JPH0724478B2 - ステッピングモータ駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステツピングモータ駆動装置における高電源電
圧パルスの出力装置に関する。

〔従来の技術〕

従来の装置では、ステツピングモータ励磁相を一進相さ
せる間の高電源電圧パルス（以下、強励磁と称する。）
の回数と、その間のモータコイル励磁相数の関係につい
て考慮されておらず、モータ脱調限界トルクを高くする
には、励磁相数とは関係なしに強励磁回数を増加させて
いた。

なお、この種の装置として関連するものには、工業調査
会刊「ステツピングモータ活用技術」（1984年）61,62
ページ,70ページがある。（１−２相励磁方式と２電圧
駆動方式の説明。） 〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、上記従来技術は、一進相間における励磁相数と
強励磁回数の関係について考慮がなされておらず、モー
タ脱調限界トルクを高くするために励磁相数とは関係な
しに強励磁回数を増加させていた。そのため、モータ励
磁電流が増加する割には脱調限界トルクが高くならず、
モータ駆動回路が大形化する傾向にあるという問題があ
つた。

本発明の目的は、モータ励磁電流−トルク変換効率の向
上を図り、モータ駆動回路が必要以上に大形化するのを
ふせぐことにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するためには、一進相間における強励磁
回数をそのときのモータコイル励磁相数に合わせて変化
させることにより達成される。すなわち、二相励磁時の
強励磁回数を一相励磁時より増やすわけである。

〔作用〕

進相タイミングパルスごとに、モータ駆動回路はステツ
ピングモータの励磁相を切りかえる。また、進相間に所
定回数，強励磁させるよう動作する。この回数を一相励
磁時より二相励磁時のほうが多くなるように制御する。
たとえば、一相励磁時は一回、二相励磁時は二回という
具合である。このようにすることにより、モータ相電流
平均値が同一であつても効率が向上するため、脱調限界
トルクを高くすることが可能となる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を説明する。

第１図に示したように、発振部１で発生した進相タイミ
ングパルスは、パルス発生部２とカウンタ３に入力され
る。カウンタ２は累積ステツプ数を出力し、この値をも
とに、強励磁回数テーブルは、例えば、一相励磁に対応
するステツプ数のときは強励磁回数“1"を、二相励磁に
対応するステツプ数のときは強励磁回数“2"を出力し、
駆動回路６に送る。一方、強励磁時間テーブル５から
は、強励磁時間が出力されるが、本実施例では、すべて
のステツプで、同一値を出力するものとしておく。もち
ろん、ステツプごとに値を可変とすることもできる。駆
動回路６には、パルス発生部２からのA,B,，各相信
号と、二つのテーブルからの強励磁時間・回数が力さ
れ、これをもとにステツピングモータ７駆動用の電圧を
出力する。以上のようにして、ステツピングモータ７は
駆動される。

次に、このときステツピングモータ７の各相コイルに印
加される電圧波形を第２図に示す。強励磁時は印加電圧
がV₂であり、その他の励磁時はV₁が印加されることを示
している。さらに、本実施例では、一相励磁時に強励磁
パルスが一発、二相励磁時には二発出力されていること
をも示している。

本実施例によれば、相電流に対する脱調限界トルクの向
上、すなわち、効率の向上がはかれる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、相電流に対する脱調限界トルクの向
上、すなわち、効率の向上が図れる。従つて、必要以上
に駆動回路を大形化することもなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の制御ブロツク図、第２図
はステツピングモータに印加される各相電圧図である。 １……発振部、２……パルス発生部、３……カウンタ、
４……強励磁回数テーブル、５……強励磁時間テーブ
ル、６……駆動回路、７……ステツピングモータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】二つの異なる電圧の直流電源と、ステツピ
   ングモータ駆動回路と、前記ステツピングモータ駆動回
   路に電源電圧の切りかえを指令する部分からなり、１−
   ２相励磁方式により前記ステツピングモータを駆動する
   装置において、 前記ステツピングモータの励磁相の一進相間に出力する
   高電源電圧パルスの回数を、一相励磁時より二相励磁時
   のほうが多くなるように制御する部分を電源電圧切りか
   え指令部に付加したことを特徴とするステツピングモー
   タ駆動装置。