JPH07233088A - 局所外用剤 - Google Patents

局所外用剤

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JPH07233088A
JPH07233088A JP33622494A JP33622494A JPH07233088A JP H07233088 A JPH07233088 A JP H07233088A JP 33622494 A JP33622494 A JP 33622494A JP 33622494 A JP33622494 A JP 33622494A JP H07233088 A JPH07233088 A JP H07233088A
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JP
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weight
agent
acid
antifungal
antifungal agent
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Application number
JP33622494A
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Inventor
Masako Osako
雅子 大迫
Akinori Takahata
昭徳 高畑
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗真菌剤の薬効を高め、白癬菌などの真菌に
よる真菌症を短期間内に治療する。 【構成】 抗真菌剤と、0.25〜15重量%の末梢血
管拡張剤とを含む局所外用剤を、患部に適用し、白癬菌
などの真菌による真菌症を治療する。抗真菌剤には、ア
ゾール系抗真菌剤、ベンジルアミン系抗真菌剤などが含
まれ、その含有量は、0.2〜5重量%程度である。局
所外用剤は、液剤、エアゾール剤、クリーム剤、軟膏剤
などとして使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白癬菌などによる真菌
症の治療薬として有用な局所外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】真菌症治療薬として抗真菌剤を含む種々
の製剤が知られている。例えば、特開昭57−1205
16号公報には、抗真菌活性化合物としてのイミダゾー
ル誘導体又はトリアゾール誘導体0.05〜1%、ベン
ジルアルコール3〜5%および伸展剤2.5〜20%を
含む抗真菌剤が開示されている。
【0003】特開昭61−282316号公報には、ビ
フォナゾール、クロトリマゾールなどのアゾール誘導
体、尿素、親油性湿潤剤、コンシステンシーを付与する
因子、油性体又は展着剤、トコフェロールなどの安定
剤、および賦形剤を含む、真菌により侵された爪の除去
剤が開示されている。この除去剤において、アゾール誘
導体の含有量は0.05〜1.5重量部、安定剤の含有
量は0〜0.2重量部である。
【0004】特開平4−226922号公報には、コン
トロール可能な皮膚浸透用局所組成物として、(A)薬
理学上活性な剤、(B)15〜60重量%のプロピレ
ングリコール、又は0〜60重量%のプロピレングリコ
ールおよび約2〜30重量%の脂肪酸エステルと防か
び量の抗かび性イミダゾール、および(C)局所用媒体
を含む組成物が開示されている。この文献には、(A)
薬理学上活性な剤として、血管拡張剤(ヒドララジン、
マレイン酸エナラプリル、ミノキシジル及びニトログリ
セリン)が記載され、(B)イミダソール化合物とし
てクロトリマゾール、エコナゾール、スルコナゾールが
開示され、その含量は0.4〜2重量%であると記載さ
れている。
【0005】特開平2−290809号公報には、有効
量の親油性薬剤を含有する水中油型乳液状の組成物にお
いて、油性担体3〜50%、および非イオン性界面活性
剤を含む組成物が記載されている。前記親油性薬剤とし
てのミコナゾール、クロトリマゾールなどの親油性アゾ
ール類の含有量は1〜3%であると記載されているとと
もに、酸化防止剤としてのα−トコフェロール0.02
%を含む例が記載されている。
【0006】特開昭62−16431号公報には、抗菌
性抗生物質100重量部に対して、リン脂質10〜10
00重量部、およびニコチン酸及びそのエステルなどの
末梢血管拡張剤を含有する医薬組成物が開示されてい
る。末梢血管拡張剤の含有量は、抗生物質と等量または
それ以下である。
【0007】さらに、足白癬患者の足趾の皮膚表面温度
は、健常者に比べて低く、白癬菌の培養温度と略一致す
ることが報告されている(皮膚臨床31(13);17
35−1738,1989)。また、爪白癬患者に、イ
ミダゾール系抗真菌剤である硝酸エコナゾールを1%含
有する液剤を塗布すると、治療効果が高いことが報告さ
れているとともに、末梢循環改善剤「ユベラ」の内服と
併用した例も報告されている(基礎と臨床21巻,N
o.1,Jan., 1987)。
【0008】これらの製剤や方法では、白癬菌などの真
菌による真菌症の治療に有効である。しかし、抗真菌剤
の薬効が有効に作用しないためか、真菌症の治療に長期
間を必要とする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、抗真菌剤の薬効を高めることができ、白癬菌などの
真菌による真菌症の治療に有効な局所外用剤を提供する
ことにある。
【0010】本発明の他の目的は、真菌を短期間内に効
率よく陰性化でき、真菌症による皮膚症状を早期に改善
できる局所外用剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、抗真菌剤とともに、特
定の割合で末梢血管拡張剤を含む外用剤を患部に適用す
ると、白癬症が顕著に改善されることを見いだし、本発
明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、抗真菌剤と、0.2
5〜15重量%の末梢血管拡張剤とを含む局所外用剤で
ある。抗真菌剤および末梢血管拡張剤としては、種々の
化合物が使用でき、抗真菌剤の含有量は、0.2〜5重
量%程度であってもよく、末梢血管拡張剤の含有量は、
0.3〜10重量%程度であってもよい。
【0013】以下に、本発明をより詳細に説明する。
【0014】前記抗真菌剤としては、例えば、オキシコ
ナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、イソコナゾー
ル、スルコナゾール、チオコナゾール、クロコナゾー
ル、ケトコナゾール、ネチコナゾール、ラトコナゾー
ル、フルコナゾール、イトラコナゾール、オモコナゾー
ル、フェンチコナゾール、ターコナゾール、クロトリマ
ゾール、ビフォナゾールなどのアゾール系抗真菌剤;ト
ルナフタート、トルシクラート、リラナフタート(ピリ
テトレート)などチオカルバミン酸系抗真菌剤;テルビ
ナフィン、ナフチフィンなどのアリルアミン系抗真菌
剤;ブテナフィンなどのベンジルアミン系抗真菌剤;ア
モロルフィンなどのモルホリン系抗真菌剤;ハロプロジ
ンなどのヨードプロパルギル系抗真菌剤;シクロピロク
スオラミンなどのピリミジン系抗真菌剤;エキサラミド
などのベンズアミド系抗真菌剤;グアニジノチアゾール
系抗真菌剤;バリオチン、シッカニン、ピロールニトリ
ンなどの抗真菌性抗生物質、ウンデシレン酸またはその
エステル(例えば、フェニル−11−ヨード−10−ウ
ンデシノエートなど)などのウンデシレン酸系抗真菌剤
などが例示される。抗真菌剤には、前記化合物の塩、例
えば、硝酸オキシコナゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸
エコナゾール、硝酸イソコナゾール、硝酸スルコナゾー
ル、塩酸クロコナゾール、塩酸ブテナフィンなどの有機
酸塩又は無機酸塩や、ウンデシレン酸亜鉛などの金属塩
も含まれる。これらの抗真菌剤は、一種又は二種以上組
合せて使用できる。
【0015】これらの抗真菌剤のうち、真菌、特に白癬
菌に対して高い薬理活性を示す化合物、例えば、アゾー
ル系抗真菌剤およびベンジルアミン系抗真菌剤を用いる
場合が多い。
【0016】抗真菌剤の含有量は、外用剤の局所用媒体
中、真菌症に対する有効量、例えば、0.2〜5重量
%、好ましくは0.5〜3重量%程度である。
【0017】本発明の特色は、前記抗真菌剤と特定量の
末梢血管拡張剤とを組合せることにより、真菌症の治療
効果を顕著に改善する点にある。すなわち、抗真菌剤又
は血管拡張剤を単独で用いても、白癬菌などの真菌の増
殖がさほど抑制されないのに対して、両者を組合せる
と、白癬症などの真菌症の治療効果が相乗的に高まる。
【0018】末梢血管拡張剤には、例えば、エペリゾ
ン、イソクスプリン、オキシフェドリン、ジラゼプ、ジ
ルチアゼム、トリメタジジン、ニカルジピン、ベニジピ
ン、ベラパミル、ニカメタート、トラピジル、ニソルジ
ピン、ニコモール、ニセリトロール、ニフェジピン、ニ
ルバジピン、ヘプロニカート、バメタン、シクランデレ
ート、シンナリジン、オキソアミジン、ニコチン酸又は
その誘導体(例えば、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジ
ル、ニコチン酸ブトキシエチル、イノシトールヘキサニ
コチネートなどのニコチン酸エステル、ニコチン酸アミ
ドなど)、ピリジンアルコール、ヒドララジン、マレイ
ン酸エナラプリル、ミノキシジル、ニトログリセリン、
トウガラシエキス、トウキエキス、dl−カンフル、ハ
ッカ油、トコフェロールなどが含まれる。末梢血管拡張
剤には、前記化合物の塩、例えば、塩酸エペリゾン、塩
酸イソクスプリン、塩酸オキシフェドリン、塩酸ジラゼ
プ、塩酸ジルチアゼム、塩酸トリメタジジン、塩酸ニカ
ルジピン、塩酸ベニジピン、塩酸ベラパミル、クエン酸
ニカメタート、硫酸バメタンなどの有機酸塩又は無機酸
塩も含まれる。これらの末梢血管拡張剤は、単独で又は
二種以上組合せて使用できる。
【0019】末梢血管拡張剤としては、ニコチン酸又は
そのエステル、ニコチン酸アミド、シクランデレートな
どが繁用される。
【0020】末梢血管拡張剤の含有量は、局所用媒体
中、0.25〜15重量%、好ましくは0.3〜10重
量%、さらに好ましくは0.5〜7重量%程度である。
末梢血管拡張剤の含有量が0.25重量%未満である
と、抗真菌剤の薬効を高めることが困難であり、15重
量%を越えても、抗真菌剤の作用がさほど向上しない。
【0021】なお、末梢血管拡張剤に対する抗真菌剤の
割合は、抗真菌剤の高い作用が発現する範囲内で選択で
き、例えば、末梢血管拡張剤100重量部に対して抗真
菌剤10〜200重量部、好ましくは5〜150重量部
程度である。
【0022】本発明の局所外用剤の形態は、前記活性成
分および局所用媒体(基剤)を含み、患部に適用できる
限り特に制限されず、例えば、液剤、エアゾール剤、ク
リーム剤、ゲル剤(ジェリー剤)、粉剤、軟膏剤、パッ
プ剤、リニメント剤、膣坐剤などの坐剤などとして使用
できる。好ましい剤形には、液剤、エアゾール剤、クリ
ーム剤、ゲル剤、軟膏剤、パップ剤、坐剤が含まれる。
【0023】局所外用剤は、その形態に応じて、慣用の
基剤、例えば、油性基剤又は疎水性基剤、乳剤型基剤、
親水性基剤又は水溶性基剤、ゲル基剤などや慣用の成
分、例えば、界面活性剤、脂肪酸またはその誘導体、多
価カルボン酸とアルコールとのエステル、高級アルコー
ル、懸濁化剤や増粘剤、粉粒状無機物質、ゲル生成剤、
水、アルコール、多価アルコール、アルカノールアミ
ン、噴射剤などを用いて調製できる。
【0024】油性基剤又は疎水性基剤の成分としては、
例えば、ワセリン、流動パラフィン、パラフィンワック
ス、流動パラフィンとポリエチレンとを含むプラスチベ
ース、シリコーンオイル、トリグリセリド、スクアレ
ン、ミツロウ、サラシミツロウ、マイクロクリスタリン
ワックス、パラフィンワックス、鯨ロウなどワックス、
精製ラノリンなどが挙げられ、乳剤型基剤の成分には、
ワセリン、ラノリンなどの油性基剤、高級アルコール、
界面活性剤や乳化剤などが含まれる。また、親水性基剤
又は水溶性基剤の成分としては、飽和脂肪酸のグリセリ
ンエステル(例えば、アデプスソリダス(Adeps solidu
s )など)などの親水性脂肪酸エステル、ポリエチレン
グリコール(例えば、マクロゴールなど)などの水溶性
ポリマーなどが挙げられる。ゲル基剤の成分には、例え
ば、コロイド分散したデンプン、トラガント、アルギン
酸塩、セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウムなど)などの有機性ハイドロゲル基剤、
コロイド性粘土(例えば、ベントナイト、ビーガムなど
のケイ酸塩類)を含む無機性ハイドロゲル基剤などが含
まれる。
【0025】界面活性剤としては、例えば、アラビアゴ
ム、ゼラチン、トラガント、レシチン、コレステロール
などの天然乳化剤、石鹸、アルキル硫酸ナトリウムなど
のアニオン性界面活性剤、モノオレイルポリオキシエチ
レンソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリンモノステア
レート、ソルビタンモノオレートなどのグリセリン脂肪
酸エステル、ソルビタンモノステアレート、ソルビタン
セスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンセチルエーテルなどのポリオキシエチレ
ン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェノール、ポリオキシエチレンオキシプロピレン共
重合体(例えば、プルロニックなど)などのノニオン性
界面活性剤、セチルトリメチルアンモニウムクロライド
などのカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙
げられる。
【0026】脂肪酸またはその誘導体としては、例え
ば、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸または
その塩;カプリル酸、カプロン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸
と一価の脂肪族アルコールとのエステル(例えば、ミリ
スチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ス
テアリン酸イソプロピル、オレイン酸デシルなど);カ
プリル酸トリグリセリド、カプロン酸トリグリセリド、
落花生油、ヒマシ油、カカオ油、水素添加油脂(例えば
硬化ヒマシ油など)などのトリグリセリド、ペンタエリ
トリトール脂肪酸エステルなどの多価アルコールの脂肪
酸エステルなどが含まれる。多価カルボン酸とアルコー
ルとのエステルとしては、アジピン酸、セバシン酸など
の多価カルボン酸と一価の脂肪族アルコールとのエステ
ル(例えば、アジピン酸エチル、アジピン酸ジイソプロ
ピルなど)が挙げられる。
【0027】高級アルコールには、例えば、ベンジルア
ルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトス
テアリルアルコール、2−オクチルドデカノールなどが
含まれる。
【0028】懸濁化剤や増粘剤としては、アラビアゴ
ム、トラガント、プルラン、ローカストビンガム、ビン
ガム、ペクチン、キサンタンガム、グアーガムなどの多
糖類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ア
クリル酸コポリマー、カルボキシビニルポリマー、コロ
イダル微結晶セルロースなどが挙げられる。
【0029】粉粒状無機物質としては、例えば、タル
ク、無水ケイ酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
コロイダルシリカ、ベントナイトなどが挙げられる。
【0030】ゲル生成剤としては、例えば、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸またはこれらの塩、架橋したポ
リビニルアルコールなどの高吸水性樹脂、カボキシメチ
ルセルロースナトリウム、アラビアゴム、キサンタンガ
ム、グアガムなどが挙げられる。
【0031】アルコールには、例えば、エタノール、イ
ソプロパノールなどが含まれ、多価アルコールには、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコール、1,3−テトラメチレングリコー
ル、グリセリン、ソルビトールなどが含まれ、アルカノ
ールアミンには、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミンなどが含まれる。噴射剤の成分には、低沸点のフ
ッ化炭化水素(例えばフロン22など)や脂肪族炭化水
素(例えば、プロパン、ブタンなど)などが含まれる。
【0032】また、局所外用剤は、必要に応じて、他の
添加剤、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキ
シ安息香酸プロピルなどのパラオキシ安息香酸エステル
などの保存剤、酸化防止剤(例えば、ブチルヒドロキシ
トルエンなど)などの安定化剤、着色剤、賦香剤などを
添加してもよい。
【0033】局所外用剤が液剤である場合には、界面活
性剤や乳化剤、必要に応じて高級脂肪酸エステル、高級
アルコール、懸濁化剤や増粘剤、アルコール類、多価ア
ルコール、保存剤などを用いてもよい。エアゾール剤に
は、前記液剤の成分とともに噴射剤が使用され、必要に
応じて、エタノール、グリセリン、プロピレングリコー
ルなどの溶媒、高級脂肪酸エステル、界面活性剤などを
使用できる。
【0034】ゲル剤は、ゲル生成剤を含んでおり、クリ
ーム剤および軟膏剤の基剤としては、前記油性基剤又は
疎水性基剤、乳剤型基剤、親水性基剤又は水溶性基剤、
ゲル基剤が使用できる。
【0035】粉剤は、乳糖やデンプンなどの賦形剤や結
合剤、崩壊剤その他の適当な添加剤を用いて製造するこ
とができる。パップ剤の基剤成分は、例えば、特開平5
−105630号公報などを参照でき、例えば、スチレ
ン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレ
ン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーなどのゴ
ム成分、粘着付与剤、油成分、水溶性高分子や吸水性高
分子、水、酸化防止剤などが挙げられる。
【0036】リニメント剤には、脂肪油、石鹸、アラビ
アゴム、トラガントなどの油乳剤、アルコール石鹸など
を使用でき、必要に応じて、グリセリン、カルメロース
ナトリウムなどを用いてもよい。
【0037】膣坐剤などの坐剤には、カカオ油、水素添
加油脂などの疎水性基剤、飽和脂肪酸のグリセリンエス
テル(例えば、アデプスソリダス(Adeps solidus )な
ど)などの親水性基剤、ポリエチレングリコール(例え
ば、マクロゴールなど)、ポリオキシエチレンオキシプ
ロピレン共重合体などの水溶性基剤などが使用され、必
要に応じて、乳化剤、ワックス類、ロウ類などを使用で
きる。
【0038】これらの製剤における前記基剤および前記
成分は製剤の種類によって適宜選択され、またそれらの
量も、剤型によって通常用いられる範囲内で適宜選択さ
れる。
【0039】局所外用剤は、剤形などに応じて、例え
ば、塗布、塗擦又は散布などにより適用できる。局所外
用剤の患部への適用量は、活性成分の含有量などに応じ
て選択でき、例えば、1日1〜3回程度の複数回適用で
きる。
【0040】本発明の局所外用剤は、白癬菌などの真菌
による種々の症状(特に皮膚真菌症)、例えば、足白
癬、手白癬、体部白癬、股部白癬、爪白癬などの白癬
症、指間びらん、間擦疹、爪囲炎、乳児寄生菌性紅斑、
皮膚カンジダ症(カンジダ性間擦疹、カンジダ性指間び
らん症、カンジダ性爪囲症、口腔カンジダ症状、外陰部
カンジダ症、慢性皮膚粘膜カンジダ症など)、外陰炎な
どのカンジダ症、癜風などの治療に有用である。
【0041】
【発明の効果】本発明の局所外用剤は、抗真菌剤と特定
量の末梢血管拡張剤を含むので、抗真菌剤の薬効を高め
ることができ、白癬菌などの真菌による真菌症を有効に
治療できる。また、真菌を短期間内に効率よく陰性化で
き、真菌症による皮膚症状を早期に改善できる。
【0042】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0043】実施例1 アゾール系抗真菌剤としてのチオコナゾール、末梢血管
拡張剤としてのイノシトールヘキサニコチネートとを含
む下記組成の軟膏剤を調製した。
【0044】 チオコナゾール 1重量% イノシトールヘキサニコチネート 1重量% マクロゴール4000 48重量% マクロゴール400 50重量% 得られた軟膏剤を足白癬患者1名の足趾に1ケ月間に亘
り、1日当り2〜3回塗布し、塗布開始後、2週間後お
よび1ケ月後の菌の陰性化と皮膚所見を観察した。その
結果、2週間経過後に既に菌の陰性化が確認されるとと
もに皮膚症状の速かな改善が認られた。
【0045】実施例2 ベンジルアミン系抗真菌剤としての塩酸ブテナフィン、
末梢血管拡張剤としてのニコチン酸アミドとを含む下記
組成のクリーム剤を調製した。
【0046】 塩酸ブテナフィン 1重量% ニコチン酸アミド 1重量% モノステアリン酸グリセリン 6重量% 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 6.3重量% ポリオキシエチレンセチルエーテル(23EO) 2重量% 流動パラフィン 4重量% アジピン酸ジイソプロピル 5重量% セトステアリルアルコール 4重量% 1,3−テトラメチレングリコール 7重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.1重量% パラオキシ安息香酸プロピル 0.1重量% 精製水 適量 全量 100重量% 得られたクリーム剤を足白癬患者1名の足趾に1ケ月間
に亘り、1日当り1〜3回塗布し、塗布開始後、2週間
後および1ケ月後の菌の陰性化と皮膚所見を観察した。
その結果、2週間経過後に既に菌の陰性化が確認される
とともに皮膚症状の速かな改善が認られた。
【0047】実施例3および比較例 アゾール系抗真菌剤としての硝酸オキシコナゾール、末
梢血管拡張剤としてのシクランデレートとを含む下記組
成のクリーム剤(実施例3)、およびこの組成において
シクランデレートを含まないクリーム剤(比較例)を調
製した。なお、比較例のクリーム剤の調製に際しては、
実施例3におけるシクランデレートの量に対応させて精
製水の量を増加した。
【0048】 硝酸オキシコナゾール 1重量% シクランデレート 5重量% モノステアリン酸グリセリン 6.5重量% 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 6.5重量% ポリオキシエチレンセチルエーテル(23EO) 2重量% 流動パラフィン 2重量% アジピン酸ジイソプロピル 5重量% セトステアリルアルコール 4重量% 1,3−テトラメチレングリコール 7重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.1重量% パラオキシ安息香酸プロピル 0.1重量% 精製水 適量 全量 100重量% 足白癬患者3名の足趾に、実施例3および比較例で得ら
れたクリーム剤を、それぞれ、1ケ月間に亘り、1日当
り2〜3回塗布し、塗布開始から2週間後および1ケ月
後の菌の陰性化(鏡顕による)と皮膚所見を観察したと
ころ、表1に示す結果を得た。
【0049】
【表1】 表1より明らかなように、抗真菌剤と末梢血管拡張剤と
を組合せた実施例3のクリーム剤は、末梢血管拡張剤を
含まない比較例のクリーム剤に比べて、足白癬症の治療
効果が極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 45/00 AGA //(A61K 45/06 31:415 45:00) (A61K 45/06 31:135 45:00)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗真菌剤と、0.25〜15重量%の末
    梢血管拡張剤とを含む局所外用剤。
  2. 【請求項2】 0.2〜5重量%の抗真菌剤と、0.3
    〜10重量%の末梢血管拡張剤とを含む請求項1記載の
    局所外用剤。
  3. 【請求項3】 抗真菌剤が、アゾール系抗真菌剤又はベ
    ンジルアミン系抗真菌剤である請求項2記載の局所外用
    剤。
JP33622494A 1993-12-27 1994-12-21 局所外用剤 Withdrawn JPH07233088A (ja)

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JP33622494A JPH07233088A (ja) 1993-12-27 1994-12-21 局所外用剤

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