JPH07230354A - 情報入力装置及びそれを用いたプレゼンテーションシステム - Google Patents

情報入力装置及びそれを用いたプレゼンテーションシステム

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JPH07230354A
JPH07230354A JP2223494A JP2223494A JPH07230354A JP H07230354 A JPH07230354 A JP H07230354A JP 2223494 A JP2223494 A JP 2223494A JP 2223494 A JP2223494 A JP 2223494A JP H07230354 A JPH07230354 A JP H07230354A
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Akihiro Okumura
晃弘 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンピュータを用いたプレゼンテーションを
スムーズに行わせる。 【構成】 三次元座標算出部121は、指示棒110の
先端に設けられたセンサ部111の三次元座標を算出
し、初期設定部122は、その三次元座標に基き、スク
リーン220及びOHP210の配置に応じたパラメー
タを記憶する。プレゼンテーションする人が指示棒11
0で指示したスクリーン上の点は、センサ部111の三
次元座標と記憶されたパラメータから、三次元二次元変
換部124によりコンピュータ200の出力画面上の二
次元座標に変換されてコンピュータに伝達される。その
ため、プレゼンテーションする人は、指示棒110でス
クリーン上の点を指示することで、コンピュータ出力画
面上の点を指示でき、コンピュータは、例えば、その指
示された点にカーソルを移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチメデイアプレゼ
ンテーション等に用いられるコンピュータに対する情報
入力装置とそれを用いたプレゼンテーションシステムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プレゼンテーションを行う場合、
オーバーヘッドプロジェクタ(以下、OHPという)と
OHPシートを用い、拡大表示したOHPシートの一部
分を指示棒等を使って指し示しながら説明を行うのが、
一般的であった。これに対して、マルチメディアを利用
してプレゼンテーションを行う方法が検討されている。
コンピュータを用いたプレゼンテーションもその一例で
ある。 文献1;特開平2−64721号公報 文献2;特開平2−210514号公報 文献1,2には、コンピュータの出力画面をOHPを用
いて拡大表示する技術が、開示され、その文献1,2に
示された技術等により、コンピュータを用いたプレゼン
テーションを実現することができる。コンピュータの出
力画面を使ってプレゼンテーションを行うことは、次に
示す(A)〜(C)に対して非常に効果的である。 (A)マルチメディアを使っているので、説得力あるプ
レゼンテーションが行える。 (B)OHPシートを予め準備している場合と異なり、
例えば、その場で必要な情報を検索および作成して可視
化することができる。そして、可視化した情報に基づい
て解説を継続できる。 (C)コンピュータのソフトウエの解説である場合に、
その場で実行して見せることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンピ
ュータを用いたプレゼンテーションにおいては、次のよ
うな課題があった。コンピュータの出力画面を使ってプ
レゼンテーションを行う場合、コンピュータの操作を行
う必要がある。このコンピュータの操作と指示棒を使っ
た説明とが、スムーズに繋がらないと、全体がぎくしゃ
くしてしまい、効果的プレゼンテーションを行うことが
できないという課題がある。例えを揚げて言うと、プレ
ゼンテーションする人が、プレゼンテーション中にコン
ピュータを操作するために壇上から離れると、プレゼン
テーションが中断したような印象を聴取者に与え、これ
が頻繁に繰り返されるとプレゼンテーション全体の印象
を損ねる。プレゼンテーションにおいては、「いかに相
手を納得させるか」が重要であり、全体の印象が悪くな
ることは、致命的な欠点となる。また、プレゼンテーシ
ョンする人以外に、コンピュータの操作を行うオペレー
タが存在する場合には、プレゼンテーションする人とオ
ペレータとが、事前に打ち合わせを行うことにより、ス
ムーズにプレゼンテーションを行うことができる。しか
しながらこの方法では、事前の詳細な打ち合わせが必要
であり、前述のコンピュータに出力画面を使ってプレゼ
ンテーションを行う時の利点のうち、(B)を満足する
ことができない。即ち、コンピュータを使用する利点を
十分に生かすことができないことになる。本発明は、従
来のコンピュータを用いたプレゼンテーションにおい
て、プレゼンテーションする人が、壇上から離れる必要
があった点、或いはオペレータとの打ち合わせ必要とす
る点の課題を解決するコンピュータの情報入力装置とそ
れを用いたプレゼンテーションシステムを提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、指示具によって指示された空間上の
指示点の三次元座標を算出する三次元座標算出部と、コ
ンピュータの出力画面の画像をスクリーンに投影する投
影機、及び該スクリーンの配置位置に応じて変化するパ
ラメータを複数の前記指示点から算出して記憶する初期
設定部とを、情報入力装置に備えている。そして、その
情報入力装置は、前記パラメータと指示点の三次元座標
とを用い、投影機によってスクリーン上にできる指示点
の影に対応するコンピュータの出力画面上の点の二次元
座標を算出して該コンピュータに伝達する三次元二次元
変換部を設けている。第2の発明は、第1の発明におけ
るパラメータを、前記出力画面上の画像に対して相似の
投影像を形成する仮想平面を表す式の係数と該仮想平面
上の所定の位置の三次元座標としている。また、三次元
二次元変換部を、前記指示点の三次元座標と前記パラメ
ータから前記指示点の影に対応する前記仮想平面中の点
の二次元座標を求め、該二次元座標を前記コンピュータ
の出力画面上の二次元座標に変換し前記コンピュータに
伝達する構成にしている。第3の発明は、指示具の位置
の三次元座標と指示具の指す方向を算出する三次元座標
算出部と、コンピュータの出力画面を表示するディスプ
レイの配置状態を前記三次元座標と方向とから求めて記
憶する初期設定部とを、情報入力装置に備えている。そ
して、その情報入力装置は、前記配置状態、前記指示具
の位置の三次元座標、及び前記指示具の指す方向を用
い、該指示具の指示した前記ディスプレイ上の点に対応
するコンピュータの出力画面上の点の二次元座標を求め
て前記コンピュータに伝達する三次元二次元変換部を設
けている。第4の発明は、第1または第3の発明の情報
入力装置と、その情報入力装置から伝達された二次元座
標に対応して画面を出力するコンピュータとを、プレゼ
ンテーションシステムに備えている。
【0005】
【作用】第1の発明によれば、以上のように情報入力装
置を構成したので、初期設定時に、投影機及びスクリー
ンの配置状態に応じたパラメータが、指示具によって指
示された指示点に応じて初期設定部に記憶される。即
ち、プレゼンテーションにおける環境が、初期設定部に
記憶される。初期設定の後、例えば、プレゼンテーショ
ンするひとが指示具でスクリーン上の任意の点を指した
場合、スクリーン上には、投影機によってその点に対応
した影が発生する。初期設定部に記憶されたパラメータ
と三次元座標算出部からの三次元座標とに基き、三次元
二次元変換部は、座標投影機によってスクリーン上にで
きる指示点の影に対応するコンピュータの出力画面上の
点の二次元座標を、算出してコンピュータに伝達する。
第2の発明によれば、第1の発明におけるパラメータ
を、コンピュータ出力画面に対して相似投影像を形成す
る仮想平面に対応したパラメータとしている。即ち、ス
クリーン上の投影象がコンピュータに対して相似でない
場合にも、初期設定部は、投影機及びスクリーンの配置
状態に応じて形成される相似投影像からパラメータを求
めて記憶する。三次元二次元変換部は、指示点の三次元
座標とパラメータから前記指示点の影に対応する前記仮
想平面中の点の二次元座標を求め、該二次元座標を前記
コンピュータの出力画面上の二次元座標に変換する。第
3の発明によれば、例えばプレゼンテーションをコンピ
ュータとは別に配置されたディスプレイで行う場合、三
次元座標算出部は指示具の位置の三次元座標と指示具の
指す方向を算出し、初期設定部が、コンピュータの出力
画面を表示するディスプレイの配置状態を、その三次元
座標と方向とから求めて記憶する。そして、三次元二次
元変換部は、ディスプレイ配置状態、指示具の位置の三
次元座標、及び指示具の指す方向を用い、指示具の指示
したディスプレイ上の点に対応するコンピュータの出力
画面上の点の二次元座標を求めてコンピュータに伝達す
る。第4の発明によれば、第1または第3の発明の情報
入力装置は、スクリーン上にできる指示点の影に対応す
る点、または、指示具の指したディスプレイ上の点に対
応したコンピュータ出力画面の点の座標情報を求めてコ
ンピュータに伝達する。コンピュータは、情報入力装置
からの座標情報に応じた画面を出力する。従って、前記
課題を解決できるのである。
【0006】
【実施例】第1の実施例 図1は、本発明の第1の実施例のプレゼンテーションシ
ステムの構成を説明する図である。このプレゼンテーシ
ョンシステムは、情報を生成する情報入力装置100
と、情報入力装置100からの情報に対応した画面を出
力表示するコンピュータ200と、コンピュータの出力
画面を拡大投影するOHP210と、投影されたコンピ
ュータの出力画面を写すスクリーン220とを、備えて
いる。図2は情報入力装置100の外観斜視図である。
情報入力装置100は、プレゼンテーションする人がス
クリーン上の点を指示する指示棒110と、本体120
と、磁場発生部130とで、構成されている。指示棒1
10には、先端に設けられて磁場発生部130からの磁
場を検出するセンサ部111と、ボタンスイッチ112
と、本体120と指示棒110を繋ぐコード113を有
している。本体120は、センサ部111から転送され
た磁場情報を入力する三次元座標算出部121と、初期
設定を行う初期設定部122と、初期設定部に対して初
期設定開始を指示する初期設定ボタン123と、三次元
二次元変換部124で構成されている。
【0007】三次元座標算出部121は磁場発生部13
0の発生した磁場に対してセンサ部111で検出した情
報で、指示棒110の先端部分の三次元座標を算出する
ユニットであり、三次元座標算出部121は初期設定部
122及び三次元二次元変換部124にその三次元座標
を送出する。また、三次元座標算出部121と磁場発生
部130とセンサ部111とは、一般の三次元位置検出
に使用する磁気センサを構成するユニットと同等なユニ
ットである。初期設定部122はOHP210及びスク
リーン220の配置状態によって変化するパラメータ
を、利用開始前に算出して記憶するユニットである。三
次元二次元変換部124は初期設定部122が記憶して
いるパラメータを用い、指示棒110によって指示され
たスクリーン220上の点に対応するコンピュータ20
0の出力画面上の二次元座標を、三次元座標算出部12
1で得られた三次元座標を変換して求めるユニットであ
る。コンピュータ200は液晶ディスプレイ201を有
し、液晶ディスプレイ201を介して出力画面を出力す
る。OHP210はレンズ211とミラー212を有
し、液晶ディスプレイ201の画面を拡大投影する。本
装置は、利用開始前に初期設定を行う必要がある。図3
は、初期設定用の指定点を説明する図であり、図4は初
期設定時の側面図である。図3,4を参照しつつ、初期
設定の方法とその実際の動作について説明をする。
【0008】利用者が初期設定ボタン123を押すと、
情報入力装置100は初期設定を開始する。初期設定に
は、予め所定の位置に定められた初期設定用の指定点が
用いられる。例えば図3のように、スクリーン220上
に投影されたコンピュータ出力画面上の左上隅の点22
1及び右下隅の点222が、用いられる。初期設定に際
し、まず、利用者はセンサ部111の影がスクリーン画
面上の指定点221に入り、かつセンサ部111がスク
リーン220に近い場所と十分離れている場所の2か所
で、ボタンスイッチ112を押す。同様にして、利用者
は指定展222に対しても、2か所でボタンスイッチ1
12を押す。つまり図4に示された4点a1 ,a2 ,b
1 ,b2 の対して、ボタンスイッチ112が順に押され
る。初期設定部122は、三次元座標算出部121から
送られてくるセンサ部111の三次元座標のうち、4点
(a1 ,a2 ,b1 ,b2 )に対応する三次元座標を順
番に記憶する。利用者が4点(a1 ,a2 ,b1
2 )の指定を終了すると、初期設定部122は以下の
手順で初期設定パラメータを算出して記憶する。2点a
1 ,a2 を通る直線、及び2点b1 ,b2 を通る直線の
各式が、初期設定部121でそれぞれ算出される。投影
光は図4中の点線となっているので、2直線は交点を持
つ。その2直線の交点の三次元座標が、求められて基準
点Oとされる。各4点a1 ,a2 ,b1 ,b2 の三次元
座標を、それぞれ(a1x,a1y,a1z)(a2x,a2y
2z)(b1x,b1y,b1z)(b2x,b2y,b2z)とす
ると、基準点Oの三次元座標(Ox ,Oy ,Oz )は、
(1)式のように求められる。
【数1】 次に、初期設定部122は、コンピュータの出力画面の
画像に対して相似の投影像を形成する仮想平面Sを求め
ると共に、その平面を表す式の係数A,B,C,Dを求
める。図5は、基準点Oと仮想平面Sとを示す図であ
る。初期設定部122は、基準点Oから点a1 ,a2
通る直線、及び点b1 ,b2 を通る直線に沿って一定距
離Lだけそれぞれ進んだ2点E,Fの三次元座標を求め
る。2点E,Fの三次元座標(Ex ,Ey ,Ez )及び
(Fx ,Fy ,Fz )は、(2)及び(3)式で求めら
れる。
【0009】
【数2】 さらに、点E,Fを通りかつ基準点Oが法線方向となる
平面の(4)式を算出し、仮想平面Sとする。
【0010】
【数3】 また、点Eを通りXY平面に平行な平面と仮想平面Sと
の交線を求め、点Fからのその交線にひいた垂線の足を
Gとする。同様に、点Fを通りXY平面に平行な平面と
仮想平面Sとの交線を求め、点Eからのその交線にひい
た垂線の足をHとする。点G,Hの三次元座標(Gx
y ,Gz )及び(Hx ,Hy ,Hz )は、(5)及び
(6)式で求められる。
【0011】
【数4】 以上の計算で求められた仮想平面Sの(3)式の4つの
係数A,B,C,Dと、基準点Oの三次元座標(Ox
y ,Oz )と、各点E,F,G,Hの三次元座標(E
x ,Ey ,Ez )、(Fx ,Fy ,Fz )(Gx
y ,Gz )(Hx,Hy ,Hz )とが、初期設定部1
22でパラメータとして記憶される。
【0012】図6は、図1中の情報入力装置の動作を説
明する図であり、図1のプレゼンテーションシステムの
動作を、この図6を参照しつつ説明する。三次元座標算
出部121はセンサ部111の位置の三次元座標を常に
算出し、三次元二次元変換部124に送り続ける。三次
元二次元変換部124は、三次元座標算出部121から
の受け取ったセンサ部111の位置の三次元座標Iと初
期設定部122にが保持している基準点Oの三次元座標
とから、この2点OIを通る直線223の式を計算す
る。そして、初期設定部122が保持している仮想平面
Sと直線223から、その交点224の三次元座標が求
められる。センサ部111の三次元座標を(Ix
y ,Iz )とすると交点224の三次元座標(Jx
y ,Jz )は、(7)式で求めることができる。
【0013】
【数5】 図7は、二次元座標への変換を説明する図である。図7
に示すように、仮想平面Sはコンピュータの出力画面、
即ち、液晶ディスプレイの画面に対して相似となる。そ
のため、仮想平面S上の点が決まれば、対応するコンピ
ュータの出力画面上の点の決めることができる。つま
り、コンピュータ画面上のX座標の最大値とY座標の最
大値を使えば、交点224のEG方向成分の長さ「ES
x 」と、EH方向成分の長さ「ESy 」を、対応するコ
ンピュータ出力画面上の二次元座標の(Cx ,Cy )に
変換することができる。各長さ「ESx 」、「ESy
及び座標(Cx ,Cy )は、次の(8)及び(9)式に
基いて、求められる。
【0014】
【数6】 なお、X座標及びY座標の最大値は、コンピュータによ
って異なるが、種類が限られているので、例えば、スイ
ッチ等の選択手段で選択設定すると、この問題は解消さ
れる。この座標変換において、初期設定の際に基準点O
の位置、及び仮想平面Sの式が正しく設定されていれ
ば、スクリーン220の位置や角度に関係なく指示棒1
10の影の先端部分と、二次元座標(Cx ,Cy )がス
クリーン220に拡大投影される位置とは、一致する。
従って、ボタンスイッチ112の操作と二次元座標(C
x ,Cy )とを組み合わせて、コンピュータ200に送
ることにより、指示棒110を、マウスやデジタイザ等
の従来の入力装置の代わりとして使用することができ
る。
【0015】以上のように本実施例のプレゼンテーショ
ンシステムでは、以下のような利点がある。 (a)スクリーンからの距離に関係なく、コンピュータ
の操作ができ、プレゼンテーションする人が、いちいち
壇上を離れなくてもよい。 (b)プレゼンテーションする人以外のオペレーターが
不要である。 (c)一つの指示棒110でコンピュータ200の操作
とプレゼンテーションの解説とができるようになり、コ
ンピュータを用いたマルチメディアプレゼンテーション
をスムーズに行うことができる。 (d)一般のコンピュータ、OHP及びスクリーン等
に、本実施例で用いた情報入力装置100を加えるだけ
で、簡単にマルチメディアプレゼンテーションシステム
を構築することができる。 (e)OHP210等のように、使用の度に投影機とス
クリーンの配置の変化する場合でも、簡単に初期設定を
行うことが可能である。 (f)スクリーン側に、例えば、影の位置を読み取る装
置等の特殊な装置を必要とせず、また、OHP210に
対するスクリーン220の配置位置や角度に関しても制
限がないので、扱いが楽である。 (g)OHP210に対するスクリーン220の配置や
角度の関係で、投影された画像がコンピュータの出力画
像に対して歪んでいる場合でも、問題無く使用できる。 (h)マウスやデジタイザ等のコンピュータの入力装置
の代わりに、情報入力装置100を使用できるので、ソ
フトウエアの変更の必要がない。 (i)例えば、指示棒110の先端部分の影の指示する
点に、カーソルが来るように設定できるので、カーソル
を探しやすい。
【0016】第2の実施例 図8は、本発明の第1の実施例のプレゼンテーションシ
ステムの構成を説明する図である。このプレゼンテーシ
ョンシステムは、情報を生成する情報入力装置300
と、情報入力装置300からの情報に対応した画面を表
示するコンピュータ400と、コンピュータの出力画面
を表示する大型ディスプレイ410とを、備えている。
図9は図8中の情報入力装置300の外観斜視図であ
る。情報入力装置300は、プレゼンテーションする人
が大型ディスプレイ410上の点を指示する指示具31
0と、本体320と、磁場発生部330とで、構成され
ている。指示具310には、磁場発生部330からの磁
場を検出するセンサ部311と、ボタンスイッチ312
と、レーザー発振部313と、本体320と指示具31
0を繋ぐコード314とを、有している。本体320
は、センサ部311から転送された磁場情報を入力する
三次元座標算出部321と、三次元座標を用いて初期設
定を行う初期設定部322と、初期設定部に対して初期
設定開始を指示する初期設定ボタン323と、三次元二
次元変換部324で構成されている。三次元座標算出部
321は、磁場発生部330の発生した磁場に対してセ
ンサ部311で検出した情報から指示具310の三次元
座標とその指示方向を算出するユニットであり、初期設
定部322及び三次元二次元変換部324にその三次元
座標と指示方向を送出する。ここで、指示方向とはレー
ザ発振部313によって出力されるレーザー光LBの方
向である。三次元座標算出部321と磁場発生部330
とセンサ部311とは、一般の三次元位置検出に使用す
る磁気センサを構成するユニットと同等なユニットであ
る。初期設定部322は大型ディスプレイ410の配置
状態によってパラメータを算出して記憶するユニットで
ある。三次元二次元変換部324は初期設定部322が
記憶しているパラメータと三次元座標算出部321で得
られた三次元座標と指示方向とを用い、指示具310に
よって指示された大型ディスプレイ410上の点に対応
するコンピュータ400内の二次元座標を求めるユニッ
トである。大型ディスプレイ410は、コンピュータ4
00の出力画面を拡大する構成である。
【0017】本実施例においても、第1の実施例と同様
に、利用開始前に初期設定を行う必要がある。図10
は、初期設定用の指定点を説明する図であり、図11は
初期設定パラメータの算出方法を示す図である。図1
0,11を参照しつつ、初期設定の方法とその実際の動
作について説明をする。利用者が初期設定ボタン323
を押すと、情報入力装置300は、初期設定を開始す
る。初期設定には、予め大型ディスプレイ410の所定
の位置に定められた初期設定用の指定点が用いられる。
例えば、図10のように、大型ディスプレイ410に写
し出されたコンピュータ出力画面上の左上隅の点41
1、右上隅の点412、及び左下隅の点413が、用い
られる。初期設定に際し、まず利用者は任意の位置に立
ち、図11のように、各3つの指示点411,412,
413にレーザー光LBを順に当てながらボタンスイッ
チ312を3回押す。次に、利用者は、別の位置に移動
して、同様に指示点にレーザー光LBを当てながらボタ
ンスイッチ312を3回押す。初期設定部322は、三
次元座標部321から送られてくる三次元座標のうち、
利用者がボタンスイッチ312を押したときの三次元座
標とその指示方向とから、直線の式を算出する。そのた
め、初期設定部322は図11に示す6本の直線L11
23の式を得る。次に、初期設定部322は、2直線L
11とL21とから点411の三次元座標を算出しKとす
る。同様に、2直線L12とL22、2直線L13とL23から
各点412,413の三次元座標をそれぞれ求め、それ
らをM,Nとする。さらに、初期設定部322は、各三
次元座標K,M,Nから座標K、M、Nを通る平面の式
を求め、ディスプレイ平面Pとする。利用者の指定した
6点に三次元座標を(x11,y11,z11)…(x23,y
23,z23)とし、それぞれの方向(単位ベクトル)を
(u11,v11,w11)…(u23,v23,w23)とする
と、各三次元座標(Kx ,Ky ,Kz )(Mx ,My
z )(Nx ,Ny ,Nz )は、次の(10)〜(1
2)式となる。また、ディスプレイ平面Pは、(13)
式となる。
【0018】
【数7】 また、ディスプレイ平面Sの式は以下のようになる。
【数8】 以上の計算で求められたディスプレイ平面Pの式の4つ
の係数A,B,C,Dと、三次元座標(Kx ,Ky ,K
z )(Mx ,My ,Mz )(Nx ,Ny ,Nz)は、初
期設定部322で、パラメータとして記憶される。
【0019】図12は、図8中の情報入力装置の動作を
説明する図である。次に、図8のプレゼンテーションシ
ステムの動作を、図12を参照しつつ説明する。三次元
座標算出部321はセンサ部311の位置の三次元座標
と指示方向を常に算出し、三次元二次元変換部324に
送り続ける。三次元二次元変換部324は、三次元座標
算出部321からの受け取ったセンサ部311の位置の
三次元座標と指示方向からレーザー光LBの直線の式を
算出し、次に、この直線とディスプレイ平面Pの交点4
14の三次元座標Qを算出する。この三次元座標QのK
M方向成分の長さ「KPx 」とKN方向成分の長さ「K
y 」とが求められ、さらに、それらはコンピュータの
X座標の最大値とY座標の最大値とを用いて、コンピュ
ータ出力画面上の二次元座標(Cx ,Cy )に変換され
る。ここで、センサ部311の三次元座標を(xr ,y
r ,zr )、及び方向(単位ベクトル)を(ur
r ,wr )とすると、交点414の三次元座標
(Qx,Qy ,Qz )、長さ「KPx 」,「KPy 」、
及びCx ,Cy は、次の(14)〜(16)式で求めら
れる。
【0020】
【数9】 なお、X座標及びY座標の最大値は、コンピュータによ
って異なるが、種類が限られているので、例えばスイッ
チ等の選択手段で選択設定すると、この問題は解消され
る。この座標変換において、初期設定の際にディスプレ
イ平面Pの式が正しく設定されていれば、レーザー光L
Bが指す場所(点414)と大型ディスプレイ410が
二次元座標(Cx ,Cy )に対応して表示する場所と
は、一致する。そのため、ボタンスイッチ312の操作
と二次元座標(Cx ,Cy )とを組み合わせて、コンピ
ュータ400に送ることにより、指示具310を、マウ
スやデジタイザ等の従来の入力装置の代わりとして使用
することができる。
【0021】以上のように本実施例のプレゼンテーショ
ンシステムでは、以下のような利点を発揮する。 (j)一つの指示具310でコンピュータ400の操作
とプレゼンテーションの解説とができるようになり、コ
ンピュータを用いたマルチメディアプレゼンテーション
をスムーズに行うことができる。 (k)一般のコンピュータ、大型ディスプレイ等に、本
実施例で用いた情報入力装置300を加えるだけで、簡
単にマルチメディアプレゼンテーションシステムを構築
することができる。 (l)マウスやデジタイザ等のコンピュータの入力装置
の代わりに、情報入力装置300を使用できるので、ソ
フトウエアの変更の必要がない。 (m)大型ディスプレイからの距離に関係なく、コンピ
ュータの操作ができ、プレゼンテーションする人が、い
ちいち壇上を離れなくてもよい。
【0022】なお、本発明は、上記実施例に限定されず
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。 第1,第2の実施例で用いられた各コンピュータ2
00,400は、パソコンレベルのものでもよいし、ま
た、ワークステーション等に用いられるコンピュータと
しても第1,第2の実施例は実現できる。 第1の実施例において、指示棒110の先端部の影
に対応する点の二次元座標のY座標の値を少し減じてお
いてもよく、こうすることによってスクリーンに現れる
カーソルが、指示棒110の先端の上に表示され、使い
易くなる。 第1の実施例において、OHP210と液晶ディス
プレイ201を用いたが、本発明はこれらに限定され
ず、コンピュータの出力画面をスクリーンの前面から拡
大投影する装置及びシステムであれば、本発明と同様の
効果を奏す。 第1の実施例で、パラメータの設定方法について説
明したが、このパラメータ設定方法については、第1の
実施例に限定されない。例えば、初期設定用の画面を用
意し、その初期設定用画面上の所定の位置に設定された
指定位置を用いて仮想平面Sを算出する方法等でも、良
好なプレゼンテーションシステムを構築できる。 第1,第2の実施例においては、指示棒110,指
示具310から三次元座標を求めるのに、磁気センサを
用いたが、空間中の三次元座標を得ることができる装置
であれば、本発明に適応できる。例えば、超音波や光を
利用した三次元位置検出装置等が、代用可能である。 第2の実施例では、レーザー光LBを利用して大型
ディスプレイ410を指すようにしているが、レーザー
光に限定されない。 第2の実施例では、利用の度に初期設定を行うよう
にしているが、三次元座標検出のための座標系での、大
型ディスプレイ410の位置が同じ場合、初期設定にお
けるパラメータを記憶し、次回からの初期設定を省略し
てもよい。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、三次元座標算出部と初期設定時に投影機及び
スクリーンの配置状況に応じたパラメータを、記憶する
初期設定部と、初期設定部に記憶されたパラメータと三
次元座標算出部からの三次元座標とに基き、指示点の影
に対応するコンピュータの出力画面上の点の二次元座標
を求める三次元二次元変換部とを、備えているので、例
えば、コンピュータに対してマウスやデジタイザ等の従
来の入力装置の代わりとして使用する情報入力装置を構
成できる。第2の発明によれば、第1の発明の情報入力
装置において、パラメータをコンピュータ出力画面に対
して相似投影像を形成する仮想平面に対応したパラメー
タとしている。即ち、スクリーン上の投影象がコンピュ
ータに対して相似でない場合にも、初期設定部は、投影
機及びスクリーンの配置状況に応じて形成される相似投
影像からパラメータを求めて記憶する。また、三次元二
次元変換部は、指示点の三次元座標とパラメータから前
記指示点の影に対応する前記仮想平面中の点の二次元座
標を求め、該二次元座標を前記コンピュータの出力画面
上の二次元座標に変換する。そのため、投影機及びスク
リーンの配置状態に関わらず、コンピュータの出力画面
上の二次元座標を求めることができる。第1の発明の情
報入力装置を用いた第4の発明のプレゼンテーションシ
ステムは、次の(A)から(E)のような効果を発揮す
る。 (A)スクリーンからの距離に関係なく、コンピュータ
の操作ができ、プレゼンテーションする人が、いちいち
壇上を離れなくてもよい。 (B)プレゼンテーションする人以外のオペレーターが
不要である。 (C)一つの指示棒でコンピュータの操作とプレゼンテ
ーションの解説とができるようになり、コンピュータを
用いたマルチメディアプレゼンテーションをスムーズに
行うことができる。 (D)例えば、OHP等のように、使用の度に投影機と
スクリーンの配置の変化する場合でも、簡単に初期設定
を行うことが可能である。 (E)スクリーン側に、例えば、影の位置を読み取る装
置等の特殊な装置を必要とせず、スクリーンの配置位置
や角度に関しても制限がないので、扱いが楽である。
【0024】第3の発明によれば、情報入力装置に指示
具の位置の三次元座標と指示具の指す方向を算出する三
次元座標算出部と、ディスプレイの配置状態を前記三次
元座標と方向とから求めて記憶する初期設定部と、指示
具の指示したディスプレイ上の点に対応するコンピュー
タの出力画面上の点の二次元座標を求めてコンピュータ
に伝達する三次元二次元変換部とを、備えているので、
マウスやデジタイザ等のコンピュータの入力装置の代わ
りに使用できる。また、ディスプレイからの距離に関係
なく、コンピュータの操作ができ、プレゼンテーション
する人が、いちいち壇上を離れなくてもよい。第3の発
明の情報入力装置を用いた第4の発明のプレゼンテーシ
ョンシステムによれば、次の(F)から(J)のような
効果を発揮する。 (F)ディスプレイからの距離に関係なく、コンピュー
タの操作ができ、プレゼンテーションする人が、いちい
ち壇上を離れなくてもよい。 (G)プレゼンテーションする人以外のオペレーターが
不要である。 (H)一つの指示具でコンピュータの操作とプレゼンテ
ーションの解説とができるようになり、コンピュータを
用いたマルチメディアプレゼンテーションをスムーズに
行うことができる。 (I)ディスプレイの配置位置や角度に関しても制限が
ないので、扱いが楽である。 (J)マウスやデジタイザ等のコンピュータの入力装置
の代わりに、情報入力装置を使用できるので、ソフトウ
エアの変更の必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のプレゼンテーションシ
ステムの構成を示す図である。
【図2】情報入力装置100の外観斜視図である。
【図3】初期設定用の指定点を説明する図である。
【図4】初期設定時の側面図である。
【図5】基準点Oと仮想平面Sを示す図である。
【図6】図1中の情報入力装置の動作を説明する図であ
る。
【図7】二次元座標への変換を説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施例のプレゼンテーションシ
ステムの構成を示す図である。
【図9】情報入力装置300の外観斜視図である。
【図10】初期設定用の指定点を説明する図である。
【図11】初期設定パラメータの算出方法を示す図であ
る。
【図12】図8中の情報入力装置の動作を説明する図で
ある。
【符号の説明】
100,300 情報入力装置 110 指示棒 121,321 三次元座標算出部 122,322 初期設定部 124,324 三次元二次元変換部 200,400 コンピュータ 201 液晶ディスプレイ 210 OHP 220 スクリーン 410 ディスプレイ S 仮想平面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指示具によって指示された空間上の指示
    点の三次元座標を算出する三次元座標算出部と、 コンピュータの出力画面の画像をスクリーンに投影する
    投影機、及び該スクリーンの配置位置に応じて変化する
    パラメータを複数の前記指示点から算出して記憶する初
    期設定部と、 前記パラメータと前記指示点の三次元座標とを用い、前
    記投影機によって前記スクリーン上にできる前記指示点
    の影に対応する前記コンピュータの出力画面上の点の二
    次元座標を算出して該コンピュータに伝達する三次元二
    次元変換部とを、 備えたことを特徴とする情報入力装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータは、前記出力画面上の画
    像に対して相似の投影像を形成する仮想平面を表す式の
    係数と該仮想平面上の所定の位置の三次元座標とし、 前記三次元二次元変換部は、前記指示点の三次元座標と
    前記パラメータから前記指示点の影に対応する前記仮想
    平面中の点の二次元座標を求め、該二次元座標を前記コ
    ンピュータの出力画面上の二次元座標に変換して前記コ
    ンピュータに伝達する構成にしたことを特徴とする請求
    項1記載の情報入力装置。
  3. 【請求項3】 指示具の位置の三次元座標と指示具の指
    す方向を算出する三次元座標算出部と、 コンピュータの出力画面を表示するディスプレイの配置
    状態を前記三次元座標と方向とから求めて記憶する初期
    設定部と、 前記配置状態、前記指示具の位置の三次元座標、及び前
    記指示具の指す方向を用い、該指示具の指示した前記デ
    ィスプレイ上の点に対応するコンピュータの出力画面上
    の点の二次元座標を求めて前記コンピュータに伝達する
    三次元二次元変換部とを、 備えたことを特徴とする情報入力装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または3記載の情報入力装置
    と、前記情報入力装置から伝達された二次元座標に対応
    して画面を出力するコンピュータとを、備えたことを特
    徴とするプレゼンテーションシステム。
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