JPH07246529A - 自動部品締結機 - Google Patents

自動部品締結機

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JPH07246529A
JPH07246529A JP3948194A JP3948194A JPH07246529A JP H07246529 A JPH07246529 A JP H07246529A JP 3948194 A JP3948194 A JP 3948194A JP 3948194 A JP3948194 A JP 3948194A JP H07246529 A JPH07246529 A JP H07246529A
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JP
Japan
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motor
torque
time
drive
tool
Prior art date
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Pending
Application number
JP3948194A
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English (en)
Inventor
Masatomo Adachi
正知 足立
Daisuke Arimoto
大祐 有本
Takahiro Nakai
隆博 仲井
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Nitto Seiko Co Ltd
Original Assignee
Nitto Seiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nitto Seiko Co Ltd filed Critical Nitto Seiko Co Ltd
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの回転速度はもとより、工具の重量を
も気にかけることなく、それでいて、モータの起動時
に、工具の慣性負荷トルクが大きくても、そのためにモ
ータの駆動が停止されることのない自動部品締結機を提
供する。 【構成】 回転駆動するモータ6と、モータ6の回転駆
動力を、ワークに締結する部品に伝達する工具10と、
工具10の軸トルクを検出する軸トルク検出手段11,
12,42〜46と、軸トルク検出手段が検出するトル
ク値が所定の値に達した時に、モータ6の駆動を停止す
る駆動停止手段と、工具10の駆動開始時から所定時間
が経過するまでの間、駆動停止手段によるモータ6の駆
動停止制御を一時禁止する一時禁止手段と、前記所定時
間を工具10のGD2を基にして算出する所定時間算出
部とを備えたことを特徴とする自動部品締結機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動ねじ締め機、自動
キャップ締め機などの自動部品締結機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動ねじ締め機や自動キャップ締め機な
どの部品締結装置は、ドライバビットやキャップドライ
バ等の工具をモータにより回転させ、ねじやキャップを
締結するようになっている。このような部品締結機にお
いて、締付けトルクを制御する場合には、モータにより
工具を回転させ、この工具に加わる負荷に応じて変動す
るモータの負荷電流を検出し、この検出値が、希望締付
トルク値に対応する所定の電流値に達した時に、モータ
の駆動を停止させるようにした装置、あるいは、工具に
加わる軸トルクを、磁歪センサやストレインゲージなど
のトルク検出器により検出し、これが所定の値に達すれ
ばモータの駆動を停止させるようにした装置が一般的で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、締結終了後
の部品の締付けトルクは、所定の希望締付トルク値と一
致するのが望ましいが、この種のトルクコントロール機
構付の部品締結装置において、工具のGD2(慣性モー
メントJと等価であって、GD2=4gJの関係にあ
る)と、モータの回転速度(最高回転、回転初速、速度
勾配)との内、いずれか一方の値、あるいは両方の値が
大きい場合には、モータの起動時(工具の駆動開始時)
に発生する工具慣性負荷トルクを検出して、このトルク
に対してトルクコントロール機構が働き、モータの駆動
が停止されてしまい、その結果、部品の締付けトルク
が、所定の希望締付トルク値に達しないという課題が生
じるおそれがある。なお、工具は、通常ジョイントユニ
ットによって、モータの出力軸と着脱自在に連結されて
いるが、この場合は、ジョイントユニットも含めた全体
についてのGD2を指すものとする。
【0004】以上のような課題が生じる原因は、GD2
とモータの起動時の回転速度が大きくなれば工具を回転
駆動させる工具慣性負荷トルクが大きくなる傾向にある
ために、この時に、モータの負荷電流検出値あるいは軸
トルク検出値が、締付け終了のために設定された所定値
を越えてしまうからである。即ち、本来は締付けトルク
値を検出してモータを停止する制御機構が、モータ起動
時の工具慣性負荷トルクを検出してモータを停止してし
まうのである。
【0005】このような課題は、特に工具としてキャッ
プドライバを使用する場合に生じやすい。なぜなら、キ
ャップドライバはドライバビットと比べて、外径、質量
ともに大きいので、GD2の値も大きくなるからであ
る。このような課題に対して、従来はモータをスロース
タートさせることにより、起動時の工具の慣性負荷トル
クを抑えることにより対処していたが、この場合はスロ
ースタートさせる分だけ時間的なロスが生じることにな
る。
【0006】本発明は、このような課題に鑑み、モータ
の回転速度を気にかけることなく、それでいて、モータ
の起動時に、工具の慣性負荷トルクが大きくても、その
ためにモータの駆動が停止されることのない自動部品締
結機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載の自動部品締結機は、回
転駆動するモータと、ワークを締結する部品にモータの
回転駆動力を伝達する工具と、工具の軸トルクを検出す
る軸トルク検出手段と、軸トルク検出手段が検出するト
ルク値が所定の値に達した時に、モータの駆動を停止す
る駆動停止手段と、工具の駆動開始時から所定時間が経
過するまでの間、駆動停止手段によるモータの駆動停止
制御を一時禁止する一時禁止手段と、前記所定時間を工
具のGD 2を基にして算出する所定時間算出部と、を備
えたことを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の自動部品締結機は、
請求項1記載の自動部品締結機に対して、所定時間算出
部は、モータの回転速度を基にして、前記所定時間を算
出することを特徴としている。なお、モータの回転速度
として、具体的には、モータの最高回転、回転初速、速
度勾配等がある。
【0009】
【作用】上記構成によれば、本請求項1記載の自動部品
締結機において、工具の駆動開始時から所定時間が経過
するまでの間、一時禁止手段は、駆動停止手段によるモ
ータの駆動停止制御を一時禁止する。そして、その後、
駆動停止手段は、軸トルク検出手段によって検出される
トルク値が所定の値に達した時に、モータの駆動を停止
する。従って、工具の駆動開始時から所定時間が経過す
るまでの間に、工具を回転駆動させるために生ずる慣性
負荷トルクによって、トルク値が前記所定の値を越える
ことがあったとしても、駆動停止手段によってモータの
駆動が停止されることはない。
【0010】しかも、工具の駆動開始前に、所定時間算
出部は工具のGD2を基にして上記所定時間を算出して
いるので、モータの回転速度はもとより、工具の重量を
気にせずとも締結作業を確実に行うことができる。本請
求項2記載の自動部品締結機において、所定時間算出部
は、モータの回転速度を基にして所定時間を算出する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図1は、本発明に係る自動部品締結機の
一例の自動ねじ締め機の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、このねじ締め機は、自動ねじ締め機
本体1と制御装置30とから構成されており、自動ねじ
締め機本体1は、フレーム(不図示)に設置された昇降
駆動源2と、昇降駆動源2によって昇降するドライバ台
3と、ドライバ台3上に設置されたドライバ本体4と、
ワークに締結するねじ(不図示)にドライバ本体4の回
転駆動力を伝達するドライバビット10とから構成され
ている。
【0012】ドライバ本体4は、それを取り囲む円柱状
のギアケース5を介して、ドライバ台3上に固定されて
おり、ドライバ本体4とドライバビット10は、昇降駆
動源2によってドライバ台3と共に昇降する。ドライバ
本体4は、回転駆動するモータ6と、モータ6の回転駆
動力を減速しながら伝達する減速部7と、減速部7から
の回転駆動力をさらに大きく減速しながら伝達する差動
遊星ギア機構20とから構成されている。そして、差動
遊星ギア機構20は、その下部に出力軸24を有してお
り、ドライバビット10は、ジョイントユニット9によ
って出力軸24に連結されている。
【0013】モータ6は、例えばDCサーボモータであ
る。また、減速部7内には潤滑オイルが充填されてい
る。差動遊星ギア機構20は、その中心部に位置する太
陽ギア21aと、太陽ギア21aの周囲を等間隔をおい
て噛合するように配置された3個の遊星ギア21bと、
3個の遊星ギア21bの外側を囲むリングギア部21c
とを有し、このリングギア部21cには、遊星ギア21
bと噛合する内噛部が形成されている。
【0014】太陽ギア21aは、連結具22によって減
速部7の出力軸8と連結されて共に回転するようになっ
ており、リングギア部21cは、連結具22を包囲する
円筒状の歪み管11を介して、減速部7の下側面に取付
られている。3個の遊星ギア21bの各回転軸は、遊星
ギア台23によって支持されており、この遊星ギア台2
3の下面に上記出力軸24が取付られている。
【0015】このような構成の差動遊星ギア機構20に
よって、減速部7の出力軸8の回転駆動力は、所定比に
大きく減速されて出力軸24に伝達され、さらに、ドラ
イバビット10に伝達されるようになっている。歪み管
11は、リングギア部21cに加わる反力トルクに応じ
て歪むものであって、この歪み管11には、その歪み量
を電圧信号に変換するストレインゲージ12が貼付けら
れており、この歪み管11とストレインゲージ12とに
より軸トルク検出手段が構成されている。そして、この
電圧信号を制御装置30によって処理することによっ
て、ドライバビット10の軸トルク値を検出できるよう
になっている。
【0016】制御装置30は、中枢である制御部50
と、モータ6を駆動するモータ駆動部31と、モータ駆
動部31にパワーを供給するパワー供給部32と、作業
スタート指令を出力する作業スタート部33と、作業ス
タート指令を受けて昇降駆動源2を駆動する昇降駆動源
駆動部34と、ドライバビット10が原位置にあるかど
うか検出する原位置検出部35と、ねじ締め結果の良否
判定結果等を出力させる良否判定出力部36と、フォト
カプラ37と、良否判定結果等を表示する表示部38
と、テンキー40によりねじ締め情報を設定する設定部
39と、設定部39の入力回路41と、ストレインゲー
ジ12により検出された電圧信号を増幅する増幅部42
と、この電圧信号から軸トルク値を検出するためにこれ
を補正する補正部43と、この信号のノイズ分を除去す
るフィルタ部44と、一定時間毎にサンプルホールドす
るS/H回路45と、A/D変換部46と、制御部50
のRAM52をバックアップするバッテリ47とから構
成されており、制御部50と、モータ駆動部31,作業
スタート部33,昇降駆動源駆動部34,原位置検出部
35,良否判定出力部36との間に、フォトカプラ37
が介在することにより、互いに電気的に絶縁された状態
で信号が伝達されている。
【0017】制御部50は、モータ駆動部31にモータ
6の速度指令値を与える速度指令部51と、RAM52
と、ROM53とを有しており、ROM53は、軸とる
区検出手段により検出されるトルク値が後記本締めトル
ク設定値に達したときにモータ6を停止させる駆動停止
手段と、ドライバビット10の駆動開始時から所定時間
が経過するまでの間前記駆動停止手段によるモータ6の
駆動停止制御を一時禁止する一時禁止手段とを備えた自
動ねじ締め機を動作させるプログラムの他に、ねじ締め
情報の設定データを処理するプログラム、一時禁止手段
の所定時間すなわち検出無効時間をドライバビット10
のGD2を基にして算出する所定時間算出部を構成する
プログラム等を格納している(図2〜図8参照)。ま
た、RAM52は、ねじ締め情報の設定データの他に、
検出無効時間を算出するための設定値を記憶する。
【0018】ねじ締め情報としては、仮締めに関するも
のとして、検出トルクがその値に達した時にモータ6の
停止を指令する”仮締めトルク設定値”、モータ6の回
転がその値に達したときに速度勾配を0にする”仮締め
時の最高回転”(本実施例では、TABLE2に示され
るように高速,中速,低速から選択される)、モータ6
起動時の回転速度を指示する”ねじ込み開始時の回転初
速”(本実施例では、TABLE3に示されるように最
高速度の45%,50%,60%,100%から選択さ
れる)、モータ6の回転速度の増加する速度の勾配を指
示する”仮締め開始時の速度勾配”(本実施例では、T
ABLE4に示されるように、緩か、急から選択され
る)、検出トルクが仮締めトルク設定値に達した時にモ
ータ6を停止指示する制御を一時禁止する時間を定め
る”検出無効時間”がある。また、本締めに関するもの
として、仮締め終了でモータ6を停止してからモータ6
の再起動を指令するまでの待時間を定める”仮締め完了
後の再スタート待時間”、”本締めトルク設定値”、”
本締め時の最高回転”、”本締め時の回転初速”、”本
締時の速度勾配”、本締めピークトルク値から締付けの
良否判定を行うときの基準となる”下限トルク値”及
び”上限トルク値”がある。また、締付け完了後の逆転
に関するものとして、モータ6の回転速度を指示する”
逆転時の回転速度”、逆転時間を指示する”逆転時間”
がある。
【0019】検出無効時間を算出するための設定値とし
ては、”検出無効時間算出用トルク値”、”GD2設定
値”がある。検出無効時間算出用トルク値は、通常、仮
締めトルク設定値をそのまま使ったり、仮締めトルク設
定値の何%というように操作者が定めた値が使われる。
GD2設定値は、ドライバビット10,ジョイントユニ
ット9の大きさ、形、重量等から予め計算した値をもと
に決められる(本実施例では、TABLE1に示される
ように3つの数値から選択される)。
【0020】なお、上記ねじ締め情報中の”仮締め時の
最高回転”、”ねじ込み開始時の回転初速”、”仮締め
開始時の速度勾配”は、検出無効時間を算出するために
も使われる。モータ駆動部31は、モータ6の正逆転駆
動に適するように、トランジスタ4個或いは8個を使っ
たH回路(図14参照)を採用しているので、モータの
正逆転に対し迅速に応答することができる。
【0021】A/D変換部46は、高速A/Dコンバー
タを採用しているので、ねじ締めトルクの変動に対して
正確に追従することができる。良否判定出力部36は、
ねじ締め結果の良否判定出力の他にトルク値のデジタル
信号を出力したり、検出したトルク値をアナログ出力で
きるので、ねじ締め過程のモニタリングを行うことが可
能である。また、表示部38は、ねじ締め結果のトルク
値表示の他、ねじ締め結果の良否判定等のイルミネーシ
ョン表示等もすることができ、ねじ締めの品質管理を担
っている。
【0022】次に、このねじ締め機の制御動作について
説明する。図9は、時間とトルク値の関係及びモータ6
の制御を説明するための図である。曲線L1は、モータ
6の起動時においてトルク値が大きく上昇する場合の時
間−トルク値の関係を示すものである。ドライバビット
10とジョイントユニット9のGD2が大きい場合や、
モータ6の回転速度が大きい場合には、この曲線L1の
ような傾向を示すが、このような場合には、以下に示す
ように、検出無効時間を設けて制御を行うことが効果的
である。
【0023】なお、曲線L2のように、モータ6の起動
時において、トルク値の上昇が少ない場合(ドライバビ
ット10とジョイントユニット9のGD2が小さく、モ
ータ6の回転速度が小さい場合)には、モータ起動時の
駆動停止という課題は生じない。図2〜8は、本実施例
に係る自動ねじ締め機の制御動作を示すフローチャート
である。
【0024】初期状態においては、RAM52の所定エ
リアに、ねじ締め情報のデータが書き込まれている。設
定データの変更を行う場合には、操作者がテンキー40
を操作して、ねじ締め情報を設定する。設定データの変
更指令があれば(S1)、後述する設定データ変更のサ
ブルーチン(図6,図7参照)を実行して、各ねじ締め
情報の設定と、検出無効時間の算出及び設定を行う(S
2)。
【0025】設定データの変更指令がなければ、原位置
検出部35によりドライバビット10が原位置にあるの
を確認した後(S3)、作業スタート部33からの作業
スタート指令を待つ(S4)。作業スタート指令が出れ
ば(図9におけるT0)、昇降駆動源駆動部34が昇降
駆動源2を駆動してドライバビット10を下降し(S
5)、RAM52の所定エリアに書き込まれているねじ
締め情報(仮締めトルク設定値、ねじ込み開始時の回転
初速、仮締め開始時の速度勾配、最高回転、検出無効時
間)を読み込む(S6)。
【0026】モータ駆動部31からのモータ正転駆動指
令によって(S7)、読み込まれている回転初速と速度
勾配でモータ6の正転を開始すると共に、検出無効タイ
マの時間計上を開始し(S8)、S6で読み込まれた検
出無効時間に達するまで待ち(S9)、検出無効時間に
達してから(図9におけるT7)、ストレインゲージ1
2からの信号を、A/D変換部46でA/D変換して検
出トルク値として読み込む。
【0027】ねじの頭部座面がワークに到達すると(図
9におけるT1)、ねじ締めの負荷トルクが増加し、仮
締めトルク設定値71に到達するのを待ち(S13,S
14)、到達した時(図9におけるT2)に、モータ駆
動部31に回転停止指令を送り(S18)、モータ6へ
の駆動電流供給を停止する。検出トルク値はさらに、オ
ーバーシュート72によって仮締めピークトルク値73
まで上昇し、その後下降する。
【0028】なお、ステップS7のモータ6の正転指令
時からステップS18のモータ停止指令までの間は、読
み込まれている速度勾配に従ってモータ6が回転し、読
み込まれている最高回転に達すれば、そのまま最高回転
が維持されるように制御される(S10〜S13及びS
15〜S17)。ステップS18のモータ6停止指令と
共に、再スタート待タイマの時間計上を開始する(S1
9)。そして、このタイマが、読み込まれている仮締め
完了後の再スタート待時間74に達すれば(図9におけ
るT3)(S20)、RAM52の所定エリアに書き込
まれているねじ締め情報(本締めトルク設定値、本締め
時の回転初速、速度勾配、最高回転)を読み込み(S2
1)、モータ駆動部31からの正転指令により、読み込
まれている回転初速と速度勾配でモータ6を正転駆動さ
せて、本締めを開始する(S22)。
【0029】本締めにおいても、仮締めと同様に、検出
トルク値が、読み込まれている本締めトルク設定値75
に達するまで待ち(S23,S24)、到達した時(図
9におけるT4)に、モータ駆動部31に回転停止指令
を送り(S28)、モータ6への駆動電流供給を停止す
る。また、検出トルク値が本締めトルク設定値に到達す
るまでの間は、読み込まれている速度勾配に従ってモー
タ6が回転し、読み込まれている最高回転に達すれば、
そのまま最高速度が維持される(S25〜S27)。
【0030】またこの時、ストレインゲージ12からの
信号をA/D変換部46でA/D変換してトルク値とし
て読込む。そして、本締めピークトルク値77を検出す
る(S29)。モータ6が停止するのを待ち(S3
0)、停止すれば、ステップS29で検出した本締めピ
ークトルク値を表示部38に表示する(S31)。ま
た、この本締めピークトルク値が、読み込まれているト
ルク値の許容範囲内(下限トルク値と上限トルク値の
間)にあるか否かを判断し(S32,S34)、許容範
囲内になければ表示部38に下限又は上限の異常表示を
行う(S33,S35)。許容範囲内にあれば表示部3
8にOK表示を行い(S36)、良否判定出力部36が
良否判定を出力する(S37)。
【0031】本締め終了後、RAM52の所定エリアに
書き込まれているねじ締め情報(逆転時の回転速度、逆
転時間)を読み込み(S38)、モータ逆転指令に基づ
いて、読み込まれている逆転時間(図9のT5〜T6)だ
けモータ6を短時間逆転させ、ねじ頭とドライバビット
10の食い付きを解除する(S39,S40,S42,
S43)。また、モータ逆転指令と同時期にビット上昇
復帰指令を出して(S41)、昇降駆動源2を駆動する
ことにより、ドライバ本体4と共にドライバビット10
を上昇させ、ねじ頭からドライバビット10を離す。以
上で、1サイクルの動作を完了する。
【0032】図6,7は、上記ステップS2の設定デー
タ変更及び検出無効時間の算出のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。RAM52の所定エリアに書き込
まれた設定データを変更する場合は、テンキー40で所
望の値に変更することが可能である。(S51〜S6
4、S66〜S81)。
【0033】ここでは、ねじ込み開始時の回転初速(S
51,52)、仮締め開始時の速度勾配(S53,5
4)、仮締め時の最高回転(S55,56)、仮締めト
ルク設定値(S57,58)、仮締め完了後の再スター
ト待時間(S59,60)、本締め時の回転初速(S6
6,67)、本締め時の速度勾配(S68,69)、本
締め時の最高回転、(S70,71)、本締めトルク設
定値(S72,73)、下限トルク値(S74,7
5)、上限トルク値(S76,77)、逆転時間(S7
8,79)、逆転時の回転速度(S80,81)等のね
じ締め情報の他に、検出無効時間算出用トルク値(S6
1,62)、GD2設定値(S63,64)等の検出無
効時間を算出するための設定値の変更が可能である。
【0034】そして、設定された検出無効時間算出用ト
ルク値と、GD2設定値と、回転速度設定値(仮締め時
の最高回転,ねじ込み開始時の回転初速,仮締め開始時
の速度勾配)を基にして、検出無効時間の算出がなされ
る(S65)。図8は、図6に示されたステップS65
の検出無効時間の算出のサブルーチンの一例を示すフロ
ーチャートであり、図10〜13は、検出無効時間の算
出に使うTABLE1〜4を示す図である。図10〜1
3に示すように、TABLE1は、GD2設定値と検出
無効時間算出用トルク値とから検出無効時間を算出する
TABLEであり、TABLE2は、仮締め時の最高回
転と検出無効時間算出用トルク値とから検出無効時間を
算出するTABLEであり、TABLE3は、ねじ込み
開始時の回転初速と検出無効時間算出用トルク値とから
検出無効時間を算出するTABLEであり、TABLE
4は、仮締め時の速度勾配と検出無効時間算出用トルク
値とから検出無効時間を算出するTABLEである。
【0035】ここでは、GD2設定値、仮締め時の最高
回転、ねじ込み開始時の回転初速、仮締め開始時の速度
勾配設定値の4項目中、上記ステップS51〜S56,
S61〜S64において設定値の変更がなされた項目が
あれば、TABLE1〜4の中から、その項目に該当す
るTABLEが選択されて、検出無効時間が算出される
ようになっている。ただし、この4項目中、2項目以上
の設定値変更があった場合は、GD2設定値、仮締め時
の最高回転、ねじ込み開始時の回転初速、仮締め開始時
の速度勾配設定値の順番で、先の項目の該当TABLE
が優先して選択され、検出無効時間が算出される。ま
た、4項目とも設定値変更がなかった場合は、標準TA
BLEが選択されて、検出無効時間が算出される。標準
TABLEは、例えば、図10に示したTABLE1の
中で、GD2設定値の値が1.1kgf・cm2の欄を標
準TABLEとする(S91〜S99)。
【0036】なお、ステップS91〜S99において
は、上記4項目の設定値の変更の有無によって、TAB
LE1〜4の中から該当TABLEを選択するような例
を示したが、この他にも、例えば操作者がTABLE1
〜4の中から指定する選択方法など様々考えられる。ま
た、説明の都合上、図10〜13に示されているTAB
LE1〜4は、図中但し書きのような条件が付されてお
り、算出可能な範囲がかなり限定されているが、実際に
は、より広範囲について算出できるTABLEを備える
ことが望ましく、GD2設定値と、回転速度設定値(仮
締め時の最高回転,ねじ込み開始時の回転初速,仮締め
開始時の速度勾配)のあらゆる範囲を網羅したTABL
Eを備えることがより望ましい。このような場合、算出
する手順も、TABLEに応じた手順に変更する。
【0037】以上説明したように、TABLEを参照し
ながら、設定された検出無効時間算出用トルク値と、G
2設定値と、回転速度設定値(仮締め時の最高回転,
ねじ込み開始時の回転初速,仮締め開始時の速度勾配)
を基にして、検出無効時間の算出がなされる(S10
0)。図9に基づいて補足説明すると、検出無効時間
(図9におけるT0〜T7)は、モータ6の起動時に、ト
ルク値が仮締めトルク設定値71が越える時間帯(図9
におけるT8〜T9)をカバーするためにその値が算出さ
れるようになっている。即ち、図9において、T7がT9
とT1の間に入るように検出無効時間が算出されるよう
にようになっている。
【0038】以上のように、このねじ締め装置は、その
制御において検出無効時間(図9におけるT0〜T7)が
設けられていることにより、この検出無効時間の間は、
トルク値が仮締めトルク設定値71に達しても(図9に
おけるT8〜T9)、モータ6が停止されることがなく、
所定の仮締めと本締めが行われるので、ねじの締付けト
ルクが、所定の希望締付トルク値に達する。
【0039】曲線L1のような場合において、仮に、こ
のような検出無効時間が設けられていないとするなら
ば、トルク値が仮締めトルク設定値71に達する時点
(図9におけるT8)で、モータ6の駆動が停止されて
しまう。この場合、仮締め完了後の再スタート待時間7
4が経過すれば、そのまま、本締めに入ってしまうの
で、オーバーシュートによってねじの締付けトルクが、
所定の希望締付トルク値に達しないことになる。
【0040】また、上記実施例においては、検出無効時
間が仮締め時だけ設けられて、本締め時には検出無効時
間が設けられていない例を示した。これは、本締めトル
ク設定値が仮締めトルク設定値よりも高い、負荷トルク
の増加に伴いモータの回転速度が遅くなっている等の理
由により、本締め時は、仮締め時よりも、モータ起動時
のトルク値が本締めトルク設定値を越しにくい点を考慮
したためである。しかし、本締め時においても、モータ
起動時のトルク値が本締めトルク設定値を越すような場
合には、同様に検出無効時間を設けることによって、起
動時のモータ停止を回避し、ねじの締付けトルクが、所
定の希望締付トルク値に達するようにすることができ
る。
【0041】また、上記実施例の自動ねじ締め機のトル
ク検出は、歪み管11とストレインゲージ12からなる
トルクセンサで行っているが、トルクセンサを用いず
に、DCモータの負荷電流からトルク値を検出するよう
な自動ねじ締め機においても同様に実施可能である。こ
の場合は、トルクセンサの代わりに、モータ駆動部31
のH回路(図14参照)に負荷電流検出器60を設置
し、モータ6の負荷電流を、電圧信号に変換して増幅部
42に送るようにし、それ以外の構成は、実施例の自動
ねじ締め機と同様にすればよい。
【0042】また、上記実施例においては、自動ねじ締
め機の例を示したが、自動キャップ締め機の場合につい
ても同様に実施可能である。また、上記実施例において
は、モータの起動と共に工具の駆動が開始される例を示
したが、モータ起動の後に工具の駆動が開始される自動
部品締結機においても同様に実施可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による自動
部品締結機は、工具のGD2が大きかったり、モータの
回転速度が大きい場合に生じていた、起動時におけるモ
ータの駆動停止という課題を解決し、部品の締付けトル
クが所定の希望締付トルク値に達する自動部品締結機を
提供するものである。
【0044】また、部品締結を開始してから所定時間が
経過するまでの間、モータの駆動停止制御を一時禁止す
る手段を備えることによって上記課題を解決しているの
で、従来のモータをスロースタートさせる場合のような
時間のロスも、またモータの回転速度はもとより工具の
重量をも気にかける必要もない。また、この所定時間
は、工具のGD2或はモータの回転速度を基にして自動
的に算出することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る自動ねじ締め機の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本実施例に係る自動ねじ締め機の制御動作を示
すフローチャートである。
【図3】図2のフローチャートの続きである。
【図4】図3のフローチャートの続きである。
【図5】図4のフローチャートの続きである。
【図6】図2に示したステップS2の設定データ変更の
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートの続きである。
【図8】図6に示したステップS65の検出無効時間の
算出のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】時間とトルク値の関係及びモータ6の制御を説
明するための図である。
【図10】検出無効時間の算出に使うTABLE1を示
す図である。
【図11】検出無効時間の算出に使うTABLE2を示
す図である。
【図12】検出無効時間の算出に使うTABLE3を示
す図である。
【図13】検出無効時間の算出に使うTABLE4を示
す図である。
【図14】駆動電流検出部60の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 自動ねじ締め機本体 6 モータ 10 ドライバビット 11 歪み管 12 ストレインゲージ 30 制御装置 42 増幅部 43 補正部 44 フィルタ部 45 S/H回路 46 A/D変換部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動するモータと、 ワークを締結する部品に前記モータの回転駆動力を伝達
    する工具と、 前記工具の軸トルクを検出する軸トルク検出手段と、 軸トルク検出手段が検出するトルク値が所定の値に達し
    た時に、前記モータの駆動を停止する駆動停止手段と、 前記工具の駆動開始時から所定時間が経過するまでの
    間、前記駆動停止手段によるモータの駆動停止制御を一
    時禁止する一時禁止手段と、 前記所定時間を工具のGD2(ジーディースクェアー)
    を基にして算出する所定時間算出部と、 を備えたことを特徴とする自動部品締結機。
  2. 【請求項2】 前記所定時間算出部は、前記モータの回
    転速度を基にして、該所定時間を算出することを特徴と
    する請求項1記載の自動部品締結機。
JP3948194A 1994-03-10 1994-03-10 自動部品締結機 Pending JPH07246529A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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