JPH07244030A - 超音波検査装置 - Google Patents

超音波検査装置

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JPH07244030A
JPH07244030A JP6037214A JP3721494A JPH07244030A JP H07244030 A JPH07244030 A JP H07244030A JP 6037214 A JP6037214 A JP 6037214A JP 3721494 A JP3721494 A JP 3721494A JP H07244030 A JPH07244030 A JP H07244030A
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ultrasonic
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memory
pitch
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JP6037214A
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Yoshihiko Takishita
芳彦 瀧下
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い信頼度を有し、検査範囲全体を1画面内
に表示することができる超音波検査装置を提供するこ
と。 【構成】 モニタ9のドット数と走査範囲とで定まる所
定サンプリングピッチの1/2ピッチで超音波プローブ
3によるサンプリングを行なう場合、X軸方向に1ピッ
チずらして所定ピッチと同一間隔で収集したデータ、同
様にY軸方向に1ピッチずらして収集したデータ、同様
にXY軸両方向に1ピッチずらして収集したデータ、所
定ピッチのデータを、同一アドレスを有する各データメ
モリM(19〜M(4)に格納し任意のもののデータを
モニタ9に表示する。いずれのデータメモリのデータも
検査範囲全体をカバーし、全体像が把握できる。同一ア
ドレスの各データの最大値又は最小値を算出し得られた
データを表示してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波により被検体
(検査対象物)の内部欠陥の有無等を検査する超音波検
査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波検査による非破壊検査は半導体の
内部検査や鉄鋼の内部検査等多くの分野で使用されてい
る。例えば、半導体製造メーカでは、製造した個々のシ
リコンウエハ(Siウエハ)の全体を検査して欠陥の有
無をチェックし、欠陥が見つかれば当該欠陥の周辺部を
捨てて残った部分で半導体を製造する。このような超音
波検査には種々の方法があるが、被検体を超音波ビーム
で2次元走査し、そのデータをチェックする方法が多く
採用されている。このような方法を用いる超音波検査装
置を図6により説明する。
【0003】図6は従来の超音波検査装置の構成図であ
る。この図で、X、Y、Zは座標軸を示す(以下、各図
において同じ)。1は被検体、2は被検体1を載置する
水槽、3は超音波ビームを放射しその反射波を受信して
電気信号に変換する超音波プローブ、4は水槽2中の
水、5はXYZスキャナである。XYZスキャナ5は水
槽2とともに被検体1をX軸およびY軸方向に移動す
る。6はXYZスキャナ5の駆動を制御するスキャナコ
ントローラ、7は超音波プローブ3に超音波を発生させ
る信号を送信し、かつ、反射波信号を受信してその処理
を行なう超音波探傷器である。超音波探傷器7は受信し
た反射波信号のうちの任意の位置(探傷深さ)の波高値
を取り出し、これに比例した値(ディジタル値)を出力
する。8は超音波探傷器7から出力されたデータを格納
する画像メモリ、9は画像メモリ8に格納されたデータ
を表示するモニタ、10は種々の演算、制御を行なうC
PU、11は検査員が種々の指令や数値を入力するキー
ボードである。その他、CPU10の周辺機器としてR
AM、ROM、データ記録部(HDD、FDD等)、プ
リンタ等があるが、それらの図示は省略する。
【0004】次に、上記超音波検査装置の動作を、図7
および図8を参照して説明する。図7は被検体1上の超
音波ビームのサンプリング位置を示す図である。この図
で、黒点は各サンプリング位置を示し、図では説明を簡
略にするため25(5×5)のサンプリング位置が示し
てある。各サンプリング位置における符号A1 〜E5
各サンプリング位置においてサンプリングされたデー
タ、pは各サンプリング位置間のピッチを示す。スキャ
ナコントローラ6によりXYZスキャナ5を駆動するこ
とにより、超音波プローブ3からの超音波ビームが被検
体1上を移動する。図では、直線と矢印でその移動軌跡
と移動方向が示されている。即ち、超音波ビームは、図
の左上からX軸方向に5ピッチ移動し、次いでY軸方向
に1ピッチ移動し、次いでX軸逆方向に5ピッチ移動
し、同様の移動を続けて最後に右下位置で移動を終了す
る。この移動の間、黒点で示す各サンプリング位置で超
音波データA1 〜E5 のサンプリングが行なわれる。サ
ンプリングされたデータは超音波探傷器7で処理され、
処理されたデータはCPU10の制御の下に順次画像メ
モリ8に格納されてゆく。この格納を図8により説明す
る。
【0005】図8は画像メモリ8の記憶内容を説明する
図である。画像メモリ8はモニタ9に表示すべき各デー
タを格納する表示メモリ領域で構成され、この表示メモ
リ領域は図示の場合、図7に示すサンプリング位置の数
と対応して25の記憶領域に区分されている。各記憶領
域は、アドレス(X1 、Y1 )、(X2 、Y1 )、(X
3 、Y1 )、………………、(X3 、Y5 )、(X4
5 )、(X5 、Y5)で特定されている。そして、各
記憶領域には、図7に示す対応するサンプリング位置の
データA1 〜E5 が図示のように格納される。これらデ
ータは、CPU10の制御によりモニタ9に超音波画像
としてそのまま表示され、検査員はこの超音波画像を観
察しながら被検体1の検査(欠陥の有無のチェック等)
を行なう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記超音波検査装置に
おいては、当然ながら速度が速くかつ信頼度の高い検査
が要求される。この要求に応えるにはサンプリングピッ
チを小さくすればよい。しかし、サンプリングピッチは
被検体1の大きさやその他の条件により制約を受ける。
これを前述の半導体製造におけるSiウエハを検査する
場合を例示して説明する。例えば、8インチのSiウエ
ハ1枚全体をモニタ9上に表示させて検査を行なう場合
を考える。ここで、モニタ9上の映像表示ドットの数は
512ドット×512ドットとし、検査範囲(走査の範
囲)はSiウエハ全体が収まる範囲とする。検査範囲と
被検体(Siウエハ)との関係が図9に示されている。
図9で、1は被検体であるSiウエハ(平面形状)を示
し、点線で囲まれる正方形の領域は検査領域Rを示す。
【0007】8インチSiウエハの直径は203.2m
m(25.4mm×8インチ)、映像表示ドットの1辺
の数は512ドットであるから、サンプリングピッチを
0.4mm(203.2/512)とすれば、検査領域
はSiウエハ1全体をカバーできることとなる。即ち、
0.4mm×512ドット=204.8mmで、Siウ
エハの直径203.2mmをカバーできる。ところで、
Siウエハ1の欠陥検出には高い検出能(分解能)が要
求されるので、超音波ビームの周波数は20〜50MH
z程度の高周波が多用される。この場合の超音波ビーム
の焦点位置におけるビームスポット径は0.1〜0.3
mm程度であり、ここでは、当該ビームスポット径を
0.2mmとする。
【0008】図10は上記の例に従ったサンプリング位
置を示す図である。この図で、黒点は図7に示す場合と
同様サンプリング位置、sはビームスポットを示す。S
iウエハ1からサンプリングされるデータはこのビーム
スポットsの範囲内にある部分のデータである。図10
から明らかなように、Siウエハ1にはビームスポット
sで走査されない領域が多数発生し、各ビームスポット
sの中間に存在する0.1〜0.3mm程度の欠陥がモ
ニタ9に表示されない場合が生じ、信頼度の高い検査を
行なうことは困難となる。
【0009】この問題はサンプリングピッチを0.4m
mの1/2にすれば解決する。図11はこの場合のサン
プリング位置を示す図である。これにより、ビームスポ
ットsの範囲外にあるSiウエハ1の部分は飛躍的に減
少し、信頼度の高い検査を行なうことができる。
【0010】しかしながら、上記のようにサンプリング
ピッチを0.2mm(1/2)にすると、検査範囲Rは
Siウエハ1全体の1/4になってしまう。図12はこ
の場合のSiウエハと検査範囲の関係を示す図である。
1はSiウエハ、Rは検査範囲である。結局、図12に
示す範囲がモニタ9に表示されることになるので、Si
ウエハ1の全体像を観察することはできなくなるという
問題が生じる。
【0011】この場合、サンプリングピッチ0.2mm
の上記走査を4回行なえばSiウエハ1の全体をサンプ
リングできるが、各回のサンプリング開始点を調整する
ため別途何らかの手段を必要とし、かつ、その調整に時
間を要し、さらに、全体をチェックするにはモニタ9へ
の表示を4回必要とするばかりか、これによっても1つ
の全体像は観察できない。そして、1つの全体像を得る
には4つの画像をプリンタに出力し、これら4枚のプリ
ンタ像をつなぎ合わせなければならず、手間と時間を要
することとなる。
【0012】なお、モニタ9に映像表示ドット数の多い
高解像度(例えば1024ドット×1024ドット又は
それ以上)のものを使用すれば上記の問題は全て解決さ
れるが、このような仕様のモニタは汎用されておらず、
極めて高価なものであり、このようなモニタの使用は超
音波検査装置の価格を大幅に引き上げることとなるので
好ましくない。
【0013】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、高い信頼度を有し、検査範囲全体を1画面
内に表示することができる超音波検査装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、超音波プローブにより超音波ビームを発
生し、この超音波ビームで被検体を2次元走査して超音
波データのサンプリングを行ない、このサンプリングに
より得られた超音波データを画像メモリに格納し、格納
されたデータを表示部に表示する超音波検査装置におい
て、所定ピッチ毎のサンプリングにより得られた超音波
データを格納するデータメモリと、このデータメモリと
同一アドレスを有し、かつ、前記各所定ピッチの間に存
在する少なくとも1つの定められたサンプリング位置に
おけるそれら各サンプリング位置の超音波データを、各
所定ピッチ間の対応する各サンプリング位置毎に格納す
る複数の他のデータメモリと、前記データメモリおよび
前記他のデータメモリのうちの任意のものを選択して格
納されているデータを画像メモリに転送するデータ転送
手段とを設けたことを特徴とする。
【0015】又、本発明は、上記超音波検査装置におい
て、前記データメモリおよび前記他のデータメモリの同
一アドレスの各データを統計的に処理する統計処理手段
と、前記データメモリと同一アドレスを有し、かつ、前
記統計処理手段により得られたデータを格納する処理デ
ータメモリと、この処理データメモリを選択して格納さ
れているデータを前記画像メモリに転送する他のデータ
転送手段とを設けたことも特徴とする。
【0016】さらに、本発明は、超音波プローブにより
超音波ビームを発生し、この超音波ビームで被検体を2
次元走査して超音波データのサンプリングを行ない、こ
のサンプリングにより得られた超音波データを画像メモ
リに格納し、格納されたデータを表示部に表示する超音
波検査装置において、所定のサンプリングピッチより小
さいピッチでサンプリングを行なうサンプリング手段
と、このサンプリング手段により得られた超音波データ
を格納するデータメモリと、このデータメモリにおける
各データのうち前記所定ピッチおよびこの所定ピッチの
1つの位置と次の位置との間に存在するサンプリング位
置における各サンプリングデータを統計処理する統計処
理手段と、この統計処理手段により得られたデータを前
記画像メモリに転送するデータ転送手段とを設けたこと
も特徴とする。
【0017】
【作用】所定ピッチの間に、例えばもう1つサンプリン
グ位置を設け(サンプリングピッチを1/2とし)、1
つのデータメモリに上記所定ピッチでサンプリングした
データを格納し、又、上記もう1つの各サンプリング位
置でサンプリング(上記所定ピッチと同一ピッチのサン
プリングとなる)したデータを他のデータメモリに格納
し、これらデータメモリのうちの選択したもののデータ
を画像メモリへ転送する。これにより、いずれのデータ
メモリのデータも検査範囲全体をカバーするデータとな
り、全体像が把握できる。
【0018】又、統計処理を行なう発明では、上記各デ
ータメモリにデータが格納されると、各データメモリの
同一アドレスの各データを統計的に処理し、例えば各デ
ータの最大値又は最小値等を算出し、得られたデータを
処理データメモリに格納し、この格納されたデータを画
像メモリに転送する。
【0019】さらに、上記統計処理は、各データメモリ
を用いず、超音波ビームによる走査中、1つの所定ピッ
チでのサンプリングデータとそれに隣接する1/2ピッ
チ位置におけるサンプリングデータを取り上げて行な
い、これにより得られたデータを画像メモリに転送する
こともできる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。図1は本発明の実施例に係る超音波検査装置の構
成図である。この図で、図6に示す部分と同一又は等価
な部分には同一符号を付して説明を省略する。本実施例
の装置と図6に示す装置とは、本実施例の装置が画像メ
モリ8とは別にメモリ群12を設けた点およびCPU1
0に他の制御機能が付加される点で異なるのみであり、
他の構成は同じである。メモリ群12はデータメモリM
(1)、M(2)、M(3)、M(4)、処理データメ
モリM(5)、M(6)で構成されている。これら各デ
ータメモリおよび処理データメモリは、画像メモリ8の
表示メモリ領域と同一記憶容量、即ちモニタ9の1画面
分のデータを記憶する容量を有する。なお、画像メモリ
8およびメモリ群12の各メモリはRAMで構成され、
それらは別体のRAMであってもよいし、1つのRAM
の区分された領域であってもよい。
【0021】ここで、本実施例のサンプリングの態様と
画像メモリおよびメモリ群12の各データメモリの内容
を、さきに述べたSiウエハ1の例を用い、図を参照し
て説明する。本実施例では、サンプリングピッチをX軸
方向およびY軸方向とも図7に示すサンプリングピッチ
の1/2とする。図2は本実施例におけるサンプリング
位置を示す図である。図7に示す場合と同様、サンプリ
ング位置は黒点で、又、超音波ビームの移動軌跡と移動
方向は直線と矢印でそれぞれ表されている。サンプリン
グピッチはp/2である。ピッチが両軸方向とも1/2
となっているので、サンプリング位置の数は合計100
(10×10)となる。各サンプリング位置で採取され
たデータがA1 、A2 、………………J9 、J10で示さ
れている。
【0022】図3は画像メモリ8の表示メモリ領域およ
びメモリ群12の各データメモリM(1)、M(2)、
M(3)、M(4)の記憶内容の説明図である。図示の
ように、各データメモリM(1)、M(2)、M
(3)、M(4)のそれぞれのアドレスは、画像メモリ
8のアドレスと同一のアドレス、即ち、アドレス(X
1 、Y1 )〜(X5 、Y5 )で構成されている。
【0023】次に、本実施例の動作を上記図2、図3、
および図4に示すフローチャートを参照して説明する。
検査員はキーボード11を用いてSiウエハ1の検査範
囲(走査範囲)やサンプリングピッチ等所要の値を入力
する(図4に示す手順S1 )。CPU10はこれら入力
された数値に基づいてメモリ群12のメモリの必要数
(必要なメモリ領域の数)Nを演算する(手順S2 )。
【0024】上記の数Nは、より一層精度の高いサンプ
リングを行なうために、前述のようにモニタ9の映像表
示ドット数と走査範囲とで定まる所定のサンプリングピ
ッチ(X軸、Y軸両方向)の間にいくつサンプリング位
置を設定するか、即ち所定のサンプリングピッチを何等
分するか、および後述するサンプリングデータの統計的
処理の数に基づいて演算される。ここで、所定サンプリ
ングピッチの等分数をk、統計的処理の数をqとすると
Nは、kの2乗にqを加算した数となる。図2、図3に
示す例の場合、所定のサンプリングピッチは2等分(p
/2)されており、又、統計的処理は後述するように2
種類(最大値と最小値を求める処理)であるので、Nは
6(必要なメモリ領域は6)となる。なお、X軸方向又
はY軸方向の一方のみの所定サンプリングピッチを等分
する場合には、Nはkにqを加算した値となる。
【0025】次に、CPU10の制御の下にSiウエハ
1に対するサンプリング走査(ピッチp/2)が行なわ
れ、その結果採取されたデータが各データメモリへ格納
される(手順S4 )。この動作の詳細を以下に説明す
る。サンプリングは図2に示す直線に沿い矢印の方向で
順次実施される。まず、最初のサンプリングによりデー
タA1 が採取され、このデータは図3に示すように従来
と同様に画像メモリ8の最初のアドレス(X1 、Y1
に格納される。次のサンプリングによりデータA2 が採
取されると、CPU10は図3に示すようにデータメモ
リM(1)を選択し、その最初のアドレス(X1 、Y
1 )に当該データを格納する。さらに、次のサンプリン
グによりデータA3 が採取されると、CPU10は図3
に示すように画像メモリ8を選択し、次のアドレス(X
2 、Y1 )に当該データを格納する。次のサンプリング
によりデータA4 が採取されると、CPU10は図3に
示すようにデータメモリM(1)を選択し、次のアドレ
ス(X2 、Y1 )に当該データを格納する。このよう
に、最初の列のデータは画像メモリ8とデータメモリM
(1)とに交互に格納されてゆく。
【0026】サンプリング走査が次の列に移行すると、
今度は図3に示すように、メモリ領域M(2)、M
(3)が交互に選択されて各データが格納されてゆく。
この場合の格納は、アドレスが逆方向となる。即ち、次
の列の最初のデータB10はデータメモリM(3)のアド
レス(X5 、Y1 )に格納され、次のデータB9 はデー
タメモリM(2)のアドレス(X5 、Y1 )に格納さ
れ、さらに次のデータB8 はデータメモリM(3)のア
ドレス(X4 、Y1 )に格納される。このように、デー
タメモリM(3)、M(2)に交互にデータの格納が行
なわれ、走査が次の列に移行すると、今度は再び画像メ
モリ8とデータメモリM(1)とが交互に用いられる。
このような態様で、最後のデータJ1 がデータメモリM
(2)のアドレス(X1 、Y5 )に格納されるまで、サ
ンプリングが継続される。
【0027】サンプリングが終了すると、CPU10は
画像メモリ8に格納されたデータをデータメモリM
(4)に転送してこれらデータを確保し、画像メモリ8
が表示用のメモリとして使用可能な状態とし(手順S
4 )、次の手順S5 により統計的処理を行なう。この統
計的処理を以下に説明する。
【0028】本実施例における統計的処理は、上述のよ
うに、各データメモリのデータから最大値と最小値をピ
ックアップする処理である。CPU10は、まず、各デ
ータメモリM(1)、M(2)、M(3)、M(4)の
同一アドレス(X1 、Y1 )の各データA1 、A2 、B
1 、B2 を読み出し、それらのうちの最大値を取り出し
て処理データメモリM(5)へ格納し、次に、それらデ
ータのうちの最小値を取り出して処理データメモリM
(6)へ格納する。図2から判るように、各データメモ
リの同一アドレスの各データは互いに隣接している。こ
のように、各データメモリの全てのアドレスについてそ
れらデータのうちの最大値を処理データメモリM(5)
の対応するアドレスへ、又、最小値を処理データメモリ
領域M(6)の対応するアドレスへ格納する。
【0029】以上の処理により、データメモリM(1)
には所定のサンプリングピッチをX軸方向にp/2ピッ
チずらしたときのデータ、データメモリM(2)には所
定のサンプリングピッチをY軸方向にp/2ピッチずら
したときのデータ、データメモリM(3)には所定のサ
ンプリングピッチをX軸、Y軸方向にそれぞれp/2ピ
ッチずらしたときのデータ、データメモリM(4)には
所定のサンプリングピッチのデータ(図8に示す従来と
同じデータ)、処理データメモリM(5)には各アドレ
スの最大値データ、処理データメモリM(6)には各ア
ドレスの最小値データがそれぞれ格納されることとな
る。又、現時点において、モニタ9には画像メモリ8、
即ちデータメモリM(4)のデータと同じデータが画像
表示されている。
【0030】次に、CPU10は処理終了の指令があっ
たか(表示画面を変えるか否か)判断し(手順S6 )、
検査員のキーボード11からのデータメモリの番号の指
示を待ち(手順S7 )、指示があれば該当するもののデ
ータを画像メモリ8へ転送し(手順S8 )、処理を手順
6 に戻す。指示されたメモリのデータの転送により、
当該データがモニタ9に画像表示される。
【0031】ここで、各メモリのデータがモニタ9に表
示された場合の画像を上記Siウエハの例により説明す
る。図5は表示画像を説明する図である。この図で、1
はSiウエハの画像、Rは走査範囲、M(1)〜M
(5)はこれに対応するメモリの画像を示す。又、F1
は大きな欠陥、F2 、F3 は小さな欠陥を示す。欠陥F
1は、欠陥が大きいので全ての画面で表示されている。
しかし、小さな欠陥F2 はデータメモリM(2)とデー
タメモリM(5)のデータ表示の場合のみ画面に現わ
れ、又、小さな欠陥F3 はデータメモリM(3)と処理
データメモリM(5)のデータ表示の場合のみ画面に現
われる。即ち、データメモリM(1)、M(4)のデー
タは欠陥F2 、F3 を観察できず、データメモリM
(2)のデータは欠陥F3 を、又、データメモリM
(3)のデータは欠陥F2 を観察できない。しかし、処
理データメモリM(5)のデータは各アドレスの最大値
のデータであるので、各欠陥は全て観察される。
【0032】なお、被検体の肉厚が厚い場合は、超音波
の表面反射波と底面反射波との間に存在する欠陥エコー
(反射波)をゲートにより完全に分離できるので、欠陥
を欠陥エコーとして抽出することができ、その場合は最
大値データで観察できる。一方、肉厚が薄い場合は、欠
陥エコーを表面反射波又は底面反射波から分離すること
は困難になる。その場合にはゲートを底面反射波に合わ
せることになるが、このようにすると欠陥が存在する部
分のエコーは欠陥が存在しない部分のエコーに比較し
て、欠陥部で減衰される分だけ低いレベルとなる。この
場合には、最小値データを用いることとなり、欠陥が影
(暗く映像化されている)となる。又、表面欠陥をみる
場合も、表面欠陥が存在する部分のエコーは表面欠陥が
存在しない部分のエコーに比較して、欠陥部で散乱する
分だけ低いレベルとなり、同様に最小値データを用いる
ことにより欠陥を見出すことができる。
【0033】本実施例を、本実施例と同じくサンプリン
グピッチを所定のピッチの1/2とした前述の従来装
置、即ち、被検体1を4回走査し、4つに分割して表示
し、又はそれらをプリントしてつなぎ合わせ、1つの画
面を作成する方法と比較すると、本実施例では、画像メ
モリ8以外にもこれと同一アドレスを有する4つのデー
タメモリを設け、所定のサンプリングピッチでのデー
タ、X軸方向に1/2ピッチずらしたサンプリングデー
タ、Y軸方向に1/2ピッチずらしたサンプリングデー
タ、X軸、Y軸方向にそれぞれ1/2ピッチずつずらし
たサンプリングデータを各データメモリに別々に格納す
るようにしたので、個々のデータメモリのデータでSi
ウエハ1の全体を1画面内に表示することができ、欠陥
の位置をSiウエハ全体のなかの位置として把握するこ
とが容易となる。又、このように全体像を維持しながら
ピッチをずらしたサンプリングデータを表示することが
できるので、精度の高い信頼性のある検査を行なうこと
ができる。さらに、単にメモリ領域(RAM)を増やす
だけであるので、近年のメモリ用半導体素子の低価格化
を考慮すると、モニタ9を高解像度のモニタに変換する
場合に比較し、コストの増加はほとんど問題にならな
い。さらに又、最大値データ又は最小値データを用いれ
ば同じく全体像を維持しながら1画面のみで全ての欠陥
を確実に検出することができる。
【0034】これに対して従来方法ではSiウエハ1の
1/4の画面表示となるので、欠陥位置をSiウエハ全
体のなかでの位置として把握することが困難である。
又、4つの画面の各境界部分は画面の縁部になるので、
その部分の欠陥を見落とすおそれが大きくなる。さら
に、当該境界近辺に欠陥が見出された場合、映像上で観
察し易くするため、当該欠陥を画面中央に表示するのが
通常であるが、そのためには再度走査を行なわねばなら
ず、手間と時間を要するばかりでなく、その場合、Si
ウエハ全体のなかでの位置の把握が益々困難になる。
【0035】以上、本実施例を説明した。そして、この
説明では、走査範囲が数百mmの被検体の検査を行なう
超音波検査装置を例示した。しかし、本発明は、このよ
うな超音波検査装置のみでなく、数mm以下の走査範囲
で微細な超音波検査を行なう装置、例えば超音波顕微鏡
にも適用することができる。
【0036】さらに上記実施例の説明中、被検体1とし
てSiウエハを例示した。しかし、本発明を他の種々の
被検体に適用できるのは当然である。又、サンプリング
ピッチを、モニタ9の映像表示ドット数と走査範囲とで
定まる所定のサンプリングピッチの1/2とする例につ
いて説明したが、これに限ることはなく、さらに小さな
サンプリングピッチを採用することもできる。この場
合、さきに述べたようにデータメモリの数はこれに応じ
て増加する。さらに、超音波ビームによる走査をXYZ
スキャナ5およびスキャナコントローラ6で行なう例に
ついて説明したが、走査は、特開昭63−177056
号公報に示されるような電子走査方式で行なうこともで
き、又、X軸、Y軸とも電子走査(2次元アレイプロー
ブ)とすることもできる。
【0037】さらに又、上記実施例の説明では、統計的
処理として各データメモリの同一アドレスの各データの
うちの最大値と最小値を取り出す例について説明した
が、統計的処理の基礎となる各データメモリのデータを
順次表示するだけでも当然、高精度の欠陥検出が可能で
あるので、この場合には、統計的処理は不要である。逆
に、上記最大値又は最小値の取り出し処理のみで欠陥検
出を充分有効に行なうことができる場合には、統計的処
理の基礎となるデータを各データメモリに格納する必要
はなく(各データメモリは不要)、この場合、入力され
る各サンプリングデータに番号を付し、予め定められた
番号のデータが 全部収集された時点でそれらの最大値
又は最小値を取り出して画像メモリ8に転送すればよ
い。例えば、上記実施例の場合、データA1 が1番、デ
ータA2 が2番、…………、データA10が10番、デー
タB1 が11番、データB2 が12番、データB3 が1
3番、…………、データJ2 が99番、データJ1 が1
00番と決めておくと、CPU10は12番のデータ
(データB2 )がサンプリングされた時点で1番、2
番、11番、12番のデータを集めてそのうちの最大値
又は最小値を選択し、画像メモリ8に転送することとな
る。又、統計的処理は、上記最大値や最小値に限ること
はなく、例えば平均値を演算する処理や中央値を選択す
る処理等があり、必要に応じてこれらの1つ又は2つ以
上を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、所定の
サンプリングピッチより小さいピッチを定め、所定ピッ
チ毎のデータ、所定ピッチからずれたピッチのデータを
それぞれ同一アドレスを有する異なるデータメモリに格
納し、いずれかのデータメモリを選択してそれに格納さ
れているデータを画像メモリに転送し、これを表示する
ようにしたので、個々のデータメモリのデータで被検体
検査範囲全体を1画面内に表示することができ、欠陥の
位置を検査範囲全体のなかの位置として把握することが
容易となる。又、このように全体像を維持しながらピッ
チをずらしたサンプリングデータを表示することができ
るので、精度の高い信頼性のある検査を行なうことがで
きる。さらに、単にデータメモリ(RAM又はその領
域)を増やすだけであるので、高解像度の高価なモニタ
を用いる場合に比較し、コストの増加を大幅に抑制する
ことができる。さらに又、統計的処理データを用いれば
同じく全体像を維持しながらその処理に特有の画像を得
ることができる。又、統計的処理で充分に検査の目的を
達することが可能な場合には、走査中に統計的処理を行
なうことにより同一アドレスを有する異なるデータメモ
リは不要となり、さらにコストを低下させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る超音波検査装置の構成図
である。
【図2】サンプリング位置を説明する図である。
【図3】図1に示すメモリ領域の内容を説明する図であ
る。
【図4】図1に示す実施例の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図5】図1に示すモニタの画像を説明する図である。
【図6】従来の超音波検査装置の構成図である。
【図7】サンプリング位置を説明する図である。
【図8】図6に示すメモリ領域の内容を説明する図であ
る。
【図9】被検体と走査範囲の関係を説明する図である。
【図10】サンプリング位置を説明する図である。
【図11】サンプリング位置を説明する図である。
【図12】被検体と走査範囲の関係を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 被検体 2 水槽 3 超音波プローブ 5 XYZスキャナ 6 スキャナコントローラ 7 超音波探傷器 8 画像メモリ 9 モニタ 10 CPU 11 キーボード 12 メモリ群

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波プローブにより超音波ビームを発
    生し、この超音波ビームで被検体を2次元走査して超音
    波データのサンプリングを行ない、このサンプリングに
    より得られた超音波データを画像メモリに格納し、格納
    されたデータを表示部に表示する超音波検査装置におい
    て、所定ピッチ毎のサンプリングにより得られた超音波
    データを格納するデータメモリと、このデータメモリと
    同一アドレスを有し、かつ、前記各所定ピッチの間に存
    在する少なくとも1つの定められたサンプリング位置に
    おけるそれら各サンプリング位置の超音波データを、各
    所定ピッチ間の対応する各サンプリング位置毎に格納す
    る複数の他のデータメモリと、前記データメモリおよび
    前記他のデータメモリのうちの任意のものを選択して格
    納されているデータを画像メモリに転送するデータ転送
    手段とを設けたことを特徴とする超音波検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波検査装置におい
    て、前記データメモリおよび前記他のデータメモリの同
    一アドレスの各データを統計的に処理する統計処理手段
    と、前記データメモリと同一アドレスを有し、かつ、前
    記統計処理手段により得られたデータを格納する処理デ
    ータメモリと、この処理データメモリを選択して格納さ
    れているデータを前記画像メモリに転送する他のデータ
    転送手段とを設けたことを特徴とする超音波検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記統計処理手段に
    よる処理は、最大値選択、最小値選択、平均値演算、中
    間値選択のうちの少なくとも1つであることを特徴とす
    る超音波検査装置。
  4. 【請求項4】 超音波プローブにより超音波ビームを発
    生し、この超音波ビームで被検体を2次元走査して超音
    波データのサンプリングを行ない、このサンプリングに
    より得られた超音波データを画像メモリに格納し、格納
    されたデータを表示部に表示する超音波検査装置におい
    て、所定のサンプリングピッチより小さいピッチでサン
    プリングを行なうサンプリング手段と、このサンプリン
    グ手段により得られた超音波データを格納するデータメ
    モリと、このデータメモリにおける各データのうち前記
    所定ピッチおよびこの所定ピッチの1つの位置と次の位
    置との間に存在するサンプリング位置における各サンプ
    リングデータを統計処理する統計処理手段と、この統計
    処理手段により得られたデータを前記画像メモリに転送
    するデータ転送手段とを設けたことを特徴とする超音波
    検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記統計処理手段に
    よる処理は、最大値演算、最小値演算、平均値演算、中
    間値選択のうちの少なくとも1つであることを特徴とす
    る超音波検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記統計処理手段に
    よる処理は、前記2次元走査中に実施されることを特徴
    とする超音波検査装置。
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