JPH07229351A - 引戸錠 - Google Patents

引戸錠

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JPH07229351A
JPH07229351A JP2142494A JP2142494A JPH07229351A JP H07229351 A JPH07229351 A JP H07229351A JP 2142494 A JP2142494 A JP 2142494A JP 2142494 A JP2142494 A JP 2142494A JP H07229351 A JPH07229351 A JP H07229351A
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JP
Japan
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sliding door
lever
sickle
state
slide plate
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JP2142494A
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English (en)
Inventor
Kei Egashira
圭 江頭
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U Shin Showa Ltd
Original Assignee
Showa Lock Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 用心状態での解錠を防ぎ、引戸の開放状態で
の鎌体及び用心レバーの回動を規制し得る引戸錠を提供
する。 【構成】 引戸用鎌体7の先端係合部20に用心レバー
8を軸着し、操作部材の操作に連動するスライド板23
をリンク24で鎌体7に連結し、鎌体7の先端係合部2
0の回動突出状態に応じてジョイント部18がストライ
ク5の嵌入孔64aに嵌入した用心状態と鎌体7の先端
係合部20がストライク5の受孔65に嵌入係合した施
錠状態とを選択でき操作が簡単になる。上下一対のガー
ドボルト10、11の突出状態で、操作部材の操作に応
動するスライド板23の摺動を規制するとともに鎌体7
の回動を規制し、確実な用心状態を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、引戸の開放を規制し
得る用心レバーを有する引戸錠の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、このような引戸錠には、実開平1
−162573号公報に記載されているものがある。こ
の概略構成としては、錠本体のフロント板から用心レバ
ー或いは鎌体を夫々の室内側操作部材の操作に連動させ
て出没するように構成し、ストライクの嵌合摺動孔に、
用心レバーの端部に設けたジョイント部が嵌入して摺動
可能とし、扉の閉塞時、室内側操作部材を操作すれば用
心レバー端部のジョイント部がストライクの嵌合摺動孔
に嵌入する構造となっている。
【0003】しかして、この状態で引戸を開放すると、
ジョイント部を嵌合摺動孔に沿って移動させながら用心
レバーが他端部の軸支点を中心に回動し、用心レバーの
長さ分だけ引戸の開放を可能とするものである。
【0004】一方、実開平5−78859号公報には、
引戸にも利用できる用心錠が記載されている。すなわ
ち、この公報記載の用心錠は、扉側の錠本体に鎌体を、
扉枠側に折り畳み可能な用心レバーをそれぞれ設け、鎌
体を用心レバーに係合した状態で開扉する時に、用心レ
バーが延伸するのを利用して、その先端を鎌体の回動阻
止部に係合または当接することで、鎌体の解錠方向への
回動を阻止する構成となっている。
【0005】上記両公報記載の用心レバーは、錠本体に
一端が枢着された回動アームと、この回動アームの他端
に枢着しジョイント部を有するガードアームとが折曲げ
自在な構成とされているが、単体の用心レバーも開示さ
れている(実開昭57−82556号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記実開平
1−162573号公報記載の引戸錠においては、鎌体
の施解錠操作と用心レバーの用心操作とは夫々別々の操
作部材で行うように構成されている。従って、鎌体の施
錠状態から解錠して引戸を開けるとき、用心操作を忘れ
て引戸を開けるおそれがある。また、施錠操作及び用心
操作を別々に行わなければならないため、操作が煩雑に
なるといった難点がある。
【0007】また、引戸の開状態で、自由に鎌体及び用
心レバーを操作でき、鎌体及び用心レバーが突出したま
ま引戸を閉めて、受けかまち側のストライクを損傷する
可能性がある。さらに、用心状態で引戸を半開きし、室
外側から引戸と受けかまちとの間に手を入れて操作部材
あるいは用心レバーそのものを操作することにより、簡
単に解錠することもできるという難点があった。
【0008】一方、実開平5−78859号公報記載の
用心錠では、用心レバーの用心状態での解錠を防止する
機構が設けられているが、引戸の開放状態で鎌体及び用
心錠レバーの回動操作が可能であり、上記と同様に突出
した鎌体等によりストライクを損傷するおそれがある。
また、上記と同様に鎌体及び用心レバーの操作が各々別
操作部材で行うため、操作が煩雑となる難点があった。
【0009】そこで、この発明の目的とするところは、
上記施解錠あるいは用心操作が簡単な引戸錠と、用心状
態を確実に維持できる引戸錠と、引戸の開放状態での鎌
体及び用心レバーの回動を規制できる引戸錠とを夫々提
供するところにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、こ
の発明においては、鎌体と用心レバーとを単一の操作部
材で操作できるようにしたことを特徴としている。すな
わち、この発明に係る引戸錠は、引戸用鎌体の先端係合
部が嵌入する受孔を上部に有し、下部に用心レバーのジ
ョイント部が嵌入する嵌入孔を有し、両者を用心レバー
の嵌合摺動孔で連結したストライクと錠本体とからな
り、錠本体には、室内側操作部材或いはシリンダーの操
作に連動して回動可能で、先端係合部をフロント板から
出没可能に設けた引戸用鎌体と、この鎌体の先端係合部
に一端部が軸着してフロント板から突出する方向に揺動
自在に垂下され他端部にジョイント部を有する用心レバ
ーとを設け、鎌体の先端係合部の回動突出状態に応じて
ジョイント部がストライクの嵌入孔に嵌入した用心状態
と鎌体の先端係合部がストライクの受孔に嵌入係合した
施錠状態とを選択可能としたものである。
【0011】錠本体及びストライクは引戸及びその開放
端面が当接する受けかまちのいずれに配されていてもよ
いが、通常は引戸側に錠本体が、また受けかまち側にス
トライクが配置されている。錠本体の鎌体は、サムピー
ス、サムターン等の室内側操作部材あるいはシリンダー
の内筒と直接又は間接的に連結される。例えば、間接的
な連結は、室内側操作部材の上下動に連動して錠本体内
で摺動するスライド板に鎌体の一端部が連結されること
により達成できる。また、シリンダーの内筒と一体的に
回動するピニオンに操作部のラックが噛合し、この操作
部がスライド板に連結され、スライド板に鎌体が連結さ
れることにより間接的な連結が達成できる。
【0012】また、錠本体のフロント板から一端部がバ
ネにより常時突出するように弾発力を付与され引戸閉塞
時にフロント板から没入動作するガードボルトを錠本体
に少なくとも上下一対設け、一方のガードボルトの出没
により室内側操作部材或いはシリンダーの操作を規制
し、他方のガードボルトの出没により鎌体の作動を規制
し、引戸閉塞状態においてのみ室内側操作部材或いはシ
リンダーの操作並びに鎌体の回動を可能としている。
【0013】室内側操作部材或いはシリンダーの操作を
規制するには、一方のガードボルトに、その出没時にス
ライド板と係合離脱可能な摺動阻止部を設け、ガードボ
ルトの突出状態でスライド板に係合させ、また没入状態
でスライド板から離脱させるように構成すればよい。こ
の摺動阻止部及びスライド板の係合離脱手段は、これら
の一方に設けられた突起と他方に設けられた孔または切
欠とから構成できる。孔または切欠などはガードボルト
あるいはスライド板の一部を折曲げて形成することがで
きる。
【0014】他方のガードボルトの出没により鎌体の作
動を規制するには、他方のガードボルトに応動するスト
ッパアームを設け、この端部が係合離脱可能な段部を鎌
体に設ける構成を採用できる。ストッパアームは、軸周
りに揺動自在に軸支する構成を採用でき、この軸部に巻
付けたバネによりストッパアームをガードボルト突出方
向へ付勢し、かつストッパアームの端部を鎌体の段部に
係合させ、引戸閉塞状態においてのみ室内側操作部材或
いはシリンダーの操作並びに鎌体の回動を可能とするこ
とができる。
【0015】また、少なくとも用心状態に対応するスラ
イド板の摺動位置において、錠本体のケース蓋及びスラ
イド板或いはこれとともに移動する部材(例えばリンク
部材)のうちの一方に凹部を形成し、他方にこの凹部に
弾発的に嵌合する鋼球を保持するようにする構成も採用
できる。このように用心状態でスライド板の位置決めを
行っているが、用心状態のみならず、解錠状態または施
錠状態でもスライド板の位置決めを行う構成も採用でき
る。
【0016】また、ストライクにおける用心レバーの嵌
合摺動孔の上端にジョイント部の摺動を阻止する規制片
を設け、ジョイント部の上動を規制する構成や、用心レ
バーの軸着部において、鎌体の先端係合部に対して所定
角度以上の用心レバーの揺動を阻止する回動規制部を鎌
体の先端係合部に設ける構成を採用し、用心レバーの動
作を一定範囲内に規制することもできる。
【0017】なお、ジョイント部は、ピンを用心レバー
の他端部の両側あるいは片側に固定する構成や、用心レ
バーの他端部を折曲げて形成する構成等、種々の構成が
採用できる。
【0018】
【作用】上記のように、鎌体と用心レバーとを単一の操
作部材、すなわち室内側操作部材又はシリンダーの操作
で、鎌体を回動してフロント板から突出させ、その回動
突出状態で施錠状態および用心状態が得られる。すなわ
ち鎌体の先端係合部をストライクの受孔に嵌入係合すれ
ば、鎌体の施錠状態が得られ、また、この施錠状態に至
る中間状態で、用心レバーのジョイント部が嵌入孔に嵌
入すれば、用心状態が得られることになる。従って、鎌
体の回動状態で用心状態及び施錠状態が得られることに
なり、鎌体を操作する単一の操作部材により両状態が得
られるので、操作の簡略化が可能となる。
【0019】また、上下一対のガードボルトにより室内
側操作部材或いはシリンダーの操作及び鎌体の作動を規
制し、引戸閉塞状態においてのみ室内側操作部材或いは
シリンダーの操作並びに鎌体の回動を可能としているの
で、引戸開放時に操作部材等を操作しても鎌体および用
心レバーが作動することがなく、突出状態の鎌体及び用
心レバーにより受けかまち側のストライクが損傷するの
を防止できる。
【0020】また、引戸の用心状態で引戸を開放しよう
とすると、用心レバーの他端部のジョイント部が嵌合摺
動孔の裏面に沿って摺動し、引戸をある程度開放させる
が、ジョイント部が嵌合摺動孔の上端の規制片に当たる
と、用心レバーの上動が規制される。
【0021】一方、用心レバーの一端部が鎌体の先端係
合部に軸着されているので、鎌体の回動により用心レバ
ーの長さ分以上の開放も可能となるが、鎌体自体が他方
のガードボルト及びストッパアームにより、その回動が
規制されており、さらに、鎌体の先端係合部に対して所
定角度以上の用心レバーの揺動を阻止する回動規制部が
鎌体の先端係合部に設けられているので、用心レバーの
揺動が阻止され、引戸の開放が一定限度で阻止される。
【0022】この用心状態において、室内側操作部材或
いはシリンダーを操作しようとしても、上下一対のガー
ドボルトのうち、一方のガードボルトの摺動阻止部で、
鎌体を回動させるスライド板の摺動を阻止し、他方のガ
ードボルトでストッパアームの端部を鎌体の段部に係止
し、鎌体の回動を規制しているので、用心状態を確実に
保持でき、また、室内側操作部材或いはシリンダーの操
作も規制することができる。
【0023】また、鎌体の解錠状態で引戸の開放後に室
内側操作部材或いはシリンダーを操作しようとしても、
上下一対のガードボルトにより、鎌体の回動が規制され
ているので、鎌体及び用心レバーがフロント板から突出
するのを防止でき、鎌体及び用心レバーにより、受けか
まち側のストライクを損傷するのを防止することができ
る。
【0024】さらに、少なくとも用心状態に対応してる
スライド板をその摺動位置において位置決めする凹部及
びこの凹部に弾発的に嵌合する鋼球により、用心状態が
確実に得られ、用心操作が容易に行える。
【0025】
【実施例】以下、添附図面に示した実施例について説明
する。図面はこの発明に係る引戸引戸錠の一実施例を示
すもので、図1は錠本体の分解斜視図、図2は錠本体の
ケース蓋を開放した状態の斜視図である。
【0026】図1、2のごとく、この発明に係る引戸錠
1は、引戸2側に設けられた錠本体3と、受けかまち4
側に設けられたストライク5とを備えている。錠本体3
には、錠ケース6内に、鎌体7と、用心レバー8と、こ
れらを作動する作動機構9と、上下一対のガードボルト
10、11とが設けられ、さらに、錠ケース6のケース
蓋13の外部から作動機構9を操作する操作機構12が
設けられている。
【0027】鎌体7は、左右の鎌片間に用心レバー8を
挟み込む構成とされ、その上端部が錠ケース6のピン1
5に回動自在に支承されるとともに、後端部に鎌体7の
回動を規制させる係合段部16が形成されている。
【0028】用心レバー8は、下端部にピン状ジョイン
ト部18を有し、上端部がピン19により鎌体7の先端
係止部20に揺動自在に枢支されている。但し、用心レ
バー8のピン19周りの揺動は、鎌体7の先端係止部2
0に形成された回動規制部20aによって鎌体7に対し
て所定角度以上の揺動が規制される。この回動規制部2
0aは、連続する左右の鎌片を折曲げ形成することによ
り、その折曲げ部が回動規制部として機能するが、この
他に一対の鎌片の端縁を折曲げて両者を突き合わせるこ
とでも回動規制部20aを形成することもできる。
【0029】作動機構9は、錠ケース6の側壁に形成さ
れた長孔22に上下動自在に係合案内されるスライド板
23と、このスライド板23の後部と鎌体7とを連結す
るリンク24とを備え、リンク24の一端が鎌体7の後
部にピン25により揺動自在に連結され、また、リンク
24の他端部の孔にスライド板23の後部に設けられた
位置決め機構27の軸部28が貫通されてスライド板2
3に対して揺動可能とされている。従って、スライド板
23の上下動により、鎌体7がピン15周りに回動する
ようになる。
【0030】このスライド板23の後部には操作機構1
2の操作部材30と一体的な操作軸31を嵌合する軸挿
入孔32が形成されており、この軸挿入孔32に操作部
30の操作軸31が嵌合されれば、操作部材30の上下
動により、スライド板23が上下動するようになる。さ
らに、スライド板23の上部には、上ガードボルト10
の後端係止爪34、35に係合する係合片36が形成さ
れている。
【0031】上ガードボルト10は、側面視逆L字形に
形成され、錠ケース6の前面のフロント板38(図3参
照)から出没自在とされ、その中間部には錠ケース6の
側壁に形成された案内溝39に係合する係合片40が折
曲げ形成されている。この上ガードボルト10の後部垂
直壁10aと錠ケース6の後壁との間には上ガードボル
ト10をフロント側に付勢するコイルバネ41が介在さ
れている。さらに、上ガードボルト10の垂直壁10a
には、前記スライド板23の係合片36を係止する上下
一対の係止爪34、35が折曲げ形成されている。
【0032】従って、上ガードボルト10の突出状態、
すなわち、引戸2の開き状態では、係止爪34又は35
によりスライド板23の上下動が規制されることにな
り、上ガードボルト10の没入状態では係止爪34又は
35が後方へ移動することにより、スライド板23の上
下動を許容するようになる。
【0033】また、下ガードボルト11は、側面視L字
形に形成され、錠ケース6の前面のフロント板38から
出没自在とされ、その中間部には錠ケース6の側壁に形
成された案内溝45に係合する係合片46が形成されて
いる。この下ガードボルト11の後端垂直壁11aの上
端部に形成された押圧片11bが、ストッパアーム47
に当接されている。このストッパアーム47は、その下
端が錠ケース6の側壁に設置されたネジボス部48に揺
動自在に軸支され、このボス部48に掛巻されたバネ4
9の一端が錠ケース6の後壁に当接され、他端部がスト
ッパアーム47のフロント側に立設された立上壁47a
に当接されている。
【0034】従って、ストッパアーム47はフロント側
に付勢された状態であり、その上端規制部47bが鎌体
7の後端切欠16aに当接されている。また、錠ケース
6の側壁の前側にはネジボス部51が立設され、このネ
ジボス部51により、ストッパアーム47のフロント側
への回動が規制されている。但し、このネジボス部51
がなくとも、ストッパアーム47は、錠ケース6の前壁
によりフロント側への回動を規制することもできる。な
お、ネジボス部48、51はケース蓋13を状ケース6
に固定するためのものである。
【0035】また、上記鎌体7の後端切欠16aよりも
さらに上側には、用心状態の引戸2の半開き時に鎌体7
の回動を規制するために、ストッパアーム47の上端規
制部47bを係合する切欠16bが形成されている。従
って、鎌体7の後端段部16は、少なくとも上下の切欠
16a,16bとその間の突出部16cとから構成され
ることになる。
【0036】この切欠16a又は16bに係合したスト
ッパアーム47の規制部47bにより、鎌体7の回動が
規制されるが、下ガードボルト11の没入姿勢では後端
押圧部11bがストッパアーム47を後方へ押圧するた
め、ストッパアーム47の上端規制部47aが鎌体7の
切欠16a,16bから離脱し、鎌体7の回動が可能と
なる。
【0037】また、前記作動機構9には、鎌体7を、そ
の施錠姿勢、用心姿勢及び解錠姿勢のそれぞれの回動姿
勢に位置決めするための位置決め機構27が設けられて
いる。この位置決め機構27は、図1及び図7のごと
く、錠ケース6のケース蓋13に波板状に形成された上
下3段の係合凹部53と、これに対応してスライド板2
3の中空状の軸部28に内部のバネ54により係合凹部
53側に付勢された鋼球55とから構成され、鋼球55
がスライド板23を鎌体7の施錠姿勢、用心姿勢及び解
錠姿勢でそれぞれ係合凹部53に係合するように構成さ
れている。
【0038】このスライド板23を操作する操作機構1
2は、室内側操作部材30とシリンダー60とを備え、
室内側操作部材30は、引手56の凹部内に摺動自在に
保持されたサムピース57と、このサムピース57と一
体的に設けられ引手56の裏側の案内部に沿って上下動
自在に係合された摺動部材58と、この摺動部材58か
ら錠ケース6側に突出する操作軸31とを備えており、
サムピース57の上下方向への摺動により操作軸31を
嵌合するスライド板23が上下動可能とされる。また、
摺動部材58の上端にはラック59が形成され、引手5
6に設けられたシリンダー60の内筒と一体的に回転す
るピニオン61がラック59に噛合され、シリンダー6
0の操作により摺動部材58が上下動し、スライド板2
3が上下動するように構成されている。
【0039】一方、図4のストライクの正面図に示すよ
うに、ストライク5は、ストライクプレート62とスト
ライクボックス63とから構成されている。図4におい
て、一点鎖線で示すストライクプレート62には、用心
レバー8を嵌合して上下摺動可能とする嵌合摺動孔64
と、その上端に連続する鎌体7の受孔65と、嵌合摺動
孔64の下端に連続してジョイント部18を嵌入する幅
広の嵌入孔64aとが形成されている。また、嵌合摺動
孔64の上端に対応してストライクボックス63にはジ
ョイント部18のそれ以上の上動を規制する規制片66
が形成されている。
【0040】図3は引戸閉塞状態における引戸錠の解錠
状態を示す断面図であり、この状態では、上下のガード
ボルト10、11が受けかまち側のストライクプレート
62に当たり、上ガードボルト10ではコイルバネ41
に抗して錠本体側のフロント板38から没入姿勢となる
ため、ガードボルト10の後端部の係止爪34、35が
スライド板23の係合片36から外れ、スライド板23
が上下動可能となっている。
【0041】一方、下ガードボルト11もストライクプ
レート62により、フロント板38から没入姿勢とな
り、ストッパアーム47をバネ49に抗して後方へ揺動
し、ストッパアーム47の規制部47bが鎌体7の後端
段部16の切欠16aから外れるので、鎌体7も回動可
能となっている。
【0042】従って、この状態で、室内側操作部材等に
よりスライド板23を下動させ鎌体7を施錠側に回動さ
せることもできるし、引戸2をそのまま開放することも
できる。なお、図3において、符号67は室外側引手
(図示せず)を室内側引手56に固定するために、錠ケ
ース6の側壁に形成されたネジボス貫通穴であり、蓋板
13にも貫通穴68が形成されている(図1参照)。
【0043】図5は引戸2を閉塞後に操作部材を操作し
て用心状態に切替えた状態を示す断面図である。図3の
状態では、上下ガードボルト10、11が没入姿勢であ
るため、スライド板23の摺動及び鎌体7の回動が可能
となり、この状態から室内側操作部材を操作して操作軸
31を下動させると、スライド板23が下動して、この
スライド板23にリンク24を介して連結された鎌体7
の後端部が押され、鎌体7はピン15周りに回動してフ
ロント板38の縦長孔38aからストライクプレート6
2の受孔65に嵌入する。この鎌体7の先端係止部20
に連結された用心レバー8も鎌体7の回動に伴って揺動
し、用心レバー8及びジョイント部18がストライクプ
レート62の嵌入孔64a及び嵌合摺動孔64から嵌入
してその裏側に位置する。この状態が用心状態であり、
この状態で引戸2を開放すると、図6の状態になる。
【0044】図6は用心状態において引戸2を半開きし
た状態を示す断面図であり、図5の状態から引戸2を開
放すると、上下のガードボルト10、11がストライク
プレート62から離れるので、バネ41及びバネ49に
よりフロント側へ突出する。そうすると、上ガードボル
ト10の垂直壁の係合爪34、35がスライド板23の
係合片36に係合し、スライド板23の上下動を規制す
ることになる。また、下ガードボルト11に当接するス
トッパアーム47が、バネ49によりボス部48の周り
にフロント側へ揺動して鎌体7の係合切欠16bに係合
し、鎌体7がピン15周りに後方へ回動するのを規制す
る。
【0045】この鎌体7の回動規制により、引戸2がさ
らに開かれると、鎌体7の先端係止部20にピン19を
介して揺動自在に枢支された用心レバー8の下端ジョイ
ント部18がストライクプレート62の嵌合摺動孔64
の裏面に沿って上動する。このジョイント部18は、ス
トライクボックス63の規制片66に当たるまで上動可
能である。このジョイント部18の上限位置でさらに引
戸2を開こうとしても鎌体7の回動が規制されている以
上、その以上開放することができない。
【0046】また、図6の状態で、外側からサムピース
57等の操作部材を操作しようとしても、ガードボルト
10、11によりスライド板23及び鎌体7が規制され
ているので、操作部材が操作できず、外部から不用意に
解錠されるのを防止することができる。
【0047】図8は鎌体7の施錠状態を示す断面図であ
る。この状態に切り替えるには図3の状態から操作部材
を最下端まで引き下ろすか、又は図5の用心状態からさ
らに操作部材を下側に引き下ろせば達成できる。すなわ
ち、図3及び図5の状態では、上下ガードアーム10、
11が没入状態であるため、スライド板23が上下動可
能となり、引手56のサムピース57を引き下ろせば、
スライド板23が下動し、このスライド板23にリンク
24で連結されている鎌体7がピン15周りに回動し、
解錠状態又は用心状態から施錠状態に切り替えられ、鎌
体7の先端係止部20が受孔65の上端壁に係止され
る。
【0048】この鎌体7の回動により、これに連結され
ている用心レバー8は、鎌体7に連動して図3の状態か
らストライクプレート62の嵌合摺動孔64に没入して
用心状態となる。また、図5の状態からは、鎌体7のさ
らなる回動に伴ってストライクボックス63内を上動
し、嵌合摺動孔64の裏側に位置することになる。この
施錠状態から解錠状態に切り替えるには、操作部材によ
りスライド板23を上動すれば、スライド板23及び鎌
体7が夫々ガードボルト10、11に拘束されていない
ため元の解錠状態に戻ることができる。
【0049】図9は鎌体の解錠状態で引戸を開いた時の
図である。鎌体7を解錠状態で引戸2を開けば、ガード
ボルト10、11がフロントより突出した状態となるた
め、上ガードボルト10の係止爪34、35によりスラ
イド板23の係合片36が規制され、スライド板23の
上下動が規制され、また鎌体7が、前方へ揺動したスト
ッパアーム47の規制部47bにより回動が規制される
ので、用心レバー8の揺動も規制され、鎌体7及び用心
レバー8の錠本体への没入状態を維持することになる。
従って、引戸2の開放状態で操作部材を操作しようとし
ても操作できず、鎌体7及び用心レバー8が引戸2のフ
ロントから突出するのを防止することができ、引戸2の
閉動作で鎌体7等を突出状態で受けかまち側に衝突さ
せ、受けかまち側が損傷するのを防止することができ
る。
【0050】なお、操作部材は、上下動する際、スライ
ド板23のリンク連結部に形成された軸部28の鋼球5
5がケース蓋13に形成された係合凹部53に解錠状
態、用心状態及び施錠状態の3段階でそれぞれ係合する
ため、サムピース57を各状態でそれぞれ位置決めする
ことができ、操作の確認を容易に行うことができる。し
かも、外部訪問者があった際に用心状態で半開きする場
合、施錠状態から用心状態への切り替えも位置決め機構
27により確実に行え、かつ不用意に解錠状態への切替
えを行うのを防止することができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したところから明らかな通り、
請求項1に係る引戸錠によると、鎌体の先端係合部に用
心レバーを軸着したから、単一の操作部材で施錠状態お
よび用心状態が得られ、施錠操作および用心操作の簡略
化が可能となる。。
【0052】また、請求項2によると、ストライクにお
ける用心レバーの嵌合摺動孔の上端にジョイント部の摺
動を阻止する規制片を設けたから、用心状態での引戸の
開放を一定限度に抑えることができる。
【0053】また、請求項3によると、用心レバーの軸
着部において、鎌体の先端係合部に対して所定角度以上
の用心レバーの揺動を阻止する回動規制部を鎌体の先端
係合部に設けたので、請求項2と同様に、用心状態での
引戸の開放を一定限度に抑えることができる。
【0054】請求項4によると、上下一対のガードボル
トの出没により室内側操作部材或いはシリンダの操作及
び鎌体の作動を規制し、引戸閉塞状態においてのみ室内
側操作部材或いはシリンダの操作並びに鎌体の回動を可
能としているので、用心状態が確実に得られ、また、解
錠状態での引戸開放時に鎌体及び用心レバーがフロント
板から突出することがなく、受けかまち等の損傷を防止
できる。
【0055】請求項5によると、一方のガードボルト
に、その出没時にスライド板と係合離脱可能な摺動阻止
部を設け、他方のガードボルトの出没時にこれに応動す
るストッパアームの端部が係合離脱可能な段部を鎌体に
設けているので、用心状態或いは引戸開放状態での鎌体
の回動が規制され、確実な用心状態が得られるととも
に、鎌体及び用心レバーによる受けかまち側の損傷も防
止することができる。
【0056】請求項6によると、少なくとも用心状態に
対応するスライド板の摺動位置において、位置決め用の
凹部に弾発的に嵌合する鋼球を設けたから、室内側操作
部材或いはシリンダの操作による用心状態が確実に得ら
れるといった利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る引戸錠の錠本体の分解斜視図
【図2】錠本体のケース蓋を開放した状態の斜視図
【図3】解錠状態での引戸閉塞時の引戸錠の断面図
【図4】受けかまち側のストライクの正面図
【図5】用心状態における引戸閉塞時の引戸錠の断面図
【図6】用心状態における引戸半開き時の引戸錠の断面
【図7】位置決め機構の断面図
【図8】施錠状態における引戸錠の断面図
【図9】解錠状態における引戸開放時の引戸錠の断面図
【符号の説明】
1 引戸錠 2 引戸 3 錠本体 4 受けかまち 5 ストライク 6 錠ケース 7 鎌体 8 用心レバー 9 作動機構 10 上ガードボルト 11 下ガードボルト 12 操作機構 18 ジョイント部 23 スライド部材 24 リンク 31 操作軸 47 ストッパアーム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引戸用鎌体の先端係合部が嵌入する受孔
    を上部に有し、下部に用心レバーのジョイント部が嵌入
    する嵌入孔を有し、両者を用心レバーの嵌合摺動孔で連
    結したストライクと錠本体とからなり、錠本体には、室
    内側操作部材或いはシリンダーの操作に連動して回動可
    能で、先端係合部をフロント板から出没可能に設けた引
    戸用鎌体と、この鎌体の先端係合部に一端部が軸着して
    フロント板から突出する方向に揺動自在に垂下され他端
    部にジョイント部を有する用心レバーとを設け、鎌体の
    先端係合部の回動突出状態に応じてジョイント部がスト
    ライクの嵌入孔に嵌入した用心状態と鎌体の先端係合部
    がストライクの受孔に嵌入係合した施錠状態とを選択可
    能としたことを特徴とする引戸錠。
  2. 【請求項2】 前記ストライクにおける用心レバーの嵌
    合摺動孔の上端にジョイント部の摺動を阻止する規制片
    を設けた請求項1記載の引戸錠。
  3. 【請求項3】 前記用心レバーの軸着部において、鎌体
    の先端係合部に対して所定角度以上の用心レバーの揺動
    を阻止する回動規制部を鎌体の先端係合部に設けた請求
    項1又は2記載の引戸錠。
  4. 【請求項4】 前記フロント板から一端部が常時突出す
    るように弾発力を付与され引戸閉塞時にフロント板から
    没入動作するガードボルトを錠本体に少なくとも上下一
    対設け、一方のガードボルトの出没により室内側操作部
    材或いはシリンダーの操作を規制し、他方のガードボル
    トの出没により鎌体の作動を規制し、引戸閉塞状態にお
    いてのみ室内側操作部材或いはシリンダーの操作並びに
    鎌体の回動を可能とした請求項1、2又は3記載の引戸
    錠。
  5. 【請求項5】 前記室内側操作部材或いはシリンダーの
    操作に連動するスライド板を介して鎌体を回動可能と
    し、一方のガードボルトにはその出没時にスライド板と
    係合離脱可能な摺動阻止部を設け、他方のガードボルト
    の出没時にこれに応動するストッパアームの端部が係合
    離脱可能な段部を鎌体に設け、引戸閉塞状態においての
    み室内側操作部材或いはシリンダーの操作並びに鎌体の
    回動を可能とした請求項4記載の引戸錠。
  6. 【請求項6】 少なくとも用心状態に対応するスライド
    板の摺動位置において、錠本体のケース蓋及びスライド
    板或いはこれとともに移動する部材のうちの一方に凹部
    を形成し、他方にこの凹部に弾発的に嵌合する鋼球を保
    持するようにした請求項5記載の引戸錠。
JP2142494A 1994-02-18 1994-02-18 引戸錠 Pending JPH07229351A (ja)

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