JPH07229902A - ヘモグロビンの安定化方法 - Google Patents

ヘモグロビンの安定化方法

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JPH07229902A
JPH07229902A JP4769094A JP4769094A JPH07229902A JP H07229902 A JPH07229902 A JP H07229902A JP 4769094 A JP4769094 A JP 4769094A JP 4769094 A JP4769094 A JP 4769094A JP H07229902 A JPH07229902 A JP H07229902A
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JP
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hemoglobin
acid
stabilizing
water
metal complex
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JP4769094A
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English (en)
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Toshiaki Momose
利明 百瀬
Nobuyuki Kubota
信幸 窪田
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Eiken Chemical Co Ltd
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Eiken Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は公知の安定剤では十分効果が期待でき
ない未知のヘモグロビン変性・分解作用に対して有効
な、新規なヘモグロビン保護物質を提供することを課題
としている。 【構成】本発明は、FeIIIEDTAのような水溶性遷
移金属錯体を利用した溶液中のヘモグロビンの安定化方
法、ならびにヘモグロビンの保存溶液である。 【効果】本発明によれば、糞便懸濁液中等に存在するヘ
モグロビンを効果的に安定化することができる。本発明
は特にヘモグロビンの抗原性の保護効果に優れ、免疫学
的分析対象としてのヘモグロビンの安定化に有用な技術
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘモグロビンの安定化
方法に関するものである。具体的には、検出の対象とな
る試料中のヘモグロビンや、陽性対照として用いる標準
物質としてのヘモグロビンの安定化技術に関するもので
ある。尿や糞便などに含まれるヘモグロビンの検出は、
多くの疾患の診断に有用である。特に糞便中のヘモグロ
ビン(便潜血)の検出は、大腸癌をはじめとする消化器
系の疾患の診断における重要な情報である。近年は、古
くから便中のヘモグロビンに利用されていた化学的な発
色反応に基づく試験紙法に代わり、ヘモグロビンに対す
る抗体を利用した免疫学的手法による検出方法が普及
し、手軽な検査方法として定着している。
【0002】
【従来技術の問題点】糞便等の試料中に含まれるヘモグ
ロビンを検出するには、検査施設まで試料を輸送する必
要が有る。糞便試料の輸送は、例えば実公平5−176
52号公報等に記載された輸送容器で行う。この種の容
器を利用することにより、糞便の定量的な採取が可能と
なり、また簡単に糞便懸濁液をろ過することができる。
糞便を採取した容器は、郵送等の手段で検査施設に輸送
される。
【0003】輸送中は糞便に含まれる細菌やその他の多
くの成分とヘモグロビンが共存する状態に有る。また一
般には温度の管理が困難なため、保存上は好ましくない
温度条件にさらされることも避けられない。したがって
輸送中のヘモグロビンは、常に変性・分解の可能性が有
る。輸送中のヘモグロビンの変性・分解は誤った診断結
果につながるので極力小さくすることが望まれる。ヘモ
グロビンに限らず、蛋白物質の安定化には他の蛋白や糖
が用いられる。ヘモグロビンについても、蛋白としてウ
シ血清アルブミン(以下BSAと省略する)、ウサギ血
清アルブミン(以下RSAと省略する)、あるいは卵白
アルブミン等が、糖としてはショ糖等が安定化効果を示
すことが知られている。しかしこれらの一般的な安定剤
は特に糞便懸濁液中でのヘモグロビン安定化効果が小さ
く、十分な保存性能を期待できない。糞便中には細菌や
蛋白分解酵素のようなヘモグロビンの変性・分解の原因
となる多くの成分が存在し、蛋白や糖のみではヘモグロ
ビンを十分に保護できないのである。また糖や蛋白は微
生物に消費されやすく、安定化効果を長時間維持するこ
とが困難である。
【0004】糞便懸濁液中のヘモグロビンを安定化する
技術としては、溶菌酵素の添加(特公平5−6946
6)、プロテアーゼ阻害物質の添加(特開平3−279
859)、pHのコントロール(特開平5−28122
6)、鉄プロトポルフィリンの添加(特開平5−281
227)等が知られている。これらは細菌の影響を抑制
したり、あるいはヘモグロビンと構造的に類似する化合
物によりヘモグロビンに対する影響を分散させることで
ヘモグロビンの保護効果を示すものと考えられる。しか
し糞便中にはこれらの公知のヘモグロビン安定化技術で
はなお影響を抑制することのできないヘモグロビン変性
・分解作用が存在する。したがって現在のヘモグロビン
安定化技術には、未だに改善の余地が有る。
【0005】この他にもエチレンジアミン4酢酸(以下
EDTAと省略する)によるヘモグロビン安定化効果が
知られている(特開平2−221859)。しかし本発
明者による追試の結果、EDTAでは糞便中のヘモグロ
ビンに対して十分な安定化作用を期待できないことが確
認された。したがって保存上はきわめて不利な条件であ
る糞便中においては、EDTAでヘモグロビンを安定化
することができないといえる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は公知の安定剤
では十分な効果を期待できないヘモグロビン変性・分解
作用に対して有効な、新規なヘモグロビン保護物質の提
供を第一の課題としている。特に変性・分解作用の強い
糞便成分と共存するヘモグロビンを、効果的に安定化す
るための技術の提供が本発明の最も大きな課題である。
また本発明の第二の課題は、分析用試料としてのヘモグ
ロビンを安定化する技術の提供に有る。すなわち、分析
時の反応系に対して影響のないヘモグロビンの安定化技
術を提供するものである。本発明の第三の課題は、新し
いヘモグロビン安定化剤を利用したヘモグロビン保存溶
液を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、遷移金属イオ
ンの水溶性金属錯体によるヘモグロビンの安定化方法、
ならびにこの安定化方法を適用したヘモグロビン保存溶
液である。また本発明の別の態様によれば、遷移金属イ
オンの水溶性金属錯体による糞便成分と共存するヘモグ
ロビンを耐熱性の変性因子から保護する方法が提供され
る。更に具体的には、ヘモグロビンの抗原構造の保護が
可能な技術が提供される。
【0008】本発明における遷移金属イオンは、水溶性
の錯体を形成するものであれば特に限定されるものでは
ない。具体的には、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、モリブデン、カドミウム、バナジウム、
および水銀等から選択される金属を利用することができ
る。更に荷電状態が違うイオンが存在する場合には、3
荷のイオンの方が良い成績を示す傾向が有る。中でも
鉄、特に第二鉄イオンの作用は大きく、最も顕著なヘモ
グロビン安定化作用を示す。
【0009】また本発明における水溶性の金属錯体形成
剤も、水溶性の錯体を形成するものであれば特に限定さ
れない。一般に錯体形成剤は金属イオンとの配位構造に
基づいて、N,N−配位型、N,O−配位型、O,O−
配位型、N,S−配位型、およびS,S−配位型に分類
することができるが、本発明においてはこれらの錯体形
成剤のいずれも利用することができる。中でもN,O−
配位型の錯体形成剤には良好な安定化作用を持つものが
多く、好ましい例として挙げることができる。N,O−
配位型の錯体形成剤には、コンプレクサン類、フタレイ
ンコンプレクソン類、オキシン類が知られている。本発
明においてはN,O−配位型の中でもコンプレクサン類
が好ましい錯体形成剤として利用できる。以下にコンプ
レクサン類に該当する錯体形成剤を具体的に示す。なお
錯体形成剤は、適当な塩の形で用いても良い。
【0010】エチレンジアミン4酢酸(Ethylenediamin
e-N,N,N',N'-tetraacetic acid、EDTAと省略する) 1,2−シクロヘキサンジアミン4酢酸(1.2-Cyclohex
anediamine-N,N,N',N'-tetraacetic acid、CyDTA
と省略する) グリコールエーテルジアミン4酢酸(Glycoletherdiami
ne-N,N,N'N'-tetraacetic acid、GEDTAと省略す
る) ヘキサメチレンジアミン4酢酸(Hexamethylenediamine
-N,N,N',N'-tetraaceticacid、HDTAと省略する) イミノ2酢酸(Iminodiacetic acid、IDAと省略す
る) ヒドロキシエチルイミノ2酢酸(Hydroxyethyliminodia
cetic acid、HIDAと省略する) 1、3−ジアミノプロパン−2−オール4酢酸(1,3-Di
aminopropane-2-ol-N,N,N',N'-tetraacetic acid、DP
TA−OHと省略する) ジエチレントリアミン5酢酸(Diethylenetriamine-N,
N,-N',N'',N''-pentaacetic acid、DTPAと省略す
る) エチレンジアミン2酢酸(Ethylenediamine-N,N'-diace
tic acid、EDDAと省略する) エチレンジアミン2酢酸2プロピオン酸(Ethylenediam
ine-N,N'-dipropionic acid dihydrochloride、EDD
Pと省略する) エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)4酢酸(O,O'
-bis(2-aminoethyl)ethyleneglycol-N,N,N',N'-tetraac
etic acid、EGTAと省略する、グリコールエーテル
ジアミン4酢酸;Glycoletherdiamine-N,N,N'N'-tetraa
cetic acidとも呼ばれる) エチレンジアミン−テトラキス(メチレンホスホン酸)
(Ethylenediamine-N,N,N',N'-tetrakis(methylenphosp
holic acid)、EDTPOと省略する) エチレンジアミン2プロピオン酸(Ethylenediamine-N,
N'-dipropionic acid、EDDPと省略する) ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(N-Hydroxye
thylethylenediamine-N,N',N'-triacetic acid、EDT
A−OHと省略する) N−(2−ヒドロキシルエチル)エチレンジアミン3酢
酸(N-(2-Hydroxyethyl)ethylenediamine-N,N',N'-tria
cetic acid、HEEDTAと省略する) ニトリロ3酢酸(Nitrilotriacetic acid、NTAと省
略する) ニトリロ3プロピオン酸(Nitrilotripropionic acid、
NTPと省略する) ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)(Nitrilotris
(methylenephosphonic acid)) 2(ヒドロキシエチル)グリシン(N,N,-2(hydroxyethy
l)glycine、NTPOと省略する) 1,2−ジアミノプロパン4酢酸(1,2-Diaminopropane
-N,N,N',N'-tetraaceticacid、Methyl−EDTA
と省略する)
【0011】これらの錯体形成剤の中でも、EDTA4
Na、EDTA2Na等は、強酸性の金属塩溶液と混合
した時にほぼ中性の錯体溶液を与えるので好ましい錯体
形成剤である。
【0012】本発明の水溶性の金属錯体は、公知の方法
によって得ることができる。具体的には、遷移金属と錯
体形成剤を溶液中で混合し必要に応じてpHを調整した
後に利用する。なお遷移金属や錯体形成剤は、最終的な
pHを考慮して極端な酸やアルカリとならないように選
択すると良い。たとえば遷移金属として鉄を、錯体形成
剤としてEDTAを利用する場合、鉄塩としては塩化第
二鉄をEDTAとしては4Na塩を利用するとほぼ中性
のpHを維持することができる。
【0013】金属錯体の選択にあたっては、錯体溶液の
pHのみならず、最終的な分析の反応の場で阻害作用を
持たない物質を選ぶべきである。またたとえ反応の阻害
作用を持たない物質であっても、たとえば光学的な測定
を妨害する着色物質の使用も避けた方が好ましい。ただ
し光学測定を行わないときは着色の影響は受けないの
で、着色物質であっても支障なく利用することができ
る。具体的には、たとえば抗ヘモグロビン抗体を感作し
たラテックス粒子の凝集を光学的に追跡してヘモグロビ
ンを測定する時には、測定波長に吸収を持つ金属錯体を
避けた方が好ましい。他方、同じラテックス粒子を利用
する時でも単に凝集を肉眼的に追跡する場合や、あるい
は抗ヘモグロビン抗体を固定した吸収性担体によるイム
ノクロマトグラフ法でヘモグロビンを検出する時には、
肉眼判定を妨害しない限り多少の着色は問題とならな
い。またELISA法のように、B/F分離により分析
試料溶液が反応系から除かれるような場合にも着色や反
応系への影響を考慮する必要が無い。
【0014】なお金属錯体調製時の錯体形成剤と金属イ
オンとのモル比は、基本的には両者の組み合わせに依存
するが、あるていどの幅が選択できる時には最も安定化
効果の大きい比を選択する。たとえば、Fe(III)Cl3
とEDTA4Naとの組み合わせでは、1:1、1:
2、1:4、および1:6を選択することができる。こ
れらの中からヘモグロビンの安定化効果が大きい比を選
ぶと良い。
【0015】本発明における金属錯体は、0.1〜50
0mM、好ましくは5〜300mM程度の濃度で利用する。
好ましい利用濃度範囲は個々の錯体に依存する面も有る
が、たとえば第二鉄EDTA錯体(以下FeIIIEDT
Aと省略する)を例にとると糞便懸濁液中で5〜250
mMの範囲において非常に有効な安定化作用を期待するこ
とができる。本発明によるヘモグロビンの安定化技術に
は、金属錯体の添加以外にもヘモグロビンの安定性に寄
与する条件を組み合せることができる。ヘモグロビンの
安定化をもたらす条件とは、pHの制御、ならびに本発
明による金属錯体以外の安定化成分の利用を指す。
【0016】pHはヘモグロビンを安定に保持できる範
囲に設定する。極端な酸やアルカリ条件下ではヘモグロ
ビンの安定性を損なう恐れが有るので、できるだけ中性
域のpHを採用する。具体的には5〜10、好ましくは
6〜8程度のpHとするとよい。pHの維持のためには
適当な緩衝剤を利用することができる。緩衝剤としては
つぎのようなものが利用できる。なお緩衝剤を利用する
時には、本発明による金属錯体に影響を与えないものを
選ぶようにすると良い。 本発明に利用することができる緩衝剤: GOOD緩衝剤 2−モルホリノエタンスルホン酸(2-(N-Morpholino)et
hanesulfonic acid、MESと省略する) ピペラジン−ビス(2−エタンスルホン酸)(Piperazi
ne-N,N'-bis(2-ethanesulfonic acid)、PIPESと省
略する) (2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸
(N-(2-Acetamido)-2-aminoethanesulfonic acid、AC
ESと省略する) ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスル
ホン酸(N,N-Bis(2-hydroxyethyl)-2-aminoehtanesulfo
nic acid、BESと省略する) ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキ
シメチル)メタン(Bis(2-hydroxyethyl)iminotris(hyd
roxymethyl)methane、Bis−Trisと省略する) 3−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸(3-[N,N-Bis(2-hydroxyet
hyl)amino]-2-hydroxypropanesulfonic acid、DIPS
Oと省略する) 2−ヒドロキシエチルピペラジン−3−プロパンスルホ
ン酸(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N'-3-propanesulfo
nic acid、EPPSと省略する) ヒドロキシエチルピペラジン−2−エタンスルホン酸
(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N'-2-ethanesulfonic a
cid 、HEPESと省略する) 2−ヒドロキシエチルピペラジン−2−ヒドロキシプロ
パン−3−スルホン酸(N-2-Hydroxyethylpiperazine-
N'-2-hydroxypropane-3-sulfonic acid、HEPPSO
と省略する) 3−(モルホリノ)プロパンスルホン酸(3-(N-Morphol
ino)propanesulfonic acid、MOPSと省略する) 3−(モルホリノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸(3-(N-Morpholino)-2-hydroxypropanesulfonic acid
、MOPSOと省略する) ピペラジン−ビス(2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸)(Pioerazine-N,N'-bis(2-hydroxypropanesulfonic
acid)、POPSOと省略する) N-Tris(hydroxymethyl)methyl-3-aminopropanesulfonic
acid 、TAPSと省略する) トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−ヒドロキシ−
3−アミノプロパンスルホン酸(N-Tris(hydroxymethy
l)methyl-2-hydroxy-3-aminopropanesulfonic acid、T
APSOと省略する) トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノメタン
スルホン酸(N-Tris(hydroxymethyl)methyl-2-aminoeth
anesulfonic acid、TESと省略する) その他の緩衝剤 2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパン
ジオール(2-Amino-2-hydroxymethyl-1,3-propanedio
l、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;Tris(hy
droxymethyl)aminomethaneとも呼ばれる) リン酸緩衝液 アンモニウム緩衝液
【0017】これらの緩衝剤の中でも、HEPESやP
IPES等のGOOD緩衝剤は、ヘモグロビンの構造を
最も安定化すると思われるpH(6〜8)を与えると同
時に、免疫反応によってヘモグロビンを検出する時の反
応用緩衝液としても利用されているものであり特に好ま
しい緩衝剤として挙げられる。
【0018】本発明におけるヘモグロビンの安定化方法
には、公知の安定化技術を組み合せることが可能であ
る。具体的には、BSAやRSA等の不活性蛋白、リジ
ンやヒスチジン等のアミノ酸、NaN3や安息香酸エチ
ル等の抗菌性物質、ショ糖等の糖、プロテアーゼ抑制物
質、およびイオン強度を調節する塩類等を加えることが
できる。また分析やヘモグロビンの安定化を妨害しない
範囲で、消臭剤、香料、あるいは色素等を併用すること
も可能である。本発明に基づくヘモグロビン安定化用の
溶液について、具体的な組成の例を次に示す。 FeIIIEDTA:5〜300mM HEPES緩衝液(pH7.4):10〜500mM BSA:0.1〜5% NaN3:0.1〜1%
【0019】本発明のヘモグロビンの安定化方法は、糞
便潜血の検出を目的とする糞便試料中のヘモグロビンの
安定化に利用することができる。特に抗原構造の保護が
要求される免疫学的な分析対象としてのヘモグロビンに
ついて、その抗原性の維持に有用である。また、糞便や
尿中のヘモグロビン検出において必要な標準品としての
ヘモグロビンの安定化にも応用することができる。
【0020】本発明は、前記ヘモグロビンの安定化方法
に加えてこの安定化方法を応用したヘモグロビン保存溶
液をも提供する。本発明によるヘモグロビン保存溶液
は、先に述べたような安定化方法のための条件に基づい
て金属錯体を含むものである。本発明によるヘモグロビ
ン保存溶液は、たとえば公知の糞便採取容器に充填して
利用される。あるいは標準品となるヘモグロビンを適当
な濃度で溶解して利用する。その他、分析試料である糞
便や尿などに直接添加してヘモグロビンを安定化するこ
とも可能である。
【0021】
【作用】本発明における遷移金属イオンの水溶性金属錯
体は、従来のヘモグロビン安定剤では必ずしも十分な効
果を期待できなかったヘモグロビンの変性・分解を効果
的に抑制する作用を持つ。特に変性・分解作用成分を多
く含み、また保存条件の管理が困難な糞便懸濁液中のヘ
モグロビンに対しても十分な保護作用を示す。
【0022】遷移金属イオンの水溶性金属錯体がどのよ
うな作用機序によってヘモグロビンを保護するのかは不
明である。本発明者らは、従来の安定剤では十分に対応
できないヘモグロビンの変性・分解作用に対して有効な
保護剤を探索し、幅広い遷移金属イオンの水溶性金属錯
体が有効なことを発見し本発明にいたった。特に糞便成
分と共存するヘモグロビンの変性には、従来は主に細菌
や蛋白分解酵素が関与するものとされていた。本発明者
らは糞便成分の中には、細菌や蛋白分解酵素の作用だけ
では説明が困難な耐熱性の変性因子が存在することを確
認し、更にこの変性因子に対しても有効なヘモグロビン
保護物質を見出したものである。ただし本発明によるヘ
モグロビン保護作用が、耐熱性因子に対してのみ作用す
ると推測すべきではない。またその保護効果がヘモグロ
ビンの抗原性のみに限定されるものでもない。続いて実
施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
【0023】
【実施例】
実施例1.水溶性金属錯体によるヘモグロビンの安定化 水溶性金属錯体としてFeIIIEDTAを用い、本発明
による糞便中におけるヘモグロビンの安定化効果を公知
の安定化剤と比較した。公知の安定化剤としては、表1
に示す化合物を用いた。表中、FOYPAN錠(小野薬
品工業製、商品名、メシル酸カモスタット)、ミラクリ
ッド(持田製薬製、商品名、ウリナスタチン)、および
アプロチニンはいずれもプロテアーゼ阻害剤である。 遷移金属錯体の調製:FeIIIEDTAは次のようにし
て調製した。第二鉄イオンとEDTAとは1:1で錯体
を形成するので塩化第二鉄とEDTA4Naの等モル量
を精製水中で混合し、錯体を形成させた。得られた赤色
溶液のpHはほぼ中性であったが、pHを7.4に調整
して実験に用いた。 試料の調製:ヒト血液を精製水と混合して溶血後遠心分
離により固形分を除き、凍結保存したものをヒト・ヘモ
グロビンとして用いた。市販のヘモグロビン測定試薬O
C−ヘモディアオート‘栄研’(栄研化学製、登録商
標)で濃度を測定したところ、ヘモグロビンA0濃度は
60mg/mlであった。このヘモグロビンを10倍に希釈
し、ヒト新鮮便1gに対し30μlを加えて均一にかくは
ん混合した。このヘモグロビン含有糞便を50μg採取
し、各安定剤を含む10mlのHEPES緩衝液(100
mM、pH7.4)に懸濁した。なお糞便はA(健常
人)、B(抗菌剤を服用)の2種類を用いた。 ヘモグロビンの測定:測定前に糞便懸濁液を遠心分離
(3000rpm、15分間)し、得られた遠心上清を測
定試料とした。市販のヘモグロビン測定試薬OC−ヘモ
ディアオート‘栄研’を用い、遠心上清50μlに試薬
を300μl加えて37℃で約3分間反応させた。この
間の免疫学的凝集反応に基づく585nmにおける吸光度
変化量よりヘモグロビン濃度を決定した。なお標準とし
ては、試薬に添付のヒト溶血液(2000ng/mlヒト・
ヘモグロビン含有HEPES緩衝液)を用いた。結果は
表1に示すとおりである。表中の数字は実験開始時の測
定値(約300ng/ml)に対する残存濃度の%である。
【0024】
【表1】
【0025】検体2例に共通し、EDTA単独並びに4
種の阻害剤はヘモグロビンの安定化に何らの効果も示さ
なかった。またFOYPANは、安定化よりもむしろヘ
モグロビンに対し変性作用を持つものと推定された。一
方でBSAについては濃度0.1%に比べ5%のものの残
存率が高く、ヘモグロビンの安定化に寄与しているもの
と考えられる。本発明である5mMFeIIIEDTAにつ
いては検体Aで5%BSAにほぼ匹敵し、検体Bではは
るかに上回る残存率を示し、ヘモグロビンの安定化に極
めて有効であることが実証された。FeIIIEDTAの
安定化作用に対して、錯体化していないEDTA溶液で
は安定化作用が観察されず、ヘモグロビンの安定化作用
は金属錯体に固有の効果であることが確認された。
【0026】実施例2.また本発明による安定化剤の作
用機序を推定するため、糞便の懸濁液を無菌ろ過(0.
2μm)したもの、およびろ過後更に15分間沸騰水で
処理したものについてもヘモグロビンの安定化に及ぼす
遷移金属錯体の影響を調査した。 試料の調製:新鮮な糞便1gをHEPES緩衝液(10
0mM、pH7.4)100mlに懸濁させ、3000rpm
で10分間遠心分離して上清を得た。この遠心上清をメ
ンブレンフィルター(0.2μm)でろ過し、無菌ろ過
懸濁液とした。沸騰水処理は、この無菌ろ過懸濁液を1
5分間沸騰水中に水浴することにより行った。無菌ろ過
によって細菌の影響が除かれ、更に煮沸したことで糞便
中に存在が予想される蛋白分解酵素の影響が除かれる。
各懸濁液の1容に対し、ヒト溶血液(0.2%BSA含
有HEPES)1容を加え、37℃で保存してヘモグロ
ビンの残存量を追跡した。遷移金属錯体を添加する時に
は、1と同様FeIIIEDTA錯体を5mMとなるように
加えた。ヘモグロビンの残存量は、遠心操作を省略する
他は1と同様の操作により測定した。なお表中の未処理
は、無菌ろ過と加熱処理を行わない遠心上清である。
【0027】
【表2】
【0028】未処理便の30時間までの残存率と比較
し、ろ過による除菌、更に煮沸と処理を重ねるに従いヘ
モグロビンの残存率が増加することから、細菌およびプ
ロテアーゼ等の酵素によるヘモグロビンの変性が裏付け
られた。しかしながらこれらの処理と0.2%BSAの
組合せをもってしても30時間後の残存率は僅かに1
3.0%であり、便無しの71.9%を大きく下回るもの
である。ところがこのろ過+煮沸便に本発明であるFe
IIIEDTAをBSAとともに添加したところ、便無し
と同率の残存率(70.0%)を示した。またろ過のみ
でFeIIIEDTAを添加したした場合も、対応する未
添加の場合と比較し有意に残存率が高く有効な保存効果
を示した。以上の結果から便中のヘモグロビンの変性因
子としては、従来から指摘されてきた便中細菌並びにプ
ロテアーゼに加えて耐熱性物質の影響が考えられ、しか
もその影響がきわめて大きいといえる。そして本発明に
おけるFeIIIEDTA錯体は、耐熱性変性因子のヘモ
グロビンに対する作用を抑制する作用を持つことが明ら
かである。
【0029】実施例3.遷移金属錯体の種類、あるいは
使用濃度とヘモグロビンの安定化効果の関係を調査し
た。 遷移金属錯体の調製:遷移金属錯体としてはNiII、C
oII、ZnII、およびFeIIIのEDTA4Naとの錯
体を用いた。NiはNiCl2として、CoはCoCl2
として、ZnはZnCl2として用い、1と同様の操作
によりEDTA錯体とした。得られた錯体溶液はいずれ
もほぼ中性のpHを示したが、pHを7.4に調整して
実験に用いた。また各錯体は、NiIIEDTAが緑色、
CoIIEDTAが赤色、ZnIIEDTAが無色の溶液と
なる。 試料の調製:1と同様にヘモグロビン含有糞便(個体別
7例、C〜I)50μgを0.1%BSAと各々の金属錯
体を含むHEPES緩衝液に懸濁させた。37℃で0〜
24時間保存し、その間のヘモグロビン残存率を1と同
じ測定方法により追跡した。
【0030】
【表3】
【0031】Ni、Co、およびZn錯体はBSAのみ
を安定化剤とした対照と比較し同等もしくはそれ以上の
残存率を示し、安定化効果が確認された。鉄錯体は他の
金属錯体に比べ残存率が有意に高く、また検体C、D、
E、Iでは2濃度間で残存率に大きな差はない。一方検
体F、G、Hに於いて濃度5mMに対し10mMとすること
で残存率にかなりの増加がみられる。これはヘモグロビ
ン変性因子の便中存在量に個体差があり、FeIIIED
TA濃度5mMでは完全にその影響を除くことができない
場合もあるためと推定する。
【0032】
【発明の効果】以上のように、遷移金属イオンの水溶性
金属錯体を共存させることによってヘモグロビンを効果
的に安定化することができる。この安定化効果は公知の
安定剤と組み合せた場合に相加的に作用し、たとえばB
SA等のとの組み合せで更に良好な安定化効果を期待す
ることができる。このことは、本発明による安定化作用
が既に知られている安定剤とは作用機序が異なるか、あ
るいは同じ機序であるとしても更に強力な保護作用を持
っていることを示唆している。
【0033】本発明のヘモグロビン安定化技術では、ヘ
モグロビンに対して強い変性・分解作用を持つ糞便成分
との共存下においても保護作用を得ることができる。し
たがって、糞便潜血の分析を目的とする試料に含まれる
ヘモグロビンの安定化に有用である。特に抗原構造の保
護が要求される免疫学的な分析対象としてのヘモグロビ
ンについて、その抗原性の維持に貢献する。本発明によ
って糞便試料中のヘモグロビンが効果的に安定化され、
ヘモグロビンの変性・分解による偽陰性結果の防止を期
待することができる。
【0034】本発明に必要な遷移金属イオンの水溶性金
属錯体は、それ自身が安定な成分であるので長時間にわ
たってヘモグロビンを安定化することができる。たとえ
ばBSAや糖のような安定剤では糞便中の細菌によって
速やかに代謝されるため長時間にわたる安定化効果を期
待しにくいので、この点でも本発明の安定化技術は優れ
ている。また本発明における水溶性金属錯体は安価であ
り、たとえば特殊な酵素のような高価な物質に比べて経
済的に有利である。

Claims (23)

    【整理番号】P−000292 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遷移金属イオンの水溶性金属錯体によるヘ
    モグロビンの安定化方法
  2. 【請求項2】遷移金属が、マンガン、鉄、コバルト、ニ
    ッケル、銅、亜鉛、モリブデン、カドミウム、バナジウ
    ム、および水銀から選択される請求項1のヘモグロビン
    の安定化方法
  3. 【請求項3】遷移金属が鉄である請求項2のヘモグロビ
    ンの安定化方法
  4. 【請求項4】鉄が3価の鉄である請求項3のヘモグロビ
    ンの安定化方法
  5. 【請求項5】水溶性の金属錯体形成剤が、N,N−配位
    型である請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  6. 【請求項6】水溶性の金属錯体形成剤が、N,O−配位
    型である請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  7. 【請求項7】水溶性の金属錯体形成剤が、O,O−配位
    型である請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  8. 【請求項8】水溶性の金属錯体形成剤が、N,S−配位
    型である請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  9. 【請求項9】水溶性の金属錯体形成剤が、S,S−配位
    型である請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  10. 【請求項10】N,O−配位型の水溶性の金属錯体形成
    剤が、コンプレクサン類、フタレインコンプレクソン
    類、およびオキシン類から選択されたものである請求項
    6のヘモグロビンの安定化方法
  11. 【請求項11】N,O−配位型の水溶性の金属錯体形成
    剤がコンプレクサン類であり、かつ次の群から選択され
    る少なくとも1つの化合物である請求項10のヘモグロ
    ビンの安定化方法 エチレンジアミン4酢酸(Ethylenediamine-N,N,N',N'-
    tetraacetic acid) 1,2−シクロヘキサンジアミン4酢酸(1.2-Cyclohex
    anediamine-N,N,N',N'-tetraacetic acid) ヘキサメチレンジアミン4酢酸(Hexamethylenediamine
    -N,N,N',N'-tetraaceticacid) イミノ2酢酸(Iminodiacetic acid) ヒドロキシエチルイミノ2酢酸(Hydroxyethyliminodia
    cetic acid) 1,3−ジアミノプロパン−2−オール4酢酸(1,3-Di
    aminopropane-2-ol-N,N,N',N'-tetraacetic acid) ジエチレントリアミン5酢酸(Diethylenetriamine-N,
    N,-N',N'',N''-pentaacetic acid) エチレンジアミン2酢酸(Ethylenediamine-N,N'-diace
    tic acid) エチレンジアミン2酢酸2プロピオン酸(Ethylenediam
    ine-N,N'-dipropionic acid dihydrochloride) エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)4酢酸(O,O'
    -bis(2-aminoethyl)ethyleneglycol-N,N,N',N'-tetraac
    etic acid) エチレンジアミン−テトラキス(メチレンホスホン酸)
    (Ethylenediamine-N,N,N',N'-tetrakis(methylenphosp
    holic acid)) エチレンジアミン2プロピオン酸(Ethylenediamine-N,
    N'-dipropionic acid) ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(N-Hydroxye
    thylethylenediamine-N,N',N'-triacetic acid) N−(2−ヒドロキシルエチル)エチレンジアミン3酢
    酸(N-(2-Hydroxyethyl)ethylenediamine-N,N',N'-tria
    cetic acid) ニトリロ3酢酸(Nitrilotriacetic acid) ニトリロ3プロピオン酸(Nitrilotripropionic acid) ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)(Nitrilotris
    (methylenephosphonic acid)) 2(ヒドロキシエチル)グリシン(N,N,-2(hydroxyethy
    l)glycine) および1,2−ジアミノプロパン4酢酸またはこれらの
    塩からなる群から選択される請求項10のヘモグロビン
    の安定化方法
  12. 【請求項12】錯体形成剤がエチレンジアミン4酢酸ま
    たはその塩である請求項11のヘモグロビンの安定化方
  13. 【請求項13】錯体形成剤がエチレンジアミン4酢酸4
    ナトリウムである請求項12のヘモグロビンの安定化方
  14. 【請求項14】ヘモグロビンを含む溶液に金属錯体を
    0.1〜500mM添加する請求項1のヘモグロビンの安
    定化方法
  15. 【請求項15】ヘモグロビンを含む溶液に金属錯体を1
    0〜300mM添加する請求項1のヘモグロビンの安定化
    方法
  16. 【請求項16】ヘモグロビンを含む溶液のpHが5〜1
    0である請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  17. 【請求項17】ヘモグロビンが糞便懸濁液中に存在する
    ものである請求項1のヘモグロビンの安定化方法
  18. 【請求項18】ヘモグロビンが免疫学的手法による検出
    のためのものである請求項1のヘモグロビンの安定化方
  19. 【請求項19】遷移金属イオンの水溶性金属錯体と共存
    させることによって、糞便成分と共存するヘモグロビン
    を耐熱性の変性因子から保護する方法
  20. 【請求項20】遷移金属イオンの水溶性金属錯体と共存
    させることによって、糞便成分と共存するヘモグロビン
    の抗原性を耐熱性の変性因子から保護する方法
  21. 【請求項21】遷移金属イオンの水溶性金属錯体を含む
    ヘモグロビン保存溶液
  22. 【請求項22】ヘモグロビンが免疫学的手法による検出
    対象である請求項21のヘモグロビン保存溶液
  23. 【請求項23】糞便を懸濁させるためのものである請求
    項21のヘモグロビン保存溶液
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