JPH0723783B2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、室内の空気調和に使用される逆Ｌ型の空気調
和機に関する。

従来の技術 従来この種の窓取付用逆Ｌ型空気調和機は、実開昭47−
2645公報に示されているような構造になっていた。すな
わち、室外熱交換器側と室内熱交換器側の下部は同一の
基板で構成されており、双方の境目は別部品のバルクヘ
ッドにより遮蔽されていた。

また室内熱交換器からの凝縮水は室外に流し捨てられる
構成になっている。

発明が解決しようとする課題 ところが、上記従来の窓取付用逆Ｌ型空気調和機の基板
構成では別部品のバルクヘッドを後付けしているために
室内側と室外側の境目に隙間が生じ、雨天時に雨が室内
側に入りこんだり、室外側の騒音が室内側に漏れ聞こえ
てくる恐れがある。

さらに凝縮水の処理が室外に流し捨てられるために室外
プロペラファンのスリンガーアップ効果による凝縮能力
の向上が得られない。

そこで本発明は窓取付用逆Ｌ型空気調和機のバルクヘッ
ド部分にて隙間を生じないようにして、雨水の室内側へ
の漏れ、室外騒音の室内への漏れを軽減させるととも
に、凝縮水によって凝縮能力を向上させ、エネルギー効
率を向上させることを目的とするものである。

課題を解決するための手段 そして上記課題を解決する本発明の技術的手段は、基板
の室外側をＬ型にし、バルクヘッドを兼ね室内側は別部
品を前記Ｌ型基板に取り付け、さらに凝縮水処理は室内
側水受皿から前記Ｌ型基板の垂直部分を貫通した後、チ
ューブ状の経路を通って室外Ｌ型基板の底に流すように
したものである。

作用 この技術的手段による作用は次のようになる。

すなわち本発明は、基板の室外部分とバルクヘッドの構
成を一体化したＬ型の基板（室外側）と室内側基板の構
成にしたために、室外側と室内側の仕切り部分が１部品
で構成されており隙間がなく、室内側への雨水の侵入室
外騒音の室外側への漏れが軽減される。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図は本発明の一実施例による空気調和機の分解斜視
図であり、１は逆Ｌ型空気調和機の室外基板で、Ｌ型に
折り曲げた形をしている。この室外基板１の上に圧縮機
２、室外ファンモータ３、プロペラファン４、室外熱交
換器５、プロペラファンエアガイダ６等が配置されてい
る。さらにその上に外箱７がかぶれるような構成であ
る。さらに室内側については、室内基板８が室外基板１
の縦辺中央部に取り付けられており、その上に水受皿９
を載せ、室内熱交換器10を斜めに配置して、上から上部
風胴11にて押え込んでいる。さらに室内ファンモータ12
とクロスフローファン13とスタビライザ14、後部風胴15
にて室内風回路を構成している。

以上のような構成により室外側と室内側の境目が室外基
板１の１部品で仕切られており、雨水の侵入を防ぎ、ま
た室外基板１は、重量物である圧縮機２を支えるに耐え
る材質を用いる為、遮音効果もあり、隙間も少なく室外
騒音の室内への侵入も防止できる。

次に第２図は室外基板１の裏面からの斜視図で、16はチ
ューブアダプタを示し、チューブ17と水受皿９とをつな
いでいる。ここで室内熱交換器10から出た凝縮水は、水
受皿９に溜り、後部よりチューブアダプタ16からチュー
ブ17を通って室外基板１に溜る。溜った凝縮水はプロペ
ラファン４のスリンガリング4aによって室外熱交換器５
に吹き付けられ、熱交換能力を向上させ、圧縮機２の吐
出圧力を下げ、運転電力を削減することができる。さら
に凝縮水を室外に流す必要がないため、設置場所の自由
度が増す。

この際、水受皿９からチューブ17等を介さず凝縮水を室
外基板１に流すと、プロペラファン４の風圧により凝縮
水が室内側に逆流したり、室内空気が室外に漏れたり、
その逆で室外空気が室内に入り込んでしまうことがある
が、本発明のようにチューブ17を使用し凝縮水の出口を
室外基板１の底面付近に流す構造であれば、重力差を利
用して凝縮水が逆流することを防止でき、プロペラファ
ン４の風圧の影響のない底部に流すため、空気の出入り
も防止できる。

発明の効果 上記実施例より明らかなように本発明は窓取付用逆Ｌ型
空気調和機の構成において、基板を室外基板と室内基板
に分割し、室外基板をＬ型としバルクヘッドを兼ねるこ
とにより雨水の侵入、室外騒音の侵入を防止できる。ま
た室内からの凝縮水の処理を水受皿からチューブを介し
て室外基板に溜める構造になっているため、凝縮水の逆
流や室内外の空気の出入りを防止することができる等の
効果を奏する。さらに室外基板に溜った凝縮水はプロペ
ラファンによって室外熱交換器に吹き付けられ、蒸発さ
せるため、室外熱交換器能力が向上し省エネルギーの効
果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による窓取付用逆Ｌ型空気調
和機の分解斜視図、第２図は同室外基板の裏面斜視図で
ある。 １……室外基板、４……プロペラファン、８……室内基
板、９……水受皿、10……室内熱交換器、16……チュー
ブアダプタ、17……チューブ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】逆Ｌ型に構成された匡体に圧縮機、室外熱
   交換器、室内熱交換器、室外熱交換器側送風機、室内熱
   交換器側送風機等を具備した空気調和機において、前記
   逆Ｌ型の匡体を、縦辺とこの縦辺と直交した底辺からな
   る略Ｌ型の基板を、前記Ｌ型基板の中央部から前記底辺
   の延出方向と反対方向に延出する前部基板と、これらの
   基板を一体的に覆う逆Ｌ字型の外箱より構成した空気調
   和機。
2. 【請求項２】前部基板に、室内熱交換器からの凝縮水を
   受ける水受皿を設け、この水受皿の底部に、基板の縦辺
   に取付けられたチューブアダプタを設け、このチューブ
   アダプタに、前記縦辺に沿って下降した基板の底辺側に
   延出する排水チューブを設けた特許請求の範囲第１項記
   載の空気調和機。