JPH0724721U - 包装用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単でかつカードを交換できる包装用
箱を提供する。 【構成】 箱本体１の外面に、カード４を抜き差し自由
に挟持するカード挟持部３をシート２の両側を糊付けに
より形成する。これにより、カード挟持部３にカード４
を差し込むだけで、カード４を挟持することができる。
また、カード４を交換する際にはカード挟持部３から引
き抜くだけでよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、箱入りの物品に挨拶状、説明書あるいは広告文等を記載したカー ドを添付できる包装用箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

物品を収めた包装用箱に、商品の取付扱い説明書、広告文若しくは挨拶状など の記載したカードを添えて提供する場合がある。例えば、葬儀や通夜の参列者に 対して手渡されるいわゆる粗供養では、茶葉、砂糖、靴下あるいはハンカチ等の 物品を紙製の包装用箱に入れたものが多く用いられ、通常はそれに主催者の挨拶 状（カード）を添えて手渡されている。

【０００３】 従来から、このような場合には、物品とともに包装用箱内に入れたり、箱の表 面に接着剤で直接に貼り付ける方法が採られていた。また、輪ゴムを使って挟み 込んだり、あるいは、包装用箱をさらに別の包装紙により挨拶状を挿入できる挿 入部を形成するラッピングを施し、この挿入部にカードを差し込むようにしたも のも知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、輪ゴムを使用したものはカードが外れやすく、かつ体裁が悪いという 問題があった。また別の包装紙により挿入部を形成するラッピングを施すには熟 練と大変な手間が掛かる欠点があった。

【０００５】 また、当初に予定した配布数よりも下回った場合には、カードを差し替えて、 他の用途に配布する必要がある。特に上述の粗供養においては、参列者に失礼が ないように相当数余分に準備するのが通常であって、実際には残る場合が多い。 この残った分については挨拶状（カード）を外して返品するのが好ましいが、 挨拶状を物品とともに箱内に入れたり箱の表面に貼ったものでは、それを外す際 に箱に傷が付いたり表面が破れてしまうために返品は難しく、結局は主催者側が すべて買い取らねばならなくて不必要な出費を余儀無くされる欠点があった。 そこで、この考案では、構造が簡単でかつカードを交換できる包装用箱を提供 することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案は、主にこのような事情を背景として案出されたものであって、箱本 体の外面に、カードを抜き差し自由に挟持するカード挟持部をシートの側縁を接 着剤により接着して設けている。

【０００８】

【考案の作用及び効果】

カード挟持部は箱本体にシートの側縁を接着剤により接着されているだけの簡 単な構造であるから、低コストで製造することができる。 また、箱入り物品にカードを添える作業を、箱本体に予め形成されたカード挟 持部に単に差し込んで挟持させるだけで良く、簡単にかつ能率良く行うことがで きる。しかも、カードはカード挟持部に挟持されて保持機能にも優れている。

【０００９】 さらに、カードをカード挟持部から引き抜けば、箱本体に何ら損傷を与えるこ とがなく、別のカードを取り換える等により箱本体を再利用するのに簡単に対応 することができる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案を粗供養に用いる包装用箱に適用した実施例を添付図面に基づ いて説明する。 図１及び図２はこの考案の実施例１を示し、箱本体１は、厚紙を折り畳んで糊 代を糊付けして形成され、上面側に設けられた開閉蓋１１が開閉可能に設けられ ている。そして、この箱本体１内には図示しない樹脂フィルム製の中袋に詰めら れた茶葉を収納し得るようになっている。

【００１１】 シート２は、箱本体１と同質の紙材を切断して形成されたシートであって、箱 本体１の高さよりも短い縦寸法で、箱本体１の前面と同じ横幅を持つ主部２１と 、その左右両側縁及び下縁に連成された貼着部（折返し部）２２とを設けた形状 になっている。また、主部２１の上縁は斜めに切断されている。 そして、シート２の各貼着部２２を裏面側に折り返し、その折返した面に接着 剤を塗布して箱本体１の前面の略中央に貼り付けることによって、図２に示すよ うに、箱本体１の前面に底を閉じたポケット形状のカード挟持部３が形成されて いる。

【００１２】 この実施例１の包装用箱はこのような構造であり、その箱本体１内に茶葉を収 納した状態で葬儀または通夜の会場に納品される。そこで会場では、別途準備さ れたカード（挨拶状）４を、図２に示すように箱本体１のポケット３に差し込め ば、粗供養にカードを添えることが極めて簡単に行なうことができる。この際、 カード４はカード挟持部３に挟持されているので、箱本体１を逆さまの状態にさ れても、カード４が落ちない程度の保持機能を有し、体裁よくカード４が保持さ れる。そしてカードを添えた状態で参列者に配布され、カード挟持部３内に入れ られたカード４は、誤って外れてしまうことがなく持ち帰ることができる。

【００１３】 特に、この実施例１では、貼着部を折り返して設けているので、カード挟持部 ３内にシート２の厚み分の隙間ができ、比較的厚手のシートを入れるのに好都合 である。 また、カード挟持部３の差込口が斜めになっているから、挨拶状４の差し込み がよりしやすいとともに、デザイン的にも優れた包装用箱とされている。

【００１４】 参列者への配布が終了して、残った分については、カード４をカード挟持部３ から引き抜けば、箱本体１に何ら損傷を与えることなくそれを分離でき、収納さ れている物品をそのまま納入業者に引き取って貰うことが可能となる。

【００１５】 なお、この実施例１では粗供養として、物品を茶葉としたが、茶葉に限られる こと無く砂糖、靴下またはハンカチ等の他の物品を収めてもよい。

【００１６】 図３はこの考案の実施例２を示し、紙製のシート２ａには左右の側縁のみに貼 着部（折返し部）２２ａが設けられていて、その貼着部２２ａを箱本体１の外面 に貼り付けることによって、上下両側の開放された帯状のカード挟持部３ａが形 成されている。この場合は、カード挟持部３ａの上縁と下縁のいずれの側からも カード４を抜き差しでき、挿入されたカード４は容易に外れることなく挟持され る。

【００１７】 図４は実施例３を示し、紙製のシート２ｂの両側に折返し部を設けることなく 、その左右両側縁並びに下縁の三方を、左右側縁のいずれか一方と下縁の二方を 、又は左右両側縁に糊付けする貼着部を箱本体１の外面に貼り付けることによっ てカード挟持部を形成したものである。この場合は、カード挟持部の内側にほと んど隙間ができないから、特に薄手のカードを挿入する場合に適する。

【００１８】 なお、カード挟持部を形成する位置やその形状は、箱本体の形状等によって、 適宜選択することができる。 また、この考案は、上述した実施例１〜実施例３に示した粗供養のみに限らず 、箱入りの物品に説明書や広告文等の各種文書を認めたカードを添えて提供する 場合全般について広く適用することができる。

【００１９】 例えば、商品展示会等で箱入りの商品見本に説明書等を組み合わせて参列者に 手渡す場合、従来は箱入りの商品見本と説明書を別々に手渡すか、別途用意した 紙袋に双方を入れて手渡す方法が採られていたが、この考案の包装用箱を用いれ ば、商品見本入りの箱と説明書等を予め一体化できて、取扱いが簡単となり、ま た、参列者も商品見本と説明書を一体的に点検して、商品の良否等の判断をする のが容易となる利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１の分解斜視図である。

【図２】実施例１の使用状態の斜視図である。

【図３】実施例２の使用状態の斜視図である。

【図４】実施例３の分解斜視図である。

【符号の説明】

１…箱本体 ２…シート ３…シート挟持部 ４…カード（挨拶状）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱本体の外面に、カードを抜き差し自由
   に挟持するカード挟持部をシートの側縁を接着剤により
   接着して設けていることを特徴とする包装用箱。