JPH07238072A - フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤 - Google Patents

フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤

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JPH07238072A
JPH07238072A JP6528894A JP6528894A JPH07238072A JP H07238072 A JPH07238072 A JP H07238072A JP 6528894 A JP6528894 A JP 6528894A JP 6528894 A JP6528894 A JP 6528894A JP H07238072 A JPH07238072 A JP H07238072A
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勝利 藤井
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朗 大岡
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真 水津
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(I)で示されるフェノキシアルキルア
ミン誘導体、その製法ならびにそこで使用される中間体
化合物、及びそれを有効成分とする農園芸用の有害生物
防除剤。 (式中、R1 はアルキル基など、R2 はハロゲン原子な
ど、R3 はアルキル基など、R4 はアルキル基など、R
5 はアルキル基など、R6 は水素原子などを表す。) 【効果】優れた殺虫、殺ダニ、殺菌効力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤,殺ダニ剤,殺
菌剤などとして有用な有害生物防除剤である新規なフェ
ノキシアルキルアミン誘導体(フェノキシアルキルアミ
ンカルボン酸アミド誘導体、又は、フェノキシアルキル
アミンジカルボン酸イミド化合物)に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術の説明】フェノキシアルキルアミン誘導体と
しては、次のようなものが知られている。 (1) 特開昭54−17123号公報
【0003】
【化7】
【0004】(式中、AとBとは互いに同一又は相異な
り、水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子又はニト
ロ基を表し;Xはアルキレン基を表し;Yは酸素原子又
は硫黄原子を表し;Zはアルキル基、アラルキル基、ナ
フチル基又は1ないし3個の同一又は相異なる低級アル
キル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、
トリフルオロメチル、又はハロゲン原子で置換されてい
てもよいフェニル基を表す。)で示される化合物が農園
芸用殺菌剤として有効であることが記載されている。 (2) 特開昭55−76803号公報
【0005】
【化8】
【0006】(式中、AとBとは互いに同一又は相異な
り、水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子又はニト
ロ基を表し;Xはアルキレン基を表し;Yは酸素原子又
は硫黄原子を表し;Zはアルキル基、アラルキル基、ナ
フチル基又は1ないし3個の同一又は相異なる低級アル
キル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、
トリフルオロメチル、又はハロゲン原子で置換されてい
てもよいフェニル基を表す。)で示される化合物が有害
生物防除剤(例えば、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤)とし
て有効であることが記載されている。 (3) 特開昭55−76804号公報
【0007】
【化9】
【0008】(式中、Aは水素原子、アルコキシ基、ア
ルキルチオ基、アラルキルチオ基、ハロアルキル基、フ
ェニル基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基又は
基−NQRを表し;Q及びRは同一又は異なり水素原
子、アルキル基、アラルキル基、フェノキシアルキル
基、フェニル基、フェニル部分がアルキルで置換された
フェノキシアルキル基又はフェニルチオ基を表すか、或
いはQとRはそれらが結合している窒素原子と共に酸素
原子を含んでいてもよく、そして2個までのアルキル基
で置換されていてもよいヘテロ環を形成する。B及びD
は同一又は異なり、水素原子、アルキル基、ハロゲン原
子又はニトロ基を表す。Eは水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル
基、ジアルコキシアルキル基、シアノアルキル基、フェ
ノキシアルキル基又はアラルキル基を表す。Xはアルキ
レン基、ヒドロキシもしくはアルコキシで置換されたア
ルキレン基又はアルケニレン基を表す。Yは酸素原子又
は硫黄原子を表す。Zはアルキル基、アラルキル基、フ
ェニル部分が2個までのアルキルもしくはハロゲンで置
換されたアラルキル基、フェノキシアルキル基、フェニ
ル部分が2個までのアルキル、ハロゲンもしくはアルコ
キシで置換されたフェノキシアルキル基、フェニル基、
3個までの同一又は異なるアルキル、ハロゲン、アラル
キル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アラルコキシ、フ
ェノキシもしくはアルキル置換フェノキシで置換された
フェニル基、又は基−N=OTUを表し;Tは水素原子
又はアルキル基を表し、Uはフェニル基又はハロゲン、
ニトロもしくはアルコキシで置換されたフェニル基を表
すか、或いはTとUはそれらが結合している窒素原子と
共にシクロアルキリデン基を形成する。ただし、B又は
Dの一方がキナゾリン環の6位に結合し、他方が水素原
子を表し、Aが水素原子、又はハロゲン原子を表し、E
が水素原子を表し、Xがアルキレン基を表し、Yが酸素
原子又は硫黄原子を表し、Zがアルキル基、アラルキル
基、又は1ないし3個の同一又は異なる低級アルキル、
低級アルコキシ、もしくはハロゲンで置換されていても
よいフェニル基を示す場合を除く。)で示される化合物
が農園芸用殺菌剤として有効であることが記載されてい
る。 (4) 特開昭59−42387号公報
【0009】
【化10】
【0010】(式中、R1 及びR2 は同一で水素原子又
はメチル基を表すか、R1 がメチル基でR2 が水素原子
を表す。R3 はメチル基又はエチル基を表し、R4 はア
ルキル基又はアリル基を表し、R5 は水素原子、メチル
基又は塩素原子を表し、R6 は水素原子又はメチル基を
表す。)で示される化合物が殺虫剤、殺ダニ剤として有
効であることが記載されている。 (5) 特開昭59−36666号公報
【0011】
【化11】
【0012】〔式中、R1 及びR2 は低級アルキル基又
はハロゲン原子を表すか、又はR1 とR2 は結合してト
リメチレン基又はテトラメチレン基を表す。R3 は水素
原子又は低級アルキル基を表す。Xはアルキレン基を表
す。Zは置換もしくは非置換のフェニル基(該置換分は
ハロゲン、低級アルキル及び低級アルコキシより選ばれ
た1又は2個である。)、フリル基又はチエニル基を表
す。〕で示される化合物が殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤と
して有効であることが記載されている。 (6) 特開昭59−36667号公報
【0013】
【化12】
【0014】(式中、R1 及びR2 は同一もしくは異な
る低級アルキル基又はハロゲン原子を表すか、又はR1
とR2 は結合してトリメチレン基またはテトラメチレン
基を表す。R3 は水素原子又は低級アルキル基を表す。
Xはアルキレン基を表す。Yは置換もしくは非置換のフ
ェニル基又はフェニル環に置換もしくは非置換のベンジ
ル基を表し、これらの基の置換分は、アルキル、ハロゲ
ン、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルケニ
ル、トリフルオロメチル又はニトロより選ばれた少なく
とも1つである。)で示される化合物が殺菌剤、殺虫
剤、殺ダニ剤として有効であることが記載されている。 (7) 特開昭61−286373号公報
【0015】
【化13】
【0016】〔式中、R1 は水素原子又はC1〜4アル
キル基を表す。R2 及びR3 は、一方がC1〜4アルキ
ル基を表し、他方がハロゲン原子を表すか、又は、R2
とR3とはそれらが結合している炭素原子と共にピリミ
ジン環に融合するベンゼン環又はチオフェン環を形成す
る。R4 はC1〜4アルキル基を表す。Wは、基−CH
=N−OR5 (R5 はC1〜4アルキル基、C3〜4ア
ルケニル基又はC7〜9アラルキル基を表す。)、モル
ホリノメチル、又は、酸素もしくは硫黄原子から選ばれ
たヘテロ原子を2個もしくは3個環原子として有し、そ
して1個の不飽和結合を環内に有してもよく、かつ、1
個もしくは2個のC1〜4アルキル、C1〜4ハロアル
キル、フェニルもしくはオキソ置換分を有してもよい5
ないし8員環の複素環基を表す。〕で示される化合物が
殺虫剤、殺ダニ剤として有効であることが記載されてい
る。 (8) 特開昭62−67号公報
【0017】
【化14】
【0018】(式中、R1 は水素原子、C1〜4アルキ
ル基又はハロゲン原子を表す。R2 及びR3 は互いに同
一又は異なり、それぞれC1〜4アルキル基、ハロゲン
原子、C2〜4アルコキシアルキル基、C2〜4アルキ
ルチオアルキル基又はC3〜4シクロアルキル基を表す
か、又は、R2 とR3 とはそれらが結合している炭素原
子と共にピリミジン環に融合する飽和もしくは不飽和の
5もしくは8員環を表し、当該環は環を構成する酸素も
しくは硫黄原子を1個有していてもよく、かつ、当該環
は1個もしくは2個のC1〜4アルキルもしくはハロゲ
ンで置換されていてもよい。mは2又は3である。R4
及びR5 は同一または異なり水素原子、C1〜4アルキ
ル基又はハロゲン原子を表す。Aは1個のC1〜4アル
コキシ基で置換されていてもよいC1〜8アルキレン基
を表す。Bは−O−、−S−、又は−NH−を表す。D
は1個の酸素原子で中断されていてもよいC1〜6アル
キレンオキシ基を表す。nは0又は1を表す。EはC1
〜6アルキル基、C3〜6アルケニル基、C3〜4アル
キニル基又はC7〜9アラルキル基を表す。)で示され
る化合物が殺虫剤、殺ダニ剤として有効であることが記
載されている。 (9) 特開平3−27360号公報
【0019】
【化15】
【0020】(式中、A1 は炭素数2〜5個のアルキレ
ン基を表し;R1 及びR2 はそれぞれ水素原子又は炭素
数1〜5個のアルキル基を表し;R3 、R4 及びR5
それぞれ水素原子、炭素数1〜5個のアルキル基又はハ
ロゲン原子を表し;R6 は水素原子、炭素数1〜5個の
アルキル基、炭素数3〜5個のアルケニル基又は基−A
2 −X−R7 を表し;A2 は炭素数1〜5個のアルキレ
ン基を表し;Xは酸素原子又は硫黄原子を表し;R7
炭素数1〜5個のアルキル基、炭素数3〜5個のアルケ
ニル基、炭素数3〜5個のアルキニル基又は置換もしく
は非置換のアラルキル基を表す。)で示される化合物が
殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤として有効であることが記載
されている。
【0021】しかしながら本発明のような新規なフェノ
キシアルキルアミン誘導体(I)及びフェノキシアルキ
ルアミド誘導体(IV)についての報告は認められない。
また、本発明のようなフェノキシアルキルアミド誘導体
(IV)を含むフェノキシアルキルアミド誘導体(IV') 又
はフェノキシアルキルアミンピラゾールカルボン酸アミ
ド誘導体(II)からフェノキシアルキルアミン誘導体
(I)を合成する方法は知られておらず、さらに、得ら
れたフェノキシアルキルアミン誘導体(I)に殺虫剤,
殺ダニ剤,殺菌剤などとして有用な有害生物防除活性が
有ることも知られていない。
【0022】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、新規なフェ
ノキシアルキルアミン誘導体(例えば、N−アシル−フ
ェノキシアルキルアミンピラゾールカルボン酸アミド化
合物など)、その製法及びそれを有効成分とする殺虫
剤,殺ダニ剤,殺菌剤などとして有用である農園芸用の
有害生物防除剤を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規なフ
ェノキシアルキルアミド誘導体(IV)を含むフェノキシ
アルキルアミド誘導体(IV') 又はフェノキシアルキルア
ミンピラゾールカルボン酸アミド誘導体(II)から合成
して得られた新規なフェノキシアルキルアミン誘導体
(I)に、農園芸用の有害生物防除剤として顕著な殺
虫,殺ダニ,殺菌などの防除活性が有ることを見出し
た。即ち、本発明は次の通りである。 第1の発明は、次式(I):
【0024】
【化16】
【0025】〔式中、R1 は炭素数1〜8個のアルキル
基、炭素数3〜8個のシクロアルキル基、水素原子、無
置換又は置換基として炭素数1〜4個のアルキル基,も
しくはハロゲン原子を有するフェニル基、或いは炭素数
1〜4個のハロアルキル基を表し;R2 はハロゲン原
子、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1
〜4個のアルコキシ基、或いはニトロ基を表し;R1
2 とは、結合している炭素原子と共にピラゾール環に
縮合して無置換又は置換基として炭素数1〜4個のアル
キル基を有する飽和の4〜8員環を形成してもよく;R
3 は炭素数1〜15個のアルキル基、炭素数3〜8個の
シクロアルキル基、無置換又は置換基としてハロゲン原
子,炭素数1〜8個のアルキル基,もしくは炭素数1〜
4個のアルコキシ基を有するフェニル基、炭素数1〜4
個のハロアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基を
有する総炭素数2〜8個のアルコキシアルキル基、炭素
数3〜6個のアルケニル基、無置換又は置換基としてハ
ロゲン原子を有するピリジル基、ベンジル基、炭素数1
〜4個のアルコキシ基を有する総炭素数3〜8個のアル
コキシカルボニルアルキル基、無置換又は置換基として
炭素数1〜8個のアルキル基,もしくはハロゲン原子を
有するピラゾール基、或いは炭素数1〜4個のアルコキ
シ基を表し;R4 は炭素数1〜4個のアルキル基、水素
原子、或いはハロゲン原子を表し;R5 は炭素数1〜2
0個のアルキル基、水素原子、炭素数3〜6個のアルケ
ニル基、ベンジル基、フェノキシ基、ハロゲン原子、シ
アノメチル基、或いは−A−O−R7 (但し、Aは炭素
数1〜4個のアルキレン基を表し;R7 は炭素数1〜6
個のアルキル基、炭素数3〜6個のアルケニル基、炭素
数3〜6個のアルキニル基、或いは炭素数2〜5個のア
シル基を表す。)を表し;R 6 は水素原子、炭素数1〜
4個のアルキル基、或いはハロゲン原子を表す。〕で示
されるフェノキシアルキルアミン誘導体に関するもので
ある。 第2の発明は、次式(II):
【0026】
【化17】
【0027】(式中、R1 ,R2 及びR4 〜R6 は、前
記と同義である。)で示されるフェノキシアルキルアミ
ンピラゾールカルボン酸アミド誘導体と 次式(III) :
【0028】
【化18】
【0029】(式中、R3 は前記と同義であり;Xはハ
ロゲン原子又はR3 COO基を表す。)で示されるカル
ボン酸ハライド又は酸無水物類とを反応させることを特
徴とする前記の式(I)で示されるフェノキシアルキル
アミン誘導体の製法に関するものである。 第3の発明は、次式(IV):
【0030】
【化19】
【0031】(式中、R4 〜R6 は、前記と同義であ
り;R8 は炭素数1〜15個のアルキル基、炭素数3〜
8個のシクロアルキル基、或いは無置換又は置換基とし
てハロゲン原子,炭素数1〜8個のアルキル基,もしく
は炭素数1〜4個のアルコキシ基を有するフェニル基を
表す。)で示されるフェノキシアルキルアミド誘導体に
関するものである。 第4の発明は、次式(IV'):
【0032】
【化20】
【0033】(式中、R3 〜R6 は前記と同義であ
る。)で示されるフェノキシアルキルアミド誘導体と 次式(V):
【0034】
【化21】
【0035】(式中、R1 及びR2 は前記と同義であ
り;Yはハロゲン原子を表す。)で示されるピラゾール
カルボン酸ハライドとを反応させることを特徴とする前
記の式(I)で示されるフェノキシアルキルアミン誘導
体の製法に関するものである。なお、前記の式(IV') に
おけるR3 は、前述の式(IV)において定義されている
8 であることが好ましい。
【0036】第5の発明は、前記の式(I)で示される
フェノキシアルキルアミン誘導体を有効成分とする農園
芸用の有害生物防除剤に関するものである。
【0037】以下、本発明について詳細に説明する。目的化合物及び原料化合物について 新規なフェノキシアルキルアミン誘導体〔化合物
(I)〕及びその製造原料におけるR1 〜R8 などは次
の通りである。
【0038】〔R1 〕R1 としては、炭素数1〜8個の
アルキル基,炭素数3〜8個のシクロアルキル基,水素
原子,置換基(炭素数1〜8個のアルキル基又はハロゲ
ン原子)を有していてもよいフェニル基,炭素数1〜4
個のハロアルキル基などを挙げることができる。アルキ
ル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げることが
できるが;好ましくは炭素数が1〜6個のものであり;
さらに好ましくは炭素数が1〜4個のものである。シク
ロアルキル基としては、好ましくは炭素数が3〜6個の
ものであり;さらに好ましくはシクロプロピル基であ
る。
【0039】フェニル基としては、無置換又は置換基と
して炭素数1〜4個のアルキル基,もしくはハロゲン原
子を有するものを挙げることができる。置換基のアルキ
ル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げることが
できるが;好ましくはメチル基である。置換基のハロゲ
ン原子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フ
ッ素原子などを挙げることができるが;好ましくは塩素
原子である。これらの置換基の位置としては、特に限定
されないが;好ましくは4−位である。
【0040】ハロアルキル基としては、直鎖状又は分岐
状のものを挙げることができ;ハロゲン原子は好ましく
はフッ素原子であり;好ましいアルキル基はメチル基で
ある。そして、最も好ましいハロアルキル基としては、
トリフルオロメチル基を挙げることができる。
【0041】〔R2 〕R2 としては、ハロゲン原子,水
素原子,炭素数1〜4個のアルキル基,炭素数1〜4個
のアルコキシ基,ニトロ基などを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原
子,フッ素原子などを挙げることができるが;好ましく
は塩素原子,臭素原子がよい。
【0042】アルキル基としては、直鎖状又は分岐状の
ものを挙げることができるが;好ましくはメチル基,エ
チル基である。アルコキシ基としては、直鎖状又は分岐
状のものを挙げることができるが;好ましくはメトキシ
基である。
【0043】〔R1 とR2 〕R1 とR2 とは、結合して
いる炭素原子と共にピラゾール環に縮合して無置換又は
置換基として炭素数1〜4個のアルキル基を有する飽和
の4〜8員環を形成していてもよいが;好ましくは4〜
6員環であり;さらに好ましくは5員環である。置換基
のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げ
ることができるが;好ましくはメチル基である。
【0044】〔R3 〕R3 としては、炭素数1〜15個
のアルキル基,炭素数3〜8個のシクロアルキル基,特
定の置換基(ハロゲン原子,炭素数1〜8個のアルキル
基,炭素数1〜4個のアルコキシ基)を有していてもよ
いフェニル基,炭素数1〜4個のハロアルキル基,炭素
数2〜8個のアルコキシアルキル基,炭素数3〜6個の
アルケニル基,ピリジル基,ベンジル基,炭素数3〜8
個のアルコキシカルボニルアルキル基,ピラゾール基,
炭素数1〜4個のアルコキシ基などを挙げることができ
る。
【0045】アルキル基としては、直鎖状又は分岐状の
ものを挙げることができるが;好ましくは炭素数が1〜
10個のものであり;さらに好ましくは炭素数が1〜6
個のものであり、例えば、シクロプロピル,シクロブチ
ル,シクロペンチル,シクロヘキシルを好適に挙げるこ
とができる。シクロアルキル基としては、好ましくは炭
素数が3〜8個のものであり;さらに好ましくは炭素数
が3〜6個のものである。
【0046】フェニル基としては、無置換又は置換基と
してハロゲン原子,炭素数1〜8個のアルキル基,もし
くは炭素数1〜4個のアルコキシ基を有するものを挙げ
ることができる。置換基のハロゲン原子としては、塩素
原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原子などを挙げる
ことができるが;好ましくは塩素原子である。置換基の
アルキル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げる
ことができるが;好ましくは炭素数が1〜6個のもので
あり;さらに好ましくは炭素数が1〜4個のものであ
る。置換基のアルコキシ基としては、直鎖状又は分岐状
のものを挙げることができるが;好ましくはメトキシ基
である。
【0047】これらの置換基の位置としては、特に限定
されず、2−位,3−位,4−位を挙げることができる
が;アルキル基及びアルコキシ基の場合には、好ましく
は4−位がであるそして、R3 の無置換又は置換基換を
有するフェニル基の内で最も好ましいものとしては、例
えば、フェニル基,2−クロロフェニル基,3−クロロ
フェニル基,4−クロロフェニル基,4−メチルフェニ
ル基,4−t-ブチルフェニル基,4−メトキシフェニル
基などを挙げることができる。
【0048】ハロアルキル基としては、直鎖状又は分岐
状のものを挙げることができ;好ましいハロゲン原子は
塩素原子であり;好ましいアルキル基はメチル基であ
る。そして、最も好ましいハロアルキル基としては、ク
ロロメチル基を挙げることができる。
【0049】アルコキシアルキル基としては、直鎖状又
は分岐状のものを挙げることができ;アルコキシ基は好
ましくは炭素数1〜4個、さらに好ましくはメトキシ基
であり;アルキル基は好ましくは炭素数1〜4個、さら
に好ましくはメチル基である。そして、最も好ましいア
ルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基を挙げ
ることができる。
【0050】アルケニル基としては、直鎖状又は分岐状
のものを挙げることができるが;好ましくは炭素数が3
〜4個のもの(アリル基,1−プロペニル基,メタリル
基など)であり;さらに好ましくは1−プロペニル基で
ある。
【0051】ピリジル基としては、無置換又は置換基と
してハロゲン原子を有するものを挙げることができ;好
ましくは3−ピリジル基である。置換基のハロゲン原子
としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原
子などを挙げることができるが;好ましくは塩素原子で
あり;その置換位置は限定されないが、好ましくは6−
位である。
【0052】アルコキシカルボニルアルキル基として
は、直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ;アル
コキシ基は好ましくは炭素数1〜4個、さらに好ましく
はエトキシ基であり;アルキル基は好ましくは炭素数1
〜4個、さらに好ましくはメチレン基である。そして、
最も好ましいアルコキシカルボニルアルキル基として
は、エトキシカルボニルメチル基を挙げることができ
る。
【0053】ピラゾール基としては、無置換又は置換基
として炭素数1〜8個のアルキル基,もしくはハロゲン
原子を有するものを挙げることができ;好ましくは5−
ピラゾール基がよい。置換基のアルキル基としては、直
鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;好まし
くは炭素数が1〜6個のものであり;さらに好ましくは
炭素数が1〜4個のものである。そして、その置換基の
位置は限定されないが;好ましくは1−位,3−位であ
る。
【0054】置換基のハロゲン原子としては、塩素原
子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原子などを挙げるこ
とができるが;好ましくは塩素原子であり;その置換位
置は限定されないが、好ましくは4−位である。アルコ
キシ基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げること
ができるが;好ましくはメトキシ基である。
【0055】〔R4 〕R4 としては、炭素数1〜4個の
アルキル基,水素原子,ハロゲン原子などを挙げること
ができる。アルキル基としては、直鎖状又は分岐状のも
のを挙げることができるが;好ましくはメチル基であ
る。ハロゲン原子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭
素原子,フッ素原子などを挙げることができるが;好ま
しくは塩素原子である。
【0056】〔R5 〕R5 としては、炭素数1〜20個
のアルキル基,水素原子,炭素数3〜6個のアルケニル
基,ベンジル基,フェノキシ基,ハロゲン原子,シアノ
メチル基,−A−O−R7 などを挙げることができる。
アルキル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げる
ことができるが;好ましくは炭素数が1〜15個のもの
であり;さらに好ましくは炭素数が1〜10個のもので
ある。
【0057】アルケニル基としては、直鎖状又は分岐状
のものを挙げることができるが;好ましくは炭素数が3
〜4個のものであり;さらに好ましくはアリル基であ
る。ハロゲン原子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭
素原子,フッ素原子などを挙げることができるが;好ま
しくは塩素原子である。
【0058】〔−A−O−R7 〕−A−O−R7 におけ
るAとしては、炭素数1〜4個のアルキレン基を挙げる
ことができ;R7 としては、炭素数1〜6個のアルキル
基,炭素数3〜6個のアルケニル基,炭素数3〜6個の
アルキニル基,炭素数2〜5個のアシル基などを挙げる
ことができる。Aとしては、直鎖状又は分岐状のアルキ
レン基を挙げることができるが;好ましくはエチレン基
である。
【0059】R7 におけるアルキル基としては、直鎖状
又は分岐状のものを挙げることができるが;好ましくは
炭素数が1〜4個のものであり;さらに好ましくは炭素
数が1〜3個のものである。R7 におけるアルケニル基
としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ
るが;好ましくは炭素数が3〜4個のものであり;さら
に好ましくはアリル基である。
【0060】R7 におけるアルキニル基としては、直鎖
状又は分岐状のものを挙げることができるが;好ましく
は炭素数が3〜4個のもの(例えば、1−プロピニル
基,2−プロピニル基,2−ブチニル基など)であり;
さらに好ましくは2−プロピニル基である。R7 におけ
る炭素数2〜5個のアシル基としては、直鎖状又は分岐
状のものを挙げることができるが;好ましくは炭素数2
〜4個のもの(例えば、アセチル基,n−プロピオニル
基,i−プロピオニル基,n−ブチリル基,i−ブチリ
ル基,t−ブチリル基)であり;さらに好ましくはアセ
チル基である。そして、−A−O−R7 の内で最も好ま
しいものとしては、例えば、2−メトキシエチル基,2
−エトキシエチル基,2−プロポキシエチル基,2−プ
ロパルギルオキシエチル基,アリルオキシエチル基,ア
セチルオキシエチル基を挙げることができる。
【0061】〔R6 〕R6 としては、水素原子,炭素数
1〜4個のアルキル基,ハロゲン原子などを挙げること
ができる。アルキル基としては、直鎖状又は分岐状のも
のを挙げることができるが;好ましくはメチル基であ
る。そして、その置換基の位置は特に限定されないが;
好ましくは3−位,6−位である。
【0062】ハロゲン原子としては、塩素原子,ヨウ素
原子,臭素原子,フッ素原子などを挙げることができる
が;好ましくは塩素原子である。そして、その置換基の
位置は特に限定されないが;好ましくは6−位である。
【0063】〔R8 〕R8 としては、炭素数1〜15個
のアルキル基,炭素数3〜8個のシクロアルキル基,特
定の置換基(ハロゲン原子,炭素数1〜8個のアルキル
基,炭素数1〜4個のアルコキシ基)を有していてよい
フェニル基などを挙げることができる。アルキル基とし
ては、直鎖状又は分岐状のものを挙げることができる
が;好ましくは炭素数が1〜10個のものであり;さら
に好ましくは炭素数が1〜8個のものである。シクロア
ルキル基としては、好ましくは炭素数が3〜6個のもの
であり;さらに好ましくは炭素数が3〜4個のものであ
る。
【0064】フェニル基としては、無置換又は置換基と
してハロゲン原子,炭素数1〜8個のアルキル基,炭素
数1〜4個のアルコキシ基を有するものを挙げることが
できる。置換基のハロゲン原子としては、塩素原子,ヨ
ウ素原子,臭素原子,フッ素原子などを挙げることがで
きるが;好ましくは塩素原子,臭素原子,フッ素原子で
ある。そして、その置換基の位置は特に限定されない
が;好ましくは、塩素原子では2−位,3−位,4−位
であり、臭素原子では4−位であり、フッ素原子では2
−位,6−位である。置換基のアルキル基としては、直
鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;好まし
くは炭素数が1〜6個のものであり;さらに好ましくは
炭素数が1〜4個のものである。そして、その置換基の
位置は特に限定されないが;好ましくは3−位,4−位
である。
【0065】化合物(I)としては、前記のR1 〜R6
に記載した置換基の組合せからなるものを挙げることが
できるが、薬効の面から、R1 は炭素数1〜8個のアル
キル基、炭素数3〜8個のシクロアルキル基、水素原
子、フェニル基、或いは炭素数1〜4個のハロアルキル
基を表し;R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜
4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、或
いはニトロ基を表し;R 1 とR2 とは、結合している炭
素原子と共にピラゾール環に縮合して無置換又は置換基
として炭素数1〜4個のアルキル基を有する飽和の4〜
8員環を形成してもよく;R3 は炭素数1〜15個のア
ルキル基、炭素数3〜8個のシクロアルキル基、無置換
又は置換基としてハロゲン原子,もしくは炭素数1〜8
個のアルキル基を有するフェニル基、炭素数1〜4個の
ハロアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基を有す
る総炭素数2〜8個のアルコキシアルキル基、炭素数3
〜6個のアルケニル基、置換基としてハロゲン原子を有
するピリジル基、ベンジル基、炭素数1〜4個のアルコ
キシ基を有する総炭素数3〜8個のアルコキシカルボニ
ルアルキル基、置換基として炭素数1〜8個のアルキル
基を有するピラゾール基、或いは炭素数1〜4個のアル
コキシ基を表し;R4 は炭素数1〜4個のアルキル基、
或いは水素原子を表し;R5 は炭素数1〜10個のアル
キル基、水素原子、炭素数3〜6個のアルケニル基、ベ
ンジル基、フェノキシ基、或いは−A−O−R7 (但
し、Aは炭素数1〜4個のアルキレン基を表し;R7
炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数3〜6個のアルケ
ニル基、或いは炭素数3〜6個のアルキニル基を表
す。)を表し;R6 は水素原子、或いは炭素数1〜4個
のアルキル基を表すものが好ましい。
【0066】これらの化合物(I)の中でさらに好まし
いものは、R1 が炭素数1〜4個のアルキル基、シクロ
プロピル基、水素原子、フェニル基、或いはトリフルオ
ロメチル基を表し;R2 が塩素原子、フッ素原子、水素
原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、或いはニトロ
基を表し;R1 とR2 とは、結合している炭素原子と共
にピラゾール環に縮合して無置換又は置換基としてメチ
ル基を有するシクロペンタンを形成してもよく;R3
炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数3〜6個のシクロ
アルキル基、無置換又は置換基として塩素原子,もしく
はt−ブチル基を有するフェニル基、クロロメチル基、
メトキシメチル基、1−プロペニル基、置換基として塩
素原子を有するピリジル基、ベンジル基、エトキシカル
ボニルメチル基、置換基として炭素数1〜4個のアルキ
ル基を有するピラゾール基、或いはメトシ基を表し;R
4 はメチル基、或いは水素原子を表し;R5 は炭素数1
〜8個のアルキル基、水素原子、アリル基、ベンジル
基、フェノキシ基、或いは−A−O−R7 (但し、Aは
炭素数2個のアルキレン基を表し;R7 はメチル基、エ
チル基、アリル基、或いは2−プロピニオル基を表
す。)を表し;R6 は水素原子、或いはメチル基を表す
ものである。
【0067】そして、化合物(I)の具体例としては、
後述の表6〜21に記載した化合物1〜20、22、2
3、25、28、29、32〜37、39、40、4
3、44、46、48、51、56、61〜71、7
3、74、76〜83、85、89〜96、98、10
0〜108、110〜114、116、118〜12
2、124を挙げることができる。
【0068】化合物(IV)としては、前記のR4 〜R6
及びR8 に記載した置換基の組合せからなるものを挙げ
ることができるが、好ましくは、R4 は炭素数1〜4個
のアルキル基を表し;R5 は炭素数1〜20個のアルキ
ル基、炭素数3〜6個のアルケニル基、或いは−A−O
−R7 (但し、Aは炭素数1〜4個のアルキレン基を表
し;R7 は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数3〜6
個のアルケニル基、或いは炭素数3〜6個のアルキニル
基を表す。)を表し;R6 は水素原子、炭素数1〜4個
のアルキル基、或いはハロゲン原子を表し;R8 は炭素
数1〜15個のアルキル基、炭素数3〜8個のシクロア
ルキル基、或いは無置換又は置換基としてハロゲン原
子,炭素数1〜8個のアルキル基,もしくは炭素数1〜
4個のアルコキシ基を有するフェニル基を表すものであ
る。
【0069】これらの化合物(IV)の中でさらに好まし
いものは、R4 がメチル基を表し;R5 が炭素数1〜1
0個のアルキル基、アリル基、或いは−A−O−R
7 (但し、Aが炭素数2個のアルキレン基を表し;R7
が炭素数1〜3個のアルキル基、アリル基、或いは2−
プロピニル基を表す。)を表し;R6 が水素原子、メチ
ル、或いは塩素原子を表し;R8 が炭素数1〜8個のア
ルキル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、或いは
無置換又は置換基としてハロゲン原子,炭素数1〜4個
のアルキル基,もしくはメトキシ基を有するフェニル基
を表すものである。そして、化合物(IV)の具体例とし
ては、後述の表1〜5に記載した化合物(IV-1)〜(IV-3
7) を挙げることができる。
【0070】Xとしては、ハロゲン原子,R3 COO基
を挙げることができるが(R3 は前記と同義であ
る。);好ましくはハロゲン原子であり;さらに好まし
くは塩素原子である。Yとしては、ハロゲン原子を挙げ
ることができる。
【0071】化合物(I)の合成 化合物(I)は、以下に示す合成法1又は2によって合
成することができる。 〔合成法1〕化合物(I)の合成は、次に示すように、
化合物(II)と化合物(III) とを溶媒中又は無溶媒で反
応させることによって行うことができるが;好ましく
は、反応を促進させるために、Xがハロゲン原子の場合
には塩基の存在下で反応させ、XがR3 COO基の場合
には酸触媒の存在下で反応させる。
【0072】
【化22】
【0073】(式中、R1 〜R6 及びXは、前記と同義
である。)溶媒としては、本反応に直接関与しないもの
であれば特に限定されず、例えば、ベンゼン,トルエ
ン,キシレン,メチルナフタリン,石油エーテル,リグ
ロイン,ヘキサン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼ
ン,塩化メチレン,クロロホルム,ジクロルエタン,ト
リクロルエチレン,シクロヘキサンのような塩素化され
た又はされていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水素
類;ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサ
ンなどのようなエーテル類;アセトン,メチルエチルケ
トンなどのようなケトン類;N,N−ジメチルホルムア
ミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのようなアミ
ド類;アセトニトリル,プロピオニトリルなどのような
ニトリル類;トリエチルアミン,ピリジン,N,N−ジ
メチルアニリンなどのような有機塩基;1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン;ジメチルスルホキシド;前
記溶媒の混合物などを挙げることができる。
【0074】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
I)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(II)の
濃度が8〜70重量%になるようにして使用する。
【0075】塩基としては、特に限定されず、例えば、
例えば、トリエチルアミン,ピリジン,N,N−ジメチ
ルアニリン,DBUなどの有機塩基;ナトリウムメトキ
シド,ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコ
キシド;水素化ナトリウム,ナトリウムアミド,水酸化
ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸水
素ナトリウム,炭酸カリウムなどの無機塩基を挙げるこ
とができるが;有機塩基が好ましい。
【0076】そして、その塩基の使用量は、化合物(I
I)に対して0.001〜5倍モルで使用することがで
きるが、好ましくは0.8〜5倍モルである。酸触媒と
しては、硫酸,ベンゼンスルホン酸,p−トルエンスル
ホン酸などを挙げることができる。その使用量は、触媒
量でよい。
【0077】反応温度は、特に限定されないが、氷冷温
度から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、5
0〜110℃が好ましい。反応時間は、前記の濃度,温
度によって変化するが、通常0.5〜10時間で行うこ
とができる。原料化合物の使用量は、化合物(II)に対
して化合物(III)が0.5〜2倍モルであるが、好まし
くは1.0〜1.5倍モルである。
【0078】化合物(II)は、例えば、特開平3−27
360号公報などに記載の方法に準じて、次に示すよう
に、フェノキシアルキルアミン類とピラゾールカルボン
酸ハライド類とを用いて製造することができる。
【0079】
【化23】
【0080】(式中、R1 ,R2 ,R4 〜R6 及びX'
は、前記と同義である。) フェノキシアルキルアミン類は、後述の化合物(VI') 又
は化合物(VI)の合成で示したようにフェノキシアルキ
ルハライドを用いて合成することによって得ることがで
きる。ピラゾールカルボン酸ハライド類は、ピラゾール
カルボン酸類とチオニルハライド(SOX'2)(X' は
前記と同義である。)との反応によって得ることができ
る。
【0081】化合物(II)としては、例えば、表1〜2
1中に示したR1 ,R2 ,R4 ,R 5 ,R6 を有する各
化合物を挙げることができるが;好ましくは、表6〜2
1中に示した化合物1〜125に対応した各種の置換基
からなる化合物(II)である〔化合物(II)1 〜化合物
(II)125 と称する。例えば、化合物(II)1 は、R 1
がメチル基,R2 が塩素原子,R4 がメチル基,R5
メチル基,R6 が水素原子である。〕。
【0082】化合物(III) においてXがR3 COO基の
ものは、次に示すような化合物を市販品として入手する
ことができる。 酢酸無水物(和光純薬製、製品番号011−0027
6) n−プロピオン酸無水物(和光純薬製、製品番号161
−11082) n−酪酸無水物(和光純薬製、製品番号023−045
73) i−酪酸無水物(東京化成製、製品番号I 0111) n−吉草酸無水物(東京化成製、製品番号V 000
6) i−吉草酸無水物(東京化成製、製品番号I 019
9) n−カプロン酸無水物(和光純薬製、製品番号031−
05572) n−カプリル酸無水物(東京化成製、製品番号O 00
35) n−カプリン酸無水物(東京化成製、製品番号C 00
20) クロロ酢酸無水物(和光純薬製、製品番号132−06
111) クロトン酸無水物(和光純薬製、製品番号531−06
541) 安息香酸無水物(和光純薬製、製品番号028−010
22) 化合物(III) においてXがハロゲン原子のものは、次に
示すそれ自体公知の方法で製造することができる。
【0083】
【化24】
【0084】(式中、R3 は前記と同義であり;X’は
ハロゲン原子を表す。) 化合物(III')も含む化合物(III)としては、例えば、表
6〜21中に示した化合物1〜125に対応した各種の
置換基からなる化合物(III)を挙げることができる〔化
合物(III)1 〜化合物(III)125 と称する。例えば、化
合物(III)1 は、R3 がメチル基,Xがハロゲン原子又
はアセチルオキシ基である。〕。
【0085】〔合成法2〕化合物(I)の合成は、次に
示すように、化合物(IV')と化合物(V) とを溶媒中又
は無溶媒で反応させることによって行うことができる
が;好ましくは、化合物(IV')の代わりに化合物(IV)
を用い、反応を促進させるためには塩基の存在下で行
う。
【0086】
【化25】
【0087】(式中、R1 〜R6 は、前記と同義であ
り;Yはハロゲン原子である。) 溶媒及び塩基の種類とその使用量,反応温度,反応時
間,原料化合物の使用量などは、合成法1と同様にする
ことができる。
【0088】化合物(IV')又は化合物(IV)の合成は、
次に示すように、通常、化合物(VI)と化合物(VII) と
を溶媒中又は無溶媒で反応させることによって行うこと
ができるが;好ましくは、反応を促進させるために、X
がハロゲン原子の場合には塩基の存在下で反応させ、X
がR3 COO基の場合には酸触媒の存在下で反応させ
る。
【0089】
【化26】
【0090】(式中、R3 〜R6 及びXは、前記と同義
である。) 化合物(VII) は、その構造式中のR3 が前述の化合物
(IV)におけるR8 と同じであるものが好ましい。溶媒
及び酸触媒の種類とその使用量は、合成法1と同様にす
ることができる。塩基の種類は、合成法1と同様のもの
を使用することができる。そして、その使用量は、化合
物(VI)に対して0.001〜5倍モルで使用すること
ができるが;好ましくは0.8〜1.5倍モルである。
反応温度は、特に限定されないが、氷冷温度から使用す
る溶媒の沸点以下の温度範囲内であり;氷冷温度〜室温
が好ましい。
【0091】反応時間は、前記の濃度,温度によって変
化するが、通常0.3〜2時間で行うことができる。原
料化合物の使用量は、化合物(VI)に対して化合物(VI
I)が0.5〜2倍モルであるが;好ましくは1.0〜
1.2倍モルである。化合物(VI)は、例えば、次に示
すように、フェノキシアルキルハライドを用いて製造す
ることができる。
【0092】
【化27】
【0093】(式中、R4 〜R6 及びYは、前記と同義
である。) 化合物(VI)としては、例えば、表1〜21中に示した
4 〜R6 を有する化合物を挙げることができるが;好
ましくは、表1〜5中に示した各種の置換基からなる化
合物(VI)である〔化合物(VI)1 〜化合物(VI)37
称する。例えば、化合物(VI)1 は、R4 がメチル基,
5 が−CH2 CH2 OC2 5 、R6が水素原子であ
る。〕。
【0094】化合物(VII) においてXがR3 COO基の
ものは、前記の市販品を使用することができる。化合物
(VII) においてXがハロゲン原子のものは、次に示すそ
れ自体公知の方法で製造することができる。
【0095】
【化28】
【0096】(式中、R3 及びX’は、前記と同義であ
る。) 化合物(VII')を含む化合物(VII)としては、例えば、表
1〜5中に示したR8をR3 として有する化合物(VII)
を挙げることができる〔化合物(VII)1 〜化合物(VII)
37と称する。例えば、化合物(VII)1 は、R3 がメチル
基、Xがハロゲン原子である。〕。
【0097】このようにして得られた化合物(IV')とし
ては、例えば、表1〜21中に示したR3 〜R6 ,R8
を有する化合物を挙げることができるが;好ましくは、
表1〜5中に示した化合物(IV)における各種の置換基
からなる化合物(IV')である〔表1〜5において示した
新規化合物(IV)を、化合物(IV-1)〜化合物(IV-37)と
称する。例えば、化合物(IV-1)は、R4 及びR8 がメチ
ル基,R5 が−CH2CH2 OC2 5 ,R6 が水素原
子である。〕。
【0098】化合物(V)は、ピラゾールカルボン酸類
とチオニルハライド類(SOY2 )(Yは前記と同義で
ある。)とを反応させることによって得ることができ
る。化合物(V)としては、例えば、表6〜21中に示
した化合物1〜125に対応した各種の置換基からなる
化合物(V)を挙げることができる〔化合物(V) 1
化合物(V)125 と称する。例えば、化合物(V)
1 は、R1 がメチル基,R2 が塩素原子,Yがハロゲン
原子である。〕。
【0099】以上のようにして製造された目的の化合物
(I)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通常の
後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラ
フィーなどの公知の手段で適宜精製することができる。
【0100】化合物(I)としては、例えば、表1〜2
1中に示したR1 〜R6 を有する化合物を挙げることが
できるが;好ましくは、表6〜21中に示した各種の置
換基からなる化合物(I)である〔例えば、化合物1
は、R1 ,R3 ,R4 及びR5がメチル基、R2 が塩素
原子,R6 が水素原子である。〕。
【0101】農園芸用の有害生物防除剤 〔防除効果〕本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目
(ウンカ類,ヨコバイ類,アブラムシ類,コナジラミ類
など)、鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,ハマキムシ
類,メイガ類,モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミム
シダマシ類,ゾウムシ類,ハムシ類,コガネムシ類な
ど)、ダニ目(ハダニ科のミカンハダニ,ナミハダニな
ど、フシダニ科のミカンサビダニなど)〕、衛生害虫
(例えば、ハエ,カ,ゴキブリなど)、貯穀害虫(コク
ストモドキ類,マメゾウムシ類など)、土壌中のネコブ
センチュウ、マツノザイセンチュウ、ネダニなどを挙げ
ることができ、また、農園芸病原菌(例えば、コムギ赤
さび病,大麦うどんこ病,キュウリべと病、イネいもち
病、トマト疫病など)を挙げることができる。
【0102】〔有害生物防除剤〕本発明の有害生物防除
剤は、顕著な殺虫・殺ダニ・殺菌効果を有しており、化
合物(I)の1種以上を有効成分として含有するもので
ある。化合物(I)は、単独で使用することもできる
が、通常は常法によって、担体,界面活性剤,分散剤,
補助剤などを配合(例えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒
剤,水和剤,油性の懸濁液,エアゾールなどの組成物と
して調製する)して使用することが好ましい。
【0103】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることができる。
【0104】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0105】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。これ
らの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応
じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は
直接施用することによって各種の用途に供することがで
きる。
【0106】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。 実施例1〔化合物(IV)の合成〕 (1) N−{2−[4−(2−エトキシエチル)−2−メ
チルフェノキシ]エチル}アセトアミド〔化合物(IV-
1)〕の合成
【0107】2−[4−(2−エトキシエチル)−2−
メチルフェノキシ]エチルアミン(10.0g)とトリ
エチルアミン(5.0g)とをトルエン(50ml)に
溶解し、氷冷,攪拌下にアセチルクロライド(3.6
g)を含むトルエン溶液(20ml)を滴下し、室温で
1時間攪拌した。反応終了後、水(50ml)を加え、
トルエン層を分取し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物を
シリカゲルカラム(ワコーゲルC−200,トルエン:
酢酸エチル=4:1溶出)で精製することによって、無
色粉状結晶である目的物を10.3g得た。
【0108】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 2.00(s,3H),2.2
0(s,3H),2.80(t,2H),3.50(t
−d,2H),3.57(t,2H)、3.65(q,
2H),4.00(t,2H),6.08(s,1
H),6.72(d,1H),6.98(d,1H),
7.00(s,1H)
【0109】(2) N−{2−[4−(2−エトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルフェノキシ]エチル}アセトア
ミド〔化合物(IV-4)〕の合成
【0110】2−[4−(2−エトキシエチル)−2,
3−ジメチルフェノキシ]エチルアミン(4.7g)と
トリエチルアミン(2.2g)とをトルエン(30m
l)に溶解し、氷冷,攪拌下にアセチルクロライド
(1.3g)を含むトルエン溶液(10ml)を滴下
し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、水(40m
l)を加え、トルエン層を分取し、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得ら
れた油状物をシリカゲルカラム(ワコーゲルC−20
0,トルエン:酢酸エチル=4:1溶出)で精製するこ
とによって、無色粉状結晶である目的物を5.1g得
た。
【0111】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 2.00(s,3H),2.1
8(s,3H),2.23(s,3H),2.88
(t,2H),3.47〜3.67(m,4H),
4.01(t,2H),5.97(s,1H),6.6
3(d,1H),6.98(d,1H)
【0112】(3) N−{2−[4−(2−エトキシエチ
ル)−2,3−ジメチルフェノキシ]エチル}イソブチ
ルアミド〔化合物(IV-7)〕の合成
【0113】2−[4−(2−エトキシエチル)−2,
3−ジメチルフェノキシ]エチルアミン(2.37g)
をトルエン(30ml)に溶解し、室温,攪拌下にイソ
酪酸無水物(1.6g)を滴下し、室温で1時間攪拌し
た。反応終了後、反応液を水洗し、次いで飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得ら
れた結晶をトルエン−n-ヘキサンで再結晶することによ
って、無色針状結晶である目的物を2.8g得た。
【0114】(4) 表1〜5中のその他の化合物(IV)の
合成 前記(1) 〜(3) に記載の方法に準じて、表1〜5中のそ
の他の化合物(IV)を合成した。以上のようにして合成
した化合物を表1〜5に示す。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】
【表3】
【0118】
【表4】
【0119】
【表5】
【0120】実施例2〔化合物(I)の合成〕 (1) N−アセチル−N−[2−(2,4−ジメチルフェ
ノキシ)エチル]−4−クロロ−1,3−ジメチル−5
−ピラゾールカルボキサミド(化合物1)の合成
【0121】N−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)
−4−クロロ−1,3−ジメチル−5−ピラゾールカル
ボキサミド(1.3g)を乾燥N,N−ジメチルホルム
アミド(10ml)に溶解し、水素化ナトリウム(油中
60%)(0.3g)を添加し、100℃で1時間攪拌
した。次いで、室温に冷却し、アセチルクロライド
(0.5g)を滴下した後に100℃で1時間攪拌し
た。反応終了後、水(10ml)をゆっくりと加え、酢
酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トル
エン:酢酸エチル=9:1溶出)で単離することによっ
て淡黄色油状液体である目的物を0.8g得た。
【0122】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 2.06(s,3H), 2.21(s,3H),2.2
2(s,3H),2.39(s,3H),3.86
(s,3H),4.08〜4.22(m,4H),6.
65(d,1H),6.91(s,1H),6.93
(s,1H)
【0123】(2) N−アセチル−N−{2−[4−(2
−メトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチル}
−4−ブロモ−1,3−ジメチル−5−ピラゾールカル
ボキサミド(化合物4)の合成
【0124】N−{2−[4−(2−メトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−ブロモ−1,
3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.1
g)を無水酢酸(8ml)に溶解し、次いで濃硫酸
(0.05ml)を添加し、100℃で4時間攪拌し
た。反応終了後、室温に冷却し、飽和炭酸ナトリウム水
溶液を加えて弱アルカリ性とした。次いで、酢酸エチル
で抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢
酸エチル=9:1溶出)で単離することによって淡黄色
油状液体である目的物を0.8g得た。
【0125】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 2.09(s,3H), 2.23(s,3H),2.3
9(s,3H),2.78(t,3H),3.33
(s,3H),3.55(t,2H),4.10〜4.
25(m,4H),6.70(d,1H),6.96
(d,1H),6.97(s,1H)
【0126】(3) N−プロピオニル−N−{2−[4−
(2−メトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチ
ル}−4−クロロ−1,3−ジメチル−5−ピラゾール
カルボキサミド(化合物5)の合成
【0127】N−{2−[4−(2−メトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−クロロ−1,
3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.1
g)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)
に溶解し、水素化ナトリウム(油中60%)(0.3
g)を添加し、100℃で1時間攪拌した。次いで、室
温に冷却し、プロピオニルクロライド(0.4g)を滴
下した後に100℃で1時間攪拌した。反応終了後、水
(10ml)をゆっくりと加え、酢酸エチルで抽出し、
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶
媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=
9:1溶出)で単離することによって淡黄色油状液体で
ある目的物を0.7g得た。
【0128】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.19(t,3H), 2.08(s,3H),2.2
2(s,3H),2.73(q,3H),2.78
(t,2H),3.33(s,3H),3.56(t,
2H), 3.88(s,3H),4.10〜4.25
(m,4H),6.70(d,1H),6.97(d,
1H),6.98(s,1H)
【0129】(4) N−ベンゾイル−N−{2−[4−
(2−メトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチ
ル}−4−クロロ−1,3−ジメチル−5−ピラゾール
カルボキサミド(化合物6)の合成
【0130】N−{2−[4−(2−メトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−クロロ−1,
3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.2
g)を乾燥トルエン(10ml)に溶解し、水素化ナト
リウム(油中60%)(0.25g)を添加し、2時間
加熱還流した。次いで、室温に冷却し、ベンゾイルクロ
ライド(0.6g)を滴下した後に1時間加熱還流し
た。反応終了後、水(10ml)をゆっくりと加え、酢
酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トル
エン:酢酸エチル=9:1溶出)で単離することによっ
て淡黄色油状液体である目的物を1.4g得た。
【0131】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.19(s,3H), 1.92(s,3H),2.7
8(t,3H),3.35(s,3H),3.56
(t,2H),3.75(s,3H),4.30〜4.
60(m,4H),6.76(d,1H),6.91
(d,1H),7.00(d−d,1H),7.26
(2H),7.35(1H),7.50(d,2H)
【0132】(5) N−アセチル−N−{2−[4−(2
−エトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチル}
−4−クロロ−1,3−ジメチル−5−ピラゾールカル
ボキサミド(化合物7)の合成
【0133】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−クロロ−1,
3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.2
g)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)
に溶解し、水素化ナトリウム(油中60%)(0.3
g)を添加し、50℃で1時間攪拌した。次いで、室温
に冷却し、アセチルクロライド(0.4g)を滴下した
後に50℃で2時間攪拌した。反応終了後、水(10m
l)をゆっくりと加え、酢酸エチルで抽出し、水洗し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去
した。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=9:1溶
出)で単離することによって淡黄色油状液体である目的
物を0.6g得た。
【0134】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 2.08(s,3H),2.2
2(s,3H),2.39(s,3H),2.79
(t,2H),3.44〜3.61(m,4H),3.
87(s,3H),4.10〜4.22(m,4H),
6.69(d,1H),6.95〜7.00(m,2
H)
【0135】(6) N−クロロアセチル−N−{2−[4
−(2−エトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エ
チル}−4−クロロ−1,3−ジメチル−5−ピラゾー
ルカルボキサミド(化合物16)の合成
【0136】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−クロロ−1,
3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.5
g)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)
に溶解し、水素化ナトリウム(油中60%)(0.3
g)を添加し、50℃で1時間攪拌した。次いで、室温
に冷却し、クロロアセチルクロライド(0.6g)を滴
下した後に50℃で2時間攪拌した。反応終了後、水
(10ml)をゆっくりと加え、酢酸エチルで抽出し、
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶
媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=
9:1溶出)で単離することによって淡黄色油状液体で
ある目的物を0.6g得た。
【0137】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 2.05(s,3H),2.2
4(s,3H),2.78(t,2H),3.49
(q,2H),3.75(t,3H),3.86(s,
3H),4.12(t,2H),4.22(m,2
H),4.52(s,2H),6.69(d,1H),
6.95(s,1H), 6.96(s,1H)
【0138】(7) N−4−t-ブチルベンゾイル−N−
{2−[4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフェ
ノキシ]エチル}−4−クロロ−1,3−ジメチル−5
−ピラゾールカルボキサミド(化合物25)の合成
【0139】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−クロロ−1,
3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.2
g)を乾燥トルエン(10ml)に溶解し、水素化ナト
リウム(油中60%)(0.25g)を添加し、2時間
加熱還流した。次いで、室温に冷却し、t-ブチルベンゾ
イルクロライド(0.7g)を滴下した後に2時間加熱
還流した。反応終了後、冷却下に水(10ml)をゆっ
くりと加え、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC
−200,トルエン:酢酸エチル=9:1溶出)で単離
することによって淡黄色油状液体である目的物を1.1
g得た。
【0140】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.19(t,3H), 1.24(s,3H),1.9
1(s,3H),1.95(s,3H),2.79
(t,2H),3.50(q,2H),3.58(t,
2H),3.75(s,3H),4.30〜4.55
(m,4H),6.75(d,1H),6.93(s,
1H),6.98(d,1H),7.26(t,2
H),7.42(d,2H)
【0141】(8) N−アセチル−N−{2−[4−(2
−エトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチル}
−1,3−ジメチル−5−ピラゾールカルボキサミド
(化合物33)の合成
【0142】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−1,3−ジメチル
−5−ピラゾールカルボキサミド(1.0g)を無水酢
酸(8ml)に溶解し、次いで濃硫酸(0.05ml)
を添加し、100℃で4時間攪拌した。反応終了後、室
温に冷却し、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて弱アル
カリ性とした。次いで、酢酸エチルで抽出し、水洗し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去
した。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=9:1溶
出)で単離することによって淡黄色油状液体である目的
物を0.4g得た。
【0143】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 2.04(s,3H),2.2
8(s,3H),2.79(t,3H),3.50
(q,2H),3.58(t,2H),3.99(s,
3H),4.12(t,2H),4.27(t,2
H),6.32(s,1H),6.68(d,1H),
6.96(s,1H), 6.98(s,1H)
【0144】(9) N−アセチル−N−{2−[4−(2
−エトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチル}
−3−t-ブチル−1−メチル−5−ピラゾールカルボキ
サミド(化合物40)の合成
【0145】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−3−t-ブチル−1
−メチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.1g)
を無水酢酸(8ml)に溶解し、100℃で4時間攪拌
した。反応終了後、室温に冷却し、飽和炭酸ナトリウム
水溶液を加えて弱アルカリ性とした。次いで、酢酸エチ
ルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後
に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:
酢酸エチル=9:1溶出)で単離することによって淡黄
色油状液体である目的物を0.5g得た。
【0146】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 1.25(s,3H),2.0
0(s,3H),2.22(s,3H),2.78
(t,2H),3.45〜3.59(m,4H),4.
00(s,3H),4.12(t,2H),4.28
(t,2H),6.35(s,1H),6.68(d,
1H),6.95(s,1H),6.96(d,1H)
【0147】(10)N−アセチル−N−{2−[4−(2
−エトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチル}
−シクロペンタ[1,2−c]−3−ピラゾールカルボ
キサミド(化合物44)の合成
【0148】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−シクロペンタ
[1,2−c]−3−ピラゾールカルボキサミド(1.
1g)を無水酢酸(5ml)に溶解し、次いで濃硫酸
(0.05ml)を添加し、110℃で10時間攪拌し
た。反応終了後、室温に冷却し、飽和炭酸ナトリウム水
溶液を加えて弱アルカリ性とした。次いで、酢酸エチル
で抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下に溶媒を留去した。得られた結晶をトルエン−n-
ヘキサンによって再結晶することによって無色粉状結晶
である目的物を0.5g得た。
【0149】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.19(t,3H), 1.98(s,3H),2.2
1(s,3H),2.34(q,2H),2.52
(t,2H),2.70(t,2H),2.78(t,
2H), 3.49(q,2H),3.56(t,2
H),4.03(s,3H),4.11(t,2H),
4.22(t,2H),6.66(d,1H),6.9
4(s,1H),6.96(d,1H)
【0150】(11)N−アセチル−N−{2−[4−(2
−エトキシエチル)−2−メチルフェノキシ]エチル}
−4−クロロ−1−メチル−5−ピラゾールカルボキサ
ミド(化合物48)の合成
【0151】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2−メチルフェノキシ]エチル}−4−クロロ−1−
メチル−5−ピラゾールカルボキサミド(1.0g)を
無水酢酸(8ml)に溶解し、100℃で4時間攪拌し
た。反応終了後、室温に冷却し、飽和炭酸ナトリウム水
溶液を加えて弱アルカリ性とした。次いで、酢酸エチル
で抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢
酸エチル=9:1溶出)で単離することによって淡黄色
油状液体である目的物を0.4g得た。
【0152】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.20(t,3H), 2.08(s,3H),2.4
0(s,3H),2.80(t,2H),3.50
(q,2H),3.92(s,3H),4.11〜4.
25(m,6H),6.70(d,1H),6.95
(d,1H),6.97(d,1H),7.41(s,
1H)
【0153】(12)N−アセチル−N−{2−[4−(2
−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキシ]エ
チル}−3-t- ブチル−1−メチル−5−ピラゾールカ
ルボキサミド(化合物68)の合成
【0154】N−{2−[4−(2−エトキシエチル)
−2,3−ジメチルフェノキシ]エチル}アセトアミド
(3.0g)をトルエン(20ml)に溶解し、水素化
ナトリウム(油中60%)(0.6g)を添加し、2時
間加熱還流した。次いで、室温に冷却し、3-t- ブチル
−1−メチル−5−ピラゾールカルボン酸クロライド
(2.4g)を滴下した後に50℃で1時間攪拌した。
反応終了後、冷却下に水(20ml)をゆっくりと加
え、酢酸エチルで抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状
物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−20
0,トルエン:酢酸エチル=10:1溶出)で精製し、
次いで得られた結晶をn−ヘキサンによって再結晶する
ことによって無色粉状結晶である目的物を2.1g得
た。
【0155】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.21(t,3H), 1.26(s,3H),1.9
5(s,3H),2.18(s,3H),2.22
(s,3H),2.86(t,2H),3.46〜3.
54(m,4H),4.00(s,3H),4.11
(t,2H),4.29(t,2H),6.32(s,
1H),6.49(d,1H),6.94(d,1H)
【0156】 (13)表6〜21中のその他の化合物(I)の合成 前記(1) 〜(12)に記載の方法に準じて、表6〜21中の
その他の化合物(I)を合成した。以上のようにして合
成した化合物を表6〜21に示す。
【0157】
【表6】
【0158】
【表7】
【0159】
【表8】
【0160】
【表9】
【0161】
【表10】
【0162】
【表11】
【0163】
【表12】
【0164】
【表13】
【0165】
【表14】
【0166】
【表15】
【0167】
【表16】
【0168】
【表17】
【0169】
【表18】
【0170】
【表19】
【0171】
【表20】
【0172】
【表21】
【0173】実施例3〔製剤の調製〕 (1) 粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0174】(2) 水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリン70重量部,ホワイト
カーボン18重量部,ネオペレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0175】(3) 乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0176】(4) 粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0177】実施例4〔効力試験〕 (1) ツマグロヨコバイに対する効力試験 実施例3に準じて調製した表6〜21に示す化合物
(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で各々300ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ
稚苗を30秒間づつ浸漬して風乾後、それぞれのガラス
円筒に挿入した。次に、各円筒にツマグロヨコバイ4齢
幼虫を10頭放って多孔質の栓をし、25℃の定温室に
放置し、4日後に生死虫数を数えて殺虫率を求めた。殺
虫効果の評価は、死虫率の範囲によって、4段階(A:
100%,B:100未満〜80%,C:80未満〜6
0%,D:60%未満)で示した。これらの結果を表2
2に示す。
【0178】
【表22】
【0179】(2) ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 実施例3に準じて調製した表6〜21に示す化合物
(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭の
ナミハダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径2
0mm)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉
片を25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における
生死虫数を数えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価
は、殺ダニ率の範囲によって、4段階(A:100%,
B:100未満〜80%,C:80未満〜60%,D:
60%未満)で示した。これらの結果を表23に示す。
【0180】
【表23】
【0181】(3) ナミハダニ卵に対する効力試験 実施例3に準じて調製した表6〜21に示す化合物
(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中に5頭のナ
ミハダニ雌成虫を寄生産卵させた後に成虫を除去した各
インゲン葉片(直径20mm)を10秒間づつ浸漬し
た。次に、これらの各葉片を25℃の定温室に放置し、
6日後に各葉片における未孵化卵数を数えて殺卵率を求
めた。殺卵効果の評価は、殺卵率の範囲によって、4段
階(A:100%,B:100未満〜80%,C:80
未満〜60%,D:60%未満)で示した。これらの結
果を表24に示す。
【0182】
【表24】
【0183】(4) イネいもち病に対する防除効力試験
(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本の
イネ(品種;日本晴)を育成し、1.5葉期の幼植物体
に、実施例3に準じて調製した表6〜21で示した化合
物(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含
む水で500ppmに希釈して、1鉢あたり20mlづ
つ散布した。散布後、2日間ガラス温室で栽培し、次い
で、罹病葉から調製したイネいもち病菌の分生胞子懸濁
液を植物葉に均一に噴霧接種した。接種後、5日間28
℃温室内で育成し、葉に現れたイネいもち病病斑の程度
を調査した。殺菌効果の評価は、無処理区の病斑の程度
と比較して、6段階(0:全体が罹病、1:病斑面積が
60%程度、2:病斑面積が40%程度、3:病斑面積
が20%程度、4:病斑面積が10%以下、5:病斑無
し)で示した。その結果を表25に示す。
【0184】
【表25】
【0185】(5) オオムギうどんこ病に対する防除効力
試験(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つオオムギ(品種;黒ムギ)を育成し、1.5葉期の幼
植物体に、実施例3に準じて調製した表6〜21で示し
た化合物(I)の各水和剤を、界面活性剤(0.01
%)を含む水で各々500ppmに希釈して、これらの
各薬液を1鉢あたり20mlづつ散布した。 これらを
2日間ガラス温室で栽培し、次いで、オオムギうどんこ
病菌分成胞子を罹病葉から集め、これを各植物体の上か
らまんべんなく振りかけて接種した。 次に、これらを
1週間ガラス温室内で育成し、各第一葉に現れたオオム
ギうどんこ病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価の
結果を、前記の(4) に記載した6段階の評価方法で表2
6に示す。
【0186】
【表26】
【0187】
【発明の効果】本発明の新規なフェノキシアルキルアミ
ン誘導体は、殺虫,殺ダニ,殺菌などの優れた効果を有
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 231/54 401/12 231 (72)発明者 水津 真 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I): 【化1】 〔式中、R1 は炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数3
    〜8個のシクロアルキル基、水素原子、無置換又は置換
    基として炭素数1〜4個のアルキル基,もしくはハロゲ
    ン原子を有するフェニル基、或いは炭素数1〜4個のハ
    ロアルキル基を表し;R2 はハロゲン原子、水素原子、
    炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコ
    キシ基、或いはニトロ基を表し;R1 とR2 とは、結合
    している炭素原子と共にピラゾール環に縮合して無置換
    又は置換基として炭素数1〜4個のアルキル基を有する
    飽和の4〜8員環を形成してもよく;R3 は炭素数1〜
    15個のアルキル基、炭素数3〜8個のシクロアルキル
    基、無置換又は置換基としてハロゲン原子,炭素数1〜
    8個のアルキル基,もしくは炭素数1〜4個のアルコキ
    シ基を有するフェニル基、炭素数1〜4個のハロアルキ
    ル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基を有する総炭素数
    2〜8個のアルコキシアルキル基、炭素数3〜6個のア
    ルケニル基、無置換又は置換基としてハロゲン原子を有
    するピリジル基、ベンジル基、炭素数1〜4個のアルコ
    キシ基を有する総炭素数3〜8個のアルコキシカルボニ
    ルアルキル基、無置換又は置換基として炭素数1〜8個
    のアルキル基,もしくはハロゲン原子を有するピラゾー
    ル基、或いは炭素数1〜4個のアルコキシ基を表し;R
    4 は炭素数1〜4個のアルキル基、水素原子、或いはハ
    ロゲン原子を表し;R5 は炭素数1〜20個のアルキル
    基、水素原子、炭素数3〜6個のアルケニル基、ベンジ
    ル基、フェノキシ基、ハロゲン原子、シアノメチル基、
    或いは−A−O−R7 (但し、Aは炭素数1〜4個のア
    ルキレン基を表し;R7 は炭素数1〜6個のアルキル
    基、炭素数3〜6個のアルケニル基、炭素数3〜6個の
    アルキニル基、或いは炭素数2〜5個のアシル基を表
    す。)を表し;R 6 は水素原子、炭素数1〜4個のアル
    キル基、或いはハロゲン原子を表す。〕で示されるフェ
    ノキシアルキルアミン誘導体。
  2. 【請求項2】 次式(II): 【化2】 (式中、R1 ,R2 及びR4 〜R6 は、請求項1の記載
    と同義である。)で示されるフェノキシアルキルアミン
    ピラゾールカルボン酸アミド誘導体と 次式(III) : 【化3】 (式中、R3 は、請求項1の記載と同義であり;Xは、
    ハロゲン原子又はR3 COO基を表す。)で示されるカ
    ルボン酸ハライド又は無水物類とを反応させることを特
    徴とする請求項1記載の式(I)で示されるフェノキシ
    アルキルアミン誘導体の製法。
  3. 【請求項3】 次式(IV): 【化4】 (式中、R4 〜R6 は請求項1の記載と同義であり;R
    8 は炭素数1〜15個のアルキル基、炭素数3〜8個の
    シクロアルキル基、或いは無置換又は置換基としてハロ
    ゲン原子,炭素数1〜8個のアルキル基,もしくは炭素
    数1〜4個のアルコキシ基を有するフェニル基を表
    す。)で示されるフェノキシアルキルアミド誘導体。
  4. 【請求項4】 次式(IV') : 【化5】 (式中、R3 〜R6 は請求項1の記載と同義である。)
    で示されるフェノキシアルキルアミド誘導体と 次式(V): 【化6】 (式中、R1 及びR2 は請求項1の記載と同義であり;
    Yはハロゲン原子を表す。)で示されるピラゾールカル
    ボン酸ハライドとを反応させることを特徴とする請求項
    1記載の式(I)で示されるフェノキシアルキルアミン
    誘導体の製法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の式(I)で示されるフェ
    ノキシアルキルアミン誘導体を有効成分とする有害生物
    防除剤。
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