JPH07244241A - 光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡 - Google Patents
光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡Info
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- JPH07244241A JPH07244241A JP3460094A JP3460094A JPH07244241A JP H07244241 A JPH07244241 A JP H07244241A JP 3460094 A JP3460094 A JP 3460094A JP 3460094 A JP3460094 A JP 3460094A JP H07244241 A JPH07244241 A JP H07244241A
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- shutter
- objective lens
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高価な高品質部品を使用しなくてもなだらかな
表面凹凸でも簡易に強調観察をなし得る光学顕微鏡にお
ける凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供する。 【構成】鏡筒部1の下端に嵌込んだ対物レンズ2の上方
又は下方のいずれかの位置に可動シャッター4を設け
て、照射光αを一方向斜めから試料表面3aに当て正面
に臨んだ対物レンズ2の上又は下において試料表面3a
からの直接反射光βを遮り散乱光γのみを通して表面凹
凸状況を強調観察することを特徴とする。
表面凹凸でも簡易に強調観察をなし得る光学顕微鏡にお
ける凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供する。 【構成】鏡筒部1の下端に嵌込んだ対物レンズ2の上方
又は下方のいずれかの位置に可動シャッター4を設け
て、照射光αを一方向斜めから試料表面3aに当て正面
に臨んだ対物レンズ2の上又は下において試料表面3a
からの直接反射光βを遮り散乱光γのみを通して表面凹
凸状況を強調観察することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観察試料表面の微細な
凹凸を簡易に強調観察するための光学顕微鏡における凹
凸強調観察方法及びその実施に直接使用する光学顕微鏡
に関する。
凹凸を簡易に強調観察するための光学顕微鏡における凹
凸強調観察方法及びその実施に直接使用する光学顕微鏡
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来観察試料表面の凹凸を強調観察する
ための顕微鏡観察方法として微分干渉法があり広く利用
されている。試料表面とレンズ主軸のなす角度に応じた
明暗が観察されるこの微分干渉法では顕微鏡の光路に偏
光子や複屈折結晶板を挿入することで表面の凹凸を強調
観察している。光沢面のスクラッチや傷はもちろん比較
的なだらかな凹凸も強調観察可能である。
ための顕微鏡観察方法として微分干渉法があり広く利用
されている。試料表面とレンズ主軸のなす角度に応じた
明暗が観察されるこの微分干渉法では顕微鏡の光路に偏
光子や複屈折結晶板を挿入することで表面の凹凸を強調
観察している。光沢面のスクラッチや傷はもちろん比較
的なだらかな凹凸も強調観察可能である。
【0003】他に、暗視野法があるが光を対物レンズ部
以外のレンズ周りのあらゆる方向から当て鏡面状試料の
細かなスクラッチ状の傷や粉塵等を光らせて見るという
ものである。窓から暗い部屋に差込む光で漂っている塵
埃や煙が強調されて見えるのと同一の原理である。
以外のレンズ周りのあらゆる方向から当て鏡面状試料の
細かなスクラッチ状の傷や粉塵等を光らせて見るという
ものである。窓から暗い部屋に差込む光で漂っている塵
埃や煙が強調されて見えるのと同一の原理である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の微分干渉法で使
用する従来の光学顕微鏡では観察試料表面の凹凸を強調
観察するために偏光子や複屈折結晶板などの高価な構成
部品を必要とする。又後者の暗視野法は本発明が意図す
る比較的なだらかな凹凸も含めて強調可視化する場合に
は不向である。
用する従来の光学顕微鏡では観察試料表面の凹凸を強調
観察するために偏光子や複屈折結晶板などの高価な構成
部品を必要とする。又後者の暗視野法は本発明が意図す
る比較的なだらかな凹凸も含めて強調可視化する場合に
は不向である。
【0005】ここにおいて、本発明の主要な技術的開発
課題を次に列挙する。本発明の第1の課題は、従来の凹
凸強調観察法とそれに用いられる光学顕微鏡の欠点を解
消する光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微
鏡を提供せんとするものである。
課題を次に列挙する。本発明の第1の課題は、従来の凹
凸強調観察法とそれに用いられる光学顕微鏡の欠点を解
消する光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微
鏡を提供せんとするものである。
【0006】本発明の第2の課題は、表面凹凸の強調観
察が、安価な部品で簡易に実現可能な光学顕微鏡におけ
る凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんとするもの
である。
察が、安価な部品で簡易に実現可能な光学顕微鏡におけ
る凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんとするもの
である。
【0007】本発明の第3の課題は、比較的なだらかな
表面凹凸をも強調可視化観察可能な光学顕微鏡における
凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんとするもので
ある。
表面凹凸をも強調可視化観察可能な光学顕微鏡における
凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんとするもので
ある。
【0008】本発明の第4の課題は、凹凸を観察するた
めの照射光は一方向斜めから当てた方が影が長く延び陰
影がクッキリ浮かび出る原理を利用し、下向対物レンズ
の上方か下方のいずれかで試料表面からの反射光を遮っ
て、選択的に散乱光のみで凹凸を強調観察する光学顕微
鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんと
するものである。
めの照射光は一方向斜めから当てた方が影が長く延び陰
影がクッキリ浮かび出る原理を利用し、下向対物レンズ
の上方か下方のいずれかで試料表面からの反射光を遮っ
て、選択的に散乱光のみで凹凸を強調観察する光学顕微
鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんと
するものである。
【0009】本発明の第5の課題は、照射光を対物レン
ズの周端部1側に絞り込んで入射する光学顕微鏡におけ
る凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんとするもの
である。
ズの周端部1側に絞り込んで入射する光学顕微鏡におけ
る凹凸強調観察法及び光学顕微鏡を提供せんとするもの
である。
【0010】本発明の第6の課題は、対物レンズの上方
又は下方のいずれかの位置に可動シャッターを進退微調
整自在に設けた光学顕微鏡を提供せんとするものであ
る。
又は下方のいずれかの位置に可動シャッターを進退微調
整自在に設けた光学顕微鏡を提供せんとするものであ
る。
【0011】本発明の第7の課題は、鏡筒部内1側寄り
に照射光源を内設した光学顕微鏡を提供せんとするもの
である。
に照射光源を内設した光学顕微鏡を提供せんとするもの
である。
【0012】本発明の第8の課題は、可動シャッターを
水平スライド式シャッター板とするが、吊型回転揺動式
シャッター板とした光学顕微鏡を提供せんとするもので
ある。
水平スライド式シャッター板とするが、吊型回転揺動式
シャッター板とした光学顕微鏡を提供せんとするもので
ある。
【0013】本発明の第9の課題は、照射光源の下方に
固定絞りシャッターを設けて対物レンズの周端部1側に
照射光を入射する光学顕微鏡を提供せんとするものであ
る。本発明のその他の課題は、明細書および図面、特に
特許請求の範囲の記載から自ずと明らかとなろう。
固定絞りシャッターを設けて対物レンズの周端部1側に
照射光を入射する光学顕微鏡を提供せんとするものであ
る。本発明のその他の課題は、明細書および図面、特に
特許請求の範囲の記載から自ずと明らかとなろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決は、本発
明の次に列挙する新規な特徴的構成手法及び構成手段を
採用することにより達成される。即ち、本発明法の第1
の特徴は、照射光を一方向斜めから試料表面に当て、正
面に臨んだ対物レンズの上又は下において当該試料表面
からの直接反射光を遮り散乱光のみを通して表面凹凸状
況を強調観察してなる光学顕微鏡における凸凹強調観察
法である。
明の次に列挙する新規な特徴的構成手法及び構成手段を
採用することにより達成される。即ち、本発明法の第1
の特徴は、照射光を一方向斜めから試料表面に当て、正
面に臨んだ対物レンズの上又は下において当該試料表面
からの直接反射光を遮り散乱光のみを通して表面凹凸状
況を強調観察してなる光学顕微鏡における凸凹強調観察
法である。
【0015】本発明法の第2の特徴は、前記本発明法の
第1の特徴における照射光が、対物レンズの周端部1側
にのみ絞りこまれて入射し試料表面に斜めに当ってなる
光学顕微鏡における凸凹強調観察法である。
第1の特徴における照射光が、対物レンズの周端部1側
にのみ絞りこまれて入射し試料表面に斜めに当ってなる
光学顕微鏡における凸凹強調観察法である。
【0016】本発明装置の第1の特徴は、鏡筒部の下端
に嵌込んだ対物レンズの上方又は下方のいずれかの位置
にシャッター手段を設けてなる光学顕微鏡である。
に嵌込んだ対物レンズの上方又は下方のいずれかの位置
にシャッター手段を設けてなる光学顕微鏡である。
【0017】本発明装置の第2の特徴は、前記本発明装
置の第1の特徴におけるシャッター手段が、進退微調節
自在な可動シャッターである光学顕微鏡である。
置の第1の特徴におけるシャッター手段が、進退微調節
自在な可動シャッターである光学顕微鏡である。
【0018】本発明装置の第3の特徴は、前記本発明装
置の第1又は第2の特徴における鏡筒部が、内部1側寄
りに照射光源を内設してなる光学顕微鏡である。
置の第1又は第2の特徴における鏡筒部が、内部1側寄
りに照射光源を内設してなる光学顕微鏡である。
【0019】本発明装置の第4の特徴は、前記本発明装
置の第2又は第3の特徴における可動シャッターが、水
平スライド式又は吊型回転揺動式である光学顕微鏡であ
る。
置の第2又は第3の特徴における可動シャッターが、水
平スライド式又は吊型回転揺動式である光学顕微鏡であ
る。
【0020】本発明装置の第5の特徴は、前記本発明装
置の第2,第3又は第4の特徴における可動シャッター
が、照射光源と対側の鏡筒部の外周面1側に水平に切欠
いたガイド溝にスライドシャッター板を抜挿自在に取付
けてなる光学顕微鏡である。
置の第2,第3又は第4の特徴における可動シャッター
が、照射光源と対側の鏡筒部の外周面1側に水平に切欠
いたガイド溝にスライドシャッター板を抜挿自在に取付
けてなる光学顕微鏡である。
【0021】本発明装置の第6の特徴は、前記本発明装
置の第2,第3又は第4の特徴における可動シャッター
が、照射光源と対側の鏡筒部の外周面1側に設けた回転
支持手段に上端を回転揺動自在に枢支する吊杆の下端に
シャッター板外周1側を固着してなる光学顕微鏡であ
る。
置の第2,第3又は第4の特徴における可動シャッター
が、照射光源と対側の鏡筒部の外周面1側に設けた回転
支持手段に上端を回転揺動自在に枢支する吊杆の下端に
シャッター板外周1側を固着してなる光学顕微鏡であ
る。
【0022】本発明装置の第7の特徴は、前記本発明装
置の第3,第4,第5又は第6の特徴における照射光源
が、下方位置に対物レンズの周端部1側に照射光を入射
する固定絞りシャッターを設けてなる光学顕微鏡であ
る。
置の第3,第4,第5又は第6の特徴における照射光源
が、下方位置に対物レンズの周端部1側に照射光を入射
する固定絞りシャッターを設けてなる光学顕微鏡であ
る。
【0023】本発明装置の第8の特徴は、前記本発明装
置の第2,第3,第4,第5,第6又は第7の特徴にお
ける可動シャッターを無光沢黒色面に表面処理してなる
光学顕微鏡である。
置の第2,第3,第4,第5,第6又は第7の特徴にお
ける可動シャッターを無光沢黒色面に表面処理してなる
光学顕微鏡である。
【0024】本発明装置の第9の特徴は、前記本発明装
置の第6,第7又は第8の特徴における回転支持手段
が、支持突片である光学顕微鏡である。
置の第6,第7又は第8の特徴における回転支持手段
が、支持突片である光学顕微鏡である。
【0025】本発明装置の第10の特徴は、前記本発明
装置の第9の特徴における支持突片が、鏡筒部の外周面
に回転移動調節自在なる旋回部に突設してなる光学顕微
鏡である。
装置の第9の特徴における支持突片が、鏡筒部の外周面
に回転移動調節自在なる旋回部に突設してなる光学顕微
鏡である。
【0026】
【作用】本発明は、前記のような新規な手法及び手段を
講じ、試料凹凸表面に照射光を一方向斜めから当てると
いうことと試料凹凸表面からの直接反射光を避けて散乱
光のみで見るということを可動シャッタ手段を利用して
同時に実現した。
講じ、試料凹凸表面に照射光を一方向斜めから当てると
いうことと試料凹凸表面からの直接反射光を避けて散乱
光のみで見るということを可動シャッタ手段を利用して
同時に実現した。
【0027】具体的には、本発明では下向対物レンズの
上方あるいは下方のいずれかの位置に光を吸収する無光
沢黒色面に表面処理をしたシャッターを設け、この可動
シャッターにより光路の一部を遮断することで簡易に表
面凹凸の強調観察を可能としたものである。従来の微分
干渉法に比較して簡易な構成で同等の所期の目的を得る
ことができる。
上方あるいは下方のいずれかの位置に光を吸収する無光
沢黒色面に表面処理をしたシャッターを設け、この可動
シャッターにより光路の一部を遮断することで簡易に表
面凹凸の強調観察を可能としたものである。従来の微分
干渉法に比較して簡易な構成で同等の所期の目的を得る
ことができる。
【0028】
(方法例)本発明の方法例を図面につき説明する。図1
は、本方法例の観察原理を説明するための概念図であ
る。
は、本方法例の観察原理を説明するための概念図であ
る。
【0029】図中、1は顕微鏡鏡筒部、2は対物レンズ
部、2aは対物レンズ、3は観察試料、4は固定型も含
むシャッター手段の好適例たる可動シャッター、5は照
射光源、6は固定絞りシャッター、6aは絞り孔であ
る。αは試料表面3aへの照射光を、βは試料表面3a
からの反射光を、γは試料表面3aからの散乱光をそれ
ぞれ示している。
部、2aは対物レンズ、3は観察試料、4は固定型も含
むシャッター手段の好適例たる可動シャッター、5は照
射光源、6は固定絞りシャッター、6aは絞り孔であ
る。αは試料表面3aへの照射光を、βは試料表面3a
からの反射光を、γは試料表面3aからの散乱光をそれ
ぞれ示している。
【0030】従来の顕微鏡では正面から照射光αを試料
表面3aに当て正面から観察するので凹凸が良く見えな
い。日常経験する所であるが、光沢のある表面を見た場
合反射が強くて文字が見えない場合、直接反射光βを避
けて散乱光γにより斜めに見ると良く見える。一方向斜
めから照射光αを当て正面から見ることにより表面凹凸
を強調して見るのが本方法例の基本原理である。
表面3aに当て正面から観察するので凹凸が良く見えな
い。日常経験する所であるが、光沢のある表面を見た場
合反射が強くて文字が見えない場合、直接反射光βを避
けて散乱光γにより斜めに見ると良く見える。一方向斜
めから照射光αを当て正面から見ることにより表面凹凸
を強調して見るのが本方法例の基本原理である。
【0031】従って、通常の表面観察(同図で可動シャ
ッター4がない場合)では照射光αに対する試料表面3
a反射光βおよび散乱光γの両者が対物レンズ2aを通
って対物レンズ部2に入射する。
ッター4がない場合)では照射光αに対する試料表面3
a反射光βおよび散乱光γの両者が対物レンズ2aを通
って対物レンズ部2に入射する。
【0032】これに対し可動シャッター4を挿入した表
面観察では照射光源5から発せられ途中固定絞りシャッ
ター6の絞り孔6aを通過直進した照射光αは対物レン
ズ3a周端部一側(左側)に入射し、斜めに屈折透過す
る照射光αが当った試料表面3aの反射光βは対物レン
ズ3a周端部他側(右側)直下に臨む可動シャッター4
によって遮られ散乱光γが対物レンズ2aに入射する。
面観察では照射光源5から発せられ途中固定絞りシャッ
ター6の絞り孔6aを通過直進した照射光αは対物レン
ズ3a周端部一側(左側)に入射し、斜めに屈折透過す
る照射光αが当った試料表面3aの反射光βは対物レン
ズ3a周端部他側(右側)直下に臨む可動シャッター4
によって遮られ散乱光γが対物レンズ2aに入射する。
【0033】このように可動シャッター4は試料表面3
aからの反射光βが対物レンズ2a入射するのを抑える
役割を果たしている。なお、照射光αは対物レンズ2a
を通さず一方向横合いから直接試料表面3aに斜めに投
射しても良い。
aからの反射光βが対物レンズ2a入射するのを抑える
役割を果たしている。なお、照射光αは対物レンズ2a
を通さず一方向横合いから直接試料表面3aに斜めに投
射しても良い。
【0034】本方法例では、顕微鏡用対物レンズ2aに
入射する試料表面3a反射光βの光路に可動シャッター
4を挿入し、試料表面3aからの反射光βを抑え散乱光
γを顕在化観察する。このことによって試料表面3aの
凹凸を強調観察可能としたものである。なおこの場合の
観察画像は反射光βが抑えられる効果と併せて反射光β
と逆向に照射される照射光αに対しても可動シャッター
4によって遮られるので観察画像の全体的な明るさは減
少する。
入射する試料表面3a反射光βの光路に可動シャッター
4を挿入し、試料表面3aからの反射光βを抑え散乱光
γを顕在化観察する。このことによって試料表面3aの
凹凸を強調観察可能としたものである。なおこの場合の
観察画像は反射光βが抑えられる効果と併せて反射光β
と逆向に照射される照射光αに対しても可動シャッター
4によって遮られるので観察画像の全体的な明るさは減
少する。
【0035】(実験例)次に前記した本方法例の原理を
確認するために行った実験結果を図2に示す。同図
(a)は可動シャッター4を使用しない場合のある試料
3の表面顕微鏡像のA−B線上の明暗情報を階調(明る
さの度合に相当)表示した実験結果である。これに対し
同図(b)は顕微鏡用対物レンズ2aと試料表面3aの
間に可動シャッター4を挿入した場合の顕微鏡像の同一
線上の明暗情報を階調表示したものである。階調表示
(a)(b)は比較のため(b)の縦軸は(a)の2倍
とした。
確認するために行った実験結果を図2に示す。同図
(a)は可動シャッター4を使用しない場合のある試料
3の表面顕微鏡像のA−B線上の明暗情報を階調(明る
さの度合に相当)表示した実験結果である。これに対し
同図(b)は顕微鏡用対物レンズ2aと試料表面3aの
間に可動シャッター4を挿入した場合の顕微鏡像の同一
線上の明暗情報を階調表示したものである。階調表示
(a)(b)は比較のため(b)の縦軸は(a)の2倍
とした。
【0036】この結果から明らかなように可動シャッタ
ー4を挿入する(同図(b)参照)ことでより細かい階
調変化(明暗の変化)が得られる。すなわち表面凹凸の
強調表示が可能となってくる。以上述べた観測原理およ
び実験結果は顕微鏡対物レンズ3aと試料4の間に(対
物レンズ2a直下に)可動シャッター4を挿入した場合
についても述べるが、図1で説明した観測原理から対物
レンズ2a上方に可動シャッター4を挿入しても同じ効
果が得られることは明らかである。
ー4を挿入する(同図(b)参照)ことでより細かい階
調変化(明暗の変化)が得られる。すなわち表面凹凸の
強調表示が可能となってくる。以上述べた観測原理およ
び実験結果は顕微鏡対物レンズ3aと試料4の間に(対
物レンズ2a直下に)可動シャッター4を挿入した場合
についても述べるが、図1で説明した観測原理から対物
レンズ2a上方に可動シャッター4を挿入しても同じ効
果が得られることは明らかである。
【0037】(装置例1)本方法例の実施に直接使用す
る本発明の第1装置例を図面につき説明する。図3
(a)(b)は本装置例の模式図の平面図及び正面図で
ある。図中、1′は顕微鏡鏡筒部、2a′は対物レン
ズ、4′は可動シャッター4を構成するスライドシャッ
ター板、7はガイド溝である。
る本発明の第1装置例を図面につき説明する。図3
(a)(b)は本装置例の模式図の平面図及び正面図で
ある。図中、1′は顕微鏡鏡筒部、2a′は対物レン
ズ、4′は可動シャッター4を構成するスライドシャッ
ター板、7はガイド溝である。
【0038】本装置例は、照射光源5側とは対側の鏡筒
部1′の外周面1側に水平に切り欠いたガイド溝7を設
け、対物レンズ2aの上方にスライドシャッター板4′
を進退抜挿自在に挿入するものである。スライドシャッ
ター板4′の挿入は、単なる手によるスライドシャッタ
ー板4′の挿入あるいは別に微動機構(図示せず)を設
ける操作のいずれかも同じ効果を得ることが出来る。な
おスライドシャッター板4′の形状は問わない。
部1′の外周面1側に水平に切り欠いたガイド溝7を設
け、対物レンズ2aの上方にスライドシャッター板4′
を進退抜挿自在に挿入するものである。スライドシャッ
ター板4′の挿入は、単なる手によるスライドシャッタ
ー板4′の挿入あるいは別に微動機構(図示せず)を設
ける操作のいずれかも同じ効果を得ることが出来る。な
おスライドシャッター板4′の形状は問わない。
【0039】本装置例の仕様は、このような具体的実施
態様を呈し、その動作につき説明する。手動又は微動調
節機構を介し徐々にっ深く水平スライド式スライドシャ
ッター板4′を挿入して行き一番試料表面3aの凹凸陰
影がハッキリ浮き出す位置に設定する。
態様を呈し、その動作につき説明する。手動又は微動調
節機構を介し徐々にっ深く水平スライド式スライドシャ
ッター板4′を挿入して行き一番試料表面3aの凹凸陰
影がハッキリ浮き出す位置に設定する。
【0040】スライドシャッター板4′を深く挿入する
のに従って試料表面3aの凹凸の強調度は増すが全体像
の明るさは減少するので、写真撮影や目視観察によって
挿入度合により明るさを調整する必要がある。
のに従って試料表面3aの凹凸の強調度は増すが全体像
の明るさは減少するので、写真撮影や目視観察によって
挿入度合により明るさを調整する必要がある。
【0041】(装置例2)本発明の第2の装置例を図面
につき説明する。図4(a)(b)は本装置例の模式図
の平面図及び正面図である。図中、1″は鏡筒部、2
a″は対物レンズ、4″は吊型回転揺動式シャッター
板、8は照射光源5側とは対側の鏡筒部1″外周面1側
に設けた回転支持手段の好適例である支持突片、9は吊
杆である。
につき説明する。図4(a)(b)は本装置例の模式図
の平面図及び正面図である。図中、1″は鏡筒部、2
a″は対物レンズ、4″は吊型回転揺動式シャッター
板、8は照射光源5側とは対側の鏡筒部1″外周面1側
に設けた回転支持手段の好適例である支持突片、9は吊
杆である。
【0042】本装置例では、支持突片8に上端を回転揺
動自在に枢支した吊杆9の下端に直角に吊型回転揺動式
シャッター板4″の周縁部1側を固着し対物レンズ2
a″の直下に進退微動調節自在に臨ませる。又、この進
退微動調節操作は、回転揺動してシャッター板4″を前
記第1装置例のスライドシャッター板4′同様に調節設
定する。要は、鏡筒部1″の一部に支持突片8を突設
し、回転機構によりシャッター板4″を対物レンズ2
a″の直下に挿入するものである。
動自在に枢支した吊杆9の下端に直角に吊型回転揺動式
シャッター板4″の周縁部1側を固着し対物レンズ2
a″の直下に進退微動調節自在に臨ませる。又、この進
退微動調節操作は、回転揺動してシャッター板4″を前
記第1装置例のスライドシャッター板4′同様に調節設
定する。要は、鏡筒部1″の一部に支持突片8を突設
し、回転機構によりシャッター板4″を対物レンズ2
a″の直下に挿入するものである。
【0043】ここで本装置例の応用例を図5につき示
す。本応用例は図1に対応し対物レンズ部2″を有し、
支持突片8を鏡筒部1″の外周面に回転移動調節自在に
旋回部10を設ける以外は本装置例と同じである。な
お、同一部は同一符号を付した。
す。本応用例は図1に対応し対物レンズ部2″を有し、
支持突片8を鏡筒部1″の外周面に回転移動調節自在に
旋回部10を設ける以外は本装置例と同じである。な
お、同一部は同一符号を付した。
【0044】従って図1に述べた観察原理から影のつく
方向はシャッター板4″の挿入方向になる。このことか
ら本応用例では、シャッター板4″の挿入方向を対物レ
ンズ2a″の中心軸周りで変化させ任意の方向に陰影の
ある顕微鏡画像を保つことが可能となる。特に、照射光
源5又は照射光αの位置や方向が一定でない時に好適で
ある。
方向はシャッター板4″の挿入方向になる。このことか
ら本応用例では、シャッター板4″の挿入方向を対物レ
ンズ2a″の中心軸周りで変化させ任意の方向に陰影の
ある顕微鏡画像を保つことが可能となる。特に、照射光
源5又は照射光αの位置や方向が一定でない時に好適で
ある。
【0045】本発明の装置例では、シャッターの挿入機
構は直線移動型、回転移動型いずれの手段によっても同
じ効果を得られるので本発明実現に当ってはより容易な
機構を選べば良い。以上は対物レンズに直接シャッター
機構を組込んだ装置例であるが、対物レンズには何ら手
を加えずに顕微鏡装置そのものにシャッター駆動機構を
取り付けることも可能である。
構は直線移動型、回転移動型いずれの手段によっても同
じ効果を得られるので本発明実現に当ってはより容易な
機構を選べば良い。以上は対物レンズに直接シャッター
機構を組込んだ装置例であるが、対物レンズには何ら手
を加えずに顕微鏡装置そのものにシャッター駆動機構を
取り付けることも可能である。
【0046】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、光学顕微鏡
の対物レンズの上方又は下方のいずれかにシャッターと
言う簡易な部品を挿入するだけで、光学顕微鏡により、
なだらかな表面凹凸でも強調観察を容易に行うことがで
きる。また、従来の装置で用いた偏光板や複屈折結晶板
のような高価な高品質部品を用いないので安価に構成で
きる等優れた効果を奏する。
の対物レンズの上方又は下方のいずれかにシャッターと
言う簡易な部品を挿入するだけで、光学顕微鏡により、
なだらかな表面凹凸でも強調観察を容易に行うことがで
きる。また、従来の装置で用いた偏光板や複屈折結晶板
のような高価な高品質部品を用いないので安価に構成で
きる等優れた効果を奏する。
【0047】
【図1】本発明法の方法例における観察原理を説明する
ための概念図である。
ための概念図である。
【図2】(a)(b)は本発明の方法例の原理の有効性
を証するための実験結果の比較検討写真図である。
を証するための実験結果の比較検討写真図である。
【図3】本発明の第1装置例の模式図であって、(a)
は平面図,(b)は正面図である。
は平面図,(b)は正面図である。
【図4】本発明の第2装置例の模式図であって、(a)
は平面図,(b)は正面図である。
は平面図,(b)は正面図である。
【図5】同上の応用例を示す正面図である。
1,1′,1″…顕微鏡鏡筒部 2,2′,2″…対物レンズ部 2a,2a′,2a″…対物レンズ 3…観察試料 3a…試料表面 4…可動シャッター 4′…スライドシャッター板 4″…シャッター板 5…照射光源 6…固定絞りシャッター 6a…絞り孔 7…ガイド溝 8…支持突片 9…吊杆 10…旋回部 α…照射光 β…反射光 γ…散乱光
Claims (12)
- 【請求項1】照射光を一方向斜めから試料表面に当て、
正面に臨んだ対物レンズの上又は下において当該試料表
面からの直接反射光を遮り、散乱光のみを通して表面凹
凸状況を強調観察することを特徴とする光学顕微鏡にお
ける凸凹強調観察法。 - 【請求項2】照射光は、対物レンズの周端部1側にのみ
絞りこまれて入射し試料表面に斜めに当ることを特徴と
する請求項1記載の光学顕微鏡における凸凹強調観察
法。 - 【請求項3】鏡筒部の下端に嵌込んだ対物レンズの上方
又は下方のいずれかの位置にシャッター手段を設けたこ
とを特徴とする光学顕微鏡。 - 【請求項4】シャッター手段は、進退微調整自在な可動
シャッターであることを特徴とする請求項第3記載の光
学顕微鏡。 - 【請求項5】鏡筒部は、内部1側寄りに照射光源を内設
することを特徴とする請求項3又は4記載の光学顕微
鏡。 - 【請求項6】可動シャッターは、水平スライド式又は吊
型回転揺動式であることを特徴とする請求項4又は5記
載の光学顕微鏡。 - 【請求項7】可動シャッターは、照射光源と対側の鏡筒
部の外周面1側に水平に切欠いたガイド溝にスライドシ
ャッター板を抜挿自在に取付けたことを特徴とする請求
項4,5又は6記載の光学顕微鏡。 - 【請求項8】可動シャッターは、照射光源と対側の鏡筒
部の外周面1側に設けた回転支持手段に上端を回転揺動
自在に枢支する吊杆の下端にシャッター板外周1側を固
着したことを特徴とする請求項4,5又は6記載の光学
顕微鏡。 - 【請求項9】照射光源は、下方位置に対物レンズの周端
部1側に照射光を入射する固定絞りシャッターを設けた
ことを特徴とする請求項5,6,7又は8記載の光学顕
微鏡。 - 【請求項10】可動シャッターは、両面を無光沢黒色面
に表面処理したことを特徴とする請求項4,5,6,
7,8又は9記載の光学顕微鏡。 - 【請求項11】回転支持手段は、支持突片であることを
特徴とする請求項8,9又は10記載の光学顕微鏡。 - 【請求項12】支持突片は、鏡筒部の外周面に回転移動
調節自在な旋回部に突設したことを特徴とする請求項1
1記載の光学顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3460094A JPH07244241A (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3460094A JPH07244241A (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07244241A true JPH07244241A (ja) | 1995-09-19 |
Family
ID=12418847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3460094A Pending JPH07244241A (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 光学顕微鏡における凹凸強調観察法及び光学顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07244241A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7245426B2 (en) | 2001-11-06 | 2007-07-17 | Olympus Optical Co., Ltd. | Total internal reflection illumination apparatus and microscope using this total internal reflection illumination apparatus |
US7304791B2 (en) | 2000-03-17 | 2007-12-04 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Optical microscope apparatus using convergent beam as illumination light |
-
1994
- 1994-03-04 JP JP3460094A patent/JPH07244241A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7304791B2 (en) | 2000-03-17 | 2007-12-04 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Optical microscope apparatus using convergent beam as illumination light |
US7245426B2 (en) | 2001-11-06 | 2007-07-17 | Olympus Optical Co., Ltd. | Total internal reflection illumination apparatus and microscope using this total internal reflection illumination apparatus |
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