JPH0723117Y2 - 缶つぶし器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、缶つぶし器の分野に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来の缶つぶし器は、空缶を載置する載
置板と、空缶を圧潰する押圧板とからなり、夫々一端部
側を回動自在に軸着した簡単な構造のものや、さらに空
缶の圧潰作業をし易くするために、空缶中央部を先ず押
圧してへこませる中折板を装着したものがあった。

【０００３】前記の缶つぶし器のうち、中折板を装着し
た缶つぶし器は、先ず中折板を足で踏み、空缶の胴中央
部をへこませた後、さらに押圧板を踏み、空缶全体を圧
潰するものであった。そして、その構造は、上述の押圧
板のほぼ中央部に長手方向へ長孔を穿設し、この長孔よ
り中折板が突出できるようにしたものである。

【０００４】この中折板の形状は、下端部が空缶の胴部
に当接し、空缶が外側へ脱出しないように、若干内側に
傾斜させた当接部を有している。また中折板は上述の載
置板および押圧板と同様同軸上に軸着される構造であっ
た。

【０００５】このことから、実際に空缶を載置板に載せ
た場合、この空缶つぶし器の押圧板は空缶の直径分だけ
傾斜し、しかも立ち上った位置にあり、中折板はその形
状から押圧板の傾斜角度よりもさらに大きく傾斜してい
た。

【０００６】

【本考案が解決しようとする課題】上記のとおり、従来
の缶つぶし器は、空缶を載置する載置板と、空缶を圧潰
する押圧板とさらに空缶中央部を押圧して、へこませる
中折板とを夫々一端部側で、同軸上に軸着するものであ
ったがために、中折板の傾斜角度が広角度となり、足踏
みの作業がしづらい欠点があった。

【０００７】本考案の缶つぶし器は、上記の課題を解決
するために開発されたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案は、空缶を載置す
る板状載置部と、ほぼ中央部に長手方向へ穿設された挿
込孔を有する板状押圧部と、前記押圧部の挿込孔から突
出可能な形状の中折部とからなり、前記載置部、押圧部
および中折部の夫々一端部側を回動自在に軸着した缶つ
ぶし器において、

【０００９】前記押圧部の先端部に所定の高さの軸受け
部を設け、該軸受け部を介して、前記中折部を軸着した
ことを特徴とする缶つぶし器である。

【００１０】

【作用】つぎに本考案の缶つぶし器の作用について説明
する。

【００１１】先ず載置部に対し、押圧部および中折部と
を上方に開き、載置部上に空缶を横向きに寝かせた状態
で載置する。そして押圧部の裏面と中折部の下方部とを
空缶に当接する。このとき、中折部の当接部が押圧板の
挿込孔から若干突出している程度である。中折部は、押
圧部に設けられた所定の高さを有する軸受け部の軸孔に
よって軸着されているので、中折部の上辺部は、押圧部
の上板部とほぼ平行になる。

【００１２】つぎに中折部の水平板部を足でやゝ荷重を
かけ踏み降ろして、空缶の胴中央部をへこませる。そし
て押圧部の後端部にあるゴムマットに足を掛け踏み降ろ
すと空缶は完全に圧潰される。

【００１３】

【実施例】本考案の缶つぶし器Ａの一実施例を以下図面
に基づいて説明する。

【００１４】ａは載置部であって、長方形の下板部１と
下板部１の先端部寄りの両側端縁部より対向するように
立設した側壁部２、３とからなり、側壁部２、３の一方
端部寄りに軸孔４、５を穿設してある。６は引掛孔であ
る。

【００１５】ｂは押圧部であって、下板部１の幅より若
干狭い幅員を有する長方形状の上板部７と、上板部７の
やゝ前方部の両側端縁部より対向するように立設した側
壁部８、９とを形成する。さらに側壁部８、９は、その
前方端部よりに軸孔１０、１１を穿設し、また、上板部
７のほぼ中央部に長手方向に沿って、挿込孔１２が穿設
されている。さらに上板部７の先端部寄りには軸孔１
３、１４を有する一対の垂直板部１５、１６を立設して
なる軸受部ｃが設置されている。１７は上板部７の後端
部寄りに貼着するゴムマットである。

【００１６】ｄは略三角形状の中折部であって、先端部
には軸孔１８が穿設され、上辺部１９の後端部には水平
板部２０が形成されている。２１は当接部であって、下
方部に行くにしたがって漸次細く傾斜し、さらに先端は
湾曲状となっている。

【００１７】つぎにこれらの部材を組み立てるには、先
ず載置部ａに押圧部ｂを重ね、載置部ａの側壁部２、３
に設けた軸孔４、５と押圧部ｂの側壁部８、９に設けた
軸孔１０、１１とを止めピン２２、２３を介して軸着す
る。２４はゴム製Ｏリングである。

【００１８】さらに、押圧部ｂに設けた軸受部ｃの軸孔
１３、１４と中折部ｄの軸孔１８とを止めピン２５で軸
着する。

【００１９】

【効果】本考案の缶つぶし器は以下に示す効果を奏す
る。

【００２０】本考案の缶つぶし器は、上述のとおり、空
缶を載置する載置部と、空缶を圧潰する押圧部とさらに
空缶の中央部を押圧してへこませる中折部とを夫々別設
し、押圧部の先端部に所定の高さの軸受け部を設け、該
軸受け部を介して、前記中折部を軸着したので、従来の
同軸上に軸着していたものと異なり、中折部と押圧部と
がほぼ平行になるので、足踏みの作業がきわめて容易に
できる利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の缶つぶし器の斜視図である。

【図２】同平面図である。

【図３】同側面図である。

【図４】同背面図である。

【符号の説明】

Ａ・・・缶つぶし器 ａ・・・載置部 １・・・下
板部 ２、３、８、９・・・側壁部 ４、５、１０、１１、１３、１４、１８・・・軸孔
６・・・引掛孔 ｂ・・・押圧部 ７・・・上板部 １２・・・挿込
孔 １５、１６・・・垂直板部 ｃ・・・軸受部 １７
・・・ゴムマット ｄ・・・中折部 １９・・・上辺部 ２０・・・水
平板部 ２１・・・当接部 ２２、２３、２５・・・止めピン
２４・・・Ｏリング ｅ・・・空缶

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空缶を載置する板状載置部と、ほぼ中央
   部に長手方向へ穿設された挿込孔を有する板状押圧部
   と、前記押圧部の挿込孔から突出可能な形状の中折部と
   からなり、前記載置部、押圧部および中折部の夫々一端
   部側を回動自在に軸着した缶つぶし器において、 前記押圧部の先端部に所定の高さの軸受け部を設け、該
   軸受け部を介して、前記中折部を軸着したことを特徴と
   する缶つぶし器。