JPH07241433A - 悪臭気ガスの生物処理方法及びその装置 - Google Patents

悪臭気ガスの生物処理方法及びその装置

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JPH07241433A
JPH07241433A JP6058172A JP5817294A JPH07241433A JP H07241433 A JPH07241433 A JP H07241433A JP 6058172 A JP6058172 A JP 6058172A JP 5817294 A JP5817294 A JP 5817294A JP H07241433 A JPH07241433 A JP H07241433A
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JP
Japan
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malodorous gas
hollow cylindrical
biological treatment
cylindrical body
water
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JP6058172A
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Tokihiko Koyama
時彦 小山
Jun Hasegawa
潤 長谷川
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 悪臭ガスを安定して連続的に生物処理するた
めの装置の提供。 【構成】 特定の合成繊維不織布を中空筒状体に形成し
て所定の臭気分解微生物を担持してハウジング内に充填
して悪臭ガスを処理して脱臭する悪臭生物処理装置。悪
臭生物処理装置において、中空筒状体が円筒体であり、
ハウジング内に充填密度40〜80%で充填されること
が好ましい。また、好ましくは、ハウジングが、少なく
とも悪臭ガス導入口及び処理ガス排気口を有し、充填中
空筒状体の上部に散水手段が配設されると共に、散水液
排出手段を有し、更に、底部に散水液を保持し、保持さ
れる散水液の液面レベル及びpH値の制御手段を有する
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は悪臭気ガスの生物処理方
法及びその装置に関し、特に、し尿、下水、各種工場等
の排水等が発生する悪臭気を微生物処理して除去する悪
臭気ガスの生物処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、し尿処理場、下水処理場、食品工
場、その他各工場等の排水処理場で発生する悪臭を脱臭
する方法として、薬液洗浄法、燃焼法、活性炭吸着法、
生物処理法、オゾン酸化法等がある。これらは、臭気や
各処理液の種類等各処理条件に合わせて、それぞれ好適
な方法が選定され使用されている。しかし、これらの方
法には、専用の比較的大きな脱臭設備が必要となり設備
費が嵩むだけでなく、用役費も必要である。例えば、薬
液洗浄法では酸やアルカリの薬液代、燃焼法では燃料
代、活性炭吸着法では活性炭の費用、オゾン酸化法では
電気代等それぞれ多大な費用を必要とする。このため、
近年、用役費が嵩まず、処理コストが安価な生物脱臭処
理法が注目され、液相及び固相の生物処理法が提案され
ている。これらのうち、固相生物脱臭処理法は、主に、
脱臭塔内部に充填された担持体に所定の微生物を保持さ
せ、この微生物担持体に水または微生物の栄養源を含む
水溶液を散水すると共に悪臭ガスを通過させ脱臭するも
のである。
【0003】この場合、所定の微生物を担持する担持体
として親水性と疎水性の2種類があるが、親水性の担持
体は、一般的に、微生物保護のために散水を行うと親水
性が高く担持体が膨潤し圧密化が起こり圧力が上昇し易
い、また、微生物が増殖するにつれ担持体の空隙部の閉
塞が起こり、圧力損失が上昇するおそれがあった。ま
た、プラスチック、砂利、スポンジ等の従来から用いら
れている通常の微生物用担持体は、親水性及び疎水性の
いずれであっても、微生物の馴養に時間がかかり汚染
水、悪臭ガスを安定に生物処理するまでに長時間を要す
る欠点があった。このため疎水性の担持体として、疎水
性繊維の3次元的絡合体の不織布を担持体として用いる
ことが提案された。例えば、出願人は特開昭61−14
9085号及び特開平1−317390号公報で汚水処
理用の不織布担持体を提案した。また、特開平4−29
715号公報には悪臭固相脱臭用の微生物担持体として
所定の不織布の使用が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平4−29715号で提案される不織布担持体は、単
に合成繊維を平板状に加工したものであり、親水性担持
体とは異なり膨潤はしないものの、親水性担持体と同様
に微生物の増殖により空隙部が閉塞し易く、圧力損失が
上昇し処理操作の継続が不可能となるおそれがある。更
に、固相処理反応とはいえ、不織布担持体には所定の水
分を保持させて脱臭処理を行う必要がありるため、平板
状不織布担持体では水分保持量により変形等が起こり、
部分的圧密化が生じて圧力損失が増大したり、処理が不
安定となるおそれもある。一方、上記特開昭61−14
9085号及び特開平1−317390号公報記載の汚
水処理用の不織布担持体は、出願人により開発されたも
のであり、水溶液中に浸漬状態で水処理等に用い優れた
効果を有し実績もあるが、固相生物脱臭用担持体として
の適用の良否は不明である。近年、地球規模での地水、
大気汚染が問題となり、生活環境周辺に与える影響が大
きな排出物に対し、種々の取締り規制が厳格となり、悪
臭気に対しても従来より数段厳しく規制されるようにな
っている。従って、悪臭気ガスを処理して脱臭できる簡
便な方式の開発が要望されている。
【0005】本発明は、上記した従来の悪臭ガスの生物
処理技術を鑑み、特に、そのための担持体について検討
し、特に、微生物生息に必要な散水を行っても、担持体
の膨潤圧密化による圧力上昇や、微生物増殖による空隙
部閉塞によって生じる圧力の上昇がなく、且つ、水分保
持による変形も生じることなく、長期間低い圧力損失で
良好な脱臭処理を安定して行うことができる悪臭気ガス
の生物処理方法及びその装置の提供を目的とする。この
ため、出願人が先に汚染水処理用として前記特開平1−
317390号公報で提案した不織布担持体を生物脱臭
処理用に適用できるか否か検討した。その結果、脱臭処
理においては、散水により所定の水分量を保持させる必
要は有るものの、ガスが流通するため、常時水溶液が流
通する汚水処理用とは適用条件も種々異なることが知見
され、本発明に到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、200
〜450℃で表面熱加工し、更に、厚さ1〜5mm、単
位面積重量30〜600mg/cm2 に圧縮処理した比
重2.0未満の合成繊維不織布からなる中空筒状体に所
定の臭気分解微生物を担持してハウジング内に充填して
なることを特徴とする悪臭気ガスの生物処理装置が提供
される。本発明において、前記中空筒状体の筒部径方向
の圧縮重量が150g以上であることが好ましく,また
中空筒状体は円筒体が好ましい。更に、前記不織布によ
り構成される中空筒状体をハウジング内に充填密度40
〜80%に充填することが好ましい。
【0007】また、本発明は、上記悪臭気ガスの生物処
理装置において、上記中空筒状体に水を保持させた状態
で、悪臭気ガスを流通接触させることにより悪臭気を除
去する悪臭気ガスの生物処理方法を提供する。更に、本
発明は、悪臭気ガスを、所定の臭気分解微生物を担持し
た200〜450℃で表面熱加工し、更に、厚さ1〜5
mm、単位面積重量30〜600mg/cm2 に圧縮処
理した比重2.0未満の合成繊維不織布からなる中空筒
状体と、水分の存在下で接触し悪臭気を除去することを
特徴とする悪臭気ガスの生物処理方法を提供する。
【0008】
【作用】本発明は上記のように構成され、脱臭処理用担
持体として、表面熱加工して圧縮処理した不織布からな
り、中空筒状体の特定形状の担持体を用いることによ
り、圧損失が極めて小さく、また、水分を保持しても変
形することがない。また、表面熱加工した合成繊維不織
布は、その表面において各繊維同士の絡合が強固にな
り、脱臭用微生物のための散水を繰り返しても膨潤や変
形することがない。更に、熱加工、圧縮処理によっても
不織布が有する高度の通気性は失われることがない上、
ケバ立ちがなくなり表面が円滑化され、且つ、剛体化さ
れるため、所定量の充填によっても圧縮変形がなく、脱
臭のための微生物繁殖に要する十分な表面積を確保する
ことができると同時に、微生物が増殖した場合でも閉塞
されることがない。また、上記のように特定の不織布を
中空筒状体に形成した担持体に、所定の臭気分解微生物
を担持して、悪臭気ガスを水と共に接触させることによ
り、閉塞等が生じることなく長期間安定して円滑に悪臭
気ガスの脱臭処理をすることができる。
【0009】本発明の中空筒状体を形成する合成繊維不
織布は、合成繊維をウェッブ状に積層し機械的、化学的
に絡合されたものであり、特に、製法等に制限されず衣
料用、医療用、建材等の保温材として使用されよく知ら
れているものを用いることができる。また、200〜4
50℃の表面熱加工、厚さ1〜5mmで単位面積重量3
0〜600mg/cm2 への圧縮処理及び筒状体の形成
は、上記従来公知の不織布を用い、適宜、その表面を熱
処理し、圧縮処理して、筒状体に成形することができ、
特に制限されるものでない。例えば、原反不織布は、通
常、繊維の太さ及び長さが複数種のものから形成されて
おり、それらの短繊維や細繊維等を溶融収縮して原反に
おける各繊維を強固に絡合させるため予め熱風処理した
後に、表面熱加工を行うのが好ましい。表面熱加工は、
上記原反不織布を200〜450℃の加熱金属板等で表
面処理すればよく、圧縮処理を兼ねて所定間隙の加熱ロ
ーラ間を通過させて、一般に5〜10mmの厚さで、単
位面積重量が30〜600mg/cm2 の原反不織布を
約1〜5mmに圧縮して単位面積重量30〜600mg
/cm2 とし剛体化すると同時に、表面を熱加工により
円滑化することができる。また、筒状体は、上記の表面
熱加工、圧縮処理後の平板不織布を用い、所定の断面形
状の筒体に加熱溶融接合や接着剤等で接合して形成する
ことができる。通常、長辺部分を接合することにより形
成できる円筒体が好ましい。また、円筒体は高強度が得
られる上、目詰りすることなく好ましい。上記原反不織
布の表面熱加工及び圧縮処理は、前記した出願人提案の
特開平1−317390号公報記載のバイオリアクタ用
微生物担持体の製法を好適に適用することができる。
【0010】上記のようにして形成する中空筒状体は、
筒周面に対し軸と垂直方向に荷重を掛けた場合に、上部
周部が下方に変形し下部周部に接するときの重量を圧縮
重量とし、その圧縮重量が150g以上であることが好
ましい。圧縮重量が150g以上あれば、ハウジング内
の充填高さは、通常、約2〜3mであり、担持体の自重
により潰れるおそれがないためである。また、充填層が
3mを超える場合には、充填層を横型として悪臭気ガス
を流通させればよい。この圧縮重量を得るためには、中
空筒状体の径と長さ、及び上記の表面熱加工、圧縮処理
等を適宜選択することができる。例えば、表面熱加工し
た不織布を用いて形成した筒状体で厚さが1〜5mmで
あれば、上記圧縮重量は150g以上となる。上記提案
の水処理に使用する場合は、水溶液中に浮遊させ、且
つ、上部押さえを用い浸漬状態におき、下部から空気等
酸素含有ガスを供給するため、担持体への上方向荷重が
大きく400g以上の圧縮重量を要した。これに対し、
本発明の悪臭気ガス処理に用いる場合は、常時大気中で
あり、連続または所定間隔で散水して水分保持状態にす
ればよいため、圧縮重量は150g以上でよい。
【0011】本発明において、表面熱加工温度が200
℃未満であると所定の強度を得ることが難しく、また、
450℃を超えると原反不織布の空隙率が著しく低下
し、脱臭処理において閉塞し易くなり、好ましくない。
また、圧縮処理後の厚さが1mm未満であると筒状体に
成型した際、圧縮重量が150g以下となり、一方、5
mmを超えると筒状体に形成するのが難しくなり好まし
くない。この場合、単位面積重量30〜600mg/c
2 は、原反不織布厚さ、圧縮率、不織布を構成する合
成繊維の比重等と相関関係にあり、それらの条件に合わ
せて上記範囲で適宜選択することができる。単位面積重
量が30mg/cm2 未満であると不織布の比表面積が
小さく、微生物濃度を高く保持できない。一方、600
mg/cm2 を超えると空隙部が少なくなり、閉塞し易
くなり不都合が生じる。本発明において、不織布を構成
する合成繊維は、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイ
ロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリ
ル、ビニロン等公知の殆どの合成繊維を使用することが
できる。この場合、前記特開平1−317390号公報
で提案した汚水処理用の担持体においては、浮遊状態で
使用するため1.0未満の比重のものが選択されたが、
本発明の脱臭処理においてはその必要がなく、比重2.
0未満であればよい。合成繊維の比重が2.0を超える
と、担持体を支持する架台を強化する必要が生じるため
好ましくない。
【0012】本発明の臭気分解微生物を担持する中空筒
状体は、上記のように合成繊維で構成され疎水性であ
り、散水により繊維が膨潤することがなく初期の形態が
保持される。特に中空筒状体に形成されるため、絡合繊
維間の空隙部に散水された水分が保持された場合でも、
保持水分重量等自重により変形することもなく、長期間
にわたり円滑な脱臭ガス流通を確保することができる。
また、不織布が微生物に適した小さな空間が多く、微生
物を高濃度に保持することができる上、微生物による目
詰まりが少なく好ましい。これは、前記従来提案の単な
る平板状不織布担持体においては、担持体を全体的に支
持するように支持部材を配置する必要があり、的確な支
持がなされない場合には、担持体が変形し微生物による
目詰まりが生じるおそれもあり、脱臭処理が円滑でない
のに比し、生物脱臭に優れた特性を有する。また、中空
筒状体は、合成不織布で形成され繊維の空間部に於ける
気液の接触効率が高く、不織布合成繊維はろ過効果もあ
り、初期投入汚泥がろ過されるため、馴養に要する期間
が短縮できる特性も有する。
【0013】本発明の中空筒状体の直径や長さ等の大き
さは、脱臭処理条件に応じて、また、表面熱加工及び圧
縮処理後の不織布の性状に応じて、圧力損失を考慮して
適宜選択することができる。例えば、ハウジング内にラ
ンダム方式で充填する場合は、通常、筒状内接円直径が
約10〜100mm、長さが約10〜100mmのもの
が好ましい。特に、前記表面熱加工し圧縮処理等した合
成繊維の不織布で厚さ1〜5mmのものを中空円筒状体
に形成する場合は、その直径が10〜60mmで、長さ
が10〜60mmであるものが好ましく、更には前記処
理した不織布の厚さ2〜4mmで、直径15〜55m
m、長さ15〜55mmのものがより好ましい。上記の
範囲の上限より大きな厚さ、直径及び長さの組合わせの
場合には、圧力損失は低いが微生物を高濃度に保持でき
ないため好ましくない。一方、下限より小さな厚み、直
径及び長さの組合わせでは、微生物を高濃度に保持する
ことはできるが、圧力損失が高くなり好ましくない。
【0014】また、ハウジング内に、例えば、筒状体を
軸を水平に配置する共に段毎に軸方向を所定の角度でず
らして積層する方式、段毎に筒状体の軸を水平方向と垂
直方向に交互に配置して積層する方式等規則的な方式で
充填する場合は、通常、筒状内接円直径が約10〜10
0mm、長さが約100〜2000mmのものが好まし
い。特に、前記表面熱加工し圧縮処理等した合成繊維の
不織布で厚さ1〜5mmのものを中空円筒状体に形成す
る場合は、その直径が10〜60mmで、長さが200
〜1500mmであるものが好ましく、更には前記処理
した不織布の厚さ2〜4mmで、直径15〜55mm、
長さ500〜1000mmのものがより好ましい。ま
た、円筒筒状体の軸を水平にし、各段毎に90度の角度
で交差させる格子状に積層して充填するのが好ましい。
上記の組合せを外れる場合は、悪臭気ガスを処理しても
悪臭物質が処理されないまま排出される等の不都合が生
じ、好ましくない。また、充填に用いる中空筒状体は、
その径及び長さが同一のものでもよいし、2種以上組合
せて充填してもよい。
【0015】本発明の悪臭気ガスの生物処理装置は、上
記のように、所定の中空筒状体からなるを所定のハウジ
ング内に、充填率約40〜80%で規則的または不規則
的に充填配設して形成することができ、その後、臭気分
解微生物を担持して、悪臭気ガスの処理に供することが
できる。この場合、充填率は、所定の槽等のハウジング
には、例えば、縦型方式であれば、通常、上部に散水ノ
ズル、下部に散水用空間部を設けるため、最大で約80
%であり、また、充填率が40%未満となると実用上経
済性に乏しく好ましくない。
【0016】本発明の悪臭気ガスの生物処理方法は、上
記した特定の不織布で形成される中空筒状体から構成さ
れる担持体を所定のハウジング内に充填配設等して、適
宜臭気分解微生物を担持した後、散水等により、常時、
担持体に水分が保持される状態で被処理ガスの悪臭気ガ
スを流通接触させることにより、効果的に悪臭気を除去
することができる。また、悪臭気成分は微量であっても
鋭敏に感じとられることが多く、本発明の処理において
悪臭気ガスの大半の悪臭気成分を効率的に除去した後で
も、多少の臭気が残存する場合には、その後、更に、例
えば、活性炭等従来公知の脱臭剤で脱臭処理することに
より、殆ど悪臭気が感じられなくなるまで浄化すること
ができる。この場合、活性炭等の従来の脱臭剤を用いて
も、大量の悪臭気成分を処理するものでなく、費用が嵩
むこともない。
【0017】
【実施例】本発明について実施例に基づき、更に詳細に
説明する。但し、本発明は、下記の実施例に制限される
ものでない。なお、下記実施例において、不織布素材の
表面熱加工、圧縮処理及び中空円筒体の成形は、前記特
開昭1−317390号公報記載の装置を用いて行っ
た。 実施例1 ポリプロピレン製(比重0.90)で、繊維太さ80デ
ニールの繊維により形成された厚さ10mmの不織布を
用い、予め200℃で熱風処理し、更に表面熱加工及び
圧縮処理を400℃に加熱されたローラで圧着処理して
行い、厚さ3mm、単位面積当り重量100mg/cm
2 とした。得られた処理済不織布を用い、2600mm
に切断して外径55mmの中空円筒状に成形し、更に長
さが55mmとなるようにその間隔で切断し、圧縮重量
1000gの不織布中空円筒体を多数得た。
【0018】図1にその概要構成説明図を示した生物脱
臭装置に、得られた不織布中空円筒体をランダムに充填
して、脱臭処理を行った。図1において、脱臭塔1は、
200×200(mm)、高さ1500mmの直方体
で、下部に設けた格子状の支持板上に、上記で得られた
不織布中空円筒体を充填率67%で高さ1000mmに
ランダムに充填した充填床2を形成した。次いで、不織
布中空円筒体充填床2の上部より種汚泥として好気性消
化汚泥を20リットル添加し、硫化水素ガス20ppm
含有ガスを原臭気ガスとして、空間速度200/時間で
通気して、同時に、脱臭塔1下部に配設した補給水ライ
ン3より水を供給して底部に約300mmに水を貯留し
つつ散水ポンプ4を稼動させて、脱臭塔1上部に配設し
た散水ノズル7より15リットル/時間で散水して、臭
気ガス導入ライン8から原臭気ガスを不織布中空円筒体
に保持される水に吸収させ約1週間馴養を行った。
【0019】馴養後、同様に硫化水素ガス20ppm含
有ガスを原臭気ガスとして、空間速度500/時間で通
気して、1ヶ月間脱臭処理した。この間、連続して散水
ポンプ4を稼動させ、散水ノズル7より15リットル/
時間で散水した。また、底部に貯留する臭気ガス吸収水
溶液は、液面レベル調節計9により液面を所定に保持し
ながら、定期的に散水ポンプの稼動時にその一部を外部
に抜き出し排水すると共に、排水に見合う分量の水を補
給水ライン3より補給した。更に、原臭気ガスを吸収し
脱臭塔1の底部に貯留する水溶液のpHを7に維持する
ためpH調節計10で水溶液pH値を測定し、その値に
基づき中和剤タンク5から中和剤カセイソーダを適宜供
給添加してpH制御した。上記のように操作して、脱臭
塔上部からの脱臭ガス排出ライン11からの脱臭ガスの
硫化水素濃度をガスクロマトグラフィを用いて測定し、
且つ、充填床2による圧力損失をマノメータで測定し、
約1ケ月間連続運転した。その結果、その間は運転は安
定し、1ケ月後の脱臭ガスの硫化水素濃度は、1ppm
であり、圧力損失は5mm水柱/mであった。
【0020】実施例2 表面熱加工及び圧縮処理した不織布を、実施例1と同様
にして外径55mmの中空円筒状に成形し、長さが20
0mmとなるように切断して、中空円筒体を多数作製し
た。実施例1と同様の装置において、得られた中空円筒
体を軸を水平に配置すると共に、積層各段で軸の配置方
向を90度変えて格子状に規則的充填をして充填床を形
成した。この場合、充填床の高さは約1050mmであ
った。上記のように構成した脱臭塔を用い、実施例と同
様に、馴養、臭気ガス処理操作を行った。その結果、1
ケ月後の脱臭ガスの硫化水素濃度は、0.5ppmであ
り、圧力損失は8mm水柱/mであった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、悪臭ガス脱臭用の生物担持体
として、特定の合成繊維不織布からなる中空筒状体を用
いることにより、微生物に必要な水分を散水しても膨
潤、圧密化が起こらず、また、シート状のものに比べ微
生物増殖による目詰まりがないため圧力損失が少なく、
長期間安定して脱臭操作を行うことができる。更に、中
空筒状体であるため、強度が高く散水分保持及び自重に
よるつぶれがなく、所定の空隙率を有し気液の接触効率
が高く、高脱臭率を得ることができる。更にまた、合成
繊維不織布はろ過効果があり、初期投入汚泥がろ過さ
れ、馴養に要する期間が短縮できる。本発明は、上記の
優れた効果を有し、し尿処理場、下水処理場、食品工
場、各種工場排水などで発生した悪臭を除くのに好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の概要構成説明図である。
【符号の説明】
1 脱臭塔 2 充填床 3 補給水ライン 4 散水ポンプ 5 中和剤タンク 6 中和剤ポンプ 7 散水ノズル 8 臭気ガス導入ライン 9 液面レベル調節計 10 pH調節計 11 脱臭ガス排出ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/77 B01D 53/34 116 C

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 200〜450℃で表面熱加工し、更
    に、厚さ1〜5mm、単位面積重量30〜600mg/
    cm2 に圧縮処理した比重2.0未満の合成繊維不織布
    からなる中空筒状体に所定の臭気分解微生物を担持して
    ハウジング内に充填してなることを特徴とする悪臭気ガ
    スの生物処理装置。
  2. 【請求項2】 前記中空筒状体の筒部径方向の圧縮重量
    が150g以上である請求項1記載の悪臭気ガスの生物
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記中空筒状体が円筒体である請求項1
    または2記載の悪臭気ガスの生物処理装置。
  4. 【請求項4】 前記中空筒状体が、ハウジング内に充填
    密度40〜80%で充填されてなる請求項1、2または
    3記載の悪臭気ガスの生物処理装置。
  5. 【請求項5】 前記充填が不規則である請求項1〜4い
    ずれか記載の悪臭気ガスの生物処理装置。
  6. 【請求項6】 前記充填が前記中空筒状体を規則的に積
    層してなる請求項1〜4いずれか記載の悪臭気ガスの生
    物処理装置。
  7. 【請求項7】 前記ハウジングが、少なくとも悪臭ガス
    導入口及び処理ガス排気口を有し、充填中空筒状体の上
    部に散水手段が配設されると共に、散水液排出手段を有
    する請求項1〜6いずれか記載の悪臭気ガスの生物処理
    装置。
  8. 【請求項8】 前記ハウジングの底部に散水液を保持
    し、保持される散水液の液面レベル及びpH値の制御手
    段が配設されてなる請求項7記載の悪臭気ガスの生物処
    理装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項2〜8いずれか記載の悪臭気
    ガスの生物処理装置に悪臭気ガスを流通させ、前記筒状
    体が水分を保持する状態で該悪臭気ガスと接触させるこ
    とを特徴とする悪臭気ガスの生物処理方法。
  10. 【請求項10】 悪臭気ガスを、所定の臭気分解微生物
    を担持した200〜450℃で表面熱加工し、更に、厚
    さ1〜5mm、単位面積重量30〜600mg/cm2
    に圧縮処理した比重2.0未満の合成繊維不織布からな
    る中空筒状体と、水分の存在下で接触し悪臭気を除去す
    ることを特徴とする悪臭気ガスの生物処理方法。
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