JP2000182283A - 光ディスク用基板の製造方法 - Google Patents

光ディスク用基板の製造方法

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JP2000182283A
JP2000182283A JP10358895A JP35889598A JP2000182283A JP 2000182283 A JP2000182283 A JP 2000182283A JP 10358895 A JP10358895 A JP 10358895A JP 35889598 A JP35889598 A JP 35889598A JP 2000182283 A JP2000182283 A JP 2000182283A
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mold
substrate
cavity
molten resin
injection
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JP10358895A
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English (en)
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Tomokazu Umezawa
朋一 梅澤
Kazutomi Suzuki
和富 鈴木
Satoru Nakamura
哲 中村
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複屈折が小さくすることができ、基板反り形
状、転写性の良好な基板を得ることを目的とする。 【解決手段】 一対の金型間に形成されるキャビティ内
に溶融樹脂を射出し、金型によりキャビティ内に射出さ
れた樹脂を圧縮して成形する光ディスク用基板の製造方
法において、溶融樹脂をキャビティ内に射出する段階に
おいては、金型を最小キャビティ厚さに対して0.10
〜0.50mm開いておき、溶融樹脂をキャビティ内に
射出した後、金型により圧縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の金型間に形
成されるキャビティ内に溶融樹脂を射出し、金型により
キャビティ内に射出された樹脂を圧縮して成形する光デ
ィスク用基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量記録媒体として光ディスク
が注目されており、コンパクトディスク(CD)などの
再生専用ディスクや一度だけ書き込みが可能な記録可能
型光ディスク、さらには光磁気記録媒体(MOD)や相
変化型記録媒体などの書き換え可能型の光ディスクが市
販されている。これらの光ディスク基板としては、一般
にポリカーボネートやアクリルなどの樹脂基板が用いら
れている。
【0003】ディスク基板の製造方法としては生産性の
面から、射出成形方法や射出圧縮成形方法が用いられ
る。すなわち固定金型と可動金型の間に型締め状態で形
成されるキャビティ内に溶融樹脂を射出し、金型により
圧縮、冷却固化し、ディスク基板が得られる。この際、
金型内にはピットおよびグルーブといった微細形状が刻
まれたスタンパが装着され、これによりディスク基板表
面に微細形状が転写される。
【0004】図2は、ディスクの射出圧縮成形における
従来の射出圧縮工程の模式図である。図2では、キャビ
ティ内に溶融樹脂を射出する段階において金型を閉じて
おく。図2中の各グラフにおいて、横軸は射出開始を起
点とした経過時間(秒)、図中の(a)で縦軸は最小キ
ャビティ厚さを起点とした型開き幅、図中の(b)で縦
軸は射出圧力、図中の(c)で縦軸は型圧縮圧力を示
す。
【0005】そして溶融樹脂をキャビティ内に射出する
際は、金型を閉じておく。この際のキャビティの厚さを
最小キャビティ厚さと呼ぶ。射出工程では射出された樹
脂の圧力で金型が開く。その後金型は圧縮され、その圧
力によって型開き量は小さくなっていく。これが射出圧
縮工程の概略である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年の光ディスクの高
密度化にともない、より微細なピット、グルーブがディ
スク基板上に形成されるようになってきている。このよ
うな微細なピットを読み取るのに光ディスクドライブで
は光ピックアップが用いられ、ピットの大きさ程度にレ
ーザービームを集光し、記録再生を行う。
【0007】光ピックアップでディスクを再生する際
に、ディスクに傾きがあると集光したビームに光学的な
収差が発生し、読み取り性能が悪化する。収差は基板厚
さに比例して大きくなることが知られており、より精密
な読み取り性能が要求される高密度の光ディスクシステ
ムでは、ディスク基板として従来より薄い基板が用いら
れるようになっている。例えば映像用途などに用いられ
る片面容量4.7GBのデジタルバーサータイルディス
ク(DVD)では容量650MBのCDの半分の厚さで
ある0.6mmの厚さの基板が用いられ、これを2枚貼
り合わせて使用している。
【0008】薄型のディスク基板を射出成形で作成する
ためには、より薄いキャビティ厚の金型内に溶融樹脂を
流し込む事になる。このため、樹脂が冷えやすいために
転写が得にくく、複屈折や反りが悪くなるという課題が
ある。すなわち、より狭い隙間に樹脂を流し込むので、
金型表面近傍で大きな速度勾配が生じ、金型壁面で冷却
されて生成した固化層と中心部の流動層との間にせん断
応力が発生する。樹脂はこの際生じた応力が緩和されな
い状態で固化する。この影響で特に複屈折が大きくなる
という課題があった。この複屈折の増大は基板の内周部
で影響が顕著に見られた。
【0009】複屈折を小さくするには、一般には金型の
温度を上げる方法があるが、この方法では、複屈折は小
さくなるものの、基板の反り形状、特に面振れ量が大き
くなるため、望ましくない。
【0010】本発明は、前記の課題を解決するためなさ
れたもので、例えば0.6mm厚の薄型基板においても
複屈折、反り形状とも良好なディスク基板の製造方法を
提供する事にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク用基
板の製造方法は、一対の金型間に形成されるキャビティ
内に溶融樹脂を射出し、金型によりキャビティ内に射出
された樹脂を圧縮して成形する光ディスク用基板の製造
方法において、溶融樹脂をキャビティ内に射出する段階
においては、金型を最小キャビティ厚さに対して0.1
0〜0.50mm開いておき、溶融樹脂をキャビティ内
に射出した後、金型により圧縮することを特徴とする。
ここで溶融樹脂の射出前に、金型を最小キャビティ厚さ
に対して0.30〜0.50mm開いておくことがより
好ましい。こうしたことにより、前記課題を解決して良
好な特性をもつ基板が得られる。
【0012】図1は、本発明のディスクの射出圧縮成形
における射出圧縮工程の模式図である。図2と同様に図
1中の各グラフにおいて、横軸は射出開始を起点とした
経過時間(秒)、図中の(a)で縦軸は最小キャビティ
厚さを起点とした型開き幅、図中の(b)で縦軸は射出
圧力、図中の(c)で縦軸は型圧縮圧力を示す。
【0013】従来のディスク基板の射出成形プロセスで
は、図2に示すように金型を閉めた状態で溶融樹脂を射
出し、その樹脂の圧力で金型を開かせ、その後圧縮する
方法をとる。ここで図2中の型開き幅とは金型を閉めた
時の最小キャビティ厚さからのキャビティ厚さの増分を
意味し、以下も同様である。一方、本発明では、図1に
示すように溶融樹脂を射出する際にあらかじめ型を開い
ておき、その後圧縮するため、射出の初期段階から、溶
融樹脂の通る隙間を広く取ることが可能となる。すなわ
ち、あらかじめ金型を最小キャビティ厚さに対して0.
10mm以上0.50mm以下開いた状態で溶融樹脂を
射出し、その後金型により圧縮することを特徴としたデ
ィスク基板の製造方法により、良好な特性を持つディス
ク基板が得られる。
【0014】
【実施例1〜9、比較例1〜4】図3は本実施例および
比較例で用いた射出成形装置の模式図である。一般的な
ディスク基板の射出圧縮成形のプロセスは以下の通りで
ある。乾燥装置によって乾燥された樹脂材料はホッパー
1から、スクリュー2に導かれる。スクリュー2によっ
て一定量の樹脂材料が計量され、加熱シリンダー3によ
って樹脂材料が溶融される。固定金型4と可動金型5を
閉じておき、スクリュー2によって、溶融した樹脂材料
をキャビティ6内に射出する。次に、キャビティ6から
樹脂が逆流するのを防ぐためにスクリュー2側から保圧
をかける。その後金型により樹脂を圧縮、冷却固化し、
金型を開き、可動金型5および固定金型4から空気を吹
き出す事で成形されたディスク基板を取り出す。
【0015】以下の実施例および比較例では、トラック
ピッチ1.2μmグルーブ深さ70nmの形状が刻まれ
たスタンパを用い、これを固定金型4内に装着した。ま
た、樹脂材料はポリカーボネートであり、帝人化成
(株)製のAD5503を用いた。そして基板直径12
0mm、基板厚さ0.6mmの光ディスク用基板を成形
した。なお成形の際に、シリンダー温度380℃、射出
速度250mm/秒、金型温度(固定側/可動側)12
8/123℃、型圧縮圧力最大値65kg/cm2、冷
却時間6秒とした。
【0016】実施例1〜9および比較例1〜4では、図
2に示す射出開始時の初期型開き幅を、表1に示すよう
に変えて成形した。そして基板特性を評価した。基板特
性としては、基板内周(半径23mm位置)での複屈折
位相差(リターデーション)、基板外周(半径58mm
位置)での面振れ量、および基板外周部のバリを測定し
た。
【0017】複屈折位相差は溝尻光学製ELP−150
Sを用い、He−Neレーザーの平行光を基板面に対し
て垂直に入射させ、シングルパスの値を求めた。基板の
複屈折位相差が大きい場合は、光ディスクにした際の読
み取り性能が悪くなるため課題となる。高密度の書き換
え型光ディスクの場合には、少なくともシングルパスで
−15〜15nm、更に望ましくは−5〜5nmの複屈
折位相差となることである。面振れは、小野測器製LM
1200を用いて測定した。面振れが大きい場合には、
記録再生を行う光ピックアップが追従しないため課題と
なるが、高密度の書き換え型光ディスクの場合には、1
50μm以下が望ましい。基板外周部のバリは、触針式
の膜厚計を用いて測定した。
【0018】実施例1〜9、比較例1〜4に示すように
射出時の初期型開き量が0から大きくなるにしたがっ
て、基板内周部の複屈折位相差が小さくなる事が分か
り、初期型開き量0.10mmで15nm以下の複屈折
位相差が、初期型開き量0.3mmで5nm以下の複屈
折位相差が得られることがわかる。しかしながら、初期
型開き量を0.50mm以上に大きくした場合には基板
外周部にバリを生じるため、光ディスク用基板としては
好ましくない。本実施例のように、射出時の初期型開き
量は、0.10〜0.50mmが好ましく、更には0.
30〜0.50mmが好ましい。また、本実施例、比較
例の基板においては、グルーブ形状の転写は良好であっ
た。
【0019】
【比較例5〜9】図2に示すように射出開始時には型を
閉めておき、射出時の圧力で型を開かせ、その後圧縮す
る成形方法で成形した。その際に、射出時の初期型締圧
力10kg/cm2とし、金型温度(固定側/可動側)
を表2に示すように変えた以外は、実施例1と同じ条件
とした。そして得られた基板を、実施例1と同様に評価
した。
【0020】表2に示すように、比較例5〜9では金型
温度が高くなるにしたがって、基板内周部の複屈折位相
差が小さくなる事が分かり、金型温度130/125℃
以上で15nm以下の複屈折位相差を得られる。しかし
ながら、金型温度が高くなるしたがって、面振れ量が大
きくなり、金型温度130/125℃以上で150μm
以上となる。このため、このような成形方法では複屈折
位相差と面振れ量を同時に満足する事は出来ない。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
射出時にあらかじめ金型を所定の量だけ開いておき、そ
の後圧縮する方法をとることで、射出の初期段階から溶
融樹脂の通る隙間を広く取ることができ、溶融樹脂の流
動が良くなり、基板複屈折位相差を低減できる。そのた
め、金型温度を上昇させることなく、複屈折が小さくす
ることができ、基板反り形状、転写性の良好な基板を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出時に金型を開いておく成形法での射出圧縮
工程
【図2】射出時に金型を閉じておく成形法での射出圧縮
工程
【図3】射出成形機
【符号の説明】
1 ホッパー 2 スクリュー 3 加熱シリンダー 4 固定金型 5 可動金型 6 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 哲 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 Fターム(参考) 4F206 AA28 AH79 AM35 JA07 JL02 JN33 5D121 DD05 DD13 DD17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の金型間に形成されるキャビティ内
    に溶融樹脂を射出し、金型によりキャビティ内に射出さ
    れた樹脂を圧縮して成形する光ディスク用基板の製造方
    法において、溶融樹脂をキャビティ内に射出する段階に
    おいては、金型を最小キャビティ厚さに対して0.10
    〜0.50mm開いておき、溶融樹脂をキャビティ内に
    射出した後、金型により圧縮することを特徴とした光デ
    ィスク用基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶融樹脂の射出前に、金型を最小キャビ
    ティ厚さに対して0.30〜0.50mm開いておくこ
    とを特徴とした請求項1記載のディスク用基板の製造方
    法。
JP10358895A 1998-12-17 1998-12-17 光ディスク用基板の製造方法 Pending JP2000182283A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001244365A (ja) * 2000-02-28 2001-09-07 Hitachi Chem Co Ltd 配線基板、半導体装置及び配線基板の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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