粘剤(例、天然ガム
類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体など)などを
添加、混合して粉状とすることにより製造される。上記
液状の組成物は、注射剤の場合とほとんど同様で、油性
あるいは水性懸濁剤とすることにより製造される。半固
状の組成物は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟骨
状のものがよい。また、これらの組成物は、いずれもp
H調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化
ナトリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エ
ステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムな
ど)などを含んでいてもよい。坐剤は、本発明化合物を
油性または水性の固状、半固状あるいは液状の組成物と
することにより製造される。該組成物に用いる油性基剤
としては、例えば高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ
脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製)な
ど〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイト
ノーベル社製)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、
大豆油、綿実油など)などが挙げられる。水性基剤とし
ては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレング
リコールなどが挙げられる。また、水性ゲル基剤として
は、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重
合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。
【0052】本発明化合物をヒトに用いる場合の投与量
は、対象の疾患、投与経路、投与する患者個々の年齢及
び疾病の程度によって変動し得るが、一般に通常の成人
患者(体重50kg)に対し、有効成分1日約0.1〜3
00mgが用いられる。本発明化合物を例えば注射剤とし
て用いる場合、通常の成人患者(体重50kg)に対し、
有効成分1日約0.1〜100mg,好ましくは約0.2
〜50mgが用いられる。
【0053】
【実施例】以下に参考例および実施例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。%は特記しない限り重量%を
示す。混合溶媒において、混合比を示した数値は各溶媒
の容量混合比である。また、参考例および実施例中の略
号は次の意味を有する。 s:シングレット,d:ダブレット,t:トリプレッ
ト,q:クワルテット,dd:ダブルダブレット,d
t:ダブルトリプレット,m:マルチプレット,br:
幅広い,J:カップリング定数,DEPC:シアノリン
酸ジエチル 参考例1ビス((2−p−メトキシベンジルオキシカルボニル)
エチル)ジスルフィッド ビス(2−ヒドロキシカルボニルエチル)ジスルフィッ
ド(10.00g)のジメチルホルムアミド(150m
l)溶液にトリエチルアミン(26.5ml)と塩化p−
メトキシベンジル(14.2ml)を室温で加え、70℃
で24時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで
抽出し、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を留去した。残さを結晶化(ヘキサン)し、表
題化合物(6.41g,収率30%)を白色粉末として
得た。 IR max KBrcm-1:1725, 1610.1 H−NMR(CDCl3)δ:2.67-2.79(4H,m), 2.82-2.95
(4H,m), 3.80(6H,s),5.07(4H,s), 6.82-6.93(4H,m), 7.
22-7.34(4H,m).
【0054】参考例26,7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタン酸 p−メト
キシベンジルエステル 参考例1で得られたビス((2−p−メトキシベンジル
オキシカルボニル)エチル)ジスルフィッド(2.25
g)のクロロホルム(50ml)溶液にトリエチルアミン
(2.1ml)とジチオエリトリトール(3.09g)を
室温で加え、窒素気流下、室温で4時間撹拌した。反応
液に5%クエン酸水溶液を加え、塩化メチレンで抽出
し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
溶媒を留去した。残留物のジメチルホルムアミド(25
ml)溶液にトリエチルアミン(3.5ml)と1−臭化グ
リセロール(4.56g)を室温で加え、80℃で24
時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチル
で抽出し、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロマトグラ
フィー(酢酸エチル)で精製し表題化合物(2.00
g,収率67%)を白色粉末として得た。 IR max KBrcm-1:3400, 1725, 1610.1 H−NMR(CDCl3)δ:2.52-2.89(6H,m), 3.43-3.95
(3H,m), 3.81(3H,s),5.08(2H,s), 6.82-6.96(2H,m), 7.
25-7.40(2H,m).
【0055】参考例36,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタ
ン酸p−メトキシベンジルエステ 参考例2で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チアヘ
プタン酸 p−メトキシベンジルエステル(1.99
g)の塩化メチレン(26ml)溶液にトリエチルアミン
(4.6ml)と塩化パルミトイル(6.00g)とジメ
チルアミノピリジン(5mg)を0℃で加え、室温で24
時間撹拌した。反応液に5%クエン酸を加え、塩化メチ
レンで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムて乾燥し、溶媒を留去
した。残さを再結晶(メタノール−ヘキサン)し、表題
化合物(2.30g,収率45%)を白色粉末として得
た。 IR max KBrcm-1:1730, 1620.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.12-
1.48(48H,m), 1.50-1.72(4H,m), 2.31(4H,t,J=7.6Hz),
2.57-2.90(6H,m), 3.81(3H,s), 4.16(1H,dd,J=6.0,12.0
Hz), 4.35(1H,dd,J=3.6,12.0Hz), 5.08(2H,s), 5.04-5.
20(1H,m), 6.83-6.93(2H,m), 7.24-7.33(2H,m). 参考例46,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタ
ン酸 参考例3で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸 p−メトキシベンジルエス
テル(1.17g)にアニソール(0.33ml)のトリ
フルオロ酢酸(3.3ml)溶液を室温で加え、室温で3
0分間撹拌した。反応液を濃縮し、残さをヘキサンで洗
い、表題化合物(643mg,収率65%)を粉末として
得た。 IR max KBrcm-1:3450, 1735, 1700.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.12-
1.43(48H,m), 1.51-1.74(4H,m), 2.25-2.38(4H,m), 2.6
2-2.92(6H,m), 4.17(1H,dd,J=5.9,11.8Hz), 4.37(1H,d
d,J=3.5,11.8Hz), 5.08-5.21(1H,m).
【0056】参考例52,2′−ジチオビス〔(4−((1,3−ビス(t−
ブトキシカルボニル)プロピル) カルバモイル)フェニ
ル)カルバモイルエタン〕 4−アミノベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステ
ル(1.15g)のピリジン(10ml)溶液に三塩化り
ん(0.17ml)を室温で加え、室温で2時間撹拌後、
3,3′−ジチオジプロピオン酸(0.42g)を加
え、室温で65時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸
エチルで抽出し、5%クエン酸、飽和炭酸水素水溶液、
飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3〜1:2)で精製
し、表題化合物(0.96g,収率54%)を白色粉末
として得た。 IR max KBrcm-1:3310, 1715, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ:1.42(18H,s), 1.48(18H,s),
1.95-2.47(8H,m), 2.78(4H,t,J=7.2Hz), 3.05(4H,t,J=
7.2Hz), 4.57-4.71(2H,m), 7.15(2H,d,J=7.2Hz), 7.61
(4H,d,J=8.8Hz), 7.75(4H,d,J=8.8Hz), 8.59(2H,bs).
【0057】参考例6(4−(6,7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタノイル
アミノ)ベンゾイル)グルタミン 酸 ジt−ブチルエス
テル 参考例5で得られた2,2′−ジチオビス〔(4−
((1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)プロピ
ル)カルバモイル)フェニル)カルバモイルエタン〕
(603mg)のクロロホルム(6.8ml)溶液にトリエ
チルアミン(0.29ml)とジチオエリトリトール(4
21mg)を室温で加え、窒素気流下、室温で4時間撹拌
した。反応液に5%クエン酸水溶液を加え、塩化メチレ
ンで抽出し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、溶媒を留去した。残留物のジメチルホルムアミ
ド(24ml)溶液にトリエチルアミン(0.48ml)と
1−臭化グリセロール(623mg)を室温で加え、80
℃で34時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢
酸エチルで抽出し、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロ
マトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、表題化合物
(329mg,収率45%)を白色粉末として得た。 IR max KBrcm-1:3360, 1720, 1680, 1660, 1600.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.42(9H,s), 1.48(9H,s), 1.
89-3.00(10H,m), 3.25-3.95(3H,m), 4.56-4.69(1H,m),
7.29(1H,d,J=8.0Hz), 7.60(2H,d,J=8.8Hz), 7.74(2H,d,
J=8.8Hz), 8.87(1H,bs).
【0058】参考例76,7−ビス(オクタデシルカルバモイルオキシ)−4
−チアヘプタン酸t−ブチルエス テル(A) 6−ヒドロキシ−7−オクタデシルカルバモイルオキシ
−4−チアヘプタン酸t−ブチル エステル(B) 6,7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタン酸t−ブチル
(2.0g),ジメチルアミノピリジン(1.55
g),オクタデシルイソシアネート(3.75g)のジ
クロロエタン(15ml)溶液を80℃で1時間撹拌し
た。溶媒を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
3:1→1:1)で精製し、無色ワックス状の表題化合
物(B)(3.75g,収率83%)ならびに無色ワック
ス状の表題化合物(A)(1.013g,収率14%)を
得た。 (A):IR(Neat)ν:3320, 2920, 2850, 1730, 169
0, 1650, 1540, 1460, 1360, 1250, 1140 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.26(6
0H,s), 1.45(9H,s), 1.40-1.60(4H,m), 2.53(2H,t,J=7.
2Hz), 2.74(2H,d,J=6.6Hz), 2.81(2H,t,J=7.2Hz), 3.10
-3.25(4H,m), 4.15-4.35(2H,m), 4.70-4.90(2H,m), 5.0
3(1H,m). (B):IR(Neat)ν:3350, 2920, 2850, 1720, 170
0, 1530, 1465, 1365, 1250, 1150 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(3H,t,J=6.8Hz), 1.26(3
0H,s), 1.46(9H,s), 1.40-1.60(2H,m), 2.53(2H,t,J=7.
2Hz), 2.59(1H,dd,J=14.1,7.6Hz), 2.73(1H,dd,J=14.5,
5.2Hz), 2.80(2H,t,J=7.2Hz), 3.17(2H,q,J=6.6Hz), 3.
27(1H,d,J=3.8Hz), 3.94(1H,m), 4.09(1H,dd,J=11.4,6.
0Hz), 4.23(1H,dd,J=11.4,3.4Hz), 4.86(1H,brt,J=6.6H
z).
【0059】参考例87−オクタデシルカルバモイルオキシ−6−パルミトイ
ルオキシ−4−チアヘプタン酸t −ブチルエステル 参考例7で得られた6−ヒドロキシ−7−オクタデシル
カルバモイルオキシ−4−チアヘプタン酸t−ブチル
(2.98g),ジメチルアミノピリジン(820m
g),塩化パルミトイル(1.54g)のジクロロメタ
ン(10ml)溶液を室温で30分間撹拌した。溶媒を減
圧濃縮後得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製
し、無色ワックス状の表題化合物(3.425g,収率
79%)を得た。 IR(Neat)ν:2920, 2850, 1730, 1710, 1460, 137
0, 1250, 1150, 730 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(5
4H,s), 1.49(9H,s), 1.40-1.70(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.
5Hz), 2.52(2H,t,J=7.0Hz), 2.70-2.85(4H,m),3.16(2H,
q,J=6.6Hz), 4.19(1H,dd,J=11.8,5.6Hz), 4.31(1H,dd,J
=11.8,3.4Hz),4.71(1H,brt,J=4.6Hz), 5.13(1H,m). 参考例97−オクタデシルカルバモイルオキシ−6−パルミトイ
ルオキシ−4−チアヘプタン酸 参考例8で得られた7−オクタデシルカルバモイルオキ
シ−6−パルミトイルオキシ−4−チアヘプタン酸t−
ブチル(3.425g)のトリフルオロ酢酸(5ml)−
ジクロロメタン(3ml)溶液を室温で1時間撹拌した。
溶媒を減圧濃縮して無色固体の表題化合物(3.14
g,収率99%)を得た。 IR(KBr)ν:3351, 2917, 2850, 1735, 1700, 1535,
1469, 1263, 1174, 1145 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(5
4H,s), 1.40-1.70(4H,m), 2.33(2H,t,J=7.5Hz), 2.60-
2.75(4H,m), 2.84(2H,t,J=6.0Hz), 3.10-3.25(2H,m),
4.19(1H,dd,J=11.8,5.8Hz), 4.32(1H,dd,J=11.8,3.4H
z), 4.72(1H,brs),5.14(1H,m).
【0060】参考例106,7−ビス(オクタデシルカルバモイルオキシ)−4
−チアヘプタン酸 参考例7で得られた6,7−ビス(オクタデシルカルバ
モイルオキシ)−4−チアヘプタン酸t−ブチル(10
10mg)のトリフルオロ酢酸(3ml)−ジクロロメタン
(0.5ml)溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧
濃縮して無色固体の表題化合物(938mg,収率99
%)を得た。 IR(KBr)ν:3324, 2919, 2850, 1699, 1552, 1535,
1467, 1284, 1203, 1155 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(6
0H,s), 1.40-1.55(4H,m), 2.60-2.90(6H,m), 3.10-3.25
(4H,m), 4.15-4.35(2H,m), 4.70-4.90(2H,m),5.01(1H,
m). 参考例116,7−ジヒドロキシ−4−チア−2(E)−ヘプテン酸
t−ブチルおよび6,7−ジヒドロキシ−4−チア−2
(Z)−ヘプテン酸t−ブチ プロピオール酸t−ブチル(1.17g),チオグリセ
ロール(1.0g)のジクロロメタン(5ml)溶液にト
リエチルアミン1滴を加え室温で30分間撹拌した。反
応液を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精
製し、表題化合物E体(1.50g,収率70%),Z
体(645mg,収率30%)を無色油状物として得た。 IR(Neat)ν:3400, 2970, 2925, 1700, 1680, 157
5, 1365, 1310, 1250,1140 cm-1. E体:1H−NMR(CDCl3)δ: 1.48(9H,s), 2.39(1H,
brs), 2.80-3.10(3H,m),3.55-3.85(2H,m), 3.93(1H,m),
5.76(1H,d,J=15.2Hz), 7.54(1H,d,J=15.2Hz). Z体:1H−NMR(CDCl3)δ: 1.50(9H,s), 2.58(1H,
brs), 2.80-3.10(3H,m),3.55-3.85(2H,m), 3.92(1H,m),
5.81(1H,d,J=10.2Hz), 7.02(1H,d,J=10.2Hz).
【0061】参考例126,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(E )−ヘプテン酸t−ブチル 参考例11で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
−2(E)−ヘプテン酸t−ブチル(600mg)、ジメ
チルアミノピリジン(687mg)のジクロロメタン(1
5ml)溶液に塩化パルミトイル(1548mg)を加え室
温で1時間撹拌した。ジクロロメタンで希釈し、水で洗
浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル:ジクロロメタン=20:1:
1)で精製し、表題化合物(1.48g,収率81%)
を無色結晶として得た。 IR(KBr)ν:2920, 2850, 1740, 1690, 1570, 1460,
1360, 1230, 1150 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.48(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.
6Hz), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 3.03(2H,d,J=6.4Hz), 4.17
(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.32(1H,dd,J=12.0,4.0Hz), 5.
21(1H,m), 5.78(1H,d,J=15.2Hz), 7.49(1H,d,J=15.2H
z). 参考例136,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(E )−ヘプテン酸 参考例12で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(E)−ヘプテン酸t−ブチル(1.
4g)のジクロロメタン(2ml)にトリフルオロ酢酸
(4ml)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下
濃縮して6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
ア−2(E)−ヘプテン酸(1.26g,収率98%)
を得た。 IR(KBr)ν: 2917, 2850, 1735, 1664, 1579, 1469,
1405, 1267, 1195, 1172, 1110 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.25-2.40(4H,m), 3.07(2H,
d,J=6.6Hz), 4.18(1H,dd,J=12.5,5.4Hz), 4.33(1H,dd,J
=12.0,4.2Hz), 5.22(1H,m), 5.89(1H,d,J=15.2Hz), 7.7
4(1H,d,J=15.2Hz).
【0062】参考例146,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(Z )−ヘプテン酸t−ブチル 参考例11で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
−2(Z)−ヘプテン酸t−ブチル(308mg)、トリエ
チルアミン(355mg)のジクロロメタン(10ml)溶
液に塩化パルミトイル(795mg)を加え室温で1時間
撹拌した。ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄し硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮して得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:
酢酸エチル:ジクロロメタン=40:1:1)で精製
し、表題化合物(460mg,収率49%)を無色結晶と
して得た。 IR(KBr)ν: 2920, 2850, 1740, 1690, 1570, 1460,
1360, 1230, 1150 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.26(4
8H,s), 1.50(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.32(4H,t,J=7.
4Hz), 2.95(2H,d,J=6.4Hz), 4.20(1H,dd,J=12.0,5.4H
z), 4.38(1H,dd,J=12.0,3.6Hz), 5.14(1H,m), 5.80(1H,
d,J=10.2Hz), 7.00(1H,d,J=10.2Hz). 参考例156,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(Z )−ヘプテン酸 参考例14で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(Z)−ヘプテン酸t−ブチル(45
0mg)のジクロロメタン(1ml)にトリフルオロ酢酸
(4ml)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下
濃縮して6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
ア−2(Z)−ヘプテン酸(406mg,収率98)を得
た。 IR(KBr)ν: 2919, 2850, 1733, 1658, 1564, 1467,
1261, 1191, 1170, 1114 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.32(4H,t,J=7.2Hz), 2.98(2
H,d,J=6.4Hz), 4.19(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.36(1H,d
d,J=12.0,3.8Hz), 5.14(1H,m), 5.91(1H,d,J=10.0Hz),
7.25(1H,d,J=10.0Hz).
【0063】参考例16N−ビニルスルホニル−Gl y−Gly−Gly−Glu(O t
Bu) 2 Gly−Gly−Gly−Glu(OtBu)2・塩酸塩(1.16
8g,2.5mM)をジクロロメタン(15ml)、トリ
エチルアミン(1.4ml、10ml)に溶かし、クロロエ
チルスルホニルクロリド(619mg、3.75mM)の
ジクロロメタン(15ml)の溶液を氷冷下に30分かき
まぜた。反応液を酢酸(0.4ml)を含む氷水(20m
l)にあけ、有機層を分取して硫酸ナトリウムにて乾か
し、シリカゲルカラム(20g)に通し、クロロホル
ム:メタノール(3:47)の混合溶液で溶出し、無色
固形物の表題化合物(1.086g,収率83%)を得
た。 IR(Neat)ν: 3330, 2980, 2930, 1730, 1660, 154
0, 1480, 1455, 1450,1420, 1370, 1330, 1250, 1150,
1025, 970, 845, 750 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.439(9H,s), 1.461(9H,s),
1.80-2.25(2H,m), 2.296(2H,t,J=6.8Hz), 3.726(2H,d,
J=5.8Hz), 4.004(4H,m), 4.430(1H,m), 6.002(2H,d,J=
9.2Hz), 6.264(1H,d,J=16.6Hz), 6.563(1H,dd,J=9.2Hz,
16.6Hz), 7.115(1H,d,J=7.8Hz), 7.385(1H,t,J=5.0Hz),
7.706(1H,t,J=5.0Hz). 参考例17N−(ビニルスルホニル)−N−t−ブチルオキシカル
ボニル−Gly−Gly−Gly−Glu(O t Bu) 2 参考例16で得られたN−ビニルスルホニル−Gly−G
ly−Gly−Glu(OtBu)2(324mg、0.623m
M)をテトラヒドロフラン(2ml)、ピリジン(1ml)
に溶かし、二炭酸−ジt−ブチル(163mg、0.75
mM)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を加え室温、
30分かきまぜた。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣
をシリカゲルカラム(5g)に通し、クロロホルム:メ
タノール(49:1)の混合溶液で溶出し、無色固形物
(161mg、収率42.8%)を得た。 IR(Neat)ν: 3330, 3070, 2970, 2930, 1730, 166
0, 1540, 1365, 1250,1145, 1070, 1020, 845 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.433(9H,s), 1.467(9H,s),
1.487(9H,s), 1.80-2.22(2H,m), 2.289(1H,t,J=6.4H
z), 2.306(1H,t,J=7.4Hz), 3.982(2H,d,J=5.4Hz), 4.02
4(2H,d,J=5.2Hz), 4.438(2H,s), 4.463(1H,m), 6.135(1
H,d,J=9.6Hz), 6.430(1H,d,J=16.6Hz), 6.70-6.92(3H,
m), 7.01(1H,dd,J=9.8Hz,16.6Hz).
【0064】参考例18N−(5,6−ジヒドロキシ−3−チアヘキサンスルホ
ニル)−N−t−ブチルオキシカ ルボニル−Gly−Gly
−Gly−Glu(O t Bu) 2 参考例17で得られたN−(ビニルスルホニル)−N−
t−ブチルオキシカルボニル−Gly−Gly−Gly−Glu
(OtBu)2(161mg、0.267mM)をN,N−ジメ
チルホルムアミド(1ml)、ピリジン(1ml)の混液に
溶かし、1−チオグリセロール(72mg、0.667m
M)を加え、80℃、5時間かきまぜた。クロロホルム
(20ml)、H2O(20ml)、飽和食塩水(1ml)を
加え、激しくかきまぜてから有機層を分取し、無色固形
物(192mg、収率100%)を得た。 IR(KBr)ν: 3330, 2975, 2925, 1730, 1665, 1530,
1365, 1250, 1150 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.444(9H,s), 1.468(9H,s),
1.520(9H,s), 1.65-2.20(4H,m), 2.293(1H,t,J=7.0H
z), 2.306(1H,t,J=7.8Hz), 2.686(2H,t,J=7.4Hz), 3.04
3(2H,dd,J=6.2Hz,10.2Hz), 3.50-4.15(9H,m), 4.434(2
H,s), 4.457(1H,m), 7.072(1H,d,J=7.8Hz), 7.10-7.40
(2H,bs).
【0065】参考例19N−〔6−(ビニルスルホニルアミノ)ヘキサノイル〕
グルタミン酸ジ−t−ブチルエス テル (6−アミノヘキサノイル)Glu(OtBu)2(574m
g、1.5mM)、トリエチルアミン(0.65ml、4.
6mM)をジクロロメタン(9.25ml)に溶かし、ク
ロロエチルスルホニルクロリド(382mg、2.31m
M)のジクロロメタン(9.25ml)の溶液を約15分
で滴下して、同温度で30分かきまぜた。反応液に氷水
(12ml)を加え、氷酢酸(0.24ml)を加えて、よ
くかきまぜてからクロロホルム層を分取した。減圧下に
濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラム(15g)に通
し、メタノール:クロロホルム(3:197)の混合溶
液で溶出し、無色固形物(600mg、収率86.6%)
を得た。 IR(Neat)ν: 3570, 3290, 2980, 2930, 2860, 173
0, 1650, 1530, 1475,1450, 1420, 1390, 1360, 1325,
1250, 1150, 1080, 960, 840, 735 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.386(4H,m), 1.447(9H,s),
1.471(9H,s), 1.50-2.15(6H,m), 2.246(4H,m), 3.037
(2H,t,J=6.8Hz), 4.480(1H,m), 4.720(1H,bs),5.927(1
H,d,J=9.6Hz), 6.233(1H,d,J=18.6Hz), 6.241(1H,bs),
6.519(1H,dd,J=9.6Hz,18.6Hz).
【0066】参考例206−〔N−(ビニルスルホニル)−N−(t−ブチルオ
キシカルボニル)アミノ〕−ヘキ サノイルグルタミン酸
ジ−t−ブチルエステル 参考例19で得られたN−〔6−(ビニルスルホニルア
ミノ)ヘキサノイル〕グルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(660mg、1.3mM)、二炭酸ジ−t−ブチル
(425mg、1.94mM)をピリジン(3ml)に溶か
し、室温で1時間かきまぜた。減圧下に濃縮乾固し、残
渣をシリカゲルカラム(7g)に通し、ヘキサン:クロ
ロホルム(1:1)の混合溶液で溶出し、無色固形物
(617mg、収率84.3%)を得た。 IR(Neat)ν: 3380, 2980, 2930, 1725, 1650, 153
0, 1470, 1450, 1360,1280, 1250, 1145 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.333(2H,m), 1.443(9H,s),
1.468(9H,s), 1.512(9H,s), 1.659(4H,m), 1.80-2.13(2
H,m), 2.13-2.40(4H,m), 3.660(2H,t,J=7.6Hz), 4.571
(1H,m), 6.084(1H,d,J=9.8Hz), 6.131(1H,d,J=7.6Hz),
6.362(1H,d,J=16.6Hz), 6.862(1H,dd,J=9.8Hz,16.6Hz). 参考例216−〔N−(5,6−ジヒドロキシ−3−チアヘキサン
スルホニル)−N−(t−ブチル オキシカルボニル)ア
ミノ〕−ヘキサノイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル 参考例20で得られた6−〔N−(ビニルスルホニル)
−N−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ〕−ヘキ
サノイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(200
mg、0.22mM)に(2S)−1−チオグリセロール
(49mg、0.45mM)を加え、トリエチルアミン
(18mg)を加え2時間かきまぜた。反応液を減圧下に
濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラム(5g)に通し、
メタノール:クロロホルム(1:99)の混合溶液で溶
出し、無色固形物(174mg、収率72.1%)を得
た。 IR(Neat)ν: 3400, 2970, 2920, 2860, 1720, 164
0, 1540, 1450, 1390,1365, 1345, 1275, 1520, 1145,
1130 cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.366(2H,m), 1.447(9H,s),
1.470(9H,s), 1.536(9H,s), 1.667(4H,m), 1.80-2.40(8
H,m), 2.696(2H,t,J=7.8Hz), 2.964(2H,t,J=7.8Hz), 3.
50-3.80(7H,m), 3.855(1H,m), 4.454(1H,m), 6.301(1H,
d,J=7.8Hz).
【0067】参考例226,7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタン酸t−ブチル
エステル アクリル酸t−ブチルエステル(15g)とチオグリセ
ロール(15g)を無溶媒で混ぜ、反応混合物にトリエ
チルアミンを1滴加えることにより発熱的に反応が進行
して反応液が均一になった。反応液を酢酸エチルで希釈
し、水洗後溶媒を乾燥し、減圧濃縮することにより無色
油状物の表題化合物(25.79g,収率93%)を得
た。 IR(Neat)ν: 3380, 2970, 2920, 1720, 1360, 1245,
1145cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.46(9H,s), 2.40-2.85(7H,m),
3.15-3.30(1H,m), 3.50-3.65(1H,m), 3.70-3.90(2H,m) 参考例236,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタ
ン酸t−ブチルエステル 参考例22で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
ヘプタン酸t−ブチルエステル(2.0g),ジメチル
アミノピリジン(2.27g)のジクロロメタン(20
ml)溶液に塩化パルミトイル(4.66g)を加え、
室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=10:1)で精製して、無色油状物の
表題化合物(4.848g,収率80%)を得た。 IR(Neat)ν: 2920, 2850, 1725, 1455, 1360, 1245,
1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.26(48
H,s), 1.45(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.31(4H,t,J=7.4
Hz), 2.52(2H,t,J=6.8Hz), 2.70-2.85(4H,m), 4.19(1H,
dd,J=12.0,5.8Hz), 4.36(1H,dd,J=12.0,3.4Hz), 5.16(1
H,m).
【0068】参考例246,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタ
ン酸 参考例23で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸t−ブチルエステル(4.8
4g)のジクロロメタン(1ml)溶液にトリフルオロ
酢酸(4ml)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液
を濃縮し、得られた残渣をヘキサンで洗浄して無色粉末
の表題化合物(4.46g,収率100%)を得た。 参考例25Fmoc−Glu(OBu t )−Glu(OBu t 2 N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)グル
タミン酸−γ−t−ブチルエステル(3.0g),グル
タミン酸ジ−t−ブチルエステル塩酸塩(2.50
g),DEPC(1.73g)およびトリエチルアミン
(2.13g)のジメチルホルムアミド(30ml)溶
液を室温で1時間撹拌した。溶媒を濃縮し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)で精製して、無色シロップ状
の表題化合物(4.328g,収率92%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2930, 1727, 1710, 1660, 1533,
1450, 1367, 1253, 1153cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.42(9H,s), 1.46(18H,s), 1.8
0-2.50(8H,m), 4.10-4.50(5H,m), 5.74(1H,d,J=7.2Hz),
6.96(1H,d,J=7.2Hz), 7.25-7.45(4H,m), 7.60(2H,d,J=
7.2Hz), 7.76(2H,d,J=6.8Hz).
【0069】参考例26Glu(OBu t )−Glu(OBu t 2 参考例25で得られたFmoc−Glu(OBut)−
Glu(OBut2(4.32g)のジクロロメタン
(10ml)−ピペリジン(10ml)溶液を室温で一
夜撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し
て、無色油状物の表題化合物(2.51g,収率87
%)を得た。 IR(Neat)ν: 3320, 2980, 2930, 1730, 1675, 1505,
1455, 1390, 1365, 1250, 1150cm-11 H−NMR(CDCl3)δ: 1.42(9H,s), 1.45(9H,s), 1.46
(9H,s), 1.80-2.40(8H,m), 3.45(1H,q,J=7.0Hz), 3.73
(2H,brs), 4.42(1H,m), 7.75(1H,d,J=8.2Hz).
【0070】参考例276,7−ジヒドロキシ−3−メチル−4−チアヘプタン
酸t−ブチルエステル チオグリセロール(0.835ml)にクロトン酸t−
ブチル(10ml)とトリエチルアミン(1ml)を加
え、60℃で48時間撹拌した。放冷後、反応液に水を
加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し、表題化合物
(1.82g,収率73%)を無色油状化合物として得
た。 IRνmax neatcm-1; 3400, 1725.1 H−NMR(CDCl3)δ; 1.34 (3H, d, J=6.8Hz), 1.47
(9H, s), 2.34-2.84 (4H, m), 3.11-3.34 (1H, m), 3.5
0-3.93 (3H, m). 参考例286,7−ビスパルミトイルオキシ−3−メチル−4−チ
アヘプタン酸t−ブチルエステル 参考例27で得られた6,7−ジヒドロキシ−3−メチ
ル−4−チアヘプタン酸t−ブチルエステル(500m
g)のクロロホルム(30ml)溶液に、トリエチルア
ミン(5.6ml)と塩化パルミトイル(5.50g)
とジメチルアミノピリジン(5mg)を加え、室温で4
8時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出
し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、表題化合
物(1.43g,収率99%)を無色油状化合物として
得た。 IRνmax neatcm-1; 1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.05-
1.41 (51H, m), 1.46(9H, s), 1.52-1.72 (4H, m), 2.2
5-3.32 (9H, m), 4.12-4.42 (2H, m), 5.07-5.22 (1H,
m).
【0071】参考例296,7−ビスパルミトイルオキシ−3−メチル−4−チ
アヘプタン酸 参考例28で得られた6,7−ビスパルミトイルオキシ
−3−メチル−4−チアヘプタン酸t−ブチルエステル
(1.43g)のクロロホルム(4ml)溶液にトリフ
ルオロ酢酸(4ml)を加え、室温で4時間撹拌し、反
応液を濃縮し、表題化合物(1.31g,収率100
%)を無色固体として得た。 IRνmax KBrcm-1; 3450, 1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.6Hz), 1.03-
1.50 (51H, m), 1.50-1.74 (4H, m), 2.32 (4H, t, J=
7.8Hz), 2.37-2.86 (3H, m), 2.76 (2H, d, J=6.6Hz),
4.18 (1H, dd, J=4.6, 11.8Hz), 4.37 (1H, dd, J=3.4,
11.8Hz), 5.07-5.23 (1H, m).
【0072】参考例304−(ビニルスルホニルアミノメチル)ベンゾイルグル
タミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例37で得られた4−(アミノメチル)ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル塩酸塩(255m
g)、トリエチルアミン(0.27ml)をジクロロメ
タン(4ml)に溶かし、 クロロエチルスルホニルクロ
リド(161mg)のジクロロメタン(4ml)溶液を
氷冷下約15分で滴下して、 同温度で30分かきまぜ
た。 反応液に氷水(12ml)、クロロホルム(10m
l)を加え、 よくかきまぜてから有機層を分取した。有
機層を減圧下に濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=1:9
9)で精製し、無色固形物(172mg、収率58.3
%)を得た。 IR(neat)ν; 3300, 2970, 2920, 1725, 1640, 1610,
1570, 1530, 1500, 1450, 1360, 1320, 1250, 1145, 10
90, 1065, 840, 850cm-1 1 H−NMR(DMSO-d6)δ;1.423(9H,s),1.495(9H,s),1.
88-2.28(2H,m),2.28-2.54(2H,m),4.272(2H,d,J=6.6Hz),
4.655(1H,m),4.820(1H,bs),5.941(1H,d,J=9.6Hz),6.266
(1H,d,J=16.4Hz),6.496(1H,dd,J=9.6Hz,16.4Hz),7.091
(1H,d,J=6.6Hz),7.390(2H,d,J=8.4Hz),7.808(2H,d,J=8.
4Hz)
【0073】参考例314−(N−ビニルスルホニル−N−t−ブチルオキシカ
ルボニルアミノメチル)ベンゾイ ルグルタミン酸ジ−t
−ブチルエステル 参考例30で得られた4−(ビニルスルホニルアミノメ
チル)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル
(172mg)、二炭酸ジ−t−ブチル(118mg)
をピリジン(1ml)に溶かし、室温で1時間かきまぜ
た。有機層を減圧下に濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム:n−ヘキサン
=1:1)で精製し、無色固形物(145mg、収率7
0.3%)を得た。 IR(neat)ν; 3350, 2980, 2925, 1725, 1650, 1610,
1575, 1530, 1500, 1475, 1455, 1390, 1360, 1300, 12
80, 1140cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ;1.418(9H,s),1.469(9H,s),1.49
3(9H,s),1.95-2.28(2H,m),2.28-2.60(2H,m),4.662(1H,
m),4.914(2H,s),6.016(1H,d,J=10.0Hz),6.307(1H,d,J=1
6.4Hz),6.755(1H,dd,J=10.0Hz,16.4Hz),6.014(1H,d,J=
7.8Hz),7.408(2H,d,J=8.2Hz),7.797(2H,d,J=8.4Hz) 参考例324−(N−(2−((2R)−2,3−ジハイドロキシ
プロピルチオ)エチルスルホニル)−N−t−ブチルオ
キシカルボニルアミノメチル)ベン ゾイルグルタミン酸
ジ−t−ブチルエステル 参考例31で得られた4−(N−ビニルスルホニル−N
−t−ブチルオキシカルボニルアミノメチル)ベンゾイ
ルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(145m
g)、(2R)−3−メルカプト−1,2−プロパンジ
オール(34mg)にトリエチルアミン(18mg)を
加え、室温で30分かきまぜた。 反応液にクロロホルム
(20ml)、飽和食塩水(20ml)を加え、よくふ
りまぜてから、 クロロホルム層を分取し、 硫酸ナトリウ
ムで乾かしてから、 減圧下に濃縮乾固した。 残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロ
ホルム=1:99)で精製し、無色固形物(0.151
g、収率88.8%)を得た。 IR(neat)ν; 3380, 2980, 2930, 2870, 1725, 1645,
1570, 1535, 1500, 1470, 1450, 1410, 1390, 1360, 13
50, 1300, 1280, 1250, 1140cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ;1.431(9H,s),1.498(9H,s),1.54
5(9H,s),1.90-2.28(2H,m),2.28-2.60(6H,m),2.860(1H,b
s),3.045(1H,bs),3.40-3.70(5H,m),4.639(1H,m),4.918
(2H,s),7.279(1H,d,J=7.0Hz),7.479(2H,d,J=8.2Hz),7.8
16(2H,d,J=8.2Hz)
【0074】参考例336,7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキシ)−
4−チアヘプタン酸−t−ブチル エステル 参考例22で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
ヘプタン酸−t−ブチルエステル(500mg),後藤
ら(日本化学雑誌,88巻,102頁,1967年)の
方法で合成される12−フェニルドデカン酸(1.23
g),4−ジメチルアミノピリジン(650mg)のジ
クロロメタン(10ml)−アセトニトリル(10m
l)溶液にジイソプロピルカルボジイミド(670m
g)を加え、室温で一日撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して、無
色油状物の表題化合物(1.221g,収率77%)を
得た。 IR(Neat)ν: 2920, 2850, 1730, 1490, 1450, 1360,
1240, 1150, 690cm-1.1H−NMR(CDCl3)δ: 1.26(28
H,s), 1.45(9H,s), 1.50-1.70(8H,m), 2.31(4H,t,J=7.2
Hz), 2.45-2.65(6H,m), 2.70-2.85(4H,m), 4.18(1H,dd,
J=12.0,6.0Hz), 4.36(1H,dd,J=12.0,3.5Hz), 5.17(1H,
m), 7.10-7.30(10H,m). 参考例346,7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキシ)−
4−チアヘプタン酸 参考例33で得られた6,7−ビス(12−フェニルド
デカノイルオキシ)−4−チアヘプタン酸−t−ブチル
エステル(1.22g)のジクロロメタン(2ml)−
トリフルオロ酢酸溶液(6ml)を、室温で2時間撹拌
後、溶媒を減圧留去して、無色油状物の表題化合物
(1.12g,収率99%)を得た。 IR(Neat)ν: 2920, 2850, 1735, 1710, 1450, 1240,
1160, 695cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.26(28H,s), 1.50-1.75(8H,
m), 2.31(4H,t,J=7.5Hz), 2.55-2.90(10H,m), 4.17(1H,
dd,J=12.0,5.8Hz), 4.36(1H,dd,J=12.0,3.8Hz),5.15(1
H,m), 7.10-7.35(10H,m).
【0075】参考例354−(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)安息香
4−(アミノメチル)安息香酸(25g)の2規定水酸
化ナトリウム水溶液(100ml)溶液に、氷冷下でベ
ンジルオキシカルボニルクロリド(33.8g)のテト
ラヒドロフラン(50ml)溶液を滴下し、2時間撹拌
した。生じた沈殿物を濾取し、水、1規定塩酸、エーテ
ルにて洗浄し、減圧下に乾燥して無色粉末の表題化合物
(10.5g,収率22%)を得た。 IR(KBr)ν: 3313, 1684, 1612, 1529, 1430, 1322, 1
292, 1253, 1054, 761, 696cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 4.26(2H,d,J=6.2Hz), 5.05(2H,
s), 7.31(2H,d,J=8.0Hz), 7.36(5H,s), 7.87(2H,d,J=8.
0Hz). 参考例364−(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)ベンゾ
イルグルタミン酸ジ−t−ブチル エステル 参考例35で得られた4−(ベンジルオキシカルボニル
アミノメチル)安息香酸(1.0g)、グルタミン酸ジ
t−ブチルエステル塩酸塩(1.15g)、DEPC
(860mg)のジメチルホルムアミド(20ml)溶
液にトリエチルアミン(1.06g)を滴下し、室温で
1時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=2:1)で精製し、無色ワックス状の表題化
合物(1.86g,収率100%)を得た。 IR(Neat)ν: 1720, 1700, 1640, 1530, 1500, 1360,
1250, 1145cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.90
-2.55(4H,m), 4.43(2H,d,J=6.0Hz), 4.66(1H,m), 5.15
(3H,s), 7.01(1H,d,J=7.0Hz), 7.30-7.40(7H,m), 7.79
(2H,d,J=8.4Hz).
【0076】参考例374−(アミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−
ブチルエステル塩酸塩 参考例36で得られた4−(ベンジルオキシカルボニル
アミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチル
エステル(1.85g)、10%パラジウム炭素(20
0mg)のメタノール(13ml)懸濁液を、水素(8
0ml)で接触還元した。触媒を濾去し、濾液に4規定
塩酸酢酸エチル溶液(0.88ml)を加え、溶媒を濃
縮してアモルファス状の表題化合物を得た。 IR(KBr)ν: 3400, 3000, 1731, 1650, 1540, 1506, 1
369, 1235, 1151cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.41(9H,s), 1.48(9H,s), 1.90
-2.40(4H,m), 4.13(2H,s), 4.59(1H,m), 7.48(2H,d,J=
8.0Hz), 7.69(3H,d,J=8.0Hz). 参考例38(2R,6R) 4−〔2−(9−フルオレニルメチル
オキシカルボニルアミノ)−6, 7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノメチル〕ベン
ゾイルグル タミン酸ジ−t−ブチルエステル J.W.Metzgerら(インターナショナル・ジャ
ーナル・オブ・ペプチド・プロテイン・リサーチ,38
巻,545頁,1991年)の方法で合成できる(2
R,6R) 6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−2
−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノ)
−4−チアヘプタン酸(200mg),参考例37で得
られた4−(アミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ
−t−ブチルエステル塩酸塩(106mg),DEPC
(55mg),トリエチルアミン(70mg)のジメチ
ルホルムアミド(10ml)溶液を室温で30分間撹拌
した。溶媒を減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
2:1)で精製して、無色ワックス状の表題化合物(2
47mg,収率87%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1660, 1530,
1500, 1445, 1360, 1240, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.40-1.65(4H,m), 1.9
5-2.50(8H,m), 2.77(2H,d,J=6.6Hz), 2.90-3.00(2H,m),
4.05-4.55(8H,m), 4.66(1H,m), 5.24(1H,m), 5.78(1H,
br), 6.98(1H,br), 7.02(1H,d,J=7.4Hz), 7.25-7.45(6
H,m), 7.58(2H,d,J=7.4Hz), 7.76(2H,d,J=7.2Hz), 7.78
(2H,d,J=8.4Hz).
【0077】参考例39(2R,6R) 4−〔2−アミノ−6,7−ビス(パ
ルミトイルオキシ)−4−チアヘ プタノイルアミノメチ
ル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例38で得られた(2R,6R) 4−〔2−(9
−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノ)−6,
7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイ
ルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチ
ルエステル(243mg)のジクロロメタン(0.5m
l)−ピペリジン(2ml)溶液を室温で30分間撹拌
した。溶媒を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
3:1→1:3)で精製して、無色ワックス状の表題化
合物(195mg,収率97%)を得た。 IR(Neat)ν: 3350, 2920, 2850, 1730, 1650, 1535,
1520, 1500, 1460, 1450, 1360, 1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.45-1.65(4H,m), 1.7
3(2H,brs), 1.90-2.50(8H,m), 2.75(2H,d,J=6.4Hz), 2.
81(1H,dd,J=13.4,8.4Hz), 3.14(1H,dd,J=13.4,3.8Hz),
3.57(1H,dd,J=8.4,4.0Hz), 4.14(1H,dd,J=12.0,6.2Hz),
4.36(1H,dd,J=12.0,3.2Hz), 4.49(2H,d,J=6.2Hz), 4.6
6(1H,m), 5.16(1H,m), 7.02(1H,d,J=7.4Hz), 7.35(2H,
d,J=8.2Hz), 7.79(2H,d,J=8.2Hz), 7.83(1H,br).
【0078】参考例406,7−ジヒドロキシ−2−メチル−4−チアヘプタン
酸t−ブチルエステル チオグリセロール(0.835ml)にメタクリル酸t
−ブチル(10ml)とトリエチルアミン(1ml)を
加え、60℃で48時間撹拌した。放冷後、反応液に水
を加え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸水溶液、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し、表題化合物
(2.11g,収率84%)を無色油状化合物として得
た。 IRνmax neatcm-1; 3400, 1720.1 H−NMR(CDCl3)δ; 1.21 (3H, d, J=6.6Hz), 1.47
(9H, s), 2.50-2.90 (5H, m), 3.50-3.63 (1H, m), 3.6
8-3.88 (2H, m). 参考例416,7−ビスパルミトイルオキシ−2−メチル−4−チ
アヘプタン酸t−ブチルエステル 参考例40で得られた6,7−ジヒドロキシ−2−メチ
ル−4−チアヘプタン酸t−ブチルエステル(500m
g)のクロロホルム(30ml)溶液に,トリエチルア
ミン(5.6ml)と塩化パルミトイル(5.50g)
とジメチルアミノピリジン(5mg)を加え、室温で4
8時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出
し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、表題化合
物(1.33g,収率91%)を無色油状化合物として
得た。 IRνmax neatcm-1; 1730, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.40 (51H, m), 1.45(9H, s), 1.50-1.70 (4H, m), 2.3
1 (4H, t, J=7.4Hz), 2.45-2.90 (5H, m), 4.18 (1H, d
d, J=5.8, 11.8Hz), 4.36 (1H, dd, J=3.4, 11.8Hz),
5.08-5.23 (1H,m).
【0079】参考例426,7−ビスパルミトイルオキシ−2−メチル−4−チ
アヘプタン酸 参考例41で得られた6,7−パルミトイルオキシ−2
−メチル−4−チアヘプタン酸t−ブチルエステル
(1.33g)のクロロホルム(4ml)溶液にトリフ
ルオロ酢酸(4ml)を加え、室温で4時間撹拌し、反
応液を濃縮し、表題化合物(1.23g,収率100
%)を無色固体として得た。 IRνmax KBrcm-1; 1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.48 (51H, m), 1.48-1.72 (4H, m), 2.31 (4H, t, J=
7.8Hz), 2.32 (2H, t, J=7.8Hz), 2.62-3.00 (5H, m),
4.16 (1H, dd, J=6.0, 12.0Hz), 4.37 (1H, dd, J=3.2,
12.0Hz), 5.07-5.22 (1H, m).
【0080】参考例433,4−エポキシ−2−ブタノール 3−ブテン−2−オール(10.05g)を塩化メチレ
ン(200ml)に溶かし、氷冷下m−クロロ過安息香
酸(28.4g)を加え、室温で一日撹拌した。析出し
ている白色固体をろ去した後、ろ液を減圧蒸留(20m
Hg,65℃)し、無色油状物の表題化合物(4.55
g,収率34%)を得た。 IR(Neat)ν : 3412,3000, 2933, 2881, 1650, 1450,
1371, 1288, 1101, 974, 935, 887cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ: 4.00(1H, m), 3.62(1.3H, m),
3.05-2.94(2.5H, m), 2.85-2.68(4.7H, m), 1.28(6.7H,
dd,J=8.8,6.6Hz). 参考例446,7−ジヒドロキシ−4−チアオクタン酸−メチルエ
ステル 参考例43で得られた3,4−エポキシ−2−ブタノー
ル(1.13g)の塩化メチレン(4ml)溶液に、氷
冷下3−メルカプトプロピオン酸メチル(2.00m
l)とナトリウムメチラート(260μl)を加え、室
温で一日撹拌した。反応液に1N塩酸を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、溶媒を減圧留去して、得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサ
ン=2:1)で精製し、無色油状物の表題化合物(1.
47g,収率55%)を得た。 IR(Neat)ν: 3419, 2972, 2927, 1732, 1439, 1362,
1252, 1140, 1055, 2985cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ: 3.90(0.5H, m), 3.72(3H, s),
3.63(0.5H, m), 3.50(1H, m), 2.88-1.18(3H,m).
【0081】参考例456,7−ジヒドロキシ−4−チアオクタン酸 参考例44で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
オクタン酸−メチルエステル(1.47g)を、メタノ
ール(20ml)−水(1ml)の混合溶液に溶かし、
氷冷下ナトリウムメチラート(1.5ml)を加え、室
温で一日撹拌した。反応液に1N塩酸を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、溶媒を減圧留去し、無色油状物の表題化合
物(1.00g,収率73%)を得た。 IR(Neat)ν: 3400, 2975, 2925, 1720, 1400, 1230,
1130, 1050, 990cm-1.1H-NMR(CDCl3)δ: 3.58-3.28
(4H, m), 2.69-2.37(6H, m), 1.06-0.90(3H,m).
【0082】参考例466,7−ビス(12−シクロヘキシルドデカノイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸 t− ブチルエステル 塩化12−シクロヘキシルドデカノイル(301mg,
1.0mM)、参考例22で得られた6,7−ジヒドロ
キシ−4−チアヘプタン酸 t−ブチルエステル(11
2mg,0.5mM)をジクロロメタン(2ml)に溶か
し、氷冷下にジメチルアミノピリジン(122mg,1.
0mM)、トリエチルアミン(0.1ml,0.0725m
M)を加え、氷冷下30分かきまぜた後、室温で1時間
かきまぜた。反応液にジクロロメタン(15ml)、水
(20ml)を加え、よくかきまぜた後、ジクロロメタン
層を分取した。これを減圧下に濃縮乾固し、無色飴状物
質として表題化合物(389mg,収率71.5%)を得
た。 IR(neat)ν:2920, 2850, 1735, 1440, 1410, 139
0, 1360, 1245, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.872(2H,m), 1.17844(H,m),
1.253(52H,s), 1.660(4H,m), 2.314(4H,t,J=7.8Hz),
2.523(2H,t,J=8.2Hz), 2.748(2H,t,J=6.6Hz), 2.797(2
H,t,J=6.6Hz), 4.186(1H,dd,J=6.0Hz,12.0Hz), 4.366(1
H,dd,J=1.4Hz,12.0Hz), 5.153(1H,m) 参考例476,7−ビス(12−シクロヘキシルドデカノイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸 参考例46で得られた6,7−ビス(12−シクロヘキ
シルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタン酸 t−
ブチルエステル(346mg,0.45mM)をトリフル
オロ酢酸(2ml)に溶かし、室温で1時間かきまぜた。
反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣をトルエン(1×2
ml)に溶かして再び減圧下に濃縮乾固した。残渣をジク
ロロメタン(2×2ml)に溶かし減圧下に濃縮乾固し無
色固形物として表題化合物(333mg,収率100%)
を得た。 IR(neat)ν:2920, 2850, 1735, 1705, 1440, 141
0, 1360, 1340, 1240,1155, 1105, 1050cm-1
【0083】参考例4812−シクロヘキシルドデカン酸 三酸化クロム CrO3(VI)(3.204g,32.04m
M)を氷冷下硫酸(2.76ml)に溶かし、しばらくか
きまぜた後、水(4.8ml)を加え完全に溶かす。得ら
れた溶液を、氷冷下12−シクロヘキシルドデカノール
(5.36g,20mM)のアセトン(300ml)溶液
に滴下し、更に1時間かきまぜた。反応液に iso−プロ
パノール(約2ml)を加えてから減圧下に濃縮乾固し、
残渣に水(50ml)、クロロホルム(50ml)を加え
て、よくかきまぜてからクロロホルム層を分取した。こ
れを無水硫酸ナトリウムで乾燥後、シリカゲルカラム
(50g)に吸着し、メタノール:クロロホルム(1:
49)の混合溶液で溶出して無色粉末として表題化合物
(5.3g,収率58.7%)を得た。 参考例4911−シクロヘキシルウンデシルイソシアネイト 参考例48で得られた12−シクロヘキシルドデカン酸
(1.695g,6mM)をジクロロメタン(6ml)、
塩化チオニル(6ml)の混合物に溶かし、1時間加熱還
流した。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣をテトラヒ
ドロフラン(15ml)にとかし、氷冷下アジ化ナトリウ
ム(520mg,8mM)のメタノール(20ml)溶液を
滴下した。これを氷冷下に30分かきまぜ、更に室温で
1時間かきまぜた後、減圧下に濃縮乾固した。残渣をト
ルエン(20ml)に溶かし、飽和食塩水(10×2ml)
で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、約半分まで濃縮
してから、100℃で30分かきまぜた。反応液を減圧
下に濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラム(5g)に吸
着し、n−ヘキサンで溶出し、無色油状物物質として表
題化合物(724mg,収率41.8%)を得た。
【0084】参考例506,7−ビス(11−シクロヘキシルウンデシルカルバ
モイルオキシ)−4−チアヘプタ ン酸 t−ブチルエス
テル 参考例49で得られた11−シクロヘキシルウンデシル
イソシアネイト(236mg,0.812mM)、参考例
22で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタ
ン酸 t−ブチルエステル(84mg,0.375mM)
をジクロロメタン(1.5ml)に溶かし、ジ−n−ブチ
ルすず(247mg,0.812mM)を加え室温で16
時間かきまぜた。反応液をシリカゲルカラム(5g)に
吸着し、n−ヘキサン、クロロホルム(1:4)で溶出
し、さらにシリカゲルカラム(5g)、酢酸エチル:n
−ヘキサン(1:4)の混合溶液で精製して無色飴状物
質として表題化合物(316mg,収率100%)を得
た。 IR(neat)ν:3330, 2920, 2850, 1730, 1710, 170
0, 1530, 1460, 1440,1360, 1250, 1140cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.863(4H,m), 1.444(4H,m),
1.252(48H,s), 1.451(11H,s), 1.660(8H,m), 2.525(2H,
t,J=7.0Hz), 2.737(2H,d,J=6.2Hz), 2.804(2H,t,J=8.0H
z), 3.159(9H,q,J=6.8Hz), 4.250(2H,d,J=5.4Hz), 4.68
-4.90(2H,m), 5.020(1H,m) 参考例516,7−ビス(11−シクロヘキシルウンデシルカルバ
モイルオキシ)−4−チアヘプタ ン酸 参考例50で得られた6,7−ビス(11−シクロヘキ
シルウンデシルカルバモイルオキシ)−4−チアヘプタ
ン酸 t−ブチルエステル(316mg,0.39mM)
をトリフルオロ酢酸(1ml)に溶かし、室温で1時間か
きまぜた。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣をトルエ
ン(1ml)に溶かし、得られる溶液を減圧下に濃縮乾固
し残渣をジクロロメタン(1ml)に再び溶かし、ついで
減圧下に濃縮乾固し、無色固形物として表題化合物(2
91mg,収率100%)を得た。本品は精製することな
く、次の反応に用いた。
【0085】参考例52(2R)−3−アセチルチオ−2−メチルプロピオン酸
メチルエステル (S)−(+)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
ン酸メチルエステル(8.00g)とトリフェニルホス
フィン(26.64g)のテトラヒドロフラン(170
ml)溶液に0℃でアゾジカルボン酸ジエチル(16ml)
を加え、0℃で30分撹拌し、さらに、チオ酢酸を0℃
で加え、室温で16時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留
去した。残さをヘキサンで洗い、ろ液を濃縮し、残さを
蒸留(83−87℃/0.2mmHg)し、表題化合物
(4.95g,収率41%)を無色油状物として得た。 IR(neat)ν:2980, 2950, 1730, 1690, 1455, 143
0, 1350, 1220, 1170,1130, 950cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=7.0Hz), 2.33(3
H,s), 2.60-2.79(1H,m), 2.97-3.18(2H,m), 3.70(3H,s) 参考例53(2R,6R)−6,7−ジヒドロキシ−2−メチル−
4−チアヘプタン酸メチルエステ 参考例52で得られた(2R)−3−アセチルチオ−2
−メチルプロピオン酸メチルエステル(528mg)に7
%アンモニアエタノール溶液(3ml)を加え、室温で4
時間撹拌し、反応液を濃縮した。残さを塩化メチレン
(18ml)に溶かし、亜鉛(1.37g),酸性溶液
(メタノール:塩酸:硫酸=100:6.5:9)(6
ml),グリシドール(2.22g)を加え、24時間加
熱還流した。放冷後、反応液に水を加え、塩化メチレン
で抽出し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロマトグラ
フィー(酢酸エチル)で精製し、表題化合物(162m
g,収率26%)を無色油状物質として得た。 IR(neat)ν:3400, 2930, 2870, 1730, 1630, 145
0, 1430, 1370, 1355,1210, 1160, 1070, 1030cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=6.8Hz), 2.53-
3.10(5H,m), 3.55-3.99(3H,m), 3.72(3H,s)
【0086】参考例54(2R,6R)−6,7−イソプロピリデン−2−メチ
ル−4−チアヘプタン酸メチルエ ステル 参考例53で得られた(2R,6R)−6,7−ジヒド
ロキシ−2−メチル−4−チアヘプタン酸メチルエステ
ル(162mg)の塩化メチレン(1.6ml)溶液に2,
2−ジメトキシプロパン(0.34ml)とp−トルエン
スルホン酸・一水和物(5mg)とを加え、室温で24時
間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を
加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、表題化合物(1
80mg,収率93%)を無色油状物質として得た。 IR(neat)ν:2980, 2930, 2870, 1730, 1450, 143
0, 1370, 1250, 1210,1160, 1055, 860cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=6.8Hz), 1.36(3
H,s), 1.43(3H,s), 2.55-2.95(5H,m), 3.65-3.76(1H,
m), 3.71(3H,s), 4.04-4.32(2H,m) 参考例55(2R,6R)−6,7−イソプロピリデン−2−メチ
ル−4−チアヘプタン酸 参考例54で得られた(2R,6R)−6,7−イソプ
ロピリデン−2−メチル−4−チアヘプタン酸メチルエ
ステル(180mg)のテトラヒドロフラン(2.2ml)
溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(2.2ml)を加
え、室温で3.5時間撹拌した。反応液に5%クエン酸
水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、表題
化合物(168mg,収率99%)を無色油状物質として
得た。 IR(neat)ν:2980, 2930, 1730, 1700, 1450, 141
0, 1370, 1220, 1150,1055, 860cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,d,J=6.8Hz), 1.36(3
H,s), 1.43(3H,s), 2.56-2.98(5H,m), 3.71(1H,dd,J=6.
2,8.2Hz), 4.11(1H,dd,J=6.0,8.2Hz), 4.18-4.33(1H,m)
【0087】参考例564−((2R,6R)−6,7−イソプロピリデン−2
−メチル−4−チアヘプタノイル アミノ)ベンゾイルグ
ルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 4−アミノベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(543mg)のピリジン(4ml)溶液に三塩化リン
(0.063ml)を加え、室温で2時間撹拌後、参考例
55で得られた(2R,6R)−6,7−イソプロピリ
デン−2−メチル−4−チアヘプタン酸(168mg)の
ピリジン(3ml)溶液を加え、室温で24時間撹拌し
た。反応液に5%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで
抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。
残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:アセトン=2:1)で精製し、表題化合物(358
mg,収率84%)を無色油状物質として得た。 IR(neat)ν:3310, 2970, 2930, 1730, 1640, 159
5, 1530, 1500, 1365,1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,d,J=6.8Hz), 1.35(3
H,s), 1.42(12H,s), 1.95-3.03(9H,m), 3.65-4.72(4H,
m), 7.00(1H,d,J=7.4Hz), 7.58-7.86(5H,m) 参考例574−((2R,6R)−6,7−ジヒドロキシ−2−メ
チル−4−チアヘプタノイルアミ ノ)ベンゾイルグルタ
ミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例56で得られた4−((2R,6R)−6,7−
イソプロピリデン−2−メチル−4−チアヘプタノイル
アミノ)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステ
ル(100mg)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液に5
0%ぎ酸(2ml)水溶液を加え、室温で5時間撹拌し
た。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残さをシリカゲル
クロマトグラフィー(酢酸エチル〜アセトン)で精製
し、表題化合物(58mg,収率62%)を無色油状物質
として得た。 IR(neat)ν:3430, 2970, 2920, 1730, 1630, 152
0, 1500, 1360, 1250,1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=6.6Hz), 1.42(9
H,s), 1.49(9H,s), 1.90-3.00(9H,m), 3.54-3.92(3H,
m), 4.56-4.70(1H,m), 7.26(1H,d,J=7.4Hz), 7.60(2H,
d,J=8.8Hz), 7.73(2H,d,J=8.8Hz), 8.69(1H,bs)
【0088】参考例584−〔6(R),7−ジヒドロキシ−4−チアヘプタノ
イルアミノ〕ベンゾイルグルタミ ン酸ジ−t−ブチルエ
ステル 参考例5で得られた2,2′−ジチオビス〔(4−
((1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)プロピ
ル)カルバモイル)フェニル)カルバモイルエタン〕
(2.35g)、亜鉛末(1.15g)のジクロロメタ
ン(20ml)溶液に酸性溶液(メタノール:塩酸:硫酸
=100:6.5:1)(8ml)を加え、室温で15分
間撹拌した。つづいて反応液に(R)−グリシドール
(1.88g)を加え、40℃で5時間撹拌した。反応
液をジクロロメタンで希釈し、5%KHSO4水溶液、
飽和食塩水で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。溶媒を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=3
0:1→10:1)で精製して、無色飴状の表題化合物
(1.75g,収率64%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 1725, 1635, 1590, 1530, 150
0, 1360, 1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.42(9H,s), 1.48(9H,s), 1.
90-2.50(4H,m), 2.50-2.75(4H,m), 2.87(2H,t,J=6.2H
z), 3.30-3.95(5H,m), 4.62(1H,m), 7.30(1H,d,J=7.4H
z), 7.60(2H,d,J=8.8Hz), 7.73(2H,d,J=8.8Hz), 8.91(1
H,s) 参考例59(R)−S−ベンジルチオグリセロール (R)−グリシドール(1.48g)、ベンジルメルカ
プタン(2.48g)のメタノール(6ml)溶液に28
%ナトリウムメチラート(3滴)を加え、室温で30分
間撹拌した。ついで、溶媒を濃縮して無色飴状の表題化
合物(4.08g,収率100%)を得た。 IR(neat)ν:3350, 2910, 1485, 1450, 1415, 106
5, 1020, 695cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:2.36(2H,s), 2.51(1H,dd,J=1
3.8,7.6Hz), 2.60(1H,dd,J=13.8,5.0Hz), 3.50(1H,dd,J
=11.0,5.8Hz), 3.60-3.85(2H,m), 3.74(2H,s),7.20-7.4
5(5H,m)
【0089】参考例606(R),7−ジヒドロキシ−4−チア−2(E)−ヘ
プテン酸−t−ブチルエステル および6(R),7−ジ
ヒドロキシ−4−チア−2(Z)−ヘプテン酸−t−ブ
チルエステル 参考例59で得られた(R)−S−ベンジルチオグリセ
ロール(4.08g)のテトラヒドロフラン(40ml)
−液体アンモニア(10ml)溶液に−78℃で青黒色が
持続するまでナトリウム(760mg)を加えた。アンモ
ニアを留去した後、塩酸メタノールを加えて酸性にし、
溶媒を濃縮した。得られた残渣をメタノール(5ml)に
溶解し、プロピオール酸−t−ブチルエステル(2.5
0g)、トリエチルアミン(1ml)を加え、室温で5時
間撹拌した。析出した不溶物を除いた後、溶媒を濃縮
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して、
無色油状物の表題化合物(E体:1.02g,収率21
%)、(Z体:3.01g,収率62%)を得た。 E体 IR(neat)ν: 3400, 2970, 2925, 1700, 1680, 157
5, 1365, 1310, 1250,1140cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.48(9H,s), 2.39(1H,br s),
2.80-3.10(3H,m), 3.55-3.85(2H,m), 3.93(1H,m), 5.7
6(1H,d,J=15.2Hz), 7.54(1H,d,J=15.2Hz) Z体 IR(neat)ν: 3400, 2970, 2925, 1700, 1680, 157
5, 1365, 1310, 1250,1140cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.50(9H,s), 2.58(1H,br s),
2.80-3.10(3H,m), 3.55-3.85(2H,m), 3.92(1H,m), 5.8
1(1H,d,J=10.2Hz), 7.02(1H,d,J=10.2Hz) 参考例616(R),7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
−2(E)−ヘプテン酸−t−ブ チルエステル 参考例60で得られた6(R),7−ジヒドロキシ−4
−チア−2(E)−ヘプテン酸−t−ブチルエステル
(1.0g)、ジメチルアミノピリジン(1.30g)
のジクロロメタン(15ml)溶液に塩化パルミトイル
(2.47g)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を
濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製
して、無色固体の表題化合物(2.814g;収率93
%)を得た。 IR(KBr)ν:2920, 2850, 1740, 1690, 1570, 146
0, 1360, 1230, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.48(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.
6Hz), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 3.03(2H,d,J=6.4Hz), 4.17
(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.32(1H,dd,J=12.0,4.0Hz), 5.
21(1H,m), 5.78(1H,d,J=15.2Hz), 7.49(1H,d,J=15.2Hz)
【0090】参考例626(R),7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
−2(E)−ヘプテン酸 参考例61で得られた6(R),7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チア−2(E)−ヘプテン酸−t−ブ
チルエステル(2.81g)のジクロロメタン(2ml)
溶液にトリフルオロ酢酸(6ml)を加え、室温で1時間
撹拌後、溶媒を減圧留去して無色粉末の表題化合物
(2.688g;収率99%)を得た。 IR(KBr)ν:2917, 2850, 1735, 1664, 1579, 1469,
1405, 1267, 1195, 1172, 1110cm-1 1 H−NMR(CDCl3-CD3OD)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz),
1.25(48H,s), 1.50-1.70(4H,m), 3.06(2H,d,J=6.2Hz),
4.18(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.34(1H,dd,J=12.0,4.2H
z), 5.22(1H,m), 5.87(1H,d,J=15.2Hz), 7.66(1H,d,J=1
5.2Hz)
【0091】実施例1(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシンt−ブチルエ ステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(200mg)とグリシンt−
ブチルエステル塩酸塩(60mg)のジメチルホルムアミ
ド(3ml)溶液にトリエチルアミン(0.099ml)と
シアノりん酸ジエチル(72ml)を加え、室温で17時
間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出
し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で精製し、表
題化合物(206mg,収率90%)をろう状化合物とし
て得た。 IRν max KBrcm-1;3350, 1740, 1660.1 H−NMR(CDCl3)δ;0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.12-
1.42(48H,m), 1.89(9H,s), 1.53-1.72(4H,m), 2.31(2H,
t,J=7.2Hz), 2.32(2H,t,J=7.6Hz), 2.54(2H,t,J=6.8H
z), 2.73(2H,d,J=6.6Hz), 2.89(2H,t,J=6.8Hz), 3.95(2
H,d,J=5.0Hz), 4.17(1H,dd,J=6.0,12.0Hz), 4.38(1H,d
d,J=3.2,12.0Hz), 5.09-5.22(1H,m), 6.10(1H,m).
【0092】実施例2(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシン 実施例1で得られた(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)グリシンt−ブチルエス
テル(206mg)にトリフルオロ酢酸(2ml)を加え、
室温で1時間撹拌後、濃縮し、表題化合物(188mg,
収率98%)を無色結晶として得た。 IRν max KBrcm-1;3320, 1730, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ;0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.03-
1.50(48H,m), 1.50-1.72(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.8Hz),
2.33(2H,t,J=7.6Hz), 2.59(2H,t,J=7.6Hz), 2.73(2H,d,
J=6.6Hz), 2.89(2H,t,J=7.6Hz), 4.10(2H,d,J=5.2Hz),
4.16(1H,dd,J=6.2,11.8Hz), 4.40(1H,dd,J=3.2,11.8H
z), 5.09-5.23(1H,m), 6.53(1H,t,J=5.2Hz). 実施例3(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシルグリシンt− ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(200mg)とグリシルグリ
シンt−ブチルエステル塩酸塩(80mg)のジメチルホ
ルムアミド(3ml)溶液にトリエチルアミン(0.09
9ml)とシアノりん酸ジエチル(73mg)を加え、室温
で17時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルム
で抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で精製
し、表題化合物(191mg,収率78%)をろう状化合
物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3370, 3310, 1735, 1675, 1630.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.03-
1.42(48H,m), 1.47(9H,s), 1.52-1.70(4H,m), 2.31(2H,
t,J=7.6Hz), 2.32(2H,t,J=7.6Hz), 2.56(2H,t,J=7.2H
z), 2.73(2H,d,J=6.6Hz), 2.91(2H,t,J=7.2Hz), 3.95(2
H,d,J=5.2Hz), 4.00(2H,d,J=5.2Hz), 4.15(1H,dd,J=6.
4,12.0Hz), 4.41(1H,dd,J=3.2,12.0Hz), 5.08-5.23(1H,
m), 6.47-6.62(2H,m).
【0093】実施例4(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシルグリシン 実施例3で得られた(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)グリシルグリシンt−ブ
チルエステル(190mg)にトリフルオロ酢酸(2ml)
を加え、室温で1時間撹拌後、濃縮し、表題化合物(1
78mg,収率100%)を無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3300, 1735, 1640.1 H−NMR(CDCl3+CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz),
1.03-1.50(48H,m), 1.52-1.72(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.
0Hz), 2.33(2H,t,J=7.4Hz), 2.56(2H,t,J=7.6Hz), 2.75
(2H,d,J=6.6Hz), 2.89(2H,t,J=7.0Hz), 3.91-4.03(4H,
m), 4.17(1H,dd,J=6.2,11.8Hz), 4.39(1H,dd,J=3.2,11.
8Hz), 5.08-5.22(1H,m), 7.42-7.62(1H,m). 実施例5(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシルグリシルグリ シンt−ブチルエステ
参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(400mg)とグリシルグリ
シルグリシンt−ブチルエステル塩酸塩(149mg)の
ジメチルホルムアミド(6ml)溶液にトリエチルアミン
(0.094ml)とシアノりん酸ジエチル(150mg)
を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加
え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さを再結晶(アセ
トン−ヘキサン)し、表題化合物(110mg,収率20
%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3310, 1740, 1635.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=7.0Hz), 1.10-
1.40(48H,m), 1.47(9H,s), 1.51-1.67(4H,m), 2.31(2H,
t,J=7.8Hz), 2.32(2H,t,J=7.2Hz), 2.58(2H,t,J=7.2H
z), 2.73(2H,d,J=6.6Hz), 2.83-3.00(2H,m), 3.93(2H,
d,J=5.4Hz), 3.96-4.05(4H,m), 4.13(1H,dd,J=6.4,12.0
Hz), 4.42(1H,dd,J=3.2,12.0Hz), 5.08-5.22(1H,m), 6.
71(1H,t,J=5.4Hz), 6.79(1H,t,J=5.4Hz), 7.05(1H,t,J=
5.4Hz).
【0094】実施例6(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシルグリシルグリ シン 実施例5で得られた(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)グリシルグリシルグリシ
ンt−ブチルエステル(110mg)とトリフルオロ酢酸
(5ml)を加え、室温で1時間撹拌後、濃縮し、表題化
合物(81mg、収率86%)を無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3290, 1740, 1640.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.8H
z), 1.13-1.43(48H,m), 1.50-1.72(4H,m), 2.32(2H,t,J
=7.7Hz), 2.33(2H,t,J=7.5Hz), 2.56(2H,t,J=7.4Hz),
2.75(2H,d,J=7.4Hz), 3.86-4.03(6H,m), 4.16(1H,dd,J=
6.4,12.0Hz), 4.39(1H,dd,J=3.0,12.0Hz), 5.07-5.22(1
H,m). 実施例7(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイル)グリシルグリシルグリ シルグルタミン酸ジt
−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(197mg)とグリシルグリ
シルグリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル塩酸塩
(168mg)のジメチルホルムアミド(6ml)溶液にト
リエチルアミン(0.105ml)とシアノりん酸ジエチ
ル(73mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液
に水を加え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=19:1)で精製し、表題化合物(2
91mg,収率91%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3330, 1740, 1700, 1630.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.11-
1.40(48H,m), 1.44(9H,s), 1.47(9H,s), 1.51-1.70(4H,
m), 1.82-2.23(2H,m), 2.31(4H,t,J=7.8Hz), 2.59(2H,
t,J=7.0Hz), 2.73(2H,d,J=6.6Hz), 2.91(2H,t,J=7.0H
z), 3.88-4.35(7H,m), 4.35-4.54(2H,m), 5.07-5.25(1
H,m), 7.00-7.45(4H,m).
【0095】実施例86,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタ
ノイルグリシルグリシルグリシル グルタミン酸 実施例7で得られた(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)グリシルグリシルグリシ
ルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(291mg)にト
リフルオロ酢酸(3ml)を加え、室温で1時間撹拌後、
濃縮し、表題化合物(252mg、収率97%)を無色結
晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3270, 1735, 1660.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.8H
z), 1.04-1.49(48H,m), 1.50-1.80(4H,m), 1.95-2.26(2
H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 2.43
(2H,t,J=6.6Hz), 2.57(2H,t,J=7.2Hz), 2.74(2H,d,J=6.
6Hz), 2.87(2H,t,J=7.2Hz), 3.75-4.11(6H,m), 4.16(1
H,dd,J=6.4,12.2Hz), 4.39(1H,dd,J=3.2,12.2Hz), 4.44
-4.56(1H,m), 5.08-5.23(1H,m). 実施例9(8−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイル)アミノオクタノ イル)グルタミン酸ジ
t−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(150mg)と8−アミノオ
クタノイルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(107
mg)のジメチルホルムアミド(4ml)溶液にトリエチル
アミン(0.038ml)とシアノりん酸ジエチル(54
mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加
え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=2:3)で精製し、表題化合物(187mg,収率81
%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;1730, 1645.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.09-
1.40(56H,m), 1.45(9H,s), 1.47(9H,s), 1.50-2.38(12
H,m), 2.32(2H,t,J=8.0Hz), 2.33(2H,t,J=7.4Hz), 2.46
(2H,t,J=7.4Hz), 2.72(2H,d,J=6.6Hz), 2.88(2H,t,J=7.
0Hz), 3.24(2H,dt,J=5.6,5.6Hz), 4.15(1H,dd,J=6.4,1
2.0Hz), 4.40(1H,dd,J=3.4,12.0Hz), 4.40-4.55(1H,m),
5.08-5.24(1H,m), 5.82(1H,t,J=5.6Hz), 6.15(1H,d,J=
8.0Hz).
【0096】実施例108−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイル)アミノオクタノイ ルグルタミン酸 実施例9で得られた(8−(6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイル)アミノオクタノイ
ル)グルタミン酸ジt−ブチルエステル(187mg)に
トリフルオロ酢酸(2ml)を加え、室温で1時間撹拌
後、濃縮し、表題化合物(167mg、収率100%)を
無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3360, 1735, 1630.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=7.0H
z), 1.03-1.41(48H,m), 1.41-1.73(6H,m), 1.95-2.38(4
H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz), 2.33(2H,t,J=7.4Hz), 2.54
(2H,t,J=7.2Hz), 2.71(2H,d,J=6.6Hz), 2.87(2H,t,J=7.
2Hz), 3.17-3.35(1H,m), 4.14(1H,dd,J=6.6,12.0Hz),
4.42(1H,dd,J=2.8,12.0Hz), 4.52-4.70(1H,m), 5.06-5.
22(1H,m), 6.25-7.23(2H,m). 実施例11N(アルファ)−(t−ブチルオキシカルボニル)−N
(デルタ)−(6,7−ビス(パ ルミトイルオキシ)−
4−チアヘプタノイル)オルニチルグリシルグリシルグ
ルタミン酸 ジt−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(100mg)と(N(アルフ
ァ)−t−ブチルオキシカルボニル)オルニチルグリシ
ルグリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(90m
g)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液にトリエチル
アミン(0.051ml)とシアノりん酸ジエチル(36
mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加
え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=19:1)で精製し、表題化合物(134mg,収
率85%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3300, 1735, 1650.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.05-
1.40(50H,m), 1.43(9H,s), 1.44(9H,s), 1.46(9H,s),
1.50-2.24(10H,m), 2.24-2.38(6H,m), 2.48(2H,t,J=6.8
Hz), 2.72(2H,d,J=6.4Hz), 2.80-2.93(2H,m), 3.10-3.5
5(1H,m), 3.96(4H,d,J=5.4Hz), 4.01-4.50(4H,m), 5.08
-5.22(1H,m), 5.45-5.59(1H,m), 6.38-6.53(1H,m), 6.9
7(1H,d,J=7.6Hz), 7.10-7.22(1H,m), 7.30-7.40(1H,m).
【0097】実施例12N(デルタ)−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)
−4−チアヘプタノイル)オルニ チルグリシルグリシル
グルタミン酸塩酸塩 実施例11で得られたN(アルファ)−(t−ブチルオ
キシカルボニル)−N(デルタ)−(6,7−ビス(パ
ルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイル)オルニチ
ルグリシルグリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル
(134mg)に4N塩酸(4ml)酢酸溶液を加え、室温
で4時間撹拌した。溶媒を留去し、表題化合物(115
mg,収率100%)を無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3300, 1735, 1650.1 H−NMR(CDCl3+CD3OD)δ; 0.81(6H,t,J=6.8Hz),
0.97-1.42(50H,m), 1.42-1.68(4H,m), 1.68-3.28(19H,
m), 3.67-4.50(7H,m), 5.00-5.18(1H,m).
【0098】実施例13N(アルファ)−(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)−N (デルタ)−(t−
ブチルオキシカルボニル)オルニチルグリシルグリシル
グルタミン酸 ジt−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(100mg)と(N(デル
タ)−t−ブチルオキシカルボニル)オルニチルグリシ
ルグリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(107
mg)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液にトリエチル
アミン(0.025ml)とシアノりん酸ジエチル(37
mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加
え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=19:1)で精製し、表題化合物(180mg,収
率96%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3290, 1725, 1630.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.05-
1.42(50H,m), 1.43(9H,s), 1.44(9H,s), 1.46(9H,s),
1.50-2.20(8H,m), 2.31(4H,t,J=7.6Hz), 2.50-3.40(8H,
m), 3.75-4.60(8H,m), 4.78-4.92(1H,m), 5.08-5.21(1
H,m), 6.90-7.52(4H,m).
【0099】実施例14N(アルファ)−(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)オル ニチルグリシルグリ
シルグルタミン酸塩酸塩 実施例13で得られたN(アルファ)−(6,7−ビス
(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイル)−N
(デルタ)−(t−ブチルオキシカルボニル)オルニチ
ルグリシルグリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル
(180mg)に4N塩酸(4ml)酢酸溶液を加え、室温
で17時間撹拌した。溶媒を留去し、表題化合物(15
0mg,収率100%)を無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3420, 1740, 1650.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=7.0H
z), 1.03-1.50(50H,m), 1.50-1.72(4H,m), 1.72-3.12(1
8H,m), 3.64-4.60(8H,m), 5.09-5.23(1H,m). 実施例15N(アルファ)−(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)−N (イプシロン)−
(t−ブチルオキシカルボニル)リシルグリシルグリシ
ルグルタミン酸 ジt−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(100mg)と(N(イプシ
ロン)−t−ブチルオキシカルボニル)リシルグリシル
グリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(110m
g)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液にトリエチル
アミン(0.025ml)とシアノりん酸ジエチル(37
mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加
え、クロロホルムで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=19:1)で精製し、表題化合物(190mg,収
率100%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3300, 1730, 1690, 1630.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.05-
1.50(50H,m), 1.43(9H,s), 1.44(9H,s), 1.46(9H,s),
1.50-1.72(4H,m), 1.72-2.38(4H,m), 2.31(4H,t,J=7.6H
z), 2.57(2H,t,J=7.0Hz), 2.72(2H,d,J=6.8Hz), 2.82-
2.95(2H,m), 3.00-3.37(2H,m), 3.72-4.59(8H,m), 4.80
-4.93(1H,m), 5.08-5.22(1H,m), 6.89-7.52(4H,m).
【0100】実施例16N(アルファ)−(6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイル)リシ ルグリシルグリシル
グルタミン酸塩酸塩 実施例15で得られたN(アルファ)−(6,7−ビス
(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイル)−N
(イプシロン)−(t−ブチルオキシカルボニル)リシ
ルグリシルグリシルグルタミン酸ジt−ブチルエステル
(190mg)に4N塩酸(4ml)酢酸溶液を加え、室温
で17時間撹拌した。溶媒を留去し、表題化合物(15
8mg,収率100%)を無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3300, 1740, 1650.1 H−NMR(CDCl3+CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.8Hz),
1.04-1.90(56H,m), 1.90-1.36(8H,m), 2.32(2H,t,J=7.
8Hz), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 2.60(2H,t,J=6.6Hz), 2.76
(2H,d,J=6.4Hz), 2.86(2H,t,J=6.6Hz), 3.80-4.55(8H,
m), 5.09-5.23(1H,m). 実施例17(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゾイ ル)グルタミン酸ジt
−ブチルエステル 4−アミノベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステ
ル(115mg)のピリジン(2.3ml)溶液に三塩化り
ん(0.013ml)を加え、室温で2時間撹拌し、6,
7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタン酸
(100mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液
に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル=3:2)で精製し、表題化合物(120m
g,収率77%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3350, 1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.03-
1.37(48H,m), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.53-1.80(4H,
m), 1.90-3.12(14H,m), 4.15(1H,dd,J=6.8,12.0Hz), 4.
46(1H,dd,J=3.0,12.0Hz), 4.58-4.72(1H,m), 5.08-5.23
(1H,m), 7.00(1H,d,J=7.4Hz), 7.60(2H,d,J=8.8Hz), 7.
80(2H,d,J=8.8Hz), 8.15(1H,bs).
【0101】実施例18(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイル)アミノベンゾイ ル)グルタミン酸 実施例17で得られた(4−(6,7−ビス(パルミト
イルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイ
ル)グルタミン酸ジt−ブチルエステル(120mg)の
トリフルオロ酢酸(5ml)を室温で4時間撹拌後、濃縮
し、表題化合物(105mg、収率98%)を無色結晶と
して得た。 IRνmax KBrcm-1;3450, 1735, 1640.1 H−NMR(CDCl3+CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.9Hz),
1.13-1.42(48H,m), 1.51-1.72(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.
7Hz), 2.34(2H,t,J=7.5Hz), 2.68(2H,t,J=7.4Hz), 2.75
(2H,d,J=6.8Hz), 2.94(2H,t,J=7.4Hz), 4.17(1H,dd,J=
6.6,12.0Hz), 4.42(1H,dd,J=3.2,12.0Hz), 4.63-4.78(1
H,m), 5.10-5.25(1H,m), 7.64(2H,d,J=8.7Hz), 7.79(2
H,d,J=8.7Hz). 実施例19(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゼンスルホニル)グルタミ
ン酸ジt−ブチルエステル 4−アミノベンゼンスルホニルグルタミン酸ジt−ブチ
ルエステル(189mg)のピリジン(2.3ml)溶液に
三塩化りん(0.023ml)を加え、室温で2時間撹拌
し、参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオ
キシ)−4−チアヘプタン酸(150mg)を加え、室温
で24時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで
抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製
し、表題化合物(213mg,収率89%)をろう状化合
物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3370, 3270, 1730, 1700.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=7.0Hz), 1.12-
1.41(48H,m), 1.45(9H,s), 1.63(9H,s), 1.51-3.18(14
H,m), 3.80(1H,dt,J=4.7,9.2Hz), 4.13(1H,dd,J=7.0,1
2.1Hz), 4.50(1H,dd,J=3.1,12.1Hz), 5.09-5.23(1H,m),
5.19(1H,d,J=9.2Hz), 7.66-7.81(4H,m), 8.25(1H,bs).
【0102】実施例20(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゼン スルホニル)グルタミ
ン酸 実施例19で得られた(4−(6,7−ビス(パルミト
イルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノベンゼンス
ルホニル)グルタミン酸ジt−ブチルエステル(213
mg)のトリフルオロ酢酸(5ml)を室温で4時間撹拌
後、濃縮し、表題化合物(190mg、収率100%)を
無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3340, 3260, 1730,1650.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.03-
1.49(48H,m), 1.49-1.72(4H,m), 1.72-3.10(14H,m), 3.
88-4.55(3H,m), 5.12-5.30(1H,m), 5.96-6.10(1H,m),
7.65-7.90(4H,m), 8.78(1H,bs). 実施例21(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゾイ ル)アスパラギン酸ジ
t−ブチルエステル 4−アミノベンゾイルアスパラギン酸ジt−ブチルエス
テル(168mg)のピリジン(2.3ml)溶液に三塩化
りん(0.02ml)を加え、室温で2時間撹拌し、参考
例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−
4−チアヘプタン酸(150mg)を加え、室温で64時
間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、
5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、表題化
合物(197mg,収率85%)をろう状化合物として得
た。 IRνmax KBrcm-1;3330, 1735, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.7Hz), 1.13-
1.39(48H,m), 1.44(9H,s), 1.48(9H,s), 1.52-1.72(4H,
m), 2.27-2.39(4H,m), 2.62-3.10(8H,m), 4.15(1H,dd,J
=6.7,12.0Hz), 4.47(1H,dd,J=3.3,12.0Hz), 4.81-4.93
(1H,m), 5.08-5.25(1H,m), 7.17(1H,d,J=7.7Hz), 7.65
(2H,d,J=8.8Hz), 7.79(2H,d,J=8.8Hz), 8.11(1H,bs).
【0103】実施例22(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゾイ ル)アスパラギン酸 実施例21で得られた4−(6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル
アスパラギン酸ジt−ブチルエステル(197mg)にト
リフルオロ酢酸(5ml)を加え、室温で4時間撹拌後、
濃縮し、表題化合物(170mg、収率97%)を無色結
晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3450, 1730, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.03-
1.49(48H,m), 1.50-1.72(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz),
2.35(2H,t,J=7.6Hz), 2.68(2H,t,J=6.6Hz), 2.75(2H,d,
J=6.6Hz), 2.87-3.20(4H,m), 4.17(1H,dd,J=6.5,12.1H
z), 4.42(1H,dd,J=3.2,12.1Hz), 4.97(1H,t,J=4.7Hz),
5.10-5.25(1H,m), 7.65(2H,d,J=8.8Hz), 7.80(2H,d,J=
8.8Hz). 実施例23(4−(6,7−ビス(ミリスチルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル )グルタミン酸ジt−
ブチルエステル 参考例6で得られた(4−(6,7−ジヒドロキシ−4
−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル)グルタミン酸
ジt−ブチルエステル(50mg)のクロロホルム(1m
l)溶液にトリエチルアミン(0.258ml)と塩化ミ
リスチル(0.196ml)とジメチルアミノピリジン
(1mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水
を加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)で精製し、表題化合物(76mg,収率85
%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3400, 1730, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=7.0Hz), 1.02-
1.37(44H,m), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.52-1.73(4H,
m), 1.92-3.12(14H,m), 4.15(1H,dd,J=6.8,12.0Hz), 4.
47(1H,dd,J=3.0,12.0Hz), 4.60-4.73(1H,m), 5.10-5.24
(1H,m), 7.00(1H,d,J=7.6Hz), 7.65(2H,d,J=8.6Hz), 7.
65(2H,d,J=8.6Hz), 7.81(2H,d,J=8.6Hz),8.10(1H,bs).
【0104】実施例24(4−(6,7−ビス(ミリスチルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル )グルタミン酸 実施例23で得られた(4−(6,7−ビス(ミリスチ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイ
ル)グルタミン酸ジt−ブチルエステル(76mg)にト
リフルオロ酢酸(4ml)を加え、室温で4時間撹拌後、
濃縮し、表題化合物(66mg、収率100%)を無色結
晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3350, 1730, 1700, 1630.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.6H
z), 1.03-1.48(40H,m), 1.51-1.72(4H,m), 2.03-2.62(8
H,m), 2.69(2H,t,J=7.4Hz), 2.76(2H,d,J=6.8Hz), 2.95
(2H,t,J=7.4Hz), 4.07-4.80(3H,m), 5.10-5.26(1H,m),
7.65(2H,d,J=8.8Hz), 7.80(2H,d,J=8.8Hz). 実施例25(4−(6,7−ビス(ステアリルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル )グルタミン酸ジt−
ブチルエステル 参考例6で得られた(4−(6,7−ジヒドロキシ−4
−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル)グルタミン酸
ジt−ブチルエステル(50mg)のクロロホルム(1m
l)溶液にトリエチルアミン(0.258ml)と塩化ス
テアリル(0.25ml)とジメチルアミノピリジン(1
mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
2:1)で精製し、表題化合物(75mg,収率76%)
をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;3430, 1750, 1710, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.04-
1.30(56H,m), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.52-3.15(18
H,m), 4.15(1H,dd,J=6.8,12.2Hz), 4.47(1H,dd,J=3.2,1
2.2Hz), 4.59-4.73(1H,m), 5.07-5.24(1H,m), 6.99(1H,
d,J=7.6Hz), 7.65(2H,d,J=8.8Hz), 7.81(2H,d,J=8.8H
z), 8.08(1H,bs).
【0105】実施例26(4−(6,7−ビス(ステアリルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル )グルタミン酸 実施例25で得られた4−(6,7−ビス(ステアリル
オキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイルグ
ルタミン酸ジt−ブチルエステル(75mg)にトリフル
オロ酢酸(5ml)を加え、室温で24時間撹拌後、濃縮
し、表題化合物(64mg、収率94%)を無色結晶とし
て得た。 IRνmax KBrcm-1;1730, 1700.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.4H
z), 1.10-1.48(56H,m), 1.52-1.72(6H,m), 2.03-2.62(8
H,m), 2.69(2H,t,J=7.2Hz), 2.76(2H,d,J=6.6Hz), 2.94
(2H,t,J=7.2Hz), 4.07-4.80(3H,m), 5.10-5.25(1H,m),
7.65(2H,d,J=8.8Hz), 7.80(2H,d,J=8.8Hz). 実施例27(4−(6,7−ビス(オレイノイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゾイ ル)グルタミン酸ジt
−ブチルエステル 参考例6で得られた(4−(6,7−ジヒドロキシ−4
−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル)グルタミン酸
ジt−ブチルエステル(72mg)のクロロホルム(2m
l)溶液にオレイン酸(0.422ml)とジシクロヘキ
シルカルボジイミド(330mg)とジメチルアミノピリ
ジン(16mg)を加え、室温で48時間撹拌した。反応
液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:
酢酸エチル=3:1)で精製し、表題化合物(145m
g,収率100%)を無色油状物として得た。 IRνmax neatcm-1;3320, 1730, 1720, 1625.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.03-
1.40(40H,m), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.52-1.75(4H,
m), 1.80-3.13(22H,m), 4.15(1H,dd,J=6.6,12.0Hz), 4.
46(1H,dd,J=3.0,12.0Hz), 4.60-4.72(1H,m), 7.00(1H,
d,J=7.4Hz), 7.65(2H,d,J=8.8Hz), 7.81(2H,d,J=8.8H
z), 8.07(1H,bs).
【0106】実施例28(4−(6,7−ビス(オレイノイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノ)ベンゾイ ル)グルタミン酸 実施例27で得られた(4−(6,7−ビス(オレイノ
イルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイ
ル)グルタミン酸ジt−ブチルエステル(145mg)に
トリフルオロ酢酸(5ml)を加え、室温で4時間撹拌
後、濃縮し、表題化合物(130mg,収率100%)を
ろう状化合物として得た。 IRνmax neatcm-1;3330, 1710, 1640.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88(6H,t,J=6.6H
z), 1.02-1.50(40H,m), 1.50-2.80(20H,m), 2.68(2H,t,
J=7.6Hz), 2.76(2H,d,J=6.8Hz), 2.95(2H,t,J=7.6Hz),
4.10-5.45(8H,m), 7.67(2H,d,J=8.8Hz), 7.80(2H,d,J=
8.8Hz).
【0107】実施例294−(7−オクタデシルカルバモイルオキシ−6−パル
ミトイルオキシ−4−チアヘプタ ノイルアミノ)ベンゾ
イルグルタミン酸ジt−ブチルエステル 三塩化リン(19mg)のピリジン(4ml)溶液に4−ア
ミノベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(1
06mg)を加え室温で1時間撹拌した。参考例9で得ら
れた7−オクタデシルカルバモイルオキシ−6−パルミ
トイルオキシ−4−チアヘプタン酸(200mg)を加
え、50℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、無色ワック
ス状の表題化合物(152mg、収率51%)を得た。 IR(Neat)ν:3310, 2920, 2850, 1730, 1700, 164
0, 1600, 1525, 1500,1460, 1365, 1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(5
4H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.40-1.70(4H,m), 2.
00-2.50(6H,m), 2.65-3.10(6H,m), 3.18(2H,q,J=6.4H
z), 4.12(1H,m), 4.48(1H,dd,J=12.4,3.4Hz), 4.66(1H,
m), 4.79(1H,brt,J=5.0Hz), 5.18(1H,m), 6.98(1H,d,Hz
7.0Hz), 7.67(2H,d,J=8.8Hz), 7.80(2H,d,J=8.8Hz), 8.
45(1H,brs). 実施例304−(7−オクタデシルカルバモイルオキシ−6−パル
ミトイルオキシ−4−チアヘプタ ノイルアミノ)ベンゾ
イルグルタミン酸 実施例29で得られた4−(7−オクタデシルカルバモ
イルオキシ−6−パルミトイルオキシ−4−チアヘプタ
ノイルアミノ)ベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエ
チル(150mg)のトリフルオロ酢酸(2ml)−ジクロ
ロメタン(0.5ml)溶液を室温で1時間撹拌した。溶
媒を減圧濃縮後得られた残渣をクロロホルム−メタノー
ル−水より結晶化させて、無色粉末の表題化合物(10
9mg、収率81%)を得た。 IR(Neat)ν:2920, 2850, 1730, 1710, 1700, 168
0, 1650, 1560, 1540,1520, 1500, 1460cm-1.1 H−NMR(CDCl3-トリフルオロ酢酸)δ:0.88(6H,
t,J=6.8Hz), 1.25(54H,s), 1.40-1.70(4H,m), 2.10-2.5
0(4H,m), 2.60-2.85(6H,m), 2.90-3.05(2H,m),3.05-3.2
0(2H,m), 4.23(1H,m), 4.44(1H,m), 4.88(1H,m), 5.21
(1H,m), 7.45(1H,d,J=6.8Hz), 7.63(2H,d,J=8.8Hz), 7.
74(2H,d,J=8.8Hz), 8.71(1H,brs).
【0108】実施例314−〔6,7−ビス(オクタデシルカルバモイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミノ 〕ベンゾイルグルタ
ミン酸ジt−ブチルエステル 三塩化リン(19mg)のピリジン(4ml)溶液に4−ア
ミノベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(1
06mg)を加え室温で1時間撹拌した。参考例10で得
られた6,7−ビス(オクタデシルカルバモイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(216mg)を加え50℃で
1時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後得られた残渣をシリ
カゲルpreparative TLC(ジクロロメタン:メタノー
ル=50:1×3)で精製し、無色固体の表題化合物
(102mg:収率32%)を得た。 IR(Neat)ν:3320, 2920, 2850, 1725, 1700, 167
0, 1650, 1630, 1600,1530, 1505, 1465, 1370, 1250,
1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(6
0H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.40-1.60(4H,m), 1.
90-2.50(4H,m), 2.60-3.25(10H,m), 4.17(1H,dd,J=12.
0,6.4Hz), 4.42(1H,dd,J=12.0,2.8Hz), 4.66(1H,m), 4.
79(1H,brt,J=6.4Hz), 4.90(1H,brt,J=6.6Hz), 5.00(1H,
m), 6.97(1H,d,J=7.4Hz), 7.69(2H,d,J=8.8Hz), 7.79(2
H,d,J=8.8Hz), 8.70(1H,brs). 実施例324−〔6,7−ビス(オクタデシルカルバモイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミノ 〕ベンゾイルグルタ
ミン酸 実施例31で得られた4−〔6,7−ビス(オクタデシ
ルカルバモイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミ
ノ〕ベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(1
00mg)のトリフルオロ酢酸(2ml)−ジクロロメタン
(0.5ml)溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧
濃縮後得られた残渣をクロロホルム−メタノール−水よ
り結晶化させて、無色粉末の表題化合物(99mg、収率
100%)を得た。 IR(Neat)ν:2920, 2850, 1715, 1700, 1680, 165
0, 1630, 1560, 1540,1520, 1500, 1460cm-1.1 H−NMR(CDCl3-トリフルオロ酢酸)δ:0.88(6H,
t,J=6.6Hz), 1.25(60H,s), 1.40-1.60(4H,m), 2.10-2.5
5(4H,m), 2.65-2.85(6H,m), 2.90-3.05(2H,m),3.15(2H,
t,J=6.6Hz), 4.20-4.55(2H,m), 4.95(1H,m), 5.09(1H,
m), 7.35(1H,d,J=7.2Hz), 7.66(2H,d,J=8.2Hz), 7.79(2
H,d,J=8.2Hz), 8.70(1H,brs).
【0109】実施例336,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(E)−ヘプテノイル−Gly−Gly−Gly−Glu( OBu
t )−OBu t 参考例13で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(E)−ヘプテン酸(200mg)お
よびGly−Gly−Gly−Glu(OBut)−OBut塩酸塩
(171mg)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に
ジエチルフォスフォロシアニデート(75mg)を加え1
0分間撹拌し、トリエチルアミン(123mg)を加え、
室温で一晩撹拌した。減圧下溶媒を濃縮し、クロロホル
ムで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル=50:1)で精製し、ワックス状の表題化合物(3
06mg、収率94%)を得た。 IR(Neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1695, 163
0, 1590, 1520, 1430,1365, 1250, 1150cm-11 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.44(9H,s), 1.47(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.
80-2.40(8H,m), 3.05(2H,t,J=4.6Hz), 4.00-4.15(6H,
m), 4.18(1H,dd,J=12.4,6.0Hz), 4.36(1H,dd,J=12.4,3.
2Hz), 4.47(1H,m), 5.21(1H,m), 6.07(1H,d,J=15.0Hz),
6.75(1H,brs), 7.19(1H,brs), 7.35(1H,d,J=7.4Hz),
7.53(1H,brs), 7.60(1H,d,J=15.0Hz).
【0110】実施例346,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(E)−ヘプテノイル−Gly−Gly−Gly−Glu 実施例33で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(E)−ヘプテノイル−Gly−Gly
−Gly−Glu(OBut)−OBut(295mg)のジクロロ
メタン(1ml)溶液にトリフルオロ酢酸(4ml)を加え
室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を濃縮して、得られ
た残渣をクロロホルム(1ml)に溶解させ、メタノール
(10ml)さらに水(3ml)を加えて生じた結晶をろ取
し、水で洗浄し乾燥して無色粉末の表題化合物(234
mg、収率89%)を得た。 IR(KBr)ν:3282, 2920, 2852, 1735, 1631, 1565,
1463, 1419, 1251, 1226, 1168cm-1.1 H−NMR(CDCl3-トリフルオロ酢酸)δ:0.88(6H,
t,J=6.6Hz), 1.26(48H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.05-2.4
5(6H,m), 2.55(2H,t,J=6.6Hz), 2.97(1H,dd,J=14.4,7.2
Hz), 3.14(1H,dd,J=14.4,6.4Hz), 4.00-4.35(7H,m), 4.
45(1H,dd,J=12.0,2.6Hz), 4.68(1H,m), 5.25(1H,m), 6.
08(1H,d,J=15.2Hz), 7.32(1H,brs), 7.63(1H,brs), 7.6
5(1H,d,J=15.2Hz), 7.75-7.85(2H,m).
【0111】実施例356,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(Z)−ヘプテノイル−Gly−Gly−Gly−Glu( OBu
t )−OBu t 参考例15で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(Z)−ヘプテン酸(200mg)お
よびGly−Gly−Gly−Glu(OBut)−OBut塩酸塩
(171mg)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に
DEPC(75mg)を加え10分間撹拌し、トリエチル
アミン(123mg)を加え、室温で一晩撹拌した。減圧
下溶媒を濃縮し、クロロホルムで希釈し、水、飽和食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=50:1)にて精製し
てワックス状の表題化合物(310mg、収率95%)を
得た。IR(Neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 163
0, 1520, 1360, 1250, 1155cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.44(9H,s), 1.45(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.
80-2.20(2H,m), 2.31(6H,t,J=7.6Hz), 2.92(2H,d,J=6.2
Hz), 3.90-4.10(6H,m), 4.18(1H,dd,J=12.1,5.4Hz), 4.
30-4.50(2H,m),5.12(1H,m), 5.99(1H,d,J=10.0Hz), 6.9
3(1H,d,J=10.0Hz), 7.12(1H,brs), 7.20(1H,d,J=7.8H
z), 7.44(1H,brs), 7.55(1H,brs). 実施例366,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−2
(Z)−ヘプテノイル−Gly−Gly−Gly−Glu 実施例35で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(Z)−ヘプテノイル−Gly−Gly
−Gly−Glu(OBut)−OBut(300mg)のジクロロ
メタン(1ml)溶液にトリフルオロ酢酸(4ml)を加
え、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を濃縮して、得
られた残渣をクロロホルム(1ml)に溶解させ、メタノ
ール(10ml)さらに水(3ml)を加えて生じた結晶を
ろ取し、水で洗浄し乾燥して無色粉末の表題化合物(2
58mg、収率96%)を得た。 IR(KBr)ν:3290, 2920, 2852, 1735, 1635, 1560,
1461, 1419, 1251, 1228, 1172cm-1.1 H−NMR(CDCl3-トリフルオロ酢酸)δ:0.88(6H,
t,J=6.6Hz), 1.26(48H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.00-2.4
5(6H,m), 2.50-2.65(2H,m), 2.90-3.00(2H,m),4.00-4.5
0(8H,m), 4.67(1H,m), 5.20(1H,m), 5.93(1H,d,J=9.8H
z), 7.05-7.20(2H,m), 7.63(1H,d,J=9.8Hz), 7.75-7.85
(1H,m), 8.02(1H,brs).
【0112】実施例37N(アルファ)−Boc−N(デルタ)−〔6,7−ビス
(パルミトイルオキシ)−4−チア−2(E)−ヘプテ
ノイル〕−Orn−Gly−Gly−Glu(OBu t )−OBu t 参考例13で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(E)−ヘプテン酸(150mg),
N(アルファ)−Boc−Orn−Gly−Gly−Glu(OBu
t)−OBut(170mg),DEPC(60mg),トリエ
チルアミン(93mg)のジメチルホルムアミド(6ml)
溶液を室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=50:1)で精製し、無色ワッ
クス状の表題化合物(151mg、収率54%)を得た。 IR(Neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1680, 164
0, 1580, 1530, 1455,1365, 1250, 1160cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(5
0H,s), 1.43(9H,s), 1.44(9H,s), 1.50-1.70(6H,m), 1.
70-2.20(2H,m), 2.33(6H,t,J=7.8Hz), 2.90-3.10(2H,
m), 3.29(1H,m), 3.47(1H,m), 3.96(4H,d,J=5.4Hz), 4.
00-4.50(4H,m), 5.20(1H,m), 5.54(1H,d,J=7.0Hz), 5.9
6(1H,d,J=14.8Hz), 6.13(1H,m), 6.99(1H,d,J=7.4Hz),
7.13(1H,m), 7.37(1H,m), 7.49(1H,d,J=14.8Hz).
【0113】実施例38N(デルタ)−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)
−4−チア−2(E)−ヘプテノ イル〕−Orn−Gly−
Gly−Glu塩酸塩 実施例37で得られたN(アルファ)−Boc−N(デル
タ)−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
ア−2(E)−ヘプテノイル〕−Orn−Gly−Gly−G
lu(OBut)−OBut(145mg)の4N−塩酸酢酸エチ
ル溶液(5ml)を室温で3時間撹拌後、溶媒を減圧留去
して無色粉末の表題化合物(122mg;収率98%)を
得た。 IR(KBr)ν:3360, 2920, 2850, 1725, 1680, 1665,
1650, 1535, 1460, 1260, 1240, 1170cm-1.1 H−NMR(CDCl3-トリフルオロ酢酸)δ:0.88(6H,
t,J=6.6Hz), 1.25(50H,s), 1.70-2.30(2H,m), 2.40(6H,
m), 2.90-3.55(5H,m), 3.85-4.75(7H,m), 5.25(1H,m),
6.05(1H,m), 7.35-8.40(5H,m).
【0114】実施例394−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ
t−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(210mg),4−(アミノ
メチル)ベンゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステル
塩酸塩(144mg),ジエチルフォスフォロシアニデー
ト(75mg),トリエチルアミン(93mg)のジメチル
ホルムアミド(10ml)溶液を室温で30分間撹拌し
た。溶媒を減圧濃縮後得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
2)で精製し、無色ワックス状の表題化合物(328m
g、収率99%)を得た。 IR(Neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1650, 153
0, 1500, 1460, 1360,1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.
95-2.50(8H,m), 2.55(2H,t,J=7.4Hz), 2.72(2H,d,J=6.8
Hz), 2.93(2H,t,J=7.4Hz), 4.13(1H,dd,J=12.0,6.4Hz),
4.38(1H,dd,J=12.0,3.2Hz), 4.50(2H,d,J=5.8Hz), 4.6
6(1H,m), 5.15(1H,m), 6.32(1H,brt,J=5.8Hz), 7.04(1
H,d,J=7.6Hz), 7.36(2H,d,J=8.2Hz), 7.79(2H,d,J=8.2H
z).
【0115】実施例404−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノメチル〕ベン ゾイルグルタミン酸 実施例39で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノメチル〕ベン
ゾイルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(325mg)
のジクロロメタン(0.5ml)−トリフルオロ酢酸(1
ml)溶液を室温で30分間撹拌後、溶媒を減圧留去して
得られた残渣をメタノール−水から結晶化させ、無色粉
末の表題化合物(231mg、収率80%)を得た。 IR(KBr)ν:2918, 2850, 1737, 1639, 1544, 1467,
1243, 1222, 1199,1174cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(4
8H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.90-2.65(10H,m), 2.71(2H,
d,J=6.6Hz), 2.87(2H,t,J=6.2Hz), 4.12(1H,dd,J=11.6,
5.8Hz), 4.25-4.50(3H,m), 4.63(1H,m), 5.13(1H,m),
7.16(2H,d,J=7.8Hz), 7.31(1H,brs), 7.61(2H,d,J=7.8H
z), 7.79(1H,d,J=6.0Hz).
【0116】実施例41N−〔5,6−ビス(パルミトイルオキシ)−3−チア
ヘキサンスルホニル〕−N−t− ブチルオキシカルボニ
ル−Gly−Gly−Gly−Glu(O t Bu) 2 参考例18で得られたN−(5,6−ジヒドロキシ−3
−チアヘキサンスルホニル)−N−t−ブチルオキシカ
ルボニル−Gly−Gly−Gly−Glu(OtBu)2(192m
g、0.267mM)、ジメチルアミノピリジン(68.
4mg、0.56mM)のジクロロメタン(2ml)溶液に、
塩化パルミチン酸(154mg、0.56mM)のジクロロ
メタン(1ml)溶液を加え、氷冷下、1時間かきまぜ
た。クロロホルム(20ml)、H2O(20ml)、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)を加え、激しくかき
まぜながら有機層を分取し、シリカゲルカラム(12
g)に通し、酢酸エチル:n−ヘキサン(7:3)の混
合溶液で溶出し、無色固形物(193mg、収率62.9
%)を得た。 IR(Neat)ν:3320, 2920, 2850, 1735, 1660, 153
0, 1460, 1420, 1365,1245, 1140, 1070, 1020cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.879(6H,t,J=6.6Hz), 1.254
(48H,s), 1.443(9H,s), 1.469(9H,s), 1.516(9H,s), 1.
605(4H,m), 1.80-2.25(2H,m), 2.315(6H,m), 2.779(2H,
dd,J=5.2Hz,6.8Hz), 3.051(2H,dd,J=6.6Hz,11.4Hz), 3.
890(2H,dd,J=5.4Hz,8.2Hz), 4.013(4H,t,J=5.8Hz), 4.1
90(1H,dd,J=6.0Hz,10.0Hz), 4.403(2H,s), 4.449(1H,
m), 5.179(1H,m), 6.711(1H,t,J=5.0Hz), 6.819(1H,t,J
=5.2Hz), 6.852(1H,d,J=7.6Hz).
【0117】実施例42N−〔5,6−ビス(パルミトイルオキシ)−3−チア
ヘキサンスルホニル〕Gly−Gly−Gly−Glu( OH) 2 実施例41で得られたN−〔5,6−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−3−チアヘキサンスルホニル〕−N−t−
ブチルオキシカルボニル−Gly−Gly−Gly−Glu(Ot
Bu)2(53mg、0.045mM)をジクロロメタン(1m
l)、トリフルオロ酢酸(1ml)に溶かし、室温1時間
かきまぜた。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣をシリ
カゲルカラム(5g)に通し、クロロホルム:メタノー
ル:水(65:25:4)の混合溶液で溶出し、無色固
形物(44mg、収率100%)を得た。 IR(Neat)ν:3320, 2920, 2850, 1735, 1655, 154
0, 1460, 1410, 1370,1325, 1295, 1260, 1240, 1220,
1190, 1150cm-1.1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.880(6H,t,J=6.6Hz), 1.2
33(48H,s), 1.480(4H,m), 1.60-2.10(2H,m), 2.264(6H,
t,J=7.0Hz), 2.62-3.00(4H,m), 3.280(2H,m),3.64-3.85
(6H,m), 4.00-4.40(3H,m), 5.121(1H,m), 7.604(1H,t,J
=6.0Hz), 8.05-8.35(3H,m).
【0118】実施例436−〔N−(5,6−ビス(パルミトイルオキシ)−3
−チアヘキサンスルホニル)−N −(t−ブチルオキシ
カルボニル)アミノ〕ヘキサノイルグルタミン酸ジt−
ブチルエス テル 参考例21で得られた6−〔N−(5,6−ジヒドロキ
シ−3−チアヘキサンスルホニル)−N−(t−ブチル
オキシカルボニル)アミノ〕ヘキサノイルグルタミン酸
ジt−ブチルエステル(87mg、0.13mM)、ジメチ
ルアミノピリジン(32mg、0.26mM)、トリエチル
アミン(30mg、0.30mM)をジクロロメタン(1.
0ml)に溶かし、塩化パルミチン酸(89mg、0.32
5mM)のジクロロメタン(0.5ml)溶液を加え、氷冷
下1時間、室温30分かきまぜた。反応液にメタノール
(0.5ml)を加え、室温で30分間かきまぜてから、
減圧下に濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラム(5g)
に通し、酢酸エチル:n−ヘキサン(1:4)の混合溶
液で溶出し、無色固形物(141mg、収率94.6%)
を得た。 IR(Neat)ν:3380, 3300, 2910, 2850, 1730, 165
0, 1535, 1525, 1460,1390, 1360, 1350, 1275, 1250,
1210, 1145cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.879(6H,t,J=6.0Hz), 1.254
(50H,s), 1.443(9H,s), 1.446(9H,s), 1.531(9H,s), 1.
639(8H,m), 1.80-2.13(2H,m), 2.13-2.40(6H,m), 2.749
(2H,dd,J=1.8Hz,6.2Hz), 2.927(2H,m), 3.656(4H,m),
4.159(1H,dd,J=5.8Hz,12.0Hz), 4.338(1H,dd,J=3.6Hz,1
2.0Hz), 4.469(1H,m), 5.140(1H,m), 6.142(1H,d,J=7.6
Hz).
【0119】実施例446−〔N−(5,6−ビス(パルミトイルオキシ)−3
−チアヘキサンスルホニル)アミ ノ〕ヘキサノイルグル
タミン酸 実施例43で得られた6−〔N−(5,6−ビス(パル
ミトイルオキシ)−3−チアヘキサンスルホニル)−N
−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ〕ヘキサノイ
ルグルタミン酸ジt−ブチルエステル(141mg、0.
123mM)をジクロロメタン(2ml)に溶かし、トリフ
ルオロ酢酸(1ml)を加え、2時間かきまぜた。反応液
にトルエン(1ml)を加え減圧下に濃縮乾固し、更にも
う一度繰り返してから残留する無色粉末(112mg、収
率97.6%)を得た。 IR(KBr)ν:3300, 2920, 2850, 1735, 1630, 1540,
1460, 1410, 1375,1320, 1290, 1260, 1240, 1215, 11
70, 1140, 1090cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ:0.879(6H,t,J=6.6Hz), 1.256
(50H,s), 1.608(8H,m), 1.95-2.25(2H,m), 2.323(6H,
m), 2.750(2H,d,J=6.4Hz), 2.940(2H,m), 3.141(2H,b
s), 3.267(2H,m), 4.179(1H,dd,J=6.4Hz,12.0Hz), 4.39
4(1H,dd,J=2.8Hz,12.0Hz), 4.622(1H,m), 5.160(1H,m),
5.460(1H,bs), 7.032(1H,d,J=7.0Hz).
【0120】実施例454−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕安息香酸− t−ブチルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(2.0g),4−アミノ安
息香酸−t−ブチルエステル(600mg),三塩化リ
ン(207mg)のピリジン(40ml)溶液を室温で
30分間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で
精製し、無色固体の表題化合物(2.157g,収率9
9%)を得た。 IR(Neat)ν: 3330, 2920, 2850, 1730, 1705, 1590,
1520, 1450, 1400, 1360, 1290, 1250, 1160, 1110, 90
0, 730cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.59(9H,s), 2.25-2.40(4H,m), 2.65-2.80(4H,
m), 2.80-3.10(2H,m), 4.15(1H,dd,J=12.0,6.8Hz), 4.4
6(1H,dd,J=12.0,3.2Hz), 5.17(1H,m), 7.62(2H,d,J=8.8
Hz), 7.95(2H,d,J=8.8Hz), 8.07(1H,brs). 実施例464−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル −γ−t−ブチルエス
テルグルタミルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 実施例45で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕安息香酸−
t−ブチルエステル(1.05g)のクロロホルム(5
ml)−トリフルオロ酢酸溶液(6ml)を室温で2時
間撹拌後、溶媒を減圧留去し、メタノール−水から結晶
化させて、無色結晶の4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕安息香酸
(992mg,収率100%)を得た。得られた4−
〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タノイルアミノ〕安息香酸(200mg),参考例26
で得られたγ−t−ブチルエステルグルタミルグルタミ
ン酸ジ−t−ブチルエステル(126mg),DEPC
(63mg),トリエチルアミン(78mg)のジメチ
ルホルムアミド(6ml)溶液を室温で30分間撹拌し
た。溶媒を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル:クロロ
ホルム=2:1)で精製して、無色アモルファス状の表
題化合物(210mg,収率68%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1660, 1630,
1525, 1500, 1360, 1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.41(9H,s), 1.44(9H,s), 1.46(9H,s), 1.50-1.7
0(4H,m), 1.80-3.20(18H,m), 4.15(1H,dd,J=12.0,7.0H
z), 4.35-4.50(2H,m), 4.66(1H,m), 5.17(1H,m), 7.23
(1H,d,J=7.6Hz), 7.35(1H,d,J=7.0Hz), 7.63(2H,d,J=8.
8Hz), 7.80(2H,d,J=8.8Hz), 8.29(1H,brs).
【0121】実施例474−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル グルタミルグルタミン
実施例46で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル
−γ−t−ブチルエステルグルタミルグルタミン酸ジ−
t−ブチルエステル(205mg)のトリフルオロ酢酸
溶液(3ml)を室温で2時間撹拌後、溶媒を減圧留去
し、メタノール−水から結晶化させて無色結晶の表題化
合物(165mg,収率94%)を得た。 IR(KBr)ν: 3322, 2919, 2850, 1735, 1666, 1631, 1
538, 1409, 1213cm-1.1H−NMR(CDCl3-トリフルオロ
酢酸)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48H,s), 1.50-1.7
0(4H,m), 2.00-3.05(18H,m), 4.18(1H,dd,J=12.0,6.4H
z), 4.48(1H,dd,J=12.0,2.2Hz), 4.67(1H,m), 4.91(1H,
m), 5.19(1H,m), 7.60(2H,d,J=8.8Hz),7.70-8.05(4H,
m), 8.65(1H,brs). 実施例484−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
−2(E)−ヘプテノイルアミノ メチル〕ベンゾイルグ
ルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例13で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−2(E)−ヘプテン酸(150m
g),4−(アミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ
−t−ブチルエステル塩酸塩(110mg),DEPC
(56mg),トリエチルアミン(92mg)のジメチ
ルホルムアミド(7ml)溶液を室温で30分間撹拌し
た。溶媒を減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)で精製して、無色アモルファス状固体の表題化
合物(234mg,収率99%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1735, 1640, 1580,
1540, 1460, 1365, 1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(48
H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.9
5-2.50(8H,m), 2.96(1H,dd,J=14.4,7.2Hz), 3.08(1H,d
d,J=14.4,6.4Hz), 4.20(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.35(1
H,dd,J=12.0,3.6Hz), 4.55(2H,d,J=5.8Hz), 4.65(1H,
m), 5.19(1H,m), 5.94(1H,brs), 6.00(1H,d,J=18.6Hz),
7.02(1H,d,J=7.6Hz), 7.34(2H,d,J=8.2Hz), 7.57(1H,
d,J=18.6Hz), 7.77(2H,d,J=8.2Hz).
【0122】実施例494−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
−2(E)−ヘプテノイルアミノ メチル〕ベンゾイルグ
ルタミン酸 実施例48で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チア−2(E)−ヘプテノイルアミノ
メチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステ
ル(230mg)のトリフルオロ酢酸溶液(2ml)を
室温で1時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、メタノール−
水から結晶化させて無色結晶の表題化合物(188m
g,収率92%)を得た。 IR(KBr)ν: 3296, 2919, 2852, 1739, 1633, 1575, 1
544, 1247, 1180cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(48
H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.95-2.50(8H,m), 2.90-3.10
(2H,m), 4.16(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.30-4.45(3H,m),
4.60(1H,m), 5.20(1H,m), 6.06(1H,d,J=15.2Hz), 7.10
(2H,d,J=8.2Hz),7.10-7.20(1H,m), 7.50-7.65(3H,m),
7.82(1H,m). 実施例504−(6,7−ビスパルミトイルオキシ−4−チアヘプ
タノイル)アミノ−2−フルオロ ベンゾイルグルタミン
酸ジ−t−ブチルエステル 4−アミノ−2−フルオロベンゾイルグルタミン酸ジ−
t−ブチルエステル(181mg)のピリジン(2.3
ml)溶液に三塩化りん(0.020ml)を加え、室
温で2時間撹拌し、参考例24で得られた6,7−ビス
(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプタン酸(150
mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を
加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=2:1)で精製し、表題化合物(205mg,収率8
7%)をろう状化合物として得た。 IRνmax neatcm-1; 1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.00-
1.38 (48H, m), 1.42(9H, s), 1.50 (9H, s), 1.53-1.7
2 (4H, m), 1.85-3.15 (14H, m), 4.14 (1H,dd, J=7.
0, 12.0Hz), 4.49 (1H, dd, J=3.0, 12.0Hz), 4.67-4.8
1 (1H, m), 5.10-5.23 (1H, m), 7.16 (1H, dd, J=2.2,
8.8Hz), 7.32 (1H, dd, J=7.2, 13.6Hz), 7.81 (1H, d
d, J=2.2, 14.4Hz), 8.02 (1H, dd, J=8.8, 8.8Hz), 8.
26 (1H,bs).
【0123】実施例514−(6,7−ビスパルミトイルオキシ−4−チアヘプ
タノイル)アミノ−2−フルオロ ベンゾイルグルタミン
実施例50で得られた4−(6,7−ビスパルミトイル
オキシ−4−チアヘプタノイル)アミノ−2−フルオロ
ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(20
5mg)のトリフルオロ酢酸(5ml)溶液を室温で4
時間撹拌後、濃縮し、表題化合物(183mg,収率1
00%)を無色結晶として得た。 IRνmax neatcm-1; 3410, 1730, 1620.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88 (6H, t, J=7.0
Hz), 1.03-1.49 (48H,m), 1.53-1.72 (4H, m), 2.02-2.
59 (4H, m), 2.33 (2H, t, J=7.8Hz), 2.35 (2H, t, J=
7.4Hz), 2.69 (2H, t, J=7.2Hz), 2.75 (2H, d, J=6.6H
z), 2.94 (2H,t, J=7.2Hz), 4.17 (1H, dd, J=6.4, 12.
2Hz), 4.42 (1H, dd, J=3.0, 12.2Hz), 4.72-4.85 (1H,
m), 5.10-5.25 (1H, m), 7.21 (1H, dd, J=2.0, 8.8H
z), 7.55 (1H, dd, J=7.2, 12.0Hz), 7.80 (1H, dd, J=
2.0, 12.6Hz), 7.93 (1H, dd, J=8.8, 8.8Hz). 実施例524−(6,7−ビス(ドデカノイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル グルタミン酸ジ−t−
ブチルエステル 参考例6で得られた4−(6,7−ジヒドロキシ−4−
チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイルグルタミン酸ジ−
t−ブチルエステル(76mg)のクロロホルム溶液
(1.4ml)に、トリエチルアミン(0.39m
l),塩化ドデカノイル(307mg)およびジメチル
アミノピリジン(1mg)を加え、室温で24時間撹拌
した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%く
えん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去
した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、表題化合物
(94mg,収率74%)をろう状化合物として得た。 IRνmax neatcm-1;3310, 1720, 1630.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=7.0Hz), 1.07-
1.57 (30H, m), 1.42(9H, s), 1.49 (9H, s), 1.57-1.7
9 (4H, m), 1.95-3.16 (10H, m), 4.15 (1H,dd, J=6.8,
12.2Hz), 4.46 (1H, dd, J=3.2, 12.2Hz), 4.60-4.71
(1H, m), 5.09-5.23 (1H, m), 7.01 (1H, d, J=7.0Hz),
7.64 (2H, d, J=8.8Hz), 7.80 (2H,d, J=8.8Hz), 8.13
(1H, bs).
【0124】実施例534−(6,7−ビス(ドデカノイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル グルタミン酸 実施例52で得られた4−(6,7−ビス(ドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(94mg)のト
リフルオロ酢酸(5ml)溶液を室温で4時間撹拌後、
濃縮し、表題化合物(80mg,収率96%)を無色結
晶として得た。 IRνmax neatcm-1;3300, 1740, 1710, 1640.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8
Hz), 1.03-1.50 (32H,m), 1.50-1.72 (4H, m), 2.03-2.
62 (8H, m), 2.69 (2H, t, 7.4Hz), 2.76 (2H, d, J=6.
8), 2.95 (2H, t, J=7.4Hz), 4.17 (1H, dd, J=6.4, 1
2.0Hz), 4.42 (1H, dd, J=3.2, 12.0Hz), 4.63-4.77 (1
H, m), 5.10-5.26 (1H, m), 7.64 (2H,d, J=8.8Hz), 7.
81 (2H, d, J=8.8Hz). 実施例54(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−3−メ
チル−4−チアヘプタノイル)ア ミノベンゾイル)グル
タミン酸ジ−t−ブチルエステル 4−アミノベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(378mg)のピリジン(5ml)溶液に三塩化
りん(0.044ml)を加え、室温で2時間撹拌し、
参考例29で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−3−メチル−4−チアヘプタン酸(336mg)
を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加え、
酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)で精製し、表題化合物(306mg,収率59%)
をろう状化合物として得た。 IRνmax neatcm-1;3350, 1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.53 (51H, m), 1.42(9H, s), 1.49 (9H, s), 1.53-1.8
2 (4H, m), 1.94-3.50 (13H, m), 4.08-5.27(4H, m),
6.93-7.20 (1H, m), 7.57-8.40 (6H, m).
【0125】実施例55(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−3−メ
チル−4−チアヘプタノイル)ア ミノベンゾイル)グル
タミン酸 実施例54で得られた(4−(6,7−ビス(パルミト
イルオキシ)−3−メチル−4−チアヘプタノイル)ア
ミノベンゾイル)グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル
(306mg)のトリフルオロ酢酸(4ml)溶液を室
温で4時間撹拌後、濃縮し、表題化合物(270mg,
収率99%)を無色結晶として得た。 IRνmax neatcm-1;3350, 1735, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.50 (48H, m), 1.39(3H, t, J=6.8Hz), 1.50-1.73 (4
H, m), 2.03-2.88 (9H, m), 4.18 (1H, dd, J=6.2, 11.
8Hz), 4.32-4.45 (1H, m), 4.62-4.77 (1H, m), 5.05-
5.23 (1H, m), 7.58-7.83 (4H, m). 実施例564−(N−(2−((2R)−2,3−ビス(パルミト
イルオキシ)プロピルチオ)エチ ルスルホニル)−N−
t−ブチルオキシカルボニルアミノ メチル)ベンゾイル
グルタ ミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例32で得られた4−(N−(2−((2R)−
2,3−ジハイドロキシプロピルチオ)エチルスルホニ
ル)−N−t−ブチルオキシカルボニルアミノメチル)ベ
ンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(75m
g),4−ジメチルアミノピリジン(30mg)および
トリエチルアミン(80mg)のジクロロメタン(0.
5ml)溶液に、塩化パルミチン酸(68mg)のジク
ロロメタン(0.5ml)溶液を加え、氷冷下1時間か
きまぜた。反応液にメタノール(0.5ml)を加え、
室温で30分撹拌し、減圧下に濃縮乾固した。残さをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=7:3)で精製し、無色固形物(108m
g,収率85.0%)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ;0.880(6H,t,J=7.0Hz),1.254(48
H,s),1.420(9H,s),1.476(9H,s),1.493(9H,s),1.591(4H,
m),1.90-2.12(1H,m),2.12-2.50(7H,m),2.572(2H,d,J=6.
6Hz),2.902(2H,t,J=7.8Hz),3.719(2H,t,J=7.8Hz),4.158
(1H,dd,J=5.8Hz,11.8Hz),4.341(1H,dd,J=3.8Hz,11.8H
z),4.660(1H,m),4.873(2H,s),5.120(1H,m),7.039(1H,d,
J=7.6Hz),7.435(2H,d,J=8.4Hz),7.821(2H,d,J=8.4Hz) IR(KBr)ν; 3400, 2920, 2850, 1730, 1640, 1525, 1
500, 1460, 1390, 1365, 1340, 1300, 1275, 1260, 124
5, 1220, 1140cm-1
【0126】実施例574−(N−(2−((2R)−2,3−ビス(パルミト
イルオキシ)プロピルチオ)エチ ルスルホニル)アミノ
メチル)ベンゾイルグルタミン酸 実施例56で得られた4−(N−(2−((2R)−
2,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロピルチオ)エ
チルスルホニル)−N−t−ブチルオキシカルボニルア
ミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエ
ステル(108mg)のトリフルオロ酢酸(1ml)溶
液を室温で1時間撹拌後、減圧下に濃縮乾固し、無色固
形物(89mg、収率100%)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ;0.877(6H,t,J=7.0Hz),1.251(48
H,s),1.597(4H,m),1.95-2.27(2H,m),2.27-2.40(4H,m),
2.475(2H,m),2.727(2H,d,J=6.6Hz),2.932(2H,m),3.287
(2H,m),4.08-4.45(4H,m),4.630(1H,m),5.130(1H,m),6.0
79(1H,bs),7.260(2H,d,J=7.8Hz),7.616(3H,d,J=7.8Hz) IR(KBr)ν; 3370, 2920, 2850, 1735, 1630, 1540, 1
460, 1410, 1320, 1260, 1240, 1220, 1170, 1145cm-1 実施例584−〔6,7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミ ノメチル〕ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例34で得られた6,7−ビス(12−フェニルド
デカノイルオキシ)−4−チアヘプタン酸(200m
g),参考例37で得られた4−(アミノメチル)ベン
ゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル塩酸塩(1
36mg),DEPC(71mg)およびトリエチルア
ミン(120mg)のジメチルホルムアミド(6ml)
溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を濃縮し、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1→1:3)で精製して、無色
シロップ状の表題化合物(260mg,収率85%)を
得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1650, 1630,
1540, 1490, 1450, 1360, 1245, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.26(28H,s), 1.42(9H,s), 1.4
9(9H,s), 1.50-1.70(8H,m), 1.90-2.65(14H,m), 2.72(2
H,t,J=6.6Hz), 2.92(2H,t,J=6.0Hz), 4.13(1H,dd,J=12.
0,6.4Hz), 4.38(1H,dd,J=12.0,3.2Hz), 4.50(2H,d,J=5.
8Hz), 4.66(1H,m), 5.15(1H,m), 6.27(1H,t,J=5.8Hz),
7.03(1H,d,J=7.2Hz), 7.10-7.40(12H,m), 7.79(2H,d,J=
8.4Hz).
【0127】実施例594−〔6,7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミ ノメチル〕ベンゾイル
グルタミン酸 実施例58で得られた4−〔6,7−ビス(12−フェ
ニルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミ
ノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(255mg)のトリフルオロ酢酸溶液(2ml)
を室温で2時間撹拌後、溶媒を減圧留去して、シロップ
状の表題化合物(200mg,収率88%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1715, 1630,
1535, 1500, 1490, 1450, 1410, 1240, 1160cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.25(28H,s), 1.50-1.70(8H,
m), 1.90-2.60(10H,m),2.58(4H,t,J=8.0Hz), 2.69(2H,
d,J=6.2Hz), 2.75-2.90(2H,m), 4.11(1H,dd,J=12.0,6.2
Hz), 4.20-4.40(3H,m), 4.62(1H,m), 5.12(1H,m), 7.00
-7.30(13H,m), 7.59(2H,d,J=7.8Hz), 7.75-7.90(1H,m). 実施例604−〔6,7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミ ノ〕ベンゾイルグルタ
ミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例34で得られた6,7−ビス(12−フェニルド
デカノイルオキシ)−4−チアヘプタン酸(200m
g),4−アミノベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチ
ルエステル(108mg)のピリジン(6ml)溶液に
三塩化リン(4滴)を滴下し、室温で1時間撹拌した。
溶媒を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で
精製して、無色油状物の表題化合物(282mg,収率
93%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1700, 1630,
1590, 1520, 1500, 1490, 1360, 1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.26(28H,s), 1.42(9H,s), 1.4
9(9H,s), 1.50-1.70(8H,m), 1.90-2.50(8H,m), 2.50-3.
10(10H,m), 4.15(1H,dd,J=12.0,6.6Hz), 4.46(1H,dd, J
=12.0,3.2Hz), 4.65(1H,m), 5.17(1H,m), 6.98(1H,d,J=
7.2Hz), 7.10-7.35(10H,m), 7.64(2H,d,J=8.8Hz), 7.80
(2H,d,J=8.8Hz), 8.07(1H,s).
【0128】実施例614−〔6,7−ビス(12−フェニルドデカノイルオキ
シ)−4−チアヘプタノイルアミ ノ〕ベンゾイルグルタ
ミン酸 実施例60で得られた4−〔6,7−ビス(12−フェ
ニルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミ
ノ〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル
(275mg)のトリフルオロ酢酸溶液(2ml)を室
温で2時間撹拌後、溶媒を減圧留去してシロップ状の表
題化合物(207mg,収率84%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1710, 1630,
1600, 1520, 1500, 1490, 1450, 1400, 1305, 1250, 11
75cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.24(28H,s), 1.50-1.70(8H,
m), 1.90-2.80(12H,m),2.57(4H,t,J=8.0Hz), 2.80-3.00
(2H,m), 4.14(1H,dd,J=12.0,6.2Hz), 4.39(1H,dd,J=12.
0,2.4Hz), 4.62(1H,m), 5.16(1H,m), 7.10-7.30(10H,
m), 7.43(2H,d,J=8.2Hz), 7.60(2H,d,J=8.2Hz), 7.70-
7.85(1H,m), 8.88(1H,s). 実施例625−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイル)アミノ−2−(1 ,3−ビス(t−ブチ
ルオキシカルボニル)プロピル)イソインドリン−1−
オン 5−アミノ−2−(1,3−ビス(t−ブチルオキシカ
ルボニル)プロピル)イソインドリン−1−オン(17
8mg)のピリジン(2.3ml)溶液に三塩化りん
(0.020ml)を加え、室温で2時間撹拌し、6,
7−ビスパルミトイルオキシ−4−チアヘプタン酸(1
50mg)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に
水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル=2:1)で精製し、表題化合物(208mg,収
率91%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.48 (48H, m), 1.40(9H, s), 1.44 (9H, s), 1.48-1.8
2 (4H, m), 2.04-3.14 (10H, m), 2.33 (2H,t, J=7.8H
z), 2.36 (2H, t, J=7.2Hz), 4.15 (1H, dd, J=6.8, 1
2.0Hz), 4.35 (1H, d, J=16.8), 4.49 (1H, dd, J=3.2,
12.0Hz), 4.63 (1H, d, J=16.8Hz), 4.96 (1H, dd, J=
4.6, 10.6Hz), 5.10-5.26 (1H, m), 7.33 (1H, dd, J=
1.8, 8.2Hz), 7.78 (1H, d, J=8.2Hz), 8.09 (1H, d, J
=1.8Hz), 8.23 (1H, bs).
【0129】実施例635−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイル)アミノ−2−(1 ,3−ビス(ヒドロキ
シカルボニル)プロピル)イソインドリン−1−オン 実施例62で得られた5−(6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイル)アミノ−2−
(1,3−ビス(t−ブチルオキシカルボニル)プロピ
ル)イソインドリン−1−オン(208mg)のトリフ
ルオロ酢酸(5ml)溶液を室温で4時間撹拌後、濃縮
し、表題化合物(191mg,収率100%)を無色結
晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3450, 1750, 1670, 1620.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8
Hz), 1.08-1.53 (48H,m), 2.07-3.09 (14H, m), 4.01-
5.30 (5H, m), 7.37 (1H, d, J=8.4Hz), 7.77(1H, d, J
=8.4Hz), 8.12 (1H, s). 実施例644−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイル)アミノ−N−(1 ,3−ビス(t−ブチ
ルオキシカルボニル)プロピル)フタルイミド 4−アミノ−N−(1,3−ビス(t−ブチルオキシカ
ルボニル)プロピル)フタルイミド(178mg)のピ
リジン(2.3ml)溶液に三塩化りん(0.020m
l)を加え、室温で2時間撹拌し、参考例24で得られ
た6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘプ
タン酸(150mg)を加え、室温で24時間撹拌し
た。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%くえ
ん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し
た。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:アセトン=3:1)で精製し、表題化合物(19
0mg,収率80%)をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;1730.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.6Hz), 1.02-
1.45 (48H, m), 1.41(9H, s), 1.42 (9H, s), 1.45-1.7
5 (4H, m), 2.16-3.14 (14H, m), 4.13 (1H,dd, J=7.0,
12.2Hz), 4.52 (1H, dd, J=2.8, 12.2Hz), 4.79 (1H,
dd, J=5.0, 9.6Hz), 5.10-5.26 (1H, m), 7.79 (1H, d,
J=8.2Hz), 7.99 (1H, dd, J=1.6, 8.2Hz), 8.08 (1H,
d, J=1.6Hz), 8.53 (1H, bs).
【0130】実施例654−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイル)アミノ−N−(1 ,3−ビス(ヒドロキ
シカルボニル)プロピル)フタルイミド 実施例64で得られた4−(6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイル)アミノ−N−
(1,3−ビス(t−ブチルオキシカルボニル)プロピ
ル)フタルイミド(191mg)のトリフルオロ酢酸
(5ml)溶液を室温で4時間撹拌後、濃縮し、表題化
合物(170mg,収率100%)を無色結晶として得
た。 IRνmax KBrcm-1;3450, 1730, 1610.1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8
Hz), 1.02-1.50 (48H,m), 1.50-1.75 (4H, m), 2.04-3.
06 (14H, m), 4.00-4.49 (2H, m), 4.80-4.95(1H, m),
5.10-5.25 (1H, m), 7.74-8.11 (3H, m).
【0131】実施例664−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル グルタミン酸ジ−t−
ブチルエステル4−オキシド (A)および4−〔6,7
−ビス(パルミトイ ルオキシ)−4−チアヘプタノイル
アミノ〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
ル4,4−ジオキシド(B) 実施例17で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(230mg)の
クロロホルム(6ml)溶液に、氷冷下でm−クロロ過
安息香酸(67mg)のクロロホルム(2ml)溶液を
滴下し、2時間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,水で洗浄し、乾燥
後、溶媒を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→
1:5)で精製して、無色アモルファス状の表題化合物
(A)(116mg,収率50%)および無色アモルフ
ァス状の表題化合物(B)(119mg,収率50%)
を得た。 化合物(A) IR(Neat)ν: 2920, 2850, 1730, 1650, 1595, 1530,
1495, 1360, 1250, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.9
0-2.50(8H,m), 2.90-3.40(6H,m), 4.10-4.30(1H,m), 4.
35-4.50(1H,m), 4.60-4.75(1H,m), 5.50(1H,m), 7.01(1
H,d,J=7.2Hz), 7.62(2H,d,J=8.8Hz), 7.79(2H,d,J=8.8H
z), 8.88(1/2x1H,brs), 8.94(1/2x1H,brs). 化合物(B) IR(Neat)ν: 3330, 2920, 2850, 1730, 1695, 1640,
1595, 1530, 1495, 1460, 1365, 1310, 1250, 1150, 90
5, 730cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.0
0-2.50(8H,m), 2.95(2H,t,J=7.0Hz), 3.33(1H,dd,J=14.
8,4.8Hz), 3.46(1H,dd,J=14.8,7.2Hz), 3.53(2H,t,J=7.
0Hz), 4.19(1H,dd,J=12.0,5.2Hz), 4.43(1H,J=12.0,3.8
Hz), 4.65(1H,m), 5.58(1H,m), 7.05(1H,d,J=7.8Hz),
7.57(2H,d,J=8.8Hz), 7.78(2H,d,J=8.8Hz), 8.23(1H,br
s).
【0132】実施例674−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル グルタミン酸4−オキ
シド 実施例66で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル4−オキシド(1
15mg)のトリフルオロ酢酸溶液(3ml)を室温で
2時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、メタノール−水から
結晶化させて無色結晶の表題化合物(165mg,収率
94%)を得た。 IR(KBr)ν: 2919, 2852, 1737, 1639, 1531, 1307, 1
253, 1178cm-1.1 H−NMR(CDCl3-CD3OD-トリフルオロ酢酸)δ: 0.88
(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(48H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.00
-2.40(8H,m), 2.80-3.40(6H,m), 4.10-4.30(1H,m), 4.3
5-4.80(2H,m), 5.49(1H,m), 7.50-7.80(4H,m). 実施例684−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル グルタミン酸4,4−
ジオキシド 実施例66で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル4,4−ジオキシ
ド(115mg)のトリフルオロ酢酸溶液(3ml)を
室温で2時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、メタノール−
水から結晶化させて無色結晶の表題化合物(165m
g,収率94%)を得た。 IR(KBr)ν: 3336, 2919, 2850, 1741, 1641, 1604, 1
533, 1463, 1407, 1311, 1255, 1178cm-1.1 H−NMR(CDCl3-CD3OD)δ: 0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.
25(48H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.90-2.60(8H,m), 2.92
(2H,t,J=7.0Hz), 3.35-3.60(4H,m), 4.18(1H,dd,J=12.
0,5.0Hz), 4.42(1H,dd,J=12.0,3.2Hz), 4.69(1H,m), 5.
60(1H,m), 7.50(2H,d,J=8.8Hz), 7.67(2H,d,J=8.8Hz).
【0133】実施例69(2R,6R) 4−〔2−アセトキシ−6,7−ビス
(パルミトイルオキシ)−4−チ アヘプタノイルアミノ
メチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステ
参考例39で得られた(2R,6R) 4−〔2−アミ
ノ−6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チアヘ
プタノイルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−
t−ブチルエステル(243mg)の酢酸(6ml)溶
液に亜硝酸ナトリウム(13mg)の水溶液(0.3m
l)を加え、室温で一夜撹拌した。溶媒を減圧濃縮して
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製
し、無色ワックス状の表題化合物(94mg,収率54
%)を得た。 IR(Neat)ν: 3300, 2920, 2850, 1730, 1640, 1530,
1500, 1460, 1450, 1360, 1240, 1220, 1150cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=7.0Hz), 1.26(48
H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.9
0-2.50(8H,m), 2.16(3H,s), 2.70-2.90(2H,m),2.95-3.2
5(2H,m), 4.00-4.70(5H,m), 5.18(1H,m), 5.39(1H,m),
6.80-6.95(1H,m), 7.07(1H,d,J=7.4Hz), 7.35(2H,d,J=
8.0Hz), 7.79(2H,d,J=8.0Hz). 実施例70(2R,6R) 4−〔2−アセトキシ−6,7−ビス
(パルミトイルオキシ)−4−チ アヘプタノイルアミノ
メチル〕ベンゾイルグルタミン酸 実施例69で得られた(2R,6R) 4−〔2−アセ
トキシ−6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チ
アヘプタノイルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸
ジ−t−ブチルエステル(92mg)のトリフルオロ酢
酸溶液(2ml)を室温で1時間撹拌後、溶媒を減圧留
去してメタノール水から結晶化させて無色結晶の表題化
合物(65mg,収率79%)を得た。 IR(KBr)ν: 3344, 2920, 2850, 1727, 1647, 1540, 1
226, 1176cm-1.1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(48
H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.00-2.35(6H,m), 2.15(3H,
s), 2.40-2.55(2H,m), 2.70-2.80(2H,m), 2.95-3.15(2
H,m), 4.00-4.70(5H,m), 5.18(1H,m), 5.37(1H,m), 7.2
4(2H,d,J=8.2Hz), 7.50-7.80(2H,m), 7.67(2H,d,J=8.2H
z).
【0134】実施例71(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−2−メ
チル−4−チアヘプタノイル)ア ミノベンゾイル)グル
タミン酸ジ−t−ブチルエステル 4−アミノベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(378mg)のピリジン(5ml)溶液に三塩化
りん(0.044ml)を加え、室温で2時間撹拌し、
参考例42で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−2−メチル−4−チアヘプタン酸(336mg)
を加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加え、
酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、溶媒を留去した。残さをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)で精製し、表題化合物(315mg,収率62%)
をろう状化合物として得た。 IRνmax KBrcm-1;1750.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.53 (51H, m), 1.42(9H, s), 1.49 (9H, s), 1.53-1.8
2 (4H, m), 1.95-3.22 (13H, m), 4.00-5.30(4H, m),
6.94-7.03 (1H, m), 7.64-8.53 (5H, m). 実施例72(4−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−2−メ
チル−4−チアヘプタノイル)ア ミノベンゾイル)グル
タミン酸 実施例71で得られた(4−(6,7−ビス(パルミト
イルオキシ)−2−メチル−4−チアヘプタノイル)ア
ミノベンゾイル)グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル
(315mg)のトリフルオロ酢酸(4ml)溶液を室
温で4時間撹拌後、濃縮し、表題化合物(280mg,
収率100%)を無色結晶として得た。 IRνmax KBrcm-1;3350, 1750, 1640.1 H−NMR(CDCl3)δ; 0.88 (6H, t, J=6.8Hz), 1.03-
1.50 (51H, m), 1.50-1.70 (4H, m), 2.02-3.15 (13H,
m), 4.06-5.26 (4H, m), 7.57-7.90 (4H, m).
【0135】実施例736,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−オク
タノイルグルタミン酸ジ−t−ブ チルエステル 参考例45で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
オクタン酸(168mg)、グルタミン酸ジ−t−ブチ
ルエステル塩酸塩(256mg)、DEPC(197m
g)、トリエチルアミン(300μl)のジメチルホル
ムアミド(2.0ml)溶液を室温で一日撹拌した。反
応液に酢酸エチルを加え飽和食塩水、10%クエン酸水
溶液、飽和重曹水で順次洗浄した後、有機層を減圧濃縮
した。残渣を塩化メチレンに溶かし、塩化パルミトイル
(484mg)、ジメチルアミノピリジン(401m
g)を加え、室温で一日撹拌した。反応液に酢酸エチル
を加え、飽和食塩水で洗浄した後、有機層を減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化
メチレン:アセトン=50:1)で精製し、無色油状物
の表題化合物(291mg,収率55%)を得た。 IR(Neat)ν : 3400, 2975, 2925, 1720, 1670, 1600,
1540, 1500, 1420, 1360, 1150, 890, 750, 700cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ: 6.35(1H, m), 5.15(1H, m), 5.0
5(1H,m), 2.94-2.79(2H, m), 2.72-2.64(2H,m), 2.54-
2.43(2H,m), 2.40-2.24(6H, m), 2.18(1H,s), 2.10(1H,
s), 1.94(1H, m), 1.64(4H,m), 1.47(9H, s), 1.45(9H,
s), 1.26(48H,s), 1.22(3H, d, J=6.6Hz), 0.88(6H,
t, J=6.6Hz). 実施例746,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア−オク
タノイルグルタミン酸 実施例73で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チア−オクタノイルグルタミン酸ジ−t−ブ
チルエステル(280mg)の塩化メチレン(4ml)
−トリフルオロ酢酸(5ml)溶液を室温で4時間撹拌
した後、溶媒を減圧留去して淡黄色粉末の表題化合物
(223mg,収率91%)を得た。 IR(Neat)ν: 3320, 2918, 2850, 1736, 1653, 1549,
1468, 1417, 1383, 1265, 1246, 1223, 1120, 1178, 11
16, 722cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ: 5.18(1H, m), 5.05(1H,m), 4.57
(1H, m), 2.83(2H, m), 2.68(2H, t, J=7.6Hz), 2.52-
2.18(10H, m), 2.02(1H, m), 1.60(4H, m), 1.26(51H,
s), 0.88(6H,t, J=6.6Hz).
【0136】実施例754−〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
−オクタノイルアミノメチル〕ベ ンゾイルグルタミン酸
ジ−t−ブチルエステル 参考例45で得られた6,7−ジヒドロキシ−4−チア
オクタン酸(151mg)、参考例37で得られた4−
(アミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチ
ルエステル塩酸塩(506mg)、DEPC(201m
g)およびトリエチルアミン(300μl)のジメチル
ホルムアミド(2.0ml)溶液を室温で一日撹拌し
た。反応液に酢酸エチルを加え、飽和食塩水、10%ク
エン酸水溶液、飽和重曹水で順次洗浄した後、有機層を
減圧濃縮した。残渣を塩化メチレンに溶かし、塩化パル
ミトイル(487mg)、ジメチルアミノピリジン(4
13mg)を加え、室温で一日撹拌した。反応液に酢酸
エチルを加え、飽和食塩水で洗浄した後、有機層を減圧
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1.5:1)で精製し、無色
固体の表題化合物(584mg;収率72%)を得た。 IR(Neat)ν : 3300, 3050, 2925, 2850, 1730, 1650,
1540, 1500, 1460,1360, 1260, 1150, 840, 740, 700c
m-1.1 H-NMR(CDCl3)δ: 7.79(2H, d, J=8.2Hz), 7.36(2
H, d, J=8.2Hz), 7.03(0.5H, d, J=3.4Hz), 6.99(0.5H,
d, J=3.2Hz), 6.45(0.5H, m), 6.25(0.5H,m),5.18(1.5
H,m), 5.00(0.5H, m), 4.45(2H, d, J=6.0Hz), 3.00-2.
84(2H,m),2.71-2.63(2H, m), 2.58-2.49(2H, m), 2.44-
2.17(7H, m), 2.10-1.98(2H, m), 1.64(4H, m), 1.49(9
H, s), 1.42(9H, s), 1.26(48H, s), 1.18(3H, d, J=6.
4Hz), 0.88(6H, t, J=6.2Hz). 実施例764―〔6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
−オクタノイルアミノメチル〕ベ ンゾイルグルタミン酸 実施例75で得られた4−〔6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チア−オクタノイルアミノメチル〕ベ
ンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(574
mg)の塩化メチレン(4ml)−トリフルオロ酢酸
(5ml)溶液を室温で4時間撹拌した後、溶媒を減圧
留去し、残渣をメタノール−水系から再結晶し、無色粉
末の表題化合物(505mg,収率99%)を得た。 IR(Neat)ν: 3320, 2914, 2848, 1734, 1637, 1543,
1506, 1468, 1416, 1381, 1265, 1245, 1222, 1198, 11
78, 1101, 754, 721cm-1.1 H-NMR(CDCl3)δ: 7.78(2H, d, J=8.0Hz), 7.57(0.
5H, d, J=6.6Hz), 7.36(2H, d, J=8.0Hz), 7.14(0.5H,
m),5.18(1H, m), 4.72(1H, m), 4.47(2H, d, J=5.4Hz),
2.92-2.79(2H, m), 2.69(2H,m), 2.60-2.46(2H, m),
2.41-2.05(9H,m),1.61(4H, m), 1.25(48H, s), 1.18(3
H, d), 0.88(6H,t, J=6.2Hz).
【0137】実施例774−〔6,7−ビス(12−シクロヘキシルドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステ 参考例47で得られた6,7−ビス(12−シクロヘキ
シルドデカノイルオキシ−4−チアヘプタン酸(166
mg,0.234mM)、4−アミノベンゾイルグルタミ
ン酸ジ−t−ブチルエステル(98mg,0.258m
M)をピリジン(2.0ml)に溶かし、氷冷下に三塩化
りん(35mg,0.258mM)を加え、氷冷下30分
かきまぜた後、室温で1時間かきまぜた。反応液を減圧
下に濃縮乾固し、残渣にクロロホルム(20ml)、水
(15ml)、飽和食塩水(5ml)を加えてよくかきまぜ
てから、クロロホルム層を分取した。これを無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下に濃縮乾固し、残渣をシリカ
ゲルカラム(5g)に吸着し、n−ヘキサン:クロロホ
ルム(1:4)の混合溶液で溶出し、更にシリカゲルカ
ラム(5g)、酢酸エチル:クロロホルム(1:4)の
混合溶液で精製し、無色固形物として表題化合物(67
mg,収率26.8%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1635, 159
0, 1520, 1495, 1440,1360, 1300, 1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.866(4H,m), 1.175(4H,m),
1.250(42H,s), 1.422(9H,s), 1.491(9H,s), 1.675(16H,
m), 1.90-2.50(8H,m), 2.60-2.80(4H,m), 2.80-3.10(2
H,m), 4.155(1H,dd,J=7.2Hz,11.6Hz), 4.468(1H,dd,J=
3.0Hz,11.6Hz), 4.527(1H,m), 5.660(1H,m), 6.991(1H,
d,J=7.6Hz), 7.651(2H,d,J=8.8Hz), 7.809(2H,d,J=8.8H
z), 8.104(1H,s) 実施例784−〔6,7−ビス(12−シクロヘキシルドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイ ルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸 実施例77で得られた4−〔6,7−ビス(12−シク
ロヘキシルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイ
ルアミノ〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(67mg,0.063mM)をトリフルオロ酢酸
(0.7ml)に溶かし、室温で1時間かきまぜた。反応
液を減圧下に濃縮乾固し、残渣にトルエン(1ml)を加
え再び減圧下に濃縮乾固した。本操作をもう一度繰り返
し、得られる残渣をジクロロメタン(1ml)に溶かし、
再び減圧下に濃縮乾固し、無色固形物として表題化合物
(61mg,収率100%)を得た。 IR(neat)ν:3320, 2920, 2850, 1730, 1640, 160
0, 1535, 1500, 1440,1400, 1305, 1250, 1170cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.859(4H,m), 1.172(4H,m),
1.244(42H,s), 1.635(16H,m), 1.90-2.20(2H,m), 2.312
(2H,t,J=6.8Hz), 2.330(2H,t,J=6.8Hz), 2.440(2H,bs),
2.704(4H,m), 2.891(2H,bs), 4.156(1H,dd,J=6.4Hz,1
2.4Hz), 4.413(1H,dd,J=2.2Hz,12.4Hz), 4.635(1H,m),
5.169(1H,m), 7.444(2H,d,J=9.2Hz), 7.608(2H,d,J=9.2
Hz), 7.750(1H,m), 8.882(1H,s)
【0138】実施例794−〔6,7−ビス(12−シクロヘキシルドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイ ルアミノメチル〕ベン
ゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例47で得られた6,7−ビス(12−シクロヘキ
シルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタン酸(16
6mg,0.234mM)、参考例37で得られた4−
(アミノメチル)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチ
ルエステル塩酸塩(110mg,0.80mM)をジメチ
ルホルムアミド(2.3ml)に溶かし、シアノりん酸ジ
エチル(48mg,0.29mM)を加え、氷冷下にトリ
エチルアミン(80mg,0.8mM)を加え、1時間か
きまぜた。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣に水(5
ml)を加えよく洗ってから、上澄み液をデカントした。
残渣をシリカゲルカラム(5g)に吸着し、n−ヘキサ
ン:クロロホルム(1:4)の混合溶液で溶出し、更に
シリカゲルカラム(5g)、クロロホルムで精製して無
色固形物として表題化合物(244mg,収率96.3
%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1640, 153
5, 1500, 1440, 1360,1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.870(4H,m), 1.175(4H,m),
1.249(42H,s), 1.422(9H,s), 1.492(9H,s), 1.659(16H,
m), 1.90-2.45(8H,m), 2.550(2H,t,J=6.8Hz), 2.719(2
H,d,J=6.6Hz), 2.928(2H,t,J=8.2Hz), 2.928(2H,d,J=16
Hz), 4.134(1H,dd,J=6.4Hz,12.0Hz), 4.389(1H,dd,J=3.
0Hz,12.0Hz), 4.512(2H,d,J=6.0Hz), 4.664(1H,m), 5.1
42(1H,m), 6.249(1H,t,J=7.5Hz), 7.027(1H,d,J=8.2H
z), 7.361(2H,d,J=8.4Hz), 7.794(2H,d,J=8.4Hz) 実施例804−〔6,7−ビス(12−シクロヘキシルドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイ ルアミノメチル〕ベン
ゾイルグルタミン酸 実施例79で得られた4−〔6,7−ビス(12−シク
ロヘキシルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイ
ルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチ
ルエステル(111mg,0.09mM)をトリフルオロ
酢酸(1ml)に溶かし、室温で1時間かきまぜた。反応
液を減圧下に濃縮乾固し、残渣にトルエン(1ml)を加
え再び減圧下に濃縮乾固した。本操作をもう一度繰り返
し、得られる残渣をジクロロメタン(1ml)に溶かし、
再び減圧下に濃縮乾固し、無色固形物として表題化合物
(182mg,収率100%)を得た。 IR(neat)ν:3330, 3070, 2920, 2850, 1730, 163
0, 1540, 1500, 1460,1440, 1410, 1340, 1250, 1200,
1160cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.865(4H,m), 1.147(4H,m),
1.246(44H,s), 1.656(14H,m), 1.90-2.20(2H,m), 2.271
(4H,dt,J=7.0Hz,0.8Hz), 2.436(2H,bs), 2.583(2H,t,J=
6.6Hz), 2.704(2H,d,J=7.0Hz), 2.870(2H,t,J=6.4Hz),
4.119(1H,dd,J=5.8Hz,12.0Hz), 4.365(3H,d,J=8.6Hz),
4.636(1H,m), 5.144(1H,m), 7.165(2H,d,J=7.6Hz), 7.4
26(1H,bs), 7.604(2H,d,J=7.6Hz), 7.840(1H,d,J=6.8H
z)
【0139】実施例814−〔6,7−ビス(11−シクロヘキシルウンデシル
カルバモイルオキシ)−4−チア ヘプタノイルアミノ〕
ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例51で得られた6,7−ビス(11−シクロヘキ
シルウンデシルカルバモイルオキシ)−4−チオヘプタ
ン酸(188mg,0.25mM)、4−アミノベンゾイ
ルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(118mg,
0.31mM)をピリジン(2.0ml)に溶かし、氷冷
下に三塩化りん(43mg,0.31mM)を加え、氷冷
下30分かきまぜた後、室温で1時間かきまぜた。反応
液を減圧下に濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラム(7
g)に吸着し、酢酸エチル:n−ヘキサン(2:3)の
混合溶液で溶出し、無色固形物として表題化合物(70
mg,収率27%)を得た。 IR(neat)ν:3320, 2920, 2850, 1730, 1700, 164
0, 1600, 1530, 1500,1440, 1365, 1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.857(4H,m), 1.176(4H,m),
1.250(42H,s), 1.422(9H,s), 1.453(4H,m), 1.491(9H,
s), 1.600(12H,m), 1.90-2.52(4H,m), 2.52-3.10(6H,
m), 3.184(4H,m), 4.162(1H,dd,J=7.2Hz,14.2Hz), 4.42
0(1H,dd,J=4.0Hz,14.2Hz), 4.651(1H,m), 4.782(1H,t,J
=7.5Hz), 4.908(1H,t,J=7.5Hz), 5.000(1H,m), 7.978(1
H,d,J=7.4Hz), 7.696(2H,d,J=8.8Hz), 7.801(2H,d,J=8.
8Hz), 8.734(1H,s) 実施例824−〔6,7−ビス(11−シクロヘキシルウンデシル
カルバモイルオキシ)−4−チア ヘプタノイルアミノ〕
ベンゾイルグルタミン酸 実施例81で得られた4−〔6,7−ビス(11−シク
ロヘキシルウンデシルカルバモイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−
ブチルエステル(70mg,0.07mM)をトリフルオ
ロ酢酸(1.0ml)に溶かし、室温で1時間かきまぜ
た。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣にトルエン(1
ml)を加え、再び減圧下に濃縮乾固した。本操作をもう
一度繰り返し、得られる残渣をジクロロメタン(1ml)
に溶かし、再び減圧下に濃縮乾固し、無色固形物として
表題化合物(69mg,収率100%)を得た。 IR(neat)ν:3330, 2920, 2850, 1700, 1530, 150
0, 1440, 1400, 1250,1180, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3+CD3OD)δ:0.858(4H,m), 1.190(4
H,m), 1.252(42H,s),1.493(4H,m), 1.697(12H,m), 2.00
-2.42(2H,m), 2.512(2H,q,J=5.2Hz), 2.736(4H,m), 2.9
31(2H,m), 3.140(4H,t,J=7.2Hz), 4.10-4.45(2H,m), 4.
711(1H,m), 4.981(1H,m), 7.652(2H,d,J=8.8Hz), 7.784
(2H,d,J=8.8Hz)
【0140】実施例834−〔6,7−ビス(11−シクロヘキシルウンデシル
カルバモイルオキシ)−4−チア ヘプタノイルアミノメ
チル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例51で得られた6,7−ビス(11−シクロヘキ
シルウンデシルカルバモイルオキシ)−4−チアヘプタ
ン酸(145mg,0.196mM)、4−アミノメチル
ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(10
1mg,0.235mM)、シアノりん酸ジエチル(48m
g,0.234mM)をジメチルホルムアミド(2.0m
l)に溶かし、氷冷下にトリエチルアミン(80mg,
0.8mM)を加え、氷冷下1時間かきまぜた。反応液
を減圧下に濃縮乾固し、残渣に水(5ml)を加えてよく
洗ってから、水層を捨て、得られた飴状物質をシリカゲ
ルカラム(5g)に吸着し、n−ヘキサン:クロロホル
ム(1:4)の混合溶液で洗った後、クロロホルムで溶
出し、無色固形物として表題化合物(221mg,収率1
00%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 2920, 2850, 1720, 1700, 164
5, 1535, 1500, 1445,1360, 1250, 1145cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.865(4H,m), 1.177(4H,m),
1.248(42H,s), 1.422(9H,s), 1.455(4H,m), 1.492(9H,
s), 1.680(12H,m), 1.95-2.28(2H,m), 2.28-2.48(2H,
m), 2.572(2H,t,J=6.6Hz), 2.692(2H,m), 2.928(2H,m),
3.120(4H,m), 4.00-4.35(2H,m), 4.504(2H,m), 4.650
(1H,m), 4.933(3H,m), 6.685(1H,m), 7.062(1H,d,J=7.0
Hz), 7.382(2H,d,J=8.2Hz), 7.793(2H,d,J=8.2Hz) 実施例844−〔6,7−ビス(11−シクロヘキシルウンデシル
カルバモイルオキシ)−4−チア ヘプタノイルアミノメ
チル〕ベンゾイルグルタミン酸 実施例83で得られた4−〔6,7−ビス(11−シク
ロヘキシルウンデシルカルバモイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ
−t−ブチルエステル(140mg,0.133mM)を
トリフルオロ酢酸(1ml)に溶かし、室温で1時間かき
まぜた。反応液を減圧下に濃縮乾固し、残渣にトルエン
(1ml)を加え、再び減圧下に濃縮乾固した。本操作を
もう一度繰り返し、無色固形物として表題化合物(12
6mg,収率100%)を得た。 IR(KBr)ν:3340, 2920, 2850, 1730, 1690, 1635,
1530, 1500, 1440, 1300, 1290, 1270, 1250, 1200, 1
150, 1115cm-1 1H−NMR(CDCl3)δ:0.862(2H,m),
1.155(10H,m), 1.246(36H,s), 1.482(4H,m), 1.676(10
H,m), 2.282(2H,m), 2.568(2H,m), 2.290(2H,m), 3.153
(6H,m), 4.224(2H,m), 4.325(2H,m), 4.739(1H,m), 4.9
2-5.25(2H,m), 6.224(1H,m), 7.442(2H,d,J=8.2Hz), 7.
808(2H,d,J=8.2Hz)
【0141】実施例854−((2R,6R)−6,7−ビス(パルミトイルオ
キシ)−2−メチル−4−チアヘ プタノイルアミノ)ベ
ンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例57で得られた4−((2R,6R)−6,7−
ジヒドロキシ−2−メチル−4−チアヘプタノイルアミ
ノ)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル
(58mg)のクロロホルム(2ml)溶液にトリエチルア
ミン(0.29ml),塩化パルミトイル(287mg),
ジメチルアミノピリジン(1mg)を加え、室温で3日間
撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5
%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1〜1:1)で精製し、表題化
合物(27mg,収率25%)を無色ろう状化合物として
得た。 IR(KBr)ν: 3350, 2920, 2850, 1730, 1640, 1590,
1530, 1500, 1365, 1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.03-
1,40(51H,m), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.53-1.90(4H,
m), 1.90-3.10(13H,m), 4.20(1H,dd,J=6.4,12.0Hz), 4.
36(1H,dd,J=3.2,12.0Hz), 4.61-4.73(1H,m), 5.13-5.28
(1H,m), 7.02(1H,d,J=7.6Hz), 7.69(2H,d,J=8.6Hz), 7.
80(2H,d,J=8.6Hz), 8.10(1H,bs) 実施例864−((2R,6R)−6,7−ビス(パルミトイルオ
キシ)−2−メチル−4−チアヘ プタノイルアミノ)ベ
ンゾイルグルタミン酸 実施例85で得られた4−((2R,6R)−6,7−
ビス(パルミトイルオキシ)−2−メチル−4−チアヘ
プタノイルアミノ)ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブ
チルエステル(87mg)をトリフルオロ酢酸(4ml)に
溶かし、室温で24時間撹拌し、反応液を濃縮した。残
さをアセトニトリルで洗い、表題化合物(87mg,収率
100%)を無色粉末として得た。 IR(KBr)ν: 3280, 2920, 2850, 1735, 1640, 1520,
1465, 1405, 1305, 1240, 1220, 1170cm-1 1 H−NMR(CDCl3+5%CD3OD)δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z), 1.03-1,48(51H,m), 1.48-1.75(4H,s), 2.05-3.20(1
3H,m), 4.18(1H,dd,J=6.2,12.0Hz), 4.33(1H,dd,J=3.0,
12.0Hz), 4.65-4.75(1H,m), 5.10-5.25(1H,m), 7.67(2
H,d,J=8.6Hz), 7.80(2H,d,J=8.6Hz)
【0142】実施例874−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル フェニルアラニンメチ
ルエステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(329mg)と4−アミノベ
ンゾイルフェニルアラニンメチルエステル(149mg)
のピリジン(5ml)溶液に三塩化りん(0.044ml)
を加え、室温で72時間撹拌した。反応液に水を加え、
酢酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を留去した。残さをシリカゲルク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で
精製し、表題化合物(210mg,収率45%)をろう状
化合物として得た。 IR(KBr)ν: 3320, 2910, 2840, 1730, 1665, 1630,
1500, 1170cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.05-
1.48(48H,m), 1.52-1.74(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.8Hz),
2.35(2H,t,J=7.6Hz), 2.62-3.36(8H,m), 3.76(3H,s),
4.14(1H,dd,J=6.6,11.8Hz), 4.47(1H,dd,J=3.2,11.8H
z), 5.02-5.25(2H,m), 6.51(1H,d,J=7.8Hz), 7.07-7.36
(5H,m), 7.60-7.74(4H,m), 8.09(1H,bs) 実施例884−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル トリプトファンメチル
エステル 参考例4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキ
シ)−4−チアヘプタン酸(329mg)と4−アミノベ
ンゾイルトリプトファンメチルエステル(169mg)の
ピリジン(5ml)溶液に三塩化りん(0.022ml)を
加え、室温で24時間撹拌した。反応液に水を加え、酢
酸エチルで抽出し、5%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロ
マトグラフィー(ヘキサン:アセトン=3:2)で精製
し、表題化合物(190mg,収率39%)をろう状化合
物として得た。 IR(KBr)ν: 3390, 3320, 2920, 2850, 1730, 1665,
1630, 1515, 1500, 1170cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.03-
1.50(48H,m), 1.50-1.75(4H,m), 2.34(2H,t,J=7.6Hz),
2.35(2H,t,J=7.6Hz), 2.60-3.10(6H,m), 3.44(2H,d,J=
5.2Hz), 3.71(3H,s), 4.03-4.50(2H,m), 5.04-5.22(2H,
m), 6.65(1H,d,J=7.6Hz), 6.96-7.67(9H,m), 8.25(1H,
s), 8.36(1H,s)
【0143】実施例894−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル フェニルアラニンt−
ブチルエステル 4−アミノベンゾイルフェニルアラニンt−ブチルエス
テル(170mg)のピリジン(5ml)溶液に三塩化りん
(0.022ml)を加え、室温で2時間撹拌し、参考例
4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4
−チアヘプタン酸(164mg)を加え、室温で24時間
撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5
%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキ
サン:アセトン=3:2)で精製し、表題化合物(20
8mg,収率86%)をろう状化合物として得た。 IR(KBr)ν: 3320, 2920, 2850, 1730, 1635, 1500,
1160cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.04-
1.40(48H,m), 1.44(9H,s), 1.52-1.77(4H,m), 2.33(2H,
t,J=7.6Hz), 2.35(2H,t,J=7.6Hz), 2.62-3.15(6H,m),
3.22(2H,d,J=5.8Hz), 4.14(1H,dd,J=6.6,12.0Hz), 4.47
(1H,dd,J=3.2,12.0Hz), 4.87-5.00(1H,m), 5.10-5.23(1
H,m), 6.58(1H,d,J=7.4Hz), 7.13-7.34(5H,m), 7.58-7.
76(4H,m), 8.07(1H,bs) 実施例904−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル フェニルアラニン 実施例89で得られた4−(6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル
フェニルアラニンt−ブチルエステル(206mg)をト
リフルオロ酢酸(4ml)に溶かし、室温で4時間撹拌
後、濃縮し、アセトニトリルで洗い、表題化合物(18
2mg,収率92%)を無色粉末として得た。 IR(KBr)ν: 3320, 2910, 2840, 1730, 1710, 1665,
1635, 1510cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.02-
1.48(48H,m), 1.52-1.72(4H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz),
2.35(2H,t,J=7.4Hz), 2.62-3.44(4H,m), 4.14(1H,dd,J=
6.6,11.8Hz), 4.46(1H,dd,J=3.0,11.8Hz), 4.95-5.23(2
H,m), 6.54(1H,d,J=7.4Hz), 7.16-7.65(9H,m), 8.23(1
H,bs)
【0144】実施例914−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル メチオニンt−ブチル
エステル 4−アミノベンゾイルメチオニンt−ブチルエステル
(160mg)のピリジン(5ml)溶液に三塩化りん
(0.022ml)を加え、室温で2時間撹拌し、参考例
4で得られた6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4
−チアヘプタン酸(164mg)を加え、室温で24時間
撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5
%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=3:2)で精製し、表題化合物(1
63mg,収率68%)をろう状化合物として得た。 IR(KBr)ν: 3310, 2910, 2850, 1735, 1670, 1630,
1590, 1530, 1500, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.05-
1.43(48H,m), 1.45(9H,s), 1.54-1.73(4H,m), 1.95-3.1
0(14H,m), 2.11(3H,s), 4.15(1H,dd,J=6.8,12.2Hz), 4.
46(1H,dd,J=2.6,12.2Hz), 4.72-4.86(1H,m), 5.10-5.25
(1H,m), 6.88(1H,d,J=7.8Hz), 7.67(2H,d,J=8.4Hz), 7.
79(2H,d,J=8.4Hz), 8.10(1H,bs)
【0145】実施例924−(6,7−ビス(パルミトイルオキシ)−4−チア
ヘプタノイルアミノ)ベンゾイル メチオニン 実施例91で得られた4−(6,7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ)ベンゾイル
メチオニン t−ブチルエステル(162mg)をトリフ
ルオロ酢酸(4ml)に溶かし、室温で24時間撹拌後、
濃縮し、アセトニトリルで洗い、表題化合物(149m
g,収率100%)を無色粉末として得た。 IR(KBr)ν: 2900, 2840, 1730, 1520, 1175cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.03-
1.48(48H,m), 1.48-1.73(4H,m), 2.12(3H,s), 2.16-3.0
6(10H,m), 4.10-5.28(4H,m), 7.57(2H,d,J=8.2Hz), 7.7
1(2H,d,J=8.2Hz), 8.49(1H,s) 実施例934−〔6(R),7−ビス(パルミトイルオキシ)−4
−チアヘプタノイルアミノ〕ベン ゾイルグルタミン酸ジ
−t−ブチルエステル 参考例58で得られた4−〔6(R),7−ジヒドロキ
シ−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルグルタミ
ン酸ジ−t−ブチルエステル(825mg)、ジメチルア
ミノピリジン(470mg)のジクロロメタン(15ml)
溶液に塩化パルミトイル(882mg)を加え、室温で2
時間撹拌した。溶媒を濃縮し、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)で精製して、無色アモルファス状の表題化
合物(1.377g;収率89%)を得た。 IR(neat)ν:3330, 2920, 2850, 1730, 1635, 159
5, 1520, 1500, 1360,1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.25(4
8H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9H,s), 1.50-1.75(4H,m), 1.
90-2.50(8H,m), 2.60-3.10(6H,m), 4.15(1H,dd,J=12.0,
6.6Hz), 4.46(1H,J=12.0,3.0Hz), 4.66(1H,m), 5.18(1
H,m), 7.00(1H,d,J=7.2Hz), 7.65(2H,d,J=8.8Hz), 7.80
(2H,d,J=8.8Hz), 8.16(1H,br s)
【0146】実施例944−〔6(R),7−ビス(パルミトイルオキシ)−4
−チアヘプタノイルアミノ〕ベン ゾイルグルタミン酸 実施例93で得られた4−〔6(R),7−ビス(パル
ミトイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベン
ゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル(1.37
5g)のジクロロメタン(2ml)溶液にトリフルオロ酢
酸(6ml)を加え、室温で1時間撹拌後、溶媒を減圧留
去し、メタノール−水から結晶化させて無色粉末の表題
化合物(1.12g:収率92%)を得た。 IR(KBr)ν: 3450, 1735, 1640cm-1 1 H−NMR(CDCl3-CD3OD)δ:0.88(6H,t,J=6.8Hz),
1.25(48H,s), 1.50-1.70(4H,m), 2.05-3.00(14H,m), 4.
16(1H,dd,J=12.0,6.4Hz), 4.42(1H,dd,J=12.0,2.6Hz),
4.70(1H,m), 5.17(1H,m), 7.51(1H,d,J=7.2Hz), 7.63(2
H,d,J=8.8Hz),7.78(2H,d,J=8.8Hz), 9.00(1H,s) 実施例954−〔6(R),7−ビス(12−フェニルドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイ ルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例58で得られた4−〔6(R),7−ジヒドロキ
シ−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルグルタミ
ン酸ジ−t−ブチルエステル(900mg)、12−フェ
ニルドデカン酸(966mg)、ジメチルアミノピリジン
(520mg)のアセトニトリル(15ml)−テトラヒド
ロフラン(3ml)溶液にジイソプロピイルカルボジイミ
ド(525mg)を加え、室温で一夜撹拌した。溶媒を濃
縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し
て、無色アモルファス状の表題化合物(937mg;収率
53%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1700, 163
0, 1590, 1520, 1500,1490, 1360, 1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.26(28H,s), 1.42(9H,s),
1.49(9H,s), 1.50-1.70(8H,m), 1.90-2.50(8H,m), 2.50
-3.10(10H,m), 4.15(1H,dd,J=12.0,6.6Hz), 4.46(1H,d
d,J=12.0,3.2Hz), 4.65(1H,m), 5.17(1H,m), 6.98(1H,
d,J=7.2Hz), 7.10-7.35(10H,m), 7.64(2H,d,J=8.8Hz),
7.80(2H,d,J=8.8Hz), 8.07(1H,s)
【0147】実施例964−〔6(R),7−ビス(12−フェニルドデカノイ
ルオキシ)−4−チアヘプタノイ ルアミノ〕ベンゾイル
グルタミン酸 実施例95で得られた4−〔6(R),7−ビス(12
−フェニルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイ
ルアミノ〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエス
テル(935mg)のジクロロメタン(2ml)溶液にトリ
フルオロ酢酸(6ml)を加え、室温で1時間撹拌後、溶
媒を減圧留去して無色飴状の表題化合物(181mg;収
率83%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 2920, 2850, 1730, 1710, 163
0, 1600, 1520, 1500,1490, 1450, 1400, 1305, 1250,
1175cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:1.24(28H,s), 1.50-1.70(8H,
m), 1.90-2.80(12H,m), 2.57(4H,t,J=8.0Hz), 2.80-3.0
0(2H,m), 4.11(1H,dd,J=12.0,6.2Hz), 4.39(1H,dd,J=1
2.0,2.4Hz), 4.62(1H,m), 5.16(1H,m), 7.10-7.30(10H,
m), 7.43(2H,d,J=8.2Hz), 7.66(2H,d,J=8.2Hz), 7.70-
7.85(1H,m), 8.88(1H,s) 実施例974−〔6(R),7−ビス(パルミトイルオキシ)−4
−チア−2(E)−ヘプテノイル アミノメチル〕ベンゾ
イルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル 参考例62で得られた6(R),7−ビス(パルミトイ
ルオキシ)−4−チア−2(E)−ヘプテン酸(1.0
g)と、参考例37で得られた4−(アミノメチル)ベ
ンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチルエステル塩酸塩
(735mg)、シアノリン酸ジエチル(375mg)、ト
リエチルアミン(600mg)のジメチルホルムアミド
(15ml)−ジクロロメタン(5ml)溶液を室温で1時
間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1)で精製して、無色アモルファス状固体の
表題化合物(893mg;収率57%)を得た。 IR(neat)ν:3300, 2920, 2850, 1735, 1640, 158
0, 1540, 1460, 1365,1250, 1150cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(4
8H,s), 1.42(9H,s), 1.49(9Hs), 1.50-1.70(4H,m), 1.9
5-2.50(8H,m), 2.96(1H,dd,J=14.4,7.2Hz), 3.08(1H,d
d,J=14.4,6.4Hz), 4.20(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.35(1
H,dd,J=12.0,3.6Hz), 4.55(2H,d,J=5.8Hz), 4.65(1H,
m), 5.19(1H,m), 5.94(1H,br s), 6.00(1H,d,J=18.6H
z), 7.02(1H,d,J=7.6Hz), 7.34(2H,d,J=8.2Hz), 7.57(1
H,d,J=18.6Hz),7.77(2H,d,J=8.2Hz)
【0148】実施例984−〔6(R),7−ビス(パルミトイルオキシ)−4
−チア−2(E)−ヘプテノイル アミノメチル〕ベンゾ
イルグルタミン酸 実施例97で得られた4−〔6(R),7−ビス(パル
ミトイルオキシ)−4−チア−2(E)−ヘプテノイル
アミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸ジ−t−ブチル
エステル(890mg)のトリフルオロ酢酸溶液(6ml)
を室温で1時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、メタノール
−水から結晶化させて無色結晶の表題化合物(730m
g;収率92%)を得た。 IR(KBr)ν: 3296, 2919, 2852, 1739, 1633, 1575,
1544, 1247, 1180cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(6H,t,J=6.6Hz), 1.25(4
8H,s), 1.50-1.70(4H,m), 1.95-2.50(8H,m), 2.90-3.10
(2H,m), 4.16(1H,dd,J=12.0,5.4Hz), 4.30-4.45(3H,m),
4.60(1H,m), 5.20(1H,m), 6.06(1H,d,J=15.2Hz), 7.10
(2H,d,J=8.2Hz), 7.10-7.20(1H,m), 7.50-7.65(3H,m),
7.82(1H,m)
【0149】上記実施例で得られた本発明の化合物
〔I〕またはその塩の構造を以下の表1〜11にまとめ
て示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【0150】試験例1 本発明の化合物のマウス骨髄細胞の増殖促進作用を〔表
12〕に示す。BALB/c マウス骨髄細胞2×106
/ml,2mM L−グルタミン、20μg/ゲンタミシン
(フロー・ラボラトリーズ社製、スコットランド),1
0%牛胎児血清〔バイオ・ウイッタカー社製、米国〕を
含むRPMI 1640培地〔バイオ・ウイッタカー社
製、米国〕に試験化合物を適宜の濃度加え、37℃,5
%炭酸ガスで3日間培養した後、MTT還元法〔多田
ら、ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソーズ(Jo
urnal of Immunologival Methods)第93巻、157
頁、1986年〕で骨髄細胞の増殖を測定した。
【表12】 マウス骨髄細胞増殖促進作用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 供試化合物 最小有効濃度(MEC,ng/ml)*1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 8の化合物 3.9 実施例18 0.156 実施例20 0.39 実施例24 0.625 実施例28 6.25 実施例32 3.13 実施例34 3.9 実施例47 0.78 実施例57 0.78 実施例61 0.078 実施例72 0.313 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *1 化合物無添加区の増殖を1とし、1.3倍以上の
増殖を示した濃度で表示
【0151】試験例2 本発明の化合物の白血球増加作用を〔表13〕に示す。
6週令の雌性CDF1/Crjマウス(1群5匹)に、生
理食塩水に溶解したサイクロフォスファミド(cyclopho
sphamide)を150mg/kgの投与量で経口投与し、その
翌日から、5%グルコースに懸濁した化合物を下記投与
量で1日1回5日間皮下投与した。投与終了の翌日に、
EDTA処理したガラスキャピラールを用いて眼窩静脈
より末梢血約100μl を採取し、全自動多項目血球計
数装置(東亜医用電子 Sysmex K−2000)を用いて
白血球数を測定した。
【表13】 白血球増加作用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 供試化合物 投与量(mg/kg/day) 白血球数(%)*1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例18の化合物 0.031 107 実施例24 0.031 117 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *1 サイクロフォスファミドの代わりに生理食塩水を
体重20g当たり0.2mlを経口投与し、その翌日か
ら、同用量の5%グルコースを1日1回5日間皮下投与
したマウスの白血球数を100%として表示。なお、サ
イクロフォスファミドを150mg/kgの投与量で経口投
与し、その翌日から、体重20gあたり0.2mlの5%
グルコースを1日1回5日間皮下投与したマウスの白血
球数の平均値と標準偏差を実験を通じ41±11%であ
った。
【0152】試験例3 本発明の化合物のAchE(アセチルコリンエステラー
ゼ)陽性細胞増加作用を〔表14〕に示す。AchE活性
は、蛍光測定法〔石橋ら、プロシーディングス・オブ・
ザ・ナショナルアカデミー・オブ・サイエンシズ(Proc
eedings of the National Academyof Sciences, U.S.
A)第86巻、5953〜5957頁、1989年〕に
よって測定した。即ち、BALB/cマウスの非接着性
骨髄細胞を1%ニュートリドーマSP[ベーリンガー・
マンハイム(Boheringer Mannhaim)社製、ドイツ]を含む
イスコープ改変ダルベッコ培地[ギブコ・ビー・アール
・エル(Gibco BRL)社製、米国]で1×106/mlになる
ように懸濁し、あらかじめ本発明化合物の溶液を25μ
l ずつ分注しておいた96穴平底プレートに100μl
ずつ添加した後、5%CO2下で37℃、5日間培養し
た。培養終了後、6%グルタルアルデヒドを25μlず
つ加え、4℃で30分間固定した。これを5℃で850
×g、5分間遠心して上清を除き、100μl のリン酸
緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。その後、各穴に
100μlの0.2%ポリオキシエチレン−10−オク
チルフェニルエーテル(POPEと略記)、1mM E
DTA、0.12M塩化ナトリウム、50mM N−2−
ヒドロキシエチルピペラジン−N′−2−エタンスルホ
ン酸(HEPES)を含む緩衝液(pH7.5)を注入
し、これにヨウ化アセチルチオコリンの1.6mg/ml溶
液を10μl ずつ添加して33℃、3時間反応させた。
反応終了後、それぞれの10μl を0.4mM 7−ジエ
チルアミノ−3−(4′−マレイミジルフェニル)−4
−メチルクマリン溶液10μl と0.2%POPE、1m
M EDTA、50mM 酢酸ナトリウムを含む緩衝液
(pH5.0)100μl を加えて混和し、励起波長36
5nm、蛍光波長450nmで蛍光強度を測定した。
【表14】 AchE陽性細胞増加作用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 供試化合物 濃度(ng/ml) AchE活性増加率a) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例22の化合物 1 2.07 実施例24 1 2.02 実施例26 1 2.09 実施例40 1 1.67 実施例51 1 1.88 実施例72 1 2.23 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━a) 化合物無添加群のAchE活性を1として表示。 以上から明らかなように、本発明の化合物〔I〕または
その塩は、マウス骨髄細胞の巨核球分化を促進するの
で、これらを有効成分とする薬剤は、血小板減少症の治
療薬として有用である。
【0153】製剤例1 実施例18の化合物を用いて、下記に示す処方の全成分
を混和し、ゼラチンカプセルに充填し、カプセル1個当
たり、30mgの該化合物を含有するカプセル剤を製造
した。 実施例18の化合物 30mg 乳 糖 100mg コーンスターチ 40mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 合 計 180mg
【0154】製剤例2 実施例18の化合物とステアリン酸マグネシウムを可溶
性デンプンの水溶液で顆粒化し、乾燥後、乳糖およびコ
ーンスターチと混合した。混合物を圧縮成型し、下記に
示す処方の錠剤を製造した。 実施例18の化合物 30mg 乳 糖 65mg コーンスターチ 30mg 可溶性デンプン 35mg ステアリン酸マグネシウム 20mg 合 計 180mg
【0155】製剤例3 実施例18の化合物を30%(W/V)ポリエチレング
リコール400を含む生理食塩水に溶解して該化合物の
0.05%溶液を調整し、滅菌瀘過して、バイアルに3
0mlずつ分注した。バイアル1個当たり、15mgの
化合物を含有する静注剤を製造した。
【0156】
【発明の効果】本発明の化合物〔I〕またはその塩は、
免疫増強作用および血小板減少回復作用を有し、癌の化
学治療や放射線治療時に引き起こされる白血球減少症の
予防・治療剤として、また、骨髄移植による治療,骨髄
異形成症候群や再生不良性貧血症等の治療時における免
疫増強剤として、さらには、血小板減少症の予防・治療
剤として用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 ABY C07C 317/18 7419−4H C07K 5/062 8318−4H 5/083 8318−4H 5/093 8318−4H 5/11 8318−4H 7/06 ZNA 8318−4H

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1およびR2は同一または異ってアシル基を、
    3,R4,R6およびR7は同一または異って水素または
    アルキル基を、R5は水素,アルキル基または保護され
    ていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相合わさっ
    て結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニル基を、
    Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミノ酸から
    なりスルホン酸アミド結合を介していてもよいアミノ酸
    配列を、nは0,1または2の整数を示す〕で表わされ
    る化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1およびR2が同一または異ってアシル基
    を、R3およびR4が同一または異って水素またはアルキ
    ル基を、R5,R6およびR7が水素を、またはR4とR5
    とが相合わさって結合手を、Xがカルボニル基またはス
    ルホニル基を、Yが保護基を有していてもよい1〜7個
    のアミノ酸からなりスルホン酸アミド結合を介していて
    もよいアミノ酸配列を、nが0を示す請求項1記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】アシル基が炭素数6から26の脂肪族アシ
    ル基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】アシル基が炭素数10から20の脂肪族ア
    シル基である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】アシル基が置換カルバモイル基である請求
    項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】置換カルバモイル基における置換基が炭素
    数4から24の脂肪族炭化水素基である請求項5記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】R3およびR4が水素である請求項1記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】Yで示されるアミノ酸配列が1〜5個のア
    ミノ酸からなる請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】R5が水素または炭素数1から4のアルキ
    ル基である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R6およびR7が水素である請求項1記載
    の化合物。
  11. 【請求項11】nが0である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】化合物が4−〔6,7−ビス(12−フ
    ェニルドデカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイルア
    ミノメチル〕ベンゾイルグルタミン酸である請求項1記
    載の化合物。
  13. 【請求項13】4−〔6,7−ビス(パルミトイルオキ
    シ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルグルタ
    ミン酸である請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】4−〔6,7−ビス(12−フェニルド
    デカノイルオキシ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベ
    ンゾイルグルタミン酸である請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】4−〔6,7−ビス(パルミトイルオキ
    シ)−4−チア−2(Z)−ヘプタノイルアミノメチ
    ル〕ベンゾイルグルタミン酸である請求項1記載の化合
    物。
  16. 【請求項16】4−〔6,7−ビス(パルミトイルオキ
    シ)−2−メチル−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベン
    ゾイルグルタミン酸である請求項1記載の化合物。
  17. 【請求項17】4−〔6,7−ビス(パルミトイルオキ
    シ)−4−チアヘプタノイルアミノ〕ベンゾイルフェニ
    ルアラニンである請求項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】一般式 【化2】 〔式中、R1およびR2は同一または異ってアシル基を、
    3,R4,R6およびR7は同一または異って水素または
    アルキル基を、R5は水素,アルキル基または保護され
    ていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相合わさっ
    て結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニル基を、
    nは0,1または2の整数を示す〕で表わされる化合物
    またはその塩と一般式 H−Y 〔式中、Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミ
    ノ酸からなりスルホン酸アミド結合を介していてもよい
    アミノ酸配列を示す〕で表わされる化合物またはその塩
    とを縮合反応させ、ついで所望により脱保護基反応に付
    すことを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  19. 【請求項19】一般式 【化3】 〔式中、R3,R4,R6およびR7は同一または異って水
    素またはアルキル基を、R5は水素,アルキル基または
    保護されていてもよい水酸基を、またはR4とR5とが相
    合わさって結合手を、Xはカルボニル基またはスルホニ
    ル基を、Yは保護基を有していてもよい1〜7個のアミ
    ノ酸からなりスルホン酸アミド結合を介していてもよい
    アミノ酸配列を、nは0,1または2の整数を示す〕で
    表わされる化合物またはその塩をアシル化反応に付し、
    ついで所望により脱保護基反応に付すことを特徴とする
    請求項1記載の化合物の製造法。
  20. 【請求項20】請求項1記載の化合物を含有してなる免
    疫増強剤。
  21. 【請求項21】請求項1記載の化合物を含有してなる血
    小板減少症予防・治療剤。
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