JPH07244843A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07244843A
JPH07244843A JP5995394A JP5995394A JPH07244843A JP H07244843 A JPH07244843 A JP H07244843A JP 5995394 A JP5995394 A JP 5995394A JP 5995394 A JP5995394 A JP 5995394A JP H07244843 A JPH07244843 A JP H07244843A
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thickness
layer
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JP5995394A
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Kozo Yoshida
浩三 吉田
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性層に、ビデオ信号を記録するトラック
と、磁気ヘッドが記録したトラックを正確に走査するた
めのコントロ−ル信号を記録するトラックとを区分して
設けた磁気記録媒体において、コントロ−ル信号を記録
する部分の磁性層の厚さを、ビデオ信号を記録する部分
の磁性層の厚さより厚くして、短波長の再生出力を向上
させ、オ−バ−ライト特性及びピ−クシフトを改善する
と共に、必要なコントロ−ル信号出力が得られるように
し、コントロ−ル信号を固定リングヘッドで記録する磁
気記録再生装置で使用される高密度記録に適した磁気記
録媒体を得る。 【構成】 磁性層に、ビデオ信号を記録するトラック
と、磁気ヘッドが記録したトラックを正確に走査するた
めのコントロ−ル信号を記録するトラックとを区分して
設けた磁気記録媒体において、コントロ−ル信号を記録
する部分の磁性層の厚さを、ビデオ信号を記録する部分
の磁性層の厚さより厚くした磁気記録媒体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビデオ信号を記録す
るトラックと、磁気ヘッドが記録したトラックを正確に
走査するためのコントロ−ル信号を記録するトラックと
を区分して設けた磁性層を有する磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、コントロ−ル信号を固定リングヘッド
で記録する磁気記録再生装置で使用される高密度記録に
適した前記の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気記録媒体において記録再生
する際、たとえば、図7に示すように、非磁性支持体2
上に設けた磁性層3の厚さが最短記録波長に対して充分
に厚いと、この磁性層3に磁気ヘッド10を用いて短波
長で一様に記録する場合、1ビットの形状が長手方向よ
り磁性層3の厚さ方向に大きい長方形になり、反磁界1
1が大きくなって、磁化12は小さくなる。
【0003】これに対し、図8に示すように、記録波長
に対して充分に厚さを薄くした磁性層3に、磁気ヘッド
10を用いて短波長で一様に記録した場合は、1ビット
の形状が磁性層3の厚さ方向より長手方向に大きい長方
形になり、反磁界11が小さくなって、磁化12が残
る。
【0004】つまり、短波長記録では、磁性層を薄くす
ることにより、自己減磁損失を低減できるため、再生出
力が向上し、また、オ−バ−ライト特性およびピ−クシ
フトも改善される。
【0005】このように、磁気記録媒体において、短波
長領域における電磁変換特性を向上させるため、磁性層
の厚さを薄くすることはよく知られており、業務用また
は家庭用ビデオテ−プなどでも、再生出力を向上させる
などの目的で、近年、磁性層を薄くして短波長で記録再
生することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、業務用また
は家庭用ビデオテ−プは、通常、図2に示すように、ビ
デオテ−プ中央部にビデオトラック5を設け、その上下
にコントロ−ル信号と音声信号のトラック6および7を
設けて、斜めに走査される磁気ヘッドでビデオトラック
5にビデオ信号を記録し、固定リングヘッドでコントロ
−ルトラック6にビデオ信号の記録波長に比べてはるか
に記録波長が長いコントロ−ル信号を記録して、シリン
ダの回転やビデオテ−プの走行を制御するサ−ボ機構を
コントロ−ルしている。
【0007】このため、磁性層の厚さを薄くして、短波
長での再生出力を向上させ、オ−バ−ライト特性および
ピ−クシフトを改善させようとすると、ビデオ信号の記
録波長に比べて記録波長がはるかに長いコントロ−ル信
号を記録することが困難となり、サ−ボ機構のコントロ
−ルに必要な再生出力が得られなくなって、サ−ボ機構
がうまく働かない。
【0008】この発明は、かかる現状に鑑みなされたも
ので、短波長の再生出力が向上され、オ−バ−ライト特
性およびピ−クシフトが改善されるとともに、必要なコ
ントロ−ル信号出力が得られて、サ−ボ機構をうまく働
かせることができる電磁変換特性に優れた磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、磁性層に、
ビデオ信号を記録するトラックと、磁気ヘッドが記録し
たトラックを正確に走査するためのコントロ−ル信号を
記録するトラックとを区分して設けた磁気記録媒体にお
いて、コントロ−ル信号を記録する部分の磁性層の厚さ
を、ビデオ信号を記録する部分の磁性層の厚さより厚く
し、さらに、ビデオ信号を記録するトラックを設けた部
分の磁性層の厚さdがビデオ信号の最短記録波長λ1
対して λ1 /10≦d≦λ1 の範囲内となるようにしている。
【0010】そして、非磁性支持体上に溝を設けて、こ
の非磁性支持体上に磁性層を形成し、非磁性支持体の溝
上の磁性層にコントロ−ル信号を記録するトラックを設
け、非磁性支持体の平滑面上の磁性層にビデオ信号を記
録するトラックを設けるか、あるいは非磁性支持体上に
非磁性層を設け、非磁性層上に溝を設けてこの非磁性層
上に磁性層を形成し、非磁性層の溝上の磁性層にコント
ロ−ル信号を記録するトラックを設け、非磁性層の平滑
面上の磁性層にビデオ信号を記録するトラックを設ける
などの方法で、コントロ−ル信号を記録する部分の磁性
層の厚さを、ビデオ信号を記録する部分の磁性層の厚さ
より厚くしている。
【0011】
【作用】この発明の磁気記録媒体は、前記のようにして
構成されているため、ビデオ信号を記録する部分の磁性
層の厚さを薄くして、短波長の再生出力を向上し、オ−
バ−ライト特性およびピ−クシフトを改善することがで
きるとともに、コントロ−ル信号を記録する部分の磁性
層の厚さを厚くして、必要なコントロ−ル信号出力が得
ることができ、サ−ボ機構をうまく働かせることができ
る。
【0012】その結果、電磁変換特性が良好で、コント
ロ−ル信号を固定リングヘッドで記録する磁気記録再生
装置で使用される高密度記録に適した磁気記録媒体が得
られる。
【0013】以下、この発明の磁気記録媒体の一例を示
す図面を参照しながら説明する。図1はこの発明の磁気
記録媒体の一例である磁気テ−プの横断面を拡大して示
したものであり、1は磁気テ−プで、非磁性支持体2上
に表面が平滑な磁性層3を設けて構成されている。
【0014】4,4は非磁性支持体2の全長にわたる両
側端耳部に形成された溝で、この溝4,4上に設けられ
た磁性層3aは溝4,4の深さの部分だけ厚く、その他
の非磁性支持体2中央部の平滑面上に設けられた磁性層
3bは薄く構成されている。
【0015】そして、図2の磁気テ−プの平面模式図に
示すように、磁気テ−プ1の非磁性支持体2中央部の平
滑面上に設けられた磁性層3bにビデオ信号を記録する
ビデオトラック5が設けられ、非磁性支持体2両側端耳
部の溝4,4上に設けられた磁性層3aにコントロ−ル
信号を記録するコントロ−ルトラック6および音声信号
を記録する音声トラック7が設けられている。
【0016】しかして、ビデオトラック5が設けられた
厚さが薄い磁性層3bにより、短波長におけるビデオ信
号出力が向上され、オ−バ−ライト特性およびピ−クシ
フトが改善されるとともに、コントロ−ルトラック6が
設けられた厚さが厚い磁性層3aにより、サ−ボ機構の
コントロ−ルに必要なコントロ−ル信号出力を得ること
ができ、サ−ボ機構をうまく働かせることができる。
【0017】その結果、コントロ−ル信号を固定リング
ヘッドで記録する磁気記録再生装置で使用される電磁変
換特性が良好で、高密度記録に適した磁気記録媒体が得
られる。
【0018】また、図3はこの発明の磁気テ−プの他の
例を示したもので、この磁気テ−プ1aは、非磁性支持
体2上に非磁性層8を設け、非磁性層8の全長にわたる
両側端耳部に溝9,9を形成して、この非磁性層8上に
表面が平滑な磁性層3を形成し、溝9,9上に設けられ
た磁性層3aを溝9,9の深さの部分だけ厚くするとと
もに、非磁性層8中央部の平滑面上に設けられた磁性層
3bを薄くしている。
【0019】そして、図2の磁気テ−プの平面模式図に
示すように、磁気テ−プ1aの非磁性支持体2中央部の
平滑面上に設けられた磁性層3bにビデオ信号を記録す
るビデオトラック5が設けられ、非磁性支持体2両側端
耳部の溝9,9上に設けられた磁性層3aにコントロ−
ル信号を記録するコントロ−ルトラック6および音声信
号を記録する音声トラック7が設けられている。
【0020】しかして、この磁気テ−プ1aも前記の図
1に示す磁気テ−プ1と同様に、短波長におけるビデオ
信号出力を向上することができ、オ−バ−ライト特性お
よびピ−クシフトを改善することができるとともに、サ
−ボ機構のコントロ−ルに必要なコントロ−ル信号出力
を得ることができて、サ−ボ機構をうまく働かせること
ができ、コントロ−ル信号を固定リングヘッドで記録す
る磁気記録再生装置で使用される電磁変換特性が良好で
高密度記録に適した磁気記録媒体が得られる。
【0021】ここで、ビデオ信号を記録するビデオトラ
ックを設けた部分の磁性層3bの厚さdは、ビデオ信号
の最短記録波長λ1 に対して λ1 /10≦d≦λ1 の範囲内であることが好ましく、磁性層3bの厚さdが
ビデオ信号の最短記録波長λ1 の1/10より薄くて
は、短波長において充分な再生出力が得られず、反対に
ビデオ信号の最短記録波長λ1 より厚い場合も短波長に
おいて充分な再生出力が得られない。
【0022】非磁性支持体2および非磁性層8の両側端
耳部の全長にわたる溝4,4および9,9は、磁気記録
媒体原反のコントロ−ル信号6および音声信号7が記録
される位置に、レ−ザ−加工や、円周にわたって凸状の
突起を有したカレンダロ−ルによるカレンダ加工などに
よって溝を形成し、これを裁断して磁気テ−プ1や1a
とすることによって形成される。
【0023】非磁性支持体としては、ポリエチレンテレ
フタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリカ−ボネ
−ト、ポリイミド、ポリ塩化ビニル等のプラスチックや
アルミニウム合金、チタン合金等が好適に使用される。
【0024】また、非磁性層8は、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系共重合体、ポリビニルブチラ−ル樹脂、繊維素系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、イソ
シアネ−ト化合物などの結合剤樹脂を有機溶剤に溶解
し、必要に応じて導電性粉末などを混合分散して調製し
た非磁性塗料を、非磁性支持体の表面に、塗布、乾燥し
て形成される。
【0025】磁性層3の形成は、磁性粉末を、結合剤樹
脂、有機溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散
して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポリエチレンテ
レフタレ−トフィルムなどの非磁性支持体上に塗布、乾
燥してつくられる他、Co、Ni、Fe、Co−Ni、
Co−Cr、Co−P、Co−Ni−Pなどの強磁性材
を、真空蒸着、イオンプレ−ティング、スパッタリン
グ、メッキ等の手段によって非磁性支持体の片面もしく
は両面に被着するなどの方法でも形成される。
【0026】磁性塗料を用いて磁性層3を形成する場
合、使用される磁性粉末としては、γ−Fe2 3
末、Fe3 4 粉末、Co含有γ−Fe2 3 粉末、C
o含有Fe3 4 粉末、CrO2 粉末の他、Fe粉末、
Co粉末、Co−Ni合金粉末、Fe−Ni合金粉末、
Fe−Ni−Cr合金粉末、Co−Ni−P合金粉末、
Co−Ni−Fe合金粉末などの金属粉末およびバリウ
ムフェライト粉末など、従来公知の各種磁性粉末が広く
使用される。
【0027】また、結合剤樹脂としては、塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルブチラ−ル樹脂、繊
維素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、イソシアネ−ト化合物など、通常、磁気記録媒体の
結合剤樹脂として使用されるものがいずれも好適に使用
される。
【0028】さらに、有機溶剤としては、メチルイソブ
チルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、
2−ブタノン、酢酸エチル、ジオキサン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなど従来から汎用されている有機溶剤
が単独でまたは二種類以上混合して使用される。
【0029】なお、磁性塗料中には、通常使用されてい
る各種添加剤、たとえば、研磨剤、帯電防止剤、分散剤
などを任意に添加使用してもよい。
【0030】また、非磁性支持体2の裏面にバックコ−
ト層を設けてもよく、このバックコ−ト層は、カ−ボン
ブラック、炭酸カルシウム等の非磁性粉末を、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル系共重合体、ウレタン系共重合体、繊維
素系樹脂等の結合剤樹脂および有機溶剤等とともに混合
分散してバックコ−ト層用塗料を調製し、このバックコ
−ト層用塗料を、非磁性支持体2の裏面に、塗布、乾燥
して形成される。
【0031】なお、このようにして形成される磁気記録
媒体は、磁気テ−プに限定されるものではなく、磁気デ
ィスク、磁気カ−ド、磁気シ−トなどあらゆる形態の磁
気記録媒体が包含される。
【0032】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 α−Fe磁性粉末 80 重量部 MR−110(日本ゼオン社製;塩化ビニル系樹脂) 10 〃 N−2309(日本ポリウレタン工業社製;ポリウレタン 6 〃 樹脂) アルミナ 8 〃 カ−ボンブラック 1.6 〃 ミリスチン酸 1.6 〃 ステアリン酸−n−ブチル 1.2 〃 2−ブタノン 70 〃 シクロヘキサノン 70 〃 トルエン 70 〃 この組成物をボ−ルミルで約72時間混合分散して磁性
塗料を調製した。
【0033】一方、厚さ15μmのポリエステルベ−ス
フィルム上のコントロ−ル信号および音声信号が記録さ
れるトラック位置に、全長にわたって炭酸ガスレ−ザ−
により深さ 2.5μmの溝を設けた。
【0034】次いで、この溝を設けたポリエステルベ−
スフィルム上に、前記のようにして得られた磁性塗料
を、ポリエステルベ−スフィルム上のビデオトラック位
置での乾燥厚が 0.3μmとなるように、ダイ塗布および
配向を行い、乾燥後、カレンダ処理を行って磁性層を形
成した。
【0035】次ぎに、表面に磁性層を形成したポリエス
テルベ−スフィルムの裏面に下記の組成のバックコ−ト
層用塗料を乾燥厚が約 0.7μmとなるように塗布、乾燥
してバックコ−ト層を形成し、磁気テ−プ原反をつくっ
た。
【0036】 バックコ−ト層用塗料 硫酸バリウム 80 重量部 ニトロセルロ−スHIGI(旭化成製;ニトロセルロ−ス) 27 〃 エスタン5702(グッドリッチケミカル社製;ウレタンエ 19 〃 ラストマ− コロネ−トL(日本ポリウレタン工業社製;三官能性低分子 8 〃 量イソシアネ−ト化合物) アルミナ 10 〃 カ−ボンブラック 10 〃 ミリスチン酸 3 〃 ステアリン酸−n−ブチル 3 〃 2−ブタノン 50 〃 シクロヘキサノン 300 〃 トルエン 300 〃 メチルエトルケトン 300 〃
【0037】そして、磁性層およびバックコ−ト層が形
成された磁気テ−プ原反を、溝位置がコントロ−ル信号
および音声信号が記録されるトラックになるように位置
を調整して、スリッタで12.7mm幅に裁断し、図1に示
すような磁気テ−プ1を作製した。
【0038】実施例2 実施例1において、ビデオトラック位置での乾燥後の磁
性層の厚さを種々に変化させた以外は、実施例1と同様
にして多数の磁気テ−プを作製した。
【0039】実施例3 全表面が平滑な厚さ15μmのポリエステルベ−スフィ
ルム上に、下記の非磁性塗料を乾燥後の厚さが2μmと
なるように塗布、乾燥して非磁性層を形成し、非磁性層
上のコントロ−ル信号および音声信号が記録されるトラ
ック位置に、全長にわたって炭酸ガスレ−ザ−により深
さ 1.5μmの溝を設けた。
【0040】 非磁性塗料 酸化チタン粉末 80 重量部 カ−ボンブラック 20 〃 塩化ビニル系樹脂 10 〃 ウレタン樹脂 6 〃 ステアリン酸−n−ブチル 1.2 〃 シクロヘキサノン 70 〃 2−ブタノン 70 〃 トルエン 70 〃
【0041】次いで、この溝を設けた非磁性層上に、実
施例1で得られたものと同じ磁性塗料を、非磁性層上の
ビデオトラック位置での乾燥厚が 0.3μmとなるよう
に、ダイ塗布および配向を行い、乾燥後、カレンダ処理
を行って磁性層を形成した。さらに、実施例1と同様に
して、バックコ−ト層を形成し、磁気テ−プ原反をつく
って、図3に示すような磁気テ−プ1aを作製した。
【0042】実施例4 実施例1と同様にして、厚さ15μmのポリエステルベ
−スフィルム上のコントロ−ル信号および音声信号が記
録されるトラック位置に、全長にわたって炭酸ガスレ−
ザ−により深さ 2.5μmの溝を設け、このポリエステル
ベ−スフィルムを真空蒸着装置に装填し、酸素ガス圧5
×10-5ト−ルの残留ガス圧の下で、Co−Ni合金を
加熱蒸発させ、連続的に斜め入射蒸着して、ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルム上のビデオトラック位置にC
o−Ni−O(Co:Ni=80:20)からなる厚さ
0.2μmの強磁性金属薄膜層を形成した。しかる後、実
施例1と同様にして、バックコ−ト層を形成し、磁気テ
−プ原反をつくって、磁気テ−プを作製した。
【0043】比較例1 実施例1において、溝を設けた厚さ15μmのポリエス
テルベ−スフィルムに代えて、全表面が平滑な厚さ15
μmのポリエステルベ−スフィルムを使用し、このポリ
エステルベ−スフィルム上に乾燥後の厚さが 2.8μmの
磁性層を均一に形成した以外は、実施例1と同様にして
磁気テ−プを作製した。
【0044】比較例2 比較例1において、乾燥後の磁性層の厚さを 2.8μmか
ら 0.3μmに変更した以外は、比較例1と同様にして磁
気テ−プを作製した。
【0045】比較例3 実施例4において、溝を設けた厚さ15μmのポリエス
テルベ−スフィルムに代えて、全表面が平滑な厚さ15
μmのポリエステルベ−スフィルムを使用し、このポリ
エステルベ−スフィルム上に厚さが 0.2μmのCo−N
i−O(Co:Ni=80:20)からなる強磁性金属
薄膜層を均一に形成した以外は、実施例4と同様にして
磁気テ−プを作製した。
【0046】実施例1、3、4および各比較例で得られ
た磁気テ−プを、市販のEDベ−タカセットに組込み、
同じく市販のEDベ−タビデオレコ−ダを用いて短波長
での再生出力、ピ−クシフトおよびオ−バ−ライト特性
を下記の方法で測定し、サ−ボ制御の可否を調べた。
【0047】<再生出力>短波長における再生出力は、
波長 0.8μmの矩形波を最適電流で記録し、スペクトラ
ムアナライザ−を用いて、R.B.Wを10kHz、
V.B.Wを30kHzとして再生出力を測定した。な
お、再生出力は比較例1の磁気テ−プの再生電圧を0d
Bとしてこれとの相対値で評価した。
【0048】<ピ−クシフト>ピ−クシフトTpは、記
録波長 0.8μmにおいてNRZI則での・・・0001
1000・・・のパタ−ンを繰り返し記録し、デジタル
オシロスコ−プで再生電圧波形を測定して行った。ここ
で、記録電流の反転間隔をTa、再生波形の正と負の間
隔をTbとすると次式で百分率として表される。 Tp=(Tb−Ta)/Ta×100 (%)
【0049】<オ−バ−ライト特性>オ−バ−ライト特
性は、波長 3.4μmの矩形波を記録した上に波長 0.8μ
mの矩形波を重ねて記録し、再生出力の波長 3.4μmの
成分の減衰量をオ−バ−ライト消去率として定義し、こ
れをスペクトラムアナライザ−を用いて、R.B.Wを
10kHz、V.B.Wを30kHzとして測定し、デ
シベルで表した。
【0050】なお、比較例2で得られた磁気テ−プはサ
−ボ機構がうまく働かず、短波長での再生出力、ピ−ク
シフトおよびオ−バ−ライト特性はいずれも測定できな
かった。下記表1はその結果である。
【0051】
【0052】また、実施例2で得られた多数の磁気テ−
プを、ギャップ長 0.2μm、トラック幅80μm、飽和
磁束密度 1.0TのMIGヘッドを組み込んだドラムテス
タ−を用いて、短波長での再生出力、ピ−クシフトおよ
びオ−バ−ライト特性を測定した。
【0053】短波長での再生出力およびピ−クシフト
は、前記の測定方法において、波長が0.8μmの矩形波
に代えて、波長 0.5μmの矩形波を使用した以外は、前
記の測定方法と同様にして測定し、評価した。
【0054】また、オ−バ−ライト特性は、前記の測定
方法において、波長 3.4μmの矩形波を記録した上に波
長 0.8μmの矩形波を重ねて記録する代わりに、波長
2.0μmの矩形波を記録した上に波長 0.5μmの矩形波
を重ねて記録した以外は、前記の測定方法と同様にして
測定し、デシベルで表した。
【0055】図4は測定した短波長における再生出力と
ビデオトラック位置での磁性層の厚さとの関係を表した
ものであり、磁性層の厚さが0.08μm以下の磁気テ−プ
は作製できなかったため、ス−パ−コンピュ−タを用い
た磁気記録シミュレ−ションを行って点線で表した。
【0056】この図4から明らかなように、磁性層の厚
さが記録波長( 0.5μm)の大きさ以下であると再生出
力が向上し、記録波長の約1/4の厚さで最大となり、
それ以下の厚さでは再生出力が逆に減少し、記録波長の
約1/10より薄くなると急激に減少している。このこ
とからビデオ信号を記録する部分の磁性層の厚さdは、
ビデオ信号の最短記録波長λ1 に対して λ1 /10≦d≦λ1 の範囲内であることが好ましいことが明らかである。
【0057】また、図5は測定したピ−クシフトとビデ
オトラック位置での磁性層の厚さとの関係を表したもの
で、この図5からビデオ信号を記録する部分の磁性層が
薄いほどピ−クシフトが小さくなることが明らかであ
る。
【0058】さらに、図6は測定したオ−バ−ライト特
性とビデオトラック位置での磁性層の厚さとの関係を表
したもので、この図6からビデオ信号を記録する部分の
磁性層が薄いほどオ−バ−ライト特性が良好になること
が明らかである。
【0059】これら図4ないし図6から、ピ−クシフト
とオ−バ−ライト特性はビデオ信号を記録する部分の磁
性層が薄いほど効果があるが、短波長での再生出力に有
効なビデオ信号を記録する部分の磁性層の厚さは、記録
波長の1/10程度から記録波長程度であることがわか
る。
【0060】
【発明の効果】上記表1および図4,図5,図6から明
らかなように、この発明で得られた磁気テ−プ(実施例
1〜4)は、比較例1ないし3で得られた磁気テ−プに
比し、短波長における再生出力が向上され、オ−バ−ラ
イト特性およびピ−クシフトが改善されるとともに、サ
−ボ制御に必要なコントロ−ル信号出力を得ることがで
きることがわかる。そして、その結果、コントロ−ル信
号を固定リングヘッドで記録する磁気記録再生装置で使
用される高密度記録に適した磁気記録媒体が得られるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の磁気記録媒体の一例である磁気テ−
プの拡大横断面図である。
【図2】この発明の磁気記録媒体の一例である磁気テ−
プの平面模式図である。
【図3】この発明の磁気記録媒体の一例である磁気テ−
プの他の例の拡大横断面図である。
【図4】この発明で得られた磁気テ−プの再生出力とビ
デオトラック位置での磁性層の厚さとの関係図である。
【図5】この発明で得られた磁気テ−プのピ−クシフト
とビデオトラック位置での磁性層の厚さとの関係図であ
る。
【図6】この発明で得られた磁気テ−プのオ−バ−ライ
ト特性とビデオトラック位置での磁性層の厚さとの関係
図である。
【図7】磁性層の厚さが厚い磁気テ−プの短波長記録パ
タ−ンを示す概念図である。
【図8】磁性層の厚さが薄い磁気テ−プの短波長記録パ
タ−ンを示す概念図である。
【符号の説明】
1,1a 磁気テ−プ 2 非磁性支持体 3,3a,3b 磁性層 4,9 溝 5 ビデオトラック(ビデオ信号を記録するトラック) 6 コントロ−ルトラック(コントロ−ル信号を記録す
るトラック) 7 音声トラック 8 非磁性層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性層に、ビデオ信号を記録するトラッ
    クと、磁気ヘッドが記録したトラックを正確に走査する
    ためのコントロ−ル信号を記録するトラックとを区分し
    て設けた磁気記録媒体において、コントロ−ル信号を記
    録する部分の磁性層の厚さを、ビデオ信号を記録する部
    分の磁性層の厚さより厚くしたことを特徴とする磁気記
    録媒体
  2. 【請求項2】 ビデオ信号を記録するトラックを設けた
    部分の磁性層の厚さdがビデオ信号の最短記録波長λ1
    に対して λ1 /10≦d≦λ1 の範囲内である請求項1記載の磁気記録媒体
  3. 【請求項3】 非磁性支持体上に溝を設けて、この非磁
    性支持体上に磁性層を形成し、非磁性支持体の溝上の磁
    性層にコントロ−ル信号を記録するトラックを設け、非
    磁性支持体の平滑面上の磁性層にビデオ信号を記録する
    トラックを設けて、コントロ−ル信号を記録する部分の
    磁性層の厚さを、ビデオ信号を記録する部分の磁性層の
    厚さより厚くした請求項1記載の磁気記録媒体
  4. 【請求項4】 非磁性支持体上に非磁性層を設け、非磁
    性層上に溝を設けてこの非磁性層上に磁性層を形成し、
    非磁性層の溝上の磁性層にコントロ−ル信号を記録する
    トラックを設け、非磁性層の平滑面上の磁性層にビデオ
    信号を記録するトラックを設けて、コントロ−ル信号を
    記録する部分の磁性層の厚さを、ビデオ信号を記録する
    部分の磁性層の厚さより厚くした請求項1記載の磁気記
    録媒体
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