JPH07233152A - インダン誘導体、その製法及びその合成中間体 - Google Patents

インダン誘導体、その製法及びその合成中間体

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JPH07233152A
JPH07233152A JP32197994A JP32197994A JPH07233152A JP H07233152 A JPH07233152 A JP H07233152A JP 32197994 A JP32197994 A JP 32197994A JP 32197994 A JP32197994 A JP 32197994A JP H07233152 A JPH07233152 A JP H07233152A
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道久 谷藤
Nobuaki Nishiyama
信右 西山
Fumikazu Okumura
文和 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕 【化14】 (式中、R1 は低級アルキル基又は低級アルケニル基
等、R2 は水素原子又は低級アルキル基、Aは低級アル
キレン基を表す。)で示されるインダン誘導体。 【効果】 この化合物は、優れたエンドトキシンショッ
ク保護作用及び/又は腎炎治療作用を有するため、例え
ば、グラム陰性菌の重症感染症患者に発症するエンドト
キシンショックの予防・治療薬又は腎炎の予防・治療薬
として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンドトキシンショッ
ク保護作用及び/又は腎炎治療作用を有する新規インダ
ン誘導体、その製法及びその合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−23853号には、6−
(2−ベンゼンスルホンアミド−インダン−5−イル)
−4,5−ジヒドロ−ピリダジン−3(2H)−オン等
のベンゼンスルホンアミドインダン化合物が抗血栓作用
を示していることが開示されている。また、WO92/
15558号には、6−〔2−〔(4−クロロフェニ
ル)スルホニルアミノメチル〕インダン−5−イル〕−
3−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロピリダジン
等のベンゼンスルホンアミノアルキルインダン化合物が
トロンボキサンA2 拮抗作用を有することが開示されて
いる。
【0003】一方、グラム陰性菌の重症感染症患者に発
症するエンドトキシンショックの治療薬として、従来、
ステロイドホルモン、アプロチニン(プロテアーゼ阻害
薬)、ドブタミン(強心薬)等が用いられている。
【0004】また、腎炎の治療薬として、従来、プレド
ニゾロン (ステロイド剤)、シクロフォスファミド (免
疫抑制剤)、ジピリダモール、ジラゼプ (抗血小板
薬)、ヘパリン (抗凝固剤)等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れたエン
ドトキシンショック保護作用及び/又は腎炎治療作用を
有する新規インダン誘導体、その製法及びその合成中間
体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【0007】
【化7】
【0008】(式中、R1 は低級アルキル基、低級アル
ケニル基又は異項原子として窒素原子を含み置換基を有
していてもよい単環式複素芳香環式基、R2 は水素原子
又は低級アルキル基、Aは低級アルキレン基を表す。)
で示されるインダン誘導体、その薬理的に許容し得る塩
及びその製法である。
【0009】本発明の目的物〔I〕において、異項原子
として窒素原子を含み置換基を有していてもよい単環式
複素芳香環式基としては、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基等の低級アルキル基;ハロゲノ低級アルキル
基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の低級ア
ルコキシ基;メチルチオ基等の低級アルキルチオ基;水
酸基;メルカプト基;シアノ基;アミノ基;置換アミノ
基(例えば、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキ
ルアミノ基、アシルアミノ基);ハロゲン原子;カルボ
キシ基;メトキシカルボニル基等の低級アルコキシカル
ボニル基;低級アルキルカルボニルオキシ基;低級アル
キルカルボニル基;カルバモイル基;ジ低級アルキルカ
ルバモイル基;及びフェノキシ基から選ばれる1〜4個
の基で置換されていてもよいピリジル基等があげられ
る。
【0010】好ましい化合物としては、一般式〔I〕に
おいてR1 が炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基又は
ピリジル基、R2 が水素原子又は炭素数1〜6のアルキ
ル基、Aが炭素数1〜4のアルキレン基である化合物が
あげられる。
【0011】より好ましい化合物としてはR1 がビニル
基、R2 が水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、A
が炭素数1〜4のアルキレン基である化合物があげられ
る。
【0012】本発明の目的物〔I〕には、不斉炭素原子
に基づく2種の光学異性体が存在するが、本発明はこれ
ら光学異性体及びそれらの混合物のいずれをも含むもの
である。
【0013】本発明の目的物〔I〕は、遊離の形でもま
たその薬理的に許容しうる塩の形でも医薬用途に用いる
ことができる。薬理的に許容しうる塩としては、塩酸
塩、リン酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩又は酢酸塩、
コハク酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機
酸塩があげられる。
【0014】本発明の目的物〔I〕は、経口的にも非経
口的にも投与することができ、経口もしくは非経口投与
に適した賦形剤と混合し、医薬製剤として用いることが
できる。また医薬製剤は、錠剤、カプセル剤、散剤の如
き固形製剤であってもよく、溶液、懸濁液、乳液の如き
液体製剤であってもよい。更に非経口投与する場合に
は、注射剤の形で用いることができる。
【0015】投与量は、患者の年齢・体重・状態あるい
は疾患の程度により異なるが、通常1日当たりの投与量
は、経口投与の場合には、1〜300mg/kg、とり
わけ3〜100mg/kg、非経口投与の場合には、
0.01〜50mg/kg、とりわけ0.1〜20mg
/kgであるのが好ましい。
【0016】本発明によれば、目的物〔I〕は、 (A)法:一般式〔II〕
【0017】
【化8】
【0018】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアミン化合物又はその塩と、一般式
〔III〕
【0019】
【化9】
【0020】(式中、Xは反応性残基を表し、他の記号
は前記と同一意味を有する。)で示されるスルホン酸化
合物とを反応させるか、 (B)法:一般式〔IV〕
【0021】
【化10】
【0022】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を酸化することにより製造する
ことができる。
【0023】スルホン酸化合物〔III〕の反応性残基
(X)としては、求核的に脱離する基、例えば、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ
基、ベンゼンスルホニルオキシ基、低級アルキル基置換
ベンゼンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスル
ホニルオキシ基等があげられる。
【0024】アミン化合物〔II〕の塩としては、例え
ば、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸との塩、コハ
ク酸、フマル酸などの有機酸との塩を使用することがで
きる。
【0025】(A)法:アミン化合物〔II〕又はその
塩とスルホン酸化合物〔III〕との反応は、常法に従
い実施することができる。
【0026】例えば、アミン化合物〔II〕又はその塩
とスルホン酸化合物〔III〕との反応は、溶媒中で、
必要により脱酸剤の存在下に実施することができる。溶
媒としては、反応に悪影響を及ぼさない不活性溶媒であ
ればよく、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン等のハロゲン系溶媒、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン等の
エーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
媒、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン等の芳香族
アミン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の
アミド系溶媒、及びこれら溶媒の混合溶媒並びにこれら
溶媒と水との混合溶媒を好適に用いることができる。脱
酸剤としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等
の炭酸アルカリ金属、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素
アルカリ金属、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
水酸化アルカリ金属、トリエチルアミン、トリブチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン等のトリ低級アルキ
ルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5
−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ
カ−7−エン等の三級アミン類、ピリジン、ルチジン、
コリジン、ジメチルアニリン等の芳香族アミン類等をあ
げることができる。反応は、冷却下〜加熱下に実施する
ことができ、例えば−30℃〜150℃、とりわけ−1
0℃〜室温で好適に進行する。
【0027】(B)法:化合物〔IV〕の酸化は常法に
従って行うことができ、例えば、化合物〔IV〕を、適
当な溶媒中、塩基性条件下、3−ニトロベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムで処理するか、又は、臭化水素−酢酸溶
液中、酸性条件下、ジメチルスルホキシドを用いて酸化
還元的に反応させるか、あるいは、臭素、塩素などでハ
ロゲン化した後、脱ハロゲン化水素反応に付すことによ
り好適に実施することができる。
【0028】溶媒としては、水、酢酸、プロピオン酸、
トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸又は臭化水素−酢
酸溶液等を好適に用いることができる。
【0029】なお、本発明の反応において、原料化合物
〔II〕又は〔IV〕として光学活性体を用いれば、ラ
セミ化することなく対応する光学活性の目的物〔I〕を
得ることができる。
【0030】原料化合物〔II〕は、新規化合物であ
り、例えば一般式〔V〕
【0031】
【化11】
【0032】(式中、R21は水素原子又は低級アルキル
基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示
される化合物のアミノ基を必要に応じ保護した後、該化
合物に一般式〔VI〕
【0033】
【化12】
【0034】(式中、R3 はエステル残基、Zはハロゲ
ン原子を表す。)で示される化合物を反応させ、生成物
を、そのエステル残基及びアミノ基の保護基を除去した
後、ヒドラジンと反応させ、R21が水素原子のときはさ
らに所望によりそのアミノ基を例えば、対応するアルデ
ヒド化合物と、水素化ホウ素ナトリウム(NaB
4 )、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム〔Na
B(OCOCH3 3 H〕の如き適当な還元剤の存在下
で還元的アルキル化反応に付す等の方法でアルキル化し
て、一般式〔VII〕
【0035】
【化13】
【0036】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得、該化合物を、(B)法と
同様に酸化することにより製造することができる。
【0037】原料化合物〔IV〕は、化合物〔VII〕
と化合物〔III〕を(A)法と同様に反応させること
により製造することができる。
【0038】本明細書において、低級アルキル基とは、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペン
チル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素
数1〜6個のもの、好ましくは1〜4個のものを意味す
る。低級アルキレン基とは、例えばメチレン、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、
ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン等の
炭素数1〜10個のもの、好ましくは1〜6個のものを
意味する。低級アルケニル基とは、例えばビニル基、1
−プロペニル基、アリル基、1−メチルアリル基、1又
は2又は3−ブテニル基、1又は2又は3又は4−ペン
テニル基、1又は2又は3又は4又は5−ヘキセニル基
等の炭素数2〜7個のもの、好ましくは2〜5個のもの
を意味する。アシル基とは炭素数2〜7個のもの、好ま
しくは2〜4個のものを意味する。低級アルキル基、低
級アルキレン基、低級アルケニル基及びアシル基には、
直鎖及び分岐鎖のものが含まれる。
【0039】
【作用】
実験例 (ラット糸球体腎炎に対する作用)WKY系ラットより
得た腎糸球体基底膜画分をアジュバントとともに、家兎
に数回免疫し、その後全採血してネフロトキシン血清
(NTS)を得た。このNTSを生理食塩水で50倍に
希釈し、8週令の雄性WKYラットに体重1kgあたり
2.5mlを1回静注して腎炎を惹起させた。正常群に
は同量の生理的食塩水を静脈内投与した。
【0040】実験は1群を6匹とし、検体化合物を少量
のTween80(ナカライテスク社製)を用いて精製
水に懸濁し、30mg/kg/10mlの用量を、1日
2回、8日間連続経口投与した。正常群及び対照群には
同量の精製水を経口投与した。7日目にラットを代謝ケ
ージにいれ、24時間尿を採取して、スルホサリチル酸
法により尿中蛋白質濃度を測定し、蛋白排泄量(mg/
日)を求め、次式により蛋白排泄抑制率を計算した。
【0041】
【数1】
【0042】結果は第1表記載の通りである。第1表か
ら明らかな通り、検体投与群の蛋白排泄は、抑制率約6
1〜91%もの高率で抑制された。
【0043】
【表1】
【0044】
【実施例】
実施例1 2−アミノメチル−5−〔ピリダジン−3(2H)−オ
ン−6−イル〕インダン臭化水素酸塩3.22gを酢酸
エチル30mlとテトラヒドロフラン30mlの混液に
懸濁する。この懸濁液に、炭酸ナトリウム水溶液(5.
30g/水30ml)を加えた後、氷冷下、エタンスル
ホニルクロリド3.32gのテトラヒドロフラン10m
l溶液を加え、3時間撹拌する。酢酸エチル300ml
を加え、有機層を分取し、水洗、乾燥後、溶媒を留去す
る。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔クロ
ロホルム−メタノール(100:3)〕で精製して、2
−(エチルスルホニルアミノメチル)−5−〔ピリダジ
ン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン2.75g
を得る。m.p.:170−172℃。
【0045】実施例2−12 対応原料化合物を実施例1と同様に処理することによ
り、第2表記載の化合物を得る。
【0046】
【表2】
【0047】実施例13 2−(プロピルスルホニルアミノメチル)−5−〔4,
5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン−6−イ
ル〕インダン5.24gの酢酸60ml懸濁液に、30
%臭化水素−酢酸25ml、ジメチルスルホキシド1.
3mlを加え、室温で2時間撹はんする。イソプロピル
エーテル150mlを加え、析出する結晶をろ取し、次
いで水洗、乾燥後、メタノールから再結晶して、2−
(プロピルスルホニルアミノメチル)−5−〔ピリダジ
ン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン4.82g
を得る。本品の物理化学的性質は、実施例2のものと一
致した。
【0048】実施例14−18 対応原料化合物を実施例13と同様に処理することによ
り、第3表記載の化合物を得る。
【0049】
【表3】
【0050】実施例19−27 対応原料化合物を実施例1と同様に処理することによ
り、第4表記載の化合物を得る。
【0051】
【表4】
【0052】参考例1 (1)コハク酸モノメチルエステル48.3gのジクロ
ロエタン溶液(840ml)にオキザリルクロリド4
6.4g及びジメチルホルムアミド2滴を加え、室温で
5時間撹拌する。次いで、氷冷下、この反応混合物に2
−(アセチルアミノメチル)インダン34.6gのジク
ロロエタン溶液(280ml)及び無水塩化アルミニウ
ム97.6gを加える。1時間撹拌後、反応液を氷水中
に注ぐ。有機層を分取、水洗、乾燥後、溶媒を留去する
ことにより、2−(アセチルアミノメチル)−5−(3
−メトキシカルボニルプロピオニル)インダン51.8
gを得る。
【0053】m.p.:139−140℃ (2)本品51.8gを10規定塩酸(800ml)に
懸濁し、終夜加熱還流する。反応液を濃縮し、放冷後、
析出する結晶(48.5g)をろ取する。これを酢酸3
00mlに懸濁し、ヒドラジン1水和物30gを加え、
4時間加熱還流する。冷却後、ジエチルエーテルを加
え、析出する結晶をろ取する。得られた結晶を水に懸濁
し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9とした後、
クロロホルムで抽出する。有機層を水洗、乾燥後、溶媒
を留去する。残査をメタノールから再結晶することによ
り、2−アミノメチル−5−〔4,5−ジヒドロピリダ
ジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン35.3
gを得る。
【0054】m.p.:170−171℃ (3)本品4.90gを酢酸20mlに懸濁し、30%
臭化水素−酢酸50ml及びジメチルスルホキシド2.
8gを加え、3時間撹拌する。イソプロピルエーテル3
00mlを加え、析出する結晶をろ取する。得られた粗
結晶をメタノールから再結晶することにより、2−アミ
ノメチル−5−〔ピリダジン−3(2H)−オン−6−
イル〕インダン臭化水素酸塩5.11gを得る。
【0055】m.p.:>300℃ 参考例2 (1)2−〔2−(アセチルアミノ)エチル〕インダン
を参考例1−(1)と同様に処理することにより、2−
〔2−(アセチルアミノ)エチル〕−5−(3−メトキ
シカルボニルプロピオニル)インダンを得る。m.
p.:96−97℃。
【0056】(2)本品を参考例1−(2)と同様に処
理することにより、2−(2−アミノエチル)−5−
〔4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン−6
−イル〕インダンを得る。m.p.:189−190
℃。
【0057】(3)本品を参考例1−(3)と同様に処
理することにより、2−(2−アミノエチル)−5−
〔ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン
臭化水素酸塩を得る。m.p.:279−280℃(分
解)。
【0058】参考例3 (1)2−インダン酢酸エチルエステル19.34gの
トルエン200ml溶液に、−78℃冷却下、1.5M
の水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)のト
ルエン65ml溶液を加え、同温で1.5時間撹拌す
る。15%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、有機層を分
取し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー〔ヘキサン−酢酸エチル
(10:1)〕で精製して、2−インダンアセトアルデ
ヒド13.58gを得る。IR(neat)cm -1: 172
5、FAB−MS(m/Z):161 (MH+ ) 。
【0059】(2)63%水素化ナトリウム3.90g
をテトラヒドロフラン60mlに懸濁し、水冷下、ジエ
チルホスホノ酢酸エチルエステル22.8gのテトラヒ
ドロフラン100ml溶液を滴下し、同温で30分撹拌
する。該混合物に、2−インダンアセトアルデヒド1
3.58gのテトラヒドロフラン100ml溶液を滴下
し、同温で1時間撹拌後、更に室温で1時間撹拌する。
反応液を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。酢酸エ
チル層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー〔ヘキサン−酢酸エチル
(20:1)〕で精製して、2−インダンクロトン酸エ
チルエステル19.22gを得る。IR(neat)cm -1:
1700、1655、FAB−MS(m/Z):231(MH
+ ) 。
【0060】(3)本品19.22gのエタノール20
0ml溶液に10%パラジウム−炭素2.0gを加え、
室温、常圧で接触水素化を行う。1.5時間後、触媒を
除き、エタノールを留去して、2−インダン酪酸エチル
エステル19.24gを得るIR(neat)cm -1: 174
0、MS(m/Z):232(M+ ) 。
【0061】(4)本品19.21gのエタノール50
ml溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(5.15g/水
30ml)を加え、室温で1時間撹拌する。エタノール
を留去し、水層を10%塩酸で弱酸性として、酢酸エチ
ルで抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥を溶媒を留去
して、2−インダン酪酸16.87gを得る。m.p.
74−75℃。
【0062】(5)本品16.84gとオキザリルクロ
リド11.67gのテトラヒドロフラン200ml溶液
に、ジメチルホルムアミド3滴を加え、1.5時間撹拌
する。溶媒と過剰のオキザリルクロリドを留去する。残
渣をテトラヒドロフラン10mlに溶解し、氷冷化、2
8%アンモニア水溶液100ml中に滴下する。同温で
2時間撹拌し、生成した結晶をろ取し、水洗後、乾燥し
て、2−インダン酪酸アミド14.46gを得る。m.
p.116−118℃。
【0063】(6)水素化リチウムアルミニウム3.2
3gのテトラヒドロフラン200ml懸濁液に、氷冷
下、2−インダン酪酸アミド14.42gを加え、1.
5時間加熱還流する。冷却後、50%ロシェル塩水溶液
を加え、析出する不溶物をろ取する。ろ液を濃縮乾固す
る。残渣をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、塩化
水素−ジオキサンを加え、析出する結晶をろ取して、2
−(4−アミノブチル)インダン塩酸塩12.82gを
得る。m.p.184−186℃。
【0064】(7)本品12.74g、トリエチルアミ
ン13.91gのジクロロメタン100ml懸濁液に、
氷冷下、塩化アセチル5.42gのジクロロメタン20
ml溶液を滴下し、同温で1時間撹拌する。反応液を洗
浄、乾燥後、溶媒を留去する。得られた粗結晶を酢酸エ
チル−イソプロピルエーテルから再結晶して、2−(4
−アセチルアミノブチル)インダン12.0gを得る。
m.p.83−84℃。
【0065】(8)本品を参考例1−(1)と同様に処
理することにより、2−(4−アセチルアミノブチル)
−5−(3−メトキシカルボニルプロピオニル)インダ
ンを得る。m.p.:94−95℃。
【0066】(9)本品を参考例1−(2)と同様に処
理することにより、2−(4−アミノブチル)−5−
〔4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン−6
−イル〕インダンを得る。m.p.:153−155
℃。
【0067】(10)本品を参考例1−(3)と同様に
処理することにより、2−(4−アミノブチル)−5−
〔ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン
を得る。m.p.:279−281℃。
【0068】参考例4 (1)2−アミノメチル−5−〔4,5−ジヒドロピリ
ダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン6.1
5gのメタノール溶液(60ml)にプロパナール
(1.51g)のメタノール溶液(5ml)を滴下し、
室温で30分撹拌する。次いで、氷冷下、水素化ホウ素
ナトリウム1.03gを加え、同温で20分、室温で1
時間撹拌する。メタノールを留去し、残渣に水を加え、
酢酸エチルで抽出する。有機層を水洗、乾燥後、溶媒を
留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔溶媒;クロロホルム−メタノール(15:1)〕で精
製することにより、2−(プロピルアミノメチル)−5
−〔4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン−
6−イル〕インダン5.22gを得る。m.p.:82
−84℃。
【0069】(2)本品5.08gを参考例1−(3)
と同様に処理して、2−(プロピルアミノ)メチル−5
−〔ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダ
ン臭化水素酸塩(4.52g)を得、次いで、10%水
酸化ナトリウム水溶液で処理することにより、2−(プ
ロピルアミノメチル)−5−〔ピリダジン−3(2H)
−オン−6−イル〕インダン3.13gを得る。m.
p.:144−146℃。
【0070】参考例5 (1)2−(2−アミノエチル)−5−〔4,5−ジヒ
ドロピリダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダ
ンを参考例4−(1)と同様に処理して、2−〔2−
(プロピルアミノ)エチル〕−5−〔4,5−ジヒドロ
ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダンを
得る。m.p.:123−124℃。
【0071】(2)本品を参考例1−(3)と同様に処
理して、2−〔2−(プロピルアミノ)エチル〕−5−
〔ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル〕インダン
臭化水素酸塩を得、次いで、10%水酸化ナトリウム水
溶液で処理することにより、2−〔2−(プロピルアミ
ノ)エチル〕−5−〔ピリダジン−3(2H)−オン−
6−イル〕インダンを得る。m.p.:150−151
℃。
【0072】参考例6 2−アミノメチル−5−〔4,5−ジヒドロピリダジン
−3(2H)−オン−6−イル〕インダン6.03gの
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン60ml懸濁
液に、トリエチルアミン5.53gを加え、次いでプロ
パンスルホニルクロリド5.10gのテトラヒドロフラ
ン20ml溶液を加える。混合物を室温で30分撹はん
する。反応液を氷水中に注ぎ、析出する結晶をろ取す
る。析出結晶をメタノール−アセトニトリルから再結晶
して、2−(プロピルスルホニルアミノメチル)−5−
〔4,5−ジヒドロピリダジン−3(2H)−オン−6
−イル〕インダン5.34gを得る。m.p.:158
−159℃。
【0073】参考例7−13 対応原料化合物を参考例6と同様に処理することによ
り、第5表記載の化合物を得る。
【0074】
【表5】
【0075】
【発明の効果】本発明の目的物であるインダン誘導体
〔I〕及びその薬理的に許容しうる塩は、優れたエンド
トキシンショック保護作用及び/又は腎炎治療作用を有
するため、例えば、グラム陰性菌の重症感染症患者に発
症するエンドトキシンショックの治療薬又は腎炎治療薬
として有用である。
【0076】また、本願発明の目的物〔I〕は毒性が低
く、医薬として安全性が高い。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、R1 は低級アルキル基、低級アルケニル基又は
    異項原子として窒素原子を含み置換基を有していてもよ
    い単環式複素芳香環式基、R2 は水素原子又は低級アル
    キル基、Aは低級アルキレン基を表す。)で示されるイ
    ンダン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 R1 が低級アルキル基、低級アルケニル
    基又はピリジル基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2 が水素原子である請求項1記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 R2 が低級アルキル基である請求項1記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】 一般式〔II〕 【化2】 (式中、R2 は水素原子又は低級アルキル基、Aは低級
    アルキレン基を表す。)で示されるアミン化合物又はそ
    の塩と一般式〔III〕 【化3】 (式中、R1 は低級アルキル基、低級アルケニル基又は
    異項原子として窒素原子を含み置換基を有していてもよ
    い単環式複素芳香環式基、Xは反応性残基を表す。)で
    示されるスルホン酸化合物とを反応させ、所望により生
    成物をその薬理的に許容し得る塩とすることを特徴とす
    る一般式〔I〕 【化4】 (式中、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
    インダン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩の製法。
  6. 【請求項6】 一般式〔IV〕 【化5】 (式中、R1 は低級アルキル基、低級アルケニル基又は
    異項原子として窒素原子を含み置換基を有していてもよ
    い単環式複素芳香環式基、R2 は水素原子又は低級アル
    キル基、Aは低級アルキレン基を表す。)で示される化
    合物を酸化し、所望により生成物をその薬理的に許容し
    得る塩とすることを特徴とする一般式〔I〕 【化6】 (但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
    インダン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR970061873A (ko) * 1995-06-27 1997-09-12 지바따 이찌로 피리다지논 유도체 및 이것의 제조 방법

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