JPH072291U - 記録メディアカートリッジ収納用ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】本考案は、段ボールを用いた軽量で、見栄えが
よく、収納安定性の優れた記録メディアカートリッジ収
納用ホルダーを提供する。 【構成】本考案の記録メディアカートリッジ収納用ホル
ダーは、化粧紙を表面に貼着した段ボール１をブック型
に折り曲げて形成した表紙３の内側面にディスク収納部
を設けたもので、前記収納部は、表紙の一辺の延長部分
を内側に折曲して表紙の内面と接着し、中央に記録メデ
ィアに合致する形状の抜き穴６を有し、他の二辺の延長
部は折曲しろ１２、１３として形成されて、折曲して前
記表紙の内側面に接着されている。また、前記延長部の
各折曲部は、その内側に設けられた平行する二条の罫線
１１、１４、１５に沿って折り曲げられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、３．５インチのフロッピーディスク（以下、ＦＤと略記する）等の 記録メディアカートリッジを収納するホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、前記記録メディアカートリッジを収納するホルダーとしては、厚紙を二 つ折りにしてその内側にＦＤ収納用トレーを貼着したものや、このトレーとその 周囲に板状ウレタンフォームを貼着一体化したもの、あるいは中央部にＦＤ収納 用の四角形状の切り欠を設けた積層厚紙を貼着一体化したものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記各種従来のホルダーは、ＦＤ収納用プラスチック製トレーやウレタンフォ ーム、あるいは四角形状の切り欠を設けた積層厚紙を必要とするため、製造工程 において、それらの位置合わせやそれら各部の貼着等、多くの工程を要するため 、製造コストが高くなるという欠点があり、またプラスチックやウレタンフォー ムを用いるため、環境上にも問題があった。さらに、前記積層厚紙を用いた場合 には、厚紙の地色が外側に露出するため見栄えが悪く商品価値を著しく悪くする という問題があった。

【０００４】 したがって、本考案は、上記従来の問題点を解決するもので、厚紙、プラスチ ック、ウレタンフォーム等の材料に替えて、通常の段ボールを用いることにより 軽量、低コスト化を実現し、さらに成形が容易で見栄えがよく、環境にも優しい 記録メディアカートリッジ収納ホルダーを提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案者は、上記課題を解決するために種々検討を重ねた結果、実用的に望ま しい記録メディアカートリッジ収納用ホルダーを完成させた。 すなわち、本考案は、化粧紙を表面に貼着した段ボールをブック型に折り曲げ て形成される表紙の内側面に収納部を設けた記録メディアカートリッジ収納用ホ ルダーであって、前記収納部は、表紙の一辺の延長部分を内側に折曲して表紙内 面と接着し、中央に記録メディアカートリッジ、またはこの記録メディアカート リッジを保持する保持ホルダーに合致する形状の抜き穴を有したものであり、他 の二辺の延長部は折曲しろとして形成され、折曲されて前記表紙の内側面に接着 されてなることを特徴とする記録メディアカートリッジ収納用ホルダーを要旨と するものである。

【０００６】 以下、本考案の記録メディアカートリッジ収納用ホルダー（以下、ホルダーと 略記する。）について詳細に説明する。 本考案のホルダーに使用する段ボールは、通常の段ボールの片面に化粧紙を貼 着したものを使用する。 この化粧紙は、無地、模様等を施したものを選択することによりホルダー全体 の意匠性を高めることができる。 使用する段ボールは、ホルダーに収納する記録メディアカートリッジ（以下、 カートリッジと略記する。）が、ホルダーから脱落しない程度の厚さのものが好 ましい。

【０００７】 所定の形状に打ち抜いた段ボールは、化粧紙が表側になるように背表紙をはさ んでブック状に折り曲げ、ついで表紙の天、地、小口側のいずれか一辺の延長部 分を、表紙の内側に折り曲げ、さらに、表紙の他の二辺の折曲しろとなる延長部 も内側に折り曲げて表紙の内側面に接着させる。

【０００８】 表紙の一辺の延長部分には、カートリッジの収納部となる抜き穴を形成させる 。この抜き穴は、カートリッジを収納した後、容易に脱落することがないように 前記カートリッジと合致した形状にする必要がある。 また、上記抜き穴の少なくとも一辺には、カートリッジ取り出し用指かけスロ ットを設けるのがよい。 カートリッジの収納部には、収納記録メディアの汚れや損傷若しくはカートリ ッジの盗難を防止するために収納部の表面を覆うように透明フィルムを接着して もよい。

【０００９】 本考案のホルダーは、所定の形状に打ち抜かれた化粧紙を表面に貼着した段ボ ールを内側に折り曲げることにより簡単に製造できるが、段ボールの表紙に続く 延長部分の各折曲部の内側に、予め平行する二条の罫線を形成して折り曲げると 、段ボールの折曲部でホルダーの表紙の辺縁となる部分に、段ボールの地色（茶 色）や波形形状が見えず外見上の見栄えが極めて良くなる。

【００１０】 また、図示していないが、本考案のホルダーは、３．５インチのＦＤ、ＣＤ（ コンパクトディスク）、ＭＤ（ミニディスク）等のカートリッジに適用されるが 、さらにコンパクトディスク等の保持ホルダーに合わせた抜き穴を形成して、こ の保持ホルダーにカートリッジを収納したものを抜き穴に収納して使用すること もできる。なお、この保持ホルダーとしては、例えば実開平２−１４４１７２号 、意匠登録第８５５６６６号、同第８４５３７４号、同第８５５６８９号などに 開示されるシートの二次成形、または射出成形により得られるホルダートレイな どが挙げられる。

【００１１】 また、本考案のホルダーのカートリッジ収納部は、表表紙・裏表紙のいずれか または両方の内側面に形成することができる。その態様としては、表表紙の内側 面にカートリッジ収納部を形成して、裏表紙の内側面に記録メディアの内容に関 する説明書を取り付けてもよく、またこの説明書に代えて、裏表紙の内側面に表 表紙と同様なカートリッジ収納部を形成してもよい。

【００１２】

【作用】

段ボールの表面に貼着される化粧紙は、段ボールの地色がホルダーの外見に現 れることを防止すると共に、ホルダーの意匠性を増し、商品価値を高め、さらに は、ホルダー自体の強度を高める。 表表紙の一辺の延長部分に、カートリッジ収納部として形成される抜き穴は、 予め収納するカートリッジの形状に合わせて打ち抜き形成されているため、カー トリッジの保持機能を高め収納安定性を向上させる。 段ボールの内側の折曲部分に、平行する二条の罫線を設け、それに沿って折り 曲げることにより、ホルダーの折曲部の外見が線状にハッキリと現れて、上製本 （くるみ表紙）と同じような見栄えとなり、ホルダーの商品価値を高める。

【００１３】

【実施例】

以下、添付図面により本考案のホルダーの一例を具体的に説明する。 図１は、本考案の記録メディア収納用ホルダーの構成を示す斜視図、図２は、 本考案のホルダーに使用される、所定形状の打ち抜き穴をもつ段ボールの平面図 である。

【００１４】 図に示されるように、本考案のホルダーは、化粧紙が表面に貼着された段ボー ル１を折り曲げて、背表紙２をはさんで表表紙３と裏表紙４とからなるブック型 に構成されている。 また、表表紙３の小口側Ａの延長部分５には、カートリッジの収納部を形成す る抜き穴６が中央部に開けられ、この抜き穴の上下二辺にはカートリッジ取り出 し用指かけスロット８が形成されている。

【００１５】 この収納部を形成する抜き穴６には、カートリッジ７が収納され、この収納部 をカバーするように、透明フィルム９がその上下辺部を接着して取り付けられて いる。また、裏表紙４の内側には記録メディアの内容に関する説明書１０が取り 付けられている。

【００１６】 本考案のホルダーは、図２に示すように、あらかじめ所定の形状に打ち抜かれ た段ボール１を背表紙部２をはさんで、表表紙３と裏表紙４を内側に折り曲げ、 更に表表紙３の小口側Ａから延びる延長部分５を、平行する二条の罫線１１に沿 って内側に折曲して表表紙の内面に接着する。さらに表表紙の天・地側の延長折 曲しろ部分１２、１３をそれぞれ、平行する二条の他の罫線１４、１５に沿って 表表紙の内側に折り曲げて接着し、裏表紙の内側面に説明書を取り付けることに より容易に製造することができる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の記録メディアカートリッジ収納ホルダーによれば、従来のホルダーに 比べて製造が極めて容易であり、製造コストを低く抑えることができる。また、 段ボール製であるためホルダーの軽量化を図ることができると共に、段ボールと いう廉価でありふれた材料であるにも拘らず、化粧紙を貼着することにより材料 の地色が表に出ず意匠性の高い見栄えのよいホルダーを提供できる。

【提出日】平成５年７月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】 また、図示していないが、本考案のホルダーは、３．５インチのＦＤ、ＣＤ（ コンパクトディスク）、ＭＤ（ミニディスク）、録音録画等のカセットテープ、ＤＣＣ（デジタルコンパクトカセット） 等のカートリッジや、ＤＣＣ、ＩＣカー ド等の記録メディア自体の収納 に適用されるが、さらに、ＣＤ等の保持ホルダー に合わせた抜き穴を形成して、この保持ホルダーに、ＣＤ、ＣＤ−ＲＯＭ等を収 納したものを抜き穴に収納して使用することもできる。なお、この保持ホルダー としては、例えば実開平２−１４４１７２号、意匠登録第８５５６６６号、同第 ８４５３７４号、同第８５５６８９号などに開示されるシートの二次成形、また は射出成形により得られるホルダートレイなどが挙げられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の記録メディアカートリッジ収納用ホ
ルダーの構成を示す説明図である。

【図２】 本考案の記録メディアカートリッジ収納用ホ
ルダーの製造に使用される、所定の形状の打ち抜き穴を
もつ段ボールの平面図である。

【符号の説明】

１ 段ボール ２ 背表紙 ３ 表表紙 ４ 裏表紙 ５ 延長部分 ６ 抜き穴 ７ ディスク ８ 記録メディアカートリッジ取り出し用指かけスロッ
ト ９ 透明フィルム １０ 説明書 １２、１３
折曲しろ １１、１４、１５ 罫線

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 化粧紙を表面に貼着した段ボールをブッ
   ク型に折り曲げて形成される表紙の内側面に収納部を設
   けた記録メディアカートリッジ収納用ホルダーであっ
   て、前記収納部は、表紙の一辺の延長部分を内側に折曲
   して表紙内面と接着し、中央に記録メディアカートリッ
   ジ、またはこの記録メディアカートリッジを保持する保
   持ホルダーに合致する形状の抜き穴を有したものであ
   り、他の二辺の延長部は折曲しろとして形成され、折曲
   して前記表紙の内側面に接着されてなることを特徴とす
   る記録メディアカートリッジ収納用ホルダー。
2. 【請求項２】 前記延長部の各折曲部分は、その内側に
   設けられた平行する二条の罫線に沿って折り曲げられて
   なる請求項１に記載の記録メディアカートリッジ収納用
   ホルダー。