JPH07237122A - 研削加工装置 - Google Patents

研削加工装置

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JPH07237122A
JPH07237122A JP2836394A JP2836394A JPH07237122A JP H07237122 A JPH07237122 A JP H07237122A JP 2836394 A JP2836394 A JP 2836394A JP 2836394 A JP2836394 A JP 2836394A JP H07237122 A JPH07237122 A JP H07237122A
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JP
Japan
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grinding
grinding wheel
grindstone
workpiece
processing
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Application number
JP2836394A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Suzuki
浩文 鈴木
Sunao Kodera
直 小寺
Masahiko Hasegawa
正彦 長谷川
Shin Hasegawa
森 長谷川
Tomoaki Nakasuji
智明 中筋
Tsutomu Ota
努 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工精度と加工能率の向上を図る。 【構成】 回転駆動される研削砥石3の加工面に対向す
る位置に、研削砥石の加工面にレーザ光を照射しその反
射光を受けることで加工面までの距離を計測するレーザ
変位計測装置6を設ける。レーザ変位計測装置6と砥石
加工面との間に、レーザ光路の周囲を覆うようにカバー
9を設け、カバー9の内部に気体を導入してその気体を
カバー9の加工面側の開口9aから加工面に向けて噴出
させながらレーザ変位計測装置6により砥石加工面まで
の距離を計測し、このデータを用いて工具軌跡を補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セラミックに代表さ
れる硬い材料からなる金型等の被加工物を、高能率かつ
高精度に研削加工する研削加工装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図18は、例えば昭和63年度精密工学
会秋季大会学術講演会講演論文集(第3分冊)P.71
1に示された従来の研削加工装置を示す斜視図、図19
は従来の研削原理の概念を示す斜視図、図20は図19
の上面図である。これらの図において、100は研削加
工装置、101はXYテーブル(送り機構)、102は
ワークスピンドル(ワーク回転機構)、103はスピン
ドルモータ(ワーク回転機構)、104は工具台、10
5は研削スピンドル(工具回転駆動機構)、1は被加工
物、2は砥石軸、3は円板状の研削砥石(以下、単に
「砥石」という)、4は研削液供給ノズル、5は研削
液、12は被加工物1の回転中心軸、13は砥石3の回
転軸、32は工具軌跡、130は被加工物1の被加工面
の変位量を計測する変位検出計、131は変位検出計の
検出結果により被加工面の加工誤差を算出する演算装置
である。変位検出計130は工具台104に固定され、
XYテーブル101を駆動することで先端の触針部が被
加工物1の被加工面に摺接させられ、これにより、被加
工面の基準値からの変位量を読み取るものである。
【0003】次に動作について説明する。軸対称な非球
面形状の被加工物1は、ワーク回転スピンドル102に
取り付けられ、被加工面と略直交する回転中心軸12の
回りに回転させられる。砥石3の回転軸13は被加工物
1の回転中心軸12と略直交しており、砥石3はこの回
転軸13の回りに回転させられる。そして、XYテーブ
ル101を制御して、被加工物1の回転半径上に砥石3
の回転面が位置するようにその相対高さを位置決めし、
その位置で被加工物1に対して砥石3を軌跡32に沿っ
て被加工物1の回転半径方向に相対的に移動させ、回転
する被加工物1に対して砥石3を接触させることによ
り、被加工面を研削加工を施す。なお、XYテーブル1
01の駆動は、被加工物1の目標加工形状、および工具
である砥石3の形状から、工具位置決め駆動用のNCプ
ログラムを作成しておき、これに基づいて実行する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の研削加工装置は
以上のように構成されているので、砥石3が磨耗し砥石
3の外径が変化したり、あるいは研削抵抗Fの変化によ
って工具や機械が変形したりすることにより、結果的に
被加工物の形状精度が悪化する現象が生じるという問題
点があった。
【0005】図21は砥石磨耗により形状精度が悪化し
た状態を示し、図22は研削抵抗の変動により形状精度
が悪化した状態を示している。図21において、3cは
磨耗する前の砥石形状、3dは磨耗後の砥石形状であ
る。図22において、32cは研削抵抗Fが変動する前
の砥石軌跡、32dは研削抵抗Fが変動した後の砥石軌
跡である。太線で示す1cが目標の加工形状であるが、
細線1dで示すような実際の加工形状となり、精度の悪
化が生じていた。また、砥石の磨耗が生じた場合は、そ
の都度、砥石の成形を行い、それに伴い新たなNCプロ
グラムを作成するなどの手間も必要になるため、加工能
率が悪くなるなどの問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、研削砥石の磨耗量や研削抵抗等
による変形を研削加工しながら測定することができ、そ
れによりセラミックが代表する硬い材料の金型等の被加
工物を高精度かつ高能率に加工することのできる研削加
工装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る研
削加工装置は、回転駆動される研削砥石の加工面に対向
する位置に、計測のための基準点を持ちこの基準点から
加工面までの距離を測定することにより研削砥石の加工
面の変位を計測する変位計測装置を設けたものである。
【0008】請求項2の発明に係る研削加工装置は、請
求項1記載の変位計測装置として、研削砥石の加工面に
レーザ光を照射しその反射光を受けることで基準点から
加工面までの距離を計測するレーザ変位計測装置を設
け、さらに該レーザ変位計測装置からのレーザ光および
その反射光の光路の周囲を覆うカバーと、該カバーの内
部に流体を導入してその流体をカバーの加工面側の開口
から砥石加工面に向けて噴出させる流体噴出装置とを設
けたものである。
【0009】請求項3の発明に係る研削加工装置は、請
求項2における流体を気体としたものである。
【0010】請求項4の発明に係る研削加工装置は、請
求項2における流体を液体とし、流体噴出装置が、レー
ザ変位計測装置と研削砥石の加工面との間を該液体で満
たすように液体を噴出するものである。
【0011】請求項5の発明に係る研削加工装置は、請
求項1記載の変位計測装置を、先端部を基準点としかつ
該先端部を砥石加工面に微小隙間を介して対向させたノ
ズルと、該ノズルの先端部から砥石加工面に向けて流体
を噴出させる流体噴出装置と、流体の流量変動または圧
力変動の少なくとも一方に基づいて前記微小隙間の変動
量を演算することで前記基準点から加工面までの距離を
割り出す演算手段とで構成したものである。
【0012】請求項6の発明に係る研削加工装置は、請
求項2、4または5記載の研削加工装置における流体と
して、研削砥石の冷却および切り屑の除去のための研削
液を用いたものである。
【0013】請求項7の発明に係る研削加工装置は、請
求項1記載の変位計測装置を、研削砥石の加工面の一部
分に一定圧力で押し当てられかつ研削砥石の高速回転に
より加工面から一定隙間を介して浮上させられる可動板
と、該可動板の前記基準点からの移動量を計測すること
で前記基準点から加工面までの距離を割り出す計測手段
とで構成したものである。
【0014】請求項8の発明に係る研削加工装置は、請
求項1〜7のいずれかに記載の変位計測装置を、研削砥
石の周方向に沿って間隔をおいて複数設置すると共に、
これら複数の変位計測装置の計測データに基づいて加工
面の変位量の平均値を算出する演算手段を設けたもので
ある。
【0015】請求項9の発明に係る研削加工装置は、請
求項1〜7のいずれかに記載の変位計測装置を、研削砥
石の周方向に沿って間隔をおいて複数設置すると共に、
これら複数の変位計測装置のうち少なくとも一つを研削
砥石が受ける研削抵抗の作用方向に配置し、他の少なく
とも一つを作用方向と略直交する方向に配置したもので
ある。
【0016】請求項10の発明に係る研削加工装置は、
請求項1〜9のいずれかに記載の研削加工装置におい
て、変位計測装置の計測結果に基づき研削砥石の被加工
物に対する相対位置を補正する補正手段を設けたもので
ある。
【0017】請求項11の発明に係る研削加工装置は、
研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除去量
が一定となるように被加工物の研削砥石による加工点の
回転半径に応じて研削砥石の送り移動速度を制御する制
御手段を設けたものである。
【0018】請求項12の発明に係る研削加工装置は、
研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除去量
が一定となるように被加工物の研削砥石による加工点の
回転半径に応じて被加工物の回転速度を制御する制御手
段を設けたものである。
【0019】請求項13の発明に係る研削加工装置は、
研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除去量
が一定となるように被加工物の研削砥石による加工点の
回転半径に応じて研削砥石と被加工物の干渉面積を変化
させる制御手段を設けたものである。
【0020】
【作用】請求項1の発明における研削加工装置は、回転
駆動される研削砥石の加工面の外側の基準点から加工面
までの距離を測定することで、研削砥石の加工面の変位
を計測する。これにより砥石の加工面の磨耗量あるいは
研削抵抗による加工面の変位量を測定することができ
る。
【0021】請求項2の発明における研削加工装置は、
レーザ変位計測装置が、研削砥石の加工面にレーザ光を
照射しその反射光を受けることで、例えばその到達時間
により基準点から加工面までの距離を計測し、それによ
り砥石の加工面の磨耗量あるいは研削抵抗による加工面
の変位量を測定する。その際、レーザ変位計測装置の光
路の周囲をカバーで覆いかつ流体噴出装置を設けている
ので、光路内へ研削液の霧や切り屑等の障害物が侵入す
るのを防ぐことができ、また流体によって切り屑等を加
工面から排除することができる。したがって、加工中で
あっても、計測誤差を抑制しながら、精度良く砥石の磨
耗量あるいは変位量を計測することができる。
【0022】請求項3の発明における研削加工装置は、
請求項2の流体を気体としたので、光路内に研削液の霧
等が侵入するのを有効に防ぐことができる。また、カバ
ーの内部に導入した気体をカバーの加工面側の開口から
砥石加工面に向けて噴出させることにより、研削液や切
り屑等を加工面から排除することができる。
【0023】請求項4の発明における研削加工装置は、
請求項2の流体を液体とし、流体噴出装置により、レー
ザ変位計測装置と研削砥石の加工面との間を該液体で満
たすようにしたので、研削液の霧や切り屑等の障害物が
光路内に侵入するのを防ぐことができ、また液体によっ
て切り屑を加工面から排除することができる。したがっ
て、加工中であっても、計測誤差を抑制しながら、精度
良く砥石の磨耗量あるいは変位量を計測することができ
る。特に、液体は気体に比べ非圧縮性であるため、圧力
の変化による屈折率の変化が少なく、計測精度が更に上
がる。
【0024】請求項5の発明における研削加工装置は、
砥石加工面に近接するノズルから噴出する流体の流量変
動または圧力変動に基づいて、ノズル先端と砥石加工面
の微小隙間を演算する。微小隙間が広くなれば、隙間か
ら流れる流体の流量が大きくなり、圧力が低下する。微
小隙間が狭くなれば、隙間から流れる流体の流量が小さ
くなり圧力が上昇する。この変化を測定することによ
り、ノズルと加工面との微小隙間の変動量を計算する。
【0025】請求項6の発明における研削加工装置は、
前記流体として研削液を用いたことにより、変位計測装
置側にて、砥石の冷却および切り屑の除去を行うことが
できる。
【0026】請求項7の発明における研削加工装置は、
研削砥石の加工面の外側に加工中に生じる空気流によっ
て浮上する可動板を設け、この可動板の移動量を計測す
ることで加工面の外側に設けた基準点から砥石加工面ま
での距離を割り出すようにしたので、砥石の加工面の磨
耗量あるいは研削抵抗による加工面の変位量を測定する
ことができる。
【0027】請求項8の発明における研削加工装置は、
変位計測装置を砥石の周方向に複数設置し、これらの計
測データに基づいて加工面の変位量の平均値を算出する
ようにしたので、変位計測装置の設置位置による誤差を
打ち消して、より精度良く砥石の加工面の磨耗量あるい
は研削抵抗による加工面の変位量を測定することができ
る。
【0028】請求項9の発明における研削加工装置は、
複数の変位計測装置のうち少なくとも一つを研削砥石が
受ける研削抵抗の作用方向に配置し、他の少なくとも一
つを作用方向と略直交する方向に配置したので、前者の
変位計測装置のデータと後者の変位計測装置のデータに
より主に研削抵抗による砥石変位量を計測し、後者の変
位計測装置によるデータにより砥石磨耗量を計測するこ
とができ、両変位を分離しながら同時に計測することが
できる。
【0029】請求項10の発明における研削加工装置
は、請求項1〜9のいずれかに記載の研削加工装置にお
いて、変位計測装置の計測結果に基づき研削砥石の被加
工物に対する相対位置を補正する補正手段を設けたの
で、砥石磨耗や切削抵抗による変位の影響を打ち消すこ
とができる。
【0030】請求項11の発明における研削加工装置
は、研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除
去量が一定となるように研削砥石による加工点の回転半
径に応じて研削砥石の送り移動速度を制御する制御手段
を設けたので、研削抵抗に伴う砥石の逃げ量を一定に制
御することができる。
【0031】請求項12の発明における研削加工装置
は、研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除
去量が一定となるように被加工物の研削砥石による加工
点の回転半径に応じて被加工物の回転速度を制御する制
御手段を設けたので、研削抵抗に伴う砥石の逃げ量を一
定に制御することができる。
【0032】請求項13の発明における研削加工装置
は、研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除
去量が一定となるように被加工物の研削砥石による加工
点の回転半径に応じて研削砥石と被加工物との干渉面積
を変化させる制御手段を設けたので、研削抵抗に伴う砥
石の逃げ量を一定に制御することができる。
【0033】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1〜3の発明の実施例による研削加
工装置の横方向から見た断面図である。図において、1
は被加工物、2は砥石軸、3は砥石軸2によって回転自
在に支持された砥石、4は研削液供給ノズル、5は研削
液、12は被加工物1の回転中心軸、13は砥石3の回
転軸である。砥石3の加工面(外周面)の外側には、加
工面と対向するように、変位計測装置としてのレーザ変
位計測装置6が配置されている。それ以外には、XYテ
ーブル(送り機構)101、ワークスピンドル(ワーク
回転機構)102、スピンドルモータ(ワーク回転機
構)103、工具台、研削スピンドル(工具回転駆動機
構)105等が当然に、図18の従来例と同様に備わっ
ている。
【0034】レーザ変位計測装置6は、被加工物1に対
する砥石3の加工点から180度反対側の変位計測点1
4に対向するように配置され、自身が固定されているこ
とにより、計測のための基準点となっている。このレー
ザ変位計測装置6は、砥石3の加工面上の変位計測点1
4に垂直にレーザ光を照射し、該変位計測点14からの
反射光を受光することで、光路長、つまり基準点である
レーザ変位計測装置6から砥石加工面までの距離を計測
し、その変化に基づいて砥石加工面の変位を計測するも
のである。7はレーザ光発信部、8はレーザ光受信部で
ある。
【0035】このレーザ変位計測装置6と砥石3の加工
面間には、レーザ光の光路の周囲を覆うカバー9が配設
されている。このカバー9は円筒状または先細りテーパ
筒状のもので、砥石加工面に面する先端部に開口9aを
有すると共に、胴部に流体導入口9bを有している。な
お、カバー9の先端部と加工面との間には小さな隙間が
確保されている。また、カバー9の流体導入口9bに
は、図示しない流体噴出装置が接続されている。この実
施例の流体噴出装置は、気体をカバー9内に導入し、そ
の気体をカバー9の先端の開口9aから砥石加工面に向
けて噴出するものである。10は流入側の気体、11は
流出側の気体である。
【0036】次に動作について説明する。図1に示すよ
うに、回転中心軸12の回りに回転駆動される被被加工
物1は、研削液ノズル4から出る研削液5を伴いなが
ら、回転軸13の回りに回転駆動される円板状の砥石3
によって、その被加工面が研削加工される。その際、レ
ーザ変位計測装置6は、カバー9の先端部から気体を噴
出し続けながら、非接触で回転中の砥石加工面の変位を
計測し、砥石3の磨耗や研削抵抗による変位量を計測す
る。したがって、その値に応じて砥石3の位置をインプ
ロセスで補正することにより、加工精度を向上させるこ
とができる。特に加工しながらそれを行うことができる
ので、砥石3の取り外し等の手間を全く要さず、加工能
率の向上を図ることができる。また、レーザ光の光路を
カバー9で覆い、気体11を噴出させるようにしている
ので、回転する砥石3から飛び散る研削液5の霧がレー
ザ光の光路に入ることを防ぐ。よって、光路に障害物が
侵入することによる計測精度の悪化を防ぐことができ
る。また、砥石加工面の研削液や切り屑を吹き飛ばすこ
とができるので、計測精度が向上する。
【0037】実施例2.図2は請求項1、4の発明の実
施例による研削加工装置の横方向から見た断面図であ
る。この実施例2では、実施例1のカバー9内に気体の
代わりに透明な液体を導入し、レーザ変位計測装置6と
砥石加工面との間を液体で満たすようにしたものであ
る。15は流入側の液体、16は流出側の液体である。
このように、レーザ光の光路に透明な液体を満たすこと
により、研削液5の霧がレーザ光路に入るのを防ぐこと
ができ、計測精度の悪化を防ぐことができる。特に、液
体を導入する場合は、液体が気体と比べて非圧縮性であ
るため、圧力の変化による屈折率の変化が非常に少な
く、計測精度も更に高くなる効果がある。この計測デー
タは、実施例1と同様に砥石3の位置制御(工具軌跡制
御)に反映させることができ、それにより加工精度およ
び加工能率の向上に寄与する。
【0038】実施例3.図3は請求項1、5の発明の実
施例による研削加工装置の横方向から見た断面図であ
る。この実施例3では、砥石3の加工面上の変位計測点
14に、微小隙間Hを介して、基準点としてのノズル1
7の先端部を近接させ、ノズル17を通して図示しない
流体噴出装置から気体や液体などの流体を流し、流量の
変化を計測することにより、微小隙間Hの変化量を図示
しない演算手段で計算し、砥石3の磨耗の変化や変形を
計測するものである。18は流入側の流体、19は流出
側の流体である。この実施例3では、ノズル17、流体
噴射装置、演算手段が変位計測装置を構成している。
【0039】以下に、ノズル17と砥石加工面間の微小
隙間Hと流量Qの流体力学的関係を示す。微小隙間Hの
断面積をA、ノズル17の出口近傍の流体の圧力をP、
流体の比重量をγ、重力をgとすると、流体の流量Qと
微小隙間Hの関係は、流体力学的に式(1)で表され
る。 Q=A・H・(2gP/γ)0.5 ・・・・・(1) したがって、微小隙間Hは式(2)で得られる。 H=Q/{A・(2gP/γ)0.5 } ・・・・・(2) 例えば、ノズル17の形状が円管の場合、ノズル17の
半径をrとすると、微小隙間の断面積Aは式(3)で表
される。 A=2πr ・・・・・(3) したがって、微小隙間Hは式(4)で得られる。 H=Q/{2πr・(2gP/γ)0.5 } ・・・・・(4)
【0040】このように、微小隙間Hの変化量が、流量
の変化から割り出される。したがって、この微小隙間H
から砥石加工面の変位量、例えば磨耗量を算出すること
ができる。この実施例の場合、レーザ変位計測装置のよ
うな高価な変位計測装置を用いない簡単な構造で、砥石
3の加工面の変位を計測することができる。この計測デ
ータは実施例1と同様に砥石の位置制御に反映させるこ
とができ、それにより加工精度および加工能率の向上を
図ることができる。なお、流量の変化により微小隙間H
の変化を求めるばかりでなく、流体の圧力変化に基づい
て微小隙間Hを求め、砥石加工面の変位を求めることも
可能である。また、流量と圧力の両方を用いて求めても
よい。
【0041】実施例4.図4および図5は請求項6の実
施例による研削加工装置の横方向から見た断面図であ
る。図4は、実施例2の液体として、透明な研削液を用
いた場合の例を示す。21は流入側の研削液、22は流
出側の研削液である。この例では、研削液を砥石に供給
するので、実施例2の研削液供給ノズル4が省略されて
いる。
【0042】図5は、実施例3の液体として研削液を用
いた場合の例を示す。この例では、実施例3の研削液供
給ノズル4が省略されている。
【0043】実施例5.図6は請求項1、7の発明の実
施例による研削加工装置の横方向から見た断面図であ
る。この実施例5では、高速回転する砥石3の加工面上
の変位計測点14に対して、バネ24等により一定圧力
Pで可動板23が押し付けられている。この可動板23
は、高速回転する砥石3により巻き込まれた空気流によ
り、加工面から微小な一定の隙間Hを存して浮上する。
この浮上した可動板23の変位を基準点に配置した計測
手段としての変位センサ25により計測し、砥石3の磨
耗等を計測する。ここでは、可動板23と変位センサ2
5により変位計測装置が構成されている。この例は、砥
石3の高速回転により可動板23が浮上する場合にのみ
適用可能である。この計測データも実施例1と同様に利
用する。
【0044】実施例6.図7は、請求項8の発明の実施
例による研削加工装置の上方向から見た断面図である。
この実施例6では、高速回転する砥石3の外側の円周上
の2箇所に、実施例1で用いたレーザ変位計測装置6を
2個、180度の間隔をおいて各々設置している。ここ
ではそれぞれを区別するために、レーザ変位計測装置6
を変位計1および変位計2と呼ぶ。この例では、研削抵
抗Tの作用方向と直交する方向に2つのレーザ変位計測
装置6を配置している。そして、2箇所のレーザ変位計
測装置(変位計1、変位計2)6の計測データに基き、
砥石3の磨耗量を図示しない演算手段で計算している。
【0045】以下に、2個の変位計測装置6の出力を基
に、砥石外径の変化を求める式を示す。変位計1の出力
をX1 (t)、変位計2の出力をX2 (t)、時間の経
過をtとすると、砥石半径rの変化は、2つの変位計
1、2のデータの平均値を求める式(5)で与えられ
る。 r(t)=r(0)+{(X1 (t)+X2 (t)) −(X1 (0)+X2 (0))}/2 ・・(5) このように、変位計測装置6を研削抵抗Tの作用方向と
直交する方向に2個設けることにより、研削抵抗等によ
り生じた砥石3の移動や変形の影響を受けること無く、
砥石3の磨耗量を精度良く測定することができる。な
お、レーザ変位計測装置6の配置位置は上記の例に限ら
ず、加工点の邪魔にならない位置であればどこに設定し
てもよい。また、レーザ変位計測装置6の個数も、上記
の例に限らず3個以上設けてもよい。また、レーザ変位
計測装置6の代わりに、その他の実施例2〜5の変位計
測装置を配置しても構わない。この計測データも実施例
1と同様に利用する。
【0046】実施例7.図8は、請求項9の発明の実施
例による研削加工装置の上方向から見た断面図である。
この実施例7では、高速回転する砥石3の円周上の3箇
所に、実施例1で用いたレーザ変位計測装置6を各々配
置している。ここでは、3個のレーザ変位計測装置6
は、順次90度の角度をおいて設置されている。一つは
研削抵抗Tの作用方向(加工点の反対側)に配置され、
他の2つは実施例6と同様に研削抵抗Tの作用方向と直
交する方向に配置されている。ここでは、前者のレーザ
変位計測装置6を「変位計2」と呼び、他の2つのレー
ザ変位計測装置6を「変位計1」、「変位計3」と呼
ぶ。そして、3箇所の変位計測装置(変位計1、変位計
2、変位計3)6の計測データに基き、砥石3の磨耗量
および研削抵抗による変位量を図示しない演算手段で計
算している。
【0047】以下に、3個の変位計の出力を基に、砥石
外径の変化、および研削抵抗による工具の移動量を求め
る式を示す。変位計1の出力をX1 (t)、変位計2の
出力をX2 (t)、変位計3の出力をX3 (t)、時間
の経過をtとすると、砥石半径rの変化は式(6)で与
えられる。 r(t)=r(0)+{(X1 (t)+X3 (t)) −(X1 (0)+X3 (0))}/2 ・・(6)
【0048】また、被加工物1の回転中心軸12方向の
砥石移動量の変化EZ は式(7)で与えられる。 EZ (t)=(X2 (t)−X2 (0))−(r(t)−r(0)) ・・・・・(7) 被加工物1の回転中心軸12と直交する方向の砥石移動
量の変化EX は式(8)で与えられる。 EX (t)=(X1 (t)−X1 (0))−(r(t)−r(0)) ・・・・・(8)
【0049】よって、このように変位計測装置を3個設
けることにより、研削抵抗等による生じた砥石の移動や
変形と砥石磨耗量とを、同時に分離して精密に計測する
ことができる。なお、この場合もレーザ変位計測装置6
の個数は4個以上設けてもよいし、レーザ変位計測装置
6の代わりにその他の実施例2〜5の変位計測装置を配
置しても構わない。この計測データも実施例1と同様に
利用する。
【0050】実施例8.図9は、請求項10の発明の実
施例による研削加工装置の横方向から見た断面図であ
る。この実施例8では、研削ヘッドを微動工具台30に
取り付け、実施例7において3つのレーザ変位計測装置
6で計測された3つの出力データ(X1 ,X2 ,X3
を計算機28に取り込み、砥石半径rの変化量および砥
石移動量(EX ,EZ )を計算し、コントローラ(補正
手段を含む)29を介して、インプロセスで工具台を微
動させることにより、砥石半径の変化および砥石移動の
影響を打ち消すように、高精度に被加工物を加工するこ
とができる。
【0051】以下では、具体的なインプロセス補正法を
示す。被加工物回転中心軸12方向(Z方向)および図
9の紙面に垂直な方向(X方向)の補正式は式(9)と
式(10)で与えられる。 HZ (t)=EZ (t)−(r(t)−r(0)) ={X2 (t)−r(t)−((X1 (t)+X3 (t))/2} −{X2 (0)−r(0)−((X1 (0)+X3 (0))/2} ・・・・・(9) HX (t)=EX (t) =(X1 (t)−X1 (0))−(r(t)−r(0)) ・・・・・(10)
【0052】図10は工具磨耗量インプロセス補正の効
果を示す。また、図11は研削抵抗による工具の移動量
のインプロセス補正の効果を示す。図において、1aは
工具軌跡補正前の被加工面形状、1bは工具軌跡補正後
の被加工面形状、3aは工具軌跡補正前の砥石、3bは
工具軌跡補正後の砥石、32aは補正前の工具軌跡、3
2bは補正後の工具軌跡を示す。図10においては、砥
石3の磨耗により砥石形状が3aのようになっても、イ
ンプロセスで工具軌跡を補正することにより、被加工物
の被加工面の形状は1bのように目標の形状となる。ま
た、図11においては、同様に研削抵抗の変化により砥
石3が3aのように移動しても、インプロセスで工具軌
跡を32bのように補正することにより、被加工物の形
状は1bのように目標の形状となる。
【0053】実施例9.図12、図13は、請求項11
の発明の実施例による研削加工装置の研削加工時の制御
方法の説明図である。この実施例9では、被加工物1の
非球面形状および被加工物1上の加工点の回転半径に応
じて砥石3の送り移動速度Fを図示しない制御手段で制
御することにより、単位時間当たりの砥石3による加工
除去量が一定になるようにしている。このように制御す
ることにより、研削抵抗を一定化し、砥石3と被加工物
1の相対的な逃げ量を一定化することができ、加工精度
が向上する。従来方法は送り移動速度Fを一定にしてい
たが、研削抵抗の変化により、工具と被加工物の相対的
逃げ量が一定化せず、大きな加工形状誤差が生じてい
た。しかし、この実施例のように制御することで、それ
を解消できる。以下具体的に説明する。
【0054】加工中の断面において、工具である研削砥
石3と被加工物1の干渉部34の干渉面積をSとし、被
加工物の回転中心からの、被加工物1上の加工点の半径
位置をr(r1 ,r2 )とすると、単位時間当たりの加
工除去量Wは式(11)で表される。 W=2πr・F・S ・・・・・(11)
【0055】研削抵抗の大きさは、この単位時間当たり
の加工除去量に依存するため、Wが一定となるように工
具送り移動速度F(F1 ,F2 )を制御すると、研削抵
抗がより均一化し、工具と被加工物の相対的逃げ量も一
定化し、加工精度が向上する。すなわち、W=W0 とす
ると、本実施例で要求される工具送り移動速度Fは式
(12)で表される。 F=W0 /(2πr・S) ・・・・・(12)
【0056】本実施例の効果を、図14および図15を
用いて説明する。図は、超硬製非球面金型をダイヤモン
ド砥石を用いて加工した例を示す。図14は本実施例の
加工方法を適用しない従来の方法による加工形状精度
で、図15は本実施例を適用した場合の加工形状精度で
ある。本加工方法を適用した結果、加工後の形状精度が
1.5μmから0.5μmに改善されている。
【0057】実施例10.図16は請求項12の発明の
実施例による研削加工装置の研削加工時の制御方法の説
明図である。この実施例では、図示しない制御手段によ
って、実施例9と同様の手法により、工具送り移動速度
Fを式(12)に従って制御し、さらにそれと同時に、
被加工物3の回転速度ωを式(13)に従って制御す
る。 ω=ω0 ・r0 /r ・・・・・(13)
【0058】ここで、r0 は被加工物の半径で、ω0
半径位置r0 における被加工物の初期回転数である。な
お、本実施例の適用対象は、被加工物の形状が軸対称な
形状である場合に限定される。このように制御すること
により、単位時間当たりの砥石3による加工除去量が一
定になるようにしている。これにより、研削抵抗を一定
化し、砥石3と被加工物1の相対的な逃げ量を一定化す
ることができ、加工精度が向上する。
【0059】実施例11.図17は、請求項13の発明
の実施例による研削加工装置の研削加工時の制御方法の
説明図である。この実施例では、送り移動速度Fおよび
被加工物1の回転数ωを共に一定とし、砥石3と被加工
物1の干渉面積Sを変化させることにより、単位時間の
加工除去量を一定化し、研削抵抗を一定化して、形状精
度を向上させるものである。干渉面積Sは結果的には切
り込み量によって決まるので、図示しない制御手段は単
位時間の加工除去量を一定化するように切り込み量を制
御する。
【0060】以下、具体的な加工方法を説明する。ここ
では、加工点の半径位置rにおける砥石3と被加工物1
の干渉面積Sを、式(11)から導いた式(12)によ
り制御する。 S=W0 /(2πr・F0 ) ・・・・・(14) 干渉面積Sは、仕上げ形状と砥石の外径により変化す
る。具体的には、被加工物の前加工形状35を、被加工
物の仕上げ加工形状36と砥石3の半径Rから、式(1
4)を用いて予め計算しておき、その前加工形状35に
加工することにより、切り込み量を制御して単位時間当
たりの加工除去量を一定化するようにしている。
【0061】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、回転駆動される研削砥石の加工面に対向する位置
に、基準点から加工面までの距離を測定することで加工
面の変位を計測する変位計測装置を設けるように構成し
たので、回転中の砥石の加工面の磨耗量あるいは研削抵
抗による加工面の変位量を、加工しながら測定すること
ができる。したがって、これに基づいて砥石と被加工物
の位置関係を補正することにより、高精度かつ高能率の
加工ができるようになるという効果がある。
【0062】請求項2の発明によれば、レーザ変位計測
装置で加工面の変位を計測するようにし、さらにレーザ
変位計測装置の光路の周囲をカバーで覆って、その内部
に導入した流体を加工面に向けて噴出する流体噴出装置
を設けるように構成したので、加工中であっても、計測
誤差を抑制しながら、精度良く砥石の磨耗量あるいは変
位量を計測することができる。したがって、これに基づ
いて砥石と被加工物の位置関係を補正することにより、
高精度かつ高能率の加工ができるようになるという効果
がある。
【0063】請求項3の発明によれば、請求項2の流体
を気体とするように構成したので、簡単な構造でありな
がら、研削液や切り屑を効果的に吹き飛ばすことがで
き、加工中であっても計測誤差を抑制しながら、精度良
く砥石の磨耗量あるいは変位量を計測することができ
る。したがって、これに基づいて砥石と被加工物の位置
関係を補正することにより、高精度かつ高能率の加工が
できるようになるという効果がある。
【0064】請求項4の発明によれば、請求項2の流体
を液体とし、流体噴出装置により、レーザ変位計測装置
と研削砥石の加工面との間を該液体で満たすように構成
したので、研削液の霧や切り屑に邪魔されずに、加工中
であっても計測誤差を抑制しながら、極めて精度良く砥
石の磨耗量あるいは変位量を計測することができ。した
がって、これに基づいて砥石と被加工物の位置関係を補
正することにより、高精度かつ高能率の加工ができるよ
うになるという効果がある。
【0065】請求項5の発明によれば、砥石加工面に近
接するノズルから噴出する流体の流量変動または圧力変
動に基づいて、ノズル先端と砥石加工面の微小隙間を演
算するように構成したので、この微小隙間の変動量を知
ることにより、回転中の砥石の加工面の磨耗量あるいは
研削抵抗による加工面の変位量を、加工しながら測定す
ることができる。したがって、これに基づいて砥石と被
加工物の位置関係を補正することにより、簡単な変位計
測装置を備えるだけで、高精度かつ高能率の加工ができ
るようになるという効果がある。
【0066】請求項6の発明によれば、前述の流体とし
て研削液を用いるように構成したので、請求項2、4、
5の発明の効果に加え、別に研削液の供給機構を設けな
くても、砥石の冷却および切り屑の除去を行うことがで
きるという効果がある。
【0067】請求項7の発明によれば、研削砥石の加工
面の外側に加工中に生じる空気流によって浮上する可動
板を設け、この可動板の移動量を計測することで加工面
の外側に設けた基準点から砥石加工面までの距離を割り
出すように構成したので、簡単な構造でありながら、回
転中の砥石の加工面の磨耗量あるいは研削抵抗による加
工面の変位量を、加工しながら測定することができる。
したがって、これに基づいて砥石と被加工物の位置関係
を補正することにより、高精度かつ高能率の加工ができ
るようになるという効果がある。
【0068】請求項8の発明によれば、複数の変位計測
装置を砥石の周方向に配置してこれらデータの平均値を
求めるように構成したので、砥石の加工面の磨耗量ある
いは研削抵抗による加工面の変位量の計測精度をより高
めることができる。したがって、これに基づいて砥石と
被加工物の位置関係を補正することにより、更に高精度
かつ高能率の加工ができるようになるという効果があ
る。
【0069】請求項9の発明によれば、複数の変位計測
装置のうち少なくとも一つを研削砥石が受ける研削抵抗
の作用方向に配置し、他の少なくとも一つを作用方向と
略直交する方向に配置するように構成したので、研削抵
抗による砥石変位量と砥石磨耗量とを分離しながら同時
に計測することができる。したがって、これらの各計測
データに基づいて砥石と被加工物の位置関係を補正する
ことにより、より高精度かつ高能率の加工ができるよう
になるという効果がある。
【0070】請求項10の発明によれば、変位計測装置
の計測結果に基づき研削砥石の加工物に対する位置を補
正する補正手段を設けるように構成したので、砥石磨耗
や切削抵抗による変位の影響を打ち消すべく、インプロ
セスで砥石の切り込み量を補正することができ、高精度
かつ高能率の加工ができるようになるという効果があ
る。
【0071】請求項11の発明によれば、研削砥石によ
る被加工物の単位時間当たりの加工除去量が一定となる
ように研削砥石による加工点の回転半径に応じて研削砥
石の送り移動速度を制御する制御手段を設けるように構
成したので、研削抵抗に伴う砥石の逃げ量を一定に制御
して、加工精度を向上させることができるという効果が
ある。
【0072】請求項12の発明によれば、研削砥石によ
る被加工物の単位時間当たりの加工除去量が一定となる
ように被加工物の研削砥石による加工点の回転半径に応
じて被加工物の回転速度を制御する制御手段を設けるよ
うに構成したので、研削抵抗に伴う砥石の逃げ量を一定
に制御して、加工精度を向上させることができるという
効果がある。
【0073】請求項13の発明によれば、研削砥石によ
る被加工物の単位時間当たりの加工除去量が一定となる
ように被加工物の研削砥石による加工点の回転半径に応
じて研削砥石の被加工面への切り込み量を制御する制御
手段を設けるように構成したので、研削抵抗に伴う砥石
の逃げ量を一定に制御して、加工精度を向上させること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図2】この発明の実施例2を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図3】この発明の実施例3を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図4】この発明の実施例4を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図5】この発明の実施例4を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図6】この発明の実施例5を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図7】この発明の実施例6を示す研削加工装置の上面
図である。
【図8】この発明の実施例7を示す研削加工装置の上面
図である。
【図9】この発明の実施例8を示す研削加工装置の側断
面図である。
【図10】この発明の実施例8の研削加工装置の効果の
説明に用いる上面図である。
【図11】この発明の実施例8の研削加工装置の効果の
説明に用いる上面図である。
【図12】この発明の実施例9の説明に用いる研削加工
装置の要部上面図である。
【図13】この発明の実施例9の説明に用いる研削加工
装置の要部斜視図である。
【図14】この発明の実施例9を実施しない従来の方式
による研削結果を示す特性図である。
【図15】この発明の実施例9を実施した場合の研削結
果を示す特性図である。
【図16】この発明の実施例10の研削加工装置の制御
原理の説明に用いる要部斜視図である。
【図17】この発明の実施例11の研削加工装置の制御
原理の説明に用いる要部上面図である。
【図18】従来の研削加工装置の全体斜視図である。
【図19】従来の研削原理を示す要部斜視図である。
【図20】従来の研削加工装置の砥石の軌跡を示す上面
図である。
【図21】従来の研削加工装置の問題点の説明に用いる
上面図である。
【図22】従来の研削加工装置の他の問題点の説明に用
いる上面図である。
【符号の説明】
1 被加工物 2 砥石軸 3 研削砥石 6 レーザ変位計測装置(変位計測装置) 9 カバー 9a 開口 10,11 気体 12 回転中心軸 13 回転軸 15,16 液体 17 ノズル 18,19 流体 21,22 研削液 23 可動板 25 変位センサ(計測手段) 29 コントローラ(補正手段) 101 XYテーブル(送り機構) 102 ワークスピンドル(ワーク回転機構) 103 スピンドルモータ(ワーク回転機構) 105 研削スピンドル(工具回転駆動機構) H 微小隙間 H2 隙間 ω 回転速度 r,r1 ,r2 回転半径 F,F1 ,F2 送り移動速度 T 研削抵抗 S 干渉面積
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 森 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 中筋 智明 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 太田 努 鎌倉市上町屋325番地 三菱電機株式会社 鎌倉製作所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石軸によって回転自在に支持された研
    削砥石と、前記砥石軸を介して研削砥石を回転させる工
    具回転駆動機構と、前記研削砥石と被加工物とを相対的
    に移動して研削砥石の外周の加工面を前記被加工物の被
    加工面に接触させる送り機構とを備えた研削加工装置に
    おいて、前記研削砥石の加工面に対向する位置に、計測
    のための基準点を持ちこの基準点から前記研削砥石の加
    工面までの距離を測定することにより前記研削砥石の加
    工面の変位を計測する変位計測装置を設けたことを特徴
    とする研削加工装置。
  2. 【請求項2】 前記変位計測装置として、前記研削砥石
    の加工面にレーザ光を照射しその反射光を受けることで
    前記基準点から前記加工面までの距離を計測するレーザ
    変位計測装置を設けると共に、該レーザ変位計測装置か
    らのレーザ光およびその反射光の光路の周囲を覆うよう
    にカバーを設け、さらに該カバーの内部に流体を導入し
    てその流体を前記カバーの前記加工面側の開口から該加
    工面に向けて噴出させる流体噴出装置を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の研削加工装置。
  3. 【請求項3】 前記流体が気体であることを特徴とする
    請求項2記載の研削加工装置。
  4. 【請求項4】 前記流体が液体であり、前記流体噴出装
    置が前記レーザ変位計測装置と研削砥石の加工面との間
    を該液体で満たすように液体を噴出するものであること
    を特徴とする請求項2記載の研削加工装置。
  5. 【請求項5】 前記変位計測装置が、先端部を前記基準
    点としかつ該先端部を前記研削砥石の加工面に微小隙間
    を介して対向させたノズルと、該ノズルの先端部から前
    記研削砥石の加工面に向けて流体を噴出させる流体噴出
    装置と、前記流体の流量変動または圧力変動の少なくと
    も一方に基づいて前記微小隙間の変動量を演算すること
    で前記基準点から加工面までの距離を割り出す演算手段
    とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の研
    削加工装置。
  6. 【請求項6】 前記流体として、研削砥石の冷却および
    切り屑の除去のための研削液を用いたことを特徴とする
    請求項2、4または5記載の研削加工装置。
  7. 【請求項7】 前記変位計測装置が、前記研削砥石の加
    工面の一部分に一定圧力で押し当てられかつ研削砥石の
    高速回転により加工面から一定隙間を介して浮上させら
    れる可動板と、該可動板の前記基準点からの移動量を計
    測することで前記基準点から加工面までの距離を割り出
    す計測手段とで構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の研削加工装置。
  8. 【請求項8】 前記変位計測装置を前記研削砥石の周方
    向に沿って間隔をおいて複数設置すると共に、これら複
    数の変位計測装置の計測データに基づいて前記加工面の
    変位量の平均値を算出する演算手段を設けたことを特徴
    とする請求項1〜7いずれか一項に記載の研削加工装
    置。
  9. 【請求項9】 前記変位計測装置を前記研削砥石の周方
    向に沿って間隔をおいて複数設置すると共に、これら複
    数の変位計測装置のうち少なくとも一つを前記研削砥石
    が受ける研削抵抗の作用方向に配置し、他の少なくとも
    一つを前記作用方向と略直交する方向に配置したことを
    特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の研削加工
    装置。
  10. 【請求項10】 前記変位計測装置の計測結果に基づき
    前記研削砥石の被加工物に対する相対位置を補正する補
    正手段を設けたことを特徴とする請求項1〜9いずれか
    1項に記載の研削加工装置。
  11. 【請求項11】 被加工面と略直交する回転中心軸の回
    りに被加工物を回転させるワーク回転機構と、前記被加
    工物の回転中心軸と略直交する回転軸の回りに研削砥石
    を回転させる工具回転駆動機構と、前記回転駆動される
    被加工物に対して前記研削砥石を接触させかつ被加工面
    の回転半径方向に研削砥石を送り移動する送り機構とを
    備えた研削加工装置において、前記研削砥石による被加
    工物の単位時間当たりの加工除去量が一定となるように
    被加工物の研削砥石による加工点の回転半径に応じて研
    削砥石の送り移動速度を制御する信号を前記送り機構に
    供給する制御手段を設けたことを特徴とする研削加工装
    置。
  12. 【請求項12】 被加工面と略直交する回転中心軸の回
    りに被加工物を回転させるワーク回転機構と、前記被加
    工物の回転中心軸と略直交する回転軸の回りに研削砥石
    を回転させる工具回転駆動機構と、前記回転駆動される
    被加工物に対して前記研削砥石を接触させかつ被加工面
    の回転半径方向に研削砥石を送り移動する送り機構とを
    備えた研削加工装置において、前記研削砥石による被加
    工物の単位時間当たりの加工除去量が一定となるように
    被加工物の研削砥石による加工点の回転半径に応じて被
    加工物の回転速度を制御する信号を前記ワーク回転機構
    に供給する制御手段を設けたことを特徴とする研削加工
    装置。
  13. 【請求項13】 被加工面と略直交する回転中心軸の回
    りに被加工物を回転させるワーク回転機構と、前記被加
    工物の回転中心軸と略直交する回転軸の回りに研削砥石
    を回転させる工具回転駆動機構と、前記回転駆動される
    被加工物に対して前記研削砥石を接触させて切り込み量
    を設定しかつ被加工面の回転半径方向に研削砥石を送り
    移動する送り機構とを備えた研削加工装置において、前
    記研削砥石による被加工物の単位時間当たりの加工除去
    量が一定となるように被加工物の研削砥石による加工点
    の回転半径に応じて研削砥石と被加工面との干渉面積を
    変化させる信号を前記送り機構に供給する制御手段を設
    けたことを特徴とする研削加工装置。
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