JPH07232631A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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Publication number
JPH07232631A
JPH07232631A JP6026497A JP2649794A JPH07232631A JP H07232631 A JPH07232631 A JP H07232631A JP 6026497 A JP6026497 A JP 6026497A JP 2649794 A JP2649794 A JP 2649794A JP H07232631 A JPH07232631 A JP H07232631A
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JP
Japan
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road surface
wheel
brake fluid
pressure
time
Prior art date
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Application number
JP6026497A
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English (en)
Inventor
Shinichi Yamada
山田  信一
Nobuhiko Makino
信彦 牧野
Shoichi Masaki
彰一 正木
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、車両がμスプリット路を走行して
いる場合においても、車両の走行安定性を確保、向上す
ることができるアンチスキッド制御装置を提供する。 【構成】 車両制動時に、ブレーキ液圧の減圧時間と、
増圧時間とを計測する。この減圧時間を随時積算した値
と増圧時間を随時積算した値との差を、あらかじめ定め
られている少なくとも1つの所定値と比較することブレ
ーキ液圧の増圧タイミングを遅延する。また、低路面摩
擦係数路面側の車輪のブレーキ液圧の増圧時間を短縮す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪のブレーキ時に車
輪のロックを防止するアンチスキッド制御装置に関し、
特に左右で車輪との摩擦結合が異なる走行路(以下スプ
リット路という)において走行安定性の確保、向上を計
るものに関する。
【0002】
【従来の技術】車両が制動される際、車輪に加えられる
制動力が路面の摩擦係数に対して過大であれば、車輪が
スリップして車両の走行安定性が低下する。そのため、
車両の制動時におけるブレーキ液圧を制御することによ
って、車輪のスリップ状態を回避して車両の走行安定性
を高めるアンチスキッド制御が行われている。このアン
チスキッド制御においては、車輪のスリップ状態に応じ
てホイールシリンダのブレーキ液圧が減圧、保持、ある
いは増圧される。しかし、特に駆動輪において、駆動系
等による車輪の固有振動が、ブレーキ液圧を減圧した後
の増圧制御における増圧パルス振動と共振し、大きな車
輪振動が発生する。この車輪振動は、車両の車輪下が高
摩擦係数路面である場合は、左右の各タイヤと路面との
強い摩擦結合による路面からの大きな反力によって抑制
されるため、適正なアンチスキッド制御に支障を及ぼす
ものではない。しかし、車両の車輪下が低摩擦係数路面
である場合は、タイヤと路面との摩擦結合が弱く路面か
らの反力が小さいため、車輪振動が抑制されない。この
ため、この車輪振動がアンチスキッド制御に悪影響を与
え、適正なアンチスキッド制御が行われないという問題
がある。
【0003】このような問題に対処するべく、特開平4
−334651号公報に開示されるアンチスキッド制御
装置は、左右の各車輪下の路面の路面摩擦係数が、ほぼ
均一な均一路において次のような制御を行うことによっ
て、車両の走行安定性を向上させている。つまり、車輪
の加速度に応じて、車輪に対して加えられるブレーキ圧
の増圧開始タイミングを随時遅延し、車輪振動を抑えて
いる。またこの装置では、車両が均一の高摩擦係数路面
を走行している場合は、上記の如く車輪振動が抑制され
るため、ブレーキ液圧の増圧開始タイミングを遅延しな
い。すなわち、車両が均一の低摩擦係数路面を走行して
いる場合にブレーキ液圧の増圧タイミングを遅延して車
輪振動を抑える。このようにして、車輪に制動力が加え
られる際の、車輪に発生する振動を抑制し、車両の走行
安定性を向上させている。
【0004】また、特開平2−310162号公報に開
示されるアンチスキッド制御装置では、左右の各車輪下
の路面の路面摩擦係数がほぼ均一な均一路において、次
のような制御を行うことによって、車両の制動距離を短
縮している。つまり、車両の制動時に発生する車体減速
度と、車輪のスリップ率の調整のためにブレーキ液圧が
減圧される減圧時間とを検知する。これら車体減速度と
減圧時間とを用いて、最適なブレーキ液圧の増圧量を算
出することによって、車輪に制動力を適切に加えるよう
にして、車両の制動狐狸を短縮している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来では、車
両の走行安定性を確保する制御を行う際に、車両の左右
各車輪下の路面摩擦係数がほぼ同一な均一路を車両が走
行している場合しか考慮していない。よって、車両が左
右の各車輪下の各路面摩擦係数が相違するようなμスプ
リット路を走行している場合、従来の装置を採用して
も、適正なアンチスキッド制御が行われず、車両の走行
安定性を確保することができないという問題がある。
【0006】車両がμスプリット路を走行している場
合、車両制動中におけるブレーキ液圧増圧時には、特に
駆動輪において左右各車輪において車輪振動が発生す
る。ここで低摩擦係数側路面の車輪に対応するブレーキ
液圧の増圧タイミングを遅延すると、車輪振動は抑制さ
れる。また、高摩擦係数側車輪のブレーキ液圧の増圧を
遅延しなかった場合、大きな路面反力によって抑制され
る車輪振動は、高摩擦係数側車輪においてはアンチスキ
ッド制御にそれほど悪影響を与えない程度である。しか
し、この抑制されている車輪振動が、駆動系等によって
路面からの反力が小さい低摩擦係数側車輪に伝達される
と、ブレーキ液圧の増圧タイミング遅延に関わらず的確
なアンチスキッド制御上無視できない振動となる。この
車輪振動によって、車両の走行安定性が損なわれる。
【0007】また、車両がμスプリット路を走行してい
る場合、車両制動時に加えられるブレーキ液圧の増圧量
の判定基準となる車体減速度は、左右各車輪下の路面の
路面摩擦係数から得られる車体減速度の合成となる。こ
のため、低摩擦係数路面側の車輪に加えられるブレーキ
液圧は過剰になり、この車輪は著しいスリップ傾向に陥
る。さらには、これが駆動輪である場合には、駆動系等
による振動を助長し、走行安定性に著しい悪影響を及ぼ
している。
【0008】そこで本発明は、車両がμスプリット路を
走行している場合においても、適正なアンチスキッド制
御を行い、車両の走行安定性を確保、向上することが可
能なアンチスキッド制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決する手段】上記課題を解決するために、本
発明によるアンチスキッド制御装置は、車両制動時に、
車輪のスリップ状態に応じて車輪に対するブレーキ液圧
を増圧、保持あるいは減圧するアンチスキッド制御装置
において、車両制動時の左右の各車輪において、左右の
各車輪下の路面摩擦係数が所定以上の相違を有している
か否かを検知するμスプリット路検知手段と、前記μス
プリット路検知手段によって、左右の各車輪下の路面摩
擦係数が所定以上の相違を有していると判断された場合
には、左右の各車輪に対応するブレーキ液圧の増圧タイ
ミングを遅延する増圧タイミング遅延手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0010】また、車両制動時に、車輪のスリップ状態
に応じて車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保持あるい
は減圧するアンチスキッド制御装置において、車両制動
時の左右の各車輪において、左右の各車輪下の路面摩擦
係数が所定以上の相違を有しているか否かを検知するμ
スプリット路検知手段と、前記μスプリット路検知手段
によって、左右の各車輪下の路面摩擦係数が所定以上の
相違を有していると判断された場合には、左右の各車輪
に対応するブレーキ液圧の保持時間を延長する保持時間
延長手段とを有することを特徴とするアンチスキッド制
御装置をさいようするようにしてもよい。
【0011】また、車両制動時に、車輪のスリップ状態
に応じて車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保持あるい
は減圧し、この車両制動時の車体加速度が所定値以下の
場合に、ブレーキ液圧の増圧タイミングの遅延制御を行
うアンチスキッド制御装置において、左右の各車輪下の
路面と各タイヤとの摩擦結合状態の所定以上の相違を検
知した場合に、前記車体減速度の大きさを判定するため
の所定値を増加補正する増加補正手段を有することを特
徴とするアンチスキッド制御装置を採用するようにして
もよい。
【0012】また、車両制動時に、車輪のスリップ状態
を最適に制御するべく車輪に対するブレーキ液圧を増
圧、保持あるいは減圧する際に、ブレーキ液圧の増圧量
を、少なくとも制動時に発生する車体減速度を用いて決
定するアンチスキッド制御装置において、左右の各車輪
下の路面摩擦係数が異なっている場合に、低路面摩擦係
数側の路面を走行している車輪を検出する低μ側検出手
段と、前記低μ側検知手段によって検知される、低路面
摩擦係数側の路面を走行している車輪に対応するブレー
キ圧の増圧量を、残る一方の車輪に加えられるブレーキ
液圧の増圧量と比較して小さくする増圧量縮小手段とを
有することを特徴とするアンチスキッド制御装置を採用
するようにしてもよい。
【0013】また、車両制動時に、車輪のスリップ状態
を最適に制御するべく車輪に対するブレーキ液圧を増
圧、保持あるいは減圧する際に、ブレーキ液圧の増圧量
を、少なくとも制動時に発生する車体減速度を用いて決
定するアンチスキッド制御装置において、左右の各車輪
下の路面摩擦係数が異なっている場合に、低路面摩擦係
数側の路面を走行している車輪を検出する低μ側検出手
段と、前記低μ側検知手段によって検知される、低路面
摩擦係数側の路面を走行している車輪に対応するブレー
キ圧の増圧量を、上記車体減速度を用いて決定される増
圧量よりも所定量小さくする増圧量縮小手段と 前記低
μ側検知手段によって検知される車輪と反対側の車輪に
対応するブレーキ液圧の増圧量を、上記車体減速度を用
いて決定される増圧量よりも所定量大きくする増圧量増
大手段とを有することを特徴とする車両制御装置を採用
するようにしてもよい。
【0014】また、前記μスプリット検知手段は、車両
制動時に、アンチスキッド制御によって実行されるブレ
ーキ液圧の減圧時間を計測する減圧時間計測手段と、前
記アンチスキッド制御によって実行されるブレーキ液圧
の増圧時間を計測する増圧時間計測手段と、前記車両の
左右の車輪に対する前記減圧時間測定手段によって計測
される減圧時間と前記増圧時間測定手段によって計測さ
れる増圧時間とから、車両の左右の各車輪下において路
面摩擦係数の相違があるかどうかを検知することを特徴
とする請求項1もしくは請求項2記載のアンチスキッド
制御装置を採用するようにしてもよい。
【0015】また、前記μスプリット路検知手段は、前
記減圧時間計測手段によって計測される、左右輪におけ
るブレーキ液圧の減圧時間の差を随時積算した減圧時間
積算値と、前記増圧時間計測手段によって計測される、
左右輪におけるブレーキ液圧の増圧時間の差を随時積算
した増圧時間積算値との差を、あらかじめ定められてい
る少なくとも一つの所定値と比較することによって行う
ことを特徴とする請求項6記載のアンチスキッド制御装
置を採用するようにしてもよい。
【0016】また、前記低μ側検知手段は、アンチスキ
ッド制御によって実行されるブレーキ液圧の減圧時間を
計測する減圧時間計測手段と、前記アンチスキッド制御
によって実行されるブレーキ液圧の増圧時間を計測する
増圧時間計測手段と、前記車両の左右車輪に対する前記
減圧時間測定手段によって計測される減圧時間と前記増
圧時間測定手段によって計測される増圧時間とを用い
て、車両の左右の各車輪下の路面において路面摩擦係数
の相違があるかどうかを検知し、路面摩擦係数が低い方
の車輪を検出することを特徴とする請求項4もしくは請
求項5記載のアンチスキッド制御装置を採用するように
してもよい。
【0017】また、前記低μ側検知手段は、前記減圧時
間計測手段によって計測される、左右輪におけるブレー
キ液圧の減圧時間の差を随時積算した減圧時間積算値
と、前記増圧時間計測手段によって計測される、左右輪
におけるブレーキ液圧の増圧時間の差を随時積算した増
圧時間積算値との差を、あらかじめ定められている少な
くとも一つの所定値と比較することによって、車両の左
右の各車輪下の路面において路面摩擦係数の相違がある
かどうかを検知し、路面摩擦係数が低い方の車輪を検出
することを特徴とする請求項8記載のアンチスキッド制
御装置を採用するようにしてもよい。
【0018】また、前記ブレーキ液圧の増圧量は前記車
体減速度の大きさによって決定されるものであり、前記
増圧量縮小手段は、低路面摩擦係数側の路面を走行して
いる車輪に加えられるブレーキ液圧の増圧量を小さくす
る際に、前記車体減速度を用いて決定されるブレーキ液
圧の増圧している時間を短縮することによって行うこと
を特徴とする請求項4もしくは請求項5もしくは請求項
8もしくは請求項9に記載のアンチスキッド制御装置を
採用するようにしてもよい。
【0019】
【作用】請求項1に記載のアンチスキッド制御装置は、
車輪のスリップ状態に応じて車輪に対するブレーキ液圧
を増圧、保持あるいは減圧する。このような装置におい
て、車両の制動時の走行路面がμスプリット路であるか
どうかを検知する。ここで、現在の走行路面がμスプリ
ット路であると判断された場合には、車両の左右の両車
輪に対応するブレーキ液圧を増圧するタイミングを遅延
する。これによって、高摩擦係数路面側車輪の車輪振動
および低摩擦係数側車輪の車輪振動とが抑制され、適正
なアンチスキッド制御が行われる。
【0020】また、請求項2に記載のアンチスキッド制
御装置においては、現在の走行路面がμスプリット路で
あると判断された場合には、車両の左右の両車輪に対応
するブレーキ液圧の保持時間を延長する。この保持時間
の延長によって、高摩擦係数路面側車輪の車輪振動およ
び低摩擦係数側車輪の車輪振動とが抑制され、適正なア
ンチスキッド制御が行われる。
【0021】また、請求項3に記載のアンチスキッド制
御装置は、車輪のスリップ状態に応じて車輪に対するブ
レーキ液圧を増圧、保持あるいは減圧する。また、その
時の車体減速度の大きさが所定値以下である場合にはブ
レーキ液圧を増圧するタイミングを遅延する制御を行
う。このような装置において、左右の車輪下の路面と各
タイヤとの間の摩擦結合状態の所定以上の相違を検知し
た場合においては、前記所定値を増加補正する。このよ
うに増加補正された車体減速度の大きさを判定するため
の所定値と現車体減速度とを比較することによってμス
プリット路においても、ブレーキ液圧を増圧するタイミ
ングを遅延する制御が行われることとなる。これによっ
て、μスプリット路を走行している場合においても、適
正なアンチスキッド制御が行われる。
【0022】また、請求項4記載のアンチスキッド制御
装置では、ブレーキ液圧の増圧量を少なくとも車体減速
度を用いて決定する。このような装置において、車両の
制動時がμスプリット路面を走行中である場合、μスプ
リット路の低路面摩擦係数側の路面を走行している車輪
が左右のどちら側の車輪であるかを検知する。検知され
た低路面摩擦係数側の路面を走行している車輪に対応す
るブレーキ液圧の増圧量を残る片方の車輪に対応するブ
レーキ液圧の増圧量に比較して小さくする。これによっ
て、低路面摩擦係数側の路面を走行している車輪のブレ
ーキ液圧過剰を防止し、スリップ傾向に陥ることから回
避する。
【0023】また、請求項5に記載のアンチスキッド制
御装置では、車両の制動時がμスプリット路面を走行中
である場合、μスプリット路の低路面摩擦係数側の路面
を走行している車輪が左右のどちら側の車輪であるかを
検知する。ここで検知された低路面摩擦係数側の路面を
走行している車輪に対応するブレーキ液圧の増圧量を、
車体減速度を用いて決定される増圧量よりも所定量小さ
くする。また車輪の左右において、低路面摩擦係数側の
路面を走行している車輪と検知された反対側の車輪に対
応するブレーキ液圧の増圧量を、上記車体減速度を用い
て決定される増圧量よりも所定量大きくする。このよう
にすることによって、低路面摩擦係数側の路面を走行し
ている車輪のブレーキ液圧過剰を防止し、スリップ傾向
に陥ることから回避する。さらにこの反対側の車輪、す
なわち高摩擦係数路面側の車輪に対するブレーキ液圧を
増加することによって、より大きな車体減速加速度を稼
ぐことができる。
【0024】また、請求項6に記載のアンチスキッド制
御装置では、車両の走行路面がμスプリット路であるか
否かを判断する場合に、以下のように行う。すなわち、
アンチスキッド制御によって実行されるブレーキ液圧の
減圧の際の、ブレーキ液圧を減圧している時間を計測す
る。また、アンチスキッド制御によって実行されるブレ
ーキ液圧の増圧の際の、ブレーキ液圧を増圧している時
間を計測する。これらの計測されたブレーキ液圧の減圧
時間と増圧時間との関係に基づいて、現在の車両の走行
路面がμスプリット路であるかどうかを判断する。車両
の制動時がμスプリット路を走行中である場合には、車
両の左右の各車輪に対応するブレーキ液圧の、増圧タイ
ミングを遅延する。
【0025】また、請求項7に記載のアンチスキッド制
御装置では、上記各積算値を用いてμスプリット路を検
知することによって、より高精度に検知を行うことが可
能である。また、請求項8に記載のアンチスキッド制御
装置では、車両がμスプリット路を走行している際に、
左右車輪のどちら側が低摩擦係数路面側かの判断を以下
のように行う。すなわち、アンチスキッド制御によって
実行されるブレーキ液圧の減圧の際の、ブレーキ液圧を
減圧している時間を計測する。また、アンチスキッド制
御によって実行されるブレーキ液圧の増圧の際の、ブレ
ーキ液圧を増圧している時間を計測する。これら計測さ
れたブレーキ液圧の減圧時間と増圧時間との関係に基づ
いて、現在の車両の走行路面がμスプリット路であるか
どうかを判断する。さらに、μスプリット路における路
面摩擦係数が低い方の路面を検知する。
【0026】また、請求項9に記載のアンチスキッド制
御装置では、上記各積算値を用いてμスプリット路を検
知し、低摩擦係数路面側の車輪を検知する。これによっ
て、より高精度に低摩擦係数側路面を検知することが可
能である。また、請求項10に記載のアンチスキッド制
御装置では、請求項4もしくは請求項5もしくは請求項
8もしくは請求項9に記載のアンチスキッド制御装置に
おいて、低路面摩擦係数側の路面を走行している車輪に
加えられるブレーキ液圧の増圧量を小さくする際に、ブ
レーキ液圧の増圧時間を短縮する。これによって、低路
面摩擦係数側の路面を走行している車輪のブレーキ液圧
過剰を防止し、スリップ傾向に陥ることから回避するこ
とが可能である。
【0027】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明のアンチスキッド制御装置
の好適な実施例について説明する。図1は、本発明の一
実施例としてのアンチスキッド制御装置の構成を示して
いる。本実施例は、前輪操舵・4輪駆動の四輪車に本発
明を適用した例である。
【0028】図1において、ブレーキペダル20は、真
空ブースタ21を介してマスタシリンダ28に連結され
ている。従って、ブレーキペダル20を踏み込むことに
よりマスタシリンダ28に油圧が発生し、この油圧は、
各車輪(左前輪FL、右前輪FR、左前輪RL、右前輪
RR)に設けられたホイールシリンダ31、32、3
3、34に供給され、ブレーキ力を発生する。
【0029】マスタシリンダ28は、互いに同じ圧力の
ブレーキ油圧を発生する2つの圧力室(図示せず)を有
し、各圧力室にはそれぞれ供給管40、50が接続され
ている。供給管40は、連通管41、42に分岐してい
る。連通管41は、電磁弁60aを介して、ホイールシ
リンダ31に連通するブレーキ管43と接続されてい
る。同様に、連通管42は、電磁弁60cを介して、ホ
イールシリンダ34に連通するブレーキ管44と接続さ
れている。
【0030】供給管50も供給管40と同様な接続関係
にあり、連通管51、52に分岐している。連通管51
は、電磁弁60bを介して、ホイールシリンダ32に連
通するブレーキ管53と接続されている。同様に、連通
管52は、電磁弁60dを介して、ホイールシリンダ3
3に連通するブレーキ管54と接続されている。またホ
イールシリンダ33、34に接続されるブレーキ管5
4、44中には公知のプロポーショニングバルブ50、
49が設置されている。このプロポーショニングバルブ
59、49は、後輪RL、RRに供給されるブレーキ油
圧を制御して前後輪FL〜RRの制動力分配を理想に近
づけるものである。
【0031】各車輪FL〜RRには、電磁ピックアップ
式の車輪速度センサ71、72、73、74が設置さ
れ、電子制御回路ECU200にその信号が入力され
る。電子制御回路ECU200は、入力された各車輪F
L〜RRの車輪速度に基づいて各ホイールシリンダ31
〜34のブレーキ圧を制御するべく、電磁弁60a〜6
0dに対して駆動信号を出力する。
【0032】電磁弁60a、60b、60c、60d
は、3ポート3位置型の電磁弁で、図1のA位置におい
ては、連通管41、42、51、52とブレーキ管4
3、44、53、54とをそれぞれ連通し、B位置にお
いては、連通管41、42、51、52、ブレーキ管4
3、44、53、54、枝管47、48、57、58間
を全て遮断する。また、C位置においては、ブレーキ管
43、44、53、54と、枝管47、48、57、5
8とをそれぞれ連通する。
【0033】枝管47、48は、共に排出管81に接続
され枝管57、58はともに排出管91に接続されてい
る。リザーバ93a、93bは、各電磁弁60a〜60
dがC位置のとき、各ホイールシリンダ31〜34から
排出されるブレーキ液を一時的に蓄えるものである。こ
のため、電磁弁60a〜60dでは、A位置においては
ホイールシリンダ31〜34のブレーキ油圧を増圧し、
B位置においてはそのブレーキ油圧を保持し、C位置に
おいては、そのブレーキ油圧を減圧することができる。
すなわち、電磁弁60a、60dはブレーキ力調整手段
に相当する。
【0034】ポンプ99a、99bは、リザーバ93
a、93bに蓄積されたブレーキ液を汲み上げてマスタ
シリンダ28側に還流させる。また、チェック弁97
a、98b、97a、98bはリザーバ93a、93b
から汲み上げられたブレーキ液が再びリザーバ93a、
93b側に逆流するのを防ぐためのものである。ストッ
プスイッチ100は、運転者がブレーキペダル20を踏
んでいるか否かを検出するものである。
【0035】次に、このように構成された本実施例の装
置の電子制御回路ECU200において実行されるアン
チスキッド制御について図2〜図6のフローチャートに
基づき説明する。まず、図2は、実施例のアンチスキッ
ド制御の処理内容を示すフローチャートである。なお、
この処理は、図示しないイグニッションスイッチIGが
オンされたとき開始される処理である。またこの処理
は、各車輪FL〜RRに対して、順次、例えば、左前輪
FL→右前輪FR→左前輪RL→右前輪RRの順に実行
される。
【0036】処理を開始すると、まずステップ210に
おいて、後述する各種フラグや各種カウンタの初期設定
を行う。続くステップ220では、車輪速度センサ71
〜74から入力される信号に基づき、制御対象の車輪
(FL〜RRのいずれか)の車輪速度および車輪加速度
を演算する。さらに、続くステップ230では、加速度
センサ1から入力される加速度信号に基づき車体減速度
が演算される。
【0037】ステップ240では、電磁弁60a、60
bの制御モード(後述の処理により電子制御回路ECU
200内に設定される)が増圧モードとなる時間におい
て、左前輪増圧モード時間TupFL,と右前輪増圧モー
ド時間TupFRとの差、および、電磁弁60a、60b
の制御モードが減圧モードとなる時間において、左前輪
減圧モード時間TdwFLと、右前輪減圧モード時間Td
wFRとの差をそれぞれ演算する。これらの演算結果は、
左右輪に加えられる制動力差を表している。そこで、こ
れらからスプリット路度合いを表すパラメータΔTF*
を算出する。なお、パラメータΔTF* の算出方法は、
図4において後述する。また、スプリット路度合いを表
すパラメータΔTF* の添字「*」は、各車輪ごとに設
定された値を示し、以下の説明において、左前輪に関す
る場合には「FL」として、右前輪に関する場合には
「FR」として、左後輪に関する場合には「RL」とし
て、右後輪に関する場合には「RR」として表示する。
【0038】続くステップ250において、車輪FL〜
RRの車輪速度、車輪加速度および車体減速度等に基づ
き制御対象車輪FL〜RRがロックしないように、ブレ
ーキ液圧調整のための各電磁弁60a、60bの制御モ
ード(増圧、保持、減圧)を設定する。なお、この処理
は周知の処理であるので詳細は省略する。ステップ26
0では、ステップ250にて設定した制御モードにおい
て増圧モードであるかどうかを判断する。ここで、制御
モードが増圧モードに設定されている場合は、ステップ
270に進む。また、ステップ260において、制御モ
ードが増圧モードに設定されていない場合には、現ルー
チンでは、ブレーキ液圧は増加されていないとして、従
来から周知のアンチスキッド制御を行う。この公知のア
ンチスキッド制御では、低路面摩擦係数を有する均一路
を走行中には、ブレーキ液圧の増圧タイミングを遅延
し、高路面摩擦係数を有する均一路を走行中には、ブレ
ーキ液圧の増圧タイミングを遅延しない。例えば、特開
平4−334651号公報記載のアンチスキッド制御を
行う。
【0039】ステップ270では、ステップ240にお
いて算出されたスプリット路度合いを表すパラメータΔ
TF* の絶対値と、あらかじめ定められた所定値T1と
を比較する。ここで、パラメータΔTF* の絶対値が所
定値T1以上の場合には、ステップ280に進む。ここ
では、現走行路面がμスプリット路であるとして、増圧
遅延制御の許可を判断する基準となる許可車体減速度基
準G1を補正変更する。この許可車体減速度基準G1の
補正変更方法は、後に図5にて詳述する。また、ステッ
プ270において、パラメータΔTF* の絶対値が所定
値T1以上でない場合には、μスプリット路の程度が基
準以下であるとして、ステップ290に進む。
【0040】続くステップ290において、図6にて後
述する増圧遅延ルーチンにてブレーキ液圧の増圧タイミ
ングの遅延制御をおこなう。さらに、続くステップ30
0に進み、車輪速度、車輪加速度、車体減速度、および
減圧時間のパラメータによって、増圧時間を設定する。
この時の減圧時間のパラメータは、車輪のスリップを回
避するために、ブレーキ液圧が減圧されていた時間を表
している。
【0041】この増圧時間の設定方法を図3に示す。こ
こでは、車体減速度、および減圧時間のパラメータを用
いて増圧時間の設定を行う一例について説明する。図3
に示すように、ステップ230において算出される車体
減速度が例えば1G(Gは重力加速度を示す)である場
合、車体減速度に応じて、Aの曲線を選択する。この曲
線Aを基準として、減圧時間のパラメータが大きい場
合、つまり、ブレーキ液圧が減圧されていた時間が長い
場合には、増圧時間は長く設定される。また、減圧時間
のパラメータが小さい場合、つまり、ブレーキ液圧が減
圧されていた時間が短い場合、ブレーキ液圧の増圧時間
は短く設定される。また、例えばステップ230におい
て算出される車体減速度が例えば0.2Gのような小さ
な値である場合、車体減速度に応じて、Bの曲線を選択
する。この曲線Bを基準として、減圧時間のパラメータ
の大きさによって、増圧時間を決定する。このように、
ステップ230において算出される車体減速度の大きさ
に基づいて、あらかじめ定められている複数の曲線から
基準となる曲線を選出し、その後減圧時間のパラメータ
の大きさに応じてブレーキ液圧の増圧時間を決定する。
【0042】ステップ300において、増圧時間が決定
された後、ステップ310に進み、ステップ240にお
いて算出されたスプリット路度合いを表すパラメータΔ
TF* と所定値−T1とを比較する。これによって、現
在車両がμスプリット路を走行中かどうかということ
と、現在演算中の車輪が低摩擦係数路面側の路面を走行
している可動かということとを、同時に判断することが
できる。ここで、パラメータΔTF* が所定値−T1よ
りも小さい値を採っている場合、ステップ320に進
み、ステップ300において設定された増圧時間を、例
えば1/2に補正する。このように、増圧時間を短縮す
るように補正することによって、低路面摩擦係数側の路
面を走行している車輪に加えられる制動力を調整する。
また、ステップ310において、パラメータΔTF* が
所定値−T1よりも小さくない場合、現演算中の車輪の
走行路面が、少なくともμスプリット路の低摩擦係数路
面側ではないと判断され、ステップ340に進む。
【0043】ステップ250からステップ330にて制
御対象車輪FL〜RRの制御を選択した後、ステップ3
40に進む。選択された制御対象車輪に対して各電磁弁
を駆動する。このような処理を随時繰り返す。図4は、
前記ステップ240におけるスプリット路度合いを表す
パラメータΔTF* の算出方法を表すフローチャートで
ある。
【0044】処理を開始すると、ステップ410におい
て、ブレーキペダル20が操作されて、ストップスイッ
チ100が作動状態であるか否かを判断する。ここで、
ストップスイッチ100が作動していない状態であれば
ステップ450に進み、左右輪におけるスプリット路度
合いを表すパラメータΔTFL、ΔTFRをクリアする。ま
た、ステップ410において、ストップスイッチ100
が作動している状態であると判断された場合には、ステ
ップ420に進む。
【0045】ステップ420では、左右前輪における、
電磁弁60a、60bの制御モードが増圧モードとなっ
ている時間において、左前輪増圧モード時間TupFLと
右前輪増圧モード時間TupFRとの差を、フローごとに
随時積分し、この積分値を増圧時間差ΔTupとする。
ここで、これ以後走行路面がμスプリット路か否かを、
左右前輪にて判定するが、これは、車両制動時の車体の
荷重移動によって、後輪と路面との摩擦結合状態よりも
前輪の摩擦結合状態の方が確実であるからである。よっ
て、車輪と路面との間の摩擦結合状態から路面のμスプ
リット路度合いを判定する際には、前後輪において路面
との摩擦結合状態が確実な方の前輪を採用する。以下、
数1にて、増圧時間差ΔTupの算出方法を示す。
【0046】
【数1】ΔTup=Σ(TupFR−TupFL) またステップ430では、左右前輪における電磁弁60
a、60bの制御モードが減圧モードとなる時間におい
て、左前輪減圧モード時間TdwFLと右前輪減圧モード
時間TdwFRとの差をフローごとに随時積分し、この積
分値を減圧時間差ΔTdwとする。以下、数2にて、増
圧時間差ΔTdwの算出方法を示す。
【0047】
【数2】ΔTdw=Σ(TdwFR−TdwFL) 以上のように増圧時間差ΔTupおよび減圧時間差ΔT
dwを算出した後、ステップ440で、制御対象の演算
中の車輪が右前輪FRであるか否かを判断する。ここで
演算中の車輪が右前輪FRであると判断されると、ステ
ップ460に進む。ステップ460では、後記の数3に
示すように、各増圧時間差ΔTupからΔTdwを差し
引いて、スプリット路度合いを表すパラメータΔTFR
を算出する。
【0048】
【数3】ΔTFR=ΔTup−ΔTdw また、ステップ440において、制御対象の演算中の車
輪が右前輪FRではないと判断された場合には、ステッ
プ470に進む。ステップ470では、後記の数4に示
すように、各増圧時間差ΔTdwからΔTupを差し引
いて、スプリット路度合いを表すパラメータΔTFLを
算出する。
【0049】
【数4】ΔTFL=ΔTdw−ΔTup 以上、ステップ410から470までにおいて説明した
フローを繰り返す。このように算出されたスプリット路
度合いを表すパラメータΔTF*の大きさによって左右
輪にかかる油圧の差を判定でき、これはスプリット路の
程度を表すこととなる。なお、ここでは、パラメータと
してΔTFR、ΔTFLの2値を算出しているが、右前輪F
Rに対してのパラメータΔTFRのみを算出しスプリット
路の判定に採用するようにしてもよい。但しこの場合
は、制御対象の演算中の車輪が左前輪である場合、スプ
リット路判定時に、パラメータΔTFRの値に−1を掛け
て用いるようにする。これによって、スプリット路にお
ける、左右車輪下の路面のどちら側が高摩擦係数路面側
か、低摩擦係数路面側かを正確に判定することができ
る。
【0050】次に、図5には、図2におけるステップ2
80の、許可車体減速度基準G1を補正変更するフロー
チャートを示す。ここで補正変更された許可車体減速度
基準G1は、後述する図6のステップ630におけるブ
レーキ液圧の増圧遅延制御の許可を判断するための車体
減速度の基準となる。処理を開始すると、ステップ51
0にて、車体減速度G1を、まず左右車輪下の走行路面
の路面摩擦係数がほぼ同一である均一路に対応した増圧
遅延制御の許可車体減速度基準KGaに設定する。
【0051】続くステップ520では、スプリット路度
合いを表すパラメータΔTF* の絶対値が所定値T1よ
りも大きい値かどうか判断する。つまりここで、車両が
走行している路面が、均一路かμスプリット路かを判断
する。ここでパラメータΔTF* の絶対値が所定値T1
よりも大きい値ではないと判断された場合には、走行路
面がμスプリット路ではなく均一路であるとして、ステ
ップ530には進まず、許可車体減速度基準G1の補正
変更のルーチンを終了する。すなわち、均一路を走行し
ている場合には、ブレーキ液圧の増圧遅延の許可を判定
する場合に許可車体減速度基準KGaを用いる。
【0052】また、パラメータΔTF* の絶対値が所定
値T1よりも大きい値であると判断された場合には、μ
スプリット路を走行中であるとしてステップ530に進
む。ステップ530では、許可車体減速度基準G1を、
車両走行路面のμスプリット路に対応した増圧遅延制御
の許可車体減速度基準KGbに補正変更する。ここで、
均一路に対して設定される許可車体減速度基準KGa
は、均一低摩擦係数路面走行を基準として定められたも
のである。なぜなら、車輪振動は低摩擦係数路面走行時
における車両制動時に、車両の走行安定性に大きな悪影
響を与えるためである。よって、この低摩擦係数路面で
は車体減速度はある程度小さい値しか得られないため、
許可車体減速度基準KGaは、比較的小さい値、例えば
0.4Gに設定される。また、スプリット路では片方の
車輪の走行路面が、ある程度高摩擦係数路面であること
が予想されるため、車体減速度は均一低摩擦係数路面走
行時よりも大きな値を採ることができる。よって、許可
車体減速度基準KGbは、均一低摩擦係数路面を基準と
して設定されている許可車体減速度基準KGaに比較し
てある程度大きい値、例えば0.6Gに設定される。
【0053】なお、上記のように均一路に対する許可車
体減速度基準KGaが低摩擦係数路面を想定して小さい
値に設定されているということは、均一の高摩擦係数路
面では、ブレーキ液圧の増圧タイミングの遅延制御は作
動しないこととなる。というのは、均一の高摩擦係数路
面では、車両制動時にある程度以上の大きな車体減速度
が発生し、これと小さい値に設定されている許可車体減
速度基準KGaとを比較しても均一高摩擦係数路面での
車体減速度の方が大きくなるためである。このように、
均一の高摩擦係数路面では車輪振動が無視できるとし
て、ブレーキ液圧の増圧タイミングの遅延制御を行わな
いことにより、均一高摩擦係数路面での車体減速度を大
きく発生し、車両の制動性を確保している。
【0054】図6は、前記ステップ290におけるブレ
ーキ液圧の増圧タイミングの遅延制御の具体的な処理内
容を表すフローチャートである。処理を開始すると、ス
テップ610にて、現在ブレーキ液圧の増圧を遅延して
いる最中か否かを判断する。ここで、ブレーキ液圧増圧
の遅延時間を示すタイマカウンタtが0の状態なら、ブ
レーキ液圧増圧を遅延していないと判断し、ステップ6
30に進む。また、タイマカウンタtが0の状態でなけ
れば、ブレーキ液圧の増圧を遅延しているとして、ステ
ップ620に進む。
【0055】ステップ620では、ブレーキ液圧の増圧
を開始するタイミングであるかどうかを判定する。この
判定は、車輪速度があらかじめ定められたスリップ所定
値V1以下であるか、および、車輪加速度があらかじめ
定められた所定値G2以上であるか否かによって判定さ
れる。ここで、図2のステップ220にて検出される車
輪速度および車輪加速度の双方を、それぞれに対して定
められている所定値V1およびG2と比較する。これら
車輪速度または車輪加速度の双方とも、上記それぞれに
対する所定値V1以下およびG2以上になった場合に
は、ブレーキ液圧の増圧を開始するタイミングであると
判定する。この時は、ステップ630に進む。また、図
2のステップ220にて検出される車輪速度および車輪
加速度の少なくともどちらか一方がそれぞれに対して定
められている所定値V1より大きくおよびG2よりも小
さい場合には、ステップ690に進む。このステップ6
90にて、ブレーキ液圧の増圧開始タイミングにまだ達
していないとして、ブレーキ液圧増圧の遅延時間を示す
タイマカウンタtをリセットして、このブレーキ液圧の
増圧タイミングの遅延制御のルーチンを終了する。
【0056】ステップ630では、図2のステップ23
0において検出される車体減速度と、図2のステップ2
80において決定される、現在の許可車体減速度基準G
1とを比較する。ここで、図2のステップ230におい
て検出される車体減速度が許可車体減速度基準G1より
も小さい場合には、ブレーキ液圧の増圧遅延制御を行う
べくステップ640に進む。
【0057】また、図2のステップ230において検出
される車体減速度が許可車体減速度基準G1よりも小さ
くない場合には、ステップ670に進み、ブレーキ液圧
増圧の遅延時間を示すタイマカウンタtをリセットす
る。その後ステップ680に進み、ブレーキ液圧の保持
を中止することによって、ブレーキ液圧増圧の遅延を終
了する。この後、通常のアンチスキッド制御におけるブ
レーキ液圧の増圧制御を行う。
【0058】ステップ640では、ブレーキ液圧増圧の
遅延時間を示すタイマカウンタtの値と、あらかじめ定
められたブレーキ液圧増圧の遅延時間の所定時間taと
を比較する。ここで、タイマカウンタtの値が所定時間
taよりも小さい場合、すなわち、ブレーキ液圧の増圧
遅延が開始されてから所定時間taが経過していない場
合はステップ650に進む。
【0059】また、ブレーキ液圧の増圧遅延が開始され
てから所定時間taが経過している場合は、ステップ6
80に進む。ステップ680では、ブレーキ液圧の保持
を中止することによって、ブレーキ液圧増圧の遅延を終
了する。この後、通常のアンチスキッド制御におけるブ
レーキ液圧の増圧制御を行う。ステップ650では、ブ
レーキ液圧の増圧遅延が開始されてから所定時間taが
経過しておらず、タイマカウンタtをインクリメントす
る。続くステップ660に進み、現在のままブレーキ液
気圧を保持することによって、ブレーキ液圧増圧の遅延
を継続する。
【0060】以上詳述した本実施例における、作動効果
を以下に詳述する。本実施例では、車両に制動力を加え
るべくブレーキ液圧が増圧モードに制御されている場合
に、ブレーキ液圧の増圧時間および減圧時間等から、上
述のように車両が走行している路面がμスプリット路で
あるかどうかが検知される。また、高路面摩擦係数を有
する均一路では、タイヤと路面との間の強い摩擦結合に
よって路面からタイヤへ大きな反力発生する。この大き
な反力等によって車輪振動が抑制されるため、ブレーキ
液圧を増圧するタイミングを遅延して、車輪振動を抑え
なければならないほどの車輪振動は発生しない。よっ
て、高路面摩擦係数を持つ路面を走行している場合に
は、ブレーキ液圧の増圧タイミングの遅延を行わず、制
動力を充分に確保し、制動距離を短くするようにしてい
る。一方、低路面摩擦係数を有する均一路では、車両制
動時の路面から車輪のタイヤへの反力が小さい等の理由
から、車両の走行安定性を損なう程の車輪振動が発生す
る。そこで、この車輪振動を抑制するべくブレーキ液圧
の増圧タイミングの遅延を行う。
【0061】本実施例では、車両がμスプリット路を走
行中である場合には、ブレーキ液圧増圧タイミングの遅
延を判断するための許可車体減速度基準が所定値以上の
比較的大きい値に変更される。この理由は、上述のよう
に、均一路を走行している際には、低路面摩擦係数を有
する路面を走行中の場合でしかブレーキ液圧の増圧タイ
ミングの変更を行わないため、均一路走行中における許
可車体減速度基準が低路面摩擦係数を想定して設定され
ているからである。つまり、低路面摩擦係数を有する路
面では、車両制動時に、低い値の車体減速加速度しか発
生することができないため、均一路走行中における許可
車体減速度基準は小さい値に設定されていることとな
る。しかし、μスプリット路では、ある一方の車輪に対
する路面摩擦係数は少なくともある程度大きい値である
ため、左右の車輪から発生する車体の減速加速度の平均
を現在の車体減速加速度とすると、均一低摩擦係数路面
を走行している際よりも大きい値となる。よって、許可
車体減速度基準をある程度大きい値にしておかないと、
ブレーキ液圧の増圧タイミング遅延制御が開始されない
こととなる。
【0062】このように設定されるμスプリット路走行
時の許可車体減速度基準と、現在の実際の車体減速加速
度を比較することによって、ブレーキ液圧増圧タイミン
グの遅延制御を行っている。このようにすることによっ
て、μスプリット路走行中に車両に制動力を加えた場合
においても、車輪の振動を抑制することができる。よっ
て、従来のように高路面摩擦係数側の車輪において発生
した振動が、駆動系を介して低路面摩擦係数側の車輪等
の他の車輪に悪影響を与える可能性が無くなった。特
に、4輪駆動車の場合には、センタデファレンシャルを
介して、前輪と後輪が結合されており、車輪の振動状態
によってデファレンシャルまわりにシャフトのねじれ振
動が発生する。本実施例では、車輪の振動を抑えること
が可能となったために、このねじれ振動が各車輪に伝わ
って車輪がさらに振動して、走行安定性を害するという
悪影響から回避することができる。
【0063】また、μスプリット路を走行中に制動力が
加えられた場合に、低路面摩擦係数側の車輪を検知す
る。この検知された車輪に加えられるブレーキ液圧の増
圧時間を、残る片方の車輪に加えられるブレーキ液圧の
増圧時間よりも短くなるように補正する。これは、上記
の如く、μスプリット路走行中に車両に制動力が加えら
れた場合には、車体減速加速度が左右の車輪から得られ
る減速加速度の平均によって算出されているためであ
る。つまり、上述のように算出された車体減速度に基づ
いてブレーキ液圧の制御を行うと、低路面摩擦係数側の
車輪に加えられる制動力は過大となり、車輪のスリップ
率が大きいロック状態となってしまう。
【0064】上述のように低路面摩擦係数側の車輪に対
応したブレーキ液圧の増圧時間を短縮することによっ
て、車輪がロック状態に陥ることを回避し、かつ、低路
面摩擦係数側の車輪に制動力が加えられた場合に起こる
車輪振動を抑制することができる。また、駆動輪におけ
る車輪振動を抑制することによって、シャフト等の駆動
系の振動を助長する可能性を低下することができる。
【0065】このように車両の走行安定性が確保、向上
される。本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、以下のように種々変形可能である。例えば、図2の
ステップ300において、ブレーキ液圧の増圧時間を決
定する際に、図7に示すように、車輪加速度、車体減速
度、減圧時間のパラメータを用いて増圧時間を決定する
ようにしてもよい。すなわち、図2のステップ230に
おいて算出される車体減速度によって基準曲線を選択す
る際に、その時の車輪加速度の大きさも考慮する方法で
ある。例えば、車体減速度が1Gである場合には曲線A
かA’を選択するが、この時の車輪加速度が所定値より
も大きい場合であれば曲線Aを、所定値よりも小さい場
合であれば曲線A’を選択する。以下は前述の第1実施
例と同様の処理を採用する。
【0066】またここで、車輪加速度の代わりに車輪速
度を採用するようにしてもよいし、車輪加速度および車
輪速度を両方採用するようにしてもよい。また、上記実
施例では、車輪の制動力に対応するブレーキ液圧の変化
量を、増圧する方向の基準を使用したが、ブレーキ液圧
の保持時間を基準としても、本発明に適用することがで
きる。つまり、μスプリット路を走行中に制動力が加え
られた場合に、高路面摩擦係数側の車輪に対応したブレ
ーキ液圧の保持時間を引き延ばすようにして、車輪の振
動を抑制する。また、低路面摩擦係数側の車輪に対応し
たブレーキ液圧の保持時間を延長することによって、低
路面摩擦係数側の車輪振動およびロック傾向を回避する
ことが可能である。このようにすることによっても、μ
スプリット路における車両の走行安定性を確保、向上す
ることができる。
【0067】また、上記実施例では、車両がμスプリッ
ト路を走行している際の車両制動時に、低摩擦係数路面
側の車輪に対するブレーキ液圧の増圧量を縮小してい
た。これによって、この車輪のスリップ傾向を回避し、
走行安定性を向上させていた。しかし、これに加えて、
高摩擦係数路面側の車輪に対するブレーキ液圧の増圧量
を、所定量増加することも可能である。これによって、
この高摩擦係数路面側の車輪にて発生する車体減速度を
大きく稼ぐことができ、μスプリット路における車両の
制動性を向上することが可能である。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、左
右の車輪下の路面の路面摩擦係数が異なるμスプリット
路を走行している際においても、車両制動時の走行安定
性を確保、向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンチスキッド制御装置の構成を
表す構成図である。
【図2】アンチスキッド制御のメインルーチンを表すフ
ローチャートである。
【図3】増圧時間設定方法を表すグラフである。
【図4】スプリット路度合いを表すパラメータを算出す
るフローチャートである。
【図5】増圧遅延制御の許可を判断する基準となる車体
減速度を補正変更するフローチャートである。
【図6】増圧遅延方法を表すフローチャートである。
【図7】その他の実施例における、ブレーキ液圧の増圧
時間の決定をするための図である。
【符号の説明】
1 加速度センサ 20 ブレーキペダル 28 マスターシリンダ 31,32,33,34 ホイールシリンダ 60a,60b,60c,60d 電磁弁 71,72,73,74 車輪速度センサ 200 電子制御回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両制動時に、車輪のスリップ状態に応
    じて車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保持あるいは減
    圧するアンチスキッド制御装置において、 車両制動時の左右の各車輪において、左右の各車輪下の
    路面摩擦係数が所定以上の相違を有しているか否かを検
    知するμスプリット路検知手段と、 前記μスプリット路検知手段によって、左右の各車輪下
    の路面摩擦係数が所定以上の相違を有していると判断さ
    れた場合には、左右の各車輪に対応するブレーキ液圧の
    増圧タイミングを遅延する増圧タイミング遅延手段とを
    有することを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 車両制動時に、車輪のスリップ状態に応
    じて車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保持あるいは減
    圧するアンチスキッド制御装置において、 車両制動時の左右の各車輪において、左右の各車輪下の
    路面摩擦係数が所定以上の相違を有しているか否かを検
    知するμスプリット路検知手段と、 前記μスプリット路検知手段によって、左右の各車輪下
    の路面摩擦係数が所定以上の相違を有していると判断さ
    れた場合には、左右の各車輪に対応するブレーキ液圧の
    保持時間を延長する保持時間延長手段とを有することを
    特徴とするアンチスキッド制御装置。
  3. 【請求項3】 車両制動時に、車輪のスリップ状態に応
    じて車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保持あるいは減
    圧し、この車両制動時の車体加速度が所定値以下の場合
    に、ブレーキ液圧の増圧タイミングの遅延制御を行うア
    ンチスキッド制御装置において、 左右の各車輪下の路面と各タイヤとの摩擦結合状態の所
    定以上の相違を検知した場合に、前記車体減速度の大き
    さを判定するための所定値を増加補正する増加補正手段
    を有することを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】 車両制動時に、車輪のスリップ状態を最
    適に制御するべく車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保
    持あるいは減圧する際に、ブレーキ液圧の増圧量を、少
    なくとも制動時に発生する車体減速度を用いて決定する
    アンチスキッド制御装置において、 左右の各車輪下の路面摩擦係数が異なっている場合に、
    低路面摩擦係数側の路面を走行している車輪を検出する
    低μ側検出手段と、 前記低μ側検知手段によって検知される、低路面摩擦係
    数側の路面を走行している車輪に対応するブレーキ圧の
    増圧量を、残る一方の車輪に加えられるブレーキ液圧の
    増圧量と比較して小さくする増圧量縮小手段とを有する
    ことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 車両制動時に、車輪のスリップ状態を最
    適に制御するべく車輪に対するブレーキ液圧を増圧、保
    持あるいは減圧する際に、ブレーキ液圧の増圧量を、少
    なくとも制動時に発生する車体減速度を用いて決定する
    アンチスキッド制御装置において、 左右の各車輪下の路面摩擦係数が異なっている場合に、
    低路面摩擦係数側の路面を走行している車輪を検出する
    低μ側検出手段と、 前記低μ側検知手段によって検知される、低路面摩擦係
    数側の路面を走行している車輪に対応するブレーキ圧の
    増圧量を、上記車体減速度を用いて決定される増圧量よ
    りも所定量小さくする増圧量縮小手段と 前記低μ側検
    知手段によって検知される車輪と反対側の車輪に対応す
    るブレーキ液圧の増圧量を、上記車体減速度を用いて決
    定される増圧量よりも所定量大きくする増圧量増大手段
    とを有することを特徴とする車両制御装置。
  6. 【請求項6】 前記μスプリット検知手段は、車両制動
    時に、アンチスキッド制御によって実行されるブレーキ
    液圧の減圧時間を計測する減圧時間計測手段と、前記ア
    ンチスキッド制御によって実行されるブレーキ液圧の増
    圧時間を計測する増圧時間計測手段と、前記車両の左右
    の車輪に対する前記減圧時間測定手段によって計測され
    る減圧時間と前記増圧時間測定手段によって計測される
    増圧時間とから、車両の左右の各車輪下において路面摩
    擦係数の相違があるかどうかを検知することを特徴とす
    る請求項1もしくは請求項2記載のアンチスキッド制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記μスプリット路検知手段は、前記減
    圧時間計測手段によって計測される、左右輪におけるブ
    レーキ液圧の減圧時間の差を随時積算した減圧時間積算
    値と、前記増圧時間計測手段によって計測される、左右
    輪におけるブレーキ液圧の増圧時間の差を随時積算した
    増圧時間積算値との差を、あらかじめ定められている少
    なくとも一つの所定値と比較することによって行うこと
    を特徴とする請求項6記載のアンチスキッド制御装置。
  8. 【請求項8】 前記低μ側検知手段は、アンチスキッド
    制御によって実行されるブレーキ液圧の減圧時間を計測
    する減圧時間計測手段と、前記アンチスキッド制御によ
    って実行されるブレーキ液圧の増圧時間を計測する増圧
    時間計測手段と、前記車両の左右車輪に対する前記減圧
    時間測定手段によって計測される減圧時間と前記増圧時
    間測定手段によって計測される増圧時間とを用いて、車
    両の左右の各車輪下の路面において路面摩擦係数の相違
    があるかどうかを検知し、路面摩擦係数が低い方の車輪
    を検出することを特徴とする請求項4もしくは請求項5
    記載のアンチスキッド制御装置。
  9. 【請求項9】 前記低μ側検知手段は、前記減圧時間計
    測手段によって計測される、左右輪におけるブレーキ液
    圧の減圧時間の差を随時積算した減圧時間積算値と、前
    記増圧時間計測手段によって計測される、左右輪におけ
    るブレーキ液圧の増圧時間の差を随時積算した増圧時間
    積算値との差を、あらかじめ定められている少なくとも
    一つの所定値と比較することによって、車両の左右の各
    車輪下の路面において路面摩擦係数の相違があるかどう
    かを検知し、路面摩擦係数が低い方の車輪を検出するこ
    とを特徴とする請求項8記載のアンチスキッド制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ブレーキ液圧の増圧量は前記車体
    減速度の大きさによって決定されるものであり、前記増
    圧量縮小手段は、低路面摩擦係数側の路面を走行してい
    る車輪に加えられるブレーキ液圧の増圧量を小さくする
    際に、前記車体減速度を用いて決定されるブレーキ液圧
    の増圧している時間を短縮することによって行うことを
    特徴とする請求項4もしくは請求項5もしくは請求項8
    もしくは請求項9に記載のアンチスキッド制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100398367C (zh) * 2004-12-02 2008-07-02 株式会社爱德克斯 Abs控制系统

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CN100398367C (zh) * 2004-12-02 2008-07-02 株式会社爱德克斯 Abs控制系统

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