JPH07236480A - 新規β−ガラクトシダーゼ及びその製造方法 - Google Patents

新規β−ガラクトシダーゼ及びその製造方法

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JPH07236480A
JPH07236480A JP6031670A JP3167094A JPH07236480A JP H07236480 A JPH07236480 A JP H07236480A JP 6031670 A JP6031670 A JP 6031670A JP 3167094 A JP3167094 A JP 3167094A JP H07236480 A JPH07236480 A JP H07236480A
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JP
Japan
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galactosidase
enzyme
nitrophenyl
buffer
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JP6031670A
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English (en)
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Ikumasa Onishi
幾正 大西
Takashi Tanaka
崇 田中
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 糖転移活性の高い新規なβ−ガラクトシダー
ゼI、β−ガラクトシダーゼIIおよびβ−ガラクトシダ
ーゼIII並びに 酵母ステリグマトマイセス属、ロドトル
ラ属、及び シロバシディウム属に属する微生物による
前記新規β−ガラクトシダーゼの製造方法。 【効果】 本発明の新規なβ−ガラクトシダーゼは、酵
素反応の至適温度が60以上であり、ラクトースから高収
率でガラクトオリゴ糖を生成し、さらにセロビオースか
ら高収率でセロオリゴ糖を生成しうるものであり、きわ
めて有用な酵素である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖転移活性の高い新規
β−ガラクトシダーゼ及び該β−ガラクトシダーゼを微
生物により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】β−ガラクトシダーゼ(EC番号 3.2.1.2
3)はβ−ガラクトシド結合を加水分解する酵素であ
り、一般的にはラクトースに作用し、ガラクトースとグ
ルコースを遊離させるものである。
【0003】このβ−ガラクトシダーゼの中には、加水
分解作用と同時に糖転移活性を持つものが知られてお
り、この場合、酵素をラクトースに作用させると、遊離
するガラクトース残基が残存ラクトースに転移し、ガラ
クトシルラクトース等のガラクトオリゴ糖を生成する。
(Jpn. J. Dairy and Food Sci., 34巻、6号、169ページ
1985年)
【0004】このガラクトオリゴ糖はヒトの消化酵素で
は消化されないが、ビフィズス菌には利用されるヒト難
消化性の糖質であって、経口摂取することにより、腸内
有用菌であるビフィズス菌の増殖を活発にすることが知
られている。(Bifidobateria Microflora, 2巻、17ペー
ジ 1983年)
【0005】従って、ラクトースの加水分解活性が低
く、糖転移活性の高いβーガラクトシダーゼを開発する
ことが、ガラクトオリゴ糖の生産のために重要となって
いる。
【0006】糖転移活性の高いすなわちガラクトオリゴ
糖生産性の高い、βーガラクトシダーゼ生産菌として、
酵母クリプトコッカス ローレンティー(Cryptococcus
laurentii) が知られている(J. Ferment. Bioeng., 7
0巻、301ページ 1990年)。この酵素は極めて糖転移活
性が高く、ガラクトオリゴ糖の中で、4’ガラクトシル
ラクトースを良好に生成させることができ、反応の最適
温度も60℃と比較的高い優れた酵素である。
【0007】しかしながら、ガラクトオリゴ糖生産に関
し、原料ラクトース、生成ガラクトオリゴ糖共に糖質で
あるところから、糖質の腐敗の問題が生じる。そこで腐
敗防止の観点からガラクトオリゴ糖生産は可能なかぎり
高温で行なわせることが望ましい。そのためにさらに高
温条件下で十分作用するβ−ガラクトシダーゼを開発が
望まれている。
【0008】また、本発明者らによって、ステリグマト
マイセス属、ロドトルラ属、及びシロバシディウム属の
酵母菌体に高いガラクトオリゴ糖生成活性が見いだされ
ている(日本農芸化学会誌 63巻、309ページ)。ところ
が、これら酵母の糖転移活性の高いβ−ガラクトシダー
ゼは、細胞壁に強固に結合しているために、酵素タンパ
クとして調製することは不可能であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、糖転移活性
が高く、至適温度の高いβ−ガラクトシダーゼ及び微生
物により当該β−ガラクトシダーゼを製造する方法をを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、細胞壁溶
解酵素を、糖転移活性の高いβ−ガラクトシダーゼ活性
を有するステリグマトマイセス属、ロドトルラ属、及び
シロバシディウム属に属する酵母菌体に作用させるこ
とにより、β−ガラクトシダーゼ活性のある酵素が分離
されることを見出した。さらに分離したた酵素を精製し
その酵素化学的性質を検討したところ、 従来にない高
い至適温度を有する新規なβ−ガラクトシダーゼである
ことを見出しだし、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、下記の酵素化学的性
質を有する新規β−ガラクトシダーゼIである。 1)基質特異性 O-ニトロフェニル-β-D- ガラクトビラノシド、p-ニトロフ
ェニル-β-D- グルコシド及び p- ニトロフェニル-β-D
- フコシドに作用する。ラクトースに作用してガラクト
オリゴ糖を生成する。セロビオースからセロオリゴ糖を
生成する。 2)至適pH :pH 4.0〜5.0 3)pH安定性 :pH 2.5〜7.0 (40 ℃で60分間処理) 4)作用至適温度 : 85 ℃ 5)熱安定性 : 60 分間処理の場合80℃まで安定であ
る。 6)金属イオンによる阻害 : 水銀イオンにより阻害さ
れる。 7)分子量 SDS電気泳動分析において86,000,ゲル濾過分析におい
て170,000
【0012】さらに、本発明は、下記の酵素化学的性質
を有する新規β−ガラクトシダーゼIIである。 1)基質特異性 O-ニトロフェニル-β-D- ガラクトビラノシド、p-ニト
ロフェニル-β-D- グルコピラノシド及び p- ニトロフ
ェニル-β-D- フコピラノシドに作用する。ラクトース
に作用してガラクトオリゴ糖を生成する。セロビオース
からセロオリゴ糖を生成する。 2)至適pH :pH 4.8〜5.5 3)pH安定性 :pH 3.0〜7.0 (40 ℃で60分間処理) 4)作用至適温度 : 70 ℃ 5)熱安定性 : 60 分間処理の場合60℃まで安定であ
る。 6)金属イオンによる阻害 : 水銀イオン、鉛イオンに
より阻害される。 7)分子量 SDS電気泳動分析において72,000,ゲル濾過分析におい
て140,000
【0013】さらに、本発明は、下記の酵素化学的性質
を有する新規β−ガラクトシダーゼIIIである。 1)基質特異性 O-ニトロフェニル-β-D- ガラクトビラノシド、p-ニト
ロフェニル-β-D- グルコシド及び p- ニトロフェニル-
β-D- フコシドに作用する。ラクトースに作用してガラ
クトオリゴ糖を生成する。セロビオースからセロオリゴ
糖を生成する。 2)至適pH :pH 5.0〜5.5 3)pH安定性 :pH 4.0〜7.0 (40 ℃で60分間処理) 4)作用至適温度 : 65 ℃ 5)熱安定性 : 60 分間処理の場合60℃まで安定であ
る。 6)金属イオンによる阻害 : 水銀イオン、鉛イオンに
より阻害されない。 7)分子量 SDS電気泳動分析において72,000,ゲル濾過分析におい
て140,000
【0014】さらに、本発明はこれら新規なβ−ガラク
トシダーゼをステリグマトマイセス(Sterigmatomyce
s)属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、及び シロバシ
ディウム(Sirobasidium)属に属する微生物を培養して
製造する方法である。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて酵素の起源として用いられる微生物はステリグマ
トマイセス属、ロドトルラ属、及び シロバシディウム
属に属し、ラクトースからガラクトオリゴ糖を生成する
能力を有するものであればいずれも使用できるが、具体
的に例示すると以下のものが挙げられる。ステリグマト
マイセス属に属する酵母としては、ステリグマトマイセ
ス・エリビアエ (Sterigmatomyces elviae) CBS8
119が、ロドトルラ属に属する酵母としてはロドトル
ラ・ミヌタ (Rhodotorula minuta) CBS4407
が、シロバシディウム属に属する酵母としてはシロバシ
ディウム・マグナム (Sirobasidium mugnum) CBS
6803がそれぞれ挙げられる。そして、これらの酵母
はいずれも CENTRAALBUREAU VOOR SCHIMMELCULTURES BA
ARN ( オランダ) から容易に入手できる微生物である。
【0016】これらの酵母を培養するための培地として
は、酵母の培養に一般に用いられるものが用いられる。
そして、この培地成分としては、たとえばグルコース、
シュクロース、乳糖等の炭水化物またはこれらの混合物
からなる炭素源、アンモニア硫安等の含窒素栄養源、リ
ン酸塩、マグネシウム、カリ等の無機栄養源、およびビ
オチン、チアミン、パラアミノ安息香酸等のビタミン
類、さらには鉄、銅、亜鉛その他の微量金属を適宜配合
した培地が用いられる。酵母エキス等の有機窒素源をビ
タミンの代替に用いることもできる。この場合酵母エキ
スの添加の濃度は、高純度のガラクトオリゴ糖を得るの
に支障の無い量であればさしつかえないが、濃度として
は0.1%以下が望ましい。培養条件は、培地のpHは4.0〜
9.5、培養温度20〜40℃及び培養期間 12時間〜5日間で
ある。
【0017】培養後、菌体の細胞壁からのβ−ガラクト
シダーゼの抽出は、細胞壁溶解酵素を菌体の細胞壁に作
用させることにより行なう。使用する細胞壁溶解酵素
は、β−ガラクトシダーゼを抽出できるものであればい
ずれのものも使用できるが、糸状菌トリコデルマ属由来
のものがよく、特にウスキザイム(協和化成製)を用い
るのが好ましい。細胞壁溶解酵素の使用条件に特に制限
はないが、通常0.05%〜1%の濃度で、pH6.0で37℃の条
件でβ−ガラクトシダーゼの抽出を行なう。
【0018】酵素抽出液からのβ−ガラクトシダーゼの
精製は、通常酵素精製に用いられるあらゆる手法が使用
できる。例えばエタノール、アセトン、イソプロピルア
ルコール等の有機溶媒による処理、硫安、食塩等による
塩析、透析、限外ろ過法、イオン交換クロマトグラフィ
ー、疎水クロマトグラフィー、アフィニティークロマト
グラフィー、ゲルろ過、吸着剤、等電点分画等の方法が
使用できる。またこれらの方法を適当に組み合わせるこ
とにより、 β−ガラクトシダーゼの精製度を上げるこ
とができる。これらの方法によって得られる酵素は安定
化剤として各種の塩類、糖類、タンパク質、脂質、界面
活性剤等を加え、或いは加えることなく、限外ろ過濃
縮、逆浸透濃縮、減圧乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥の方法
により液体又は固体の β−ガラクトシダーゼを得るこ
とができる。
【0019】通常のβ−ガラクトシダーゼの活性測定は
o-ニトロフェニル-βーD-ガラクトピラノシド(ONP
G)を基質として用い、遊離する o-ニトロフェノール
を定量することにより行なった。基本的反応液の組成
は、10mM ONPG 0.1ml, 100mM 酢酸ーカリウム緩衝液(KA 緩衝
液,pH5.0) 0.8ml,酵素液 0.1mlである。反応は60℃で10
min.インキュベートすることにより行なった。 反応停
止は、1MのNa2CO3を0.2ml添加することによった。 尚、
1 unitの活性は1 min.あたり1 μmol のo-ニトロフェノ
ールを遊離するものと定義した。
【0020】またラクトースを基質として用いた場合、
β- ガラクトシダーゼ活性の測定は反応液中の糖質を高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析することによっ
て行なった。 分析条件=ポンプ:日立製作所製655型、検出器:昭和
電工製SE-51型、カラム:昭和電工製Shodex-IonPak 80
1、カラム温度:80℃、溶媒:水、流量:0.7ml/min. 保持時間=ラクトース:17.8min.、グルコース:21.0mi
n.、ガラクトオリゴ糖3糖:16.1min.、ガラクトオリゴ
糖4糖:15.0min.
【0021】酵素タンパクの定量はバイオラド社製タン
パク定量アッセイキットにより、牛血清アルブミンを標
準品として用いて行なった。またクロマトグラフィー溶
出でのタンパク質は、280nm の吸収を測定することによ
ってモニターした。
【0022】酵素の分子量測定はSDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動法及びゲル濾過法により行った。SDSポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法は、ゲル濃度 10〜20%
の プレキャストゲル(第一化学薬品製)を用い、Laemmli
の方法に従って行なった 分子量マーカーとして、ホス
ホリラーゼ b(MW 94,000) 、ウシ血清アルブミン(MW 6
7,000) 、オボアルブミン(MW 43,000) 、カルボンアン
ヒドラーゼ(Carbonic Anhydrase)(MW 30,000)、大豆ト
リプシンインヒビター(MW 20,100) 、αー ラクトアルブ
ミン(MW 14,400) を用いた。
【0023】ゲル濾過法は、HPLCを用いて行った(カラ
ム :ファルマシア製 Hiload-superdex 200pg,溶離
液:300mM NaCl添加100mM リン酸−カリウム緩衝液(KP
緩衝液) pH7.0、流速1.5ml/min.)。分子量マーカーと
しては、サイログロブリン(MW 669,000)、フェリチン(M
W 440,000)、カタラーゼ(MW 232,000)、アルドラーゼ(M
W158,000) 、ウシ血清アルブミン(MW 67,000) を用い
た。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例にてさらに詳細に説明
する。ただし、本発明の範囲はこれらの実施例に限定さ
れない。
【0025】実施例1 ステリグマトマイセス エリビ
アエ CBS8119のβ−ガラクトシダーゼIの抽出
と調製 2% グルコース, 1% ラクトース, 1% ペプトン, 1% 酵母
エキス, 0.5% (NH4) 2SO4, 0.3% K2HPO4, 0.1% KH2PO4,
0.05% MgSO4 7H2O, pH 7.0を含む培地5mlを張り込ん
だ試験管に、ステリグマトマイセス エリビアエ CB
S8119を一白金耳植菌し、30℃で48hr. 振盪培養を
行い前培養とした。次に同じ組成の培地80mlを張り込ん
だ 500ml容坂口フラスコに前培養液を 1ml植菌し、30℃
で60hr. 振盪培養を行った。その後遠心分離により集菌
した。 さらに集菌菌体を、培養液と同量の50mM燐酸-カリ
ウム 緩衝液(KP 緩衝液,pH 6.0)で洗浄し、同様に集菌
後、この集菌洗浄菌体を酵素源とした。
【0026】培養液 8lから得られた菌体を 50mM KP緩
衝液に懸濁した(2,000ml)。次に 菌体懸濁液をガラスビ
ーズ( φ0.75mm) と重量1:1 に混合し、ビーズビーター
(バイオスペック社製)で冷却しながら、1min. の破砕
処理を5 回繰り返し、細胞を破砕した。 細胞破砕液を
遠心分離にかけ、遠心残渣を50mMのKP緩衝液に懸濁し、
全量を3,000mlとした後、6.0gのウスキザイムと30mlの
トルエンを添加し、37℃、72hr.インキュベートするこ
とにより酵素の抽出(可溶化)を行った。可溶化後、遠
心分離により上澄液を得、20mM KP 緩衝液(pH 7.2) で
透析を行い、低分子を除去したもの(2,300ml)を粗酵素
液とした。
【0027】粗酵素液を60℃, 1hr.で処理し、夾雑タン
パク質を変性沈殿させ、遠心分離により除去した。上清
を透析した後、20mM KP 緩衝液(pH 7.2)で緩衝化したDE
AE-トヨパール(東洋ソーダ製)充填カラム(φ2.5×50c
m)に通液し、酵素を吸着させた。1,000mlの同緩衝液
で、カラムを洗浄した後、0 〜600mM のNaClのリニアグ
ラジエントで酵素を溶出させた(流速200ml/hr.,20mlず
つ分画)。
【0028】次に、活性画分(1120ml)に40% 飽和になる
よう(NH4)2SO4 を加えた。この酵素液を 40% (NH4)2SO
4 飽和20mM KP 緩衝液(pH 7.2)で緩衝化したブチル−ト
ヨパール(東洋ソーダ製)充填カラム(φ2.5 ×50cm)
に通液し、酵素を吸着させた。500mlの40%(NH4)2SO4
飽和同緩衝液で、カラムを洗浄した後、(NH4)2SO4 飽和
度40〜0%のリニアグラジエントで酵素を溶出させた(流
速150m l/hr.,15mlずつ分画) 。
【0029】活性画分を20mMピペラジン-HCl緩衝液(pH
5.5) で透析した。この酵素液(920ml)を20mM ピペラジ
ン-HCl 緩衝液(pH 5.5) で緩衝化したクロマトフォー
カシング PBE94(ファルマシア製)充填カラム(φ2.5
×20cm) に通液し、酵素を吸着させた。200mlの同緩衝
液で、カラムを洗浄した後、2%のグリシンを含む10% po
ly緩衝液74(ファルマシア製)-HCl(pH 2.8)で酵素を溶
出させた(流速50ml/hr.,5mlずつ分画)。
【0030】活性画分を20mM ピペラジン-HCl緩衝液(p
H 5.5)で透析した。この酵素液(200ml)を20mM ピペラジ
ン-HCl緩衝液(pH 5.5) で緩衝化した p- アミノベンジ
ル1-チオ--β-D- ガラクトピラノシド(p-Aminobenzyl 1
-Thio-β-D-Galactopyranoside)アガロース(PATG)(シ
グマ社製)充填カラム(φ1.5×20cm)に通液し、酵素を
吸着させた。100mlの同緩衝液で、カラムを洗浄した
後、20mM ピペラジン-HCl緩衝液(pH 5.5) 〜20mM グリ
シン-HCl緩衝液(pH2.8) のリニアグラジエントで酵素を
溶出させた(流速30ml/hr.,6mlずつ分画)。
【0031】活性画分180ml を限外濾過膜(排除分子量M
W30,000)を用いて、8ml に濃縮した。次にこの濃縮酵素
液2ml をHiload-Superdex 200pg カラム(ファルマシア
製)(φ1.6 ×60cm)に載せ、HPLCを用い、300mM NaClを
添加した 100mM KP 緩衝液 pH7.0で酵素を溶出させた
(流速1.5ml/min.,1.0ml ずつ分画)。このゲル濾過を4
回繰り返し、活性画分を合わせて、20mM KP 緩衝液(pH
7.2) で透析し、精製酵素溶液とした。各ステップでの
酵素の精製により1438mgのタンパクより精製酵素30.4mg
を得た。比活性は 33.9倍となり、活性の回収率は48.3%
であった(精製結果は表1に示す)。
【表1】 ─────────────────────────────────── 精製ステップ 全タンパク量 全活性 比活性 収率 (mg) (units) (units/mg) (%) ─────────────────────────────────── 酵素抽出液 2145 1364 0.64 100 加熱処理 763 1352 1.78 99 DEAE- トヨパール 392 1243 3.18 91 ブチルー トヨパール 102 1150 11.27 84 クロマトフォーカシング 54.0 884 16.37 64.9 PATGアガロース 36.0 727 20.19 53.3 ゲル濾過 30.4 660 21.71 48.3 ───────────────────────────────────
【0032】次に得られたβ−ガラクトシダーゼIの酵
素化学的性質について検討した。 a)電気泳動分析 精製酵素溶液 20μlとり、5%メルカプトエタノール、2%
SDSを含む0.0625Mトリス−塩酸緩衝液(pH6.8)中、沸騰
湯浴中で3分加熱したものを泳動用試料とした。試料は
第一化学薬品(株)社製SDS-PAGプレート10/20に10ulア
プライし、0.1%SDSを含む0.025mMトリス−0.192mMグリ
シン緩衝液を用い、60mAで約1時間泳動を行った。泳動
後プレートからゲルを剥し、コマジーブリリアントブル
ーを含む染色液で一晩染色後、酢酸を含む脱色液にて脱
色を行い、吸引乾燥した。その結果、分子量約86,000の
ところに単一のバンドを生じた。
【0033】b)ゲル濾過分析 ゲル濾過における分子量測定を行なった結果、本酵素の
分子量は170,000であった。従って同一サブユニット二
量体からなる酵素と推定された。
【0034】c)至適pH 基質としてONPGを使用した場合、60℃、10分反応で反応
の至適pH は4.0〜5.0であった(図1に示す)。
【0035】d)至適温度 基質としてONPG使用した場合、pH5.0、10分反応で反応
の至適温度は85℃であり、極めて高い至適温度を有して
いた。(図2に示す)。
【0036】e)pH安定性 精製酵素溶液を各pHで40℃、1時間前処理を行なった
後、基質としてONPGを使用し、60℃、pH5.0、10分間反
応を行なった。その結果酵素は前処理pH2.5〜7.0で安定
であった(図3に示す)。
【0037】f)温度安定性 精製酵素溶液をpH5.0、各温度で1時間前処理を行なった
後、基質としてONPGを使用し、60℃、pH5.0、10分間反
応を行なった。その結果酵素は前処理温度80℃まで安定
であった(図4に示す)。
【0038】g)金属イオンの活性に及ぼす影響 各金属イオンを精製酵素溶液にそれぞれ終濃度1mMで添
加し、40℃で1時間前処理を行なった後、基質としてONP
Gを使用し、60℃、pH5.0、10分間反応を行なった。その
結果を表2に示した。
【表2】 ─────────────────── 金属イオン 残存活性(%) ─────────────────── None 100 FeSO4 98 ZnCl2 101 MnCl 101 CoCl2 104 CuSO4 89 BaCl2 100 CaCl2 99 PbCl2 79 CdCl2 98 HgCl2 46 EDTA2Na 98 ────────────────── EDTA: エチレンジアミン四酢酸
【0039】h)阻害剤の活性に及ぼす影響 各阻害剤を精製酵素溶液にそれぞれ終濃度1mMで添加
し、40℃で1時間前処理を行なった後、基質としてONPG
を使用し、60℃、pH5.0、10分間反応を行なった。その
結果を表3に示した。
【表3】 ──────────────────── 阻害剤 残存活性 (%) ──────────────────── None 100 PMSF 100 ヨード酢酸 87 N-エチルマレイミド 91 o-フェナンスロリン 91 PCMB 96 αα- ジピリジル 94 ジチオスレイトール 98 NH4OH 91 ──────────────────── PMSF: フェニルメタンスルフォニルフロライド PCMB:p- クロロマーキュリ安息香酸
【0040】i)基質特異性 酵素の基質特異性を糖のp-ニトロフェニル誘導体を用い
て検討した。60℃、pH5.0、10分間反応を行なわせた。
この場合酵素活性は遊離するp-ニトロフェノールを定量
することによったが、その結果、ONPGよりもp-ニトロフ
ェニル-β-D-グルコピラノシドやp-ニトロフェニル-β-
D-フコピラノシドが良好な基質となることがわかった。
このことから、本酵素がβ−ガラクトシダーゼ活性だけ
でなくβ-グルコシダーゼ活性やβ-フコシダーゼ活性等
も有することがわかった(表4に示す)。
【表4】 ─────────────────────────
─ 基質 相対活性(%) ─────────────────────────
─ ONPG 100 PNP-β-D-ガラクトピラノシド 39 PNP-β-D-グルコピラノシド 115 PNP-β-D-フコピラノシド 730 PNP-β-D-キシロピラノシド 0 PNP-β-D-マンノピラノシド 0 PNP-β-D- グルクロニド 0 PNP-N-アセチル-D-ガラクトサミド 0 PNP-N- アセチル- β-D- グルコサミニド 0 PNP 1-チオ- β-D- ガラクトピラノシド 0 PNP-β-L-フコピラノシド 0 PNP-β-D-アラビノピラノシド 0 PNP-α-L-アラビノピラノシド 51 ───────────────────────── PNP-:p- ニトロフェニル基を示す
【0041】j)ラクトースからのガラクトオリゴ糖の
生成 精製酵素を用いて、ラクトースからのガラクトオリゴ糖
の生成を検討した。250mg/mlのラクトースを含む100mM
KA緩衝液(pH5.0) 8mlに 0.1ユニットの活性を有する酵
素液を2ml加え、60℃で反応を行なわせたところ、ガラ
クトオリゴ糖(3糖以上)の生成は24時間でほぼ最大と
なり、蓄積量は、78mg/mlであった。
【0042】k)セロビオースからのセロオリゴ糖の生
成 精製酵素を用いてガラクトオリゴ糖同様、セロビオース
からセロオリゴ糖が生成されるか否か検討した。基質を
セロビオースに変更した以外は同様に実験を行なった
が、セロオリゴ糖(3糖以上)も良好に生成し、20時間
で最大65mg/mlのセロオリゴ糖を生成した。
【0043】実施例2 ロドトルラ ミヌタCBS44
07のβ−ガラクトシダーゼIIの抽出と調製〉 実施例1と同様にロドトルラ ミヌタCBS4407の
菌体の培養を行なった。培養液5lから得られた菌体を 5
0mM KP緩衝液(pH6.5)に懸濁した(1,000ml)。次に菌体懸
濁液をガラスビーズ( φ0.75mm) と重量1:1 に混合し、
ビーズビーターで冷却しながら、1 min. の破砕処理を5
回繰り返し、細胞を破砕した。細胞破砕液を遠心分離
にかけ、遠心残渣を50mMのKP緩衝液に懸濁し、全量を50
0ml とした後、1.0gのウスキザイム と5ml のトルエン
を添加し、45℃、72時間インキュベートすることにより
酵素の抽出(可溶化)を行った。可溶化後、200mMのKP
緩衝液(pH6.5) を加え全量を1000mlとした後、遠心分離
により上澄液を得、20mM KP 緩衝液(pH 7.2) で透析を
行い、低分子を除去したもの(760ml) を粗酵素液とし
た。
【0044】実施例1の場合と同様に、粗酵素液を60
℃, 1hr.で処理し、夾雑タンパク質を変性沈殿させ、遠
心分離により除去した。
【0045】20mM KP 緩衝液(pH 7.2) で平衝化したDEA
E-トヨパール充填カラム(φ2.5×50cm)に酵素液を通液
し、酵素を吸着させた。500mlの同緩衝液で、カラムを
洗浄した後、0 〜300mM のNaClのリニアグラジエントで
酵素を溶出させた(流速150ml/hr.,15mlずつ分画)。
【0046】活性画分(332ml) に30% 飽和になるよう(N
H4)2SO4 を加えた。この酵素液を30% (NH4)2SO4 飽和の
20mM KP 緩衝液(pH 7.2)で平衝化したブチル−トヨパー
ル充填カラム(φ2.5 ×30cm) に通液し、酵素を吸着さ
せた。500ml の30%(NH4)2SO4飽和同緩衝液でカラムを洗
浄した後、(NH4)2SO4 飽和度30〜0%のリニアグラジエン
トで酵素を溶出させた(流速70ml/hr.,5mlずつ分画)。
【0047】次に、活性画分を20mM ピペラジン-HCl緩
衝液(pH 7.0) で透析した。この酵素液(244 ml)を20mM
ピペラジン-HCl緩衝液(pH 7.0) で平衝化した p- アミ
ノベンジル1-チオ--β-D- ガラクトピラノシドアガロー
ス充填カラム(φ1.5×20cm)に通液し、酵素を吸着させ
た。50mlの同緩衝液で、カラムを洗浄した後、20mMピペ
ラジン-HCl緩衝液(pH7.0) 〜20mM グリシン-HCl緩衝液
(pH3.0) のリニアグラジエントで酵素を溶出させた(流
速30ml/hr.,3.2mlずつ分画)。
【0048】さらに得られた活性画分を20mM KP緩衝液
(pH 7.2)で透析した。この酵素液(152ml)を 同緩衝液で
平衝化したCon A アガロース(ファルマシア製)カラム
(φ1.5×20cm) に通液し、酵素を吸着させた。300mMのN
aClを添加した同緩衝液を、カラムに通液した後、1Mの
α-メチルマンノシドを含む同緩衝液で酵素を溶出させ
た(流速30ml/hr.,6mlずつ分画)。
【0049】活性画分 83mlを限外濾過膜(排除分子量MW
30,000)を用いて、約7.5mlに濃縮した。次にこの濃縮酵
素液 2.5mlをHiload-Superdex 200pg Column(φ1.6 ×6
0cm、Pharmacia 製)に載せ、HPLCを用い300mM NaClを添
加した100mM KP緩衝液(pH7.0)で酵素を溶出させた(流速
1.5ml/min., 1.0mlずつ分画)。尚、このゲル濾過を3回
繰り返し、活性画分を合わせて、20mM KP 緩衝液(pH 7.
2) で透析し、精製酵素溶液とした。 各ステップでの酵
素の精製により1571mgのタンパクより精製酵素 22.2mg
を得た。比活性は35.25倍になり、活性の回収率は50.1%
であった(精製結果は表5に示す)。
【表5】 ───────────────────────────────── 精製ステップ 全タンパク量 全活性 比活性 収率 (mg) (units) (units/mg) (%) ───────────────────────────────── 酵素抽出液 1571 890 0.57 100 加熱処理 627 848 1.35 95 DEAE-トヨパール 173 754 4.36 84.7 ブチル−トヨパール 78 695 8.91 78.1 PATG アガロース 55.0 619 11.25 69.5 Con A アガロース 24.9 473 19.00 53.1 ゲル濾過 22.0 446 20.9 50.1 ─────────────────────────────────
【0050】次に得られたβ−ガラクトシダーゼIIの酵
素化学的性質について検討した。 a)SDS−電気泳動 実施例1と同様の方法で分析を行なった結果、分子量7
2,000のところに単一バンドを生じた。
【0051】b)ゲル濾過分析 実施例1と同様の方法で、ゲル濾過における分子量測定
を行なった結果、本酵素の分子量は140,000であった。
従って同一サブユニット二量体からなる酵素と推定され
た。
【0052】c)至適pH 実施例1と同様の方法で分析した結果、反応の至適pH
は4.8〜5.5であった(図5に示される)。
【0053】d)至適温度 実施例1と同様の方法で分析した結果、反応の至適温度
は70℃あり、高い至適温度を有していた(図6に示
す)。
【0054】e)pH安定性 実施例1と同様の方法で分析した結果、酵素は前処理pH
3.0〜7.0で安定であった(図7に示す)。
【0055】f)温度安定性 実施例1と同様の方法で分析した結果、酵素は前処理温
度60℃まで安定であった(図8に示す)。
【0056】g)金属イオンの活性に及ぼす影響 実施例1と同様に金属イオンの酵素活性に及ぼす影響を
検討した。その結果を表6に示した。
【表6】 ─────────────── 金属イオン 残存活性 (%) ─────────────── None 100 FeSO4 101 ZnCl2 103 MnCl 101 CoCl2 101 CuSO4 82 BaCl2 95 CaCl2 100 PbCl2 61 CdCl2 95 HgCl2 54 EDTA2Na 100 ─────────────── EDTA:エチレンジアミン四酢酸
【0057】h)阻害剤の活性に及ぼす影響 実施例1と同様に各種阻害剤の酵素活性に及ぼす影響を
検討した。その結果を表7に示した。
【表7】 ──────────────────── 阻害剤 残存活性 (%) ──────────────────── None 100 PMSF 99 ヨード酢酸 79 N-エチルマレイミド 82 o-フェナンスロリン 84 PCMB 73 αα- ジピリジル 97 ジチオスレイトール 98 NH2OH 84 ──────────────────── PMSF: フェニルメタンスルフォニルフロライド PCMB:p-クロロマーキュリ安息香酸
【0058】i)基質特異性 実施例1と同様に酵素の基質特異性を検討した。その結
果、ステリグマトマイセス エリビアエ CBS811
9のβ−ガラクトシダーゼI同様の挙動を示し、ONPGよ
りもp-ニトロフェニル-β-D-グルコシドやp-ニトロフェ
ニル-β-D-フコシドが良好な基質となることがわかっ
た。このことから、本酵素がβ−ガラクトシダーゼ活性
だけでなくβ-グルコシダーゼ活性やβ-フコシダーゼ活
性等も有することがわかった(表8に示す)。
【表8】 ─────────────────────────
── 基質 相対活性 (%) ─────────────────────────
── ONPG 100 PNP-β-D-ガラクトピラノシド 20 PNP-β-D-グルコピラノシド 151 PNP-β-D-フコピラノシド 741 PNP-β-D-キシロピラノシド 0 PNP-β-D-マンノピラノシド 0 PNP-β-D- グルクロニド 0 PNP-N-アセチル-D-ガラクトサミド 0 PNP-N- アセチル- β-D- グルコサミニド 0 PNP 1-チオ- β-D- ガラクトピラノシド 0 PNP-β-L-フコピラノシド 0 PNP-β-D-アラビノピラノシド 0 PNP-α-L-アラビノピラノシド 30 ─────────────────────────
── PNP-:p- ニトロフェニル基を示す
【0059】j)ラクトースからのガラクトオリゴ糖の
生成 精製酵素を用いて、ラクトースからのガラクトオリゴ糖
の生成を検討した。実施例1と同様の方法で行なったと
ころ、ガラクトオリゴ糖(3糖以上)の生成は36時間で
ほぼ最大となり、蓄積量は、77.7mg/mlであった。
【0060】k)セロビオースからのセロオリゴ糖の生
成 精製酵素を用いて、実施例1の場合と同様に、セロビオ
ースからセロオリゴ糖の生成を検討した。その結果、セ
ロオリゴ糖(3糖以上)も良好に生成し、20時間で最大
66.1mg/mlのセロオリゴ糖を生成した。
【0061】実施例3 シロバシディウム マグナム
CBS6803のβ−ガラクトシダーゼIIIの抽出と調
製 実施例1と同様にシロバシディウム マグナム CBS
6803の菌体培養を行なった。5l培養によって得られ
た菌体を 50mM KP緩衝液(pH6.5)に懸濁し1,000mlとし
た。次に菌体懸濁液をガラスビーズ(φ0.75mm)と重量1:
1 に混合し、ビーズビーターで冷却しながら、1 min.
の破砕処理を5 回繰り返し、細胞を破砕した。細胞破砕
液を遠心分離にかけ、遠心残渣を 50mMのKP緩衝液に懸
濁し、全量を500mlとした後、1.0gのウスキザイムと 5m
lのトルエンを添加し、45 ℃、72時間インキュベートす
ることにより酵素の抽出(可溶化)を行った。可溶化
後、200mM のKP緩衝液(pH6.5) を加え全量を1000mlとし
た後、遠心分離(10000g 10min.)により上澄液を得、20m
M KP 緩衝液(pH 7.2) で透析を行い、低分子を除去した
もの(760ml)を粗酵素液とした。
【0062】実施例1の場合と同様に、粗酵素液を60
℃, 1hr.処理し、夾雑タンパク質を変性沈殿させ、遠心
分離により除去した。
【0063】20mM KP 緩衝液(pH 7.0) で平衝化したDEA
E-トヨパール充填カラム(φ2.5×50cm)に酵素液を通液
し、酵素を吸着させた。500mlの同緩衝液で、カラムを
洗浄した後、0 〜300mM のNaClのリニアグラジエントで
酵素を溶出させた(流速 150ml/hr.,15mlずつ分画)。
【0064】活性画分(320ml)に 30%飽和になるよう(NH
4)2SO4を加えた。この酵素液を30%(NH4)2SO4 飽和の20m
M KP 緩衝液(pH 7.2) で平衝化したブチル−トヨパール
充填カラム(φ2.5×30cm) に通液し、酵素を吸着させ
た。500mlの 30%(NH4)2SO4飽和同緩衝液でカラムを洗浄
した後、(NH4)2SO4 飽和度30〜0%のリニアグラジエント
で酵素を溶出させた(流速70ml/hr.,5mlずつ分画)。
【0065】次に、活性画分を20mM ピペラジン-HCl
緩衝液(pH 7.0)で透析した。この酵素液(220 ml)を 20m
M ピペラジン-HCl 緩衝液(pH 7.0) で平衝化した p-Am
inobenzyl 1-Thio-β-D-Galactopyranoside アガロース
充填カラム(φ1.5×20cm)に通液し、酵素を吸着させ
た。50ml の同緩衝液で、カラムを洗浄した後、20mM ピ
ペラジン-HCl緩衝液(pH7.0) 〜20mM グリシン-HCl 緩
衝液(pH3.0) のリニアグラジエントで酵素を溶出させた
(流速30ml/hr.,3.0 mlずつ分画)。
【0066】ここで得られた活性画分を20mM KP緩衝液
(pH 7.2)で透析した。この酵素液(48ml)を同緩衝液で平
衝化したCon A アガロース充填カラム(φ1.5×20cm)に
通液し、酵素を吸着させた。300mM のNaClを添加した
同緩衝液を、カラムに通液した後、1Mのα-メチルマン
ノシドを含む同緩衝液で酵素を溶出させた(流速30ml/h
r.,6mlずつ分画)。
【0067】活性画分76mlを限外濾過膜(排除分子量MW3
0,000) を用いて、約8ml に濃縮した。次に、この濃縮
酵素液 2.5mlを Hiload-superdex 200pg Column(φ1.6
×60cm、Pharmacia 製)に載せ、HPLCを用い、300mM NaC
l添加した100mM KP 緩衝液(pH7.0) で酵素を溶出させ
た (流速1.5ml/min.,1.0ml ずつ分画)。尚、このゲル濾
過を3回繰り返し、活性画分を合わせて、20mM KP 緩衝
液(pH 7.2) で透析し、精製酵素溶液とした。各ステッ
プでの酵素の精製により1026mgのタンパクから精製酵素
34.3mgを得た。比活性は15.8倍になり、活性の回収率は
52.1%であった(精製結果は表9に示す)。
【表9】 ────────────────────────────────── 精製ステップ 全タンパク量 全活性 比活性 収率 (mg) (units) (units/mg) (%) ────────────────────────────────── 酵素抽出液 1026 426 0.41 100 加熱処理 432 379 0.88 89.0 DEAE- トヨパール 90 346 3.84 81.2 ブチルートヨパール 61.6 295 4.79 69.2 PTGA アガロース 52.8 266 5.04 62.4 Con A アガロース 38.8 254 6.55 59.6 ゲル濾過 34.3 223 6.50 52.1 ──────────────────────────────────
【0068】次に得られたβ−ガラクトシダーゼIIIの
酵素化学的性質について検討した。 a)SDS−電気泳動 実施例1と同様の方法で分析を行なった結果、分子量6
7,000のところに単一バンドを生じた。
【0069】b)ゲル濾過分析 実施例1と同様の方法で、ゲル濾過における分子量測定
を行なった結果、本酵素の分子量は135,000であった。
従って同一サブユニット二量体からなる酵素と推定され
た。
【0070】c)至適pH 実施例1と同様の方法で分析した結果、反応の至適pH
は5.0〜5.5であった(図9に示す)。
【0071】d)至適温度 実施例1と同様の方法で分析した結果、反応の至適温度
は65℃あり、高い至適温度を有していた(図10に示
す)。
【0072】e)pH安定性 実施例1と同様の方法で分析した結果、酵素は前処理pH
4.0〜7.0で安定であった(図11に示す)。
【0073】f)温度安定性 実施例1と同様の方法で分析した結果、酵素は前処理温
度60℃まで安定であった(図12に示す)。
【0074】g)金属イオンの活性に及ぼす影響 実施例1と同様に金属イオンの酵素活性に及ぼす影響を
検討した。その結果を表10に示した。
【表10】 ───────────────── 金属イオン 残存活性 (%) ───────────────── None 100 FeSO4 92 ZnCl2 92 MnCl 99 CoCl2 95 CuSO4 79 BaCl2 94 CaCl2 100 PbCl2 79 CdCl2 90 HgCl2 100 EDTA2Na 94 ───────────────── EDTA: エチレンジアミン四酢酸
【0075】h)阻害剤の活性に及ぼす影響 実施例1と同様に各種阻害剤の酵素活性に及ぼす影響を
検討した。その結果を表11に示した。
【表11】 ─────────────────── 阻害剤 残存活性 (%) ─────────────────── None 100 PMSF 102 ヨード酢酸 87 N-エチルマレイミド 85 o-フェナンスロリン 96 PCMB 84 αα- ジピリジル 102 ジチオスレイトール 84 NH2OH 84 ────────────────── PMSF: フェニルメタンスルフォニルフロライド PCMB:p-クロロマーキュリ安息香酸
【0076】i)基質特異性 実施例1と同様に酵素の基質特異性を検討した。その結
果、ステリグマトマイセス エリビアエCBS8119
及びロドトルラ ミヌタCBS4407のβ−ガラクト
シダーゼと同様の基質特異性を示し、ONPGよりもp-ニト
ロフェニル-β-D-グルコシドやp-ニトロフェニル-β-D-
フコシドが良好な基質となることがわかった。このこと
から、本酵素もβ−ガラクトシダーゼ活性だけでなくβ
-グルコシダーゼ活性やβ-ブコシダーゼ活性等も有する
ことがわかった(表12に示す)。
【表12】 ─────────────────────────
─── 基質 相対活性(%) ─────────────────────────
─── ONPG 100 PNP-β-D-ガラクトピラノシド 44 PNP-β-D-グルコピラノシド 120 PNP-β-D-フコピラノシド 609 PNP-β-D-キシロピラノシド 0 PNP-β-D-マンノピラノシド 0 PNP-β-D- グルクロニド 0 PNP-N-アセチル-D-ガラクトサミド 0 PNP-N- アセチル- β-D- グルコサミニド 0 PNP 1-チオ- β-D- ガラクトピラノシド 0 PNP-β-L-フコピラノシド 0 PNP-β-D-アラビノピラノシド 0 PNP-α-L-アラビノピラノシド 49 ─────────────────────────
─── PNP-:p-ニトロフェニル基を示す
【0077】j)ラクトースからのガラクトオリゴ糖の
生成 精製酵素を用いて、ラクトースからのガラクトオリゴ糖
の生成を検討した。実施例1と同様の方法で行なったと
ころ、ガラクトオリゴ糖(3糖以上)の生成は24時間で
ほぼ最大となり、蓄積量は、71.6mg/mlであった。
【0078】k)セロビオースからのセロオリゴ糖の生
成 精製酵素を用いて、実施例1の場合と同様に、セロビオ
ースからセロオリゴ糖の生成を検討した。その結果、セ
ロオリゴ糖(3糖以上)も良好に生成し、20時間で最大
73.4mg/mlのセロオリゴ糖を生成した。
【0079】
【発明の効果】酵母ステリグマトマイセス・エリビアエ
CBS8119、ロドトルラ・ミヌタCBS4407、
シロバシディウム・マグナムCBS6803から糖転移
活性の高い新規なβ−ガラクトシダーゼI、β−ガラク
トシダーゼIIおぜびβ−ガラクトシダーゼIIIを見いだ
し、これを分離し提供した。各々の新規β−ガラクトシ
ダーゼは若干の性質の違いがあるものの、細胞壁から細
胞壁消化酵素で抽出される酵素であって、同一サブユニ
ット二量体からなり、従来知られている糖転移活性に最
も優れていると考えられている酵母クリプトコッカス・
ローレンティーのものよりも反応の至適温度が高く、本
発明のこれら新規β−ガラクトシダーゼを用いることに
より、より高温下での反応が可能になった。
【0080】また、本発明のこれら新規β−ガラクトシ
ダーゼはβ−グルコシダーゼ活性等も有しており、ラク
トースからガラクトオリゴ糖の生産に利用できるばかり
でなく、セロビオースからのセロオリゴ糖の生産にも利
用できる極めて有用な酵素である。
【図面の簡単な説明】
【図1】β- ガラクトシダーゼIの至適pH pH: 〜3.5 グリシン−HCl緩衝液、pH: 3.5 〜6.0 酢
酸緩衝液、pH:6.0 〜7.4 リン酸緩衝液、pH:8.0〜11.0
トリス緩衝液で反応
【図2】β- ガラクトシダーゼIの至適温度
【図3】β- ガラクトシダーゼIのpH安定性 pH: 〜3.5 グリシン−HCl緩衝液、pH:3.5〜6.0 酢酸緩
衝液、pH:6.0 〜7.4 リン酸緩衝液、pH:8.0 〜11.0
トリス緩衝液で前処理
【図4】β- ガラクトシダーゼIの温度安定性
【図5】β- ガラクトシダーゼIIの至適pH
【図6】β- ガラクトシダーゼIIの至適温度
【図7】β- ガラクトシダーゼIIのpH安定性
【図8】β- ガラクトシダーゼIIの温度安定性
【図9】β- ガラクトシダーゼIIIの至適pH
【図10】β- ガラクトシダーゼIIIの至適温度
【図11】β- ガラクトシダーゼIIIのpH安定性
【図12】β- ガラクトシダーゼIIIの温度安定性

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の酵素化学的性質を有する新規β−ガ
    ラクトシダーゼI。 1)基質特異性 O-ニトロフェニル-β-D- ガラクトビラノシド、p-ニト
    ロフェニル-β-D- グルコシド及び p- ニトロフェニル-
    β-D- フコシドに作用する。ラクトースに作用してガラ
    クトオリゴ糖を生成する。セロビオースからセロオリゴ
    糖を生成する。 2)至適pH :pH 4.0〜5.0 3)pH安定性 :pH 2.5〜7.0 (40 ℃で60分間処理) 4)作用至適温度 : 85 ℃ 5)熱安定性 : 60 分間処理の場合80℃まで安定であ
    る。 6)金属イオンによる阻害 : 水銀イオンにより阻害さ
    れる。 7)分子量 SDS電気泳動分析において86,000,ゲル濾過分析におい
    て170,000
  2. 【請求項2】下記の酵素化学的性質を有する新規β−ガ
    ラクトシダーゼII。 1)基質特異性 O-ニトロフェニル-β-D- ガラクトビラノシド、p-ニトロフ
    ェニル-β-D- グルコピラノシド及び p- ニトロフェニ
    ル-β-D- フコピラノシドに作用する。ラクトースに作
    用してガラクトオリゴ糖を生成する。セロビオースから
    セロオリゴ糖を生成する。 2)至適pH :pH 4.8〜5.5 3)pH安定性 :pH 3.0〜7.0 (40 ℃で60分間処理) 4)作用至適温度 : 70 ℃ 5)熱安定性 : 60 分間処理の場合60℃まで安定であ
    る。 6)金属イオンによる阻害 : 水銀イオン、鉛イオンに
    より阻害される。 7)分子量 SDS電気泳動分析において72,000,ゲル濾過分析におい
    て140,000
  3. 【請求項3】下記の酵素化学的性質を有する新規β−ガ
    ラクトシダーゼIII。 1)基質特異性 O-ニトロフェニル-β-D- ガラクトビラノシド、p-ニト
    ロフェニル-β-D- グルコシド及び p- ニトロフェニル-
    β-D- フコシドに作用する。ラクトースに作用してガラ
    クトオリゴ糖を生成する。セロビオースからセロオリゴ
    糖を生成する。 2)至適pH :pH 5.0〜5.5 3)pH安定性 :pH 4.0〜7.0 (40 ℃で60分間処理) 4)作用至適温度 : 65 ℃ 5)熱安定性 : 60 分間処理の場合60℃まで安定であ
    る。 6)金属イオンによる阻害 : 水銀イオン、鉛イオンで
    は阻害されない。 7)分子量 SDS電気泳動分析において72,000,ゲル濾過分析におい
    て140,000
  4. 【請求項4】ステリグマトマイセス(Sterigmatomyce
    s)属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、及び シロバシ
    ディウム(Sirobasidium)属し、請求項1乃至3記載の
    β−ガラクトシダーゼ生産能を有する微生物を培地中で
    培養し、前記β−ガラクトシダーゼを採取することを特
    徴とする新規なβ−ガラクトシダーゼの製造方法。
  5. 【請求項5】ステリグマトマイセス(Sterigmatomyce
    s)属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、及び シロバシ
    ディウム(Sirobasidium)属し、請求項1乃至3記載の
    β−ガラクトシダーゼ生産能を有する微生物を培地中で
    培養し、得られる菌体を細胞溶解酵素で処理したのち前
    記β−ガラクトシダーゼを菌体から採取することを特徴
    とする新規なβ−ガラクトシダーゼの製造方法。
JP6031670A 1994-03-01 1994-03-01 新規β−ガラクトシダーゼ及びその製造方法 Pending JPH07236480A (ja)

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