JPH07235269A - ガス放電表示パネル - Google Patents

ガス放電表示パネル

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JPH07235269A
JPH07235269A JP4633594A JP4633594A JPH07235269A JP H07235269 A JPH07235269 A JP H07235269A JP 4633594 A JP4633594 A JP 4633594A JP 4633594 A JP4633594 A JP 4633594A JP H07235269 A JPH07235269 A JP H07235269A
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holding layer
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gas discharge
columnar
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Fumio Nakajima
文男 中島
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Okaya Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電セルにおける発光効率を高めることによ
り、極めて高輝度な表示が得られるガス放電表示パネル
を実現する。 【構成】 前面基板14の対向面に透明陽極24を形成する
と共に、背面基板12の対向面に、陰極引出パターン18
と、陰極引出パターン18の表面を被覆する陰極保持層22
と、陰極引出パターン18の表面に立設され、下端部20a
が陰極保持層22内に埋没すると共に、略半球状の上端部
20bが陰極保持層22外に突出してなる柱状陰極20を形成
し、前面基板14と背面基板12とを、所定の間隙を隔てて
対向配置して各電極間に放電セル30を形成し、両基板の
周縁を気密封止して外囲器16となし、外囲器16内に蛍光
体32と紫外線放射ガスを封入してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、透明陽極を形成した
透明な前面基板と、陰極を形成した背面基板とを、所定
の間隙を隔てて対向配置し、両基板の周縁を気密封止し
て外囲器となし、内部に放電ガスを封入したガス放電表
示パネルに係り、特に、陰極側の構造を工夫することに
より、表示の高輝度化を図ったガス放電表示パネルに関
する。
【0002】
【従来の技術】図15に示すように、従来のガス放電表
示パネル70は、一面に複数本の帯状陰極72を並設した平
板ガラス等の絶縁材からなる背面基板74と、一面に複数
本の帯状透明陽極76を並設した平板ガラス等の透明絶縁
材よりなる前面基板78とを、陰極72と透明陽極76とが所
定の間隙を隔てて交差するよう配置し、両基板周縁を封
着材によって気密封止して外囲器80となし、該外囲器80
の内部空間に紫外線放射用のXe(キセノン)ガスを含
む放電ガスを封入してなる。
【0003】上記内部空間は、前面基板78の対向面に格
子状に形成された前面側バリアリブ82を介して均等に区
切られ、陰極72と透明陽極76との交差部分毎に放電セル
84が形成される。また、前面側バリアリブ82の端面に
は、スペーサ86が形成されており、その結果、前面側バ
リアリブ82と背面基板74の表面との間には、スペーサ86
の高さに相当する高さを備えた間隙88が形成される。各
放電セル84は、この間隙88を介して連通される。また、
上記背面基板74の表面や前面側バリアリブ82の側面に
は、所望の発光色に対応した蛍光体90が塗布されてい
る。上記陰極72は、図示は省略したが、Ag・Pd(銀
・パラジウム)ペースト等よりなる陰極基体の表面に、
エミッタ物質をプラズマ溶射法によって被着させて成
る。このエミッタ物質は、放電開始電圧を低下させると
共に、耐スパッタ性を向上させるために被着されるもの
である。
【0004】しかして、上記透明陽極76と陰極72間に選
択的に直流電圧を印加することにより、所望の放電セル
84において放電が生成され、該放電によって発生した紫
外線が蛍光体90を励起し、該蛍光体90の種類に応じた発
光色を備えた光が、透明陽極76及び前面基板78を透過し
て外部に放射される。この結果、表示面としての前面基
板78に任意の文字や図形等が表示される。なお、間隙88
を介して、各放電セル84間のイオンの流通が確保され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のガス放電表示パネルにあっては、陰極形状が偏平な
帯状を成しており、その厚さが比較的薄いため、放電セ
ル内の限られた部分でしか放電が生成し得ず、表示の輝
度が不十分となる欠点があった。
【0006】この発明は、上記従来例の欠点に鑑みてな
されたものであり、放電セルにおける発光効率を高める
ことにより、極めて高輝度な表示が得られるガス放電表
示パネルの実現を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るガス放電表示パネルは、一面に透明陽
極を形成した透明絶縁材よりなる前面基板と、一面に陰
極を形成した絶縁材よりなる背面基板とを、所定の間隙
を隔てて対向配置して各電極間に放電セルを形成し、両
基板の周縁を気密封止して外囲器となし、該外囲器内に
所定の放電ガスを封入してなるガス放電表示パネルにお
いて、上記背面基板の対向面に、陰極引出パターンと、
該陰極引出パターンの表面を被覆する陰極保持層と、上
記陰極引出パターンの表面に立設され、基端部が上記陰
極保持層内に埋没すると共に、略半球状の先端部が該陰
極保持層外に突出してなる柱状陰極を形成するよう構成
した。上記前面基板の対向面に、上記柱状陰極の先端部
を囲繞する隔壁を備えた前面側バリアリブを形成し、該
前面側バリアリブの隔壁と上記陰極保持層の表面に蛍光
体を被着させると共に、上記外囲器内に紫外線放射ガス
を封入するよう構成してもよい。
【0008】上記陰極保持層の表面に、複数の孔部を備
えた背面側バリアリブを形成し、該孔部内に上記柱状陰
極の先端部が配置されると共に、該孔部の孔径が上記陰
極保持層側から前面基板側に向けて漸次拡大するよう構
成してもよい。また、該孔部の内面と陰極保持層の表面
に蛍光体を被着させると共に、外囲器内に紫外線放射ガ
スを封入するよう構成してもよい。あるいは、該孔部の
内面に、光反射層を形成してもよい。
【0009】
【作用】上記透明陽極及び柱状陰極間に放電開始電圧以
上の直流電圧を印加すると、放電セルにおいて放電が生
成し、該放電によって発生した光が透明陽極及び前面基
板を透過して外部に放射される。なお、外囲器内に蛍光
体と紫外線放射ガスを封入した場合には、放電によって
紫外線が発生し、該紫外線が蛍光体を励起することによ
って、蛍光体の種類に応じた発光色の光が放射されるこ
ととなる。
【0010】柱状の陰極を用いると共に、該柱状陰極の
先端部が陰極保持層外に突出しているため、放電に寄与
する陰極の表面積を広く確保することができる。したが
って、放電セルの広い範囲において放電が生成されるこ
ととなり、放電に基づく発光量が増加するため、ガス放
電表示パネルの表示輝度を向上させることができる。ま
た、柱状陰極の先端部が略半球状に形成されているた
め、陰極表面の電界強度が略均一となり、放電特性の安
定化が図れる。
【0011】陰極保持層の表面に形成された背面側バリ
アリブの孔部内に柱状陰極の先端部を配置すると共に、
該孔部の孔径が陰極保持層側から前面基板側に向けて漸
次拡大する、いわゆる漏斗状に形成することにより、放
電により生じた光を前面基板側に効率的に反射・集光さ
せることができ、表示輝度をさらに向上させることがで
きる。また、上記孔部の内面に光反射層を形成すること
により、この反射・集光をより効率化できる。
【0012】
【実施例】以下にこの発明に係るガス放電表示パネルの
実施例を、添付図面に基づいて説明する。図1は、第1
のガス放電表示パネル10を示す概略断面図である。この
第1のガス放電表示パネル10は、平板ガラス等の絶縁材
よりなる背面基板12と、同じく平板ガラス等の透明絶縁
材よりなる前面基板14を、所定の間隙を隔てて対向配置
し、両基板周縁を低融点ガラス等の図示しない封着材に
よって気密封止して外囲器16を形成し、該外囲器16の内
部空間に放電ガスを封入することを基本構成とする。こ
の放電ガスは、紫外線放射用のXeガスに、He及びA
rを所定の比率で混合したものよりなる。
【0013】上記背面基板12の対向面には、該背面基板
12の部分斜視図である図2に示すように、Ag・Pd系
ペースト等よりなる帯状の陰極引出パターン18が複数列
並設されている。また、各陰極引出パターン18の上面に
は、LaB6とBaAl24を約2:1の比率で混合し
たエミッタ物質よりなる柱状陰極20が、一定の間隔をお
いて複数本立設されている。この柱状陰極20は、円筒状
の基端部20aが、背面基板12の対向面及び陰極引出パタ
ーン18上を覆う陰極保持層22内に埋没していると共に、
略半球状の先端部20bは、該陰極保持層22外に突出して
いる。この陰極保持層22は、ガラス等の絶縁材によって
構成されている。
【0014】上記前面基板14の対向面には、該前面基板
14の部分斜視図である図3に示すように、NESA膜
(SnO2)やITO膜(In23・SnO2)等よりな
る帯状の透明陽極24が複数本並設されている。また、各
透明陽極24間を仕切る第1の隔壁26aと、各透明陽極24
を長さ方向に所定の間隔で区切る第2の隔壁26bを備え
た格子状の前面側バリアリブ26が形成されている。この
前面側バリアリブ26は、ガラス等の絶縁材によって構成
されている。さらに、前面側バリアリブ26の第1の隔壁
26aと第2の隔壁26bとの交点部分には、ガラス等の絶
縁材よりなるスペーサ28が形成されている。
【0015】図1に示すように、背面基板12と前面基板
14は、それぞれの対向面に形成された陰極引出パターン
18と透明陽極24が所定の間隙を隔てて交差し、かつ、前
面基板14の対向面に形成された前面側バリアリブ26の第
1の隔壁26a及び第2の隔壁26bによって柱状陰極20間
が区画されるよう配置されている。この際、前面側バリ
アリブ26に形成された各スペーサ28の端面は、背面基板
12の陰極保持層22の表面に当接される。また、各柱状陰
極の先端部20bは、所定の間隙を隔てて透明陽極24と対
向する。この結果、各柱状陰極20毎に、第1の隔壁26
a、第2の隔壁26b、前面基板14、陰極保持層22によっ
て囲繞された放電セル30が形成される。
【0016】各放電セル30における柱状陰極の先端部20
b近傍には、所望の発光色に対応した蛍光体32が被着さ
れる。該蛍光体32は、より正確には、陰極保持層22の表
面における柱状陰極の先端部20b周辺部分、スペーサ28
の側面部分、前面側バリアリブの第1の隔壁26a及び第
2の隔壁26bの下方部分(陰極保持層22の近傍部分)に
被着されている。なお、スペーサ28の側面部分、前面側
バリアリブの第1の隔壁26a及び第2の隔壁26bの下方
部分への蛍光体の被着は、図3の状態(前面基板14を下
にした状態)におけるスペーサ28、第1の隔壁26a及び
第2の隔壁26bに対して、それぞれの端面の横幅よりも
若干幅広いパターンで蛍光体塗料を印刷し、はみ出た蛍
光体塗料を自然に側面に垂れ下がらせることによって実
現される。
【0017】しかして、図示しない電源より、透明陽極
24及び柱状陰極20間に直流電圧を印加すると、放電セル
30内で放電が生成し、紫外線が発生する。この紫外線が
放電セル30内の蛍光体32を励起し、所定の発光色を有す
る光が透明陽極24及び前面基板14を透過して外部に放射
される。この電圧印加を、図示しない制御・駆動回路を
介して選択的に実行することにより、所望の放電セル30
において放電発光を生成させ、前面基板14上に任意の文
字や図形を表示することができる。
【0018】この際、柱状陰極の先端部20bは、その頂
点のみならず側周面も放電に寄与することとなる。した
がって、放電によって発生した紫外線は、陰極保持層22
表面に被着された蛍光体32にも十分照射されることとな
り、極めて高輝度な表示が可能となる。このように、陰
極保持層22表面に被着した蛍光体32を放電発光に有効に
利用できるため、蛍光体32の被着面積を広く確保するこ
とができる。
【0019】図4に示すように、柱状陰極の基端部20a
は陰極保持層22に密着し、該陰極保持層22によって確実
に保持されている。したがって、単に陰極引出パターン
18の表面に柱状陰極20の底面を接続する場合に比べ、陰
極引出パターン18への接続強度は格段に高くなり、容易
に抜け難いものとなっている。このため、放電セル30の
細密化に対応して柱状陰極20を細く形成しても、十分な
接続強度を確保できる。また、陰極保持層22の表面にお
ける柱状陰極20の周辺部分は、図示の通り窪んでおり、
柱状陰極20との間に溝34が形成されている。したがっ
て、図5に示すように、陰極保持層22の表面に被着させ
た蛍光体32が該溝34内に流れ込む。この結果、柱状陰極
20の付根部分における蛍光体32の厚さを十分確保するこ
とができる。また、この溝34が、蛍光体32の無秩序な流
れを規制する役割も果たしている。
【0020】上記のように、前面側バリアリブ26上に形
成されたスペーサ28の端面が陰極保持層22の表面に当接
しているため、第1の隔壁26a及び第2の隔壁26bの各
端面と陰極保持層22との間には、スペーサ28の高さに相
当する間隙35が形成される(図1)。したがって、この
間隙35を介して各放電セル30間でイオンの流通が確保さ
れる。なお、柱状陰極の先端部20bの突出高さに比し
て、この間隙35の高さが十分小さく、しかも上記放電に
よって発生するスパッタ物質のほとんどが前面基板14側
に飛散するため、該スパッタ物質が上記間隙35を通じて
隣接する放電セル30内に侵入し、柱状陰極20間の絶縁性
が阻害されるおそれはない。
【0021】この第1のガス放電表示パネル10の表示色
は、蛍光体32の種類に大きく依存するが、放電ガスに混
合されたXe以外の成分の影響も受ける。したがって、
蛍光体32の選定、及び放電ガスの成分や混合比率を適宜
調整することにより、所望の表示色を実現できる。ある
いは、放電によって白色光が得られるよう条件設定をす
ると共に、前面基板14の表面や内面にカラーフィルタを
接合することにより、必要な表示色を実現することもで
きる。
【0022】図6〜図10に基づいて、上記陰極保持層
22及び柱状陰極20の製造方法について説明する。まず、
背面基板12の一面に、Ag・Pd系ペーストを印刷等す
ることにより、帯状の陰極引出パターン18を被着形成す
ると共に、ガラスペーストやセラミックペースト等の絶
縁材料を厚膜印刷等することにより、陰極保持層の素地
38を予め形成しておく(図6)。この陰極保持層の素地
38には、柱状陰極20に対応した型孔36が形成されてい
る。これに、LaB6とBaAl24との混合物よりな
るエミッタ物質40を、プラズマ溶射によって吹き付ける
(図7)。この結果、上記型孔36内にエミッタ物質40が
充填される。なお、エミッタ物質40を構成するBaAl
24はそれ自体絶縁物であるが、このプラズマ溶射によ
ってBaが物質内で遊離するため、ある程度の導電性が
現れる。
【0023】その後、陰極保持層の素地38の表面に堆積
したエミッタ物質40を研磨し、これを削除する(図
8)。この結果、上記型孔36に充填されたエミッタ物質
40のみが残されることとなる。つぎに、陰極保持層の素
地38を所定の温度で焼成することにより、陰極保持層22
が形成される。この際、通常の焼成温度よりも高めに温
度設定することにより、陰極保持層の素地38が全体的に
収縮する。そして、この陰極保持層の素地38が収縮した
分だけ、上記型孔36内に充填されたエミッタ物質40が陰
極保持層22の表面から突出することとなる。また、この
焼成・収縮の際に、上記陰極保持層22と柱状陰極20との
間の隙間34も形成される。この陰極保持層の素地38の収
縮率は、絶縁材料の材質や融点、焼成温度との兼ね合い
で決まる。したがって、これらの条件を適宜選択するこ
とにより、エミッタ物質40の突出度を調節できる。
【0024】最後に、陰極保持層22の表面から突出した
エミッタ物質40に、ブラスト処理やバフ研磨を施すこと
によって略半球状に形成し、もって柱状陰極20が形成さ
れる(図10)。なお、柱状陰極の先端部20bの形状を
略半球状とせず、図9に示した円柱状のまま用いても、
陰極としての機能を果たすことは可能である。しかし、
円柱先端のエッジを残しておくと、そこに電界集中が生
じるため、該エッジと陽極間の電界強度が他の部分より
も高まり、放電特性が不安定となる恐れがある。そこ
で、柱状陰極の先端部20bの表面をエッジを落とした曲
面に形成し、電界強度の均一化を企図しているのであ
る。
【0025】上記製造方法にあっては、柱状陰極20の素
となるエミッタ物質40を、プラズマ溶射によって陰極保
持層の素地38に吹き付ける例を示したが、これに限られ
るものではなく、例えば印刷によって陰極保持層の素地
38の型孔36内にエミッタ物質40を充填してもよい。
【0026】また、柱状陰極20の素材として、全面的に
エミッタ物質40を用いる代わりに、Niペースト等の通
常の導電材料を用いて基体部分を形成し、その先端部表
面にエミッタ物質をコーティングするよう構成してもよ
い。
【0027】さらに、上記製造方法にあっては、陰極保
持層の素地38を収縮させることによって、柱状陰極の先
端部20bを相対的に突出させるよう構成したが、これに
限られるものではなく、例えば必要な高さを備えた陰極
保持層22を予め完成しておき、その後に印刷やプラズマ
溶射等の手段を用いて柱状陰極20の材料を所定の高さに
形成し、もって柱状陰極の先端部20bが突出するよう構
成してもよい。
【0028】つぎに、図11〜図14に基づいて、本発
明に係る他の実施例を説明する。この第2のガス放電表
示パネル50は、図11に示すように、陰極保持層22の表
面に、背面側バリアリブ52を形成した点に特徴を有す
る。この背面側バリアリブ52は、ガラス等の絶縁材より
なり、各柱状陰極20を取り囲む孔部54が複数形成されて
いる。この孔部54は、その下方(陰極保持層22側)から
上方(前面基板14側)に向けて孔径が漸次拡大するよう
形成された、いわゆる漏斗形状をなしており、この孔部
54内の略中央に、略半球状に形成された柱状陰極の先端
部20bが収容されている。また、背面側バリアリブ52
は、図12に示すように、陰極保持層22の表面に密着し
た第1の層52aと、順次積層された第2の層52b及び第
3の層52cよりなる3層構造を備えており、各層にはそ
れぞれ孔径の異なる貫通孔が形成されている。そして、
最も孔径の小さい第1の層の貫通孔54a、次に孔径の小
さい第2の層の貫通孔54b、最も孔径の大きい第3の層
の貫通孔54cが、それぞれ同心円状に連続するよう位置
決めされ、もって孔径が下方から上方に向けて漸次拡大
する上記孔部54が形成される。
【0029】この孔部54の内面には、図13に示すよう
に、AlやNi等の金属を蒸着させることにより、光反
射層56が形成されている。また、この光反射層56の表面
と、陰極保持層22の表面で背面側バリアリブ52に覆われ
ていない部分(柱状陰極20の付根部分)には、所望の発
光色に対応した蛍光体32が吹き付け塗装によって被着さ
れている。
【0030】図14は前面基板14を示す斜視図であり、
この前面基板14の対向面には、帯状の透明陽極24が複数
列並設されている。また、各透明陽極24間を仕切る第1
の隔壁26aと、各透明陽極24を長さ方向に所定の間隔で
区切る第2の隔壁26bを備えた格子状の前面側バリアリ
ブ26が形成されている。さらに、前面側バリアリブ26の
端面における第1の隔壁26aと第2の隔壁26bの交差部
分には、スペーサ28が形成されている。
【0031】すなわち、この前面基板14の構成は、先に
図3において示した前面基板とほとんど同じであるが、
ただ前面側バリアリブ26の高さが低い点のみ異なってい
る。これは、放電セル30を取り囲む役割のほとんどを、
本実施例においては背面側バリアリブ52が肩代わりして
いるからである。
【0032】なお、前面側バリアリブ26に形成された各
スペーサ28の端面は、背面側バリアリブ52の表面に当接
しているため、第1の隔壁26a及び第2の隔壁26bの各
端面と背面側バリアリブ52の表面との間には、スペーサ
28の高さに相当する間隙35が形成される(図11)。し
たがって、この間隙35を介して各放電セル30間でイオン
の流通が確保される。
【0033】この第2のガス放電表示パネル50にあって
は、背面側バリアリブ52の孔部54が、下方から上方に向
かって孔径が漸次拡大する漏斗形状をなしており、放電
により生じた光はこの孔部54の内面で反射されて前面基
板14側に集光されるため、極めて高輝度な表示が可能と
なる。また、孔部54の内面に光反射層56を形成している
ため、この反射・集光はより効果的に実現される。
【0034】背面側バリアリブ52は、陰極保持層22の表
面に、ガラスペーストやセラミックペースト等の絶縁材
料を厚膜印刷し、これを焼成することによって形成され
る。あるいは、薄板ガラスを積層して背面側バリアリブ
52を形成してもよい。また、背面側バリアリブ52の孔部
54の内面に光反射層56を被着形成する代わりに、背面側
バリアリブ52自体を光反射性の物質で形成するよう構成
してもよい。さらに、背面側バリアリブ52は必ずしも多
層構造とする必要はなく、単層構造としてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るガス放電表示パネルは、陰
極として先端部を略半球状に形成した柱状陰極を用いる
と共に、該柱状陰極の先端部を陰極保持層外に突出せし
てめてなるため、放電に寄与する陰極の表面積を広く確
保することができる。したがって、放電セルの広い範囲
において放電が生成され、放電に基づく発光量が増加す
るため、その表示の輝度が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス放電表示パネルの一実施例を
示す概略断面図である。
【図2】同実施例に係る背面基板側の一部分を示す概略
斜視図である。
【図3】同実施例に係る前面基板側の一部分を示す概略
斜視図である。
【図4】同実施例に係る柱状陰極周辺を示す概略拡大断
面図である。
【図5】同実施例に係る柱状陰極周辺を示す概略拡大断
面図である。
【図6】同実施例に係る陰極保持層及び柱状陰極の製造
過程を示す概略断面図である。
【図7】同実施例に係る陰極保持層及び柱状陰極の製造
過程を示す概略断面図である。
【図8】同実施例に係る陰極保持層及び柱状陰極の製造
過程を示す概略断面図である。
【図9】同実施例に係る陰極保持層及び柱状陰極の製造
過程を示す概略断面図である。
【図10】同実施例に係る柱状陰極の製造過程を示す概
略断面図である。
【図11】本発明に係るガス放電表示パネルの他の実施
例を示す概略断面図である。
【図12】同実施例に係る背面基板側の一部分を示す概
略斜視図である。
【図13】同実施例に係る柱状陰極周辺を示す概略拡大
断面図である。
【図14】同実施例に係る前面基板側の一部分を示す概
略斜視図である。
【図15】従来例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 第1のガス放電表示パネル 12 背面基板 14 前面基板 16 外囲器 18 陰極引出パターン 20 柱状陰極 20a 柱状陰極の基端部 20b 柱状陰極の先端部 22 陰極保持層 24 透明陽極 26 前面側バリアリブ 32 蛍光体 40 エミッタ物質 50 第2のガス放電表示パネル 52 背面側バリアリブ 54 背面側バリアリブの孔部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面に透明陽極を形成した透明絶縁材よ
    りなる前面基板と、一面に陰極を形成した絶縁材よりな
    る背面基板とを、所定の間隙を隔てて対向配置して各電
    極間に放電セルを形成し、両基板の周縁を気密封止して
    外囲器となし、該外囲器内に所定の放電ガスを封入して
    なるガス放電表示パネルにおいて、上記背面基板の対向
    面に、陰極引出パターンと、該陰極引出パターンの表面
    を被覆する陰極保持層と、上記陰極引出パターンの表面
    に立設され、基端部が上記陰極保持層内に埋没すると共
    に、略半球状の先端部が該陰極保持層外に突出してなる
    柱状陰極を形成したことを特徴とするガス放電表示パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前面基板の対向面に、柱状陰極の先端部
    を囲繞する隔壁を備えた前面側バリアリブを形成し、該
    前面側バリアリブの隔壁と陰極保持層の表面に蛍光体を
    被着させると共に、外囲器内に紫外線放射ガスを封入し
    たことを特徴とする請求項1に記載のガス放電表示パネ
    ル。
  3. 【請求項3】 陰極保持層の表面に、複数の孔部を備え
    た背面側バリアリブを形成し、該孔部内に柱状陰極の先
    端部が配置されると共に、該孔部の孔径が陰極保持層側
    から前面基板側に向けて漸次拡大するよう構成したこと
    を特徴とする請求項1に記載のガス放電表示パネル。
  4. 【請求項4】 孔部の内面と陰極保持層の表面に蛍光体
    を被着させると共に、外囲器内に紫外線放射ガスを封入
    したことを特徴とする請求項3に記載のガス放電表示パ
    ネル。
  5. 【請求項5】 孔部の内面に光反射層を形成したことを
    特徴とする請求項3または4に記載のガス放電表示パネ
    ル。
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JPH0636689A (ja) * 1992-05-13 1994-02-10 Okaya Electric Ind Co Ltd ガス放電表示パネル

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