JPH07247072A - エレベータの表示灯チェック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベータの各種表示灯を一定周期で自動的
に点灯チェックする。 【構成】 この発明のエレベータの表示灯チェック装置
は、一斉点灯回路１０がタイマ回路Ｔ１，Ｔ２の管理す
る一定時間ごとに各種表示灯２を一斉点灯させることに
より、エレベータ管理者は表示灯の定期的なチェックを
忘れることがあっても、装置側で一定周期で表示灯の点
灯チェックを行い、球切れが発生していることを早期に
見つけられるようにする。また、各種表示灯２の一定周
期の自動チェック時に音声発生装置７によって音声で自
動チェック時機であることをエレベータ管理者に知らせ
ることにより、エレベータ管理者が他の仕事をしていて
も表示灯チェック時機であることを知り、各種表示灯の
一斉点灯タイミングを見落すことがないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はエレベータの各種表示
灯の球切れを自動的にチェックするエレベータの表示灯
チェック装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、エレベータの運転監視のため
にエレベータの運転制御回路、運転状態監視回路などを
まとめて収容するエレベータ監視盤を建物上部のエレベ
ータ機械室に設置し、あるいはエレベータ運転状態監視
回路のみを収容する監視盤を運転制御回路とは別にして
建物の管理室に設置している。そしてこのような監視盤
では、運転灯、故障灯、エレベータ位置表示灯、運転方
向表示灯などを監視盤の表に外から見えるように設置
し、その点灯状態を見てエレベータ管理者がエレベータ
の運転状態や異常発生の有無を直ちに判断して必要な対
処ができるようにしている。

【０００３】しかしながら、各種表示灯それ自体が球切
れを起すことがあるために、実際に異常が発生している
のに故障灯が点灯しないことがあればその異常を見過す
ことになりかねないので、ランプチェックスイッチを監
視盤に設け、エレベータ管理者がそのランプチェックス
イッチを操作することによって各種表示灯を一斉に点灯
させて各種表示灯の球切れの有無をチェックするように
している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータの表示灯チェック装置では、エレベー
タ管理者がランプチェックスイッチを操作することによ
って各種表示灯の球切れをチェックするようにしていた
だけであるため、エレベータ管理マニュアルにしたがっ
てエレベータ管理者が自ら定期的に時機を定めてチェッ
ク操作しなければ表示灯の球切れの有無をチェックする
ことができず、うっかりすれば忘れることもあり、特に
故障灯に球切れが起っているのにそのチェックを忘れた
ままにしていれば、実際に故障が発生しているのに故障
灯が点灯しないためにその故障発生を見落してしまうこ
ともあり得て、故障発生に対する対処が遅れてしまいか
ねない問題点があった。

【０００５】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、タイマ管理によって一定周期で自動
的に表示灯の点灯チェックができるようにしたエレベー
タの表示灯チェック装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明のエレベ
ータの表示灯チェック装置は、エレベータ監視盤上に設
けられた各種表示灯と、表示灯を一斉に点灯させる一斉
点灯回路と、一斉点灯回路を一定時間ごとに閉じるタイ
マ回路とを備えたものである。

【０００７】請求項２の発明は、請求項１のエレベータ
の表示灯チェック装置において、さらに、タイマ回路の
点灯動作時に表示灯チェック時機であることを知らせる
音声を出力する音声発生装置を備えたものである。

【０００８】請求項３の発明は、請求項１または２の発
明のエレベータの表示灯チェック装置において、表示灯
チェック時に不点灯となっている表示灯を検出して報知
する手段を備えたものである。

【０００９】

【作用】請求項１の発明のエレベータの表示灯チェック
装置では、一斉点灯回路がタイマ回路の管理する一定時
間ごとに各種表示灯を一斉点灯させる。したがって、エ
レベータ管理者は表示灯の定期的なチェックを忘れるこ
とがあっても、装置側で一定周期で表示灯の点灯チェッ
クを行い、エレベータ管理者はその一定周期の自動チェ
ック時に不点灯の表示灯があれば球切れが発生している
ことを見つけることができる。

【００１０】請求項２の発明のエレベータの表示灯チェ
ック装置では、各種表示灯の一定周期の自動チェック時
に音声によってその自動チェック時機であることをエレ
ベータ管理者に知らせることにより、エレベータ管理者
が他の仕事をしていても表示灯チェック時機であること
を知り、各種表示灯の一斉点灯タイミングを見落すこと
がなく、表示灯チェックをより確実に実施することがで
きる。

【００１１】請求項３の発明のエレベータの表示灯チェ
ック装置では、各種表示灯を一斉点灯させて不点灯の表
示灯があれば球切れが発生しているとして報知し、管理
者に知らせる。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図１はエレベータ管理室あるいはエレベータ機械
室に設置されているエレベータ監視盤１を示しており、
この監視盤１にエレベータの運転中であることを示す運
転灯、エレベータの故障発生時に点灯する故障灯、エレ
ベータの上昇運転中であることを示すＵＰ灯、下降運転
中であることを示すＤＯＷＮ灯、エレベータの位置を表
示する位置表示灯などの各種表示灯２がエレベータ号機
ごとに設置されており、またエレベータの自動運転、管
制運転を切替える管制運転スイッチ３、いずれかの機器
に故障が発生した場合に鳴動するブザー（図示せず）の
リセットを行うためのブザーリセットスイッチ４、各種
表示灯２を一斉点灯させて球切れをチェックするための
ランプチェックボタンスイッチ５、さらにはエレベータ
かご（図示せず）内の利用者と対話するためのインター
ホン６などが設置されている。

【００１３】このエレベータの表示灯チェック装置の回
路構成が図２に示してあり、制御電源線Ｐ，Ｎ間に、後
述するチェック周期管理用タイマによって動作するリレ
ー接点Ｔ１−ａ１と音声発生装置７とが直列に接続され
た回路、エレベータ制御装置（図示せず）の指令信号を
受けて運転灯、故障灯、ＵＰ灯、ＤＯＷＮ灯などの各種
表示灯２それぞれを点灯させる表示入力信号処理回路８
が接続されている。

【００１４】また制御電源線Ｐ，Ｎ間に、この表示入力
信号処理回路８に入力される各種表示灯の点灯信号に対
応して該当する表示灯を点灯させる表示灯点灯回路９
（従来から使用されている各種の点灯回路が使用され
る）と、後述するランプチェックリレー回路によって動
作するリレー接点Ｒ−ａまたは後述するディレイタイマ
によって動作するリレー接点Ｔ２−ａのいずれかがオン
することによって各種表示灯２を一斉に点灯させる一斉
点灯回路１０とで構成される表示灯点灯制御回路１１が
接続されている。

【００１５】さらに制御電源線Ｐ，Ｎ間に、ランプチェ
ックボタンスイッチ５とリレー回路（Ｒ）１２とを直列
に接続した回路、表示灯の自動チェック周期、例えば１
日ごと、３日ごとなどエレベータ設置現場の状況に応じ
て設定される周期ごとにオンするチェック周期管理用の
タイマ（Ｔ１）１３、およびこのタイマ１３によって動
作するリレー接点Ｔ１−ａ２と例えば３秒〜５秒遅れて
動作するディレイタイマ（Ｔ２）１４とが直列に接続さ
れた回路それぞれが接続されている。

【００１６】次に、上記構成のエレベータの表示灯チェ
ック装置の動作について説明する。エレベータ管理者は
エレベータ管理マニュアルにしたがって定められた周期
で監視盤１上のランプチェックボタンスイッチ５を操作
する。これによってリレー回路１２が動作し、そのリレ
ー接点Ｒ−ａが閉じて表示灯点灯制御回路１１における
一斉点灯回路１０が閉じて各種表示灯２を一斉に点灯さ
せる。

【００１７】したがって、いずれかの表示灯が不点灯で
あれば、その表示灯が切れていると判断してその表示灯
を交換することができる。

【００１８】またエレベータ管理者が一定周期の表示灯
点灯チェックを忘れていたような場合、自動チェック管
理用のタイマ１３があらかじめ設定されている周期で励
磁してそのリレー接点Ｔ１−ａを閉じさせ、音声発生装
置７を動作させて「表示灯チェックを行います」といっ
たメッセージを音声出力する。またこの音声出力と共
に、タイマ１３の励磁によってリレー接点Ｔ１−ａ２も
閉じてディレイタイマ１４が起動され、そのディレイ時
間が経過した後に励磁してリレー接点Ｔ２−ａを閉じて
表示灯点灯制御回路１１における一定点灯回路１０が閉
じ、各種表示灯２を一斉に点灯させる。

【００１９】こうして、各種表示灯２が一定周期で自動
的に一斉点灯し、その一斉点灯の直前に音声によって表
示灯点灯チェックのアナウンスを行うことにより、エレ
ベータ管理者は表示灯点灯チェック時機の到来を知ると
共に表示灯２が一斉点灯されるときに不点灯のものがな
いかどうかチェックすることができるようになる。

【００２０】なお、上記実施例ではリレーシーケンス回
路によって表示灯チェックの自動実行回路を構成した
が、これはマイクロコンピュータを用いた論理回路によ
って構成することもできる。

【００２１】また上記実施例では音声発生装置を用いて
一定周期の表示灯チェック開始前に表示灯チェック動作
の開始を知らせるようにしたが、この機能は必要に応じ
て追加することができるものであり、請求項１の発明の
実施例としては音声発生装置を備えていない、単純な一
定周期ごとに自動的に表示灯を一斉点灯させる機能を備
えた装置とすることができる。

【００２２】さらに請求項３の発明の実施例として、図
１において想像線で示すブザー１５を追加し、また図３
に示すように、制御電源線Ｐ，Ｎ間にさらに、自動チェ
ックする各種表示灯２を直列に接続する回路と共にその
回路に点灯チェック信号によってオンとなるスイッチＴ
２−ａ２と導通時に励磁されるリレー（Ｒ２）１６を直
列に挿入した回路と、同じ点灯チェック信号によってオ
ンとなるスイッチＴ２−ａ３と前述の直列接続回路のリ
レー１６の動作によってオフとなるリレーＢ接点Ｒ２−
ｂとブザー１５とを直列に接続した回路とを付加するこ
とができる。

【００２３】これによって、いずれかの表示灯に球切れ
が発生していれば各種表示灯２の直列回路が不導通とな
り、この不導通を検出してブザー１５が鳴動し、管理者
に表示灯のいずれかに球切れが発生していることを音で
知らせることができ、より確実に表示灯の点灯チェック
ができるようになる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように請求項１の発明によれば、
一斉点灯回路がタイマ回路の管理する一定時間ごとに各
種表示灯を一斉点灯させるようにしているので、エレベ
ータ管理者が表示灯の定期的な点灯チェックを忘れるこ
とがあっても、装置側で一定周期で自動的に表示灯の点
灯チェックを行うことができ、球切れが発生している表
示灯をそのままにしておいて実際の故障発生時にその発
見が遅れるといった事態が発生することがないようにで
き、エレベータメンテナンスの信頼性を高めることがで
きる。

【００２５】請求項２の発明によれば、各種表示灯の一
定周期の自動点灯チェック時に音声によってその自動チ
ェック時機であることをエレベータ管理者に知らせるこ
とができ、エレベータ管理者が他の仕事をしていても表
示灯チェック時機であることを知り、各種表示灯の一斉
点灯タイミングを見落すことがなく、表示灯チェックを
より確実に実施することができるようになる。

【００２６】請求項３の発明によれば、各種表示灯を一
斉点灯させて不点灯の表示灯があれば球切れが発生して
いるものとして報知するようにしているので、管理者に
知らせることができてより確実に表示灯の点灯チェック
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１および請求項２の発明の共通する実施
例の監視盤の正面図。

【図２】上記実施例の回路図。

【図３】請求項１〜請求項３の発明の共通する実施例の
回路図。

【符号の説明】

１ 監視盤 ２ 各種表示灯 ５ ランプチェックボタンスイッチ ７ 音声発生装置 ８ 表示入力信号処理回路 ９ 表示灯点灯回路 １０ 一斉点灯回路 １１ 表示灯点灯制御回路 １２ リレー回路 １３ チェック周期管理用タイマ １４ ディレイタイマ １５ ブザー １６ リレー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータ監視盤上に設けられた各種表
   示灯と、 前記表示灯を一斉に点灯させる一斉点灯回路と、 前記一斉点灯回路を一定時間ごとに動作させるタイマ回
   路とを備えて成るエレベータの表示灯チェック装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のエレベータの表示灯チェ
   ック装置において、さらに、前記タイマ回路の点灯動作
   時に表示灯チェック時機であることを知らせる音声を出
   力する音声発生装置を備えて成るエレベータの表示灯チ
   ェック装置。
3. 【請求項３】 表示灯チェック時に不点灯となっている
   表示灯を検出して報知する手段を備えたことを特徴とす
   る請求項１または２記載のエレベータの表示灯チェック
   装置。