JPH07229443A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH07229443A
JPH07229443A JP2129394A JP2129394A JPH07229443A JP H07229443 A JPH07229443 A JP H07229443A JP 2129394 A JP2129394 A JP 2129394A JP 2129394 A JP2129394 A JP 2129394A JP H07229443 A JPH07229443 A JP H07229443A
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JP
Japan
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combustion
ion current
crank angle
amount
cylinder
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Application number
JP2129394A
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English (en)
Inventor
Ryoji Nishiyama
亮治 西山
Hideaki Katashiba
秀昭 片柴
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/12Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
    • F02P2017/125Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits

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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼変動の検出結果に応じて、燃料噴射量と
噴射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを制御
する内燃機関の制御装置を得る。 【構成】 クランク角信号に同期し、エンジンの気筒の
圧縮および膨張行程中の複数の燃焼室内圧力を計測する
圧力計測手段と、計測した上記燃焼室内圧力値に基づい
て燃焼室内ガスの所定期間の内部エネルギー積分値を演
算する内部エネルギー積分値演算手段の出力と気筒にお
けるイオン電流の出力とに基づいて燃焼変動量を判定す
る燃焼変動量判定手段と、その判定結果に応じて燃料噴
射量と噴射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つ
を制御する制御手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、希薄燃焼動作域や高
EGR率運転域などにおいて発生する内燃機関の燃焼変
動を検出し、燃料噴射量と噴射時期,点火時期,EGR
量の少なくとも一つを制御する内燃機関の制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼変動を検出する内燃機関の制御装置
の従来技術としては、特開平2―104978号公報に
開示された「内燃機関の失火検出装置」、特開昭63−
61129号公報に開示された「内燃機関のトルク検出
装置」、特開昭60−212643号公報に開示された
「内燃機関の空燃比制御装置」などがある。
【0003】特開平2−104978号公報に開示され
た「内燃機関の失火検出装置」では、点火プラグ間に存
在する火炎により生成されたイオンを電流として検出す
るものである。
【0004】このイオン電流による方式は、筒内圧セン
サによる方式に比較して安価であるとともに、機関の燃
焼室形状の変更なしにすべての気筒にイオン電流検出装
置を装着することができ、これらのイオン電流検出装置
により燃焼変動を検出するため、筒内圧センサによる方
式に比して検出精度が悪いものの気筒別の燃焼変動検出
を安価に実現できる。
【0005】ここで特開平2−104978号公報に開
示された「内燃機関の失火検出装置」の構成と動作につ
いて説明する。図11は、この「内燃機関の失火検出装
置」の構成を示す全体構成図であり、図において1は多
気筒エンジンの点火装置、2は点火コイルであり1次側
が点火装置1に接続されるとともに2次側が配電器3と
接続されている。配電器3の周辺電極の各々はエンジン
4の各シリンダブロツク5a〜5dと接続されている。
6a〜6dは各気筒の点火プラグからイオン電流をイオ
ン電流検出装置20に案内するためのダイオード、7は
コンデンサであり正極側が抵抗12を介して接地される
と共にその負極側がダイオード6a〜6dの各カソード
側の共通接続点に接続されている。8は定電圧ダイオー
ドであり、アノード側はダイオード9のアノードに接続
されると共にコンデンサ7の負極側と接続され、またカ
ソード側はダイオード11のカソードと接続されると共
にコンデンサ7の正極側に接続されている。10は抵抗
であり、一端が点火装置1と接続され、また他端はダイ
オード9のカソード側と接続される。以上によってイオ
ン電流検出器20は構成されている。
【0006】13はゲート回路であり、その入力側の一
方は定電圧ダイオード8のカソードとダイオード11の
カソードとの接続点、およびコンデンサ7の正極側と抵
抗12の一端との接続点に接続され、他方の入力側はゲ
ート制御回路17を介して点火装置1と接続されてい
る。14は比較回路であり、ゲート回路13の出力信号
と閾値電圧Vthとを比較する。該比較回路14の出力
は、ECU(Engine Control Uni
t)16に入力され、予めエンジン回転数と負荷に応じ
てROM内にマップ化されている燃焼変動判定値に基づ
き、失火等の判定を行うように構成されている。
【0007】このように構成されたイオン電流を検出す
る「内燃機関の失火検出装置」において、ECU16か
らの点火時期制御信号により点火装置1が点火コイル2
の一次側を遮断し、このとき点火コイル2の2次側に得
られた高電圧が配電器3で各気筒に分配され、各気筒の
点火プラグ(図示せず)において火花放電を発生させ、
また抵抗10とダイオード9およびダイオード11を介
してコンデンサ7を充電する。この際、コンデンサ7は
定電圧ダイオード8により所定電圧までしか充電されな
い。
【0008】そして、火花放電終了後エンジン4が燃焼
状態にあり点火プラグ電極間に火炎またはイオンが存在
する場合、各ダイオード6a〜6dとコンデンサ7と抵
抗12による閉回路にイオン電流が流れ、ゲート回路1
3と比較回路14を介してイオン電流による抵抗12の
電圧降下が閾値電圧Vth以上となる期間を示す信号が
ECU16に入力される。ECU16内では、予めエン
ジン回転数と負荷に応じて前記ROM内にマツプ化され
ている燃焼変動判定値に基づき、失火等の判定を行うプ
ログラムが動作して燃焼変動判定を実施する。ECU1
6は該燃焼変動判定結果に基づき点火装置1への点火時
期補正制御信号を出力し、図示していない燃料噴射弁へ
の駆動信号を補正し、失火等の発生による有害排出ガス
成分が多量に大気に放出されることを防止し、エンジン
の劣化と破損を防ぐ。
【0009】このように、電極間に存在する火炎により
生成されたイオンを電流として検出し、このイオン電流
出力に基づいて燃焼変動の判定と制御を行う。
【0010】次に、特開昭63−61129号公報に開
示された「内燃機関のトルク検出装置」における、筒内
圧センサにより検出した筒内圧から瞬時トルクを演算す
る方法について説明する。この「内燃機関のトルク検出
装置」の構成は、図12に示すように燃焼室に筒内圧セ
ンサ26が配置され、また図示しない点火プラグが配置
される。燃料噴射弁38および点火プラグは、ECU4
0によりエアーフローセンサ34等の信号を基に制御さ
れる。ECU40内には、データ等を記憶するRAM4
8とプログラムを記憶することのできるROM46と制
御と演算の機能を有するCPU44と入出力ポート50
とを備え、これらはバス52により相互に接統されてい
る。
【0011】クランク角センサ42から出力される信号
および筒内圧センサ26から出力される信号は、入出力
ポート50と図示しないA/D変換器を介してECU4
0に入力され、図13に示すフローチャートに示すプロ
グラムによりトルクが演算される。
【0012】図13に示すフローチャートによれば、ス
テップST51でクランク角センサ42の出力が設定角
度Dかどうかを判定し、「YES」と判定された場合
は、ステップST61に進み筒内圧を検出し、さらにス
テップST62において重み係数K4を乗算して瞬時ト
ルクT4を演算し求めステップST63に進む。ステッ
プST63では、ステップST60,ステップST5
8,ステップST56において予め算出され記憶されて
いる瞬時トルクT3,T2,T1をメモリより読み出
し、瞬時トルクの合計Txを、Tx=T1+T2+T3
+T4により算出する。
【0013】また、ステップST51で「NO」と判定
された場合はステップST52に進み、クランク角セン
サ42の出力が設定角度Cか否かを判定し、「YES」
と判定された場合はステップST59に進み筒内圧を検
出し、ステップST60において重み係数K3を乗算し
て瞬時トルクT3を演算し求める。同様に、ステップS
T53,ステップST54においてクランク角センサ4
2の出力が設定角度B,Aかどうかを判定し、「YE
S」と判定された場合は、各々ステップST57,ステ
ップST55に進み筒内圧を検出し、ステツプST5
8,ステップST56において重み係数K2、K1を乗
算して瞬時トルクT2、T1を演算する。
【0014】ステップST64では、発生トルクTRQ
をTRQ=α×Tx+βにより算出し、本処理ルーチン
を終了する。そして、この発生トルクから簡易的にトル
ク変動を検出している。
【0015】また、特開昭60−212643号公報に
開示された「内燃機関の空燃比制御装置」のように、発
生トルクTRQの代わりに一回の点火サイクル内の2点
の所定クランク角度での筒内圧力値PbとPtとの比P
b/Ptに基づいて、エンジンに供給する混合気の空燃
比を制御するようにした例もある。この従来技術では、
筒内圧センサを全気筒に装着することを前提にして、筒
内圧から得られた所定期間の燃焼変動に基づいて空燃比
を制御する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関の制御
装置は以上のように構成されているので、特開平2−1
04978号公報に開示された「内燃機関の失火検出装
置」のようにイオン電流を検出する場合には、イオン電
流検出電極として点火プラグを使用するため装着上での
制約がないのに対し、イオン電流検出用電極に火炎が接
している期間のみ燃焼変動検出が可能であるため、燃焼
変動の検出精度が筒内圧センサによる燃焼変動検出に比
較して劣る問題点があった。
【0017】また、特開昭63−61129号公報に開
示された「内燃機関のトルク検出装置」のように、全気
筒の燃焼変動をトルクの形で検出するには高価な筒内圧
センサを全気筒に装着する必要があり、制御装置が高価
になる問題点があった。
【0018】また、エンジン燃焼室に筒内圧センサを装
着する取付けスペースの制約から、筒内圧センサを多気
筒エンジンの代表気筒に一つしか取り付けられないとき
には、代表気筒以外の気筒についてはクランクシヤフト
の回転変動を検出することにより間接的に燃焼変動を検
出する必要がある。しかしながら、回転数変動と燃焼変
動とが直接相関を有するには、路面変化による負荷外乱
が一定であり、発生トルク変動が直接に回転数変動とな
る動作条件に限られるという実用上の欠点を避けること
が出来ない問題点があった。
【0019】また、回転数変動と燃焼変動との相関は、
エンジン回転数依存性と負荷依存性があり、エンジン運
転条件ごとに両者の相関判定スレショルドをECU内の
ROM46に記憶させておく必要があり、ROM容量が
増す問題点があった。
【0020】以上のように、筒内圧センサによる燃焼変
動検出は、検出精度が高いが筒内圧センサの装着位置の
制約と筒内圧センサが高価であることにより、特定気筒
にのみ筒内圧センサを装着することになるのであるが、
多気筒エンジンの全気筒に高価な筒内圧センサを装着可
能な場合でも、検出した筒内圧を高速に演算処理する専
用のマイクロコンピュータが必要となり、高価な筒内圧
センサに加えECUのコストが増大する問題点がある。
【0021】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、センサ装着の容易さと燃
焼室取付けによるエンジン改造を最小限にできると共に
燃焼変動の検出を高い精度で実現し、燃料噴射量と噴射
時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを制御する
内燃機関の制御装置を得ることを目的としている。
【0022】請求項2の発明は、センサ装着の容易さと
燃焼室取付けによるエンジン改造を最小限にできると共
に燃焼変動の検出を高い精度で実現し、燃料噴射量と噴
射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを制御す
る内燃機関の制御装置を得ることを目的としている。
【0023】請求項3の発明は、センサ装着の容易さと
コストの低減を実現し燃焼変動の検出を高い精度で実現
し、燃料噴射量と噴射時期,点火時期,EGR量の少な
くとも一つを制御する内燃機関の制御装置を得ることを
目的としている。
【0024】請求項4の発明は、センサ装着の容易さを
実現し燃焼変動の検出を高い精度で実現し、燃料噴射量
と噴射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを制
御する内燃機関の制御装置を得ることを目的としてい
る。
【0025】請求項5の発明は、センサ装着の容易さと
燃焼室取付けによるエンジン改造を最小限にできると共
に燃焼変動の検出を高い精度で実現し、燃料噴射量と噴
射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを制御す
る内燃機関の制御装置を得ることを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る内
燃機関の制御装置は、クランク角センサで検出されたク
ランク角信号に同期して、多気筒エンジンの単一気筒の
圧縮行程と膨張行程中の複数の燃焼室内圧力を計測する
圧力計測手段と、該圧力計測手段で計測した上記燃焼室
内圧力値に基づいて燃焼室内ガスの所定期間の内部エネ
ルギー積分値を演算する内部エネルギー積分値演算手段
と、全気筒の点火プラグに設けられたイオン電流を検出
するイオン電流検出手段の出力と前記内部エネルギー積
分値演算手段の出力とに基づいて燃焼変動量を判定する
燃焼変動量判定手段と、その判定結果に応じて燃料噴射
量と噴射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを
制御する制御手段とを備えたものである。
【0027】請求項2の発明に係る内燃機関の制御装置
は、クランク角センサで検出されたクランク角信号に同
期して、多気筒エンジンの単一気筒の圧縮行程と膨張行
程中の複数の燃焼室内圧力を計測する圧力計測手段と、
該圧力計測手段で計測した上記燃焼室内圧力値に基づい
て図示平均有効圧を演算する図示平均有効圧演算手段
と、全気筒の点火プラグに設けられたイオン電流を検出
するイオン電流検出手段の出力と前記図示平均有効圧演
算手段の出力とに基づいて燃焼変動量を判定する燃焼変
動量判定手段と、その判定結果に応じて燃料噴射量と噴
射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを制御す
る制御手段とを備えたものである。
【0028】請求項3の発明に係る内燃機関の制御装置
は、排気管集合部に設けられたリニア空燃比センサと全
気筒に装着したイオン電流を検出するイオン電流検出手
段との出力に基づいて燃焼変動量を判定する燃焼変動量
判定手段と、該燃焼変動量判定手段の出力に応じて燃料
噴射量と噴射時期,点火時期,EGR量の少なくとも一
つを制御する制御手段とを備えたものである。
【0029】請求項4の発明に係る内燃機関の制御装置
は、イオン電流検出手段が検出したイオン電流のイオン
電流出力を所定期間積分するイオン電流積分手段を備え
た構成にしたものである。
【0030】請求項5の発明に係る内燃機関の制御装置
の内部エネルギー積分値演算手段が内部エネルギー積分
値を演算する際の所定期間は、単一気筒の燃焼上死点後
5度から75度までの期間であり、該期間の瞬時内部エ
ネルギー算出の際の燃焼室内ガス量を前記期間の少なく
とも2つ以上の複数の燃焼室内圧である圧縮工程中の複
数の燃焼室内圧から算出する構成にしたものである。
【0031】
【作用】請求項1の発明における内燃機関の制御装置
は、クランク角信号に同期して、多気筒エンジンの単一
気筒の圧縮行程と膨張行程中の複数の燃焼室内圧力を計
測し、計測した上記燃焼室内圧力値に基づいて燃焼室内
ガスの所定期間の内部エネルギー積分値を演算し、全気
筒の点火プラグから検出されたイオン電流出力と前記内
部エネルギー積分値とに基づいて燃焼変動量を判定する
ことで低コストかつ高精度の燃焼変動検出を実現し、前
記判定結果に応じて燃料噴射量と噴射時期,点火時期,
EGR量の少なくとも一つを高い精度で制御するように
作用する。
【0032】請求項2の発明における内燃機関の制御装
置は、クランク角信号に同期して多気筒エンジンの単一
気筒の圧縮行程と膨張行程中の複数の燃焼室内圧力を計
測し、計測した上記燃焼室内圧力値に基づいて図示平均
有効圧を演算し、全気筒の点火プラグから検出されたイ
オン電流出力と前記図示平均有効圧とに基づいて燃焼変
動量を判定することで低コストかつ高精度の燃焼変動検
出を実現し、前記判定結果に応じて燃料噴射量と噴射時
期,点火時期,EGR量の少なくとも一つを高い精度で
制御するように作用する。
【0033】請求項3の発明における内燃機関の制御装
置は、排気管集合部位置で検出した空燃比と全気筒のイ
オン電流出力とに基づいて燃焼変動量を判定すること
で、低コストかつ高精度の燃焼変動検出を実現し、前記
判定結果に応じて燃料噴射量と噴射時期,点火時期,E
GR量の少なくとも一つを高い精度で制御するように作
用する。
【0034】請求項4の発明における内燃機関の制御装
置のイオン電流積分手段は、検出したイオン電流出力を
所定期間積分し、低コストかつ高精度の燃焼変動検出お
よび燃料噴射量と噴射時期や点火時期やEGR量の制御
を実現させる。
【0035】請求項5の発明における内燃機関の制御装
置の内部エネルギー積分値演算手段は、単一気筒の燃焼
上死点後5度から75度までの期間の内部エネルギー積
分値を演算し、前記期間の瞬時内部エネルギー算出の際
の燃焼室内ガス量を前記期間の少なくとも2つ以上の複
数の燃焼室内圧である圧縮工程中の複数の燃焼室内圧か
ら算出するので、低コストかつ高精度の燃焼変動検出お
よび燃料噴射量と噴射時期や点火時期やEGR量の制御
が実現する。
【0036】
【実施例】
実施例1.以下、請求項1および請求項4および請求項
5の発明の実施例1を図について説明する。図1は本実
施例の内燃機関の制御装置の構成を示す全体構成図であ
る。図1において図11および図12と同一または相当
の部分については同一の符号を付し説明を省略する。図
において31は排気管、32は吸気管、34はエアーフ
ローセンサ、35はλ空燃比センサ、37はEGR弁、
39は各気筒の点火プラグである。
【0037】本実施例の内燃機関の制御装置は、従来の
イオン電流による内燃機関失火検出装置の構成とは異な
り、比較回路を介さずにゲート回路13の出力がECU
40(圧力計測手段,内部エネルギー積分値演算手段,
制御手段,図示平均有効圧演算手段,燃焼変動量判定手
段,イオン電流積分手段)に入力されるように構成され
ている。これはイオン電流出力を所定期間積分して燃焼
反応に対応した反応生成イオンの総量から発生熱量を検
出するようにしているためである。
【0038】燃料噴射弁38はエンジン4の各気筒に連
通する吸気ポートに設置されており、エアーフローセン
サ34は各気筒の吸気管32の図示していないサージタ
ンクと連通したスロツトル弁の上流に設置されている。
クランク角センサ42は、エンジンカム軸によって駆動
されるデイストリビュータの軸に結合されたスリツト板
(以上、図示せず)を挟んで設けられた2つのフォトイ
ンタラプタとからなり、このフォトインタラプタの出力
によって気筒識別信号とクランク角度信号とが取り出さ
れるように構成されている。そして、EGR弁37は、
吸気管32と排気管31の間を連通し、排出ガスを排気
側から吸気側に環流するガス量を制御する。
【0039】筒内圧センサ36(圧力計測手段)の圧力
検出部は、エンジン燃焼室内に連通する導圧部に露呈し
ており、燃焼室内圧力に比例した筒内圧力信号を出力す
る。この筒内圧センサ36の圧力検出部は高温高圧に耐
える半導体型センサを使用しており、酸化シリコン上に
形成された単結晶シリコンにボロンなどの不純物を注入
して形成した歪ゲージを用いて、シリコンオイルを介し
て加わる圧力を歪量に変換して計測するものである。な
お、この筒内圧センサ36は、圧電素子を用いるもので
あっても良い。
【0040】次に、本実施例の動作を図2および図4お
よび図7のフローチャートを用いて説明する。図2は内
部エネルギー積分値算出ルーチンの動作を示すフローチ
ャート、図4はイオン電流検出値の処理動作を示すフロ
ーチャート、図7はエンジン2回転ごとの所定のタイミ
ングで実行される割込み処理ルーチンであり、燃焼変動
判定とその判定結果に応じた補正制御処理を示す。
【0041】まず所定クランク角度における燃焼室内圧
力を検出し、検出された圧力Pに瞬時の燃焼室内容積V
を乗算し瞬時温度を算出する瞬時温度算出手段と、複数
のクランク角度において算出された各々の温度を加算
し、その加算値を吸入空気質量Gで除した内部エネルギ
ー積分値uを算出し、該内部エネルギー積分値uに基づ
いて燃料供給量と燃料噴射時期、あるいは点火時期ある
いはEGR量を制御する。この内部エネルギー積分値u
は、エンジン4内で発生した発熱量であり、図示平均有
効圧Piと内部エネルギー積分値uとは図3に示すよう
に1対1の相関があり、内部エネルギー積分値uを算出
し検出することで燃焼状態を検出できる。
【0042】この内部エネルギー積分値算出ルーチンの
動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
クランク角センサ42からクランク角センサ信号が出力
される毎にECU40内のCPU44に割り込みがかか
り、クランク角度が予め定められたクランク角度θ0,
θ1,θ2のいずれと一致するかを判定し、クランク角
度θ0と判定された場合は燃焼室内に吸入されたガス量
Gを算出し、クランク角度θ1,θ2と判定された場合
は、燃焼室ガス温度T1,T2を算出し、これらより内
部エネルギー積分値uをu=Cv×(T1+T2)より
算出するようにECU40のROM46には図2のフロ
ーチャートに示す割り込み用のプログラムが格納されて
いる。ここで、内部エネルギー積分値uは、u=∫Cv
×dTであるが、u=Σ(Cv×T)で近似し、クラン
ク角度θ0,θ1,θ2を実験で予め決定した。
【0043】例えばクランク角度θ0=BTDC75゜
CA、θ1=ATDC25゜CA、θ2=ATDC45
゜CAである。
【0044】また、検出精度向上を目的として、u=C
v×(T1+T2+T3)あるいはu=Cv×(T1+
T2+T3+T4)あるいはu=Cv×(T1+T2+
T3+T4+T5)としてもよい。
【0045】図2は、代表の単一気筒にのみ筒内圧セン
サを装着したときの内部エネルギー積分値uの検出のた
めの割込みルーチンである。これによれば、まずステッ
プST100でクランク角センサ42よりクランク角を
読み込む。続くステップST101においてクランク角
センサ42の出力が所定角度θ0かどうかを判定する。
このステップST101において「YES」と判定され
た場合は、ステップST102に進み筒内圧センサ出力
をアナログ/ディジタル変換し、PoとしてRAM48
に記憶する。そして、ステップST103に進み、吸気
管32より燃焼室内に吸入された新気と残留ガスとが混
合した総ガス量Gを、G=Po×Vo/Toの式より算
出し記憶してステップST104に進む。
【0046】一方、ステップST101において「N
O」と判定された場合はステップST104に進み、ク
ランク角センサ42の出力が所定角度θ1かどうかを判
定する。ステップST104においてクランク角センサ
42の出力が所定角度θ1であり、「YES」と判定さ
れた場合は、ステップST105に進み筒内圧センサ3
6の出力をアナログ/ディジタル変換し、P1としてR
AM48に記憶する。そして、ステップST106にお
いてクランク角度θ1での瞬時温度T1を、T1=P1
×V1/Gの式により算出し求め記憶する。
【0047】また、ステップST104において「N
O」と判定された場合はステップST107に進み、ク
ランク角センサ42の出力が所定角度θ2か否かを判定
する。ステップST107においてクランク角センサ4
2の出力が所定角度θ2であり「YES」と判定された
場合は、ステップST108に進み筒内圧センサ36の
出力をアナログ/ディジタル変換し、P2としてRAM
48に記憶する。
【0048】また、ステップST107において「N
O」と判定された場合は、本処理ルーチンを終了する。
そして、ステップST109においてクランク角度θ2
での瞬時温度T2を、T2=P2×V2/Gの式により
算出し記憶する。ここで、Vo,V1,V2は、角度θ
0,θ1,θ2におげる燃焼室内容積であり、Toは角
度θ0における燃焼室内温度である。
【0049】そして、ステップST110において瞬時
燃焼室ガス温度T1,T2の算出結果をRAM48より
呼び出し、これらより内部エネルギー積分値uを、u=
Cv×(T1+T2)として算出し、本処理ルーチンを
終了する。
【0050】次に、図4のフローチャートおよび図5、
図6を用いてイオン電流検出値の処理動作について説明
する。イオン電流は燃焼室内の火炎生成に対応した化学
反応量に比例して発生する正イオンを電極間で検出する
もので、生成されたイオン量と電極面積の積に比例した
イオン電流出力波形がイオン電流検出器20(イオン電
流検出手段)から得られる。従って、該イオン電流出力
を火炎生成期間で積分すると、火炎内での燃料の酸化反
応量に比例した情報を得ることが出来、この酸化反応総
量が図示トルクに対応することよりイオン電流積分値か
らトルクを推定することが出来る。
【0051】図5は、イオン電流積分値と図示平均有効
圧との関係を示したものである。本実施例では、イオン
電流検出器20の出力に対し点火期間を除いた期間のイ
オン電流出力を得るように構成したゲート制御回路13
からの出力を、ECU40に入力するように構成してい
る。図4では説明の簡単化のため単一気筒のイオン電流
出力の処理動作について説明するが、多気筒の場合は図
4に示す割り込み処理ルーチンを実施する際、クランク
角センサ42が出力する気筒識別信号に基づき公知とな
っている気筒識別を行ない、各気筒毎に以下に説明する
イオン電流出力の割り込み処理を実施する。
【0052】すなわち、ステップST201においてク
ランク角センサ42の出力を読み込み、続くステップS
T202においてクランク角θがイオン電流積分開始ク
ランク角θsとイオン電流積分終了クランク角θeの間
にあるかを判定する。ステップST202で「YES」
と判定された場合はステップST203に進み、また
「NO」と判定された場合は本割込み処理ルーチンを終
了する。
【0053】ステップST203においてクランク角θ
がイオン電流積分開始クランク角θsかを判定し、「Y
ES」の場合はステップST204に進みイオン電流積
分値Iをゼロにリセットする。そして、ステップST2
05に進みイオン電流Xiを測定記憶する。続くステッ
プST206において、クランク角θがイオン電流積分
終了クランク角θeかを判定し、「YES」の場合はス
テップST207に進みイオン電流積分値IをI=ΣX
iとして演算し、本割込み処理ルーチンを終了する。
【0054】上記イオン電流積分処理に対応する単一気
筒でのイオン電流出力とクランク角センサ出力と点火信
号と筒内圧との関係を図6の(a),(b),(c)に
示した。図6の(a)はクランク角と筒内圧との関係を
示し、同図(b)はクランク角に対するイオン電流出力
の関係を示し、同図(c)はウランク角センサ42から
出力されるクランク角信号とゲート制御回路17から出
力されるゲート信号と点火装置1から供給された点火信
号の各信号間のタイミングチャーである。すなわち、E
CU40からの点火信号に対してゲート信号が生成さ
れ、予めROM46内に記憶されているイオン電流積分
開始クランク角θsからイオン電流積分終了クランク角
θeまで、イオン電流がクランク角に同期して測定記憶
されイオン電流積分値が算出される。ここで、例えばθ
sとθeは、θs=BTDC20゜CA、θe=ATD
C40゜CAである。
【0055】以上のように本実施例では、イオン電流検
出器を全気筒に装着し、筒内圧センサを単一気筒に装着
した構成にして、前記イオン電流検出器20と筒内圧セ
ンサ36の出力とを用いて各燃焼サイクルの図示トルク
量に比例した値を算出する手順につき、図2と図4を参
照して説明した。次に、これらのサイクル毎の検出量か
ら燃焼変動判定処理手順について図7のフローチャート
を用いて説明する。
【0056】図7に示す割り込み処理ルーチンは、図2
と図4のフローチャートに示した処理を実行した後のエ
ンジン2回転ごとの所定のタイミングで実行されるよう
にECU40のROM46内に予めプログラムされてい
る。また燃焼変動判定期間を各サイクル毎に計数するカ
ウンタと、内部エネルギー積分値が燃焼変動限界を越え
る回数を計数する内部エネルギー燃焼変動カウンタと、
イオン電流積分値が変動限界判定値を越えた回数を計数
する燃焼変動カウンタと、気筒識別カウンタが設定され
ており、夫々のレジスタに各カウンタ値が設定される。
まず、ステップST301において燃焼変動判定期間の
カウンタ値mを「1」インクリメントする。そして、ス
テップST302においてカウンタ値がmサイクル目で
ある内部エネルギー積分値uとm−1サイクル目の内部
エネルギー積分値ubをRAM46より読み出し、mサ
イクル目の内部エネルギー積分値の変動差△u=u−u
bを算出する。続くステップST303において△u>
△uoか否かを判定する。ここで△uoは予め定められ
て記憶されている燃焼変動限界判定値である。ステップ
ST303において、「YES」と判定された場合はス
テップST304に進み代表気筒の内部エネルギー燃焼
変動判定カウンタ値xをx+1に「1」インクリメント
してステップST305に進む。また、ステップST3
03で「NO」と判定された場合もステップST305
に進む。
【0057】ステップST305では、気筒識別カウン
タ値kをk=1にリセットして、k=1気筒の算出記憶
済みのmサイクル目のイオン電流積分値Ikとm一1サ
イクル目のイオン電流積分値IkbをステップST30
6で読み込み、mサイクル目のイオン電流積分値の変動
差△Ik=Ik−Ikbを算出する。さらに、ステップ
ST307に進み△Ik>△Ikoであるかどうかを判
定する。ここで△Ikoは予め定められて記憶されてい
るイオン電流積分値の変動限界判定値である。ステップ
ST307で「NO」と判定された場合は、ステップS
T309に進む。
【0058】一方、ステップST307で「YES」と
判定された場合は、ステップST308に進み、イオン
電流積分値による燃焼変動判定カウンタ値をy+1とし
てステップST309に進む。そして、ステツプST3
09において気筒識別カウンタ値kをk=k+1にくり
上げてステップST310に進む。ステツプST310
において気筒識別カウンタ値kがkoを越えたかどうか
を判定し、全気筒の燃焼変動判定を実施したかどうかを
判定する。ステップST310で「NO」と判定された
場合は、ステップST306に戻りステップST306
からステップST309の処理を再度実施する。
【0059】以上のようにして算出した燃焼変動判定カ
ウンタ値xとyがステップST311とステップST3
12において各々燃焼変動限界判定カウンタ値xnとy
nを越えているかどうかを、x>xn、y>ynの判定
式を基に判定する。ステップST311とステップST
312共に「YES」と判定された場合は、ステップS
T313に進み基本燃料噴射量TpをTp+△Tpとし
て燃料を増加させ、燃焼変動が低滅されるように燃料噴
射量を予め定められた所定値△Tpだけ補正制御する。
一方、ステツプST311とステップST312におい
て「NO」と判定された場合は、ステップST314に
進み燃焼変動判定期間のカウンタ値mがmoを越えてい
るかどうかを判定する。もしカウンタ値mがmoを越え
ていれば、ステツプST315に進み燃焼変動判定カウ
ンタ値xとyをゼロにリセットし、燃焼変動判定期間の
カウンタ値mもゼロにリセットし、基本燃料噴射量Tp
を初期値にセツトしなおし、本処理ルーチンを終了す
る。なお、本処理ルーチンにおけるカウンタ値mや燃焼
変動判定カウンタ値xとyは、本制御装置の電源が投入
されると同時にゼロにリセットされるようにECU40
内のプログラムによりイニシャライズされる。
【0060】なお、上記実施例では燃料噴射量を燃焼変
動判定手段の出力に応じて補正制御するようにしたが、
燃料噴射量の代わりに上記実施例のステップST313
での処理を基に燃料噴射時期や点火時期やEGR量を制
御するようにしてもよい。ここでは、燃料噴射時期や点
火時期やEGR量の制御方法の詳しい説明は省略する
が、燃焼変動判定手段の出力に応じてこれら燃料噴射時
期や点火時期やEGR量が補正制御されるように、次に
説明する制御方法を実施する際にROM内のプログラム
を構成する。
【0061】ここで噴射時期と噴射量の制御方法につい
て説明する。燃料噴射時期になると噴射開始割り込みル
ーチンが実行される。そして、噴射量は、噴射開始時期
に対して燃料噴射時間を加算し、この値を燃料噴射弁の
駆動回路のダウンカウンタにセットすることによって制
御する。このダウンカウンタは、通電停止時刻になるま
でカウントダウンを継続する。そして、ダウンカウンタ
のカウント値が零になると、燃料噴射弁への通電停止の
割り込み処理が実施され、燃料噴射が停止する。前記燃
料噴射時間と燃料噴射開始時間とを燃焼変動判定手段の
出力に応じて補正するようにROM内のプログラムを構
成する。
【0062】また、点火時期はエンジン回転数とエアー
フローセンサ34の出力に応じて基本点火時期が予めデ
ータマップ化されている。そして、該基本点火時期に対
して、燃焼変動判定手段の出力に応じた点火時期補正が
行なわれるようにROM内のプログラムを構成する。
【0063】さらに、EGR制御量はエンジン回転数と
エアーフローセンサ34の出力に応じて基本EGR弁開
度が予めデータマップ化されている。そして、前記基本
EGR弁開度に対して、燃焼変動判定手段の出力に応じ
たEGR弁開度の補正が行なわれるようにROM内のプ
ログラムを構成する。このためには、ステップST31
3を変更した処理プログラムにすればよい。
【0064】以上説明したように本実施例によれば、イ
オン電流検出器20を全気筒に装着すると共に、筒内圧
センサ36を単一気筒に装着し、イオン電流検出器20
と筒内圧センサ36の出力とを用いて各燃焼サイクルの
図示トルク量に比例した値を算出し、これらのサイクル
毎の検出量から燃焼変動を判定し、この判定に応じて燃
料噴射時間と燃料噴射開始時間を補正し、あるいは点火
時期を補正し、あるいはEGR弁開度の補正が行なわれ
るように構成したので、燃料噴射量と噴射時期や点火時
期やEGR量を高い精度で制御できる。
【0065】実施例2.以下、請求項2の発明の実施例
2を図について説明する。本実施例の構成は、図1に示
した実施例1の構成と同一であるが、ECU40内のC
PU44を中心とする演算部における筒内圧センサ出力
データの演算処理およびデータ設定などが異なってお
り、その計算処理を示すフローチャートを図8に示す。
また、イオン電流のデータ処理と燃焼変動判定処理に関
しては実施例1と同一であり、図7のフローチャートに
示すステップST302における内部エネルギー積分値
uを次に説明する処理手順で得た図示平均有効圧Pi置
き換えたものと同じ処理であるので説明を省略する。
【0066】図8は、本実施例の内燃機関の制御装置の
代表の単一気筒にのみ装着された筒内圧センサを用いた
図示平均有効圧Piの検出処理割り込ルーチンである。
これによればステップST401においてクランク角セ
ンサ42の出力を読み込み、ステップST402におい
てクランク角センサ42の出力が所定角度θaか否かを
判定する。ステップST402において「YES」と判
定された場合は、ステツプST403に進み筒内圧セン
サ出力をアナログ/ディジタル変換し、PaとしてRA
M48に記憶し、ステツプST404に進む。一方、ス
テップST402において「NO」と判定された場合は
ステップST404に進み、クランク角センサ42の出
力が所定角度θbか否かを判定する。
【0067】ステップST404においてクランク角セ
ンサ42の出力が所定角度θbであり「YES」と判定
された場合は、ステップST405に進み筒内圧センサ
出力をアナログ/ディジタル変換し、PbとしてRAM
48に記憶する。また、ステツプST404において
「NO」と判定された場合はステップST406に進
み、クランク角センサ42の出力が所定角度θcか否か
を判定する。ステップST406においてクランク角セ
ンサ42の出力が所定角度θcであり「YES」と判定
された場合は、ステップST407に進み筒内圧センサ
出力をアナログ/ディジタル変換し、PcとしてRAM
48に記億する。また、ステップST406において
「NO」と判定された場合は本処理ルーチンを終了す
る。そして、スチップST408において瞬時圧力P
a,Pb,PcをRAM48より読み出し、また係数
α、β、γをROM46から読み出し、図示平均有効圧
PiをPi=(α×Pa+β×Pb)/(γ×Pc)な
る近似式を用いて算出し、本処理ルーチンを終了する。
【0068】ここで、係数α,β,γは、θa,θb,
θcに対応した燃焼室内容積vであり、実験によるとθ
a=ATDC25゜CA、θb=ATDC45゜CA、
θc=BTDC75゜CAに対する燃焼室内容積vを、
BTDC60゜CAでの燃焼室内容積で正規化した値で
あり、具体的にはα=0.49、β=0.82、γ=
1.12とすると、厳密式Pi=∫PdVと上記近似式
とが相関係数で0.9以上の相関関係が存在した。
【0069】実施例3.以下、請求項3の発明の実施例
3を図について説明する。図9は、本実施例の内燃機関
の制御装置の構成を示す全体構成図である。図において
50は空燃比10から30程度まで計測可能なリニア空
燃比センサであり、また図1に示した筒内圧センサ36
が省かれている点が実施例1および実施例2と異なる以
外は同一の構成である。また、本実施例の動作では、イ
オン電流データ処理手順と燃焼変動判定処理手順につい
て実施例1および実施例2と同一であり、図10を用い
て説明するリニア空燃比センサ50の出力の処理データ
を用いて、リニア空燃比センサ50の出力を一次フィル
タを用いて平滑化し、この結果得られた出力と瞬時空燃
比とを比較し、両者の差が所定値を超え、且つ、イオン
電流積分値の出力変動がその平均値に対し許容値を超え
ていると判断された場合、燃焼変動が大きくなったとし
てイオン電流出力から気筒別の補正制御量を算出し、空
燃比変動量から全気筒の補正制御量を算出するようにE
CU40内のROM46に記憶されているプログラムに
より制御されるように構成されている点が、実施例1お
よび実施例2と異なる。
【0070】図10のステップST501において、空
燃比検出カウンタ値jをj+1として、ステップST5
02においてリニア空燃比センサ50の出力を読み込み
Z(j+1)としてRAM48に格納する。そして、ス
テップST503においてリニア空燃比センサ50の瞬
時出力Z(j+1)を、一次フイルタZm(j+1)=
(1−Ka)×Zm(j)+Ka×Z(j+1)を用い
て平滑化する。ここで、Kaは0.5から0.99の値
が良い。そしてステップST504において、出力Zm
(j+1)から瞬時空燃比とZ(j+1)を減算し、両
者の差△Z(j+1)を算出し記憶して本処理ルーチン
を終了する。この△Z(j+1)を図7におけるステッ
プST302とステップST303において内部エネル
ギー積分値uの代わりに用いれば、実施例1および実施
例2と同様の効果を得る。
【0071】また、本実施例では、エアーフローセンサ
を用いて吸入空気量を検出する制御装置を例にして説明
をしたが、エアーフローセンサの代わりに吸気管内の圧
力を計測する吸気管内圧力センサを用いた制御装置でも
同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0072】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
全気筒の点火プラグに設けられるイオン電流を生成する
イオン電流検出器によりすべての気筒についてのイオン
電流検出値と代表気筒の内部エネルギー積分値に基づい
て燃焼変動量を判定し、この判定結果を基に燃料噴射量
と噴射時期、点火時期、EGR量の少なくとも一つを制
御するように構成したので、センサの装着性が良いと共
に精度よく燃焼変動を検出し、燃料噴射量と噴射時期や
点火時期やEGR量を高い精度で制御できる効果があ
る。
【0073】請求項2の発明によれば全気筒の点火プラ
グに設けられるイオン電流を生成するイオン電流検出器
によりすべての気筒についてのイオン電流検出値と多気
筒エンジンの単一気筒の圧縮行程と膨張行程中の複数の
燃焼室内圧力を計測し、該燃焼室内圧力値に基づいて図
示平均有効圧を演算し、すべての気筒についてのイオン
電流検出値と代表気筒の図示平均有効圧の出力に基づい
て燃焼変動量を判定し、燃料噴射量と噴射時期、点火時
期、EGR量の少なくとも一つを制御するように構成し
たので、センサの装着性が良いと共に精度よく燃焼変動
を検出し、燃料噴射量と噴射時期や点火時期やEGR量
を高い精度で制御できる効果がある。
【0074】請求項3の発明によれば排気管集合部に設
けられたリニア空燃比センサと全気筒に設けられたイオ
ン電流検出手段と、前記リニア空燃比センサと前記イオ
ン電流検出手段との出力に基づいて燃焼変動量を判定す
る燃焼変動量判定手段と、該燃焼変動量判定手段の出力
に応じて燃料噴射量と噴射時期、点火時期、EGR量の
少なくとも一つを制御する制御手段とを備えるように構
成したので、筒内圧センサの燃焼室取付けによるエンジ
ン改造無しに精度よくかつ低コストで燃焼変動を全気筒
確実に検出でき、燃料噴射量と噴射時期や点火時期やE
GR量を高い精度で制御できる効果がある。
【0075】請求項4の発明によれば点火プラグに容易
に設けられたイオン電流検出手段により検出したイオン
電流を所定期間積分するイオン電流積分手段を設け、精
度よく燃焼変動を全気筒確実に判定し、燃料噴射量と噴
射時期、点火時期、EGR量の少なくとも一つを制御す
るように構成したので、センサ装着が容易であり燃焼室
取付けによるエンジン改造を最小限にできると共に、精
度良く検出した燃焼変動量に基づいて燃料噴射量と噴射
時期や点火時期やEGR量を高い精度で制御できる効果
がある。
【0076】請求項5の発明によれば内燃機関の制御装
置の内部エネルギー積分値演算手段が内部エネルギー積
分値を演算する際の所定期間を、単一気筒の燃焼上死点
後5度から75度までの期間にして、該期間の瞬時内部
エネルギー算出の際の燃焼室内ガス量を前記期間の少な
くとも2つ以上の複数の燃焼室内圧である圧縮工程中の
複数の燃焼室内圧から算出するように構成したので、低
コストかつ高精度の燃焼変動検出および燃料噴射量と噴
射時期や点火時期やEGR量の高い精度での制御が可能
となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1および請求項4および請求項5の発明
の実施例1による内燃機関の制御装置の構成を示す全体
構成図である。
【図2】請求項1の発明の実施例1による内燃機関の制
御装置における代表の単一気筒にのみ筒内圧センサを装
着したときの内部エネルギー積分値uの検出のための割
込みルーチンを示すフローチャートである。
【図3】請求項1および請求項4および請求項5の発明
の実施例1による内燃機関の制御装置における内部エネ
ルギー積分値uと図示平均有効圧Piとの関係をプロッ
トした関係図である。
【図4】請求項1および請求項4および請求項5の発明
の実施例1による内燃機関の制御装置におけるイオン電
流積分値を求めるための割込みルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図5】請求項1の発明の実施例1による内燃機関の制
御装置におけるイオン電流積分値と図示平均有効圧との
関係を示す関係図である。
【図6】請求項1の発明の実施例1による内燃機関の制
御装置におけるイオン電流出力とクランク角センサ出力
と点火信号と筒内圧との関係を示す説明図である。
【図7】請求項1および請求項4および請求項5の発明
の実施例1による内燃機関の制御装置における燃焼変動
判定およびその判定結果に応じた補正制御動作を説明す
るための割込みルーチンを示すフローチャートである。
【図8】請求項2の発明の実施例2による内燃機関の制
御装置における図示平均有効圧Piの検出処理割り込ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図9】請求項3の発明の実施例3による内燃機関の制
御装置の構成を示す全体構成図である。
【図10】請求項3の発明の実施例3による内燃機関の
制御装置におけるリニア空燃比センサの出力処理のため
の割込みルーチンを示すフローチャートである。
【図11】特開平2−104978号公報に開示された
「内燃機関の失火検出装置」の構成を示す全体構成図で
ある。
【図12】特開昭63−61129号公報に開示された
「内燃機関のトルク検出装置」の構成を示す全体構成図
である。
【図13】特開昭63−61129号公報に開示された
「内燃機関のトルク検出装置」における発生トルクを求
める際の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 エンジン 20 イオン電流検出装置(イオン電流検出手段) 36 筒内圧センサ(圧力計測手段) 42 クランク角センサ 40 ECU(圧力計測手段,内部エネルギー積分値演
算手段,制御手段,図示平均有効圧演算手段,燃焼変動
量判定手段,イオン電流積分手段) 50 リニア空燃比センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒エンジンの回転に同期し気筒識別
    信号とクランク角信号を発生するクランク角センサと、
    該クランク角センサで検出されたクランク角信号に同期
    して、上記多気筒エンジンの単一気筒の圧縮行程と膨張
    行程中の複数の燃焼室内圧力を計測する圧力計測手段
    と、該圧力計測手段で計測した上記燃焼室内圧力値に基
    づいて燃焼室内ガスの所定期間の内部エネルギー積分値
    を演算する内部エネルギー積分値演算手段と、全気筒の
    点火プラグに設けられイオン電流を検出するイオン電流
    検出手段と、前記内部エネルギー積分値演算手段と前記
    イオン電流検出手段との出力に基づいて燃焼変動量を判
    定する燃焼変動量判定手段と、該燃焼変動量判定手段の
    出力に応じて燃料噴射量と噴射時期,点火時期,EGR
    量の少なくとも一つを制御する制御手段とを備えた内燃
    機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 多気筒エンジンの回転に同期し気筒識別
    信号とクランク角信号を発生するクランク角センサと、
    該クランク角センサで検出されたクランク角信号に同期
    して、上記多気筒エンジンの単一気筒の圧縮行程と膨張
    行程中の複数の燃焼室内圧力を計測する圧力計測手段
    と、該圧力計測手段で計測した上記燃焼室内圧力値に基
    づいて図示平均有効圧を演算する図示平均有効圧演算手
    段と、全気筒の点火プラグに設けられイオン電流を検出
    するイオン電流検出手段と、前記図示平均有効圧演算手
    段と前記イオン電流検出手段との出力に基づいて燃焼変
    動量を判定する燃焼変動量判定手段と、該燃焼変動量判
    定手段の出力に応じて燃料噴射量と噴射時期,点火時
    期,EGR量の少なくとも一つを制御する制御手段とを
    備えた内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 排気管集合部に設けられたリニア空燃比
    センサと、全気筒に装着したイオン電流を検出するイオ
    ン電流検出手段と、前記リニア空燃比センサと前記イオ
    ン電流検出手段との出力に基づいて燃焼変動量を判定す
    る燃焼変動量判定手段と、該燃焼変動量判定手段の出力
    に応じて燃料噴射量と噴射時期,点火時期,EGR量の
    少なくとも一つを制御する制御手段とを備えた内燃機関
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 イオン電流検出手段が検出したイオン電
    流のイオン電流出力を所定期間積分するイオン電流積分
    手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3の
    うちいずれか1項記載の内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】 内部エネルギー積分値演算手段が内部エ
    ネルギー積分値を演算する際の所定期間は単一気筒の燃
    焼上死点後5度から75度までの期間であり、該期間の
    瞬時内部エネルギー算出の際の燃焼室内ガス量を前記期
    間の少なくとも2つ以上の複数の燃焼室内圧である圧縮
    工程中の複数の燃焼室内圧から算出することを特徴とす
    る請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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