JPH072457Y2 - 開口防止機構付き液体注出器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は容器用の液体注出器であって、注出頭を下降さ
せて注出孔を閉ざし、注出頭を上昇させて注出孔を開
く、プルトップタイプの液体注出器であって、開口防止
機構付き液体注出器に関する。

〔従来の技術〕

従来、注出器本体に注出頭を上下摺動可能に嵌合し、注
出頭を下降させて注出孔を閉ざし、注出頭を上昇させて
注出孔を開くように形成すると共に、この注出頭に指掛
突部を形成した容器用の液体注出器は知られている。

そして、液体注出器の開口防止用の保護具は、実開昭61
-125958号公報に記載されている。この公報に記載され
た保護具は、第３図に示すように、栓体21の上面を覆う
頂壁25を設け、この頂壁25から容器20の胴部外周に垂下
する側壁26,26を設け、側壁26の内面に底壁27を設け、
底壁27には、導入孔を設けて、導入孔の孔縁28を栓体21
の下端部に係合したものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記従来のプルトップタイプの液体注出器は、工場等に
おいて、容器内に洗剤等の内容液を充填した後、その口
筒部に嵌着し、箱詰めして出荷する。

ところが、この箱詰作業において、作業員の指が、液体
注出器の注出頭に設けた指掛突部に引っ掛かり、注出頭
を引き上げ、注出孔が開いてしまうことがあり、液漏れ
が発生することがあった。

そして、第３図に示す保護具は、装着される注出器の開
閉機構が相違することもあって、構造が複雑で容器の口
筒部に装着するのが面倒である。

本考案は前記事項に鑑みなされたものであり、簡単な構
成でプルトップタイプの注出孔の閉鎖状態を維持できる
ようにすることを技術的課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は容器の口筒部に嵌着できる注出器本体１を設
け、この注出器本体１に、注出頭５を上下摺動可能に嵌
合し、注出頭５には、上部外周に指掛突部７を形成し、
また、注出頭５に形成した注出孔６は、容器内と連通す
るように形成すると共に、注出頭５の下降位置で閉ざさ
れ、注出頭５の上昇位置で開かれるように形成した液体
注出器において、 注出器本体１の頂板２上に載置されて、下降位置に在る
注出頭５の外周を覆うことのできる被覆筒10を設け、こ
の被覆筒10は、側方から注出頭５が嵌入できる切欠部11
を形成した馬蹄形の筒体に形成すると共に、被覆筒10の
外周は、注出器本体１の周壁３の上部より外方に突出し
ない外形に形成して開口防止機構付き液体注出器とし
た。

〔作用〕

本考案は注出頭５を下降させた状態で、注出頭５の側方
から、被覆筒10を切欠部11を前方にして押圧して外嵌す
る。

そうすると、注出頭５の指掛突部７は、被覆筒10に覆わ
れ、作業員の指が引っ掛かることがなく、また、被覆筒
10も注出器本体１の周壁３の外方に突出していないの
で、作業員の指は引っ掛からず、注出孔６は開かれず、
液漏れは発生しない。

〔実施例〕

第１図・第２図は本考案の一実施例の液体注出器を示す
ものである。

この実施例の液体注出器は、容器の口筒部に螺着して嵌
着できる注出器本体１を設け、この注出器本体１に設け
た図示してない内筒に、筒状の注出頭５を上下摺動可能
に挿入して嵌合し、注出頭５には、上部外周に指掛突部
７を形成し、また、注出頭５に形成した注出孔６は、容
器内と連通するように形成すると共に、注出頭５が下方
に摺動した下降位置で図示してない弁により閉ざされ、
注出頭５が上方に摺動した上昇位置で開かれるように形
成したものであり、さらに、この注出器本体１の頂板２
上に載置されて、下降位置に在る注出頭５の外周を覆う
ことのできる長さの被覆筒10を設け、この被覆筒10は、
側方から前記注出頭５が、被覆筒10を押し広げて嵌入で
きる幅の切欠部11を形成した馬蹄形に形成すると共に、
被覆筒10の外周は、注出器本体１の周壁３の上部より外
方に突出しない外形に形成し、さらに、被覆筒10の上部
には、注出頭５の指掛突部７が嵌入できる環状凹部12が
設けてある。

〔考案の効果〕

本考案は、注出頭５を下降させ、図示してない弁により
注出孔６が閉ざされた状態で、注出頭５に注出器本体１
の周壁３よりも外方に突出しない被覆筒10を嵌着して注
出頭５を覆ったので、箱詰作業等において、注出頭５の
指掛突部７に作業員の指が引っ掛かって、注出頭５を上
昇させることがなく、また、被覆筒10も注出器本体１の
周壁３の外方に突出していないので、作業員の指が引っ
掛からず、輸送中に内容液が漏出する虞れがない。

そして、構成も馬蹄形の筒体という極めて簡単なもので
あるので、低コストで製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図はその分解
斜視図、第３図は従来例の斜視図である。 １……注出器本体、２……頂板、３……周壁、５……注
出頭、６……注出孔、７……指掛突部、10……被覆筒、
11……切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器の口筒部に嵌着できる注出器本体１を
   設け、この注出器本体１に、注出頭５を上下摺動可能に
   嵌合し、注出頭５には、上部外周に指掛突部７を形成
   し、また、注出頭５に形成した注出孔６は、容器内と連
   通するように形成すると共に、注出頭５の下降位置で閉
   ざされ、注出頭５の上昇位置で開かれるように形成した
   液体注出器において、 注出器本体１の頂板２上に載置されて、下降位置に在る
   注出頭５の外周を覆うことのできる被覆筒10を設け、こ
   の被覆筒10は、側方から注出頭５が嵌入できる切欠部11
   を形成した馬蹄形の筒体に形成すると共に、被覆筒10の
   外周は、注出器本体１の周壁３の上部より外方に突出し
   ない外形に形成した開口防止機構付き液体注出器。