JPH07247167A - 黒鉛系複合摺動部材 - Google Patents
黒鉛系複合摺動部材Info
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- JPH07247167A JPH07247167A JP3049131A JP4913191A JPH07247167A JP H07247167 A JPH07247167 A JP H07247167A JP 3049131 A JP3049131 A JP 3049131A JP 4913191 A JP4913191 A JP 4913191A JP H07247167 A JPH07247167 A JP H07247167A
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
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- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/16—Sliding surface consisting mainly of graphite
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
手部材表面への黒鉛被膜の造膜性に優れ、且つ摩擦摩耗
特性の向上した黒鉛系複合摺動部材を提供する。 【構成】 炭素粉末とホウ素又は炭化ホウ素粉末とフッ
化カルシウム粉末との混合物の焼結体から成る。
Description
軸受のリテーナ、すべり弁、接触型シールなど摺動によ
り摩擦を生じる部分の機械部品として有用な黒鉛系複合
摺動部材に関する。更に詳しくは、特に高温領域(300℃
以上)における摩擦摩耗特性に優れ、且つ潤滑油やグリ
ースのような流体潤滑剤の使用が困難な条件下、所謂乾
燥摩擦条件下での使用に好適な黒鉛系複合摺動部材に関
する。
くに高温領域における摩擦摩耗特性に優れた摺動部材の
要求が高まってきている。
摺動部材としては、接触面間に潤滑油やグリースのよう
な流体潤滑剤を使用することができないため、通常、黒
鉛や二硫化モリブデンのような固体潤滑剤が用いられ
る。これら固体潤滑剤は、一般に流体潤滑剤のような流
動性、濡れ性を有しないので、これらを使用する場合、
塗布、含浸、注加などの手段を用いることができない。
剤を摩擦面に被覆するか、摺動部材自体を該固体潤滑剤
で作成するか、該固体潤滑剤を他の材料と混合して使用
するか、などの手段で適用しなければならない。これら
の手段は、何れも摺動接触面間において固体潤滑剤の一
部が相手の部材の表面に接着し所望の膜厚の固体潤滑剤
被膜が形成されることにより、はじめて潤滑効果が発揮
されるものであるから、相手部材表面に対する固体潤滑
剤被膜の造膜性の良否が摩擦摩耗特性を左右することに
なる。
を有し、熱伝導性がよく、非溶融性であって、且つ熱膨
脹率が小さく、その上耐熱性に優れている黒鉛が最も多
く使用されている。そして、この摺動部材に使用されて
いる黒鉛は、一般に天然黒鉛と人造黒鉛とに大別される
が、固体潤滑剤それ自体をそのまま摺動部材とする場合
は、摩擦摩耗特性の点で若干劣るものの高強度の成形体
を得ることができる人造黒鉛が一般的に使用されてい
る。
して、例えばコースク粉末などの骨材を、それ自身が加
熱焼成により炭化、黒鉛化するコールタールピッチなど
の粘結材(バインダー)を使って成形し、これを 700〜
1100℃の温度で焼成したのち、ピッチなどの含浸剤を浸
透させて再焼成し、これを2500〜3000℃の温度で熱処理
して黒鉛化させて得る方法が採られており、さらに高強
度の黒鉛成形体を得るためには、該黒鉛成形体に合成樹
脂あるいは金属を含浸させる方法をも行われている。
形体はそのまま摺動部材として使用することができる
が、摩擦摩耗特性、とくに高温領域における相手部材表
面への黒鉛被膜の造膜性などの点に問題があり、結果と
して摩擦係数が高く、摩耗量が大きいという摩擦摩耗特
性に欠点をもたらすことになるとともに、上述した方法
においてはコークス粉末の黒鉛化などの製造に要する時
間がきわめて長時間(一般に2〜3カ月と言われてい
る)を要するという製造上の欠点もある。
06号(特公昭63-13953号)において、炭素粉末65〜95重
量%と炭化ホウ素粉末5〜35重量%との混合物の焼結体
から成る耐高温耐摩耗性黒鉛−炭化ホウ素系摺動部材
(以下 706号摺動部材と略称す)を提案した。
来のピッチバインダーを使用して得られた黒鉛成形体の
欠点である高温領域における相手材表面への黒鉛被膜の
造膜性や摩擦摩耗特性などの欠点を改良するものであっ
た。
使用条件、特に速度条件(すべり速度)の上昇にともな
い相手部材表面への黒鉛被膜の造膜性が低下し、その結
果として摩擦摩耗特性の低下を惹起する傾向がある。
部材の特性をそのまま有効に利用し、摺動部材の物性値
を向上させるとともに速度条件が上昇しても相手部材表
面への黒鉛被膜の造膜性に優れ、且つ摩擦摩耗特性を向
上させた黒鉛系複合摺動部材を提供すること目的とす
る。
り速度の上昇によっても摩擦摩耗特性の低下を来すこと
のない摺動部材を得るべく鋭意研究を重ねた結果、炭素
(C)粉末とホウ粉(B)または炭化ホウ素(B4 C)粉末
に所定量のフッ化カルシウム(CaF2 )粉末を配合
し、焼結することによって得られる焼結体が 706号摺動
部材の使用条件ではもちろんのこと、すべり速度が上昇
した状態でも相手部材表面への黒鉛被膜の造膜性に優
れ、且つ優れた摩擦摩耗特性を示すことを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
素または炭化ホウ素粉末粉末とフッ化カルシウム粉末と
の混合物の焼結体から成る。
コークス、カーボンブラック、樹脂炭などの無定形炭素
粉末、揮発分を含む生コークス、バルクメソフェーズ、
メソカーボンマイクロビーズなどの炭素質粉末、人造黒
鉛、キッシュ黒鉛、天然黒鉛などの黒鉛質炭素粉末を挙
げることができ、これらはそれぞれ単独で用いてもよい
し、また2種以上混合して用いてもよい。
の焼結促進剤としての役割を果すとともに、得られる焼
結体中に含有されて、とくに高温領域における摩擦摩耗
特性の向上に寄与する。このホウ素または炭化ホウ素粉
末の配合割合はホウ素として黒鉛系複合摺動部材全重量
に基づき5〜35重量%である。このホウ素または炭化ホ
ウ素粉末の量が5重量%未満の場合には、焼結促進剤と
しての効果が低下するとともに、加熱焼結過程中にホウ
素が全て炭素に固溶して、得られた焼結体中に存在しな
くなるため、機械的強度や摩擦摩耗特性の向上が不十分
となる。このホウ素または炭化ホウ素はそれ自体黒鉛や
二硫化モリブデンのような潤滑性を示す物質ではない
が、焼結体中に含有されて摺動部材として用いたとき
に、相手材表面への黒鉛被膜の造膜性を助長し、乾燥摩
擦における被膜の耐久性を増大させ、かつ摩擦摩耗特性
の向上をもたらす。この傾向は、とくに高温領域におい
て顕著である。このホウ素または炭化ホウ素粉末の量が
35重量%を超えると、摩擦係数が増大し、耐摩耗性が大
幅に低下する上に、相手材表面に損傷を与えるようにな
る。
全にへき開する面を有し、せん断強さが小さく、特に高
温領域においてそれ自体潤滑性を示す物質である。この
フッ化カルシウム粉末は、前記炭素粉末とホウ素または
炭化ホウ素粉末に配合され、加熱焼結過程において黒鉛
粒子の結晶格子構造のC軸方向の面間隔(格子定数)を
膨脹させて該黒鉛粒子のせん断方向へのへき開性を高め
る作用をなすとともに該フッ化カルシウム粉末は加熱焼
結過程において液相を生じ、焼結体を緻密化して該焼結
体の物性値を向上させる作用をなす。このへき開性を高
める作用は相手部材との摺動において、相手部材表面へ
の黒鉛被膜の造膜性を一層高める作用する。そして、こ
のフッ化カルシウム粉末の配合割合は黒鉛系複合摺動部
材全重量に基づき3〜20重量%である。その配合割合が
3重量%未満ではフッ化カルシウム粉末自体の潤滑性が
発揮されないばかりでなく、黒鉛粒子のC軸方向の面間
隔を膨脹させる作用および物性値の向上効果が現れな
い。また、その配合割合が20重量%を超えてもフッ化カ
ルシウム粉末自体の潤滑性にそれ以上の効果が現れず、
且つ黒鉛粒子のC軸方向の面間隔の膨脹にそれ以上の効
果が現れない。
ホウ素または炭化ホウ素粉末とフッ化カルシウム粉末を
配合し、100kg/cm2 以上、好ましくは 150〜300kg/cm2
の加圧下、少なくとも2000℃、好ましくは2100〜2200℃
の温度で焼結することによって得られる。また、この
際、炭素粉末として生コークス粉末を使用した場合は、
これに所定量のホウ素または炭化ホウ素粉末とフッ化カ
ルシウム粉末を配合し、常圧下で焼結することによって
得ることもできる。
度が40以上、好ましくは45〜80、かさ密度が 1.7g/cm
3 以上、好ましくは1.80〜2.40g/cm3 、曲げ強度が 3
00kg/cm2 以上、好ましくは 400〜1700kg/cm2 、C軸
方向の面間隔が 3.4オングストローム以上、好ましくは
3.425〜3.495 オングストローム、荷重5kg/cm2 です
べり速度30m/min での摩擦係数が 0.3以下、好ましくは
0.05〜0.28且つ摩耗量が0.03mm以下、好ましくは 0.005
〜0.025mm 、及び荷重20kg/cm2 ですべり速度5m/min
での摩擦係数が 0.2以下、好ましくは0.03〜0.12及び摩
耗量が0.01mm以下、好ましくは 0.002〜0.009mm であ
る。
に所定量のホウ素または炭化ホウ素とフッ化カルシウム
粉末を配合し、これを加圧焼結もしくは常圧焼結するこ
とによって得られるもので、焼結過程において成分中の
フッ化カルシウム粉末の作用により黒鉛粒子結晶格子構
造のC軸方向の面間隔を膨脹させて該黒鉛粒子のせん断
方向へのへき開性が高められるとともに該フッ化カルシ
ウム粉末の焼結過程における液相の発生により焼結体が
緻密化され、該焼結体の物性値が高められている。その
結果、摺動部材と相手部材との摺動において、速度条件
の上昇によっても黒鉛粒子は容易にせん断されて相手部
材表面に黒鉛被膜が形成される。この黒鉛被膜には成分
中のフッ化カルシウム被膜も混在しているため、高温領
域における摩擦摩耗特性も向上される。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
均粒度 1.5μm の炭化ホウ素粉末、10、20及び35重量%
と平均粒度50μm のフッ化カルシウム粉末5、10、15及
び20重量%をそれぞれ配合し、混合して該コークス粉末
と炭化ホウ素粉末とフッ化カルシウム粉末との均一な混
合物を得た。この混合物を黒鉛型に充填し、 200kg/cm
2 の加圧下で2100℃の温度まで昇温して当該温度で1時
間保持して焼結した。次いで、室温まで冷却したのち黒
鉛型から取り出し、摺動部材を得た。これらの摺動部材
の物性値および摩擦摩耗特性は、表中、試料 No.1〜N
o.6に示すとおりである。
れに平均粒度 1.5μmの炭化ホウ素粉末10及び20重量%
と平均粒度50μm のフッ化カルシウム粉末5及び10重量
%をそれぞれ配合し、混合して該バルクメソフェーズ粉
末と炭化ホウ素粉末とフッ化カルシウム粉末との均一な
混合物を得た。この混合物を黒鉛金型に充填し、1000kg
/cm2 の圧力で圧縮して圧粉体を得た。この圧粉体を焼
結炉中で2150℃で1時間加熱して焼結した。次いで、室
温まで冷却したのち黒鉛型から取り出し、摺動部材を得
た。これらの摺動部材の物性値および摩擦摩耗特性は、
表中、試料 No.7〜 No.8に示すとおりである。
No.4の仮焼ピッチコークス粉末80重量%と炭化ホウ素
粉末20重量%からなる黒鉛摺動部材(試料 No.9);従
来のピッチ系バインダーを使用して製造した黒鉛摺動部
材(試料 No.10);ピッチ系バインダーを使用して製造
した黒鉛成形体にアルミニウムを含浸して製造した黒鉛
摺動部材(試料 No.11)及び炭素粉末としての生コース
ク粉末80重量%と炭化ホウ素粉末20重量%とを常圧焼結
して得られた黒鉛成形体(試料No.12)を製造した。これ
らの摺動部材の物性値及び摩擦摩耗特性を表に示す。
木式スラスト試験機を用い、長さ20mm、幅20mm、厚み7
mmのブロック状摺動部材を、外径18mm、内径14mm、長さ
20mmのステンレス鋼製筒状体(相手部材)に対して、
荷重5kg/cm2 、すべり速度30m/min 、荷重20kg/cm
2 、すべり速度5m/min の条件で、かつ 350℃の雰囲気
温度下で摺動させることによって行った。摩耗量は試験
時間2時間後の摺動部材の摩耗量を測定した値である。
し、炭化ホウ素粉末3〜35重量%とフッ化カルシウム粉
末3〜20重量%を配合し、これを加圧焼結あるいは常圧
焼結して得られた黒鉛系複合摺動部材は、試験条件、
のいずれの条件においても優れた摩擦摩耗特性を発揮
した。
ッチコークス、バルクメソフェーズを使用した例につい
て示したが、その他の無定形炭素粉末、炭素質粉末、人
造黒鉛粉末、天然黒鉛粉末、さらにはこれらの混合粉末
を使用しても同様の効果が得られる。
晶格子構造のC軸方向の面間隔が膨脹せしめられて該黒
鉛粒子のせん断方向へのへき開性が高められているた
め、相手部材表面に黒鉛被膜が容易に形成される。この
相手部材表面への黒鉛被膜の造膜性は相手部材との速度
条件(すべり速度)の変化に何ら左右されることがない
から、先行技術の摺動部材の欠点であるすべり速度の上
昇に起因する相手部材表面への黒鉛被膜の造膜性の低
下、ひいては摩擦摩耗特性の低下の問題は一挙に解決さ
れる。
Claims (3)
- 【請求項1】 炭素粉末とホウ素または炭化ホウ素粉末
とフッ化カルシウム粉末との混合物の焼結体からなる黒
鉛系複合摺動部材。 - 【請求項2】 ホウ素または炭化ホウ素粉末が5〜35重
量%、フッ化カルシウム粉末が3〜20重量%配合される
請求項1記載の黒鉛系複合摺動部材。 - 【請求項3】 炭素粉末が仮焼コークス、カーボンブラ
ック、樹脂炭などの無定形炭素粉末、生コークス、バル
クメソフェーズ、メソカーボンマイクロビーズなどの炭
素質粉末、人造黒鉛、キッシュ黒鉛、天然黒鉛などの黒
鉛質炭素粉末の一種もしくは二種以上の混合物である請
求項1又は請求項2記載の黒鉛系複合摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3049131A JP2561876B2 (ja) | 1991-02-21 | 1991-02-21 | 黒鉛系複合摺動部材 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07247167A true JPH07247167A (ja) | 1995-09-26 |
JP2561876B2 JP2561876B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=12822513
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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-
1991
- 1991-02-21 JP JP3049131A patent/JP2561876B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2561876B2 (ja) | 1996-12-11 |
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