JPH07234406A - 表示パネルおよび投写型表示装置 - Google Patents
表示パネルおよび投写型表示装置Info
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- JPH07234406A JPH07234406A JP6324944A JP32494494A JPH07234406A JP H07234406 A JPH07234406 A JP H07234406A JP 6324944 A JP6324944 A JP 6324944A JP 32494494 A JP32494494 A JP 32494494A JP H07234406 A JPH07234406 A JP H07234406A
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Abstract
液晶パネルの液晶層に戻ることがなく、したがって表示
コントラストが向上した表示パネルを提供すること。 【構成】 ランプ11bから出射された光はUVIRカ
ットミラー12aにより紫外線および赤外線がカットさ
れ、平面ミラー13で反射されて入射光283bとなっ
てダイクロイックプリズム181に入射する。ダイクロ
イックプリズム181には反射型の高分子分散液晶パネ
ル15がプリズム181に貼りつけられている。前記プ
リズムの無効領域には光吸収膜が形成されている。それ
ぞれの液晶パネル15はR,G,B光を変調し、変調さ
れた光はプリズム181の光分離合成面20に入射し、
出射光283aとなってレンズ181bおよび投写レン
ズ181で集光されてスクリーンに投射される。
Description
型表示装置に関するものである。
を投写レンズなどで拡大投映して大画面の表示画像を得
る液晶投写型表示装置が注目を集めており、研究開発が
盛んである。液晶投写型表示装置は下記のような特徴が
ある。 (1)小型の液晶表示パネルでも大画面表示が得られる。 (2)1/3の画像数でも直視型と同じ解像度が得られ
る。 (3)直視型液晶表示パネルの欠点である視野角の問題が
ない。 (4)陰極線管(以降CRTと記す)方式と比較して小型
軽量化ができる。
写型表示装置について説明する。(図13)は従来の液
晶投写型表示装置の構成図である。なお、図面において
フィールドレンズなど説明に不要な構成物は省略してあ
る。以上のことは以下の図面においても同様である。1
31はハロゲンランプ・凹面鏡および集光レンズなどか
らなる光源、133は投写レンズ、134はスクリー
ン、132はカラーフィルタ付液晶表示パネルである。
付液晶表示パネルの断面図である。(図14)におい
て、141は画素電極143、薄膜トランジスタ(以
後、TFTと呼ぶ。図示せず)およびソース信号線14
4等が形成されたアレイ基板、142は対向電極145
等が形成された対向基板である。対向電極145上には
赤(R)、緑(G)および青(B)色の3原色からなる
モザイク状のカラーフィルタ146が形成されている。
カラーフィルタおよび画素電極143上には配向膜14
8a、148bが形成され、ツイストネマティック(T
N)液晶147がホモジニアスに配向するように配向処
理がなされ、かつ、アレイ基板141と対向基板142
上でおよそ90度方向が異なるように配向処理がなされ
ている。この結果、TN液晶147は液晶分子長軸方向
を基板と平行になし、上下基板間で90度ねじれた状態
に配向している。通常、TN液晶パネルに用いられる液
晶は正の誘電率を有している。
るR、GおよびB色の配置図である。カラーフィルタは
各画素に対応して全体の1/3がR色、1/3がG色、
残り1/3がB色であり、デルタ配置に形成されてい
る。
び集光レンズにより集められ、平行光となり液晶表示パ
ネル132に入射する。光は液晶表示パネル132の入
射光側に配置された偏光フィルム(図示せず)により直
線偏光となり、また、カラーフィルタ146でR、G、
B色のそれぞれの光だけが透過する。それぞれの画素電
極143には映像信号に対応して電圧が印加されてお
り、画素電極143上の液晶層147に電界が印加され
るため、入射光が変調される。変調された光はその変調
度合に応じて出射側に配置された偏光フィルム(図示せ
ず)を透過し、投写レンズ133で集光されて、スクリ
ーン134に拡大投映される。
16)は駆動回路系の説明図である。R1,R2は抵抗、
Qはトランジスタであり、抵抗R1,R2およびトランジ
スタQでベース端子に入力されたビデオ信号の正極性と
負極性のビデオ信号を作る位相分割回路が構成されてい
る。162a,162bおよび162cは、フィールド
ごとに極性を反転した交流ビデオ信号を液晶表示パネル
161に印加する出力切り換え回路である。
値にゲイン調整され、位相分割回路に入力される。位相
分割回路で正極性と負極性の2つのビデオ信号から作ら
れ、次の出力切り換え回路162に入力される。出力切
り換え回路162ではタイミング調整などを行い、出力
端子より映像信号を液晶表示パネル161に印加する。
この際、各画素に印加する信号電圧の極性は1フィール
ドごとに極性を反転させて印加する。このように電圧の
極性を切り換えるのは、液晶を交流駆動し、液晶の分解
劣化を防止するためである。液晶表示パネルでは制御回
路(図示せず)によりソースドライブIC(図示せず)
およびゲートドライブIC(図示せず)との同期がとら
れ、液晶パネルに映像が表示される。
装置は、光源からの出射光を偏光板により直線偏光にし
て用いている。つまり、偏光板によりP偏光もしくはS
偏光の光をとりだし、液晶表示パネルで光変調を行な
う。したがって、使用しない偏光は偏光板で吸収してい
る。吸収された光は偏光板を加熱し、偏光板自身あるい
は液晶表示パネルをも加熱し、偏光板およびパネルを劣
化させる。また、PまたはS偏光の光しか用いないか
ら、光利用効率は悪く、高輝度画像を表示することがで
きない。
ラーフィルタが形成されている。9万画素の液晶表示パ
ネルを例にあげると、各画素をR、G、B色に分解する
と各3万画素しかなく、非常に画像の解像度が悪い。し
たがって、映画等の字幕が表示されても、読めないこと
さえある。その上、フリッカによるちらつきが表示され
やすい。フリッカが発生している画像表示は見るに耐え
るものではない。
し、前記画素にはそれぞれTFTが形成されている。前
記TFTのすべてを無欠陥に形成することは困難であ
る。欠陥TFTは映像表示を行わないから画像品位を低
下させ、また、欠陥数が多い場合、あるいは重大欠陥の
場合、液晶投写型表示装置が製品不良となる。
存性がある。表示パネルに入射する光の広がり角が大き
くなると表示画像のコントラストが低下する。したがっ
て、TN液晶表示パネルを投写型表示装置のライトバル
ブとして用いる場合に、投写画像を明るくしようとし
て、前記パネルに入射させる光の広がり角を大きくする
と急激に表示画像のコントラストが低下するという課題
がある。
め、本発明の表示パネルは光変調層としてPD液晶を採
用し、光散乱状態の変化として光変調を行なう。カラー
フィルタは画素電極上に形成し、好ましくは、前記カラ
ーフィルタで信号線上を被覆して、前記信号線からの電
気力線をシールドする。また、低誘電体材料を用いて前
記信号線上を被覆してもよい。
を吸収する薄膜を形成し、PD液晶パネルを製造時、各
赤(R),緑(G),青(B)の画素ごとに紫外線の照
射量を異なるようにする。したがって、R,G,Bの画
素ごとに水滴状液晶の平均粒子径等を異ならせている。
合において、画素電極は、列方向および行方向にマトリ
ックス状に配置されている。列方向に同極性の電圧を印
加する場合には、行方向に前記偏光の偏光方向(偏光
軸)に一致させる。行方向に同極性の電圧を印加する場
合には、列方向に前記偏光の偏光方向(偏光軸)を一致
させる。
パネルとして用いる場合は、対向電極の少なくとも一方
の面に誘電体薄膜を形成し、かつ対向電極および誘電体
薄膜を所定の光学的膜厚とすることにより反射防止膜と
する。
くは凹レンズを配置し、前記部材により二次散乱光の発
生を防止して表示コントラストを向上させる。
プリッタ(PBS)または、ダイクロイックプリズム等
のプリズム等に、PD液晶パネルを貼りつける。貼りつ
けるのには光結合層を用いる。つまり前記光結合層でP
D液晶パネルと前記プリズムとを光学的に接続する。ま
た前記プリズムの無効領域(主として、PD液晶パネル
への光入射面および光入出射面以外の領域)に黒色塗料
などの光吸収膜を塗布する。
場合は、(図29)に示すように、構成する。つまり、
ランプから放射され、前記PD液晶パネルに入射する第
1の光軸と前記PD液晶パネルにより反射され投射レン
ズに入射する第2の光軸とを含む平面と、前記PD液晶
パネルの中心法線と前記プリズムの光分離面の中心法線
とを含む平面とが互いに略直交するようにする。
PBSに、第1のPD液晶パネルおよび第2のPD液晶
パネルを光結合層を介して光学的に接続している。好ま
しくは前記PD液晶パネルの光入射面もしくは光入射面
に、透明基板もしくは凹レンズを貼りつける。
学像と第2のPD液晶パネルの第2の光学像とを略同一
位置に重ねて拡大投写する。前記PD液晶パネルはR,
G,Bの3原色のカラーフィルタを有しており、好まし
くは、第1および第2のPD液晶パネルの光学像は略一
画素ずらせて投射される。
気力線が発生し、前記電気力線に液晶分子が配向し、画
素電極の周辺部から光ぬけが発生する。これは偏光依存
性が生じるためである。これを防止するには、信号線か
らの電気力線をシールドする。そのため本発明の表示パ
ネルでは、カラーフィルタもしくは低誘電体材料で前記
信号線上を被覆する。
法として、液晶表示パネルに偏光依存性がない方の偏光
を入射させればよい。本発明の第2の本発明の投写型表
示装置では光分離手段としてPBSを用いる。したがっ
て前記PBSからの出射光を変調するPD液晶表示パネ
ルには偏光が入射する。前記偏光の偏光軸を偏光依存性
のない方に入射するように前記PD液晶表示パネルを配
置すればよい。
動方法にも影響する。信号線からの電気力線の発生を完
全に防止すれば、隣接画素電極間の電気力線によって、
液晶分子が配向する。列方向に同極性の信号を印加する
駆動(カラム反転駆動)方法では、列方向を偏光軸とす
る偏光が透過しやすくなる。したがって偏光手段(偏光
板、PBS等)の偏光軸(偏光方向)は行方向とすれば
よい。また、行方向に同極性の信号を印加する駆動(H
反転駆動)方法では行方向を偏光軸とする偏光が透過し
やすくなる。したがって、偏光手段の偏光軸(偏光方
向)は列方向とすればよい。
いる反射方式の場合は、プリズム内の光分離面でP偏光
とS偏光の反射率が異なるという課題が生じる。この課
題を解決するため(図29)のように光分離面に入射す
る入射光角度と光分離面から出射する出射光の角度とが
光軸に対して対称となるようにしている。以上のように
配置すればP偏光とS偏光との分光反射率は同一とな
り、投写画像の色純度は向上する。
一画素ずらせて重ねて投写すれば、加法混色を行なうこ
とができ、また、2枚の液晶表示パネルでの映像信号の
サンプリングを前記加法混色を行なうのに適するように
行なえば解像度を向上できる。また、重ねあわせた位置
での画素の極性を逆極性にしておけばフリッカの発生も
防止できる。
か持たず、前記PD液晶パネルに、画素欠陥があれば、
投写画像も欠陥表示となる。しかし、本発明のように投
写型表示装置が2枚のPD液晶パネルを持ち、かつ重ね
合わせた画素の両方に欠陥が発生する確率は極めて少な
いので、欠陥画素はほとんど認識されることはなくな
る。
について(図36)を用いて説明をしておく。P偏光3
68とはダイクロイックミラー(光分離面366を有す
る光分離手段)364の光分離面366の法線362と
入射光線361の進光方向を含む面368上で振動する
光(振動方向363)をいう。また、S偏光とは前記P
偏光の振動方向363と垂直な方向に振動する光をい
う。なお、偏光板等偏光手段の偏光方向369(偏光
軸)とは偏光が最も透過しやすい方向をいう。
型表示装置のライトバルブとして用いる本発明の表示パ
ネルについて説明をする。
図である。ただし、プリズム等14等に光結合層42a
で光学的に接続した状態を示している。なお、各図面は
説明を容易あるいは理解を容易にするためモデル的に描
いている。したがって、図面において物理的な厚みある
いは形状は実際の表示パネルとは必ずしも一致しない。
また、説明に不要な箇所は省略している。
ガラス基板であり、厚みは1.1mm、また、前記ガラ
ス基板の屈折率nは1.52である。アレイ基板141
上にITOからなる画素電極143、および画素電極1
43に信号を印加するスイッチング素子としてのTFT
71、および各種信号線(図示せず)等が形成されてい
る。スイッチング素子としては、前記TFTの他、リン
グダイオード、MIM等の2端子素子、あるいはバリキ
ャップ、サイリスタ素子等でもよい。
て、基板(たとえば、基板141,142等)とは、ガ
ラス基板に限定するものではない。たとえば、アクリ
ル、ポリカーボネートなどの樹脂からなる板でもよい。
また、前記樹脂などからなるフィルムあるいはシートで
もよい。
る。遮光膜73は主として、液晶層121で散乱した光
がTFT71の半導体層に入射することを防止する。光
が半導体層に入射すると、TFT71がオフ状態となら
ない、あるいはTFT71のオフ抵抗が低下するホトコ
ンダクタ現象(以後、ホトコンと呼ぶ)が発生する。遮
光膜73の形成材料としては、アクリル樹脂にカーボン
を分散させたものが例示される。また、各種原色顔料
(赤、緑、青、シアン、マゼンダ、イエローの色素)を
最適に混合したもの、TFT71上にSiO2などで絶
縁薄膜を形成し、前記絶縁薄膜上に遮光膜73としての
金属薄膜をパターニングして形成する方法も例示され
る。また、アモルファスシリコンを厚く蒸着し遮光膜と
する方法もある。また、TFT71はゲートの下に半導
体層を形成するスタッガ構造を採用することが好まし
い。
コンが発生しにくいようにポリシリコン技術で形成する
ことが好ましい。ポリシリコン技術とは、通常のICを
作製する半導体技術である高温ポリシリコン技術、また
近年開発が盛んなアモルファスシリコン膜を形成し、前
記膜を結晶化させる低温ポリシリコン技術を含む。特
に、ドライブ回路を内蔵出来、かつ、低価格でパネルを
製造できる可能性のある低温ポリシリコン技術でTFT
71等を形成することが好ましい。前記技術で形成した
TFT71はホトコンダクタ現象の発生がアモルファス
シリコン技術で形成したTFT71に比較して格段に発
生しにくい。そのため、散乱−透過で光変調をおこなう
PD液晶パネルに最適である。
て、樹脂に含有させる光吸収材料としては電気絶縁性が
高く、液晶層121に悪影響を与えない材料であれば何
でもよい。例えば、黒色の色素あるいは顔料を樹脂中に
分散したものを用いても良いし、カラーフィルターの様
に、ゼラチンやカゼインを黒色の酸性染料で染色しても
よい。黒色色素の例としては、単一で黒色となるフルオ
ラン系色素を発色させて用いることもし、緑色系色素と
赤色系色素とを混合した配色ブラックを用いることもで
きる。
本発明のPD表示パネルを投写型表示装置のライトバル
ブとして用いる場合はこれに限定されるものではない。
投写型表示装置は3枚のPD表示パネルでR,G,Bの
3色の光をそれぞれ変調するものである。R光を変調す
る表示パネルの遮光膜73としてはR光を吸収させれば
良い。つまり特定波長を吸収できるように、例えば、カ
ラーフィルタ用の光吸収材料を望ましい光吸収特性が得
られるように改良して用いれば良い。基本的には前記し
た黒色吸収材料と同様に、色素を用いて天然樹脂を染色
したり、色素を合成樹脂中に分散した材料を用いること
ができる。色素の選択の範囲は黒色色素よりもむしろ幅
広く、アゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン
染料、トリフェニルメタン染料などから適切な1種、も
しくはそれらのうち2種類以上の組み合わせでも良い。
また、光吸収膜73の不純物の対策としては、色素(顔
料)中のアルカリ金属を取り除くことにより対策でき
る。
材料が多い。そのため、使用は好ましくない。そこで、
前述のように特定波長を吸収できる色素を光吸収薄膜7
3の含有色素として採用することが好ましい。
表示パネルをライトバルブとして用いる投写型表示装置
では採用が容易である。つまり、変調する光の色に対し
て、補色の関係にある色素を遮光膜73中に含有させれ
ばよい。補色の関係とは、たとえば、B光に対しては黄
色である。黄色に着色された遮光膜73はB光を吸収す
る。したがって、B光を変調する表示パネルは黄色の遮
光膜73を形成する。
21とアレイ基板141との密着性がよくなる。PD液
晶層121は樹脂成分を含有しているためである。液晶
層121ととくに画素電極143等を構成するITOと
は剥離が生じやすい。TFT71等に樹脂からなる遮光
膜73を形成すれば、前記遮光膜73が緩衝層となり剥
離するということがなくなる。この点から、樹脂からな
る遮光膜を採用することが好ましい。
D液晶121が挟持されている。本発明のPD表示パネ
ルに用いる液晶材料としてはネマティック液晶、スメク
ティック液晶、コレステリック液晶が好ましく、単一も
しくは2種類以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の
物質も含んだ混合物であってもよい。
屈折率neと常光屈折率noの差の比較的大きいシアノビ
フェニル系のネマティック液晶、または、経時変化に安
定なフッ素系、クロル系のネマティク液晶が好ましく、
中でもクロル系のネマティック液晶が散乱特性も良好で
かつ、経時変化も生じ難く最も好ましい。
リマーが好ましく、ポリマーとしては、製造工程の容易
さ、液晶相との分離等の点より光硬化タイプの樹脂を用
いる。具体的な例として紫外線硬化性アクリル系樹脂が
例示され、特に紫外線照射によって重合硬化するアクリ
ルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するものが好ま
しい。中でもフッ素基を有する光硬化性アクリル樹脂は
散乱特性が良好な光変調層17を作製でき、経時変化も
生じ難く好ましい。
1.49から1.54のものを用いることがこのまし
く、中でも、常光屈折率n0が1.50から1.53の
ものを用いることがこのましい。また、屈折率差△nが
0.15以上0.30以下のものとを用いることが好ま
しい。n0,△nが大きくなると耐熱、耐光性が悪くな
る。n0,△nが小さければ耐熱、耐光性はよくなる
が、散乱特性が低くなり、表示コントラストが十分でな
くなる。
料として、常光屈折率n0が1.50から1.53、か
つ、△nが0.15以上0.30以下のクロル系のネマ
ティック液晶を用い、樹脂材料としてフッ素基を有する
光硬化性アクリル樹脂を採用することが好ましい。
2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ネオペンチルグリコールドアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールアクリレート等々である。
は、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリウレタンアクリレート等が挙げられる。
剤を用いても良く、この例として、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社
製「ダロキュア1173」)、1−(4−イソプロピル
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、1−ビ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイキー
社製「イルガキュア184」)、ベンジルメチルケター
ル(チバガイギー社製「イルガキュア651」)等が掲
げられる。その他に任意成分として連鎖移動剤、光増感
剤、染料、架橋剤等を適宜併用することができる。
と、液晶の常光屈折率noとは略一致するようにする。
液晶層に電界が印加された時に液晶分子が一方向に配向
し、液晶層の屈折率がnoとなる。したがって、樹脂の
屈折率npと一致し、液晶層は光透過状態となる。屈折
率npとnoとの差異が大きいと液晶層に電圧を印加して
も完全に液晶層が透明状態とならず、表示輝度は低下す
る。屈折率npとnoとの屈折率差は0.1以内が好まし
く、さらには0.05以内が好ましい。
定していないが、一般には30重量%〜90重量%程度
がよく、好ましくは60重量%〜85重量%程度がよ
い。30重量%以下であると液晶滴の量が少なく、散乱
の効果が乏しい。また90重量%以上となると高分子と
液晶が上下2層に相分離する傾向が強まり、界面の割合
は小さくなり散乱特性は低下する。高分子分散液晶層の
構造は液晶分率によって変わり、だいたい60重量%以
下では液晶滴は独立したドロップレト状として存在し、
60重量%以上となると高分子と液晶が互いに入り組ん
だ連続層となる。
ネットワークの平均孔径は、0.5μm以上2.0μm
以下にすることが好ましい。中でも、0.8μm以上
1.5μm以下が好ましい。PD液晶パネルが変調する
光が短波長(たとえば、B光)の場合は小さく、長波長
(たとえば、R光)の場合は大きくする。水滴状液晶の
平均粒子径もしくはポリマー・ネットワークの平均孔径
が大きいと、透過状態にする電圧は低くなるが散乱特性
は低下する。小さいと、散乱特性は向上するが、透過状
態にする電圧は高くなる。
る場合は、青色光を変調するPD液晶パネルの水滴状液
晶の平均粒子径もしくはポリマー・ネットワークの平均
孔径がは、赤色光を変調するPD液晶パネルのそれより
も小さくしている。
は水滴状液晶、123はポリマーである。画素電極14
3にはTFT等が接続され、TFTのオン・オフにより
画素電極143に電圧が印加される。電圧により画素電
極143上の水滴上液晶122の液晶配向方向を可変さ
せて光を変調する。(図12(a))に示すように、電
圧を印加していない状態(OFF)では、それぞれの水
滴状液晶122内の液晶分子は不規則な方向に配向して
いる。この状態ではポリマー123と液晶とに屈折率差
が生じ、入射光が散乱する。(図12(b))に示すよ
うに、画素電極143に電圧を印加すると液晶分子の方
向が揃う。液晶分子が一定方向に配向したときの屈折率
をあらかじめポリマー123の屈折率と合わせておく
と、入射光は散乱せずにアレイ基板141側から出射す
る。
に樹脂中に分散されたもの(図34参照)、樹脂がスポ
ンジ状(ポリマーネットワーク)となり、そのスポンジ
状間に液晶が充填されたもの等が該当し、他に特開平6
−208126号公報、特開平6−202085号公報
に開示されているような樹脂が層状となっているのも包
含する。また、特公平3−52843号公報のように液
晶がカプセル状の収容媒体に封入されているものも含
む。さらには、液晶または樹脂123中に二色性、多色
性色素を含有されたものも含む。
が好ましく、さらには8〜15μmの範囲が好ましい。
膜厚が薄いと散乱特性が悪くコントラストがとれず、逆
に厚いと高電圧駆動を行わなければならなくなり、ゲー
ト信号線にTFT71をオンオフさせる信号を発生する
ゲートドライブ回路316、ソース信号線144に映像
信号を印加するソースドライブ回路314の設計などが
困難となる。
0)に示すような黒色のガラスビーズ202または黒色
のガラスファイバー、もしくは、黒色の樹脂ビーズまた
は黒色の樹脂ファイバーを用いる。特に、黒色のガラス
ビーズまたは黒色のガラスファイバーは、非常に光吸収
性が高く、かつ、硬質のため液晶層に散布する個数が少
なくてすむので好ましい。
黒色としたが、本発明のPD液晶パネルを投写型表示装
置のライトバルブとして用いる場合はこれに限定される
ものではない。投写型表示装置は3枚のPD液晶パネル
でR,G,Bの3色の光をそれぞれ変調するものであ
る。R光を変調するPD液晶パネルに用いるビーズ19
などは、R光を吸収させれば良い。つまり、変調する光
の色に対して、補色の関係にある色素を含有したビーズ
202を用いればよい。
を散乱(黒表示)する。透明のビーズを用いると黒表示
であっても、前記ビーズの箇所から光漏れが生じ、表示
コントラストを低下させる。本発明のPD液晶パネルの
ように、黒色のガラスビーズまたは黒色のガラスファイ
バーを用いれば光漏れは生じず、良好な表示コントラス
トを実現できる。
ことであるが、(図20)に示すように画素電極143
と対向電極145のうち少なくとも一方に絶縁膜201
を形成することは有効である。絶縁膜201としてはT
N液晶パネル等に用いられるポリイミド等の配向膜、ポ
リビニールアルコール(PVA)等の有機物、SiO 2
等の無機物が例示される。好ましくは、密着性等の観点
からポリイミド等の有機物がよい。
そのため画素電極143に印加された電荷を1フィール
ド(1/30または1/60秒)の時間のあいだ完全に
保持できない場合がある。保持できないと液晶層121
が完全に透明状態とならず、表示輝度が低下する。ポリ
イミド等の有機物からなる薄膜は比抵抗が非常に高い。
したがって、有機物からなる薄膜を電極上に形成するこ
とにより電荷の保持率を向上できる。そのため、高輝度
表示および高コントラスト表示を実現できる。
離するのを防止する効果もある。それは液晶層121を
構成する材料の約半分近くは樹脂からなる有機物である
からである。そのため、前記絶縁膜201が接着層の役
割をはたし、基板141、142と液晶層121との剥
離が発生しにくくなる。
すれば、液晶層121のポリマーネットワークの孔径あ
るいは水滴状液晶の粒子径がほぼ均一になるという効果
もある。対向電極145上に有機残留物がのこっていて
も絶縁膜201で被覆するためと考えられる。その効果
はポリイミドよりもPVAの方が良好である。これはポ
リイミドよりもPVAの方がぬれ性が高いためと考えら
れる。しかし、パネルに各種の絶縁膜201を作製し、
おこなった信頼性(耐光性、耐熱性など)試験の結果で
は、TN液晶の配向膜等に用いるポリイミドが、経時変
化がほとんど発生せず良好である。そのため、ポリイミ
ドを絶縁膜201として用いることが好ましい。
膜厚は0.02μm以上の0.1μmの範囲が好まし
く、さらには0.03μm以上0.08μm以下が好ま
しい。
について(図37)を用いて説明をする。液晶分子37
1は長軸方向に異常光屈折率neの屈折率を示し、短軸
方向には常光屈折率n0の屈折率を示す。つまり、屈折
率異方向性がある。また、ポリマー123の屈折率np
は液晶分子の常光屈折率n0と略一致させる。
印加され、ソース信号線144に−電圧が印加された状
態を示している。電気力線211は、画素電極143と
ソース信号線144間に発生する。このように、画素電
極143と信号線144間に発生する電界を横電界と呼
んでいる。液晶分子371は電気力線の強度(電界強
度)が所定値(液晶の立ち上がり電圧)以上のとき前記
電気力線211に沿って配向する。電気力線211がa
a’方向に発生し、前記電気力線に沿って液晶分子37
1が配向すれば、bb’方向の液晶層121の見かけ上
の屈折率は常光屈折率noとなる。つまりnoとポリマー
123の屈折率npがno≒npなる関係があるから、b
b’方向の偏光に対しては液晶層121は透明状態とみ
なせる。一方、aa’方向の偏光に対しては散乱状態で
ある。。異常光屈折率neとポリマーの屈折率npとが入
りまじった状態とみなせるからである。
光は透過しにくく、bb’方向を偏光軸とする偏光は透
過しやすい。つまり、偏光依存性が発生する。偏光依存
性が発生すれば画素周辺部から光ぬけが生じ、PD液晶
パネルの表示コントラストを低下させる。
4(好ましくはゲート信号線)上に低誘電体材料からな
る薄膜を形成すれば、信号線から発生する電気力線をシ
ールドでき、横電界を防止できる。低誘電体中では電圧
降下が大きいからである。
誘電率よりも小さい材料(低誘電体材料)である。たと
えば、SiO2、SiNXなどの無機材料、液晶層17の
ポリマー332、レジスト、ポリビニィールアルコール
(PVA)などの有機材料などが例示される。
ことが好ましく、中でも、ポリマー123などに用いる
感光性の樹脂を用いることが好ましい。たとえば、紫外
線硬化性アクリル樹脂が例示される。これらの樹脂は、
液晶層121との密着性を良好にするため、液晶層12
1とアレイ基板141との剥離などが発生しにくくする
効果がある。また、比較的厚く構成できる。樹脂の感
光、現像プロセスにより低誘電体膜を短時間かつ低コス
トで容易に形成できるからである。当然のことながら、
低誘電体膜の膜厚73が厚いほどシールド効果、横電界
防止の効果は高くなる。
ない。たとえば、(図21)に示すように低誘電体柱2
11としてもよい。前記低誘電体柱211は対向基板1
42側に形成することが好ましい。対向基板142側は
対向電極145以外は形成されておらず、基板面に平滑
性があり、かつ、TFT71などの静電気による破壊な
どが生じるおそれがないからである。
1)に示す横電界212bを完全になくすることが可能
である。したがって、正常な電気力線212aのみを発
生させることができ、画素電極143周辺部からの光ぬ
けがまったく生じず、表示コントラストを向上できる。
また、低誘電体柱211は黒色ビーズ202等の液晶層
121の膜厚規程手段として用いることができる。した
がって、黒ビーズ202等の散布の必要がなく、パネル
製造工程が簡略化でき、その上ビーズ等による影が生じ
ない。
20)の低誘電体膜73は遮光機能をもたせることが好
ましい。つまり、(図7)の遮光膜73と同一材料もし
くは低誘電体材料に色素を添加した材料を用いるべきで
ある。低誘電体膜にカーボン等の色素を添加しても比誘
電率はほとんど高くならない。遮光膜とすれば、横電界
の発生を防止できるうえに、画素電極143の周辺部か
らの光ぬけを完全に防止できる。
気力線を完全に防止すると(図39)の状態となる。な
お、(図38)(図39)および後に説明する(図1
0)(図11)において画素電極に“+”もしくは
“−”と表示しているがこれは、単に画素電極143に
印加される電圧の極性を示しているのにすぎない。つま
り画素電極に印加されている電圧の大きさは考慮してい
ない。また、(図38)(図39)において行方向に同
一の極性の電圧を印加しているところを示している。か
つ、2行に同一極性の電圧を印加するPD液晶パネルの
駆動方法を示している。
画素82に同極性の電圧を印加する駆動方法をカラム反
転駆動と呼ぶ。(図10(a))は第1フィールドでの
電圧印加状態であり、前記第1フィールドにつづく第2
フィールドでは(図10(b))のように反対極性の電
圧が印加されるようにする。つまり、画素は1フィール
ド期間で電圧極性が変化する。
に同極性の電圧を印加する駆動方法をH反転駆動と呼
ぶ。(図11(b))は第1フィールドの電圧印加状態
であり、前記第1フィールドにつづく第2フィールドで
は(図11(b))のように反対極性の電圧が印加され
るようにする。
b’方向の横電界が発生する。前記横電界に沿って液晶
分子371が配向する。前記配向によりaa’方向の偏
光が透過しやすくなる。aa’方向の偏光を防止するに
は、偏光手段から出射されPD液晶パネルに入射する偏
光の偏光軸をbb’方向(列方向)とすればよい。一
方、カラム反転駆動ではbb’方向の偏光が透過しやす
くなるため、PD液晶パネルに入射する偏光軸はaa’
方向(行方向)とすればよい。この技術的思想は(図
1)等に示すPD液晶パネルで偏光を変調する装置にお
いて重要である。なぜならば、PD液晶パネルに入射す
るP偏光もしくはS偏光の偏光軸と、前記PD液晶パネ
ルの駆動方法(H反転駆動,カラム反転駆動)を選択し
て適正にする必要があるからである。つまり、カラム反
転駆動では偏光方向を行方向とし、H反転駆動では偏光
方向を列方向の偏光が入射するようにすればよい。
明してきたが、以上の説明した技術的思想は透過型であ
ろうと反射型であろうとかまわない。以下、反射型のP
D液晶パネルについて(図26)を用いて簡単に説明を
しておこう。
射電極262が形成されている。反射電極262とTF
T71とは接続部263で電気的に接続されている。絶
縁膜264の材料としてはポリイミド等を代表とする有
機材料あるいはSiO2,SiNxなどの無機材料が用
いられる。反射電極262は表面をAlの薄膜で形成さ
れる。Cr等を用いて形成してもよいが、反射率がAl
より低く、また硬質のため反射電極262周辺部の破れ
などが生じやすい。
では、反射電極262の下層にTFT71を形成してい
る。つまり、反射電極262はPD液晶層121で散乱
した入射光がTFT71の半導体層に入射することを防
止する遮光膜(BM)の機能と、液晶層121に電圧を
印加する電極としての機能とを合わせもっている。反射
電極262は金属材料で形成され、遮光効果も十分であ
り、また、構造も簡単であるため、低コスト化を実現で
きる。
示せず)が形成されている。反射電極262は、前記信
号線から放射される電気力線が液晶層121に達するの
をシールドするという機能もある。したがって、前記ソ
ース信号線144からの電気力線による画像ノイズが発
生しない。
63で電気的に接続をとる。接続をとるためには絶縁膜
264の膜厚以上に金属薄膜(反射電極)262を蒸着
する必要がある。絶縁膜264の膜厚は1μm程度であ
る。そのため、接続部263に1μmの段差が生じる。
また、反射電極262の膜厚も1μmとなるため、隣接
した反射電極262間には1μmの谷間が生じる。PD
液晶パネルはPD液晶を用いているため、ラビングが必
要でないため、前記段差があってもなんら障害はなく、
高い製造歩留で液晶パネルを製造できる。
る。また、TFT71の形状が反射電極262にパター
ニングされ、1μm程度の凹凸が生じる。PD液晶パネ
ルはPD液晶を用いているため、散乱状態の変化として
光変調を行う。したがって、前記段差およびTFT71
の凹凸による液晶膜厚の1μm程度変化は、ほとんど光
変調に影響を与えない。TN液晶等のように旋光特性を
光変調に応用する液晶パネルでは前記凹凸は光変調に致
命傷となるであろう。
膜261a、ITO薄膜261b、第2の誘電体薄膜2
61cで構成される3層構成であり、ITO薄膜261
bの光学的膜厚はλ/2、第1の薄膜261a、および
第2の薄膜261cの光学的膜厚はそれぞれλ/4であ
る。なお、ITO薄膜261bは対向電極としても機能
する。
1cの屈折率は1.60以上1.80以下が望ましい。
一例としてSiO、Al2O3、Y2O3、MgO、CeF
3、WO3、PbF2が例示される。また、中でも、第1
の薄膜をSiOに、第2の薄膜をY2O3にした場合、可
視光領域全般にわたり0.1%以下の極めてすぐれた反
射防止効果を実現できる。
的膜厚をλ/4、ITO薄膜261bの光学的膜厚をλ
/2としたが、第1および第2の誘電体薄膜の光学的膜
厚をλ/4、ITO薄膜の光学的膜厚をλ/4としても
よい。
を1以上の奇数、Mを1以上の整数としたとき、第1お
よび第2の誘電体薄膜の光学的膜厚は(N・λ)/4、
ITO薄膜261bの光学的膜厚は(N・λ)/4であ
ればよい。もしくは、第1および第2の誘電体薄膜の光
学的膜厚は(N・λ)/4、ITO薄膜の光学的膜厚は
(M・λ)/2であればよい。
うち一方は省略することができる。その場合は、多少反
射防止としての性能は低下するが、実用上は十分である
ことが多い。この場合も、さきの反射防止の理論を適用
する事ができる。
入射せずに、反射する光を防止できるから、表示コント
ラストを大幅に向上できる。
平5−109232号公報に詳細に記載しているので参
照されたい。前記公報の記載内容はすべて本明細書に適
用されるべきである。たとえば反射型のPD液晶パネル
の構成として前記公報の(図2)(図3)にあげられる
ものもある。また特性図についても(図8)から(図1
8)に示している。
較して、薄い液晶121膜厚でコントラストも良好であ
り、画素開口率も高いので高輝度表示を行うことができ
る。その上、液晶パネルの裏面には障害物がないのでパ
ネル冷却が容易である。たとえば、裏面からの強制空
冷、液冷を容易に行え、また、裏面にヒートシンク等も
取り付けることができる。
本発明のPD液晶パネルでは従来のTN表示パネルのよ
うに対向電極88にはブラックマトリックス(BM)を
形成していない。本発明のPD液晶パネルは、基本的に
は対向電極88,261上にはパターニングして形成し
た構成物はない。そのため、対向基板142とアレイ基
板141とのとを貼り合わせる工程において、対向基板
142とアレイ基板141との位置合わせが不要となり
製造が容易となる。もし、BM等が形成されておれば前
記BMを画素電極(143,262)と対向するように
μmオーダーの位置合わせが必要となる。
パネルの液晶層121に紫外線光を照射して液晶層の樹
脂成分と液晶成分との相分離させる際、前記BMが紫外
線光を遮光し、BM下の樹脂が未硬化で残るという問題
が発生する。前記未硬化の樹脂はPD液晶パネルの安定
性を阻害し、経時変化が大きくなる。このような液晶パ
ネルはライトバルブとして実用上採用できない。
21の散乱特性が最適となる水滴状液晶の平均粒子径、
ポリマーネットワークの平均孔径がある。一般的に光の
波長が長い(赤色光)ほど、水滴状液晶の平均粒子径等
は大きくする。逆に光の波長が短い(青色光)ほど、水
滴状液晶の平均粒子径等は小さくする方が散乱特性は向
上する。したがって、赤色光を変調する表示パネルの平
均粒子径等は青色光を変調する表示パネルの平均粒子径
等よりも大きくする方が好ましい。平均粒子径を変化さ
せるには、混合溶液を注入後、紫外線を照射する際に、
前記紫外線の強度を可変することにより行なえる。短時
間に強い紫外線を照射すると水滴状液晶の平均粒子径等
は小さくなる。逆に長時間に弱い紫外線を照射すると水
滴状液晶の平均粒子径は大きくなる。
び緑色の3色を変調する場合はこの課題は重要である。
具体的には画素に対応したモザイク状のカラーフィルタ
を具備する場合である。画素電極ごとに最適な平均粒子
径等にしないと良好な表示コントラストは望めない。し
たがって、一律にPD液晶パネルに紫外線を照射して液
晶層121を相分離させることはあまりよい結果が得ら
れない。水滴状液晶の平均粒子径等がカラーフィルタの
色にあわせた最適値にすることができないからである。
す構成である。画素電極121上にはカラーフィルタ7
2が配置されている。なお、説明を容易にするため、透
過型表示パネルではカラーフィルタ72aは赤色、72
bは緑色、72cは青色として説明をする。
パターニングされて形成されている。前記薄膜221の
形成位置および形状は画素電極121の形状と略一致さ
せる。
2あるいはSiOが例示される。TiO2の屈折率nは
2.3、SiOの屈折率nは1.7である。両材料は紫
外線領域の波長の光を吸収し、可視光を透過する。ただ
し、吸収する波長帯域および吸収率は蒸着条件により変
化するので、実験をくりかえして設定をする必要があ
る。一例として実験によれば、TiO2の場合、前記膜
の物理的膜厚が0.075μmの時、光吸収率は350
nmの波長の光に対して40%、360nmでは37
%、370nmでは30%、380nmでは16%であ
り、可視光ではほとんど吸収がなかった。SiOは多少
可視光を吸収するので、この意味からTiO 2の方が好
ましい。
1aは最も厚く、緑色のフィルタ72b上の誘電体薄膜
221bはそれよりも薄く、青色のフィルタ72c上に
は誘電体薄膜を形成しない。したがって、混合溶液を重
合させる際、A方向から紫外線を照射すれば、液晶層1
21cに入射する紫外線強度が最も強く、次に液晶層1
21bとなり、液晶層121aは最も弱くなる。紫外線
が弱いほど水滴状液晶122は平均粒子径は大きくな
る。これはポリマーネットワークの平均孔径が大きくな
るのと同じである。
の差異により、液晶層121の水滴状液晶122の平均
粒子径は 液晶層121a>液晶層121b>液晶層121c となる。液晶層の平均粒子径に対する最適に散乱する変
調する光の波長とはほぼ比例の関係にある。(図22)
のようにカラーフィルタの光に対して、最適な平均粒子
径にすることにより良好な表示コントラストが得られ
る。
たは水滴状液晶の平均粒子径は、変調する光が赤色光の
場合は1.5〜2.0μm、緑色光の場合は1.3〜
1.7μm、青色光の場合は1.0〜1.5μmにする
と表示コントラストは良好である。これらの平均粒子径
に制御するのは誘電体薄膜221の膜厚により行ない、
また、十分な実験を行ったのちに膜厚を決定する。
は遮光膜73を形成したが、その他(図24)に示すよ
うに遮光柱211としてもよい。
成することにより横電界を防止する構成であるが、(図
23)のように、カラーフィルタ72でソース信号線1
44等を被覆し、電磁シールドを行なってもよい。カラ
ーフィルタ72を形成する際にソース信号線144等を
同時に被覆するだけであるから製造上も容易である。カ
ラーフィルタ72は樹脂材料であり比較的比誘電率が低
く、低誘電体膜73と同様の効果をもたせることができ
る。
い光を照射すると、水滴状液晶の平均粒子径は非常に小
さくなる。極端に小さくなると、電圧を印加しても透過
状態とならなくなる。たとえば平均粒子径は0.6μm
以下となると透過状態となる電圧は10(V)に近くな
る。
以下の電圧で透明状態となるようにしている。10
(V)で透過状態となる仕様であれば6(V)では散乱
状態である。散乱状態では黒表示である。したがって、
擬似的にBMがあるのと同様の作用が得られる。
層121を常時散乱状態にし、前記擬似的にBMとする
構成を採用したのが(図25)の構造である。ソース信
号線144と相対する対向電極88上には誘電体薄膜2
21は形成せず、画素電極143に相対する対向電極8
8上に誘電体薄膜221を形成している。赤色のカラー
フィルタ72aに相対する誘電体薄膜221aが最も厚
く、緑色のカラーフィルタ72bに相対する誘電体薄膜
221bが次に薄く、青色のカラーフィルタ72cに相
対する誘電体薄膜221cが最も薄い。したがって、紫
外線を照射する際、液晶層121に入射する紫外線のエ
ネルギーは 液晶層121a<液晶層121b<液晶層121c<液
晶層121d にする。この紫外線のエネルギーの差異により、液晶層
の水滴状液晶等の平均粒子径等の大きさは 液晶層121a>液晶層121b>液晶層121c>液
晶層121d となる。この際、液晶層121a、121b、121c
は電圧6(V)で透明状態となるようにし、液晶層12
1dは10(V)近くでないと透明状態とならないよう
にする。
線144上等の水滴液晶の平均粒子径等を非常に小さく
すれば電圧印加に対して応答しなくなくなる。ソース信
号線144上等に低誘電体柱211を形成したのと同様
の効果が得られる。つまり、平均粒子径が非常に小さけ
れば、横電界に対しても応答しない。したがって、画素
周辺部等からの光抜けがなくなる。また、常時散乱状態
であるから、BMを形成したのと同様の効果が得られ
る。
をとるには(図27)のように構成を採用すればよい。
(図24)等に示す透過型の液晶パネルの構造を反射型
に採用した構造であるから特に説明を要しないであろ
う。紫外線の照射はA方向から行えばよい。
表示装置について説明する。まず、本発明の投写型表示
装置に共通する仕様について記載する。なお、以下の値
あるいは値の範囲は、特に高分子分散液晶を光変調層と
する表示パネルをライトバルブとして用いる投写型表示
装置として重要な事項である。
率の向上の観点から、パネル有効表示サイズ(パネルの
表示領域)を小さくなれば、照明光のFナンバーは大き
くする必要がある。パネル有効表示サイズdを大きくす
れば、照明光のFナンバーは小さくでき、結果として明
るい大画面表示を実現できる。しかし、パネル有効表示
サイズが大きくなると投写型表示装置のシステムサイズ
は大きくなり好ましくない。また、パネル有効表示サイ
ズが小さくなればパネルの表示領域に入射する単位面積
あたりの光束が増大し、パネルを加熱して好ましくな
い。
1.2×108(nt)と一定とすると、アーク長とラ
ンプの消費電力はおよそ比例すると考えられる。メタル
ハライドランプの効率は80(lm/W)である。50
(W)のランプの全光束は4000(lm)、100
(W)のランプの全光束は8000(lm)、150
(W)のランプの全光束は12000(lm)となる。
ランプのアーク長とランプ消費電力には相関があり、ア
ーク長とFナンバーとは相関がある。
イズが40インチ以上で、かつ実用域の視角および画像
の明るさを得るためには300〜400(lm)以上の
光束が必要である。したがって、ランプの光利用率が4
%程度とすると、100(W)以上のランプを用いなけ
ればならない。このことから、表示コントラスト(C
R)を良好に得るためだけであればアーク長3(mm)
のランプを用いることができるが、十分な投写画像の輝
度を得るためには100(W)以上のメタルハライドラ
ンプが必要である。
分な表示輝度を得ることができない。パネル有効表示サ
イズはアーク長が5(mm)、照明光の有効F値を7と
すると、3.5インチ前後の大きさが必要である。アー
ク長が5(mm)程度、パネル有効表示サイズが2イン
チ強であれば、照明光の有効F値は5弱となる。この場
合、表示輝度は実用域となるが、良好な表示コントラス
ト(CR)は望めない。
値が5以上であれば実用域の表示輝度が得られる。しか
し、良好な表示輝度と表示コントラストおよび適正な消
費電力かつランプ寿命を得るためには照明光の有効F値
(=投写光の有効F値)は7前後、ランプのアーク長は
5(mm)前後、ランプのWは150W前後を用いなけ
ればならないという結果を得た。
クリーンに到達するスクリーン光束は高くなる。それに
ともない、ランプの消費電力も大きくしなければならな
い。また、ランプの長寿命化の観点からランプの消費電
力が大きくなると、アーク輝度を一定と考えると長アー
クになる。当然、表示コントラスト(CR)はFナンバ
ーが小さくなると表示コントラストは悪くなる。逆に投
写光学系のFナンバーを大きくすると表示コントラスト
は高くなるが、スクリーン光束は小さくなる。
はアーク長は良好な表示コントラストを得るために3
(mm)以上6(mm)以下でなければならない。ま
た、消費電力の点から250(W)以下でなければなら
ない。かつ、スクリーン輝度を得るために100(W)
以上のメタルハラドランプを用いなければならない。さ
らに好ましくは、スクリーン輝度および表示コントラス
トを考慮するとアーク長は3(mm)以上6(mm)以
下でなければならない。
サイズの点から4.5インチ以下でなければならない。
また、光利用効率の点から2インチ以上でなければなら
ない。中でも十分な光集光効率を得、かつコンパクトに
するためには好ましくは3インチ以上4インチ以下にし
なければならない。
学系のFナンバーは、良好なコントラスト(CR)を得
るために5以上でなければならない。また、十分なスク
リーン輝度を得るために9以下でなければならない。さ
らに前述のランプのアーク長を考慮すればFナンバーは
6以上8以下でなければならない。
ー)を投写レンズの集光角(Fナンバー)は略一致させ
なければ光利用率は低下する。これは、Fナンバーが大
きい方に制約を受けるからである。本発明の投写型表示
装置の照明光のFナンバーと投写レンズのFナンバーは
一致させている。
プのアーク長が5mmとは、”実質的に5mm”である
ことを意味する。実質的に5mmとは、アーク長が8m
mであっても、前記アークから放射された光の内、投写
レンズが、アークの中央部の5mm付近から放射した光
しか集光できなければ、実質的にアーク長は5mmとな
る。同様にFナンバーとは有効Fナンバーを意味する。
たとえ物理的なFナンバーが4でも、光が投写レンズの
瞳の中央付近しか通過していなければ、当然Fナンバー
は4以上である。
施例における構成図である。光源11はランプ11bと
凹面鏡11aで構成される。ランプ11bとしてメタル
ハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプが例
示される。凹面鏡11aはガラス製で、反射面に可視光
を反射し赤外光を透過させる多層膜を蒸着したものであ
る。
過し赤外光と紫外光を反射する多層膜を蒸着したもので
ある。以後、前記フィルタをUVIRカットフィルタ1
2と呼ぶ。ランプ11bからの放射光に含まれる可視光
は、凹面鏡11aの反射面により反射する。凹面鏡11
aから出射する反射光は、UVIRカットフィルタ12
により赤外線と紫外線とが除去されて出射する。
方向をPBS14に入射する。PBSは、一対の直角プ
リズムの斜面どうしを接着したキューブ状の偏光子であ
り、斜面に誘電体多層膜コーティング層が形成されてい
る。前記コーティング層で入射光をP偏光とS偏光に分
離する。なお、前記コーティング層を光分離面20と呼
ぶことにする。なお、本明細書では簡単のためにPBS
14を直進する光をP偏光、光分離面でまげられる光を
S偏光とする。PBS14には2つの本発明のPDパネ
ル15a、15bが取り付けられている。
42bを介して透明板16が結合されている。ガラス基
板141と透明板41との間には周囲にスペーサ(図示
せず)が設けられており、このスペーサにより透明体4
2bの厚さを規制している。透明板41の側面には黒色
塗料32が塗布され、透明板41の出射面の有効領域に
は反射防止膜が施されている。透明板41およびガラス
基板141の屈折率はいずれも1.52である。透明体
42は信越化学工業(株)製の透明シリコーン樹脂KE
1051であり、厚さは2mm、屈折率は1.40であ
る。これは、2種類の液体で供給されており、2液を混
合して室温放置または加熱すると、付加重合反応により
ゲル状に硬化する。
明樹脂を用いてもよい。透明体41は透明であればよ
く、エチレングリコールなどの液体、エポキシ系透明接
着剤、紫外線照射によりゲル状に硬化する透明シリコー
ン樹脂などを用いることができる。いずれの場合も、ガ
ラス基板141と透明板41の間に空気層があるとそこ
で画質異常を生じるので、空気層を含まないようにする
必要がある。なお、同様にPBS14とも透明結合体4
2aにより光学的に結合されている。
として光学像を形成する液晶層121の有効表示領域の
最大径をdとし透明基板41の屈折率をnとしたとき、
次式を満足するようにする。
であるが好ましくは次式
の効果について説明しておく。その説明図を(図4)に
示す。まず、(図4(a))は、従来のTN液晶パネル
のように約1mmのガラス基板141、142に液晶層
121が挟持された場合である。入射光Aは液晶層14
2で散乱する。この散乱を1次散乱と呼ぶ。散乱した光
の一部は空気との界面31で反射する。スネルの法則に
おいて臨界角以上となれば全反射する。反射した光aは
再び液晶層121にもどり散乱する。この散乱を2次散
乱と呼ぶ。したがって前方には1次散乱と2次散乱によ
る光が出射されることになる。
1の厚みtが厚くなると1次散乱し、かつ、空気との界
面31で反射した光はa’のように表示パネルの無効領
域(具体的には側面)に入射するようになる。側面に黒
色塗料を塗布し、前記光a’を吸収すれば、2次散乱が
発生しない。
次散乱が減少し、(数2)の条件を満足すると、ほとん
ど2次散乱は発生しない。2次散乱がなくなれば表示コ
ントラストは良好となる。
であり、厚くなるとPD液晶パネルの製造上、取扱いが
困難となる。そこで、(図4(d))に示すように透明
板41を透明結合体42を介して対向基板141に貼り
つけるわけである。なお、(図4(c))に示すよう
に、透明板41または対向基板141の形状を凹面とす
れば、空気との界面31で反射する光の角度は光線bで
示すように大きくなり、基板厚(中心厚)が薄くとも、
2次散乱の防止効果は高くなる。
報にさらに詳細に記載されているので参照されたい。本
明細書において前記公報の技術的思想、内容記載事項が
そのままあるいは適時適用される。たとえば(図6)に
おいて、(図6(a))の構成はもちろんのことなが
ら、(図6(b))のように凹レンズ43を用いた構
成、(図6(c))のように凹レンズ43に正レンズ6
1を組み合わした構成をも含む。これら凹レンズ等の構
成、効果等は前記公報に詳細に記載しているので参照さ
れたい。なお、(図6)において2つの液晶パネルのう
ち一方の液晶パネルは図示することを省略している。
等のプリズムの表面の無効領域には光吸収膜171を形
成する。光吸収膜171としては、レンズのこまに塗布
する黒色塗料が例示され、その他(図7)の遮光膜73
の材料等でもよい。
81の無効領域に形成して光吸収膜171とする構成、
光吸収する板またはフィルムをプリズム181の無効領
域に張り付ける構成、プリズム181の無効領域を研磨
し散乱状態にした構成が例示される。
入出射面172以外の領域を主として指す。前記光吸収
膜171はPD液晶パネル15で散乱した光を吸収する
機能を有する。
取りつけた効果について、(図5)を参照しながら説明
をする。
前記S偏光は液晶層121で散乱する。散乱するとP偏
光の成分が生じる。散乱し、かつ反射された光(S偏
光、P偏光)は再び対向基板141に入射し、PBS1
4にもどってくる。もどってきた光のうちS偏光は再び
光分離面20で反射し、a方向にもどる。つまり、光源
側にもどっていく。P偏光は光分離面20を通過し、b
方向に出射する。これは対向基板141側に透明板41
を接続したのと同等の効果が得られる。PBS14と対
向基板141が光学的に結合されていなければ、散乱光
は対向基板141と空気との界面で反射され、再び液晶
層121にもどり2次散乱を引きおこす。PBS14が
厚い透明板とみなせることにより、反射光に対しても2
次散乱が生じないから、表示コントラストは向上する。
もちろん、PD液晶パネル15で散乱し、PBSの無効
領域に入射した光は光吸収膜171で吸収される。
光板17が貼り付けられている。偏光板17の偏光軸
は、液晶層121が透明状態(ON状態)のときに光が
透過するようにする。液晶層121が散乱状態(OFF
状態)のときは偏光状態はくずされる(P偏光の一部は
S偏光に、S偏光の一部はP偏光に変換される)。偏光
状態をくずされた光は偏光板17により吸収されるか
ら、透過状態と散乱状態でのコントラストは向上し、良
好な画像表示を行なえる。
た光は投写レンズ18により略同一位置に拡大投写さ
れ、画像が表示される。なお、(図3)に示すように偏
光板17がなくとも、コントラストは低下するが、画像
を表示できることは言うまでもない。この場合、偏光板
17がないから、前記偏光板による光吸収がなく、表示
画像は明るくなる。
4bを用いれば1つの投写レンズ18で画像を拡大投映
できる。ランプ11bから2つの液晶パネル15を透過
し投写レンズに到する光路長も同一にすることができ
る。また、PBS14bが偏光板17役割をするから表
示コントラストは(図3)の構成よりも高くなる。ま
た、PBSは偏光板のように光の吸収がないため、表示
画像は(図1)の構成よりも明るくなる。なお、PD液
晶パネル15はPBS14bに貼りつけてもよい。この
場合、透明基板41等はパネルへの光入射面に配置す
る。
示装置は、光源からの出射光をPBS14によりP偏光
とS偏光の光路に分離し、前記それぞれの光路にPD液
晶パネル15を配置したものである。つまり、PD液晶
パネルは2枚使用している。また、投写レンズを具備
し、投写レンズは前記液晶パネルで変調された光をスク
リーンに拡大投写する。2枚の液晶パネル15との像は
重ねあわせて、投写される。ただし、像の重ねあわせ
は、たとえば一画素行以上あるいは一画列以上ずらして
重ねあわされることが好ましい。
ラーフィルタを有しており、一画素ずらすことにより、
2色がスクリーン上に加法混色され、精細度が向上する
からである。
つの画素に印加する映像信号の極性を互いに逆極性にす
る。以上の事項について、(図2)を参照しながら以下
にさらに詳しく説明をする。
光は、PBS14bで合成され、投写レンズ18に入射
してスクリーンに拡大投写される。なお、13a、13
b、13cはミラーである。
(図示せず)上で重ねて投写されるが、重ね方は(図
8)のように行なう。(図8(a))は、投写画像81
aと81bを一画素列ずらせて重ねあわせた場合であ
る。投像画像81aと81bのカラーフィルタの配置が
(図9)に示すものと仮定すれば、画素AはR色とG色
が重なった色が、画素BはG色とB色が重なった色が、
画素CはB色とR色が重なった色が表示される。当然の
ことながら、液晶パネル15aと15bでは映像信号の
サンプリングも一画素列分ずらせて行なう必要がある。
以上のように重ねて投写すれば、投写画像の解像度は従
来の1枚の液晶パネルを用いた投写型表示装置の投写画
像と比較して、解像度もあがるし、スクリーン輝度も向
上する。また、2枚の液晶パネルのうち一方の液晶パネ
ルに画素欠陥があっても画素欠陥が認識されにくい。た
とえば、投写画像81bのAの画素が点欠陥であって
も、投写画像81aの画素Aと重ね合わされる液晶パネ
ルの画素も欠陥であることは極めてまれである。したが
って、一方の液晶パネルの画素が正常であれば画像が正
常に表示されるから欠陥とはみえない。しかし、画素欠
陥は黒欠陥(たえず黒表示の画素欠陥)でなければなら
ない。そのためには、TFTの形成プロセスで白欠陥
(たえず白表示となる画素欠陥)が発生しにくいように
プロセス制御を行わねばならない。また、レーザ光など
を用いて白欠陥を黒欠陥となるように欠陥修正を行って
も良い。
ように、投写画像81aと81bを一画素行ずらせて重
ねあわせて投写する方法もある。画素のカラーフィルタ
の設置が(図9)の如くならば、画素Dの位置ではR色
とG色が、Eの位置ではG色とB色が、Fの位置ではB
色とR色が重なった表示となる。効果等は先と同様であ
るので省略する。
画素列ずらせて投写画像を重ねあわすとしたがこれに限
定するものではなく、たとえば2画素ずらせて投写画像
を重ねあわせていもよい。なお、重ねあわされない領域
の投写画像は表示されないようにマスク等などの手段を
用いて遮光すればよい。
方法もある。半画素ずらせば、液晶パネル15aの画素
間に液晶パネル15bの画素の像が投写されることにな
る。ブラックマトリックスが投写画像に表示されず、な
めらかな投写画像となる効果がでる。
よび15bに対し、同一のカラーフィルタを取り付ける
場合である。しかし、カラーフィルタに対策をほどこせ
ば、画素ずらしを行なわず画像を重ねあわせてもよい。
つまり、液晶パネル15aと15bの投写画像を一致さ
せて投写してもよい。たとえば、液晶パネル15bのカ
ラーフィルタの左上の画素がR色のカラーフィルタであ
れば、液晶パネル15aのカラーフィルタの左上の画素
をG色とする場合である。つまり、カラーフィルタが液
晶パネル15aと15bで異なった色配置に形成されて
いる。この場合は2つの投写画像を完全に一致させる。
もちろん、一致させたときに液晶パネル15aのR色が
液晶パネルG色というように、異なる2色が加色混合さ
れるようにカラーフィルタは形成されていなければなら
ない。また、映像信号のサンプリングも2の液晶パネル
は共通のタイミングでよい。したがって、本発明の画素
をずらして投写するとは、前述のカラーフィルタのRG
B色をずらして形成する場合も含めて考えるべきであ
る。
発生を防止するため、液晶パネルに1行(H反転駆動)
あるいは1列(カラム反転駆動)ごとに極性の異なる信
号を印加している。もちろん、(図39)に示すように
2列もしくは2行ごとに極性を変化してもよい。その説
明を(図10)および(図11)に示す。
法である。図では正極性の信号が書き込まれた画素を
‘+’、負極性の信号が書き込まれた画素を‘−’で表
示している。(図10(a))はある時刻のフィールド
で画素に書き込まれた信号の極性を示している。隣接し
た画素列は互いに逆極性の信号が書き込まれている。次
のフィールドでは(図10(b))に示す極性となる。
つまり、正極性の信号が書き込まれた画素は次のフィー
ルドで負極性の信号が、負極性の信号が書き込まれた画
素は次のフィールドで正極性の信号が書き込まれる。
ある。(図11(a))はある時刻のフィールド画素に
書き込まれた信号の状態を示しており、一行ごとに正極
性と負極性の信号が書き込まれている。次のフィールド
では(図11(b))に示すようになる。つまり、先の
駆動方法と同様に信号の極性は反転する。
た画素では、正極性と負極性が重ね合わさるようにして
いる。(図8)で、投写画像81bの画素Aが正極性の
信号により光変調されているならば、画素Aと重なる投
写画像81aの画素は負極性の信号により光変調される
ようにする。以上のように駆動を行なうことにより、フ
リッカを大幅に低減できる。
(a))のように投写画像を重ねあわす時はカラム反転
駆動を行なう。また(図8(b))のように投写画像を
重ねあわす時はH反転駆動を行なう。
法の他に、疑似インタレース駆動方式と呼ばれる方法が
ある。前記方式は(図39)に示すように、2画素行ご
とに同一極性の信号を書き込む方法である。より正確に
は、2画素行を同一の映像表示を行う。フリッカを低減
するには(図8(b))に示すように画素行をずらす。
ただし、2画素行分ずらせて画素を重ね合わせる。
H反転駆動の場合はbb’方向に横電界が発生しやす
い。したがって、aa’方向の偏光の光が透過しやす
い。そのため偏光方向がbb’となるようにPD液晶パ
ネル15に光を入射させるべきである。PD液晶パネル
15においてH反転駆動で画像表示を行なっており、か
つ、前記パネルにP偏光の光が入射しているとすれば、
P偏光の偏光方向はbb’方向となるようにすべきであ
る。また、カラム反転駆動の場合はaa’方向に横電界
が発生しやすい。したがって、P偏光の偏光方向はa
a’方向となるようにすべきである。
PBS14から出射される偏光の偏光方向(偏光軸)を
考慮して、(図1)から(図3)の投写型表示装置を構
成する。
bで光変調された光をPBS14aで合成して、1つの
投写レンズ15でスクリーンに投映する構成であった。
しかし、前述の画素を重ねあわす技術思想はこれに限定
するものではなく、たとえば(図3)に示すように投写
レンズ18aと18bの2本を用いてスクリーンに投写
する構成でもよい。(図3)の構成であれば、(図2)
のPBS14aは必要でない。
としてPBS14を用いるものであった。以下の第2の
本発明の投写型表示装置は光分離手段としてダイクロイ
ックプリズム181を用いるものである。つまり、プリ
ズム181に光結合層42を介してPD液晶パネル15
を貼りつけ、かつ、前記プリズム181の無効領域に光
吸収手段171を配置するという本発明の技術的思想は
先の実施例と共通事項だからである。
の反射型のPD液晶パネル15をライトバルブとして用
いた投写型表示装置の一実施例の構成図である。
ンズ群181bとスクリーン側の第2レンズ群181a
とで構成され、第1レンズ群181aと第2レンズ群1
81bとの間には平面ミラー13が配置されている。P
D液晶パネル15の画面中心にある画素から出射する散
乱光は、第1レンズ群181bを透過した後、約半分が
平面ミラー13に入射し、残りが平面ミラー13に入射
せずに第2レンズ群181aに入射する。平面ミラー1
3の反射面の法線は投写レンズ181の光軸281に対
して45°傾いている。光源11からの光は平面ミラー
13で反射されて第1レンズ群181bを透過し、PD
液晶パネル15に入射する。PD液晶パネル15からの
反射光は、第1レンズ群181b、第2レンズ群181
aの順に透過してスクリーン284に到達する。投写レ
ンズ181の絞りの中心から出てPD液晶パネル15に
向かう光線は、液晶層121にほぼ垂直に入射するよう
に、つまりテレセントリックとしている。
をR光を変調するPD液晶パネル、15cをB光を変調
するPD液晶パネル、15bをG光を変調するPD液晶
パネルであるとして説明する。
クプリズムであるが、これは色合成系と色分離系を兼用
している。光源からの出射された白色光は平面ミラー1
3によりおりまげられ、投写レンズ181の第1群18
1bに入射する。この際フィルタ12により不要なB光
およびR光はカットされる。フィルタ12の帯域は半値
の値で430nm〜690nmである。以後、光の帯域
を記述する際は半値で表現する。ダイクロイックプリズ
ム181の光分離面20はR光を反射し、G光を透過さ
せる。R光はダイクロイックプリズム181の光分離面
20aで反射されPD液晶パネル15cに入射する。G
光の帯域は510〜570nmとする。G光はPD液晶
パネル15bに、R光はPD液晶パネル15aに入射す
る。入射するB光の帯域は430nm〜490nm、R
光の帯域は600nm〜690nmである。各PD液晶
パネルはそれぞれの映像信号に応じて散乱状態の変化と
して光学像が形成する。各PD液晶パネルで形成された
光学像はダイクロイックプリズム181で再び合成さ
れ、投写レンズ181に入射し、スクリーン284上に
拡大投写される。
り、アレイ基板161に直接、放熱板等を配置すること
ができる。放熱板はシリコーン系の接着剤でパネル15
にはりつける。このように構成すればPD液晶パネルの
冷却が容易になる。
極261bから反射電極262(入射経路)、反射電極
262から対向電極261b(出射経路)と、2回にわ
たり、液晶層121を通過することになる。したがっ
て、見かけ上、透過型のPD液晶パネルに比較して液晶
121膜厚が2倍に形成したのと同等になる。そのた
め、透過型のPD液晶パネルに比較して、散乱性能が向
上し、高コントラスト表示を実現できる。
分離機能と色合成機能とを、兼用することにより、投写
型表示装置のシステムサイズの小型化を実現している。
各PD液晶パネル15は光結合層42でオプティカルカ
ップリングされて貼り付けられている。
には、(図18)に示すように光吸収膜171が塗布さ
れている。
ズム181に貼りつけられ、前記ダイクロイックプリズ
ム181の無効領域に光吸収膜171が塗布されてい
る。この構成は(図5)でも説明したのと同様である。
つまり、PBS14をダイクロイックプリズム181と
おきかえて考えればよい。
考え、かつ、PD液晶パネル15aはR光を変調すると
考えれば、入射光283aはダイクロイックプリズム1
81の光入出射面172より入射し、光分離面20bで
R光が反射される。PD液晶パネル15aは反射電極2
62に印加された電圧の大きさに応じて光変調層121
の散乱度合を変化させる。そのうち透過光の成分は再び
光分離面20bで反射し、光入出射面172より出射さ
れる。散乱した光はそのほとんどが光吸収膜171に入
射して吸収され、光変調層121に再びもどり、2次散
乱を発生させることはない。したがって表示コントラス
トが向上する。
元図で記載したが、この構成には課題がある。なぜなら
ば、プリズム181の光分離面20に入出射する光の角
度差があるためP偏光とS偏光の分光反射率の差がで
き、投写画像の色純度が低下するためである。したがっ
て、現実には(図29)のように構成すべきである。こ
のことは、(図19)においても同様である。
ておく。(図29)に示す構成では、光源11から出射
する照明光の光軸283bとPD液晶パネル15によっ
て反射された投写光の光軸283aとを含む平面が、P
D液晶パネル15の中心法線とダイクロイックプリズム
181の光分離面20の中心法線とを含む平面に対して
垂直に配置されている。そのため、光軸283bと光軸
283aを含む面はダイクロイックプリズム181の色
分離合成面20と45゜の角度をなしている。従って、
照明光、投写光ともに同じ入射角45゜でダイクロイッ
クプリズム181の光分離面に入射させることができ
る。
率を(図34(a)(b))に示す。(図34(a))
はダイクロイックプリズムの光分離面20への光線入射
角が45゜の場合の分光透過率を示すもので、光分離面
20はR光を反射し、G光、B光を透過するタイプであ
る。また、(図34(b))はダイクロイックプリズム
181の光分離面20への光線入射角が45゜の場合の
分光透過率を示すもので、光分離面20はB光を反射
し、G光を透過するタイプである。
分光性能の、色合成した場合の分光性能が一致するた
め、(図34(a)(b))に示した分光性能をそのま
ま投写画像に反映することができる。
いて説明する。照明光の光軸283aがPD液晶パネル
15へ仮に5゜で入射するように構成すると照明光の光
軸283aと投写光の光軸283bは10゜の角度をな
し、照明光のダイクロイックプリズムの光分離面への入
射角は40゜、投写光のダイクロイックプリズムの光分
離面への入射角は50゜となる。入射角が40゜の場合
と入射角が50゜の場合の分光透過率を(図35(a)
(b))に示す。(図35(a))は光分離面20b、
(図35(b))は光分離面20aの分光透過率を示し
たもので、図中の実線は光線の入射角が40゜の場合、
点線は光線の入射角が50゜の場合を示している。(図
35(a)(b))より、入射角依存による波長シフト
のため照明光の分光性能と投写光の分光性能が大幅に異
なり、光の利用効率を低下させずに所望の色純度を得る
ことは困難であることがわかる。
9)の構成も考えられるであろう。立方体状の容器19
1中にダイクロイックミラー(ガラス板などに誘電体多
層膜が形成され、光干渉現象により、光の波長を選択し
て光を反射するハーフミラー)193、PD表示パネル
15が配置されている。容器191の内面もしくは外面
に光吸収手段としての光吸収膜17aが形成されてい
る。容器191の空間部にはエチレングリコールなどの
液体もしくはゲル192が充填されている。
5はオプティカルカップリングをとる必要はなくなる。
(図19)の光吸収膜171aが、(図18)に示す光
吸収膜171として機能する。また、液体もしくはゲル
192がPD液晶パネル15を液体冷却する機能を有す
ることから、PD液晶パネル15の冷却が容易である。
置であった。しかし、反射型だけでなく、透過型の投写
型表示装置にも本発明の技術的思想は適用できる。
装置の構成図である。ダイクロイックプリズム181b
には3枚のPD液晶パネル15が光結合層42により光
学的に接続されている。光結合層42はゲル状のものを
もちいることが好ましい。なぜならば、3枚のPD液晶
パネル15がスクリーン上で丁度重なるように位置あわ
せを行う必要があるからである。完全にPD液晶パネル
15の位置が固定されておれば位置合わせは不可能であ
る。ゲル状であれば、多少の位置変更が可能である。本
発明の投写型表示装置において、プリズムに表示パネル
を張り付ける構成を採用する時は表示パネルの位置変更
機構を付加する。なお、PD液晶パネル15はダイクロ
イックプリズム181aに貼りつけてもよいことは言う
までもない。
た白色光はダイクロイックプリズム181aの光分離面
20cおよび20dによりR,G,Bの3原色光の光路
に分離される。R光はミラー13cおよび13dで反射
され、PD液晶パネル15cに入射する。G光は直進
し、PD液晶パネル15bに入射する。一方、B光はミ
ラー13aおよび13bで反射され、PD液晶パネル1
5aに入射する。RおよびB光の光路長はG光の光路長
に比較して長いため、RおよびB光の光路にリレーレン
ズを配置する事が好ましい。なお、プリズム181aの
光分離面20dはR光を反射し、光分離面20cはB光
を反射するとしたが、これに限定するものではなく、光
分離面20dはB光を反射し、光分離面20cはG光を
反射するなどとしてもよい。
光を変調する。プリズム181bは変調された光を一つ
の光路に合成し、合成された光は投写レンズ181に入
射してスクリーンに投影される。
71が塗布されており、PD液晶パネル15で散乱され
た光は、前記光吸収膜171で吸収されるため、2次散
乱光の発生は抑制され表示コントラストが向上する。ま
た、ウィンドコントラストも非常に良好である。また、
PD液晶パネル15で発生する、後方散乱による2次散
乱を防止するには(図30)の点線で示すように透明基
板41もしくは凹レンズをPD液晶パネル15に光結合
層42aで接着すればよい。もちろん、透明基板41の
無効領域には(図4)に示すように光吸収膜32を形成
しておくことが好ましい。
バルブを用いる場合の投写型表示装置の駆動回路および
駆動方法について説明する。(図32)は本発明の投写
型表示装置の一実施例における駆動回路の説明図であ
る。(図32)において、15aはR光を変調するPD
液晶パネル、15bはG光を変調するPD液晶パネル、
15cはB光を変調するPD液晶パネル、また、R1と
R2およびトランジスタQは、ベースに入力させたビデ
オ信号の正極性と負極性のビデオ信号を作る位相分割回
路を構成しており、(図31)における312が該当す
る。313は一水平走査期間(1H)もしくは一垂直走
査期間(1V)ごとに極性を反転させた交流ビデオ信号
をPD液晶パネルに出力する出力切り換え回路である。
R・G・B光に対応する信号に分割される。この分割さ
れたビデオ信号をそれぞれビデオ信号(R)、ビデオ信
号(G)、ビデオ信号(B)とする。ビデオ信号(R)
(G)(B)はそれぞれ位相分割回路に入力され、この
回路により正極性と負極性の2つのビデオ信号が作られ
る。次に、この2つのビデオ信号はそれぞれの出力切り
換え回路313に入力され、前記出力切り換え回路は1
Hまたは1Vごとに出力信号の極性をきりかえる。次
に、それぞれの出力切り換え回路313からのビデオ信
号は(図31)に示すソースドライブ回路314に入力
される。ドライブ制御回路315はソースドライブ回路
314とゲートドライブ回路316との同期をとり、P
D液晶パネル15に画像を表示させる。
人間の眼は波長550nm付近が最高感度となってい
る。光の3原色では緑が一番高く、つぎが赤で、青が最
も鈍感である。この感度に比例した輝度信号を得るため
には、赤色を30%、緑色を60%、青色を10%加え
ればよい。したがって、テレビ映像で白色を得るために
はR:B:G=3:6:1の比率で加えればよい。ま
た、先にも述べたように液晶は交流駆動を行なう必要が
ある。この交流駆動はPD液晶パネルの対向電極に印加
する電圧(以後、コモン電圧と呼ぶ)に対して、正極性
と負極性の信号が交互に印加されることにより行われ
る。本実施例ではPD液晶パネルに正極性の信号が印加
され視感度nの強さの光を変調している状態を+n、負
極性の信号が印加され視感度nの強さの光を変調してい
る状態を−nとあらわす。
液晶パネルに照射されており、RとB用のPD液晶パネ
ル(15a、15c)に正極性の信号が印加され、G用
のPD液晶パネル15bに負極性の信号が印加されてお
れば+3・−6・+1とあらわすものとする。なお、
R:G:B=3:6:1はNTSCのテレビ映像の場合
であって、投写型表示装置では光源のランプ、ダイクロ
イックミラーの分光特性などにより上記比率は異なって
くる。(図32)では+3・−6・+1と示されてい
る。これは、スクリーンの同一位置に重ねあわされた各
PD液晶パネルの任意の一画像に注目したとき、前記各
画素にR:G:B=3:6:1の光が照射され、RとB
用のPD液晶パネルの画素には正極の信号が、G用のP
D液晶パネルの画素には負極性の信号が印加されている
ところを示している。前記各画素は1フィールド後は−
3・+6・−1と表現される信号印加状態となる。
10)(図11)または(図39)に示す駆動方法に加
えて(図32)に示すようにG光変調用の信号をR・B
光変調用の信号と逆極性にすることにより、フリッカが
視覚的に見えることを防止できる。なお、G光変調用の
信号を他と逆極性にしたのは、光の強度がR:G:B=
3:6:1であり、信号の極性および人間の視覚を考慮
したとき(R+B):G=(3+1):6=4:6とな
り、ほぼ4:6(理想的には1:1がよい)でつりあう
ようにするためである。
置はフリッカが視覚的に認識されることなく、良好な画
像表示を実況している。
と投写装置332とが1つのキャビネット331内に収
容されたリア型投写型表示装置(図33参照)と、反射
型スクリーンと投写装置が分離されたフロント型投写型
表示装置がある。本発明の投写型表示装置はリア型、フ
ロント型の双方に適用できるものである。たとえば、
(図1)、(図29)、(図30)の投写型表示装置を
(図33)のキャビネット331内の光学系ブロック3
32として配置し、ミラー13aおよび13bで反射し
て透過型のスクリーン284に投写するように構成すれ
ばリア型投写型表示装置を構成できる。(図37)(図
38)および(図39)において、液晶分子は正の誘電
率を持つものとして説明した。したがって、横電界がa
a’の方向に生じると、液晶分子はaa’の方向に配向
する。そのため、bb’方向の偏光が透過しやすくな
る。
は、前記関係は逆になる。負の誘電率を持つ場合は横電
界がaa’方向に生じると、bb’の方法に配向したの
と同等と見なすことができる。したがって、aa’方向
の偏光が透過しやすくなる。
て、(図39)に示す駆動方法を実施すると、aa’方
向の偏光が透過しやすくなる。そのため、偏光板の偏光
軸を画素列方向(bb’方向)に略一致させる。また、
カラム反転駆動の場合は、前記偏光板の偏光軸を画素行
方向(aa’方向)に一致させる。
は、液晶分子が正の誘電率を有するものとして記述して
いる。現実に、実用となる液晶は正の誘電率を有するも
のがほとんどである。しかし、負の誘電率の液晶を用い
ることもあり得る。したがって、負の誘電率の液晶を用
いた場合は、本発明の明細書および特許請求の範囲の記
載事項は読みかえる必要がある。具体的には、液晶が負
の誘電率を有する場合は、H反転駆動を行う場合は偏光
手段の偏光軸を画素行方法(ゲート信号線の形成方向)
とし、カラム反転駆動を行う場合は偏光手段の偏光軸を
画素列方法(ソース信号線の形成方向)にする。
範囲を、負の誘電率の場合に適合するように読み変えな
ければならない。本発明が意図する技術的思想として
は、変更がないからである。
すように信号線144等を遮光膜73で被覆することに
より、信号線144等から発生する電界をシールドする
事ができ、さらに、横電界を防止でき、画素電極143
周辺部の光抜けを防止できる。したがって、表示コント
ラストを向上できる。
1を形成することにより、信号線からの電界は、ほぼ完
全にシールドされるため、光抜けは全く発生しない。低
遮光柱211は液晶層121の膜厚を規定する機能をも
有する。つまり、液晶膜厚を規定するビーズとしての役
割をはたす。そのため、ビーズの散布は必要がない。し
たがって、ビーズ周辺部の光抜けがなく表示コントラス
トも良好である。
の色に対して、最適な平均粒子径にすることにより良好
な表示コントラストが得られる。また、(図23)のよ
うに、カラーフィルタ72でソース信号線144等を被
覆し、電磁シールドすれば、カラーフィルタ72を形成
する際に、ソース信号線144等を同時に被覆するだけ
であるから製造上も容易である。カラーフィルタは樹脂
材料であり比較的比誘電率が低く、遮光膜73と同様の
効果をもたせることができる。
の水滴液晶の平均粒子径等を非常に小さくすれば電圧印
加に対して応答しなくなくなる。ソース信号線144上
等に遮光柱211を形成したのと同様の効果が得られ
る。つまり、平均粒子径が非常に小さければ、横電界に
対しても応答しない。したがって、画素周辺部等からの
光抜けがなくなる。また、常時散乱状態であるから、B
Mを形成したのと同様の効果が得られる。
段の偏光軸は横電界の発生方向と一致させる。また、駆
動方式を考慮して横電界の発生方向を制御する。偏光手
段の偏光軸を横電界の発生方向と一致させることにより
画素電極143周辺部からの光抜けを完全に防止でき、
高コントラスト表示が行える。
10)(図11)に示すようにH反転駆動、カラム反転
駆動を採用することにより、横電界の発生方向を規定で
きると共にフリッカの発生を防止できる。また、本発明
の投写型表示装置において、(図32)で説明した駆動
方法を採用する事により、さらに、十分にフリッカを防
止でき、良好な画像表示を実現できる。
14またダイクロイックプリズム181にPD液晶パネ
ル15が貼りつけられ、前記PBS14等の無効領域に
光吸収膜171が塗布されている。したがって、PD液
晶パネル15で散乱された光はそのほとんどが光吸収膜
171に入射して吸収されるため、光変調層121に再
びもどり、2次散乱を発生させることはない。このた
め、表示コントラストは向上する。
晶パネル15の投写画像を一画素ずらせて重ねて投写す
れば、加法混色を行なうことができ、また、2枚のPD
液晶パネルでの映像信号のサンプリングを前記加法混色
を行なうのに適するように行なえば解像度を向上でき
る。また、重ねあわせた位置での画素の極性を逆極性に
しておけばフリッカの発生も防止できる。また、透明基
板41およびPBS14により、液晶層121で散乱し
た光が再び液晶層121にもどることがなく、表示コン
トラストを向上できる。
る極性を互いに逆極性となるようにすることによりフリ
ッカの発生を大幅に低減でき、画像品位を向上できる。
成図
構成図
構成図
Claims (28)
- 【請求項1】光発生手段と、 光散乱状態の変化として前記光放射手段から放射された
光を変調する複数の光変調手段と、 前記光発生手段から放射される光を複数の光路に分離す
る機能と、前記複数の光変調手段からの光を合成する機
能のうち少なくとも一方の機能をもつ光分離面を有する
プリズムと、 前記プリズムの無効領域に配置もしくは形成された光吸
収手段と、 前記光変調手段で変調された光を投射する投射手段とを
具備し、 前記光変調手段は、前記プリズムに光結合手段を介して
光学的に接続されていることを特徴とする投写型表示装
置。 - 【請求項2】光発生手段と、 光散乱状態の変化として前記光放射手段から放射された
光を変調する複数の反射型の光変調手段と、 前記光発生手段から放射される光を複数の光路に分離す
る機能と、前記複数の光変調手段からの光を合成する機
能をもつ光分離面を有するプリズムと、 前記プリズムの無効領域に配置もしくは形成された光吸
収手段と、 前記光変調手段で変調された光を投射する投射手段とを
具備し、 前記光変調手段は、前記プリズムに光結合手段を介して
光学的に接続され、 前記光変調手段は、前記光分離面で分離された光の光路
に配置され、 前記光発生手段から放射され、前記光変調手段に入射す
る第1の光軸と、前記光変調手段により反射され、前記
投射手段に入射する第2の光軸とを含む平面と、 前記光変調手段の中心法線と、前記プリズムの光分離合
成面の中心法線とを含む平面とが、互いに略直交するこ
とを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項3】光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光をP偏光の光路とS偏光の
光路に分離する偏光分離手段と、 前記偏光分離手段からの光を変調する行方向および列方
向にマトリックス状に配置された画素電極を有する光変
調手段と、 前記光変調手段を駆動する駆動手段と、 前記光変調手段で変調された光を投射する投射手段とを
具備し、 前記駆動手段は、前記光変調手段の画素電極に、行方向
または列方向に同極性の信号が保持されるように前記光
発生手段を駆動し、 前記光変調手段の画素電極に行方向に同極性の信号が印
加されている際は、入射する偏光の偏光軸を列方向とな
るように、前記光変調手段が配置され、 前記光変調手段の画素電極に列方向に同極性の信号が印
加されている際は、入射する偏光の偏光軸を行方向とな
るように、前記光変調手段が配置されていることを特徴
とする投写型表示装置。 - 【請求項4】光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光をP偏光の光路とS偏光の
光路に分離する偏光分離手段と、 前記偏光分離手段の無効領域に配置もしくは形成された
光吸収手段と、 前記偏光分離手段からの光を変調する行方向および列方
向にマトリックス状に配置された画素電極を有する光変
調手段と、 前記光変調手段を駆動する駆動手段と、 前記光変調手段で変調された光を投射する投射手段とを
具備し、 前記光変調手段は、前記偏光分離手段に光結合手段を介
して光学的に接続され、 前記駆動手段は、前記光変調手段の画素電極に、行方向
または列方向に同極性の信号が保持されるように前記光
発生手段を駆動し、 前記光変調手段の画素電極に行方向に同極性の信号が印
加されている際は、入射する偏光の偏光軸を列方向とな
るように、前記光変調手段が配置され、 前記光変調手段の画素電極に列方向に同極性の信号が印
加されている際は、入射する偏光の偏光軸を行方向とな
るように、前記光変調手段が配置され、 前記光発生手段から放射され、前記光変調手段に入射す
る第1の光軸と、前記光変調手段により反射され、前記
投射手段に入射する第2の光軸とを含む平面と、 前記光変調手段の中心法線と、前記プリズムの光分離合
成面の中心法線とを含む平面とが、互いに略直交するこ
とを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項5】複数の画素電極と、前記画素電極に接続さ
れたスイッチング素子とがマトリックス状に配置された
第1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記対向電極と画素電極間に挟持された、光散乱状態の
変化として光学像を形成する光変調層と、 前記第1の基板と第2の基板のうち少なくとも一方に、
光結合手段を介して配置された透明基板と、 前記画素電極に接して形成もしくは配置されたカラーフ
ィルタとを具備することを特徴とする表示パネル。 - 【請求項6】光変調層は高分子分散液晶からなることを
特徴とする請求項5記載の表示パネル。 - 【請求項7】スイッチング素子に接して遮光手段が形成
されていることを特徴とする請求項5記載の表示パネ
ル。 - 【請求項8】1つの光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光を第1の光路と第2の光路
に分離する光分離手段と、 前記第1および第2の光路に配置され、かつ、前記光分
離手段と光学的に結合された光散乱状態の変化として光
学像を形成する第1の光変調手段および第2の光変調手
段と、 前記第1および第2の光変調手段の光出射面に光学的に
結合された第1および第2の光学部品と、 前記光変調手段が形成した光学像を投写する投写手段と
を具備することを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項9】1つの光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光をP偏光の光路とS偏光の
光路に分離する偏光分離手段と、 前記P偏光の光路に配置され、かつ、前記偏光分離手段
と光学的に結合された光散乱状態の変化として光学像を
形成する第1の光変調手段と、 前記S偏光の光路に配置され、かつ前記偏光分離手段と
光学的に結合された光散乱状態の変化として光学像を形
成する第2の光変調手段と、 前記第1および第2の光変調手段と光学的に結合された
第1および第2の光学部品と、 前記光変調手段が形成した光学像を投写する投写手段と
を具備することを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項10】1つの光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光をP偏光の光路とS偏光の
光路に分離する第1の偏光分離手段と、 前記P偏光の光路に配置され、かつ前記偏光分離手段と
光学的に結合された、光散乱状態の変化として光学像を
形成する第1の光変調手段と、 前記S偏光の光路に配置され、かつ前記偏光分離手段と
光学的に結合された、光散乱状態の変化として光学像を
形成する第2の光変調手段と、 前記第1の光変調手段と光学的に結合された第1の光学
部品と、前記第2の光変調手段と光学的に結合された第
2の光学部品と、 前記第1および第2の光変調手段からの出射光を1つの
光路に合成する第2の偏光分離手段と、 前記合成された光路の光を投写する投写手段とを具備す
ることを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項11】光変調手段は、複数の画素電極と、前記
画素電極に接続されたスイッチング素子とがマトリック
ス状に配置された第1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記対向電極と画素電極間に挟持された光散乱状態の変
化として光学像を形成する光変調層と、 前記画素電極位置に対応した位置に形成されたカラーフ
ィルタとを具備することを特徴とする請求項8、9また
は10記載の投写型表示装置。 - 【請求項12】カラーフィルタは画素電極に接して形成
されていることを特徴とする請求項11記載の投写型表
示装置。 - 【請求項13】光変調層は高分子分散液晶からなること
を特徴とする請求項11記載の投写型表示装置。 - 【請求項14】光学部品は透明板であり、投写手段が集
光する光が通過する領域以外の部分に光吸収膜が形成さ
れていることを特徴とする請求項8、9または10記載
の投写型表示装置。 - 【請求項15】光学部品は透明板であり、投写手段が集
光する光が通過する領域以外の部分に光吸収膜が形成さ
れ、光変調手段の表示領域の最大径をd、透明板の屈折
率をnとしたとき、前記透明板の厚みtは次式の条件を
満足することを特徴とする請求項8、9または10記載
の投写型表示装置。 【数1】 - 【請求項16】光学部品は凹レンズであることを特徴と
する請求項8、9または10記載の投写型表示装置。 - 【請求項17】光学部品は、凹レンズと前記凹レンズに
近接して配置された凸レンズの構成であることを特徴と
する請求項8、9または10記載の投写型表示装置。 - 【請求項18】光変調手段の光出射面から投写手段との
光路に偏光板または偏光フィルムが配置されていること
を特徴とする請求項9記載の投写型表示装置。 - 【請求項19】スイッチング素子上に遮光手段が形成さ
れていることを特徴とする請求項11記載の投写型表示
装置。 - 【請求項20】光変調手段はモザイク状のカラーフィル
タを具備していることを特徴とする請求項8、9または
10記載の投写型表示装置。 - 【請求項21】1つの光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光を第1の光路と第2の光路
に分離する光分離手段と、 前記第1および第2の光路に配置され、かつ前記光分離
手段と光学的に結合された第1および第2の光変調手段
と、 前記光変調手段を駆動する駆動手段と、 前記第1および第2の光変調手段が形成した第1および
第2の光学像を略同一位置に投写する投写手段とを具備
し、 前記光変調手段は赤色、緑色および青色の3原色のモザ
イク状のカラーフィルタを具備して光散乱状態の変化と
して光学像を形成し、 投写された第1の光学像の任意の第1の画素の色と、前
記画素位置に投写される第2の光学像の第2画素の色と
が異なっていることを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項22】駆動手段により第1の画素に書き込まれ
る映像信号の位相と、第2の画素の書き込まれる映像信
号の位相とが逆極性であることを特徴とする請求項21
記載の投写型表示装置。 - 【請求項23】第1の光学像と第2の光学像とが一画素
または半画素ずれた位置に投写されることを特徴とする
請求項21記載の投写型表示装置。 - 【請求項24】第1および第2の光変調手段は高分子分
散液晶パネルであることを特徴とする請求項21記載の
投写型表示装置。 - 【請求項25】第1の光変調手段のカラーフィルタの色
配置と、第2の光変調手段のカラーフィルタの色配置と
が異なることを特徴とする請求項21記載の投写型表示
装置。 - 【請求項26】第1および第2の光学像は一画素列以上
ずらせて同一面上に投写され、かつ第1および第2の光
変調手段は一カラム反転駆動方式で駆動されていること
を特徴とする請求項8、9、10または11記載の投写
型表示装置。 - 【請求項27】第1および第2の光学像は一画素行以上
ずらせて同一面上に投写され、かつ第1および第2の光
変調手段は一ライン反転駆動方式で駆動されていること
を特徴とする請求項8、9、10または11記載の表示
装置。 - 【請求項28】画素電極に接してカラーフィルタが形成
されていることを特徴とする請求項11記載の投写型表
示装置。
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US6697137B2 (en) | 2000-05-15 | 2004-02-24 | Hitachi, Ltd. | Liquid crystal display device |
JP2011070103A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Casio Computer Co Ltd | 液晶表示素子 |
KR101031988B1 (ko) * | 2002-12-04 | 2011-05-02 | 톰슨 라이센싱 | 2단 프로젝터 아키텍처 |
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KR101498055B1 (ko) * | 2008-11-18 | 2015-03-03 | 엘지전자 주식회사 | 액정 프로젝터 |
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- 1994-12-27 JP JP32494494A patent/JP3257311B2/ja not_active Expired - Fee Related
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