JPH07233767A - 液体噴射弁 - Google Patents

液体噴射弁

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JPH07233767A
JPH07233767A JP4670394A JP4670394A JPH07233767A JP H07233767 A JPH07233767 A JP H07233767A JP 4670394 A JP4670394 A JP 4670394A JP 4670394 A JP4670394 A JP 4670394A JP H07233767 A JPH07233767 A JP H07233767A
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fuel
injection valve
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hole
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Takeshi Naito
健 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各噴射孔の口径を所定の比率をもって違える
ことにより、燃料の衝突時に生じる共振現象を利用して
微粒化を促進する。 【構成】 噴射弁本体1の先端に装着されたノズル部材
11には、一方の噴射孔12と他方の噴射孔13とが穿
設されている。この一方の噴射孔12は、大きな口径D
1を有し、その噴射軸線X1−X1が燃料噴射弁の軸線O
−Oに対して角度θ1だけ傾斜している。また、他方の
噴射孔13は、小さな口径D2を有し、その噴射軸線X2
−X2が軸線O−Oに対して角度θ2だけ傾斜している。
そして、これら各噴射孔12,13は、その口径比αが
1.25〜3.50の範囲となるように設定されてい
る。これにより、交差点CPで衝突する燃料に共振現象
を発生させて微粒化を促進することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関の気筒
に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁等に用いられる液体
噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関には、例えば実開平4
−105967号公報等に記載されている如く、液体噴
射弁としての燃料噴射弁が設けられている。この種の燃
料噴射弁は、ケーシングと、ケーシング内に摺動可能に
配設され、先端の噴孔を開閉するニードル弁等の弁体
と、この弁体を弁ばねのばね力に抗して吸引する電磁ア
クチュエータと、ケーシングの先端に設けられ、前記噴
孔に連通する複数の噴射孔が形成されたノズル部材(ノ
ズルアダプタ)とを備えて構成されている。
【0003】そして、この燃料噴射弁は、コントロール
ユニットからの液体噴射信号に応じて、所定の燃料を吸
気ポートに向けて噴射するようになっている。
【0004】ところで、燃料噴射弁から噴射された燃料
は、混合気となって燃焼室に供給されるため、燃焼状態
の安定化等の見地から噴射燃料の粒径は小さい方が、す
なわち微粒化されている方が好ましい。従って、前記公
報には、ノズル部材の噴射孔に微粒化促進用の空気(ア
シストエア)を供給し、このアシストエアによって微粒
化した燃料を噴射するようになっている。
【0005】一方、このようなアシストエアに頼らず、
燃料同士を互いに衝突させて微粒化を行う燃料噴射弁も
知られている。図19に基づいて概説すれば、噴射弁本
体の一部を構成する筒状のケーシング100の先端に
は、ノズル部材200が液密に装着されており、このノ
ズル部材200には、一方の噴射孔300と他方の噴射
孔400の2つの噴射孔が形成されている。
【0006】これら各噴射孔300,400は、その各
噴射軸線X1−X1,X2−X2が燃料噴射弁の軸線O−O
から所定角度θだけ傾斜するように穿設され、これによ
り、各噴射孔300,400から噴射された燃料は、燃
料噴射弁の軸線O−O上の点CPで交差し、互いに衝突
することにより、燃料自身で微粒化を行うようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た液体衝突式の噴射弁では、単に、各噴射孔300,4
00の口径寸法Dを等しく形成するに過ぎないため、液
体の微粒化性能が十分に発揮されていなかった。
【0008】本発明は従来技術の問題に鑑みてなされた
もので、その主たる目的は液体の衝突による微粒化性能
を向上させることにある。また、本発明の他の目的は微
粒化液体を所望の方向に高精度で噴射させ、噴射の指向
性を高めることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、液体
衝突時の現象に対する独自の知見に基づき、液体の衝突
による微粒化性能を向上することとした。すなわち、本
発明に係る液体噴射弁の構成は、先端側の噴孔を弁体に
よって開閉する噴射弁本体と、この噴射弁本体の先端側
に設けられ、前記噴孔に連通する一対の噴射孔を有する
ノズル部材とを備えた液体噴射弁において、前記各噴射
孔からそれぞれ噴射された液体が互いに衝突するように
該各噴射孔の噴射軸線を設定するとともに、各噴射孔出
口部の断面積の平方根の比が1.25〜3.50の範囲
となるように設定したことを特徴としている。
【0010】また、請求項2の構成では、先端側の噴孔
を弁体によって開閉する噴射弁本体と、この噴射弁本体
の先端側に設けられ、前記噴孔に連通する一対の噴射孔
を有するノズル部材とを備えた液体噴射弁において、前
記各噴射孔からそれぞれ噴射された液体が互いに衝突す
るように該各噴射孔の噴射軸線を設定するとともに、か
つ、各噴射孔の断面を非円形状に形成し、さらに、各噴
射孔出口部の断面積の平方根の比が1.25〜3.50
の範囲となるように設定したことを特徴としている。
【0011】さらに、前記各噴射孔から噴射された液体
の衝突部近傍に向けてアシストエアを供給する構成とす
るのが好ましい。
【0012】
【作用】噴射された液体が互いに衝突するように配設さ
れた噴射孔出口部の断面積の平方根の比を1.25〜
3.50の範囲に設定すれば、各噴射孔から噴射された
燃料が衝突するときに、衝突面積を確保しつつ強い共振
現象を発生させることができるため、微粒化が促進され
る。
【0013】また、各噴射孔を非円形状とし、この各噴
射孔出口部の断面積の平方根の比を1.25〜3.50
の範囲に設定すれば、微粒化しつつ噴霧の指向性を持た
せることができる。
【0014】さらに、各噴射孔から噴射された液体の衝
突部近傍に向けてアシストエアを供給することにより、
一層微粒化を促進することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図18に基づ
き燃料噴射弁に適用した場合を例に挙げて詳述する。
【0016】まず、図1〜図5は本発明の第1の実施例
に係り、図1は液体噴射弁としての燃料噴射弁の要部を
拡大して示す断面図であって、噴射弁本体1は、吸気通
路の途中に吸気ポート(いずれも図示せず)を臨んで取
り付けられている。この噴射弁本体1の一部を構成する
段付筒状のケーシング2内には、コイル等からなる電磁
アクチュエータ3がヨーク4を介して取り付けられ、こ
の電磁アクチュエータ3の内周側中空部には、磁性材料
から略円柱状に形成されたコア5が設けられている。
【0017】ケーシング2内には磁性材料から形成され
た略半球状の弁体6が配設されている。この弁体6の両
側には弾性を有する薄肉な支持部6Aが一体的に形成さ
れ、各支持部6Aの端部はヨーク4とケーシング2との
間で挾持固定されている。また、この弁体6は、コイル
スプリング7及び板ばね8によって常時閉弁方向に付勢
されている。そして、図示せぬコントロールユニットか
らの制御信号によって電磁アクチュエータ3が励磁され
ることにより、弁体6はコア5に吸引され、ばね力に抗
して開弁するようになっている。
【0018】ケーシング2の一端側(先端側)には、弁
体6が離着座するための弁座部9が径方向内向きに突出
して形成されている。この弁座部9に弁体6が着座する
ことにより、噴孔9Aが閉塞されて、燃料供給配管(図
示せず)からの燃料が溜まる燃料溜まり10と後述のノ
ズル部材11とが隔離されるようになっている。
【0019】ノズル部材11は、ケーシング2の一端側
を施蓋して液密に装着されており、互いに口径の異なる
一方の噴射孔12,他方の噴射孔13がそれぞれ斜めに
穿設されている。
【0020】すなわち、図2,図3にも示す如く、一方
の噴射孔12は、その出口部12aが口径寸法D1を有
する大円状に形成され、その軸線X1−X1が燃料噴射弁
の軸線O−Oに対して所定角度θ1だけ傾斜するように
穿設されている。また、他方の噴射孔13は、その出口
部13aが口径寸法D2を有する小円状に形成され、そ
の軸線X2−X2が前記軸線O−Oに対して所定角度θ2
だけ傾斜するように穿設されている。ここで、前記燃料
噴射弁の軸線O−Oは、弁体6の開閉方向と略一致す
る。
【0021】これにより、各噴射孔12,13の噴射軸
線X1−X1,X2−X2は軸線O−O上の点CPで交差
し、この交差点CPで各噴射孔12,13から噴射され
た燃料が衝突するようになっている。なお、各噴射軸線
1−X1,X2−X2が同一平面上の一点で交差せず、軸
間距離がある場合でも、噴射された液体が互いに衝突す
るように各噴射孔12,13を設けることも可能であ
る。
【0022】そして、これら一方の噴射孔12と他方の
噴射孔13とは、その出口部12a,13aの断面積S
1,S2の正の平方根の比α(α=(S11/2/(S2
1/2)が、後述する理由により1.25〜3.50の範
囲内の値となるように予め設定されている。なお、本実
施例では、この上述した断面積の平方根比たる口径比α
が約1.5となるように設定されている。
【0023】なお、14は燃料噴射弁を吸気通路に取り
付けるための取付ステーを示す。
【0024】次に、本実施例の作用について説明する。
【0025】まず、本発明をなすにあたり、独自に知見
された各噴射孔12,13の出口部12a,13aの断
面積の平方根の比(以下、「口径比α」という)と共振
との関係等について図4を参照しつつ説明する。
【0026】すなわち、図4は口径比αと非線形的な引
き込み現象である共振との相関関係を示す特性図であっ
て、口径比αを1〜4.5の範囲で変化させると、衝突
時に生じる共振の強さに非線形的変化を生じることが知
見された。
【0027】具体的には、口径比αを「1.25」に上
げると、共振の強さが従来技術と同程度以上のレベルに
上昇し、口径比αが「1.5付近」になると共振の強さ
は最大レベルに達する。そして、さらに口径比αを上げ
ると共振の強さは徐々に小さくなり、口径比αが「3.
5」になると共振の強さは再び従来技術と同程度のレベ
ルとなる。
【0028】従って、口径比αを「1.25〜3.5
0」に設定すれば、従来技術よりも強い共振を得られる
ことが理解でき、この強い共振現象を利用して燃料の微
粒化を図ることができる。
【0029】一方、図5は、独自に知見された口径比α
と各燃料の衝突面積との関係を示す特性図であって、口
径比αを「1」から上げていくと、これに伴って燃料の
衝突面積の割合が2次曲線的,指数関数的に低下する。
【0030】すなわち、口径比αが「3.5」を越える
と、衝突しない部分の面積割合が大きくなって(約90
%以上)、片方の噴霧が他方を貫通してしまい、微粒化
しなくなる。
【0031】従って、口径比αを「3.5」を越えて設
定しても、口径比αが「1」のときよりも強い共振は得
られず、微粒化を図れないばかりか、燃料の衝突面積の
割合がβ2に低下するため、両者の相乗効果として得ら
れる微粒化燃料の総量は、結果的に減少する。
【0032】一方、口径比αが「1.25」の場合は、
衝突面積の割合がβ1となって低下するものの、その低
下率は小さい。
【0033】そこで、本発明では、口径比αの値として
「1.25〜3.50」の範囲に限定している。
【0034】これにより、コントロールユニットからの
制御信号によって電磁アクチュエータ3が励磁され、弁
体6をコア5に吸引すると、燃料溜まり10内の燃料
は、弁座部9の噴孔9Aを介して各噴射孔12,13に
流入し、該各噴射孔12,13を介して外部にそれぞれ
噴射される。そして、これら各噴射燃料は、各軸線O−
O,X1−X1,X2−X2が交差する交差点CPで合流
し、斜め方向から互いに衝突する。そして、この燃料は
上述した共振現象によって微粒化された後、吸入空気と
ともに吸気ポートに運ばれる。
【0035】このように構成される本実施例によれば、
独自に知見した事実に基づいて、各噴射孔12,13の
出口部12a,13aの口径比αを1.25〜3.50
の範囲内に設定する構成としたため、各噴射孔12,1
3から噴射された燃料の衝突時に、共振現象を発生させ
て微粒化を向上することができる。
【0036】次に、図6に基づき本発明の第2の実施例
について説明する。なお、本実施例では上述した第1の
実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。本実施例の特徴とするところ
は、各噴射孔21,22の断面形状を非円形状としての
一例である楕円形状に形成した点にある。
【0037】すなわち、一方の噴射孔21,他方の噴射
孔22は、図示を省略しているが、第1の実施例で述べ
た各噴射孔12,13と同様に、その軸線X1−X1,X
2−X2が所定の角度θ1,θ2だけ燃料噴射弁の軸線O−
Oに対してそれぞれ傾斜している。
【0038】そして、各噴射孔21,22の出口部21
a,22aは、その断面形状が非円形の楕円形状に形成
され、両出口部21a,22aの断面積の平方根の比が
本実施例における口径比α(α=(S211/2
(S221/2)となり、この口径比αは1.25〜3.
50の範囲に設定されている。なお、図中のDL1,D
2は楕円の長径寸法を示し、DS1,DS2は楕円の短
径寸法を示す。
【0039】このように構成される本実施例でも、前記
第1の実施例とほぼ同様の効果を奏する。これに加え
て、本実施例では、各噴射孔21,22の断面形状を楕
円形状に形成する構成としたため、燃料の噴霧に指向性
を持たせることができる。この結果、種々の吸気ポート
の形状に対応した最適な方向に向けて微粒化燃料を供給
することができ、燃料が吸気ポートの内壁に付着して壁
膜流が生じるのを未然に防止することができる。なお、
非円形状としては楕円に限らず、三角形状、長方形状等
の他の形状でもよい。また、各噴射孔21,22の向
き、すなわち本実施例における楕円の長径方向の向き
は、図6に示す状態に限らず、互いに向きを違えて形成
してもよい。
【0040】次に、図7に基づき本発明の第3の実施例
を説明する。なお、本実施例では前記第1の実施例と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0041】すなわち、本実施例では、各噴射孔12,
13から噴射された燃料が衝突する交差点CPの前後付
近に、アシストエアを供給することを特徴としている。
弁座部材9の一端側を若干延長して設けられた筒部9A
には、エア噴射孔31が形成され、このエア噴射孔31
の流出側は交差点CPに向けて開口し、エア噴射孔31
の流入側はエア供給通路32を介して吸気通路に連通し
ている。そして、このエア噴射孔31は、燃料の衝突点
たる交差点CPを狙ってアシストエアを噴出させるよう
になっている。なお、アシストエアの噴出方向は図中に
示す横方向に限らず、斜め上側から液体の噴霧方向に沿
って噴出させてもよい。また、エア噴射孔31に対向す
る他のエア噴射孔を設け、アシストエアを一方の噴射孔
12側からだけでなく、他方の噴射孔13側からも噴出
させてもよい。
【0042】このように構成される本実施例でも、上述
した第1の実施例とほぼ同様の効果を得ることができ
る。これに加えて、本実施例では、アシストエアをも用
いる構成としたため、より一層の微粒化を促進すること
ができる。
【0043】また、図8,図9は本発明の第4の実施例
を示し、本実施例の如く、第1の実施例にアシストエア
を加え、さらに噴霧を衝突壁Yに衝突させた後に、第2
の噴射孔A,Bから噴射させることも可能であり、これ
によれば、一層燃料を微粒化することができる。なお、
この第2の噴射孔A,Bは、各噴射孔12,13の延長
線上(噴射軸線上)に略一致して設けられ、その断面積
は各噴射孔12,13よりも大きくなっている。
【0044】次に、図10に基づいて本発明の第5の実
施例を説明する。なお、本実施例では上述した第1の実
施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0045】本実施例による一方の噴射孔41,他方の
噴射孔42は、第1の実施例で述べた各噴射孔12,1
3と同様に、その噴射軸線X1−X1,X2−X2が燃料噴
射弁の軸線O−Oに対して所定角度θ1,θ2だけ傾斜し
ている。また、一方の噴射孔41は口径D1を有する大
円筒状に形成され、他方の噴射孔42は小さい口径D2
を有する小円穴部42Aと前記口径D1に略等しい口径
3を有する大円穴部42Bとから段付筒状に形成され
ている。そして、本実施例による口径比αは、一方の噴
射孔41の出口部41aの断面積と他方の噴射孔42の
小径穴部42Aの出口部42aの断面積との比によって
定義されている。なお、図中のD1,D2は口径を示す。
【0046】このように構成される本実施例でも上述し
た第1の実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
これに加えて、本実施例では、他方の噴射孔42を小径
穴部42Aと、一方の噴射孔41と略等しい口径の大径
穴部42Bとから段付筒状に形成したため、各噴射孔4
1,42から噴射される燃料流量を略等しくすることが
でき、燃料噴射方向の自由度を向上することができる。
【0047】また、図11,12に示す第6の実施例の
如く、各噴射孔12,13の断面積が軸線方向に変化す
るものにも適用でき、この場合も各出口部12a,13
aの断面積の平方根の比たる口径比αを1.25〜3.
50の範囲に設定することにより、微粒化を促進でき
る。なお、この場合には、特に、各噴射孔12,13の
加工が容易になるという効果が得られる。
【0048】さらに、図13,図14に示す第7の実施
例では、第1の実施例における一対の噴射孔12,13
に加えて、別の一対の噴射孔52,53を設けている。
本実施例では、一方の噴射孔12,13の噴射軸線の交
点と他方の噴射孔52,53の噴射軸線の交点とを互い
にずらすことにより、燃料の噴射方向を2方向に分ける
ことができる。なお、この場合も、各出口部12a,1
3aの断面積S1,S2の平方根の比と、各出口部52
a,53aの断面積S52,S53の平方根の比とは、とも
に1.25〜3.50の範囲にそれぞれ設定されてい
る。
【0049】次に、図15,図16は本発明の第8の実
施例を示す。なお、本実施例では、上述した図1〜図5
に示す第1の実施例,図8及び図9に示す第4の実施例
と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略
する。本実施例の特徴は、噴射燃料の交差点CPを衝突
壁Yの内面に近接あるいは実質的に一致させたことにあ
る。
【0050】すなわち、各噴射孔12,13からそれぞ
れ噴射された燃料は、筒部9Aを施蓋する衝突壁Yの内
面中央上に位置する交差点CPで衝突する。これによ
り、燃料同士が衝突して微粒化されると略同時に、これ
ら燃料は衝突壁Yにも直接衝突するため、さらに微粒化
される。また、これに加えてエア噴射孔31からのアシ
ストエアによっても、燃料の微粒化が促進されるように
なっている。ここで、このアシストエアは、衝突壁Yの
内面中央上の交差点CPを指向しているため、衝突壁Y
の内面に付着した燃料も、ただちに微粒化されてしま
い、壁膜流が生じることはない。
【0051】そして、このように略同時に行われる3段
階あるいは3重の微粒化プロセスにより、十分に微粒化
された燃料は、衝突壁Yに穿設された第2の噴射孔A,
Bを介して吸気ポートに送り込まれる。従って、図9に
示す前記第4の実施例とは異なり、各第2の噴射孔A,
Bの軸線を各第1の噴射孔12,13の噴射軸線X1
1,X2−X2に一致させる必要はない。
【0052】このように構成される本実施例でも、上述
した第1,第4の実施例と同様の効果を得ることができ
る。これに加えて、本実施例では、燃料の交差点CPを
衝突壁Yの内面中央上に位置させたため、燃料同士の衝
突による微粒化と、燃料が直接衝突壁Yに衝突すること
による微粒化とを実現することができ、第4の実施例よ
りも一層効果的に微粒化を行うことができる。また、こ
の交差点CPを狙うアシストエアも設けたため、アシス
トエアによる第3の微粒化を行うことができ、衝突壁Y
に燃料が付着するのを防止することもできる。さらに、
本実施例では、第4の実施例とは異なり、各第1の噴射
孔12,13の噴射軸線X1−X1,X2−X2と、各第2
の噴射孔A,Bの軸線とによって、最終的な噴射方向が
決定されるため、噴射方向の自由度が増し、吸気ポート
の形状や燃料噴射弁の取付位置等に応じた最適な噴射方
向を容易に得ることができ、使い勝手が向上する。
【0053】次に、図17,図18は本発明の第9の実
施例を示す。本実施例の特徴は、各噴射孔62,63の
出口部62a,63aを、噴射軸線X1−X1,X2−X2
に対して直交させたことにある。
【0054】すなわち、弁座部材9に装着されたノズル
部材61には、一方の噴射孔62,他方の噴射孔63が
斜めに穿設され、これら各噴射孔62,63の各出口部
62a,62aの断面積の平方根の比たる口径比αも、
1.25〜3.50の範囲に設定されている。また、本
実施例による噴射孔62,63の出口部62a,63a
の開口面が各噴射軸線X1−X1,X2−X2に対して垂直
となるように、ノズル部材61の略中央部には、上方に
向けて窪む凹部51aが形成されている。
【0055】このように構成される本実施例でも、上述
した第1の実施例と同様の効果を奏する。これに加え
て、本実施例では、各噴射孔62,63の出口部62
a,63aの開口面を、噴射軸線X1−X1,X2−X2
対して垂直に配置する構成を採用したため、微粒化燃料
の噴射方向をより一層精度よく設定することができる。
【0056】なお、前記各実施例では、燃料噴射弁に用
いる場合を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば
液体としての塗料を噴射する塗料弁等にも適用できる。
【0057】また、前記各実施例で詳述した噴射孔の断
面形状、アシストエア、衝突壁、噴射孔の数等の組み合
わせは、前記実施例に限られるものではなく、種々の組
み合わせが可能である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係る液体噴
射弁によれば、各噴射孔から噴射された液体が衝突する
ときに生じる共振現象を有効利用して、液体の微粒化を
促進することができる。
【0059】また、各噴射孔の断面形状を非円形状とし
たため、液体の噴霧方向に指向性を持たせることがで
き、最適な方向に向けて液体を噴射することができる。
【0060】さらに、アシストエアをも補助的に供給す
る構成としたため、液体の微粒化を一層促進することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を示す断面図。
【図2】図1中の噴射孔等を拡大して示す断面図。
【図3】ノズル部材を下側から拡大してみた平面図。
【図4】口径比と共振の強さとの関係を示す特性図。
【図5】口径比と燃料の衝突面積の割合との関係を示す
特性図。
【図6】本発明の第2の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を示す図3と同様の平面図。
【図7】本発明の第3の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を示す図2と同様の断面図。
【図8】本発明の第4の実施例に係る燃料噴射弁のノズ
ル部材の平面図。
【図9】第4の実施例に係る燃料噴射弁の要部を示す断
面図。
【図10】本発明の第5の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を示す図2と同様の断面図。
【図11】本発明の第6の実施例に係る燃料噴射弁のノ
ズル部材の平面図。
【図12】第6の実施例に係る燃料噴射弁の要部断面
図。
【図13】本発明の第7の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を示す断面図。
【図14】第7の実施例に係るノズル部材の平面図。
【図15】本発明の第8の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を示す断面図。
【図16】第8の実施例に係るノズル部材の平面図。
【図17】本発明の第9の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を示す断面図。
【図18】第9の実施例に係るノズル部材の平面図。
【図19】従来技術による燃料噴射弁の要部を示す断面
図。
【符号の説明】
1…噴射弁本体 6…弁体 11,61…ノズル部材 12,21,41,52,62…一方の噴射孔 13,22,42,53,63…他方の噴射孔 32…エア噴射孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 61/18 360 J 69/00 310 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側の噴孔を弁体によって開閉する噴
    射弁本体と、この噴射弁本体の先端側に設けられ、前記
    噴孔に連通する一対の噴射孔を有するノズル部材とを備
    えた液体噴射弁において、 前記各噴射孔からそれぞれ噴射された液体が互いに衝突
    するように該各噴射孔の噴射軸線を設定するとともに、 各噴射孔出口部の断面積の平方根の比が1.25〜3.
    50の範囲となるように設定したことを特徴とする液体
    噴射弁。
  2. 【請求項2】 先端側の噴孔を弁体によって開閉する噴
    射弁本体と、この噴射弁本体の先端側に設けられ、前記
    噴孔に連通する一対の噴射孔を有するノズル部材とを備
    えた液体噴射弁において、 前記各噴射孔からそれぞれ噴射された液体が互いに衝突
    するように該各噴射孔の噴射軸線を設定するとともに、 かつ、各噴射孔の断面を非円形状に形成し、 さらに、各噴射孔出口部の断面積の平方根の比が1.2
    5〜3.50の範囲となるように設定したことを特徴と
    する液体噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記各噴射孔から噴射された液体の衝突
    部近傍に向けてアシストエアを供給する構成としたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射
    弁。
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