JPH0724713U - 容 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 主として、炭酸溶液等のガスを発生し易い溶
液の収容に用いられ、運搬時或いは容器の開封前におけ
る容器の胴部の変形防止のためのリブを有し且つ該胴部
に貼られたラベルが該リブによりその貼着状態に悪影響
を受けない容器を提供すること。 【構成】 容器は、胴部の周囲にその高さ方向に伸びる
複数個のリブを有し、頂部に開口部を有しており、該胴
部は、その上方部及び下方部に対して細径でそれらとの
境界部にそれぞれ上部段差及び下部段差を有し、該リブ
は、少なくとも４個存し、何れも、断面が容器内部に向
けて凸形状で且つ長さが該胴部の長さより短く且つ該長
さの１／２超であり、それらの一端を該上部段差又は該
下部段差近傍に交互に位置させて該胴部の周囲に略等間
隔で配設されており、該胴部の表面に、該上部段差と該
下部段差との間に亘ってラベルを貼着させてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は容器、詳しくは、主として、炭酸溶液等のガスを発生し易い溶液の収 容に用いられ、運搬時或いは容器の開封前における容器の胴部の変形防止のため のリブを有し且つ該胴部に貼られたラベルが上記リブによりその貼着状態に悪影 響を受けない容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、清涼飲料水や塩素系液体洗浄剤等のガスを発生し易い溶液を収容し た容器（製品）は、その運搬時或いは容器の開封前に、外気温度の変化等により 、溶液からガスが発生し、容器の胴部が膨れたり凹んだりして製品価値が損なわ れることがある。そこで、このような容器の変形を防止するために、その胴部に 複数個のリブを設けることが行われている。例えば、特開平５−６５１５８号公 報には、清涼飲料水等の収容に用いられる容器として、部分的に胴部の縦方向に 延びるリブが形成されている二軸延伸ブロー成形容器が記載されている。 また、特開昭６２−５２０３４号公報には、容器の胴部にリブが全周に亘って 設けられているリブとパネルを有する容器が記載されている。 そして、一般に、容器の胴部には、ラベルが貼着される場合が多く、また、ガ スを発生し易い溶液を収容した容器にも、その胴部にラベルを貼着することも要 請されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記特開平５−６５１５８号公報及び上記特開昭６２−５２０３４号 公報に記載された容器は、それらの胴部にラベルを貼着することを意図していな い。 また、上記公報等に記載された容器には、その胴部にラベルを美麗な状態で貼 ることは困難であり、ラベルを貼着しても、適正な貼着状態を維持できない。そ のため、通常、リブを設けた部位には、ラベルは貼られていない。

【０００４】 従って、本考案の目的は、主として、炭酸溶液等のガスを発生し易い溶液の収 容に用いられ、運搬時或いは容器の開封前における容器の胴部の変形防止のため のリブを有し且つ該胴部に貼られたラベルが該リブによりその貼着状態に悪影響 を受けない容器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、胴部の周囲にその高さ方向に伸びる複数個のリブを有し、頂部に開 口部を有する円筒状の容器において、上記胴部は、その上方部及び下方部に対し て細径でそれらとの境界部にそれぞれ上部段差及び下部段差を有し、上記リブは 、少なくとも４個存し、何れも、断面が容器内部に向けて凸形状で且つ長さが上 記胴部の長さより短く且つ該長さの１／２超であり、それらの一端を上記上部段 差又は上記下部段差近傍に交互に位置させて上記胴部の周囲に略等間隔で配設さ れており、上記胴部の表面に、上記上部段差と上記下部段差との間に亘ってラベ ルを貼着させてあることを特徴とする容器を提供することにより、上記目的を達 成したものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の容器の一実施例を図面を参照して説明する。 図１は本考案の容器の一実施例を示す正面図、図２は図１上のＡ−Ａ’線にお ける拡大断面図、図３は図１上のＢ−Ｂ’線における拡大断面図である。

【０００７】 本実施例の容器１は、図１に示す如く、胴部２の周囲にその高さ方向に伸びる ６個のリブ３（３’）を有し、頂部に開口部を有する円筒形をなしている。この 構造は、従来の容器と同様である。また、上記胴部２は、その上方部及び下方部 に対して細径でそれらとの境界部にそれぞれ上部段差２１及び下部段差２２を有 していることも従来の容器と同様である。尚、図１中、５は上記開口部に着装さ れる蓋部である。

【０００８】 而して、本実施例の容器１においては、図１に示す如く、上記リブ３（３’） は、６個存し、何れも、断面が、図２及び図３に示す如く、容器内部に向けて台 形状の凸形状で且つ長さが上記胴部２の長さより短く且つ該長さの１／２超であ る。このように、上記リブ３（３’）の長さを上記胴部２の長さの１／２超とす ることにより、上記リブ３（３’）が、上記胴部２の上記上部段差２１と上記下 部段差２２との間の全長に亘らないようになしてある。尚、本実施例においては 、上記リブ３（３’）の長さを上記胴部２の長さの６／１０としてある。

【０００９】 そして、上記の６個のリブの内の３個のリブ３，３，３は、その一端３１，３ １，３１それぞれを上記上部段差２１近傍に位置させて上記上部段差２１から下 方に向けて上記胴部２の周囲に等間隔で配設されている。 また、残りの３個のリブ３’，３’，３’は、その一端３１’，３１’，３１ ’それぞれを上記下部段差２２近傍に位置させて、上記胴部２の上記下部段差２ ２から上方に向けて上記胴部２の周囲に等間隔で配設されており、且つ上記３個 のリブ３，３，３の間の中央に配設されている。

【００１０】 即ち、上記リブ３と上記リブ３’とは、上下方向の位置をずらして交互に配設 されており、リブ３の他端３２と下部段差２２との間、及びリブ３’の他端３２ ’と上部段差２１との間には、それぞれリブ不設部が形成されている。 尚、本実施例においては、上記リブ３の一端３１と上記上部段差２１との間隔 及び上記リブ３’の一端３２と上記下部段差２２との間隔は、５ｍｍとしてある 。

【００１１】 上述の如く、本実施例の容器１においては、上記リブ３の他端３２及び上記リ ブ３’の他端３２’が、上記下部段差２２及び上記上部段差２１まで達しておら ず、そこにリブ不設部が形成されているため、上記ラベル４の上端部及び下端部 を貼着させるノリ代部が広くなっている。 また、リブ３（３’）を上述の如く位置させてあるから、上記胴部２の何れの 横断面においても、実質上リブが必ず存し、また、上記胴部２の中央部の周囲に は、６個のリブが存することになる。

【００１２】 また、上記リブ３及び上記リブ３’は、それらの縦断面が緩やかな湾曲形状を しており、長手方向における中央部が最も容器の表面側に突出しており、該中央 部から上記リブ３及び上記リブ３’の長手方向の両端に向かってその突出の割合 が漸減している。

【００１３】 以上のように構成された本実施例の容器１においては、上記の６個のリブ３（ ３’）を上述の如く配設してあるため、ラベル４を貼着した際、該ラベル４の上 端縁部及び下端縁部は、ラベル不設部をノリ代部として、充分に貼着され、剥が れたり変形したりするおそれがない。従って、上記ラベル４は、上記リブ３（３ ’）により、その貼着状態に悪影響を受けずラベルとしての美観が損なわれない 。また、ラベル不設部を有していても、上記胴部２には、何れの横断面において もリブが存在するから、容器１に充分な剛性を付与することができる。

【００１４】 尚、本考案は、上記実施例に制限されるものではなく、リブは、その断面が容 器内部に向けて凸形状であれば良く、その長さが、胴部の長さより短く且つ該長 さの１／２超であれば良いが、好ましくは約５．５／１０〜９／１０、特に好ま しくは６／１０〜７／１０である。また、リブは、少なくとも４個存する必要が あり、好ましくは４〜８個、特に好ましくは６個存である。リブの数を奇数個と した場合、一部交互に位置させることができなくても差し支えない。また、上部 段差及び下部段差は、胴部の表面に貼られたラベルが上下方向に動かない程度で あれば良い。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の容器は、主として、炭酸溶液等のガスを発生し易い溶液の収容に用い られ、運搬時或いは容器の開封前に容器の胴部の変形防止のためのリブを有し、 且つ該胴部に貼られたラベルが該リブによりその貼着状態に悪影響を受けず該ラ ベルの美観が損なわれない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の容器の一実施例を示す正面図で
ある。

【図２】図２は図１上のＡ−Ａ’線における拡大断面図
である。

【図３】図３は図１上のＢ−Ｂ’線における拡大断面図
である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ 胴部 ２１ 上部段差 ２２ 下部段差 ３ リブ ３’ リブ ３１ 一端 ３１’一端 ３２ 他端 ３２’他端 ４ ラベル ５ 蓋部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴部の周囲にその高さ方向に伸びる複数
   個のリブを有し、頂部に開口部を有する円筒状の容器に
   おいて、 上記胴部は、その上方部及び下方部に対して細径でそれ
   らとの境界部にそれぞれ上部段差及び下部段差を有し、 上記リブは、少なくとも４個存し、何れも、断面が容器
   内部に向けて凸形状で且つ長さが上記胴部の長さより短
   く且つ該長さの１／２超であり、それらの一端を上記上
   部段差又は上記下部段差近傍に交互に位置させて上記胴
   部の周囲に略等間隔で配設されており、 上記胴部の表面に、上記上部段差と上記下部段差との間
   に亘ってラベルを貼着させてあることを特徴とする容
   器。
2. 【請求項２】 上記リブの長さが上記胴部の長さの５．
   ５／１０〜９／１０であることを特徴とする請求項１記
   載の容器。