JPH07246644A - 光ディスク用基板の成形方法 - Google Patents
光ディスク用基板の成形方法Info
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- JPH07246644A JPH07246644A JP3816594A JP3816594A JPH07246644A JP H07246644 A JPH07246644 A JP H07246644A JP 3816594 A JP3816594 A JP 3816594A JP 3816594 A JP3816594 A JP 3816594A JP H07246644 A JPH07246644 A JP H07246644A
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- pressure
- molten resin
- cavity
- injection
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/263—Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 プレピットをスタンパーから正確に転写し、
離型ムラもなく、かつ、平坦性の優れたディスク用基板
を提供する事。 【構成】 情報ピットやトラッキングピットあるいはト
ラッキンググルーブを転写するためのスタンパーを、金
型に取付け、キャビティー内に溶融樹脂を射出してディ
スク用基板を射出成形する方法において、型開前の射出
圧縮最終圧を低圧に設定し、ディスク離型ムラ・プリピ
ットの2重転写の防止やディスク基板の平坦度の安定化
を行う。
離型ムラもなく、かつ、平坦性の優れたディスク用基板
を提供する事。 【構成】 情報ピットやトラッキングピットあるいはト
ラッキンググルーブを転写するためのスタンパーを、金
型に取付け、キャビティー内に溶融樹脂を射出してディ
スク用基板を射出成形する方法において、型開前の射出
圧縮最終圧を低圧に設定し、ディスク離型ムラ・プリピ
ットの2重転写の防止やディスク基板の平坦度の安定化
を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク用基板の製
造方法に係わり、特に情報ピットやトラッキングなどの
プリフォーマットの凹凸情報がきれいに転写された光デ
ィスク基板を成形する方法に関するものである。
造方法に係わり、特に情報ピットやトラッキングなどの
プリフォーマットの凹凸情報がきれいに転写された光デ
ィスク基板を成形する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光記録方式は、非接触での記録再生が可
能であり長期信頼性に優れる事、ディジタル化された情
報信号等をきわめて高密度に記録する事が可能である
事、取扱い性に優れる事等の利点を有するため、各種光
ディスクがコンピューターにおける情報記録媒体とし
て、あるいは音声信号や映像信号の記録媒体として広く
利用されている。
能であり長期信頼性に優れる事、ディジタル化された情
報信号等をきわめて高密度に記録する事が可能である
事、取扱い性に優れる事等の利点を有するため、各種光
ディスクがコンピューターにおける情報記録媒体とし
て、あるいは音声信号や映像信号の記録媒体として広く
利用されている。
【0003】上記光ディスク等の高密度情報記録媒体用
の基板は一般にガラス、金属、あるいはプラスチック等
で製造されているが、軽量性・強度・生産性等の点から
プラスチックが広く使用されている。しかし光ディスク
に用いられるプラスチック基板は厚さが1.0〜1.5
mmと薄く偏平である上に、材料としては一般に流動性
の悪いアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が用いられ
るため複屈折等の光学特性と転写性等の成形性等を同時
に満足させるプラスチック基板を射出成形するのは難し
い状況である。
の基板は一般にガラス、金属、あるいはプラスチック等
で製造されているが、軽量性・強度・生産性等の点から
プラスチックが広く使用されている。しかし光ディスク
に用いられるプラスチック基板は厚さが1.0〜1.5
mmと薄く偏平である上に、材料としては一般に流動性
の悪いアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が用いられ
るため複屈折等の光学特性と転写性等の成形性等を同時
に満足させるプラスチック基板を射出成形するのは難し
い状況である。
【0004】この種のディスク基板に要求される種々の
性能の中で金型内に配置されたスタンパーの表面形状す
なわちプリフォーマット情報のピット列を正確に転写す
る転写性能はもっとも重要な性能の一つである。従来、
光ディスク用プラスチック基板の射出成形用金型として
は一般的に図1、図2に示すようなものが使用されてい
る。
性能の中で金型内に配置されたスタンパーの表面形状す
なわちプリフォーマット情報のピット列を正確に転写す
る転写性能はもっとも重要な性能の一つである。従来、
光ディスク用プラスチック基板の射出成形用金型として
は一般的に図1、図2に示すようなものが使用されてい
る。
【0005】図1に示す金型は1対の金型部分すなわち
割型、例えば可動型1と固定型2とで形成される成形キ
ャビティ3を有し、この成形キャビティの表面の一部に
はサブミクロンオーダーの情報ピットやトラック等をそ
の表面に有するスタンパー4がスタンパーホルダー5,
6によって取り付けられている。また、樹脂はスプルー
7を介して成形キャビティ3中に射出充填される。
割型、例えば可動型1と固定型2とで形成される成形キ
ャビティ3を有し、この成形キャビティの表面の一部に
はサブミクロンオーダーの情報ピットやトラック等をそ
の表面に有するスタンパー4がスタンパーホルダー5,
6によって取り付けられている。また、樹脂はスプルー
7を介して成形キャビティ3中に射出充填される。
【0006】図2は従来例の他の射出成形金型を示して
いる。このタイプの金型は型開閉動作をトグル方式で行
うが、ディスクへの圧縮は油圧で行なわれるのが一般的
である。可動型1、可動型1にスプリングにより動きシ
ロを持ち合わせたボルトにより結合されていて、可動型
1から油圧で圧縮できるように、可動側金型を貫通した
構造を持つ中間プレート8、固定型3、と3分割される
のが特徴である。トグルにより型閉を行った後、中間プ
レートに対し射出圧縮の圧力を掛けてディスクを成形す
るコア圧縮のタイプの金型である。
いる。このタイプの金型は型開閉動作をトグル方式で行
うが、ディスクへの圧縮は油圧で行なわれるのが一般的
である。可動型1、可動型1にスプリングにより動きシ
ロを持ち合わせたボルトにより結合されていて、可動型
1から油圧で圧縮できるように、可動側金型を貫通した
構造を持つ中間プレート8、固定型3、と3分割される
のが特徴である。トグルにより型閉を行った後、中間プ
レートに対し射出圧縮の圧力を掛けてディスクを成形す
るコア圧縮のタイプの金型である。
【0007】図1の金型を用いてディスク基板を成形す
る従来の方法を説明する。まず、射出成形機(図示せ
ず)の金型取付用固定板に固定型2が、また、金型取付
用可動板に可動型1が取り付けられる。成形時には可動
型と固定型を閉じた後に溶融された樹脂がスプルー7を
介してキャビティ3内に射出される。
る従来の方法を説明する。まず、射出成形機(図示せ
ず)の金型取付用固定板に固定型2が、また、金型取付
用可動板に可動型1が取り付けられる。成形時には可動
型と固定型を閉じた後に溶融された樹脂がスプルー7を
介してキャビティ3内に射出される。
【0008】その後キャビティ内に溶融射出された樹脂
が一定時間冷却され固化した後、型締め(型開き)機構
を駆動して可動型と固定型を分離して型開きすると同時
に、固定側と可動側の中央部付近に設けられたエアーエ
ジェクターよりエアーを吹き出し、成形されたディスク
基板を離型させる。さらに、型開きが完了しディスク基
板取り出しロボットがディスク基板を取り出しに来た時
点で機械的エジェクターによりディスク基板をさらに突
き出し金型より完全に離型させディスク基板を取り出
す。
が一定時間冷却され固化した後、型締め(型開き)機構
を駆動して可動型と固定型を分離して型開きすると同時
に、固定側と可動側の中央部付近に設けられたエアーエ
ジェクターよりエアーを吹き出し、成形されたディスク
基板を離型させる。さらに、型開きが完了しディスク基
板取り出しロボットがディスク基板を取り出しに来た時
点で機械的エジェクターによりディスク基板をさらに突
き出し金型より完全に離型させディスク基板を取り出
す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】プリフォーマット信号
は一般にマスタリングによってスタンパーに形成される
が、このプリフォーマット信号の入ったスタンパーを前
記金型に取付け、光ディスク用基板を前記手順で成形し
たところプレピットの2重転写や円周方向への流れ現象
であるプラスチック基板の凹凸形状がだれて正確に転写
が行われない現象が発生した。この現象が発生した基板
に記録膜を付けた光ディスク基板は反射光量に悪影響が
起きる等の現象が発生し、最終的には記録再生特性やプ
レピットの信号特性そのものに悪影響を及ぼすという事
が確認できている。
は一般にマスタリングによってスタンパーに形成される
が、このプリフォーマット信号の入ったスタンパーを前
記金型に取付け、光ディスク用基板を前記手順で成形し
たところプレピットの2重転写や円周方向への流れ現象
であるプラスチック基板の凹凸形状がだれて正確に転写
が行われない現象が発生した。この現象が発生した基板
に記録膜を付けた光ディスク基板は反射光量に悪影響が
起きる等の現象が発生し、最終的には記録再生特性やプ
レピットの信号特性そのものに悪影響を及ぼすという事
が確認できている。
【0010】そこで、この現象に付いて検討を重ねたと
ころ、2重転写等の欠陥は金型を開きディスク基板をス
タンパー面から離型する際に発生する事を突き止めた。
従来の成形法では、型締め圧力をプレピット等の転写性
を確保するために型開き直前といえども有る程度の高圧
に設定をしていた。
ころ、2重転写等の欠陥は金型を開きディスク基板をス
タンパー面から離型する際に発生する事を突き止めた。
従来の成形法では、型締め圧力をプレピット等の転写性
を確保するために型開き直前といえども有る程度の高圧
に設定をしていた。
【0011】射出圧縮圧力が終了すると瞬間的にこの圧
力が解放され、金型はわずかではあるが開いてしまう。
この現象は特にコア圧縮タイプの金型ではスプリングに
より強制的に可動側に引き戻されるよう設計されている
ため、射出圧縮圧解放時の瞬間的な型開挙動が顕著によ
り現れる事となる。この瞬間的な金型が開く方向への挙
動により、本来エアーにより均一な離型を行うはずがこ
の時点でスタンパーや固定側金型鏡面より離型する部分
が発生してしまう。一度離型した部分は収縮を始めそれ
によりピットの流れ現象や離型タイミングに時間差が出
来るため離型ムラが発生することとなる。従って、本発
明の目的は、上記ピットの2重転写や流れ現象に起因す
るピット形状の異常や転写性の添加を解決する方法を提
供する事にある。
力が解放され、金型はわずかではあるが開いてしまう。
この現象は特にコア圧縮タイプの金型ではスプリングに
より強制的に可動側に引き戻されるよう設計されている
ため、射出圧縮圧解放時の瞬間的な型開挙動が顕著によ
り現れる事となる。この瞬間的な金型が開く方向への挙
動により、本来エアーにより均一な離型を行うはずがこ
の時点でスタンパーや固定側金型鏡面より離型する部分
が発生してしまう。一度離型した部分は収縮を始めそれ
によりピットの流れ現象や離型タイミングに時間差が出
来るため離型ムラが発生することとなる。従って、本発
明の目的は、上記ピットの2重転写や流れ現象に起因す
るピット形状の異常や転写性の添加を解決する方法を提
供する事にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、プリフ
ォーマット情報を転写するためのスタンパーが取付けら
れた射出成形金型に溶融樹脂を導入しても光ディスク用
基板を成形するに当り、溶融樹脂導入から冷却時の型締
め圧を高圧とし、型開き前の圧力を低圧とすることを特
徴とする光ディスク用基板の成形方法に存する。
ォーマット情報を転写するためのスタンパーが取付けら
れた射出成形金型に溶融樹脂を導入しても光ディスク用
基板を成形するに当り、溶融樹脂導入から冷却時の型締
め圧を高圧とし、型開き前の圧力を低圧とすることを特
徴とする光ディスク用基板の成形方法に存する。
【0013】ピットの2重転写やピット流れ現象や離型
ムラの発生原因について述べる。射出圧縮型締め圧が終
了すると一度に圧力が解放され、金型は瞬間的にわずか
ではあるが開いてしまう。この現象は図2に示すような
コア圧縮タイプの金型ではスプリングにより強制的に可
動側に引き戻されるよう設計されているため、型締め圧
解放時の瞬間的な型開挙動が顕著に現れる事となる。
ムラの発生原因について述べる。射出圧縮型締め圧が終
了すると一度に圧力が解放され、金型は瞬間的にわずか
ではあるが開いてしまう。この現象は図2に示すような
コア圧縮タイプの金型ではスプリングにより強制的に可
動側に引き戻されるよう設計されているため、型締め圧
解放時の瞬間的な型開挙動が顕著に現れる事となる。
【0014】この瞬間的な金型の開く方向への挙動によ
り、本来成形された光ディスク用基板はエアーにより均
一に離型されるはずが、基板はこの時点で既にスタンパ
ー表面や固定側金型鏡面より離型する部分が発生してし
まう。基板の離型した部分は収縮を始め、それによりピ
ットの流れ現象や離型ムラが発生する。離型のタイミン
グに時間差が出来るために生じるものでCD等ではクラ
ウドと通常呼ばれている。
り、本来成形された光ディスク用基板はエアーにより均
一に離型されるはずが、基板はこの時点で既にスタンパ
ー表面や固定側金型鏡面より離型する部分が発生してし
まう。基板の離型した部分は収縮を始め、それによりピ
ットの流れ現象や離型ムラが発生する。離型のタイミン
グに時間差が出来るために生じるものでCD等ではクラ
ウドと通常呼ばれている。
【0015】本発明の方法は、金型の可動側と固定側を
型締めして形成されるキャビティー内に溶融樹脂を射出
してディスク用基板を射出成形する方法において、前記
キャビティー内への溶融樹脂充填後の冷却時、型開前の
射出圧縮最終圧を金型の重力によるダレ・樹脂の膨張力
・スプリングによる引き戻し力等に負けて金型が開く程
度の極低圧に設定し、射出圧縮最終圧を型開きに利用す
る事で平滑かつ均一な金型開動作を行い、射出圧縮圧解
放時の不均一な離型を抑制することにより、ディスク基
板の離型ムラ・プリピットの2重転写や流れ現象の防止
とするものである。
型締めして形成されるキャビティー内に溶融樹脂を射出
してディスク用基板を射出成形する方法において、前記
キャビティー内への溶融樹脂充填後の冷却時、型開前の
射出圧縮最終圧を金型の重力によるダレ・樹脂の膨張力
・スプリングによる引き戻し力等に負けて金型が開く程
度の極低圧に設定し、射出圧縮最終圧を型開きに利用す
る事で平滑かつ均一な金型開動作を行い、射出圧縮圧解
放時の不均一な離型を抑制することにより、ディスク基
板の離型ムラ・プリピットの2重転写や流れ現象の防止
とするものである。
【0016】この成形法はどのタイプの金型に付いても
有効であるが、特に型締め解放時にスプリングにより強
制的に可動側に引き戻される図2に示すようなコア圧縮
タイプの金型に有効である。以下、図面を参照し説明す
る。図1において、可動側金型1と固定側金型2が型閉
され、例えばポリカーボネートの様な溶融樹脂が射出ノ
ズルからスプレー7を介してキャビティー3内に充填さ
れる。溶融樹脂のキャビティー3への射出開始前〜終了
後のいずれかのタイミングで金型は加圧される。
有効であるが、特に型締め解放時にスプリングにより強
制的に可動側に引き戻される図2に示すようなコア圧縮
タイプの金型に有効である。以下、図面を参照し説明す
る。図1において、可動側金型1と固定側金型2が型閉
され、例えばポリカーボネートの様な溶融樹脂が射出ノ
ズルからスプレー7を介してキャビティー3内に充填さ
れる。溶融樹脂のキャビティー3への射出開始前〜終了
後のいずれかのタイミングで金型は加圧される。
【0017】この金型への型締め最大圧力は通常40〜
600〔kgf/cm2 〕程度で、望ましくは50〜4
00〔kgf/cm2 〕の範囲である。この型締めの射
出圧縮圧力によりキャビティー3内の溶融樹脂は所望の
板厚のディスクに圧縮され、スタンパー4のピットまた
は溝等のプリフォーマット情報が転写されることとな
る。
600〔kgf/cm2 〕程度で、望ましくは50〜4
00〔kgf/cm2 〕の範囲である。この型締めの射
出圧縮圧力によりキャビティー3内の溶融樹脂は所望の
板厚のディスクに圧縮され、スタンパー4のピットまた
は溝等のプリフォーマット情報が転写されることとな
る。
【0018】上記成形後、この型締め射出圧縮圧力を樹
脂充填から冷却工程において、一定か、もしくは段階的
に上昇・下降させ最終的には金型が開く程度の極低圧に
設定し、金型開動作を行う。図3に圧力タイミングの1
例を示す。従来法では、A点において圧力をbと低下さ
せB点になった時点で型締め射出圧縮圧力を解放し型開
きしていたが、本発明ではB点の手前C点において金型
が開く程度の低圧cに設定し、射出圧縮最終圧力cを型
開きに利用する事で平滑かつ均一な金型動作を行いディ
スクの離型ムラ・プリピットの2重転写やピットの引っ
かきによる流れ現象を防止する。
脂充填から冷却工程において、一定か、もしくは段階的
に上昇・下降させ最終的には金型が開く程度の極低圧に
設定し、金型開動作を行う。図3に圧力タイミングの1
例を示す。従来法では、A点において圧力をbと低下さ
せB点になった時点で型締め射出圧縮圧力を解放し型開
きしていたが、本発明ではB点の手前C点において金型
が開く程度の低圧cに設定し、射出圧縮最終圧力cを型
開きに利用する事で平滑かつ均一な金型動作を行いディ
スクの離型ムラ・プリピットの2重転写やピットの引っ
かきによる流れ現象を防止する。
【0019】図4は図3のO〜B点の過程における固定
側金型と可動側金型の型締め状態からの開き量の挙動を
示したものである。従来の成形法であるとB点の型締め
の射出圧縮圧力解放点では急激かつ不安定な型開の挙動
を示していた。しかし、最終射出圧縮圧を低圧cに設定
する事でC点より金型が開きはじめ、全体的にみて非常
にスムースな型開き動作が得られる。
側金型と可動側金型の型締め状態からの開き量の挙動を
示したものである。従来の成形法であるとB点の型締め
の射出圧縮圧力解放点では急激かつ不安定な型開の挙動
を示していた。しかし、最終射出圧縮圧を低圧cに設定
する事でC点より金型が開きはじめ、全体的にみて非常
にスムースな型開き動作が得られる。
【0020】具体的には図1において上記した金型開き
量をセンサーにより検出し、上記図3、図4のC〜B点
で該金型開き量が広がる挙動を示すまで射出圧縮最終圧
力を低下させ、その圧力に保持した状態で金型の型開き
動作を開始するのが良い。該金型の射出圧縮最終圧力、
すなわち図3、図4のC点における圧力cは金型が開く
程度の低圧であれば特に限定されるものではなく、成形
条件・成形機・金型構造に起因するものであるが、具体
的に成形された基板に加わる圧力にして20〔kgf/
cm2 〕以下、望ましくは0.1〜10〔kgf/cm
2 〕の範囲が好ましい。
量をセンサーにより検出し、上記図3、図4のC〜B点
で該金型開き量が広がる挙動を示すまで射出圧縮最終圧
力を低下させ、その圧力に保持した状態で金型の型開き
動作を開始するのが良い。該金型の射出圧縮最終圧力、
すなわち図3、図4のC点における圧力cは金型が開く
程度の低圧であれば特に限定されるものではなく、成形
条件・成形機・金型構造に起因するものであるが、具体
的に成形された基板に加わる圧力にして20〔kgf/
cm2 〕以下、望ましくは0.1〜10〔kgf/cm
2 〕の範囲が好ましい。
【0021】また、図2に示すタイプのコア圧縮タイプ
の金型を用いる場合も上述した図1に示すタイプの金型
と同様に本発明を適用する事が出来る。今回、金型の開
き量をセンサーによって測定する事により、射出圧縮最
終圧力を調整する方法の一例を説明したが、この方法に
限られるものではなく該金型の型開前の射出圧縮最終圧
力を該金型が開く程度の圧力に設定できる方法であれば
いずれの方法であってもかまわない。
の金型を用いる場合も上述した図1に示すタイプの金型
と同様に本発明を適用する事が出来る。今回、金型の開
き量をセンサーによって測定する事により、射出圧縮最
終圧力を調整する方法の一例を説明したが、この方法に
限られるものではなく該金型の型開前の射出圧縮最終圧
力を該金型が開く程度の圧力に設定できる方法であれば
いずれの方法であってもかまわない。
【0022】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。 実施例1〜3、比較例 平均分子量が15000のポリカーボネートを用い、住
友重機械工業のDISK5(商品名)射出成形機にコア
圧縮タイプの金型を取付け、光ディスク用基板を成形し
た。
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。 実施例1〜3、比較例 平均分子量が15000のポリカーボネートを用い、住
友重機械工業のDISK5(商品名)射出成形機にコア
圧縮タイプの金型を取付け、光ディスク用基板を成形し
た。
【0023】成形キャビティ寸法は、直径130mm、
厚さ1.2mmで、キャビティの可動側表面上にスタン
パーを取り付けた。成形機の射出シリンダー温度は35
0℃、金型温度は100℃とした。型締め圧は100k
g/cm2 とした。
厚さ1.2mmで、キャビティの可動側表面上にスタン
パーを取り付けた。成形機の射出シリンダー温度は35
0℃、金型温度は100℃とした。型締め圧は100k
g/cm2 とした。
【0024】型締め最終圧力を型開き開始2秒前に3k
gf/cm2 (実施例1)、5kgf/cm2 (実施例
2)、10kgf/cm2 (実施例3)としてディスク
基板を得た。各条件下での金型開き量の挙動を図5に示
す。いずれの場合もC点より金型が開き始めておりスム
ースな型開き動作が得られている事が解る。
gf/cm2 (実施例1)、5kgf/cm2 (実施例
2)、10kgf/cm2 (実施例3)としてディスク
基板を得た。各条件下での金型開き量の挙動を図5に示
す。いずれの場合もC点より金型が開き始めておりスム
ースな型開き動作が得られている事が解る。
【0025】各条件下で得られたディスク基板に反射、
記録膜を付け評価を行ったところ問題はみられなかっ
た。また、得られた成形品のピットを電子顕微鏡写真に
より確認したがピット形状の異常である流れ現象は観察
されなかった。また、型開き直前に低圧にした事で転写
性低下が懸念されたが転写性の欠陥は全くない事が確認
された。型開き直前の圧力は転写性そのものには関係が
ない事がわかる。
記録膜を付け評価を行ったところ問題はみられなかっ
た。また、得られた成形品のピットを電子顕微鏡写真に
より確認したがピット形状の異常である流れ現象は観察
されなかった。また、型開き直前に低圧にした事で転写
性低下が懸念されたが転写性の欠陥は全くない事が確認
された。型開き直前の圧力は転写性そのものには関係が
ない事がわかる。
【0026】また、目視観察を行ったところCD等でク
ラウドと通常呼ばれている離型ムラは観察されなかっ
た。得られたディスク基板の平坦性を干渉法により測定
したところ同心性の優れた基板形状となっている事が確
認できた。比較例として、型締め圧100kgf/cm
2 から圧力を開放し、型開きを行なった場合の型開き量
の挙動を図5に示した。
ラウドと通常呼ばれている離型ムラは観察されなかっ
た。得られたディスク基板の平坦性を干渉法により測定
したところ同心性の優れた基板形状となっている事が確
認できた。比較例として、型締め圧100kgf/cm
2 から圧力を開放し、型開きを行なった場合の型開き量
の挙動を図5に示した。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法を用いる事によって以下の
ような効果が達成される。 (1)プレピットの形状異常である2重転写や流れ現象
を防止できる。 (2)CD等でクラウドと呼ばれている離型ムラの発生
を解消できる。 (3)平坦性(同心性)の優れたディスクが得られるた
め優れたディスク基板を得られる。 (4)均一に離型されるので信号面自体が均一に収縮す
る。従って、グルーブの真円度が向上する。
ような効果が達成される。 (1)プレピットの形状異常である2重転写や流れ現象
を防止できる。 (2)CD等でクラウドと呼ばれている離型ムラの発生
を解消できる。 (3)平坦性(同心性)の優れたディスクが得られるた
め優れたディスク基板を得られる。 (4)均一に離型されるので信号面自体が均一に収縮す
る。従って、グルーブの真円度が向上する。
【図1】本発明の方法に用いる金型の一例の縦断面図
【図2】本発明の方法に用いる金型の一例の縦断面図
【図3】圧力タイミングの説明図
【図4】金型の開き量の挙動の説明図
【図5】実施例における金型の開き量の挙動を示すグラ
フ
フ
1 可動側金型 2 固定側金型 3 キャビティ 4 スタンパー 5 内周部スタンパーホルダー 6 外周部スタンパーホルダー 7 スプルー 8 中間プレート 9 中間プレート引き戻し用ストップボルト(スプリ
ング) 10 ガイドポスト
ング) 10 ガイドポスト
Claims (2)
- 【請求項1】 プリフォーマット情報を転写するための
スタンパーが取付けられた射出成形金型に溶融樹脂を導
入して光ディスク用基板を成形するに当り、溶融樹脂導
入から冷却時の型締め圧を高圧とし、型開き前の圧力を
低圧とすることを特徴とする光ディスク用基板の成形方
法。 - 【請求項2】 型開き前の圧力を20kgf/cm2 以
下0.1kgf/cm2 以上の低圧としたことを特徴と
する請求項1に記載の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3816594A JPH07246644A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 光ディスク用基板の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3816594A JPH07246644A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 光ディスク用基板の成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07246644A true JPH07246644A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12517794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3816594A Pending JPH07246644A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 光ディスク用基板の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07246644A (ja) |
-
1994
- 1994-03-09 JP JP3816594A patent/JPH07246644A/ja active Pending
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