JPH07238061A - 芳香族メトキシカルボン酸メチルエステルの製造方法 - Google Patents

芳香族メトキシカルボン酸メチルエステルの製造方法

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JPH07238061A
JPH07238061A JP6205299A JP20529994A JPH07238061A JP H07238061 A JPH07238061 A JP H07238061A JP 6205299 A JP6205299 A JP 6205299A JP 20529994 A JP20529994 A JP 20529994A JP H07238061 A JPH07238061 A JP H07238061A
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Rolf Prof Dr Mueller
ロルフ・ミユーラー
Thomas Wessel
トマース・ウエッセル
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族メトキシカルボン酸メチルエステルの
製造 【構成】 芳香族ヒドロキシカルボン酸を対応するメト
キシカルボン酸との混合物の形で硫酸ジメチルと水中で
反応させることによって、芳香族メトキシカルボン酸メ
チルエステルを製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性溶液の形で硫酸ジ
メチルによるメチル化反応によって、芳香族メトキシカ
ルボン酸メチルエステルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族メトキシカルボン酸エステルは価
値ある合成構成成分として、たとえば医薬品の中間体と
して又はポリエステルの成分とてし広く使用されてい
る。たとえば6- メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエス
テルは、薬学的有効物質トルレスタート(Tolrestat) の
合成、糖尿病の後遺症の予防及び処置のための薬剤の合
成に於ける重要な中間体である(たとえばヨーロッパ特
許第59596号及び第200840号明細書、ヨーロ
ッパ特許公開第307519号公報、米国特許第480
8748号明細書参照)。同様にたとえば3- メトキシ
-4- メチル安息香酸メチルエステルは、薬学的調製物
に対する価値ある中間体である(たとえばヨーロッパ特
許第83228号明細書参照)。
【0003】カルボン酸エステルの、一般に適用できる
製造方法は、硫酸ジアルキルを用いて、すなわちメチル
エステルの製造のための硫酸ジメチルを用いてカルボン
酸の塩をアルキル化する(たとえばホウベンヴエイル-
ミューラー(Houben-Weyl-Mueller) 、" メト−デン デ
ル オルガニッシェン(Methoden der OrganischenChem
ie) 第4版、第8巻、第541頁−第543頁参照)。
同様にフエノールの硫酸ジアルキルによるエーテル化
は、アルコキシ芳香族化合物の認められた製造方法であ
り、特に硫酸ジメチルを用いるエーテル化は、メトキシ
芳香族化合物の製造方法である(たとえば Houben-Wegl
-Mueller, Methoden der Organischen CChemie, 第4
版、第6/3巻、第62頁−第66頁参照。)フエノー
ルカルボン酸中のヒドロキシ基及びカルボキシ基の同時
に又は多段階で実施されるアルキル化は、芳香族ヒドロ
キシカルボン酸が容易に入手できる場合、芳香族アルコ
キシカルボン酸アルキルエステル、特にメトキシカルボ
ン酸メチルエステルの有用な製造方法である。この際メ
チル化剤として硫酸ジメチルが挙げられる。フエノール
カルボン酸と硫酸ジアルキル及び特にジメチルスルフア
ートとの反応は、たとえばオルガニクム(Organikum) 、
第15版、VEB DeutscherVexlag der Wissenschaften 、
又は Houben-Weyl-Mueller、上記参照、第6/3巻、第
62頁−第66頁中に記載されている。フエノールカル
ボン酸と硫酸ジメチルとのこの様な反応の場合、より一
層反応性のフエノール性ヒドロキシ基は一般にカルボキ
シ基よりも速く反応する。ヒドロキシ基のみがメチル化
されねばならない場合、この方法は生成物の混合物が常
に生じるとはいえしばしば満足できるものである。
【0004】ヒドロキシ基及びカルボキシ基の完全なメ
チル化を生じなければならない場合、フエノールカルボ
ン酸のメトキシカルボン酸メチルエステルへの転化に関
する公知方法は、工業的規模での実施に一般に不適当で
ある。特に一般に大過剰の硫酸ジメチルの使用が欠点で
ある。というのは実質上完全なメチル化を行うためには
大過剰量が使用されねばならず、これを反応の終了後経
費のかかる廃棄は分離処理に付さなければならないから
である。この際大過剰の使用ために存在する副生成物に
もかかわらず又はこの副生成物のために、しばしばまだ
時間のかかるかつ高価な生成物の精製が必要となり、し
たがって得られる収量は低く経済的でない。
【0005】たとえば モナート シエフテ フュア
ヘミー(Mont Sheften fue Chemie)、第91巻、第10
77頁以下参照(1960)に記載された没食子酸のメ
チル化は、反応するヒドロキシ- 及びカルボキシ基のモ
ル数に対して6.4倍モル数の硫酸ジメチルを使用する
にもかかわらず、ほんの75%の完全なメチル化生成物
の収率を生じるにすぎない。ヨーロッパ特許第2008
40号明細書中に記載された6- メトキシ -1- ナフト
エ酸メチルエステルの製造に於いては、使用される6-
ヒドロキシ -1- ナフトエ酸及び6- メトキシ -1- ナ
フトエ酸から成る混合物──これはこの方法で前反応段
階からこの形で得られる──中にメチル化すべきヒドロ
キシ- 及びカルボキシ基の全モル数に対して3,4- 倍
モル量の硫酸ジメチルを使用する。しかし更にこの方法
は低い純度の生成物しか生じない(87%、比較例1参
照)。ドイツ化学協会誌(Berichten der DeutschenChe
mischen Gesellschft) 第37巻、第3658頁以下
(1904)に挙げられたヒドロキシナフトエ酸のメチ
ル化は、メチル化すべき基のモル数に対して2倍のモル
量のジメチルスルフアートを使用して、所望の生成物を
70%の収率でしか得られない。
【0006】小過剰で使用される公知方法は他の欠点が
認められる。この欠点は工業的規模でのその使用を妨害
するか又は生態学的理由もしくは安全性の理由から費用
のかかる複雑な装置を要求する。したがってドイツ化学
協会誌、第40巻、第714頁以下(1907)中に記
載された2- メトキシ安息香酸メチルエステルの製造─
─この場合すべての出発化合物を一緒に加え、加熱する
──は、高温度で開始する、制御されない反応操作のゆ
えに再現性がなく、工業的規模にまで広げることができ
ない。米国特許第4590290号明細書中に記載され
たメチル -6-メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエステ
ルの製造に於て、使用される6- ヒドロキシ -1- ナフ
トエ酸中でメチル化されるヒドロキシ及びカルボキシ基
1モルにつき硫酸ジメチル1.2モルしか使用されな
い。しかしこの方法では費用のかかる精製工程にもかか
わらずほんの78%の収率で93%純度しか有さない精
製物が得られるにすぎない。そして特に反応を溶剤とし
て酢酸ブチル中で実施する。工業的規模での溶剤の使用
は、火災及び爆発から装置を守るために及び排ガス精製
のために広範な手段が必要である。このことは、メチル
化工程で使用される溶剤がたとえばジオキサン、アセト
ン又はメタノールである場合にも適用される。更にヨー
ロッパ特許第200840号明細書中に記載された方法
──ここでは溶剤として水しか挙げられていないが、例
中では使用されていない──で溶剤として使用される
1,2- ジクロルエタンは、その毒物学的性質のゆえに
特に労働衛生上の理由から避けられねばならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、簡単に工
業的規模でかつ有機溶剤を使用せずに実施することがで
きる芳香族メトキシカルボン酸メチルエステルの製造方
法が要求される。この方法では、芳香族ヒドロキシカル
ボン酸の公知のメチル化工程で使用される不経済な、大
過剰のメチル化剤が避けられる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、驚くべきこ
とにこの課題が芳香族ヒドロキシルカルボン酸を対応す
るメトキシカルボン酸との混合物の形で、出発化合物中
のメチル化すべきヒドロキシ及びカルボキシ基の全モル
数に対してほんの0.8〜1.7倍モル量の硫酸ジメチ
ルと水中で反応させることによって達成されることを見
い出した。特に多量の硫酸ジメチルを使用し、費用のか
かる後処理工程及び精製工程を必要とすることなく極め
て純粋な生成物が高収率で得られる。したがって本発明
は、一般式II HO−Ar−COOH (II) (式中Arはフエニレン残基又はナフチレン残基を示
し、この際フエニレン残基はハロゲン原子、(C1-C4)
- アルキル基、(C2-C5)- アルケニル基、(C1-C4)
- アルコキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオルメチ
ル基、ニトロ基、ヒドロキシメチル基、ホルミル基、シ
アン基及び((C1-C4)- アルコキシ)カルボニル基によ
ってモノ- 又はジ- 置換されていてもよく、そしてナフ
チレン残基は上記置換基によってモノ- 、ジ- 又はトリ
- 置換されていてもよい。
【0009】)なる芳香族ヒドロキシカルボン酸を一般
式III CH3 O−Ar−COOH (III) (式中Arは上述の意味を有する。)なる芳香族メトキ
シカルボン酸との混合物の形で硫酸ジメチルと塩基の存
在下に反応させることによって、一般式I CH3 O−Ar−COOCH3 (I) (式中Arは上述の意味を有する。)なる芳香族メトキ
シカルボン酸メチルエステルを製造するにあたり、上記
反応を水中で実施し、出発化合物中のメチル化すべきヒ
ドロキシ- 及びカルボキシ基の全モル数に対して0.8
〜1.7倍モル量の硫酸ジメチルを使用することを特徴
とする、上記一般式(I)なる化合物の製造方法に関す
る。
【0010】ヒドロキシカルボン酸──これから対応す
るメトキシカルボン酸との混合物の形で本発明による方
法に従ってメトキシカルボン酸メチルエステルを製造す
る─の例として2- ヒドロキシ- 、3- ヒドロキシ- 及
び4- ヒドロキシ安息香酸及び1- ヒドロキシ- 、2-
ヒドロキシ- 、3- ヒドロキシ- 、4- ヒドロキシ-、
5- ヒドロキシ- 、6- ヒドロキシ- 、7- ヒドロキシ
- 及び8- ヒドロキシ-1- ナフトエ酸及び -2- ナフ
トエ酸が挙げられる。ヒドロキシ- 又はメトキシ基及び
カルボキシ- 又はメトキシカルボニル基と共に、芳香物
の安息香酸誘導体の場合、更に付加的に1又は2個の他
の置換基及びナフトエ酸誘導体の場合、更に付加的に
1,2又は3個の他の置換基を有することができる。こ
の際置換基は任意の位置に存在することができ、ナフト
エ酸誘導体の場合2つの環に分布することができる。ま
たこの場合置換基は相互に同一、一部が同一又はすべて
異なっていてよい。 置換基としてベンゼン- 又はナフ
タリン核に存在することができるハロゲン原子の例とし
て、フッ素、塩素及び臭素が挙げられる。(C1-C4)ア
ルキル基の例として、メチル- 、エチル- 、n- プロピ
ル- 、i- プロピル-、n- ブチル- 、i- ブチル- 、
s- ブチル- 及びt- ブチル- 基が挙げられ、(C2-C
5)アルケニル基の例として、ビニル、アリル- 、2- メ
チルアリル- 、2- ブテニル- 、1,1- ジメチルアリ
ル- 及び4- メチル -2- ブテルル- 基が挙げられる。
置換基として有することができる(C1-C4)アルコキシ
基の例として、メトキシ- 、エトキシ- 、n- プロポキ
シ- 、i- プロポキシ- 、n- ブトキシ- 、i- ブトキ
シ- 及びt- ブトキシ- 残基が挙げられる。((C1-C4)
アルコキシ)カルボニル基の例としては、メトキシカル
ボニル- 、エトキシカルボニル- 、i- プロポキシカル
ボニル- 、n- ブトキシカルボニル- 、i- ブトキシカ
ルボニル- 及びt- ブトキシカルボニル- 基が挙げられ
る。
【0011】本発明による方法は、メトキシ酸との混合
物の形で対応する3- ヒドロキシ-及び4- ヒドロキシ
安息香酸から一般式Ia CH3 O−Ar1 −COOCH3 (Ia) (式中Ar1 は3- フエニレン残基又は4- フエニレン
残基であり、これは他の置換基を有しないか又は他の置
換基として更に1又は2個の付加的な(C1-C4)アルキ
ル基を有する。)なる芳香族メトキシカルボン酸メチル
エステルの製造を包含するのが好ましい。メトキシ酸と
の混合物の形で対応する3- ヒドロキシ- 及び4- ヒド
ロキシ安息香酸から一般式Ib CH3 O−Ar2 −COOCH3 (Ib) (式中Ar2 は3- フエニレン残基又は4- フエニレン
残基であり、他の置換基として2個又は好ましくは1個
のメチル基を有する。)なる化合物を製造するのが好ま
しい。更に、3- メトキシ -4- メチル安息香酸との混
合物の形で3- メトキシ -4- メチル安息香酸メチルエ
ステルを製造するのが好ましい。
【0012】本発明による方法の他の好ましい実施形態
は、メトキシナフトエ酸との混合物の形で対応するヒド
ロキシナフトエ酸から、一般式Ic CH3 O−Ar3 −COOCH3 (Ic) (式中Ar3 はナフチレン残基であり、これは他の置換
基を有しないか又は更に1又は2個の付加的な(C1-C
4)アルキル基、好ましくはメチル基を有する。
【0013】)なる芳香族メトキシカルボン酸メチルエ
ステルの製造を包含する。メトキシナフトエ酸との混合
物の形で対応するヒドロキシ -1- ナフトエ酸又はヒド
ロキシ -2- ナフトエ酸から、一般式Id CH3 O−Ar4 −COOCH3 (Id) (式中Ar4 は他の置換基を有さない1,4- 、1,5
- 、1,6- 、1,7-、1,8- 、2,4- 、2,5-
、2,6- 、2,7- 又は2,8- ナフチレン残基で
ある。)なる化合物を製造するのが特に好ましい。更
に、6- メトキシ -1- ナフトエ酸との混合物の形で6
- ヒドロキシ -1- ナフトエ酸から6- メトキシ -1-
ナフトエ酸メチルエステルを製造するのが好ましい。
【0014】出発化合物として使用される芳香族ヒドロ
キシカルボン酸及びメトキシカルボン酸は、公知である
か又は公知の製造方法に従って入手することができる。
たとえば6- メトキシ -1- ナフトエ酸は、リービック
ス アナレン デア ヘミー(Liebig's Annalen der Ch
emie) 、第188巻、第8頁(1877)、ジャーナル
オブ ケミカル ソサエティ(Journal of the Chemi
cal Society)、第123巻、第1641頁(1923)
又はヨーロッパ特許第268088号明細書中に記載さ
れ、6- メトキシ -1- ナフトエ酸はアメリカ化学協会
誌(Journal ofthe American Chemical Society) 、第
69巻、第2261頁(1947)中に記載されてい
る。3- ヒドロキシ -4- メチル安息香酸は、たとえば
ドイツ化学協会誌、第6巻、第481頁(1873)中
に記載され、3- メトキシ -4- メチル安息香酸はヘル
ベチカ キミカ アクタ(Helvetica Chimica Acta) 、
第19巻、第370頁(1936)中に又はジャーナル
オブ ケミカル ソサエティ、第119巻、第134
2頁(1921)中に記載されている。本発明による反
応でメチル化された酸混合物がヒドロキシカルボン酸と
メトキシカルボン酸から得られ、それらの各々は前もっ
て単離されているが、前合成段階で、たとえば上記のヨ
ーロッパ特許第200840号明細書の場合、混合物と
してすでに生じている。
【0015】本発明による方法を実施するにあたり、一
般式IIのヒドロキシカルボン酸との混合物の形で硫酸
ジメチルと反応する一般式IIIのメトキシカルボン酸
の量は、それ自体任意である。一般式IIのヒドロキシ
カルボン酸1モルにつき一般式IIIの対応するメトキ
シカルボン酸2モルまで、すなわちたとえばヒドロキシ
カルボン酸1モルにつき0.01〜2モル又は0.05
〜2モル、ヒドロキシカルボン酸1モルにつき0.01
〜1モル又は0.05〜1モルを含有する混合物を反応
させるのが好ましい。特に好ましい割合は夫々個々の場
合に依存する。6- メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエ
ステルの特に好ましい製造の場合、6-ヒドロキシ -1-
ナフトエ酸1モルにつき6- メトキシ -1- ナフトエ
酸0.1〜1モル、更に好ましくは0.3〜0.8モル
を含有する混合物を反応させるのが特に好ましい。3-
メトキシ -4- メチル安息香酸メチルエステルの同様に
特に好ましい製造に於ては、3- ヒドロキシ -4- メチ
ル安息香酸1モルにつき3- メトキシ -4- メチル安息
香酸0.05〜1モル、更に好ましくは0.1〜0.4
モルを含有する混合物を反応させるのが特に好ましい。
【0016】好ましい実施形態で、反応すべきカルボン
酸混合物中に含有される一般式IIIのメトキシカルボ
ン酸の全部又は一部、特に好ましくは全部は、本発明に
よる方法に従って行われた前の1個ないし数個の反応か
ら導かれる。夫々個々の場合による反応条件に応じて、
使用される酸中のカルボキシ基の一部は、完全なメチル
化生成物、すなわち一般式Iの化合物は別としてメチル
化されない。すなわち一般式IIのメトキシカルボン酸
の種々の量を再び反応の副生成物として得ることができ
る。この一般式IIIのメトキシカルボン酸をpH分離
の法則に従って、一般式Iのメチルエステルから容易に
分離することができる。
【0017】たとえば反応混合物の後処理のために、一
般にアルカリ性範囲内の適するpH- 値──このpH-
値で一般式IIIの化合物は塩として存在する──で完
全にメチル化された、塩を形成しない一般式Iの化合物
を、濾過、遠心分離、液相の分離、抽出又は個々の場合
に適する、他の慣用方法によって先ず分離し、次いでた
とえば一般式IIIの化合物が遊離酸として存在する適
するpH- 値に酸性化して、完全にメチル化されていな
い一般式IIIの化合物を、遊離酸の容易に単離される
形に転化し、次いでこれを適当な慣用方法によって水性
溶液から分離することができる。再び単離された一般式
IIIのメトキシカルボン酸は一般に極めて純粋なの
で、これを次のバッチで更に精製処理することなく、メ
チル化すべき一般式IIの芳香族ヒドロキシカルボン酸
に加えることができる。
【0018】一連の後続バッチに於いて好ましい実施形
態に従って夫々のバッチ中で完全にメチル化された生成
物と共に単離されかつ再び次のバッチに添加される一般
式IIIのメトキシカルボン酸の量は、化合物の構造及
び反応条件に依存し、当然のことながらある一定の量で
バッチからバッチへ変化するが、硫酸ジメチルの適する
量及び適する反応条件が選択される場合は著しく一定で
ある。上述の様に、一般式IIのヒドロキシカルボン酸
単独で、一般式IIIのメトキシカルボン酸を添加せず
に反応させることもできるか又は一般式IIIのメトキ
シカルボン酸単独で、一般式IIのヒドロキシカルボン
酸を添加せずに反応させることができる。一般式III
の酸を前の反応から導く好ましい実施形態に従って一連
のバッチを、一般式IIのヒドロキシ酸のみから出発し
て開始しなければならない場合、水中で塩基の存在下に
メチル化すべきヒドロキシ- 及びカルボキシ基の全モル
数に対して0.8〜1.7倍モル量の硫酸ジメチルと反
応させる。更にヒドロキシ酸を再び添加することなく好
ましい実施態様によれば、一連のバッチから単離された
一般式IIIのメトキシ酸からより多くの一般式Iのメ
チルエステルを製造しなければならない場合にも同様に
同じことが適用される。
【0019】本発明による方法の実施法及び反応条件
は、個々の場合に依存する。常法で水、塩基又は塩基の
一部及びメチル化すべき物質、すなわち一般式IIIの
メトキシカルボン酸との混合物の形で一般式IIのヒド
ロキシカルボン酸を反応容器中に加え、反応混合物を場
合により所望の温度となし、次いでジメチルスルフアー
トを分けて又は連続的に個々の場合に依存する特定の期
間の間配量添加する。この際特に塩基の配量添加によっ
て夫々個々の場合に有益なpH- 域を持続することがで
きる。このこの処理法で硫酸ジメチルのわずかな加水分
解しか生じない。しかし反応を次の様に行うこともでき
る。すなわち硫酸ジメチルの全量又は一部を水との混合
物の形で加え、所望の温度で一定の期間メチル化すべき
化合物と塩基をたとえば塩基を用いて製造された、使用
すべきカルボン酸塩の水性溶液の形で配量添加する。こ
の際特に有利なpH- 域を保つ様に塩基を再び配量添加
することもできる。反応はこの場合開始から2- 相系で
進行する。場合によりカルボン酸の配量添加後更に硫酸
ジメチル及び塩基を配量添加する。更に反応をたとえば
流通反応装置中で実施することもできる。この反応室中
で所望の温度で硫酸ジメチル及びメチル化すべき物質及
び塩基を配量添加する。この際場合により更に硫酸ジメ
チル及び塩基を反応混合物に再び後から添加することも
できる。これらすべての場合、制御された反応処理によ
って限定された、個々の場合に特に有利な反応条件を保
つことができる。それによって硫酸ジメチルの再現性の
ある高い使用度合いが得られる。個々の場合に応じて、
出発化合物中のメチル化すべきヒドロキシ- 及びカルボ
キシ基の全モル数に対して1.0〜1.7モル、1.0
〜1.6モル又は1.0〜1.5モルの硫酸ジメチルの
量が好ましい。6- メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエ
ステルの製造の場合、6- ヒドロキシ- 及び6- メトキ
シ -1- ナフトエ酸中のメチル化すべきヒドロキシ- 及
びカルボキシ基の全モル数に対して1.0〜1.1倍モ
ル量のジメチルスルフアートを使用するのが好ましい。
【0020】本発明によるメチル化が実施される反応温
度及びpH- 値は、ヒドロキシ- 及びカルボキシ基の反
応性──これは基体の構造によって決定される──並び
に生じるメトキシカルボニル基の及び硫酸ジメチルの加
水分解傾向に従い、それと同時に個々の場合に左右され
る。添加される塩基の性質も影響する。常圧で処理を実
施する場合、反応混合物の沸点までの反応温度が適して
いる。反応を10〜90℃、好ましくは室温〜70℃、
特に好ましくは30〜60℃で実施するのが好ましい。
温度を反応の間変化することもできる。たとえば反応が
終了する頃に高めることもできる。反応を、常圧ばかり
でなく加圧下に、たとえば密閉系で生じる自生圧力下に
実施することができる。
【0021】個々の場合に応じて、塩基の全量を反応の
開始時に加え、続いてpH- 値は影響されずに保たれる
か、又は開始時に塩基の一部を加え、次いで後から残り
の塩基添加によって一定のpH- 域を保つことができる
か、又は反応全体が進行する間pH- 調節下に処理する
こともできる。その際硫酸ジメチルの最適の反応度及び
利用度を得るために、反応の経過中pH- 域を変化させ
るのが適当である。たとえば先ず硫酸ジメチルの一部を
高められたpH- 域内で、次いで残りの部分を減少され
たpH- 域内で配量添加する。しかし同様にこの逆も適
している。一般に反応をアルカリ性域で実施するが、基
体の構造に応じてある場合には弱い酸性pH- 値も適し
ている。本発明による実施法に於て、6- メトキシ -1
- ナフトエン酸メチルエステルの製造に際してpH- 制
御段階の間たとえば8〜12のpH- 値が適切である。
【0022】本発明による方法での使用に適する塩基と
して反応条件下にやっかいな副反応を生じないすべての
もの、特に硫酸ジメチルによってメチル化されないもの
が挙げられる。無機塩基を使用するのが好ましいが、た
とえばテトラ置換された水酸化アンモニウム、立体的に
束縛されたアミン、アルコール、たとえばナトリウム-
又はカリウム- メチラート、 -エチラート又は -t- ブ
チラート、あるいは適当なイオン交換体を使用すること
もできる。特に好ましくはアルカリ金属及びアルカリ土
類金属の水酸化物及び炭酸塩が好ましい。この際アルカ
リ土類金属及びアルカリ金属として、特にカルシウム、
バリウム、リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウ
ムが挙げられる。更に、アルカリ金属の水酸化物、たと
えば水酸化リチウム、 -ナトリウム、 -カリウム又は -
セシウムが好ましく、このうち特に水酸化- ナトリウム
及び -カリウム、更に特にまた水酸化カリウムが好まし
い。また数種の塩基の混合物、たとえば水酸化ナトリウ
ムと水酸化カリウムとを一緒に又は炭酸カリウムと水酸
化カリウムとを一緒に使用するのが有利である。1又は
数種の塩基を純粋な形で又は市販されている形で、固体
として、あるいは水性溶液の形で使用することができ
る。塩基を選ぶ場合、反応混合物中の塩の溶解性質も考
慮に入れねばならない。使用されるべき塩基の量は、夫
々個々の場合に基づき、たとえばpH- 値の選択又は反
応を実施する際のpH- 値によって左右される。塩基均
等物のモル量は、反応すべきヒドロキシ- 及びメトキシ
カルボン酸中のヒドロキシ- 及びカルボキシ基の全モル
数を脱プロトン化することができる量を少なくとも必要
とするが、一般に過剰量の塩基を加える。
【0023】本発明による方法の実施にあたり生じる反
応混合物の可能な後処理法を、すでに述べた。後処理を
それ自体公知の単離- 又は分離法に従って、たとえば濾
過、遠心分離、相分離、抽出、(減圧)蒸留又は水蒸気
蒸留によって又はクロマトグラフィー法によって、特に
pH- 分離の法則を利用して行うことができる。反応の
終了後、塩基を添加して、一般式IIIのメトキシカル
ボン酸が塩として存在する適するpH- 値を使用するこ
とができる。種々の物理的性質、特に溶解度に基づき、
完全にメチル化された、塩を形成することができない、
一般式Iのメトキシカルボン酸メチルエステルを一般式
IIIのメトキシカルボン酸から容易に分離することが
できる。次いでメトキシカルボン酸を、上述の様に適す
るpH-値に達するまで酸、たとえば塩酸又は硫酸の添
加によって塩の形から遊離酸の形に変えることができ
る。その際同様にそれ自体公知方法、たとえば濾過、遠
心分離、抽出、相分離に従って、場合により水相の蒸発
又は部分的蒸発後に単離することもできる。しかし一般
式IIのメトキシカルボン酸を、たとえば塩析によって
又はその塩の抽出によって得ることもできる。一般にそ
のまま乾燥することなく後続のバッチ中で使用すること
もできる。
【0024】所望された一般式Iのメトキシカルボン酸
メチルエステルを、本発明による方法によれば極めて高
純度で得ることができるので、費用のかかる精製工程は
一般に不必要である。一般式Iの化合物が固体である場
合、これは単離された生成物を水洗し、乾燥するのに一
般に十分である。一般式Iの液状化合物の場合、生成物
相の分離後、水- 及び塩の残りを除去するために、簡単
な(減圧)蒸留を実施することができる。特定の使用に
対して更なる精製が必要である場合、これを公知方法に
従って、たとえば再結晶、蒸留、昇華によって又はクロ
マトグラフィーによって行うことができる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を例に従って説明する。 〔例1〕6- ヒドロキシ -1- ナフトエ酸188g
(1.00モル)及び6- メトキシ-1- ナフトエ酸1
15g(0.57モル)を水酸化カリウム154g
(2.75モル)を用いて水700ml中に溶解する。
次いで40℃で硫酸ジメチル130g(1.03モル)
を滴下し、その際pH- 値をKOHの添加によって1
0.6−11.0の間に保つ。pH- 値が減少すると同
時に硫酸ジメチル210g(1.67モル)を滴下し、
その際pH- 値をKOHの添加によって8.8−9で保
つ。撹拌し、次いでKOHを用いてpH=12に調整し
て、6- メトキシ -1- ナフトエ酸を完全に溶解する。
粗エステルを分離し、洗滌し減圧蒸留する。水性相を酸
性に調整して、6- メトキシ -1- ナフトエ酸を濾過に
よって単離し、次のバッチに再び添加する(最終重量:
115g乾燥)。 収量:208g(使用された6- ヒドロキシ -1- ナフ
トエ酸に対して96%)(6- ヒドロキシ- 及び6- メ
トキシ -1- ナフトエ酸から成る使用された混合物に対
して、6- メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエステル及
び6- メトキシ -1- ナフトエ酸の全収率は98%であ
る。) 純度:99%(GC) 融点:44℃
【0026】
【比較例1】(ヨーロッパ特許第200840号明細書
の例1に従う。)フラン -2- カルボン酸56g(0.
5モル)及びアニソール270g(2.5モル)を、o
- ジクロルベンゾール190ml中で溶解する。次いで
40℃で5時間かけて無水塩化アルミニウム270g
(2.0モル)(夫々9gを30に分けて)を加える。
添加の終了後、混合物をo- ジクロルベンゾール70m
l及びアニソール100g(0.93モル)で希釈し、
3.5時間撹拌し、反応混合物を1時間撹拌して6N塩
酸1500mlで加水分解する。相分離後、水性相を酢
酸イソプロピルエステル250mlで抽出し、全体で約
950gの有機相が得られる。これは6- メトキシナフ
トエ酸約0.12モル及び6- ヒドロキシナフトエ酸
0.06モルを含有する。有機相を60℃で飽和炭酸水
素カリウム- 溶液40mlで抽出し、水性相を塩酸でp
H=1に調整し、得られた6- ヒドロキシ/メトキシ -
1- ナフトエ酸を1,2- ジクロルエタン300ml中
に溶解する。次いで硫酸ジメチル78ml(0.82モ
ル)、炭酸カリウム108g(0.78モル)及びアセ
トン500mlを加え、3時間、約60℃で撹拌する。
次いで溶剤のアセトン及びジクロルエタンを蒸留し、残
存する6- メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエステルを
減圧蒸留する。 収量:34.5g(77%) 純度:87%(GC) 融点:粘性液体、しばしば固化する(34−40℃)。
【0027】下記表中で、6- メトキシ -1- ナフトエ
酸メチルエステルの製造に関して再び本発明による方法
と従来技術の方法とを比較する。 従来の技術 本発明による ヨーロッパ特許 米国特許 第200840号明細書 第45902900号明細書 例1 I1) II1) 溶剤 水 アセトン ジクロロエタン 酢酸ブチル /水 /アセトン DMS- 量2) 1.05 3.4 3.4 1.2 ジメチルスルフアート の利用度 74% 20 % 23% 66 % 純粋物質の収量 96%3) 69 %4) 77% 78 % 純度 >99% 87 % 93 % 注1)I:ヨーロッパ特許第200840号明細書から
の例4。
【0028】II:前記比較例1、ここでヨーロッパ特
許第200840号明細書の例1を再現した。 2)出発化合物中のメチル化すべきヒドロキシ- 及びカ
ルボキシ基の全モル数に対するジメチルスルフアートの
モル量。 3)使用される6- ヒドロキシ -1- ナフトエ酸に対し
て:6- ヒドロキシ- 及び6- メトキシ -1- ナフトエ
酸から成る使用された混合物に対して6- メトキシ -1
- ナフトエ酸メチルエステル及び6- メトキシ -1- ナ
フトエ酸の全収率は98%である。 4)粗収量、というのは純度が開示されていないからで
ある。 〔例2〕3- ヒドロキシ -4- メチルナフトエ酸55.
8g(0.37モル)及び3-メトキシ -4- メチルナ
フトエ酸13.5g(0.08モル)を水酸化カリウム
55.8g(1.0モル)を用いて水300ml中に溶
解する。次いで40℃で硫酸ジメチル147g(1.1
6モル)を3時間かけて滴下し、その際pH- 値をKO
Hの添加によって10.8−11に保つ。次いで更に3
0分間撹拌し、エステルを分離し、水洗し、減圧で乾燥
する。水性相を酸性に調整し、3- メトキシ -4- メチ
ル安息香酸を濾過によって単離し、次のバッチに再び加
える(最終重量:13.5g乾燥)。 収量:64.3g(使用された3- ヒドロキシ -4- メ
チルナフトエ酸に対して97%)。(3- ヒドロキシ-
及び3- メトキシ -4- メチルナフトエ酸から成る使用
された混合物に対して3- メトキシ -4- メチルナフト
エ酸メチルエステル及び3−メトキシ−4−メチルナフ
トエ酸の全収率は98%である。) 純度:99.5%(GC) 融点:51℃ 〔例3〕3,5- ジクロル -4- ヒドロキシ安息香酸と
3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸の混合物をメ
チル化して3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸メ
チルエステルを製造する。3,5- ジクロル -4- ヒド
ロキシ安息香酸76.6g(0.37モル)及び3,5
- ジクロル -4- メトキシ安息香酸28.7g(0.1
3モル)(前のバッチからのもの)を85%水酸化カリ
ウム67gを用いて水350ml中に溶解する。次いで
40℃で3時間以内で硫酸ジメチル155g(1.22
モル)を滴下し、その際pH- 値をKOHの添加によっ
て11.5に保つ。添加の終了後30分撹拌し、沈殿し
た3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸メチルエス
テルを吸引濾取し、水洗し、減圧乾燥する。水性濾液を
酸性に調整して、沈殿した3,5- ジクロル -4- メト
キシ安息香酸を濾過によって単離し、乾燥する。乾燥
3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸23.9gが
得られ、これは次のバッチに再び添加される。
【0029】3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸
メチルエステルノ収量:91.3g(使用された3,5
- ジクロル -4- ヒドロキシ安息香酸に対して、105
%)。
【0030】3,5- ジクロル -4- ヒドロキシ- 及び
-4- メトキシ安息香酸から成る使用された混合物に対
する3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸メチルエ
ステル及び3,5- ジクロル -4- メトキシ安息香酸の
全収率は99%である。) 純度:97.2%(GC) 融点:73−76℃ 〔例4〕4- ヒドロキシ -3- ニトロ安息香酸及び4-
メトキシ -3- ニトロ安息香酸の混合物をメチル化して
4- メトキシ -3- ニトロ安息香酸メチルエステルを製
造する。
【0031】4- ヒドロキシ -3- ニトロ安息香酸4
2.1g(0.23モル)及び4- メトキシ -3- ニト
ロ安息香酸53.2g(0.27モル)(前のバッチか
らのもの)を85%水酸化カリウム60gを用いて水5
50ml中に溶解する。次いで40℃で3時間以内で硫
酸ジメチル155g(1.22モル)を滴下し、その際
pH- 値を10N- KOHの溶液の添加によって11で
又は11以上に保つ。添加の終了後30分撹拌し、pH
- 値を13.5に調整し沈殿した4- メトキシ -3- ニ
トロ安息香酸メチルエステルを吸引濾取する。これを水
洗し、減圧乾燥する。水性濾液を酸性に調整して、沈殿
した4- メトキシ -3- ニトロ安息香酸を濾過によって
単離し乾燥する。乾燥4- メトキシ -3- ニトロ安息香
酸53gが得られ、これは次のバッチに再び添加され
る。
【0032】4- ヒドロキシ -3- ニトロ安息香酸メチ
ルエステルの収量:44.3g(使用された4- ヒドロ
キシ -3- ニトロ安息香酸に対して、91.3%)。4
- ヒドロキシ- 及び -4- メトキシ -3- ニトロ安息香
酸から成る使用された混合物に対する4- メトキシ -3
- ニトロ安息香酸メチルエステル及び4- メトキシ -3
- ニトロ安息香酸の全収率は95.8%である。) 純度:100%(GC) 融点:107℃
【0033】
【発明の効果】本発明による方法によれば、多量の硫酸
ジメチルを使用することなく、極めて高純度の芳香族メ
トキシカルボン酸メチルエステルを高収率で製造するこ
とができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式II HO−Ar−COOH (II) (式中Arはフエニレン残基又はナフチレン残基を示
    し、この際フエニレン残基はハロゲン原子、(C1-C4)
    - アルキル基、(C2-C5)- アルケニル基、 (C1-C4)- アルコキシ基、ベンジルオキシ基、トリフ
    ルオルメチル基、ニトロ基ヒドロキシメチル基、ホルミ
    ル基、シアン基及び((C1-C4)- アルコキシ)カルボ
    ニル基によってモノ- 又はジ- 置換されていてもよく、
    そしてナフチレン残基は上記置換基によってモノ- 、ジ
    - 又はトリ- 置換されていてもよい。)なる芳香族ヒド
    ロキシカルボン酸を一般式III CH3 O−Ar−COOH (III) (式中Arは上述の意味を有する。)なる芳香族メトキ
    シカルボン酸との混合物の形で硫酸ジメチルと塩基の存
    在下に反応させることによって、一般式I CH3 O−Ar−COOCH3 (I) (式中Arは上述の意味を有する。)なる芳香族メトキ
    シカルボン酸メチルエステルを製造するにあたり、上記
    反応を水中で実施し、出発化合物中のメチル化すべきヒ
    ドロキシ- 及びカルボキシ基の全モル数に対して0.8
    〜1.7倍モル量の硫酸ジメチルを使用することを特徴
    とする、上記一般式(I)なる化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式IIのヒドロキシカルボン酸1モ
    ルにつき一般式IIIの対応するメトキシカルボン酸2
    モルまでを含有する混合物を反応させる、請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 反応するカルボン酸混合物中に含有され
    る一般式IIIのメトキシカルボン酸は全部又は一部が
    請求項1又は2記載の前の1ないし数回の反応から導か
    れる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応を10〜90℃、好ましくは室温〜
    70℃、特に好ましくは30〜60℃で実施する、請求
    項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応をアルカリ金属の水酸化物の存在下
    に、好ましくは水酸化 -ナトリウム又は -カリウムの存
    在下に実施する、請求項1ないし4のいずれかに記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 6- ヒドロキシ -1- ナフトエ酸を6-
    メトキシ -1- ナフトエ酸との混合物の形で反応させ、
    6- メトキシ -1- ナフトエ酸メチルエステルとする、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 6- ヒドロキシ -1- ナフトエ酸1モル
    につき、6- メトキシ -1- ナフトエ酸0.1〜1モ
    ル、好ましくは0.3〜0.8モルを含有する混合物を
    反応させる、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 6- ヒドロキシ- 及び6- メトキシ -1
    - ナフトエ酸中のメチル化すべきヒドロキシ- 及びカル
    ボキシ基の全モル数に対して1.0〜1.3倍、好まし
    くは1.0〜1.1倍モル量の硫酸ジメチルを使用す
    る、請求項6又は7記載の方法。
  9. 【請求項9】 3- ヒドロキシ -4- メチル安息香酸を
    3- メトキシ -4-メチル安息香酸との混合物の形で反
    応させ、3- メトキシ -4- メチル安息香酸メチルエス
    テルとする、請求項1ないし5のいずれかに記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 3- ヒドロキシ -4- メチル安息香酸
    1モルにつき3- メトキシ -4- メチル安息香酸0.0
    5〜1モル、好ましくは0.1〜0.4モルを含有する
    混合物を反応させる、請求項9記載の方法。
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