JPH07240921A - 画像データの圧縮および伸張 - Google Patents

画像データの圧縮および伸張

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JPH07240921A
JPH07240921A JP2964694A JP2964694A JPH07240921A JP H07240921 A JPH07240921 A JP H07240921A JP 2964694 A JP2964694 A JP 2964694A JP 2964694 A JP2964694 A JP 2964694A JP H07240921 A JPH07240921 A JP H07240921A
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JP
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frequency component
compression
data
spatial
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JP2964694A
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English (en)
Inventor
Rei Chiba
令 千葉
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Fujifilm Holdings Corp
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Original Assignee
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多くの誤差を生じさせないディジタル画像デ
ータの圧縮および伸張装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 ディジタル画像データを空間的低周波数成分
と空間的高周波数成分とに分離する周波数分離手段
(2)と、周波数分離手段にて分離される低周波数成分
の画像データを離散コサイン変換する低周波数成分圧縮
手段(3)と、周波数分離手段にて分離される高周波数
成分の画像データを空間的周波数に依存しない符号化を
行う高周波数成分圧縮手段(4)とを有する。また、低
周波数成分圧縮データを離散コサイン変換する低周波数
成分伸張手段(7)と、高周波数成分圧縮データを空間
的周波数に依存しない復号化を行う高周波数成分伸張手
段(8)と、低周波数成分伸張手段にて伸張されるデー
タと高周波数成分伸張手段にて伸張されるデータとの加
算を行い伸張画像データを生成する伸張画像データ生成
手段(9)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル画像処理に
関し、特にディジタル画像データの圧縮および伸張に関
する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル画像は、2次元に配列された
画素の集まりである。各画素の情報を表す画素データは
ディジタルデータであり、画素データの集まりが画像デ
ータである。
【0003】画像データの圧縮を行えば、ディジタル画
像のデータ量を減らすことができる。データの圧縮方法
には、可逆符号化と不可逆符号化がある。可逆符号化
は、符号化したデータを復号化すると、符号化前のデー
タに戻すことができる符号化方式である。不可逆符号化
は、符号化したデータを復号化すると多少の誤差を含ん
だデータに戻され、符号化する前のデータに完全に戻す
ことができるとは限らない符号化方式である。
【0004】ディジタル画像データの標準的な圧縮およ
び伸張方式として、JPEG(joint photo
graphic expert group)方式が知
られている。JPEG方式には、DCTを基本とした不
可逆圧縮方式とDPCM(differential
PCM)を行う可逆圧縮方式とがある。以下、特に断ら
ない限りDCTを基本とした不可逆圧縮方式をJPEG
という。
【0005】図10は、JPEGデータ圧縮とJPEG
データ伸張の処理手順を示す。図10(A)は、JPE
Gデータ圧縮の処理を示すブロック図である。原画像デ
ータS50は、データ圧縮の対象となる2次元画像を表
す画像データであり、空間領域で表される。DCT演算
処理回路51は、原画像データS50を例えば8×8画
素のブロックに分割し、各ブロックに対してDCT演算
を行い、DCT係数S51を生成する。DCT演算は、
空間領域から周波数領域の成分への変換を行う。DCT
係数S51は、周波数領域で表される情報(空間周波数
成分)である。
【0006】DCT係数S51は、量子化演算処理回路
52において量子化演算され、量子化データS52が生
成される。DCT係数S51は、周波数成分によって変
化する量子化係数で除算され、低い周波数成分のDCT
係数ほど細かく、高い周波数成分ほど粗く量子化が行わ
れる。
【0007】量子化データS52は、符号化演算処理回
路53においてハフマン符号化され、圧縮画像データS
53が生成される。生成された圧縮画像データS53
は、メモリ等に記憶保持される。
【0008】図10(B)は、JPEGデータ伸張の処
理を示すブロック図である。JPEGデータ伸張は、J
PEG圧縮により生成された圧縮画像データS53の伸
張を行う。
【0009】圧縮画像データS53は、復号化演算処理
回路54においてハフマン復号化され、量子化データS
54が生成される。ハフマン符号化は可逆符号化である
ので、復号化された量子化データS54は符号化前の量
子化データS52と同じである。
【0010】量子化データS54は、逆量子化演算処理
回路55において逆量子化演算され、DCT係数S55
が生成される。DCT係数S55は、量子化前のDCT
係数S51に対して、量子化演算処理回路52にて生じ
る量子化誤差を含んだ係数である。
【0011】DCT係数S55は、DCT演算処理回路
56において逆方向のDCT演算が行われ、空間領域の
画像データS56が復元される。復元される画像データ
S56は、原画像データS50に対してDCT誤差と量
子化誤差を含んでいる。
【0012】図11は、原画像データをJPEG圧縮し
た後にJPEG伸張した際に含まれる誤差を示す。図1
1(A)は、原画像を構成する各画素のレベルを示す。
横軸は、水平方向の画素位置を示し、縦軸は各画素のレ
ベルを示す。原画像は、輪郭を含む画像であり、左端の
画素から中央の画素までは一定の低い画素レベルを示
し、中央の画素から右端の画素までは一定の高い画素レ
ベルを示す。画素レベルは、例えば256のレベルで表
され、画像中の輪郭は2つの異なるレベルの差で表され
る。
【0013】図11(B)は、原画像データをJPEG
圧縮して圧縮画像データを生成した後に生成した圧縮画
像データをJPEG伸張した復元画像データである。J
PEG圧縮により生成される圧縮画像データは、DCT
誤差と量子化誤差を含む。この時、人間の視覚特性は空
間周波数が高いほど検知能力が低いことから、空間周波
数成分が高い部分ほど粗めに量子化を行い、情報量を節
約するのが一般的である。よって、特に量子化誤差につ
いては、空間周波数成分が高い部分に生じやすく、図1
1(A)の原画像に示す輪郭部分に生じる。画像の輪郭
部分は、空間的に画素レベルが変動する部分である。
【0014】復元画像は、原画像に対して輪郭部周辺に
誤差を含んだ画像となる。原画像は、輪郭部が高い画素
レベルと低い画素レベルの2値からなり、くっきりとし
た輪郭が表現されるのに対し、復元画像は低い画素レベ
ルから高い画素レベルへとなだらかに変化し、輪郭部が
空間的に広がりを持ちぼけを生じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ディジタル画像データ
に対しJPEG方式による不可逆圧縮を行うと、量子化
処理により生じる量子化誤差等が原因で、一般に画像の
空間的高周波成分に誤差が多く生じ、圧縮画像データを
伸張した際に高周波成分の誤差が目立つ。
【0016】本発明の目的は、多くの誤差を生じさせな
いディジタル画像データの圧縮および伸張装置を提供す
ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の画像データ圧縮
装置は、ディジタル画像データを空間的低周波数成分と
空間的高周波数成分とに分離する周波数分離手段と、周
波数分離手段にて分離される低周波数成分の画像データ
を離散コサイン変換する低周波数成分圧縮手段と、周波
数分離手段にて分離される高周波数成分の画像データを
空間的周波数に依存しない符号化を行う高周波数成分圧
縮手段とを有する。
【0018】また、本発明の画像データ伸張装置は、デ
ィジタル画像データを空間的低周波数成分と空間的高周
波数成分に分離してデータ圧縮が行われた低周波数成分
圧縮データと高周波数成分圧縮データを伸張する画像デ
ータ伸張装置であって、低周波数成分圧縮データを離散
コサイン変換する低周波数成分伸張手段と、高周波数成
分圧縮データを空間的周波数に依存しない復号化を行う
高周波数成分伸張手段と、低周波数成分伸張手段にて伸
張されるデータと高周波数成分伸張手段にて伸張される
データとの加算を行い伸張画像データを生成する伸張画
像データ生成手段とを有する。
【0019】
【作用】ディジタル画像データを空間的低周波数成分と
空間的高周波数成分とに分離して、空間的低周波数成分
については離散コサイン変換を行うことにより、低い周
波数成分の画像データを効率よくデータ圧縮することが
できる。空間的高周波数成分については空間的周波数に
依存しない符号化を行うことにより、符号化による誤差
を空間的に伝播させない。
【0020】また、空間的低周波数成分と空間的高周波
数成分とを別々にデータ伸張することにより誤差の少な
い伸張画像データを生成することができる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の実施例によるディジタル画
像データの圧縮装置および伸張装置を示す。原画像デー
タ1は、圧縮装置11においてデータ圧縮され、圧縮画
像データ5および圧縮画像データ6に変換される。圧縮
された圧縮画像データ5および圧縮画像データ6は、伸
張装置12においてデータ伸張され、復元画像データ1
0が生成される。
【0022】圧縮装置11には、原画像データ1が入力
される。原画像データ1は、周波数分離フィルタ2にお
いて空間的に低い周波数成分の画像データS1と高い周
波数成分の画像データS2に分離される。
【0023】低周波成分画像データS1は、空間的周期
性(空間的周波数)を利用した圧縮回路3においてデー
タ圧縮され、圧縮画像データ5が生成される。圧縮回路
3は、例えばDCT等により不可逆方式のデータ圧縮を
行う。DCTは、2次元の画像データに対して縦方向お
よび横方向のそれぞれ独立に空間的周期性を持つ画像パ
ターンの成分に分解し、DCT係数を生成するので、空
間的周波数に依存したデータ圧縮となる。
【0024】高周波成分画像データS2は、空間的周期
性を考慮しない圧縮回路4において典型的には画像を構
成する画素単位でデータ圧縮され、圧縮画像データ6が
生成される。各画素に対して独立のデータ圧縮を行え
ば、圧縮誤差が他の画素に及ぶのを防止することができ
る。圧縮回路4は、入力される高周波成分画像データS
2に対してハフマン符号化等の可逆圧縮を行う。圧縮回
路4は、可逆圧縮に限らず不可逆圧縮でもよいが、不可
逆圧縮の場合には圧縮回路3にて行う圧縮よりも誤差が
少ない圧縮方式が望ましい。
【0025】次に圧縮画像データ5と圧縮画像データ6
の伸張を行う。伸張装置12には、低周波成分の圧縮画
像データ5と高周波成分の圧縮画像データ6が入力され
る。圧縮画像データ5は、伸張回路7においてデータ伸
張される。伸張回路7は、圧縮回路3にて行う圧縮方式
に対応したデータ伸張を行う。例えば、逆DCTによる
データ伸張を行う。
【0026】圧縮画像データ6は、伸張回路8において
データ伸張される。伸張回路8は、圧縮回路4にて行う
圧縮方式に対応したデータ伸張を行う。例えば、ハフマ
ン復号化によるデータ伸張を行う。
【0027】加算回路9は、伸張回路7にて伸張された
低周波成分の画像データと伸張回路8にて伸張された高
周波成分の画像データの加算を行い、復元画像データ1
0を出力する。
【0028】以上のように、原画像データ1は低周波成
分の画像データS1と高周波成分の画像データS2に分
離され、それぞれの成分の画像データは別々に圧縮され
る。低周波成分の画像データはDCTを含む不可逆圧縮
がされ、高周波成分の画像データはハフマン符号化等の
可逆圧縮が行われる。
【0029】図2は、輪郭を含む画像についてデータ圧
縮およびデータ伸張を行ったときの画素レベルの誤差を
示す。図2(A)は、図11に示したJPEG方式によ
る圧縮および伸張を行った際の輪郭を含む原画像と同じ
画像データであり、画像データの左半分は一定の低い画
素レベルで表され、右半分は一定の高い画素レベルで表
される。
【0030】図2(B)は、図2(A)の原画像データ
中の低周波成分からなる画像データである。低周波成分
の画像データは、原画像データについて周波数分離を行
い、原画像データの空間的低周波成分のみを抽出した画
像データである。低周波画像データは、原画像の画素レ
ベルに対して平滑化処理を行い高周波成分を除去した画
像データと考えることができる。原画像データの輪郭部
の急激な画素レベルの変化は、平滑化により画素位置が
左から右に行くにつれて徐々に変化している。
【0031】図2(C)は、図2(A)の原画像データ
中の高周波成分からなる画像データである。高周波成分
の画像データは、原画像データについて周波数分離を行
い、原画像データの空間的高周波成分のみを抽出した画
像データである。高周波画像データは、原画像の輪郭を
表す画素位置において画素レベルの絶対値が最も大きく
なり、輪郭の画素位置から離れるにつれて画素レベルの
絶対値が小さくなる。
【0032】図2(D)は、図2(B)の低周波画像デ
ータをDCT等による不可逆圧縮を行って圧縮画像デー
タを生成した後に、圧縮画像データを逆DCT等により
伸張した画像データを示す。圧縮伸張画像データは、図
2(B)の低周波画像データに対してDCT誤差等が含
まれている。DCT等を行うと、高周波成分に多くの誤
差が生じやすいが、低周波画像データは原画像の低周波
成分のみから成り立ち高周波成分は含まれていないの
で、圧縮伸張画像データに生じる誤差は小さい。
【0033】図2(E)は、低周波画像データと高周波
画像データを別々に圧縮および伸張した後に加算した復
元画像データである。復元画像データは、図2(D)に
示す不可逆圧縮および伸張が行われた低周波画像データ
と図2(C)に示す可逆圧縮および伸張が行われた高周
波画像データを加算することにより得られる。
【0034】低周波圧縮伸張画像データは、低周波成分
のみの画像データに対して圧縮および伸張を行っている
ので、誤差は小さい。高周波画像データは、可逆圧縮を
行っているので誤差は生じない。したがって、低周波圧
縮伸張画像データと高周波画像データを加算した復元画
像データは、原画像データに対して誤差の少ない画像と
なる。復元画像データは、図11(B)に示したJPE
G方式の圧縮および伸張による画像データと比べて高周
波成分の再現性がよく、輪郭がより忠実に再現される。
【0035】図3は、2次元ローパスフィルタ(LP
F)を用いて原画像データの周波数分離を行う例を示
す。原画像データ1は、周波数分離フィルタを含む圧縮
装置11においてデータ圧縮され、圧縮画像データ5お
よび圧縮画像データ6に変換される。圧縮された圧縮画
像データ5および圧縮画像データ6は、伸張装置12に
おいてデータ伸張され、復元画像データ10が生成され
る。
【0036】原画像データ1は、圧縮装置11の2次元
LPF2aに入力される。2次元LPF2aは、縦方向
と横方向の2次元についての低周波成分を出力する。2
次元LPF2aは、まず原画像データ1に対して横方向
に1:2:1のFIRフィルタをかけて、その次に縦方
向に1:2:1のFIRフィルタをかける。1:2:1
のフィルタとは、フィルタをかける対象画素に対して2
の重み付けを行い、対象画素の両隣に対して1の重み付
けを行い、合計3つの画素を用いて画素レベルを決定す
る。2次元LPF2aの演算子は、1:2:1に限られ
ないが、最低3画素を用いた演算子を用いる。2次元L
PF2aにて生成される低周波成分の画像データS1
は、画像メモリ2bに格納される。
【0037】画像メモリ2bに格納されている低周波成
分画像データS1は、JPEG圧縮回路3においてデー
タ圧縮され、圧縮画像データ5が生成される。JPEG
圧縮回路3は、図10(A)に示すようにDCTを含む
圧縮手順により圧縮画像データ5を生成する。
【0038】画像メモリ2bに格納されている低周波成
分画像データS1は、減算回路2cに供給される。減算
回路2cは、原画像データ1から低周波成分の画像デー
タS1を引いて、高周波成分の画像データS2を出力す
る。高周波成分画像データS2は、静的ハフマン圧縮回
路4において可逆圧縮方式の静的ハフマン符号化が行わ
れ、圧縮画像データ6が生成される。なお、量子化処理
を行ってから静的ハフマン符号化を行い、圧縮画像デー
タ6を生成してもよい。量子化を行えば、より高い圧縮
を行うことが可能である。
【0039】次に圧縮画像データ5と圧縮画像データ6
の伸張を行う。伸張装置12には、低周波成分の圧縮画
像データ5と高周波成分の圧縮画像データ6が入力され
る。圧縮画像データ5は、JPEG伸張回路7において
データ伸張される。JPEG伸張回路7は、図10
(B)に示すように逆DCTを含む伸張手順によりデー
タ伸張を行う。
【0040】圧縮画像データ6は、静的ハフマン伸張回
路8においてデータ伸張される。静的ハフマン伸張回路
8は、圧縮画像データ6に対して静的ハフマン復号化を
行う。
【0041】加算回路9は、JPEG伸張回路7にて伸
張された低周波成分の画像データと静的ハフマン伸張回
路8にて伸張された高周波成分の画像データの加算を行
い、復元画像データ10を出力する。
【0042】1:2:1の2次元LPFを用いた画像デ
ータの圧縮装置と伸張装置により、原画像データの圧縮
および伸張を行ったシミュレーション結果を次に示す。
図4は、圧縮および伸張の対象となる原画像データを示
すグラフである。原画像は、水平方向に並んだ8つの画
素から構成される。8つの画素は、それぞれ画素位置が
1から8までに対応する。グラフは、横軸が画素の位置
を表し、縦軸が画素位置に対応する画素レベルを表す。
画素位置が5の画素レベルは0であり、その他の1から
4までと6から8までの画素位置の画素レベルは約20
0である。つまり、画素レベルは、中央付近の画素位置
5の1つの画素のみが0であり、その他の7つの画素は
全て約200である。
【0043】図5は、図4の原画像データに対してLP
Fをかけたシミュレーション結果の画像データを示すグ
ラフである。LPFは、原画像データに対して水平方向
に1:2:1のフィルタ処理を行い、原画像の低周波成
分の画像データを生成する。低周波成分画像データは、
画素レベルが約120から220までの間で滑らかに変
化し、画素間の画素レベルの差が小さい。生成される低
周波成分画像データはその後JPEG圧縮されて、圧縮
画像データに変換される。
【0044】高周波成分画像データは、図4の原画像デ
ータから図5の低周波成分画像データを引くことにより
得られる。高周波成分画像データは静的ハフマン符号化
されて、圧縮画像データに変換される。
【0045】図6は、低周波成分の圧縮画像データと高
周波成分の圧縮画像データを加算することにより得られ
る復元画像データのシミュレーション結果である。復元
画像データの画素5の画素レベルはほぼ0であり、その
他の7つの画素のレベルは200付近である。復元画像
データは、原画像データの高周波成分がほとんど失われ
ておらず再現性がよい。
【0046】図7は、図4の原画像データに対してJP
EG圧縮を行い圧縮画像データを生成した後に圧縮画像
データをJPEG伸張した復元画像データのシミュレー
ション結果である。本実施例と異なり、原画像データの
周波数分離は行っていない。復元画像データの画素5の
レベルは約50であり、大きな誤差を含んでいる。図6
の本実施例による圧縮装置および伸張装置による復元画
像データの方が再現性がよい。
【0047】図8は、図6に示す本実施例による復元画
像データと図7に示すJPEG方式のみによる復元画像
データの誤差を比較したグラフである。グラフは、横軸
は画素位置を表し、縦軸は復元画像データと原画像の誤
差レベルを表す。本実施例の復元画像データの誤差レベ
ルを実線で示し、JPEG方式のみによる復元画像デー
タの誤差レベルを破線で示す。全体的に本実施例の復元
画像データはJPEG方式に比べて誤差レベルが小さ
い。特に高周波数成分を含む画素5における誤差レベル
は小さい。
【0048】上述のシミュレーションは、YCrCb画
像(カラー画像)の内の輝度(Y)信号で表現される画
像を原画像データとした。対象画像がカラー画像である
ときには、それぞれの信号(Y,Cr,Cb)について
別々に圧縮および伸張を行う。対象画像が白黒画像のと
きには、各画素についてのグレーレベルが圧縮および伸
張の対象となる。
【0049】シミュレーションでは、720×480画
素からなるY信号の画像の中から水平方向に隣接する8
画素を抜き出して原画像データとした。各画素のレベル
は、1バイト(8ビット)で表現され、画像全体のデー
タ量は、720×480=345600バイトである。
【0050】図9(A)は、本実施例により原画像デー
タの低周波成分をJPEG方式の圧縮および伸張を行っ
たシミュレーションの際に用いた量子化テーブルを示
す。図7に示したJPEG方式のみによる復元画像デー
タも、同じ量子化テーブルを用いてシミュレーションを
行った。量子化は、8×8のブロック単位で行う。
【0051】図9(A)に示す量子化テーブル1を用い
て本実施例による圧縮を行った際、低周波成分の圧縮画
像データ量は37295バイトとなり、高周波成分の圧
縮画像データ量は36346バイトとなった。量子化テ
ーブル1を用いた際のデータ圧縮率は、
【0052】
【数1】345600/(37295+36346)=
4.69倍 である。
【0053】量子化テーブル1は、DCTにより得られ
るDCT係数の低周波成分ほど細かく量子化を行い、高
周波成分ほど粗く量子化を行うテーブルである。図7の
JPEGのみにより圧縮を行った際の圧縮画像データ量
は、55756バイトである。このデータ量は、低周波
成分と高周波成分に分離しないで全ての成分についてJ
PEG圧縮を行ったデータ量である。
【0054】図9(B)は、図9(A)の量子化テーブ
ル1よりも細かく量子化を行う量子化テーブル2を示
す。量子化テーブル2は全て1の量子化係数よりなり、
DCT係数の全ての周波数成分に対して細かな量子化を
行う。圧縮画像データ量は、細かな量子化を行うほど多
くなる。
【0055】量子化テーブル2を用いた際の本実施例に
よる低周波成分の圧縮画像データ量は135224バイ
トとなり、高周波成分の圧縮画像データ量は36346
バイトとなる。量子化テーブル2を用いたときのデータ
圧縮は、量子化テーブル1に比べて原画像の低周波成分
のデータ量は増えるが、誤差は少なくなる。原画像の高
周波成分は静的ハフマン符号化により圧縮を行い量子化
を行わないので、データ量は変わらない。量子化テーブ
ル2を用いた際のデータ圧縮率は、
【0056】
【数2】345600/(135224+36346)
=2.01倍 である。
【0057】図9(C)は、図9(A)の量子化テーブ
ル1よりも粗く量子化を行う量子化テーブル3を示す。
量子化テーブル3は、DCT係数の低周波成分ほど細か
く量子化を行い、高周波成分ほど粗く量子化を行うテー
ブルであり、量子化テーブル1よりも全体的に粗く量子
化を行う。圧縮画像データ量は、粗く量子化を行うほど
少なくなる。
【0058】量子化テーブル3を用いた際の本実施例に
よる低周波成分の圧縮画像データ量は11937バイト
となり、高周波成分の圧縮画像データ量は36346バ
イトとなる。量子化テーブル3を用いたときのデータ圧
縮は、量子化テーブル1に比べて原画像の低周波成分の
データ量は減る。量子化テーブル3を用いた際のデータ
圧縮率は、
【0059】
【数3】345600/(11937+36346)=
7.16倍 である。
【0060】以上のように、原画像データを低周波成分
と高周波成分とに分離し、低周波成分については空間的
周期性を利用したDCT等によりデータ圧縮を行う。低
周波成分には、高周波成分の画像データが含まれていな
いので、圧縮により発生する誤差は少ない。その上、画
像データの空間的周期性を利用して高圧縮を行うことが
可能である。
【0061】高周波成分については空間的周波数に依存
しないデータ圧縮を行うので、圧縮により発生する誤差
は空間的に伝播することがない。DCT等のように空間
的周波数に依存するデータ圧縮を行うと、誤差が空間的
に伝播して誤差が画像内で広がりを持ってしまう。ハフ
マン符号化等のように空間的周波数に依存しないデータ
圧縮を行えば、その誤差は画像全体に一様の確率で生じ
る。画像の一部に存在する誤差が他の空間的部分に影響
することがなく、誤差が視覚的に目立たない。特に、画
像の輪郭部分は鮮明に復元される。
【0062】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組合わせ等が可能なことは当業者に自
明であろう。
【0063】
【発明の効果】ディジタル画像データを空間的低周波数
成分と空間的高周波数成分とに分離して、空間的低周波
数成分については低い周波数成分に適した離散コサイン
変換によりデータ圧縮を行い、空間的高周波数成分につ
いては空間的周波数に依存しない符号化を行うことによ
り、空間的高周波数成分の多い画像の輪郭部等の情報を
ほとんど落とさずに、画像の圧縮データを生成すること
ができる。
【0064】また、空間的低周波数成分と空間的高周波
数成分とを別々にデータ伸張することにより誤差の少な
い伸張画像データを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるディジタル画像データの
圧縮装置と伸張装置を示すブロック図である。
【図2】輪郭を含む画像についてデータ圧縮およびデー
タ伸張を行ったときの画素レベルの誤差を示す。図2
(A)は輪郭を含む原画像データを示すグラフであり、
図2(B)は図2(A)の原画像の低周波成分からなる
画像データを示すグラフであり、図2(C)は図2
(A)の原画像の高周波成分からなる画像データを示す
グラフであり、図2(D)は図2(B)の低周波画像デ
ータをDCT等による不可逆圧縮を行って圧縮画像デー
タを生成した後に圧縮画像データを逆DCT等により伸
張した画像データを示すグラフであり、図2(E)は低
周波画像データと高周波画像データを別々に圧縮および
伸張した後に加算した復元画像データを示すグラフであ
る。
【図3】2次元ローパスフィルタ(LPF)を用いて原
画像データの周波数分離を行う圧縮装置と伸張装置を示
すブロック図である。
【図4】圧縮および伸張の対象となる原画像データを示
すグラフである。
【図5】図4の原画像データに対してLPFをかけたシ
ミュレーション結果の画像データを示すグラフである。
【図6】低周波成分の圧縮画像データと高周波成分の圧
縮画像データを加算することにより得られる復元画像デ
ータのシミュレーション結果を示すグラフである。
【図7】図4の原画像データに対してJPEG圧縮を行
い圧縮画像データを生成した後に圧縮画像データをJP
EG伸張した復元画像データのシミュレーション結果を
示すグラフである。
【図8】図6に示す本実施例による復元画像データと図
7に示すJPEG方式のみによる復元画像データの誤差
を比較したグラフである。
【図9】JPEG方式のデータ圧縮とデータ伸張に用い
る量子化テーブルを示す。図9(A)は本実施例により
原画像の低周波成分をJPEG方式の圧縮および伸張を
行ったシミュレーションの際に用いた量子化テーブルで
あり、図9(B)は図9(A)の量子化テーブルよりも
細かく量子化を行う量子化テーブルであり、図9(C)
は図9(A)の量子化テーブルよりも粗く量子化を行う
量子化テーブルである。
【図10】JPEGデータ圧縮とJPEGデータ伸張の
処理手順を示す。図10(A)はJPEGデータ圧縮の
処理を示すブロック図であり、図10(B)はJPEG
データ伸張の処理を示すブロック図である。
【図11】原画像データをJPEG圧縮した後にJPE
G伸張を行い画像データを復元したときの誤差を示す。
図11(A)は原画像データの画素レベルを示すグラフ
であり、図11(B)は原画像データをJPEG圧縮し
て圧縮画像データを生成した後に圧縮画像データをJP
EG伸張した復元画像データを示すグラフである。
【符号の説明】
1 原画像データ 2 周波数分離フィルタ 3,4 圧縮回路 5,6 圧縮画像データ 7,8 伸張回路 9 加算回路 10 復元画像データ 11 圧縮装置 12 伸張装置 2a 2次元LPF 2b 画像メモリ 2c 減算回路 S1 低周波成分画像データ S2 高周波成分画像データ 51 DCT演算処理回路 52 量子化演算処理回路 53 符号化演算処理回路 54 復号化演算処理回路 55 逆量子化演算処理回路 56 DCT演算処理回路 S50 原画像データ S51 DCT係数 S52 量子化データ S53 圧縮画像データ S54 量子化データ S55 DCT係数 S56 復元画像データ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル画像データを空間的低周波数
    成分と空間的高周波数成分とに分離する周波数分離手段
    (2)と、 前記周波数分離手段にて分離される低周波数成分の画像
    データを離散コサイン変換する低周波数成分圧縮手段
    (3)と、 前記周波数分離手段にて分離される高周波数成分の画像
    データを空間的周波数に依存しない符号化を行う高周波
    数成分圧縮手段(4)とを有する画像データ圧縮装置。
  2. 【請求項2】 ディジタル画像データを空間的低周波数
    成分と空間的高周波数成分に分離してデータ圧縮が行わ
    れた低周波数成分圧縮データと高周波数成分圧縮データ
    を伸張する画像データ伸張装置であって、 低周波数成分圧縮データを離散コサイン変換する低周波
    数成分伸張手段(7)と、 高周波数成分圧縮データを空間的周波数に依存しない復
    号化を行う高周波数成分伸張手段(8)と、 前記低周波数成分伸張手段にて伸張されるデータと前記
    高周波数成分伸張手段にて伸張されるデータとの加算を
    行い伸張画像データを生成する伸張画像データ生成手段
    (9)とを有する画像データ伸張装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014049845A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 富士機械製造株式会社 画像処理装置および電子部品実装機

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WO2014049845A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 富士機械製造株式会社 画像処理装置および電子部品実装機
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