JPH0723700A - スケソウダラ卵の処理加工方法 - Google Patents

スケソウダラ卵の処理加工方法

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JPH0723700A
JPH0723700A JP5164357A JP16435793A JPH0723700A JP H0723700 A JPH0723700 A JP H0723700A JP 5164357 A JP5164357 A JP 5164357A JP 16435793 A JP16435793 A JP 16435793A JP H0723700 A JPH0723700 A JP H0723700A
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alaska pollack
eggs
container
egg
salted
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JP5164357A
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English (en)
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Atsushi Wakameda
篤 若目田
Shinichiro Nishimoto
真一郎 西本
Mitsuru Mishima
満 三島
Kiyoshi Aihara
清 藍原
Masaaki Ogiwara
正明 荻原
Shunichi Tsunematsu
俊一 恒松
Fumio Hirata
史生 平田
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Maruha Corp
Original Assignee
Maruha Corp
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Publication date
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    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L17/00Food-from-the-sea products; Fish products; Fish meal; Fish-egg substitutes; Preparation or treatment thereof
    • A23L17/30Fish eggs, e.g. caviar; Fish-egg substitutes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/90Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質の一定したスケソウダラ卵製品が高い歩
留りで生産できるスケソウダラ卵の処理加工方法を提供
すること。 【構成】 スケソウダラ卵の処理加工方法は、スケソウ
ダラ卵を多数の透孔を有する容器に収納して塩漬する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスケソウダラ卵の処理加
工方法、更に詳しくは、塩タラコ及び辛子メンタイコ等
のスケソウダラ卵製品を製造する際のスケソウダラ卵の
処理加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、スケソウダラ卵の品質(卵質)は、漁獲された時
期、場所、漁獲の方法、漁獲後の保管条件及び採卵の方
法等によって著しく異なっている。例えば、魚の産卵に
近い時期及び産卵場所付近で漁獲されたスケソウダラ卵
は、成熟が進んでおり、卵巣が大きい。一方、まだ産卵
に至らないスケソウダラ卵の卵巣は小さく、且つ卵の発
達も未熟である。また、上記卵質は、漁獲後のスケソウ
ダラ魚の保管条件によっても変化する。例えば、スケソ
ウダラの魚体に圧力や衝撃が加えられた場合には、その
卵巣に胆汁色素の付着や腸管からの血液色素の浸潤が起
こりやすくなる。また、魚体が過冷却された場合には、
その卵巣の一部または全部が凍結する。その上、採卵の
方法や採卵後の取扱方法によっても上記卵質は変化し、
例えば、卵巣が切断されたり、卵巣膜が破れたり、卵粒
が潰れたり又は卵巣以外の内蔵が混入したりする。
【0003】また、スケソウダラ魚の年齢やその魚体の
大きさによって卵巣の大きさが異なるため、原料として
使用される卵巣の卵質は様々で、また変化しやすいもの
である。言い換えれば、原料には大きなバラツキがあ
る。従って、スケソウダラ卵製品の製造法には、原料の
選別を厳重に行い且つ選別された原料の卵質に応じてそ
の処理加工法も変える必要があるという欠点がある。そ
のためスケソウダラ卵製品の製造法には定まった標準条
件を設定することが難しく、原料の状態により製造者の
勘や経験を頼りに製造を行っているのが現状である。
【0004】スケソウダラ卵製品を製造する際に一番重
要となる工程は、スケソウダラ卵に、食塩、調味料及び
着色剤等の添加物を水と共に添加して混合する塩漬工程
である。従来からこの工程において、回転式の樽が用い
られている。この回転式樽装置は、一定時間ごとに樽を
転回させることによって、その樽中に収納したスケソウ
ダラ卵と添加物とをよく混合させ、スケソウダラ卵内
に、食塩、調味料及び着色剤等を移動(浸透)させるも
のである。
【0005】しかし、スケソウダラ卵内への添加物の移
動速度はその添加物の種類や濃度によって異なっている
ため、上記回転式樽装置では、添加物はスケソウダラ卵
中心部へ均一に移動しない。その上、上述したように原
料であるスケソウダラ卵の状態によっても製造されるス
ケソウダラ卵製品の品質に大きな差が生じ、この品質の
差がスケソウダラ卵製品の製造上の問題となっている。
【0006】また、スケソウダラ卵は柔らかい卵巣膜で
覆われているため、物理的な衝撃、特にずれ応力に非常
に弱く壊れやすい。更に、スケソウダラ卵巣は卵巣膜に
より2コが1対となってくっついた状態で得られるが
(両腹)、僅かな衝撃で卵巣膜が破れ、片腹になってし
まう。従って、選別、塩漬、水切り及び冷凍等の各工程
において、スケソウダラ卵の取扱には細心の注意が必要
となる。
【0007】上述したように、スケソウダラ卵には1.
品質のばらつき、2.卵巣膜の傷付きやすさという問題
があるため、その加工方法は一様では無く、人手と手間
が掛かり、工程の自動化及び省略化が図りにくいという
欠点がある。従って、本発明の目的は、品質の一定した
スケソウダラ卵製品が高い歩留りで生産できるスケソウ
ダラ卵の処理加工方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩タラコ
及び辛子メンタイコ等のスケソウダラ卵製品を製造する
際のスケソウダラ卵の処理加工方法において、スケソウ
ダラ卵の塩漬方法に着目して鋭意検討を行った結果、ス
ケソウダラ卵を特定の形状を有する容器に収納して塩漬
を行うことにより、スケソウダラ卵の品質が極めて均質
でバラツキが少なく、且つ該スケソウダラ卵の卵巣膜の
損傷が少ない製品が得られることを知見した。本発明
は、上記知見に基づいてなされたもので、スケソウダラ
卵を多数の透孔を有する容器に収納して塩漬することを
特徴とするスケソウダラ卵の処理加工方法を提供するも
のである。
【0009】以下、本発明のスケソウダラ卵の処理加工
方法をその好ましい実施態様に基づいて詳述する。本発
明のスケソウダラ卵の処理加工方法において用いられる
原料となるスケソウダラ卵としては、スケソウダラ漁獲
後速やかに取り出されたものが好ましいが、漁獲後1〜
2日間以上低温保管したスケソウダラから取り出したス
ケソウダラ卵を用いることもでき、また冷凍したスケソ
ウダラ卵を解凍して、それを原料として用いることもで
きる。また、上記スケソウダラ卵は、大きさや重さがそ
ろっていること、熟度が等しいこと、それぞれの卵の表
面色が似ていること及び卵巣膜に傷がないこと等の卵質
条件を満たすものを用いることが好ましい。これらの卵
質条件の内、特に、卵巣膜に損傷が有るスケソウダラ卵
は、その損傷部分からスケソウダラ卵粒子が流失し歩留
りの低下を招く恐れがあるため、そのようなものの選別
には細心の注意を払う必要がある。
【0010】而して、本発明のスケソウダラ卵の処理加
工方法を実施するには、上述のように選別されたスケソ
ウダラ卵を一定重量ごとに計量し、多数の透孔を有する
容器に収納して塩漬する。上記塩漬の方法は、下記の如
く行われる。即ち、スケソウダラ卵を一定重量ごとに多
数の透孔を有する容器に収納した後、該容器を塩漬用の
容器(塩漬容器)に収納し、予め計量した添加物を該塩
漬容器に投入して該添加物と該スケソウダラ卵とをよく
混合してから塩漬する。この混合−塩漬の方法として
は、通常用いられている回転樽を使用する方法及び人の
手により樽から樽へ魚卵を移しかえる方法等が挙げられ
るが、特願平5−120109号明細書に記載された混
合−塩漬方法、即ち、塩漬容器中で、添加物と多数の透
孔を有する容器に収納したスケソウダラ卵とに振動を与
え、その振動によって混合−塩漬を行う方法が特に好ま
しい。尚、振動を与える混合−塩漬方法の詳細について
は後述する。
【0011】本発明のスケソウダラ卵の処理加工方法に
おいて、塩漬に用いられる添加物としては、通常、スケ
ソウダラ卵の塩漬に使用される添加物であれば良く、例
えば、食塩、グルタミン酸ナトリウム及びリンゴ酸ナト
リウム等が挙げられる。また、上記添加物は、食品添加
物として適したものであり且つスケソウダラ卵製品の品
質に影響を及ぼさないものであれば上記以外のものを添
加しても良く、例えば、リポタイド、亜硝酸、リン酸塩
及びソルビトール等を添加することも可能である。
【0012】上述したような食塩を含む添加物のうち
で、食塩は必須添加成分であり、該食塩添加量は、好ま
しくはスケソウダラ卵100重量部に対して5〜20重
量部、更に好ましくは7〜13重量部である。また、上
記食塩の最適添加量は、スケソウダラ卵の卵質や食塩以
外の添加成分である水等の添加量によって適宜変えるこ
とが可能である。また、上記食塩の一部を塩化カリウム
(KCl)等の一価の中性無機塩類に代えることも可能
である。
【0013】上記添加物の内で、水も食塩と同様に必須
添加成分であり、スケソウダラ卵に添加する水の量は、
スケソウダラ卵の状態にもよるが、好ましくはスケソウ
ダラ卵100重量部に対して10〜150重量部、更に
好ましくは30〜80重量部である。上記水の添加量
が、10重量部未満では、スケソウダラ卵を多数の透孔
を有する容器に収納する効果が得難く、150重量部超
では、製造されたスケソウダラ卵製品の品質、特に固さ
が低下するため好ましくない。
【0014】本発明のスケソウダラ卵の処理加工方法に
おいて重要な点は、塩漬後のスケソウダラ卵製品の塩分
含有量が2.5重量%以上であり且つ水分含有量が59
重量%以上となるように添加物の組み合わせを選択する
必要がある点である。尚、上記塩分含有量は、Na+
オンまたはCl- イオンから換算される食塩(NaC
l)濃度である。塩漬後のスケソウダラ卵製品の塩分含
有量が2.5重量%未満または水分含有量が59重量%
未満である場合、該製品の食感等の品質が著しく低下す
るため好ましくない。また、添加物の形態としては、例
えば、固形物(粉末物)及び液状物等を挙げることがで
き、スケソウダラ卵と混合したときに、該スケソウダラ
卵中に均一に溶解するような形態であることが好まし
い。
【0015】上記添加物の添加時におけるスケソウダラ
卵の温度は、好ましくは0〜35℃、更に好ましくは5
〜25℃である。上記温度が0℃未満では、スケソウダ
ラ卵が凍結する恐れがあり、また35℃超では、上記ス
ケソウダラ卵中に細菌の増殖が起こりやすくなり、いず
れも好ましくない。また、スケソウダラ卵に添加する添
加物の温度は、70℃以下が好ましく、70℃超では、
該スケソウダラ卵表面で蛋白質の変性が生じ、製造され
るスケソウダラ卵製品の品質が低下するため好ましくな
い。
【0016】また、塩漬に先立って、上述した添加物と
多数の透孔を有する容器に収納したスケソウダラ卵とを
予め混合する方法としては、例えば、塩漬容器の上下を
転回または回転させて混合する方法、羽根板状のものを
用いて塩漬容器内を攪拌する方法及び塩漬容器に振動を
与えて混合する方法等が挙げられる。これらの混合方法
を用いスケソウダラ卵と添加物とを混合し、塩漬処理を
行う。また、この塩漬処理は、振動を下記に示すように
与えながら行うことが好ましい。
【0017】本発明において振動とは、物体の運動に関
する物理量の大きさが、基準値よりも大きい状態と小さ
い状態とを交互に繰り返す時間的な変化である。本発明
において用いられる振動発生装置としては、例えば、振
動モーター、ピストン及びシェーカー(回転、水平、垂
直、往復運動等を含む)等を利用した機械式振動発生装
置や音波、水中波、バブリング及び水流等を利用した振
動発生装置を挙げることができる。これらの振動発生装
置のうち、特に上記機械式振動発生装置が好ましいが、
後述の振動条件が得られる限り、振動を発生させる方法
及び振動発生装置には、制限されるものではない。
【0018】上述したような振動発生装置を用いて塩漬
容器に振動を与える方法としては、振動が発生している
場所に塩漬容器を設置する方法、塩漬容器自体に振動を
発生させる方法または振動体を該塩漬容器内に挿入する
方法等が挙げらる。また、与える振動の強さは3種類の
物理量、即ち変位、速度及び加速度を用いて表現し、本
発明において与える振動の強さは、好ましくは変位0.
01〜500mm、速度1〜1000mm/s及び加速
度0.01〜20g(gは重力加速度を表わす)であ
り、更に好ましくは変位0.05〜100mm、速度5
〜200mm/s及び加速度0.5〜5gである。上述
の各物理量が上記範囲内の場合は、2種類以上の振動を
組合わせて与えることも可能である。上述の各物理量が
上記最小値以下の場合は、振動による塩漬の効果が得ら
れず、また上記最大値以上の場合は、塩漬容器に収納し
たスケソウダラ卵の変形や損傷が起こり、いずれも好ま
しくない。
【0019】上記振動を与える際の温度には特に制限は
無いが、塩漬容器に振動を与えることによって、該塩漬
容器内に収納されたスケソウダラ卵の温度が、0〜35
℃の範囲内に設定されることが好ましく、5〜25℃の
範囲内に設定されることが更に好ましい。上記スケソウ
ダラ卵の温度が0℃未満では、スケソウダラ卵が凍結す
る恐れがあり、また35℃超では、細菌の増殖が起こり
やすくなり、いずれも好ましくない。
【0020】振動を与える時間は、スケソウダラ卵の状
態にもよるが、2〜48時間が好ましく、6〜24時間
が更に好ましい。振動を与える時間が2時間未満では、
スケソウダラ卵の塩漬が不完全であり、また48時間超
では、卵粒の崩壊や該スケソウダラ卵中の細菌の増殖等
が起こり製造されるスケソウダラ卵製品の品質が低下
し、いずれも好ましくない。また振動は、連続的に与え
ることが好ましいが、断続的に与えても充分な塩漬効果
が得られる。
【0021】本発明において用いられる多数の透孔を有
する容器としては、カゴ、ザル等の格子状容器及びネッ
ト袋等の網状容器を挙げることができるが、これらの容
器の形状及び大きさは、特に制限されず、スケソウダラ
卵巣が上記容器内に留ることができるような形状及び大
きさであれば良く、また透孔の占有面積が容器全表面積
の3%以上、好ましくは10%以上、更に好ましくは3
0%以上である。また、容器全体が多数の透孔を有して
いる部分からなる場合はもちろんのこと、その一部が多
数の透孔を有している部分からなる場合も、本発明にお
ける多数の透孔を有する容器に含まれる。
【0022】上記多数の透孔を有する容器の材質として
は、水に入れても安定であることが必要であり、例え
ば、ポリエチレン、ナイロン、テフロン、プラスチック
及びゴム等の合成高分子素材や鉄及びステンレススチー
ル等の金属性素材、綿及び麻等の天然高分子素材等が挙
げられるが、特にこれらに制限されるものではない。上
記の中でも可塑性の素材によって作られた容器は好まし
い。また、剛体の素材で作られた容器でも、容器全体の
形状が変形できるように作られたものは好ましい。
【0023】本発明においては、上述のような多数の透
孔を有する容器に収納したスケソウダラ卵に、添加物を
加えて塩漬することによって、好ましくは前記振動条件
で振動を与えながら塩漬することによって、該スケソウ
ダラ卵の中心部分にまで食塩、調味料及び着色剤等を浸
透させることができる。上記塩漬工程以後の工程は、通
常の方法によって行う。即ち、多数の透孔を有する容器
に収納したスケソウダラ卵を該容器から取り出すこと無
く水洗した後、水切り、整形、箱詰め及び冷凍する。ま
た、上記スケソウダラ卵を容器から取り出して水洗した
後、水切り、整形、箱詰め及び冷凍することもできる。
【0024】上述したようなスケソウダラ卵の処理加工
方法の工程を経ることによって、製造されるスケソウダ
ラ卵の内部の塩分含有量を2.5重量%以上に且つ水分
含有量を59重量%以上に調整することができる。品質
の良いスケソウダラ卵製品である塩タラコは、塩分含有
量が2.5重量%以上に且つ水分含有量が59重量%以
上に調整されており、逆に塩分含有量及び水分含有量が
それぞれ上記値未満の塩タラコは、卵巣中心部が餅状で
固い、スケソウダラ卵粒子がはっきりしないため食べた
ときに卵粒感がない、塩味が感じられない等の理由によ
り好ましくない。塩タラコとして適した塩分含有量は
2.5重量%以上であり、好ましくは4.0重量%以上
である。また、塩タラコとして適した水分含有量は59
重量%以上であり、好ましくは63重量%以上である。
上記スケソウダラ卵を辛子メンタイコの原料とする場合
も、上記塩タラコ同様に、水分含有量は59重量%以上
且つ塩分含有量は2.5重量%以上であることが好まし
い。
【0025】そして、本発明のスケソウダラ卵の処理加
工方法によって得られたスケソウダラ卵製品の卵巣膜の
損傷率(スケソウダラ卵の損傷率)は、通常の方法によ
って得られたものと比較して極めて低いため、スケソウ
ダラ卵の処理加工工程の効率化を図ることが可能であ
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明のスケソウダラ卵の処理加工方
法を、実施例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。尚、下記実施例1
及び2において用いた魚卵の量及び魚卵に対する添加物
の量を〔表1〕に示す。 <実施例1>漁獲後40時間経過したスケソウダラから
採取した片腹の重さが80〜150gで表面に傷がな
く、且つ色がほぼ均一なスケソウダラ卵20Kgを5K
gずつ4袋のポリエチレン製のネット袋に収納し、該ネ
ット袋を塩漬容器であるプラスチックコンテナに収納
し、〔表1〕記載の添加物をプラスチックコンテナ上の
上記スケソウダラ卵にそれぞれ添加した後、15℃の室
温において12時間、振盪機により振動を与えながら上
記スケソウダラ卵の塩漬を行った。この際、振動は変位
20mm、速度50〜100mm/s及び加速度1.5
gとした。このような塩漬工程以後の工程は、通常の方
法により行った。ただし、スケソウダラ卵をネット袋よ
り取り出すこと無く洗浄した後、水切り及びパン立てを
行い冷凍貯蔵を施した。この冷凍貯蔵を6ヵ月間行った
後、温度10℃において解凍した。本実施例で得た塩タ
ラコについて、下記の<官能評価>、<塩分含有量測定
>及び<水分含有量測定>等の品質評価を行った。その
結果を〔表2〕に示す。尚、対照は、スケソウダラ卵を
ネット袋に収納することを省略した以外は、実施例1と
同様の条件で塩タラコを製造した。このようにして得ら
れた塩タラコについても実施例1と同様の品質評価を行
った。その結果を〔表2〕に示す。 <卵巣の官能評価項目> ・塩タラコの固さ 5;非常に固い 4;やや固い 3;対照と同じ 2;
やや柔らかい 1;柔らかい ・卵粒感 5;非常にある 4;ややある 3;対照と同じ 2;
やや劣る 1;非常に劣る ・卵粒への膜への結合状態 5;遊離した卵粒が非常に多い 4;遊離した卵粒がや
や多い 3;対照と同じ 2;遊離した卵粒がやや少ない 1;遊離した卵粒が非
常に少ない <卵巣膜の損傷率>卵巣膜の損傷率は、全体のスケソウ
ダラ卵重量の中に占める、卵巣膜が破損した個体の総重
量の割合を百分率で表した。 <塩分含有量>塩分含有量は、卵巣の中心部及び周辺部
から卵粒を0.5〜1g採取し、その採取した卵粒に9
倍量の蒸留水を加えてホモジナイズし、その濾液につい
てHORIBA社製 簡易塩分計を用いて測定した。 <水分含有量>水分含有量は、卵巣の中心部及び周辺部
から卵粒を0.5〜1g採取し、常温加熱乾燥法(10
5℃、24時間)を用いて測定した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】 〔表2〕の結果から明らかなように、実施例1の塩タラ
コは、対照品の塩タラコと比較して品質が良く且つ卵巣
膜の損傷率も低かった。
【0029】<実施例2>前記実施例1と同様な卵質条
件であるスケソウダラ卵を10Kgずつ2袋のプラスチ
ック製のザルに収納し、該ザルを塩漬容器であるプラス
チックコンテナ上に収納し、〔表1〕記載の添加物を該
プラスチックコンテナ上のスケソウダラ卵にそれぞれ添
加した後、室温において、振動(変位0.08mm、速
度20mm/s、加速度0.3g)を与えながら、更に
該塩漬の容器を振動板(変位30mm、速度20mm/
s、加速度1g、)の上に設置した。このようにして9
h振動を与えながら上記スケソウダラ卵の塩漬を行った
後、上記ザルを取り出し、通常の方法により洗浄した後
水切りを行い、得られた塩タラコの一部を冷凍貯蔵し
た。3ヵ月間冷凍貯蔵した後、室温で解凍し、実施例1
と同様の品質評価を行った。その結果を〔表3〕に示
す。また、冷凍貯蔵を行わなかった塩タラコ(未凍結
品)についても実施例1と同様の品質評価を行った。そ
の結果を〔表4〕に示す。尚、対照は、スケソウダラ卵
をザルに収納することを省略した以外は、実施例2と同
様の条件で凍結塩タラコ及び未凍結塩タラコを製造し
た。このようにして得られた塩タラコについて、それぞ
れ実施例1と同様の品質評価を行った。その結果をそれ
ぞれ〔表3〕及び〔表4〕に示す。
【0030】
【表3】 〔表3〕の結果から明らかなように、実施例2の凍結塩
タラコは、凍結対照品と比較して、卵巣膜の損傷率が極
めて低かった。
【0031】
【表4】 〔表4〕の結果から明らかなように、実施例2の未凍結
塩タラコは、未凍結対照品と比較して、卵巣膜の損傷率
が極めて低かった。
【0032】
【発明の効果】本発明のスケソウダラ卵の処理加工方法
は、品質の一定したスケソウダラ卵製品が高い歩留りで
生産できるものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明のスケソウダラ卵の処理加工方法に
おいて、塩漬に用いられる添加物としては、通常、スケ
ソウダラ卵の塩漬に使用される添加物であれば良く、例
えば、食塩、グルタミン酸ナトリウム及びリンゴ酸ナト
リウム等が挙げられる。また、上記添加物は、食品添加
物として適したものであり且つスケソウダラ卵製品の品
質に影響を及ぼさないものであれば上記以外のものを添
加しても良く、例えば、リポタイド、亜硝酸ナトリウ
、リン酸塩及びソルビトール等を添加することも可能
である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【実施例】以下、本発明のスケソウダラ卵の処理加工方
法を、実施例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。尚、下記実施例1
及び2において用いた魚卵の量及び魚卵に対する添加物
の量を〔表1〕に示す。 <実施例1>漁獲後40時間経過したスケソウダラから
採取した片腹の重さが80〜150gで表面に傷がな
く、且つ色がほぼ均一なスケソウダラ卵20Kgを5K
gずつ4袋のポリエチレン製のネット袋(透孔占有面積
80〜90%、平均85%)に収納し、該ネット袋を塩
漬容器であるプラスチックコンテナに収納し、〔表1〕
記載の添加物をプラスチックコンテナ上の上記スケソウ
ダラ卵にそれぞれ添加した後、15℃の室温において1
2時間、振盪機により振動を与えながら上記スケソウダ
ラ卵の塩漬を行った。この際、振動は変位20mm、速
度50〜100mm/s及び加速度1.5gとした。こ
のような塩漬工程以後の工程は、通常の方法により行っ
た。ただし、スケソウダラ卵をネット袋より取り出すこ
と無く洗浄した後、水切り及びパン立てを行い冷凍貯蔵
を施した。この冷凍貯蔵を6ヵ月間行った後、温度10
℃において解凍した。本実施例で得た塩タラコについ
て、下記の<官能評価>、<塩分含有量測定>及び<水
分含有量測定>等の品質評価を行った。その結果を〔表
2〕に示す。尚、対照は、スケソウダラ卵をネット袋に
収納することを省略した以外は、実施例1と同様の条件
で塩タラコを製造した。このようにして得られた塩タラ
コについても実施例1と同様の品質評価を行った。その
結果を〔表2〕に示す。 <卵巣の官能評価項目> ・塩タラコの固さ 5;非常に固い 4;やや固い 3;対照と同じ 2;
やや柔らかい 1;柔らかい ・卵粒感 5;非常にある 4;ややある 3;対照と同じ 2;
やや劣る 1;非常に劣る ・卵粒への膜への結合状態 5;遊離した卵粒が非常に多い 4;遊離した卵粒がや
や多い 3;対照と同じ 2;遊離した卵粒がやや少ない 1;遊離した卵粒が非
常に少ない <卵巣膜の損傷率>卵巣膜の損傷率は、全体のスケソウ
ダラ卵重量の中に占める、卵巣膜が破損した個体の総重
量の割合を百分率で表した。 <塩分含有量>塩分含有量は、卵巣の中心部及び周辺部
から卵粒を0.5〜1g採取し、その採取した卵粒に9
倍量の蒸留水を加えてホモジナイズし、その濾液につい
てHORIBA社製 簡易塩分計を用いて測定した。 <水分含有量>水分含有量は、卵巣の中心部及び周辺部
から卵粒を0.5〜1g採取し、常温加熱乾燥法(10
5℃、24時間)を用いて測定した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】<実施例2>前記実施例1と同様な卵質条
件であるスケソウダラ卵を10Kgずつ2袋のプラスチ
ック製のザル(透孔占有面積30〜40%、平均35
%)に収納し、該ザルを塩漬容器であるプラスチックコ
ンテナ上に収納し、〔表1〕記載の添加物を該プラスチ
ックコンテナ上のスケソウダラ卵にそれぞれ添加した
後、室温において、振動(変位0.08mm、速度20
mm/s、加速度0.3g)を与えながら、更に該塩漬
の容器を振動板(変位30mm、速度20mm/s、加
速度1g、)の上に設置した。このようにして9h振動
を与えながら上記スケソウダラ卵の塩漬を行った後、上
記ザルを取り出し、通常の方法により洗浄した後水切り
を行い、得られた塩タラコの一部を冷凍貯蔵した。3ヵ
月間冷凍貯蔵した後、室温で解凍し、実施例1と同様の
品質評価を行った。その結果を〔表3〕に示す。また、
冷凍貯蔵を行わなかった塩タラコ(未凍結品)について
も実施例1と同様の品質評価を行った。その結果を〔表
4〕に示す。尚、対照は、スケソウダラ卵をザルに収納
することを省略した以外は、実施例2と同様の条件で凍
結塩タラコ及び未凍結塩タラコを製造した。このように
して得られた塩タラコについて、それぞれ実施例1と同
様の品質評価を行った。その結果をそれぞれ〔表3〕及
び〔表4〕に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藍原 清 東京都千代田区大手町1−1−2 大洋漁 業株式会社内 (72)発明者 荻原 正明 東京都千代田区大手町1−1−2 大洋漁 業株式会社内 (72)発明者 恒松 俊一 東京都千代田区大手町1−1−2 大洋漁 業株式会社内 (72)発明者 平田 史生 茨城県つくば市和台16−2 大洋漁業株式 会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スケソウダラ卵を多数の透孔を有する容
    器に収納して塩漬することを特徴とするスケソウダラ卵
    の処理加工方法。
  2. 【請求項2】 スケソウダラ卵に振動を与えながら塩漬
    する請求項1記載のスケソウダラ卵の処理加工方法。
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