JPH072424Y2 - 容 器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は酒、薬、調味料、シャンプー、化粧料等の液体
を収納して簡単に取り出すことができる容器に係わり、
特に上記液体を入れ得るカップを体裁良く且つ確実に収
納することができる容器に関するものでるあ。

〔従来の技術〕

従来のウイスキー等の酒を収納する携帯用瓶等の容器に
おいては瓶の開口首部にカップを単に被覆して構成して
いた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら従来のこの種容器はカップが固定されてお
らず、瓶の厚みより大きいので、体裁が悪く、カップが
瓶の開口首部から簡単に脱落し易く、そのため販売等に
際しては収納箱に入れて保管や運搬をしなければなら
ず、しかも収納箱から出した後は特に携帯に不便である
等の問題点があった。

本考案は上記の点に鑑み開発された全く新規な容器を提
出することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕 即ち本考案は、 「器本体と該器本体の開口首部に嵌着し得るキャップと
器本体の開口首部及びそれに続く上部を被覆し得る蓋と
より構成される容器において、上記蓋の天井面にカップ
胴部が通過可能な開口穴を設けると共に該蓋を器本体の
上部に沿って昇降自在に取り付け、該蓋の開口穴を嵌着
塞閉可能な底部形状を有するカップを上記キャップ上に
被覆し、更に器本体の上部外周面及び蓋の内周面の所定
位置に相互に係合し得る係止手段を設けたことを特徴と
した容器。」 を要旨とするものである。

〔作用〕

本考案においては上述の如く、器本体の開口首部及びそ
れに続く上部を被覆し得る蓋を器本体に沿って昇降でき
るように被覆し、蓋の天井面に開口穴を設け、その開口
穴を嵌着塞閉して蓋の一部としても機能するカップをキ
ャップ上に被覆したので、液体を定量注入し得るカップ
を脱落しないよう確実に収納することができ、しかも、
蓋を下降させることによってカップの嵌着が自然に解除
されてカップや開口首部を蓋の開口穴からそれぞれ露出
させ、器本体内の液体をカップ内に注入して使用するこ
とができ、注入後は蓋を上昇させると共にカップをキャ
ップ上に再び被覆して、蓋の開口穴をカップにより嵌着
塞閉することによって簡単に元の状態に復することがで
きる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図は本考案の容器の使用状態を示す斜視図、第２図
は構成部品を示す斜視図、第３図（Ａ）、（Ｂ）は使用
状態を示す説明図、第４図は閉じた状態を示す斜視図で
ある。

第１図〜第４図において、１は液体を収納し得るガラ
ス、合成樹脂等からなる小型形状の器本体であって、上
端には開口首部２が設けられると共に器本体１の上部1a
はそれに続く下部1bよりやや小さい径で構成されてい
る。この器本体１の上部1aの外周面所定位置には２個の
凹条溝3a、3bが上下に所定間隔を保って設けられてい
る。４は開口首部２に螺合し得るキャップである。５は
器本体１の上部1aに昇降自在に被覆し得る蓋であって、
器本体１の下部1bとほぼ等しい外径をもって形成され、
且つこの蓋５の天井面には後述のコップの胴部7aが通過
可能で開口首部２も通過可能な開口面積からなる開口穴
６が形成され、更にその下端内周縁には前記凹溝3a、3b
に係合し得る突条5aが突設されている。７は液体を注入
し得るカップであって、特に上記蓋５の開口穴６に嵌着
されて該穴６を塞ぐことができる底部形状を有するもの
であり、例えばカップ７は本実施例においてはカップ胴
部7aから突出した底面部８を有し、カップ胴部7aに開口
穴６の端縁に嵌着できるように係止突起９を設けて構成
されている。

本考案の容器の組立構成に当たっては、第３図及び第４
図に示すように、器本体１の開口首部２にキャップ４を
螺合し、器本体１の上部1aに蓋５を被覆し、蓋５の下端
に設けられた突条5aを上部1aの外周面に設けられた凹溝
3aに係合し、その上からカップ７を逆にして開口穴６か
ら係止突起９が開口穴６の端縁に係止嵌着されるまで嵌
入し（第３図（Ａ））、カップ７の底面部８にて開口穴
６を塞ぐことにより（第４図）、全体の組立を行う。

次に器本体１内の液体を取り出す際には、蓋５を下方に
押し下げ、カップ７の係止突起９の嵌着を解除し、その
後に突条5aを器本体１の下方の凹溝3bに係合させる（第
３図（Ｂ））。これにより蓋５の開口穴６からカップ７
を露出させ、カップ７及びキャップ４を次々に開口首部
２から取り外し、この状態でカップ７内に器本体１内の
液体10を注出して取り出すことができる（第１図）。

一定量の液体を取り出した後は、開口首部２をキャップ
４で閉鎖し、その後蓋５を押し上げて突条5aを凹溝3aに
係合させ、次いでカップ７を開口穴６から嵌入すること
により、携帯可能な元の状態に戻すことができる。

尚、上記実施例における凹溝3a、3b及び突条5aはそれぞ
れ器本体１と蓋５とに逆に設けることも可能であり、更
に外周或いは内周の全面に設けることも又はその一部に
設けることも可能である。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案容器は特に蓋とカップとを
前記の如く構成してなるため、常に、カップを蓋の一部
としても機能するよう体裁良く且つ脱落し難いよう確実
に収納することができ、従って、外観が美しいと共に衛
生的であり、またカップが瓶から脱落する虞れがないの
で携帯で極めて便利である。しかも蓋は器本体に沿って
昇降することができるので、蓋の下降により開口穴から
カップ、キャップ、開口首部等をそれぞれ露出させ、器
本体内の液体を簡単に注出することができ、液体注出後
は蓋の押し上げとカップの嵌着により簡単かつ確実に元
の状態に戻すことができる。そして、全体に構造が簡易
であり安価に大量生産することができる等の種々の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の使用状態を示す斜視図、第２図は
構成部品を示す斜視図、第３図は使用状態を示す説明
図、第４図は閉じた状態を示す斜視部である。 １……器本体、1a……上部 ２……開口首部、４……キャップ ５……蓋、６……開口穴 ７……カップ、7a……カップ胴部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】器本体と該器本体の開口首部に嵌着し得る
   キャップと器本体の開口首部及びそれに続く上部を被覆
   し得る蓋とより構成される容器において、上記蓋の天井
   面にカップ胴部が通過可能な開口穴を設けると共に該蓋
   を器本体の上部に沿って昇降自在に取り付け、該蓋の開
   口穴を嵌着塞閉可能な底部形状を有するカップを上記キ
   ャップ上に被覆し、更に器本体の上部外周面及び蓋の内
   周面の所定位置に相互に係合し得る係止手段を設けたこ
   とを特徴とした容器。