JPH0724318B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JPH0724318B2
JPH0724318B2 JP32423188A JP32423188A JPH0724318B2 JP H0724318 B2 JPH0724318 B2 JP H0724318B2 JP 32423188 A JP32423188 A JP 32423188A JP 32423188 A JP32423188 A JP 32423188A JP H0724318 B2 JPH0724318 B2 JP H0724318B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、低しきい値電流で発振し、かつ低電流で動
作可能な半導体レーザ装置に関するものである。
低電流で動作する半導体レーザは、CDレーザの小型化や
携帯用化に伴って乾電池で駆動できる低電流動作の可能
なことが要求されてきており、そのためには半導体レー
ザダイオード自身の洩れ電流を少なくしたり、効率を上
げるなど素子構造から考える必要がある。
〔従来の技術〕
第4図は従来の内部ストライプ形半導体レーザ装置の断
面図であり、この図において、1はp型GaAs基板、2は
n型GaAs電流ブロック層、3はp型AlGaAs下クラッド
層、4はp型GaAs活性層、5はn型AlGaAs上クラッド
層、6はn型GaAsコンタクト層であり、7はレーザ発振
に供する電流の流れるストライプ溝(V溝)、8および
9はそれぞれp側およびn側電極である。
第5図(a)〜(d)は上記従来の半導体レーザ装置の
製造方法を説明するための各段階における断面図である
が、その大略は第4図についての装置の構成から明らか
であるので、重複を避けてその概略を説明する。
まず、p型GaAs基板1上にn型GaAs電流ブロック層2を
成長(第1エピタキシャル成長層)させる〔第5図
(a)〕。次にこのエピタキシャルウエハに写真製版技
術およびエッチング技術を使って電流パスとなるストラ
イプ溝7を形成する〔第4図(b)〕。さらに、多層エ
ピタキシャル成長により、p型AlGaAs下クラッド層3,p
型GaAs活性層4,n型AlGaAs上クラッド層5およびn型GaA
sコンタクト層6を連続成長(第2エピタキシャル成長
層)する〔第5図(c)〕。次にウエハプロセス技術に
より、研磨および電極形成を行い半導体レーザ装置を完
成させる〔第5図(d)〕。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の半導体レーザ装置は、レーザ発振に供する活性領
域以外に無効電流が流れてしまい、低しきい値,低電流
動作の可能な半導体レーザ装置を得ることができないと
いった問題点があった。無効電流の発生する主な原因は
主に次の5つがある。
n型GaAs電流ブロック層2の成長不良 n型GaAs電流ブロック層2の結晶欠陥 V溝7形成時の写真製版のパターン欠陥 n型GaAs電流ブロック層2のキャリア濃度の低下 高電圧印加時のトンネル現象 この発明は、上記従来の問題点を解消するためになされ
たもので、低しきい値,低電流動作可能で高効率の半導
体レーザ装置を得ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る半導体レーザ装置は、半導体基板を半絶
縁性とし、ストライプ溝と最も近接する半導体基板を裏
面に達するまでエピタキシャル層で形成するか、もしく
は内部ストライプと最も近接する半導体基板を裏面に達
するまで開孔し、この開孔部を電極金属で埋め込んだも
のである。
〔作用〕
この発明においては、無効電流の流れる部分を高抵抗と
したことにより、電流はストライプ溝に集中して流れ
る。
〔実施例〕
以下、この発明について説明する。
第1図はこの発明の一実施例を示す半導体レーザ装置の
断面図である。第1図において、11は半絶縁性GaAs基
板、12はp型GaAsエピタキシャル層、13はこのp型GaAs
エピタキシャル層12により形成された電流パス領域であ
り、また、2〜9は第4図に示す従来の半導体レーザ装
置と同じ機能を持つものである。
第2図(a)〜(d)はこの発明に係る半導体レーザ装
置の製造方法を説明するための各段階における断面図で
ある。
まず、半絶縁性GaAs基板11上に写真製版技術により図示
はしないがレジストマスクを約5μmの幅でストライプ
状の窓を形成し、Br2-CH3OHあるいはNH3OH/H2O2混液等
の反応律速形のエッチング液でエッチングし、逆V溝形
に穴を形成する。この方向へのエッチングは横方向<11
1>方向へはほとんど進まず、深さ方向<100>方向への
み進んでいく。そのため、窓の幅は広がらずに深さ方向
へ深くエッチングは進む〔第2図(a)〕。この穴を形
成をした半絶縁性GaAs基板11上に、液相エピタキシャル
成長法により、p型GaAsエピタキシャル層12およびn型
GaAs電流ブロック層2を連続的にエピタキシャル成長す
る。ここで液相エピタキシャル成長法は穴の部分の成長
速度が早く、最表面の平坦部の成長部の成長速度が遅い
ため、表面平坦にp型GaAsエピタキシャル層12が成長す
る〔第2図(b)〕。次に窓部とストライプ溝形成部を
きっちりと合わせて、ストライプ溝7を形成する〔第2
図(c)〕。さらに、それを基板にしてp型AlGaAs下ク
ラッド層3,p型GaAs活性層4,n型AlGaAs上クラッド層5、
およびn型GaAsコンタクト層6を形成した後、ウエハプ
ロセス技術を経て半絶縁性GaAs基板11を所定の厚みに形
成する〔第2図(d)〕。
この発明に係る半導体レーザ装置は、上記説明でも明ら
かなように、5μm窓部以外は半絶縁性であるため、こ
の部分への無効電流は全く流れない。例えば従来の半導
体レーザ装置のしきい値電流は約30mAであるが、この発
明によれば、15mAとほぼ理論値に近い値となる。すなわ
ち、約半分の15mAの無効電流がなくなり、低しきい値
で、しかも効率の良い半導体レーザ装置が得られる。
また、上記実施例では半絶縁性GaAs基板11の加工を反応
律速形のエッチング液を用いる方法を述べたが、RIEや
スパッタ法によっても良い。
第3図(a)〜(g)はこの発明の半導体レーザ装置の
他の製造方法を説明するための工程断面図である。
この工程は、まず、半絶縁性GaAs基板11に逆V形の溝を
形成する〔第3図(a)〕。このウエハを基板としてp
型またはn型AlGaAs層14の溝を埋めるように成長させ、
順次p型GaAsエピタキシャル層12,p型GaAs電流ブロック
層2を形成する〔第3図(b)〕。その後、窓上部にV
溝7を形成する〔第3図(c)〕。さらに、これを基板
としてp型AlGaAs下クラッド層3,p型GaAs活性層4,n型Al
GaAs上クラッド層5,およびn型GaAsコンタクト層6の各
層を連続成長する〔第3図(d)〕。その後、ウエハプ
ロセス工程で裏面研磨により約85μmに研磨する〔第3
図(e)〕。裏面をHFにより溝部のp型またはn型AlGa
As層14のみを選択的にエッチング除去する。HFはGaAsと
AlGaAsのエッチングに選択性があり、AlGaAs層のみをエ
ッチングし、GaAs層は全くエッチングしない液であるた
め、第3図(f)のような構造が形成できる。次に選択
エッチングで除去した穴部15にp側電極としてメタル16
をメッキ等により埋め込みバイアホール形とする〔第3
図(g)〕。
上記製造方法によれば、発振に寄与しない無効電流の防
止だけではなく、発熱源である活性領域のすぐ近くに電
極が形成できるので、放熱効率が良い。そのため、低し
きい値電流,低電流動作で、発振の効率が良く、しかも
温度特性の良い理想的な半導体レーザ装置が得られる効
果がある。
また、上記実施例では全てGaAs,AlGaAs系を例にとって
説明したが、InP,InGaAsP系など、他のIII-V,II-VI族化
合物半導体およびその混晶の場合にも同様であり、しか
も、導電形がp,n逆の場合でも全く同様の効果を示すも
のである。
〔発明の効果〕
以上説明したようにこの発明は、半導体基板を半絶縁性
とし、ストライプ溝と最も近接する半導体基板を裏面に
達するまでエピタキシャル層で形成するか、もしくは内
部ストライプと最も近接する半導体基板を裏面に達する
まで開孔し、この開孔部を電極金属で埋め込んだので、
溝部以外に流れる電流を半減せしめることができ、低し
きい値電流,低電流動作で、かつ発振効率のよい半導体
レーザ装置が得られる。しかも開孔部内はエピタキシャ
ル層または電極金属が埋め込まれているので、拡散層な
どと違って熱抵抗が低く、かつ無効電流を防止する効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す半導体レーザ装置の
断面図、第2図は、第1図の半導体レーザ装置の製造工
程を示す断面図、第3図はこの発明の半導体レーザ装置
の他の製造工程を示す断面図、第4図は従来の半導体レ
ーザ装置を示す断面図、第5図は、第4図の半導体レー
ザ装置の製造工程を示す断面図である。 図において、1はp型GaAs基板、2はn型GaAs電流ブロ
ック層、3はp型AlGaAs下クラッド層、4はp型GaAs活
性層、5はn型AlGaAs上クラッド層、6はn型GaAsコン
タクト層、7はストライプ溝、8はp側電極、9はn側
電極、11は半絶縁性GaAs基板、12はp型GaAsエピタキシ
ャル層、13は電流パス領域、14はp型またはn型AlGaAs
層、15は穴部、16はメタルである。 なお、各図中の同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部ストライプ形半導体レーザ装置におい
    て、半導体基板を半絶縁性とし、ストライプ溝と最も近
    接する半導体基板を裏面に達するまでエピタキシャル層
    で形成するか、もしくは前記内部ストライプと最も近接
    する半導体基板を裏面に達するまで開孔し、この開孔部
    を電極金属で埋め込んだことを特徴とする半導体レーザ
    装置。
JP32423188A 1988-12-21 1988-12-21 半導体レーザ装置 Expired - Lifetime JPH0724318B2 (ja)

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JPH08307001A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Mitsubishi Electric Corp 半導体レ−ザダイオ−ドおよびその製造方法

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