JPH0723921Y2 - 回路保護用素子 - Google Patents

回路保護用素子

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JPH0723921Y2
JPH0723921Y2 JP1989028407U JP2840789U JPH0723921Y2 JP H0723921 Y2 JPH0723921 Y2 JP H0723921Y2 JP 1989028407 U JP1989028407 U JP 1989028407U JP 2840789 U JP2840789 U JP 2840789U JP H0723921 Y2 JPH0723921 Y2 JP H0723921Y2
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JP
Japan
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metal wire
fusing
circuit protection
metal
protection element
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JP1989028407U
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JPH02120802U (ja
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嗣郎 太田
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Koa Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は回路の過電流破壊を防止する回路保護用素子に
関するものである。
[従来の技術] 従来の、両リード端子間に金属線をまたがせ、所定以上
の電流が流れた時に金属線を溶断させることにより、過
電流を遮断させる従来の回路保護素子は、一般にはモー
ルド成形によつて強固に金属線とその両端の端子を保持
して、機械的ストレスにより金属線が切れるのを防ぐ構
造となつている。
[考案が解決しようとする課題] このため、金属線が電流によつて溶融した時、溶融金属
の移動がモールド樹脂により阻害され、すみやかに電流
を遮断しない場合がある。
又、溶断後も金属線の切断長さが充分でなく、溶断後の
電流の遮断が充分でない場合がある。
これらの欠点を解決するため、例えば実公昭58−38988
号は、金属線の周囲に柔軟性の難燃性樹脂を形成し、金
属が溶融した時、溶融金属の表面張力によつて溶融金属
がすみやかに移動できるように工夫したものもある。
この従来の柔軟性樹脂で金属線周囲を覆つた保護素子の
溶断状態を第5図に示す。
図中、10は柔軟性樹脂、11は金属線12の溶融後の凝集に
より出来た空隙、12は金属線、12aは過電流により溶融
した溶融金属の表面張力による凝集、13は溶融金属の残
渣である。
しかし、この場合でも溶断後の絶縁が充分に保証できな
い。
これは、たとえ金属線12が溶融し、その表面張力で12a
の如く凝集したとしても、切断部分には空隙11があり、
その空隙部分11内には微量な金属(溶融した金属の残渣
部分)が点在している。
この点在する金属が原因で溶断後の絶縁が充分に保証で
きないのである。
[課題を解決するための手段] 本考案は上述の課題を解決することを目的とした成され
たもので、上述の課題を解決する一手段として以下の構
成を備える。
即ち、過電流より保護すべき回路間に設けられるリード
先端部近傍の所定位置間に所定温度で溶融する金属線を
張設し、該金属線の周囲を難燃性樹脂中に当該金属線よ
り低融点の無機質絶縁材料粉末を所定量以上の重量比で
混合させたもので形成し、その外側をモールド材でモー
ルド成形した構成とする。
[作用] 以上の構成によれば、難燃性樹脂中に金属線より低融点
の無機質絶縁材料粉末を所定量混合させたもので該金属
線の周囲を覆うので、金属線が溶融し、その表面張力に
よつて凝集し切断した際、その切断部分は溶融された無
機質絶縁材料で埋まる。このため、切断部分に点在して
いる金属が接触することはなく、金属線溶断後の絶縁を
充分に保証することができる。
[実施例] 以下、図面を参照して本考案に係る一実施例を詳細に説
明する。
第1図は本考案に係る一実施例の回路の過電流破壊を防
止する回路保護用素子の構造を示す図であり、図中1
は、本実施例保護素子を過電流より保護すべき回路間に
装着するための導電性金属等で形成され、Ni(ニツケ
ル)表面処理されたリード部、2は所定の電流で溶断す
る金属細線であり、本実施例では線径10μm〜50μm
(例えば20μm)のAl(アルミニウム)線を、超音波ボ
ンダーによりワイヤボンデイングしてリード部1に接続
している。しかし、本考案はこのAl線に限るものではな
く、溶断電流に対応して金、銀、または銅などのワイヤ
ボンデイング可能な金属細線を使用することができる。
3は常温時には金属線2を強固に保持できる硬度を有す
る、金属線2より融点の低いガラスを混入した難燃性の
柔軟性シリコン樹脂であり、本実施例では後述するよう
にガラスは重量比10%以上混入させればよい。又、4は
エポキシ樹脂のモールド材である。
以上の構成を備える本実施例の回路保護用素子に過電流
が流れると、金属線2が発熱溶融し、その表面張力によ
り凝集切断する。この時、金属線2の周囲には、該金属
線2より融点の低いガラスを混入した柔軟性シリコン樹
脂3があり、そのガラスも同時に溶融してくる。そして
切断部分をこの融けたガラスによつて埋めることができ
る。
このため、切断部分に点在している溶融金属の残渣が接
触することがなくなり、溶断後の絶縁を完全に保証する
ことができる。
この溶融時の回路保護用素子の状態を第2図に示す。
第2図中、2aは過電流により溶融した溶融金属の表面張
力による丸まり、5は溶融金属の残渣、6は金属線2の
溶融とともに溶融したガラスである。
図示の様に本実施例によれば、金属線2の周囲を、その
金属線2より融点の低いガラスを混入した柔軟性シリコ
ン樹脂3で覆つたため、金属線2が溶融し、その表面張
力により凝集切断した時、その切断部分を融けたガラス
によつて埋めることができる。このため、切断部分に点
在している金属間が接触することがなくなり、溶断後の
絶縁を完全に保証することができる。
次に本実施例の効果を実証し得るように次の5点の試料
を作成した。
試料A:リード部1、金属線2をエポキシ樹脂でモールド
成形。
試料B:金属線2の周囲を、柔軟性シリコン樹脂で覆い、
更に試料Aと同様にその外側をエポキシ樹脂でモールド
成形。
試料C:金属線2の周囲を、ガラス粉末を重量比で10%混
合分散させた試料Bと同じシリコン樹脂で覆い、更に試
料Aと同様にその外側をエポキシ樹脂でモールド成形。
試料D:金属線2の周囲を、ガラス粉末を重量比で25%混
合分散させた試料Bと同じシリコン樹脂で覆い、更に試
料Aと同様にその外側をエポキシ樹脂でモールド成形。
試料E:金属線2の周囲を、ガラス粉末を重量比で50%混
合分散させた試料Bと同じシリコン樹脂で覆い、更に試
料Aと同様にその外側をエポキシ樹脂でモールド成形。
以上5点の試料を作成し、溶断特性(電流−時間特性)
及び溶断後の絶縁抵抗を測定した。
その測定結果を第3図、第4図に示す。第3図は溶断特
性(電流−時間特性)を、第4図は溶断後に測定した絶
縁抵抗値を示している。
図中、試料Aは●、試料Bは○、試料Cは×、試料Dは
△、試料Eは▲として示している。
第3図に示されるように、金属線の周囲を低融点ガラス
を混合したシリコン樹脂で覆つた、本実施例である、試
料C,D,Eの溶断電流−時間特性は、シリコン樹脂で覆わ
ない他の試料A,Bの溶断電流−時間特性と比し、はるか
にその溶断電流値、溶断時間が均一であり、そのバラツ
キも少ないものとなつた。
実際の使用においてもその信頼度は高い。
又、第4図に示されるように、本実施例の試料C,D,Eは
溶断後の絶縁抵抗値も高く、溶断後の回路の遮断を従来
の試料A,Bより高い確度で保証できる。
シリコン樹脂へのガラスの混合比率については、樹脂が
バインダーとなりガラス粉末を固定できる限界までは実
用上問題がないが、第3図、第4図に示すように、ガラ
スを重量比10%以上混入したものであれば所望の効果が
達成できる。
以上説明した様に、溶断金属線2の周囲を、該金属線2
より低い融点温度のガラスを重量比10%以上混入させた
柔軟性のある難燃性樹脂で覆うことにより、非常に信頼
性の高い溶断特性を備え、かつ、溶断後の遮断特性もよ
い回路保護用素子が提供できる。
なお、本実施例では、金属線の周囲に形成する樹脂材料
としては、柔軟性のあるシリコン樹脂を用いたが、以上
の例に限定されるものではなく、難燃性であり、金属線
に応力を与えない樹脂であれば任意のものを使用でき
る。
又、ガラス粉末も金属線の融点を下まわるものであれば
理論上は実施例の材料のみに限定されるものではない。
更に、他の材料、即ち、金属線2より融点の低い絶縁特
性に優れた材料を用いることも可能であり、任意の材料
で置き替えることができる。
以上説明した様に、本実施例の回路保護用素子を、半導
体装置の電源ラインや、大きな電流の流れるドライバラ
イン等に装着することにより、該装置での過電流に確実
かつ的確に反応して、その電流供給を遮断することがで
きる。しかもその遮断状態が確実に保持できる。
そして、該金属線2の溶断によりその温度が低下して溶
融したガラスが硬化する時にも、金属線2の拡散または
丸まり状態(2a)がそのまま保持され、溶融により一旦
断線したリード間の金属線は、その後完全に断線絶縁状
態に保持される。
[考案の効果] 以上、本考案によれば、難燃性樹脂中に金属線より低融
点の無機質絶縁材料粉末を所定量混合させたもので該金
属線の周囲を覆うので、金属線が溶融し、その表面張力
によつて凝集し切断した際、その切断部分は溶融された
無機質絶縁材料で埋まる。このため、切断部分に点在し
ている金属が接触することはなく、金属線溶断後の絶縁
を充分に保証することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る一実施例の保護素子の構成を示す
図、 第2図は本実施例の保護素子の溶断後の状態を説明する
図、 第3図は本実施例の保護素子を含む各種保護素子の溶断
特性(電流−時間特性)を示す図、 第4図は本実施例の保護素子を含む各種保護素子の溶断
後に測定した絶縁抵抗値を示す図、 第5図は従来の保護素子の溶断後の状態を示す図であ
る。 図中、1…リード部、2,12…金属細線、2a,12a…過電流
により溶融した溶融金属の表面張力による丸まり、3…
ガラス入柔軟性シリコン樹脂、4…モールド材、5,13…
溶融金属の残渣、6…金属線の溶融とともに溶融したガ
ラス、10…柔軟性樹脂、11…空隙である。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回路の過電流破壊を防止する回路保護用素
    子であつて、過電流より保護すべき回路間に設けられる
    リード先端部近傍の所定位置間に所定温度で溶融する金
    属線を張設し、該金属線の周囲を難燃性樹脂中に当該金
    属線より低融点の無機質絶縁材料粉末を所定量混合させ
    たもので形成し、その外側をモールド材でモールド成形
    して成ることを特徴とする回路保護用素子。
  2. 【請求項2】該金属線の周囲を難燃性樹脂中に低融点ガ
    ラス粉末を重量比10%以上混合させたもので形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の回路保護用素子。
JP1989028407U 1989-03-15 1989-03-15 回路保護用素子 Expired - Lifetime JPH0723921Y2 (ja)

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JPH02120802U JPH02120802U (ja) 1990-09-28
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58142505A (ja) * 1982-02-18 1983-08-24 松下電器産業株式会社 過負荷溶断形抵抗器

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JPH02120802U (ja) 1990-09-28

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