JPH0722867B2 - ワ−ク移送装置 - Google Patents

ワ−ク移送装置

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JPH0722867B2
JPH0722867B2 JP62069684A JP6968487A JPH0722867B2 JP H0722867 B2 JPH0722867 B2 JP H0722867B2 JP 62069684 A JP62069684 A JP 62069684A JP 6968487 A JP6968487 A JP 6968487A JP H0722867 B2 JPH0722867 B2 JP H0722867B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はワーク移送装置に関し、一層詳細には、例え
ば、車両用ホイールを搬送路の所定位置に配設した位置
決め機構によって位置決めした後、前記車両用ホイール
を移送ロボットを用いて所定の加工機械に移送する構成
とすることにより、円形ワークを正確に位置決めするこ
とができるとともに、加工ライン全体が占有するスペー
スの縮小および設備コストの低減を達成可能としたワー
ク移送装置に関する。
[発明の背景] 一般に、自動車を構成する種々の部品はライン生産工程
により大量生産されている。例えば、車両用のホイール
は鋳造または鍛造等によって中間製品とされた後、所定
の加工機械まで搬送され、外周部および内周部の仕上げ
加工、ホイールを駆動軸に取着するための締付孔および
バルブ孔の穿設加工等が施される。
この場合、ホイールには飾り孔と称される中空部が複数
画成されており、前記締付孔はこの飾り孔に対して一定
の位置関係で正確に形成される必要がある。そこで、前
記ホイールを加工機械に対して正確に位置決めするため
種々の治具装置が採用されている。
例えば、ストッカより取り出したホイールを治具パレッ
ト上に位置決めし、前記治具パレットと共に搬送装置に
よって所定地点まで搬送した後、前記所定地点に配設し
た移送手段を用いて加工機械に転送する方法が知られて
いる。この場合、前記ホイールは治具パレットによって
位置決めされているため、その搬送中において位置ずれ
の生じることがなく、従って、加工機械に対して正確に
転送されることになる。
然しながら、ホイールを治具パレット上に位置決めする
際には作業員による位置決め作業あるいは自動位置決め
装置等が必要である。また、ライン生産工程ではホイー
ルの加工作業が連続的に行われるため、ストッカから前
記加工機械に至る搬送路上には複数のホイールが夫々治
具パレット上に位置決めされた状態で配列される。
そのため、多数の治具パレットが必要となり、極めて高
価となる欠点が指摘されている。さらに、前記治具パレ
ットは移送手段の配設された所定地点まで搬送された
後、再びストッカ側に復帰させる必要があり、そのため
の搬送路が不可欠である。従って、このような搬送路等
の設備に要する費用が必要になるばかりでなく、相当な
スペースが占有される不都合が生ずる。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、搬送路の所定地点にワークの位置決め機構と前
記ワークを加工機械に転送する移送ロボットとを配設す
ることにより設備の小型化および当該設備に要する費用
の低減を達成すると共に、ワークを正確に位置決めする
ことの出来るワーク移送装置を提供することを目的とす
る。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、例えば、第6
図および第7図に示されるように、予め定められた位置
に加工が施される円形ワーク(W)を加工機械(22)に
対応した移載位置(ST2)まで搬送する搬送装置(16)
と、 前記移載位置(ST2)の下部に配設され、前記円形ワー
ク(W)を下方向から位置決めする下部位置決め機構
(310)と、 前記下部位置決め機構(310)により位置決めされた前
記円形ワーク(W)を上方向から位置決め把持し、前記
移載位置(ST2)と前記加工機械(22)との間で前記円
形ワーク(W)を移送する移送ロボット(28)とを備
え、 前記下部位置決め機構(310)は、前記円形ワーク
(W)を下面部から支持する第1支持部材(210)と、
前記第1支持部材(210)を前記円形ワーク(W)の下
面部に対して昇降させる昇降手段(198)と、前記円形
ワーク(W)の下面部の所定位置に設けられた基準部位
(46)に係合することで位置決めを行う係合部材(22
4)とを有し、 前記移送ロボット(28)は、前記円形ワーク(W)を上
面部から位置決めする上部位置決め機構(308a,308b)
と、前記上部位置決め機構(308a,308b)により位置決
めされた前記円形ワーク(W)の外周部を把持するチャ
ック機構(260a〜260c,262a〜262c)とからなる位置決
め把持手段(240a,240b)を2組有するとともに、前記
各位置決め把持手段(240a,240b)の位置を前記移載位
置(ST2)側と前記加工機械(22)側とで交換する交換
手段(254)を有し、前記各上部位置決め機構(308a,30
8b)は、前記下部位置決め機構(310)により下面部が
支持された前記円形ワーク(W)を上面部から支持する
第2支持部材(190)と、前記第2支持部材(190)を介
して前記円形ワーク(W)を周方向に回動させ、前記基
準部位(46)を前記係合部材(224)に位置決めする回
動手段(148)とを有し、 前記搬送装置(16)により移載位置(ST2)に搬送され
た前記円形ワーク(W)の下面部を前記下部位置決め機
構(310)によって位置決めするとともに、上面部を前
記移送ロボット(28)を構成する一方の前記位置決め把
持手段(240a)により位置決め把持した後、前記交換手
段(254)により一方の前記位置決め把持手段(240a)
の位置と他方の前記位置決め把持手段(240b)の位置と
を交換し、前記移送ロボット(28)を前記加工機械(2
2)に向けて変位させることを特徴とする。
また、本発明は、例えば、第4図および第6図に示すよ
うに、予め定められた位置に加工が施される円形ワーク
(W)を加工機械(18)に対応した移載位置(ST1)ま
で搬送する搬送装置(16)と、 前記移載位置(ST1)の下部に配設され、前記円形ワー
ク(W)を下方向から位置決めする下部位置決め機構
(114)と、 前記移載位置(ST1)の上部に配設され、前記下部位置
決め機構(114)により位置決めされた円形ワーク
(W)を上方向から位置決め把持し、その姿勢を上下反
転する反転ロボット(20)と、 前記反転ロボット(20)により上下反転された前記円形
ワーク(W)を把持し、前記移載位置(ST1)と前記加
工機械(18)との間で前記円形ワーク(W)を移送する
移送ロボット(26)とを備え、 前記下部位置決め機構(114)は、前記円形ワーク
(W)を下面部から支持する第1支持部材(210)と、
前記第1支持部材(210)を前記円形ワーク(W)の下
面部に対して昇降させる昇降手段(198)と、前記円形
ワーク(W)の下面部の所定位置に設けられた基準部位
(46)に係合することで位置決めを行う係合部材(22
4)とを有し、 前記反転ロボット(20)は、前記円形ワーク(W)を上
面部から位置決めする上部位置決め機構(112)と、前
記上部位置決め機構(112)により位置決めされた前記
円形ワーク(W)の外周部を把持するチャック機構(12
6)とからなる位置決め把持手段を有するとともに、前
記位置決め把持手段により位置決め把持された円形ワー
ク(W)の上下を反転する反転手段(122)を有し、前
記上部位置決め機構(112)は、前記下部位置決め機構
(114)により下面部が支持された前記円形ワーク
(W)を上面部から支持する第2支持部材(190)と、
前記第2支持部材(190)を介して前記円形ワーク
(W)を周方向に回動させ、前記基準部位(46)を前記
係合部材(224)に位置決めする回動手段(148)とを有
し、 前記移送ロボット(26)は、前記位置決め把持手段によ
り位置決め把持された前記円形ワーク(W)の外周部を
把持する2組のチャック機構(260a〜260c,262a〜262
c)と、前記各チャック機構(260a〜260c,262a〜262c)
の位置を前記反転ロボット(20)側と前記加工機械(1
8)側とで交換する交換手段(254)とを有し、 前記搬送装置(16)により移載位置(ST1)に搬送され
た前記円形ワーク(W)の下面部を前記下部位置決め機
構(114)によって位置決めし、上面部を前記反転ロボ
ット(20)を構成する前記位置決め把持手段により位置
決め把持した後、前記反転手段(122)により上下を反
転し、その後、前記移送ロボット(26)により前記円形
ワーク(W)の外周部を把持し、前記移送ロボット(2
6)を構成する交換手段(254)により一方の前記チャッ
ク機構(260a〜260c)の位置と他方の前記チャック機構
(262a〜262c)との位置を交換し、前記移送ロボット
(26)を前記加工機械(18)に向けて変位させることを
特徴とする。
[作用] 本発明のワーク移送装置では、搬送装置(16)により円
形ワーク(W)が加工機械(22)に対応した移載位置
(ST2)まで搬送され、次いで、前記移載位置(ST2)に
おいて、下部位置決め機構(310)を構成する第1支持
部材(210)が昇降手段(198)により上昇して前記円形
ワーク(W)の下面部を支持する。一方、移送ロボット
(28)に設けられた一方の上部位置決め機構(308a)を
構成する第2支持部材(190)が前記円形ワーク(W)
の上面部を支持し、回動手段により前記円形ワーク
(W)を回動させる。これにより、下部位置決め機構
(310)に設けた係合部材(224)が前記円形ワーク
(W)の基準部位(46)に係合して位置決めが完了す
る。次に、前記のようにして位置決めされた円形ワーク
(W)は、前記移送ロボット(28)を構成する一方のチ
ャック機構(260a〜260c)によって外周部が把持された
後、交換手段(254)により他方の上部位置決め機構(3
08b)およびチャック機構(262a〜262c)に位置決め把
持された他の円形ワーク(W)と位置が交換され、加工
機械(22)に対して前記円形ワーク(W)が供給され
る。このように、下部位置決め機構(310)および上部
位置決め機構(308a、308b)を含む装置が円形ワーク
(W)の移載位置(ST2)に配設されるため、円形ワー
ク(W)毎の位置決め機構が不要となる。
また、本発明のワーク移送装置では、搬送装置(16)に
より円形ワーク(W)が加工機械(18)に対応した移載
位置(ST1)まで搬送され、次いで、前記移載位置(S
T1)において、下部位置決め機構(114)を構成する第
1支持部材(210)が昇降手段(198)により上昇し、前
記円形ワーク(W)を下面部から支持する。一方、反転
ロボット(20)を構成する上部位置決め機構(112)に
おける第2支持部材(190)により前記円形ワーク
(W)の上面部が支持される。そして、回動手段(14
8)によって前記第2支持部材(190)を介して前記円形
ワーク(W)を回動させ、係合部材(224)を前記円形
ワーク(W)の基準部位(46)に係合させることで位置
決めが完了する。次に、前記のようにして位置決めされ
た円形ワーク(W)をチャック機構(134a〜134d)によ
って把持した後、反転手段(122)を駆動し、前記円形
ワーク(W)の上下を反転する。そして、移送ロボット
(26)を構成するチャック機構(260a〜260c)により前
記円形ワーク(W)を把持した後、交換手段(254)を
駆動してチャック機構(262a〜262c)に把持された他の
円形ワーク(W)と位置を交換し、加工機械(18)に対
して円形ワーク(W)を供給する。このように、下部位
置決め機構(114)および上部位置決め機構(112)を含
む装置が円形ワーク(W)の移載位置(ST1)に配設さ
れるとともに、前記上部位置決め機構(112)が反転ロ
ボット(20)に設けられているため、円形ワーク(W)
毎の位置決め機構が不要となり、しかも、前記円形ワー
ク(W)を反転して移送ロボット(26)に供給すること
ができる。
[実施態様] 次に、本発明に係るワーク移送装置について好適な実施
態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明
する。
第1図において、参照符号10は本発明に係るワーク移送
装置が適用される加工ラインを示し、この加工ライン10
では車両用のホイールWの加工作業が行われる。
加工ライン10はホイールWを収容するホイールストッカ
12と、前記ホイールストッカ12からホイールWを取り出
すホイール取出ロボット14と、前記ホイールWを搬送す
る搬送装置16とを含む。この場合、搬送装置16の一方の
側部には、第1加工ステーションST1において第1の加
工機械18およびホイール反転ロボット20、第2加工ステ
ーションST2において第2の加工機械22および第3加工
ステーションST3において第3の加工機械24が夫々配置
される。また、搬送装置16の他方の側部における各加工
ステーションST1乃至ST3には第1乃至第3のローディン
グロボット26、28および30が配置される。
ここで、ホイールストッカ12に収容されるホイールWは
鋳造または鍛造等によって第2図aおよびbに示す形状
に成形されている。すなわち、中間製品のしてのホイー
ルWは外周部のリム32と、駆動軸の挿通される軸孔34を
画成するハブ36と、リム32およびハブ36を連結するホイ
ールディスク38とから構成され、前記ホイールディスク
38には複数の飾り孔40が画成される。また、ホイールW
の内面部42側のハブ36には位相を相互に90度偏位させた
4つの凹状部44a乃至44dが画成される。さらに、前記凹
状部44aおよび44d間には駆動軸に対してホイールWを固
定するための締付孔となる基準孔46が画成される。な
お、ホイールWの外面部48側には前記基準孔46を基準と
して位相を相互に90度偏位させた凹状の締付孔穿設部50
a乃至50cが画成される。
第3図において、ホイールストッカ12は枠体52によって
囲繞された移動台54を有し、この移動台54上には棒材56
に軸孔34を嵌合させた状態で多数のホイールWが載置さ
れる。この場合、移動台54は車輪57a乃至57dを有し、移
動台送り装置58の駆動作用下にガイドレール60a、60bお
よび62a、62bに沿ってZ方向に移動可能に構成される。
なお、この移動台54はホイールストッカ12の側部に配設
した移動台位置決め装置64の制御によって所定位置に設
定される。
ホイール取出ロボット14はホイールストッカ12に収容さ
れたホイールWを搬送装置16におけるホイール投入ステ
ーションST0に移送するものである。ホイール取出ロボ
ット14は支柱66a、66bとこれらの支柱66a、66bによって
支持されホイールストッカ12の上部空間に横架される横
架部材68とを含む。横架部材68にはモータ70の駆動作用
下にボールねじ71を介してX方向に移動可能なクロステ
ーブル72が装着される。また、クロステーブル72にはモ
ータ78の駆動作用下にボールねじ79を介してY方向に移
動可能な本体部80が装着される。本体部80にはX方向に
延在する第1のアーム86が取着されており、この第1ア
ーム86の先端部には鉛直方向(Y方向)に延在する第2
のアーム88が取着される。そして、前記第2アーム88の
下端部にはホイールWを把持するためのハンド部90が設
けられる。このハンド部90は第2アーム88の下端部に取
着された取付板92に軸着された一対のチャック爪94a、9
4bを有し、これらのチャック爪94a、94bはシリンダ96
a、96bの駆動作用下に矢印A方向に開閉可能に構成され
る。なお、チャック爪94a、94b間にはホイールストッカ
12の棒材56に嵌合する円筒状の位置決め部材98が配設さ
れる。
ホイールストッカ12の側部にはX方向に延在する搬送装
置16が設けられる。この搬送装置16は基台100に設置さ
れたモータ102を有し、前記モータ102は駆動ベルト104
を介してスプロケット106を回動する。この場合、スプ
ロケット106にはX方向に延在し搬送装置16の両側部に
配設したローラ108a、108bによって支持される2本のコ
ンベアベルト110a、110bが係合する。
第4図において、第1加工ステーションST1にはホイー
ルWの位置決めを行う上部位置決め機構112および下部
位置決め機構114が設けられる。この場合、上部位置決
め機構112はホイールWの上下を反転する反転ロボット2
0に装着される。下部位置決め機構114は搬送装置16内に
配設され、前記上部位置決め機構112と共動してホイー
ルWの位置決めを行う。また、搬送装置16の両側部には
ホイールWを第1加工機械18に移送する第1ローディン
グロボット26と、前記ホイールWの内面部42の仕上げ加
工を行う第1加工機械18とが配置される。
ホイール反転ロボット20は、第5図に示すように、搬送
機構16の側部に2つのシリンダ116a、116bを介して支持
され、鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に構成される。
シリンダ116a、116bからY方向に延在するシリンダロッ
ド118a、118bの上端部には支持部材120が取着され、こ
の支持部材120にはモータ122が装着される。モータ122
の駆動軸124には搬送装置16の上部空間に臨み、治具ユ
ニット126を構成する本体部128が連結する。なお、治具
ユニット126はモータ122の駆動作用下に矢印B方向に18
0度回動可能に構成される。
本体部128にはX方向に平行となる2本のガイドバー130
a、130bが植設されており、これらのガイドバー130a、1
30bの両端部側には取付板132a、132bが夫々X方向に移
動可能な状態で装着される。前記取付板132a、132bの下
端部にはチャック爪134a、134bおよび134c、134dを有し
た保持板136aおよび136bが取着される。この場合、本体
部128にはモータ138が内装されており、このモータ138
の駆動軸140には本体部128の上面部に配設されるリンク
部材142が軸着する。そして、前記リンク部材142の両端
部と前記取付板132a、132bとはリンク部材144a、144bに
よって夫々連結される。従って、取付板132a、132bおよ
び保持板136a、136bはモータ138の駆動作用下に近接ま
たは離間可能に構成される。
一方、ホイール反転ロボット20を構成する本体部128の
下面部には取付板146を介して上部位置決め機構112が設
けられる。この上部位置決め機構112は第6図に示すよ
うに構成される。すなわち、本体部128の端部より突出
する取付板146の一端部側上面部にはモータ148が取着さ
れ、このモータ148の駆動軸150にはプーリ152が係合す
る。また、取付板146の他端部側下面部には円筒状の軸
受ブラケット154が一体的に形成されており、この軸受
ブラケット154にはベアリング156a、156bを介して回動
軸158が軸着する。軸受ブラケット154から下方向に突出
する前記回動軸158には上面部にフランジ160が形成され
た円筒状のドラム162がボルト164によって連結される。
なお、フランジ160の上面部にはプーリ166が係合してお
り、このプーリ166と前記プーリ152とはVベルト168に
よって連結される。従って、ドラム162はモータ148の駆
動作用下に矢印C方向に回動可能に構成される。
ドラム162の外周部には略円筒状で肉厚の連結筒170が摺
動可能な状態で嵌合する。この場合、連結筒170の側周
部には下方向よりドラム162のフランジ160に指向して3
つの孔部172a乃至172cが穿設されており、各孔部172a乃
至172cには上端部がボルト174によってフランジ160に固
定されたストッパピン176a乃至176cが係合する。また、
連結筒170の側周部にはドラム162のフランジ160側より
前記孔部172a乃至172cと交互に3つの有底な孔部178a乃
至178cが穿設されており、各孔部178a乃至178cには上端
部がフランジ160に当接するコイルスプリング180a乃至1
80cが介装される。従って、連結筒170はストッパピン17
6a乃至176cを介してドラム162に連結されると共に、コ
イルスプリング180a乃至180cによって下方向に押圧付勢
される。
連結筒170の下面部にはドラム162の外周部に嵌合する肉
厚のリング部材182に取着され、このリング部材182には
前記連結筒170に指向して下方向より所定間隔で3つの
有底な孔部184a乃至184cが穿設される。これらの孔部18
4a乃至184cにはコイルスプリング186a乃至186cを介して
係止ピン188a乃至188cが夫々係合する。また、連結筒17
0の下面部には前記リング部材182の外周部を被覆するよ
うにしてセンタリングピース190が取着される。このセ
ンタリングピース190は下面側周部がテーパ面192となっ
ており、前記テーパ面192はホイールWの外面部48に画
成される大径の凹状部47に係合するようその直径が設定
されている。なお、センタリングピース190の下面部に
は係止ピン188a乃至188cの下端部がコイルスプリング18
6a乃至186cによって突出付勢される。
第1加工ステーションST1における搬送装置16には前記
上部位置決め機構112に対向して下部位置決め機構114が
配設される。この下部位置決め機構114は基台194上にボ
ールねじ196を介して支持されており、前記基台194に取
着されるモータ198の駆動作用下にローラ108a、108b間
から上部位置決め機構112に指向して移動可能に構成さ
れる。ボールねじ196の上端部には連結部200を介して取
付板202が取着されており、この取付板202の上面部には
軸受ブラケット204が一体的に形成された取付板206が取
着される。なお、取付板206の周縁部には下部位置決め
機構114の上部を保護するための円筒状の防塵カバー207
が連結部200を囲繞するようにして装着される。取付板2
06の軸受ブラケット204にはベアリング208a、208bを介
してセンタピース210の軸部212が回動可能に支持され
る。この場合、センタピース210はホイールWの軸孔34
に嵌合するようその直径を設定しておく。
取付板206の上面部の中、センタピース210の中心から所
定距離離間した位置には近接スイッチ214を配設する。
この近接スイッチ214はホイールWを構成する金属材料
の近接状態を検知するものであり、前記所定距離はホイ
ールWの軸孔34の中心と凹状部44a乃至44dの中心との間
の距離に等しく設定しておく。なお、近接スイッチ214
の検知面は取付板206に取着した保護カバー216によって
保護される。
防塵カバー207によって囲繞された取付板202にはシリン
ダ218が取着され、このシリンダ218のシリンダロッド22
0には取付板206に取着されたガイド部材222を介して上
方向に突出する位置決めピン224が連結する。そして、
位置決めピン224の上端部にはブラケット226を介してロ
ーラ228が回転自在に支持される。ここで、ローラ228と
センタピース210の中心との間の距離はホイールWの軸
孔34の中心と基準孔46の中心との間の距離に等しく設定
しておく。また、ローラ228と近接スイッチ214との位置
関係は、第2図bに示すように、ホイールWの中心に対
して偏角θが90度となるように設定しておく。なお、取
付板206の上面部にはホイールWのハブ36の側縁部に沿
って転動する3つのホイール支持ローラ230a乃至230cが
ブラケット232a乃至232cを介して回転自在に支持され
る。
一方、第1加工ステーションST1に配置される第1ロー
ディングロボット26は、第4図に示すように、搬送装置
16の側部に立設する支柱234と、支柱234に沿ってY方向
に移動可能なクロステーブル236と、クロステーブル236
に対してZ方向に移動可能な本体部238と、本体部238に
装着される2つの治具ユニット240aおよび240bとから基
本的に構成される。支柱234の上端部にはモータ242が取
着され、このモータ242にはクロステーブル236に係合す
るボールねじ244が連結する。従って、クロステーブル2
36はモータ242の駆動作用下にガイドレール246a、246b
に沿ってY方向に移動可能に構成される。また、本体部
238は一端部にモータ248を有し、このモータ248の駆動
作用下にクロステーブル236に対してZ方向に移動可能
に構成される。なお、本体部238の他端部には連結部250
を介して軸受ブラケット252が装着される。
軸受ブラケット252にはモータ254が装着されており、こ
のモータ254の駆動軸は軸方向がZ方向に対して45度に
設定されている。そして、前記軸受ブラケット252には
支持部材258を介してY方向およびZ方向に指向した治
具ユニット240aおよび240bが連結される。この場合、各
治具ユニット240a、240bはホイールWを把持するための
チャック爪260a乃至260cおよび262a乃至262cを有し、モ
ータ254の駆動作用下に矢印D方向に回動可能に構成さ
れる。
第1ローディングロボット26には第1加工機械18が対向
して配置される。この第1加工機械18はベッド264上に
設けられる治具割出ユニット266と第1の旋削ユニット2
68と第2旋削ユニット270とから基本的に構成される。
治具割出ユニット266は本体部272に装着された図示しな
いモータの駆動作用下に矢印E方向に180度回動するヘ
ッド部276を有し、前記ヘッド部276には回転軸278a、27
8bを介して点対称に配設される2つの治具ユニット280a
および280bが装着される。この場合、各治具ユニット28
0a、280bはホイールWを把持するためのチャック爪282a
乃至282cおよび284a乃至284cを有し、モータ274の駆動
作用下に矢印F方向に回転可能に構成される。
第1旋削ユニット268はホイールWの内面部42側の外周
部を加工するものである。この第1旋削ユニット268は
ベッド264に固定された本体部288上をガイドレール290
a、290bに沿ってX方向に移動する支柱292と、支柱292
に対してZ方向に移動するツール割出ユニット294と、
ツール割出ユニット294に割出軸296を介して連結される
ツールホルダ298とから構成される。この場合、ツール
ホルダ298には旋削加工工程に応じた複数のツール300が
取着されており、これらのツール300はツール割出ユニ
ット294によって割出可能に構成される。また、第2旋
削ユニット270はホイールWの内面部42側の内周部の加
工を行うものであり、本体部288に沿ってZ方向に移動
する支柱302と、支柱302に沿ってY方向に移動するツー
ルホルダ304とから構成される。この場合、ツールホル
ダ304には第1旋削ユニット268と同様に旋削加工工程に
応じた複数ツール306が取着される。
次に、第7図において、第2加工ステーションST2には
ホイールWの位置決めを行う上部位置決め機構308a、30
8bを有した第2ローディングロボット28と、下部位置決
め機構310と、第2ローディングロボット28により移送
されたホイールWの外面部48に対して仕上げ加工を行う
第2加工機械22とが設置される。この場合、上部位置決
め機構308aおよび308bは第2ローディングロボット28の
治具ユニット240aおよび240bに夫々設けられる。なお、
第2ローディングロボット28、第2加工機械22、上部位
置決め機構308a、308bおよび下部位置決め機構310は第
4図に示す第1ローディングロボット26、第1加工機械
18、上部位置決め機構112および下部位置決め機構114と
同様の構成であるため、同一の部材には同一の参照符号
を付してその説明は省略する。
第8図において、第3加工ステーションST3にはホイー
ルWの位置決めを行う上部位置決め機構312a、312bを有
した第3ローディングロボット30と、下部位置決め機構
314と、第3ローディングロボット30により移送された
ホイールWの基準孔46を含む締付孔穿設部50a乃至50cに
対して孔開け加工を行うと共にバルブ孔を穿設する第3
加工機械24とが配置される。この場合、第3ローディン
グロボット30、上部位置決め機構312a、312bおよび下部
位置決め機構314は第7図に示す第2ローディングロボ
ット28、上部位置決め機構308a、308bおよび下部位置決
め機構310と同様の構成であるため、同一の部材には同
一の参照符号を付してその説明は省略する。
第3加工機械24はベッド316上に配設される治具ユニッ
ト318と、治具ユニット318の両側部に対向して配置され
る第1および第2の孔開けユニット320aおよび320bとか
ら構成される。治具ユニット318は治具ベース322上に支
持される治具パレット326を有し、この治具パレット326
は前記治具ベース322に装着されるモータ328によって矢
印G方向に回動可能に構成される。なお、治具パレット
326はホイールWを位置決め保持した状態で第1および
第2孔開けユニット320a、320bによる両面加工が可能な
クランパ330を有する。
第1および第2孔開けユニット320a、320bはベッド316
に沿ってX方向に移動可能な移動テーブル332a、332b
と、移動テーブル332a、332bに沿ってZ方向に移動可能
なテーブル334a、334bとを有する。この場合、移動テー
ブル332a、332bおよび334a、334bはモータ338a、338bお
よび340a、340bによって夫々駆動される(第1図参
照)。前記移動テーブル334aおよび334b上にはターレッ
ト型ツールホルダ336aおよび336bが夫々載置される。タ
ーレット型ツールホルダ336aおよび336bにはX軸に対し
て45度および135度傾斜した駆動軸を有するモータ342
a、342bが装着される。このモータ342a、342bは各ター
レット型ツールホルダ336a、336bを前記駆動軸を中心と
して矢印H方向に90度ずつ回動する。なお、各ターレッ
ト型ツールホルダ336a、336bは4つのツール保持部344
a、344bを有し、これらのツール保持部344a、344bには
ホイールWの基準孔46および締付孔穿設部50a乃至50cに
対して座ぐり、面取り、孔開け等の複数種類の加工作業
を行うと共に、バルブ孔の穿設作業を行う第1乃至第4
のツール346a乃至346dが取着される。そして、各ツール
346a乃至346dは主軸モータ348aおよび348bによって回転
駆動される(第1図参照)。
本発明に係るワーク搬送装置が適用される加工ラインは
基本的には以上のように構成されるものであり、次にそ
の作用並びに効果について説明する。
先ず、鋳造または鍛造等によって成形されたホイールW
がホイールストッカ12に収容される。この場合、ホイー
ルWは外面部48を上にして移動台54上に植設された棒材
56に軸孔34を嵌合させた状態で積載される。そこで、移
動台54は移動台送り装置58の駆動作用によってホイール
WをZ方向の所定位置まで搬送する。この場合、Z方向
の位置は移動台位置決め装置64によって正確に設定され
る。一方、ホイール取出ロボット14はモータ70の駆動作
用下にハンド部90をX方向の所定位置まで移動させる。
次いで、モータが駆動され前記ハンド部90が所定のホイ
ールWに指向してY方向に下降し、シリンダ96a、96bが
駆動されてホイールWがチャック爪94a、94bにより把持
される(第3図参照)。
ホイールWを把持したホイール取出ロボット14は当該ホ
イールWを搬送装置16のホイール投入ステーションST0
へ搬送する。この場合、搬送装置16はモータ102の駆動
作用下にホイールWをコンベアベルト110a、110bと共に
第1加工ステーションST1まで搬送する。
ホイールWが第1加工ステーションST1に到達すると、
その上部に配設されたホイール反転ロボット20を構成す
る治具ユニット126がシリンダ116a、116bの駆動作用下
に前記ホイールWに指向して下降を開始する(第5図参
照)。この場合、ホイールWはホイール反転ロボット20
に設けられた上部位置決め機構112および搬送装置16内
に設けられた下部位置決め機構114によって位置決めが
行われる。
そこで、第6図に基づきホイールWの位置決め方法を説
明する。
ホイール反転ロボット20の本体部128がホイールWに指
向して所定量下降すると、上部位置決め機構112のセン
タリングピース190がホイールWの外面部48に画成され
る凹状部47に係合する。この場合、センタリングピース
190の下面部にはテーパ面192が形成されているため、ホ
イールWはホイール反転ロボット20に対するX方向およ
びZ方向の位置が正確に設定される。センタリングピー
ス190が凹状部47に係合すると、その下面部より突出す
る係止ピン188a乃至188cがコイルスプリング186a乃至18
6cの弾発力によりホイールWのハブ36上に圧接する。な
お、センタリングピース190はコイルスプリング180a乃
至180cを介してドラム162に連結されているため、ホイ
ールWに当接する時に発生する衝撃力は好適に吸収され
る。
一方、上部位置決め機構112がホイールWの外面部48に
係合した時点において、その下方向に待機する下部位置
決め機構114がモータ198の駆動作用下にボールねじ196
を介して上方向に移動を開始する。下部位置決め機構11
4は搬送装置16を構成するローラ108a、108b間よりホイ
ールWの内面部42に臨入し、そのセンタピース210が軸
孔34に係合する。センタピース210がさらに上昇する
と、取付板206上に配設したホイール支持ローラ230a乃
至230cが内面部42のハブ36の周縁部に当接しホイールW
を支持する。なお、上部位置決め機構112を構成するセ
ンタリングピース190は下部位置決め機構114の上昇動作
に伴って上昇する。この結果、ホイールWはコイルスプ
リング180a乃至180cの弾発力によりセンタリングピース
190とセンタピース210間に確実に挟持された状態とな
る。
次に、上部位置決め機構112に設けたモータ148が駆動さ
れる。モータ148の駆動力はプーリ152からVベルト168
を介してドラム162に伝達され、ドラム162にストッパピ
ン176a乃至176cを介して連結したセンタリングピース19
0が回動軸158を中心として矢印C方向に回動を開始す
る。この場合、係止ピン188a乃至188cは外面部48側のハ
ブ36に沿って摺動し、その中の1つが基準孔46または締
付孔穿設部50a乃至50cのいずれかに係合する。そこで、
モータ148をさらに回動させれば、当該係止ピン188a乃
至188cを介してホイールWが矢印C方向に回動すること
になる。
一方、下部位置決め機構114側に設けられた近接スイッ
チ214はホイールWの内面部42側に画成された基準孔46
または凹状部44a乃至44dの有無を検知する。すなわち、
近接スイッチ214に基準孔46または凹状部44a乃至44dが
対向した場合、ホイールWを構成する金属面が前記近接
スイッチ214から離間するため、近接スイッチ214はオフ
状態となり、その上面部に基準孔46または凹状部44a乃
至44dのあることが検知される。
そこで、近接スイッチ214が基準孔46または凹状部44a乃
至44dをオフ状態として検知した時には位置決めピン224
を鉛直下方向(Y方向)に下降させ、また、ハブ36の平
面部をオン状態として検知した時には位置決めピン224
をホイールWに指向して上昇させるようにシリンダ218
を駆動制御する。この場合、位置決めピン224の先端部
に配設されるローラ228と前記近接スイッチ214とは、第
2図bに示すように、偏角θが90度となるように設定さ
れている。また、ホイールWに画成した凹状部44a乃至4
4dも相互に90度偏位している。従って、近接スイッチ21
4が基準孔46または凹状部44a乃至44dを検知している場
合には、位置決めピン224が下降しているためローラ228
が凹状部44a乃至44dに係合する虞はない。一方、近接ス
イッチ214がハブ36の平面部をオン状態として検知した
場合、位置決めピン224がシリンダ218の上昇動作に伴っ
て上昇し、ローラ228はハブ36に沿って転動した後、基
準孔46に飛び込む。そして、シリンダロッド220がさら
に上方向に所定量移動した時、シリンダ218に装着され
た図示しないリミットスイッチからの信号に基づきモー
タ148の回動動作が停止される。この結果、ホイールW
の周方向の位置決め動作が完了する。なお、近接スイッ
チ214とローラ228との偏角θは凹状部44a乃至44dの間の
位置関係によって最適な角度に設定されるものであり、
前述した90度限定されるものではない。
このようにして、外周形状が円形であるホイールWの基
準孔46を上部位置決め機構112に対して正確に位置決め
することができる。
位置決めが完了するとホイール反転ロボット20の本体部
128に内装されるモータ138が駆動され、リンク部材142
および144a、144bを介して保持板136a、136bに形成され
たチャック爪134a乃至134dが近接し、ホイールWの外面
部48側が把持される(第5図参照)。次いで、ホイール
反転ロボット20はシリンダ116a、116bの駆動作用下に所
定量上昇した後、モータ122を駆動して治具ユニット126
を矢印B方向に180度反転する。この場合、治具ユニッ
ト126の上方には第1ローディングロボット26の治具ユ
ニット240aが待機しており(第4図参照)、前記ホイー
ルWは内面部42側の外周部がチャック爪260a乃至260cに
よって把持される。そこで、ホイール反転ロボット20は
保持板136a、136bを離間させた後、シリンダ116a、116b
の駆動作用下に所定量下降する。
一方、第1ローディングロボット26はモータ254を駆動
して治具ユニット240aを矢印D方向に180度回動させた
後、モータ242および248の駆動作用下に本体部238を第
1加工機械18に指向して移動させる。
第1加工機械18は治具割出ユニット266における治具ユ
ニット280aのチャック爪282a乃至282cによって前記ホイ
ールWを把持した後、ヘッド部276が前記治具ユニット2
80aを矢印E方向に180度回動する。次いで、モータ274
の駆動作用下に治具ユニット280aが矢印F方向に回転し
て加工作業が開始される。この場合、第1および第2旋
削ユニット268および270はホイールWの内面部42、リム
32の一方の外周部、ハブ36の端面および軸孔34に対する
仕上げ加工を行う。なお、ホイールWは、ホイール反転
ロボット20に設けられた上部位置決め機構112によっ
て、基準孔46の位置が第1加工機械18に対して正確に位
置決めされているため、所望の仕上げ加工作業が高精度
に行われる。
第1加工機械18による加工作業が完了すると、治具ユニ
ット280aはホイールWを前記位置決めされた時と同位置
に停止させる。次いで、ホイールWは前述した動作と逆
の動作によって第1ローディングロボット26まで移送さ
れた後、ホイール反転ロボット20により上下が反転され
搬送装置16上に載置される。そして、前記搬送装置16は
当該ホイールWを第2加工ステーションST2まで搬送す
る。
ここで、第1ローディングロボット26および第1加工機
械18は夫々二組の治具ユニット240a、240bおよび280a、
280bを有している。従って、第1ローディングロボット
26は加工前のホイールWを第1加工機械18に転送する作
業と加工の終了したホイールWを受け取って搬送装置16
に戻す作業とを極めて効率的に処理することが出来る。
また、第1加工機械18は前記第1ローディングロボット
26によるホイールWの交換中において他のホイールWの
加工作業を継続することが出来る。
一方、第2加工ステーションST2では第2ローディング
ロボット28に装着された上部位置決め機構308aまたは30
8bと下部位置決め機構310とによってホイールWの位置
決めが行われた後、前記第2ローディングロボット28に
より当該ホイールWが第2加工機械22に移送される(第
7図参照)。この場合、ホイールWは反転されることが
ないため、第2加工機械22によって外面部48側の仕上げ
加工が行われることになる。すなわち、第2加工機械22
における第1および第2旋削ユニット268および270はホ
イールWの外面部48およびリム32の他方の外周部に対す
る仕上げ加工を行う。
なお、この場合においても、ホイールWは、第2ローデ
ィングロボット28に設けられた上部位置決め機構308aま
たは308bによって、基準孔46の位置が第2加工機械22に
対して正確に位置決めされているため、所望の仕上げ加
工作業が高精度に行われる。
第2加工機械22による加工作業が完了すると、ホイール
Wは、第1加工機械18の場合と同様に、前記位置決めさ
れた時と同位置に停止され、第2ローディングロボット
28によって再び第2加工ステーションST2まで移送され
た後、搬送装置16によって第3加工ステーションST3
で搬送される。
第3加工ステーションST3では、第3ローディングロボ
ット30に装着された上部位置決め機構312aまたは312bと
下部位置決め機構314とによってホイールWの位置決め
が行われた後、第3加工機械24に移送される(第8図参
照)。第3加工機械24では、治具ユニット318における
治具パレット326に当該ホイールWが位置決めされた
後、前記治具パレット326がモータ328の駆動作用下に矢
印G方向に90度回動される。次いで、治具ユニット318
に対し対向して配置された第1および第2孔開けユニッ
ト320a、320bによってホイールWの基準孔46および締付
孔穿設部50a乃至50cに対する孔開け作業が行われる。こ
の場合、第1および第2孔開けユニット320a、320bはモ
ータ342a、340bによって90度ずつ割り出されるターレッ
ト型ツールホルダ336a、336bを有している。従って、ホ
イールWにはその両面部に対して各ツールホルダ336a、
336bに装着された第1乃至第4ツール346a乃至346dによ
り座ぐり、面取り、孔開け等の各仕上げ加工が行われ
る。第3加工機械24による締付孔の孔開け加工が完了し
たホイールWは、次いで、第9図に示すように、治具パ
レット326がZ方向に対して角度φだけ回動された後、
第1乃至第4ツール346a乃至346dによりバルブ孔49の穿
設加工が行われる。
なお、同様にして、ホイールWは、第3ローディングロ
ボット30に設けられた上部位置決め機構312aまたは312b
によって、基準孔46の位置が第3加工機械24に対して正
確に位置決めされているため、所望の位置に所望のバル
ブ孔を穿設することができる。
締付孔およびバルブ孔49が形成されたホイールWは再び
第3ローディングロボット30によって搬送装置16上に載
置された後、ホイール払出ステーションST4まで搬送さ
れ、次の組付作業に供給される。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、円形ワークを搬送する
搬送装置の所定位置に下部位置決め機構を配設するとと
もに、前記所定位置と加工機械との間で前記円形ワーク
を移送する移送ロボットに上部位置決め機構およびチャ
ック機構からなる位置決め把持手段を配設することによ
り、搬送される円形ワーク毎に位置決め治具を設ける必
要がなく、最小限の位置決め設備によって前記円形ワー
クを位置決めして前記加工機械に供給することができ
る。また、前記移送ロボットは、前記搬送装置側と前記
加工機械側とに夫々前記位置決め把持手段を有している
ため、一方の前記位置決め把持手段により加工前の円形
ワークを把持するとともに、他方の前記位置決め把持手
段により加工後の円形ワークを把持し、これらの位置を
交換して搬送装置および加工機械に効率的に供給するこ
とができる。
また、本発明によれば、円形ワークを搬送する搬送装置
の所定位置に下部位置決め機構を配設するとともに、前
記所定位置に上部位置決め機構およびチャック機構から
なる位置決め把持手段を有した反転ロボットを配設し、
さらに、前記反転ロボットと加工機械との間で前記円形
ワークを移送する移送ロボットにチャック機構を配設す
ることにより、搬送される円形ワーク毎に位置決め治具
を設ける必要がなく、最小限の位置決め設備によって前
記円形ワークを上下反転して位置決めし前記加工機械に
供給することができる。また、前記移送ロボットは、前
記反転ロボット側と前記加工機械側とに夫々前記チャッ
ク機構を有しているため、一方の前記チャック機構によ
り加工前の円形ワークを把持するとともに、他方の前記
チャック機構により加工後の円形ワークを把持し、これ
らの位置を交換して搬送装置および加工機械に効率的に
供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るワーク移送装置が適用される加工
ラインの全体構成図、 第2図aおよびbは本発明に係るワーク移送装置によっ
て移送される車両用ホイールの断面図およびその側面
図、 第3図は第1図に示すホイール取出ロボット、ホイール
ストッカおよび搬送装置の構成説明図、 第4図は第1図に示す第1加工ステーションの構成説明
図、 第5図は第1図に示す第1加工ステーションにおけるホ
イール反転ロボットおよび位置決め機構の構成斜視図、 第6図は第5図に示す位置決め機構の断面構成説明図、 第7図は第1図に示す第2加工ステーションの構成説明
図、 第8図は第1図に示す第3加工ステーションの構成説明
図、 第9図は第1図に示す第3加工ステーションにおけるバ
ルブ孔加工の説明図である。 10……加工ライン、12……ホイールストッカ 14……ホイール取出ロボット 16……搬送装置、18……加工機械 20……ホイール反転ロボット、22、24……加工機械 26、28、30……ローディングロボット 44a〜44d……凹状部、46……基準孔 50a〜50c……締付孔穿設部 112……上部位置決め機構 114……下部位置決め機構、188a〜188c……係止ピン 190……センタリングピース 210……センタピース、214……近接スイッチ 224……位置決めピン 240a、240b……治具ユニット 266……治具割出ユニット、268、270……旋削ユニット 308a、308b……上部位置決め機構 310……下部位置決め機構 312a、312b……上部位置決め機構 314……下部位置決め機構、318……治具ユニット 320a、320b……孔開けユニット、W……ホイール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定められた位置に加工が施される円形
    ワークを加工機械に対応した移載位置まで搬送する搬送
    装置と、 前記移載位置の下部に配設され、前記円形ワークを下方
    向から位置決めする下部位置決め機構と、 前記下部位置決め機構により位置決めされた前記円形ワ
    ークを上方向から位置決め把持し、前記移載位置と前記
    加工機械との間で前記円形ワークを移送する移送ロボッ
    トとを備え、 前記下部位置決め機構は、前記円形ワークを下面部から
    支持する第1支持部材と、前記第1支持部材を前記円形
    ワークの下面部に対して昇降させる昇降手段と、前記円
    形ワークの下面部の所定位置に設けられた基準部位に係
    合することで位置決めを行う係合部材とを有し、 前記移送ロボットは、前記円形ワークを上面部から位置
    決めする上部位置決め機構と、前記上部位置決め機構に
    より位置決めされた前記円形ワークの外周部を把持する
    チャック機構とからなる位置決め把持手段を2組有する
    とともに、前記各位置決め把持手段の位置を前記移載位
    置側と前記加工機械側とで交換する交換手段を有し、前
    記各上部位置決め機構は、前記下部位置決め機構により
    下面部が支持された前記円形ワークを上面部から支持す
    る第2支持部材と、前記第2支持部材を介して前記円形
    ワークを周方向に回動させ、前記基準部位を前記係合部
    材に位置決めする回動手段とを有し、 前記搬送装置により移載位置に搬送された前記円形ワー
    クの下面部を前記下部位置決め機構によって位置決めす
    るとともに、上面部を前記移送ロボットを構成する一方
    の前記位置決め把持手段により位置決め把持した後、前
    記交換手段により一方の前記位置決め把持手段の位置と
    他方の前記位置決め把持手段の位置とを交換し、前記移
    送ロボットを前記加工機械に向けて変位させることを特
    徴とするワーク移送装置。
  2. 【請求項2】予め定められた位置に加工が施される円形
    ワークを加工機械に対応した移載位置まで搬送する搬送
    装置と、 前記移載位置の下部に配設され、前記円形ワークを下方
    向から位置決めする下部位置決め機構と、 前記移載位置の上部に配設され、前記下部位置決め機構
    により位置決めされた円形ワークを上方向から位置決め
    把持し、その姿勢を上下反転する反転ロボットと、 前記反転ロボットにより上下反転された前記円形ワーク
    を把持し、前記移載位置と前記加工機械との間で前記円
    形ワークを移送する移送ロボットとを備え、 前記下部位置決め機構は、前記円形ワークを下面部から
    支持する第1支持部材と、前記第1支持部材を前記円形
    ワークの下面部に対して昇降させる昇降手段と、前記円
    形ワークの下面部の所定位置に設けられた基準部位に係
    合することで位置決めを行う係合部材とを有し、 前記反転ロボットは、前記円形ワークを上面部から位置
    決めする上部位置決め機構と、前記上部位置決め機構に
    より位置決めされた前記円形ワークの外周部を把持する
    チャック機構とからなる位置決め把持手段を有するとと
    もに、前記位置決め把持手段により位置決め把持された
    円形ワークの上下を反転する反転手段を有し、前記上部
    位置決め機構は、前記下部位置決め機構により下面部が
    支持された前記円形ワークを上面部から支持する第2支
    持部材と、前記第2支持部材を介して前記円形ワークを
    周方向に回動させ、前記基準部位を前記係合部材に位置
    決めする回動手段とを有し、 前記移送ロボットは、前記位置決め把持手段により位置
    決め把持された前記円形ワークの外周部を把持する2組
    のチャック機構と、前記各チャック機構の位置を前記反
    転ロボット側と前記加工機械側とで交換する交換手段と
    を有し、 前記搬送装置により移載位置に搬送された前記円形ワー
    クの下面部を前記下部位置決め機構によって位置決め
    し、上面部を前記反転ロボットを構成する前記位置決め
    把持手段により位置決め把持した後、前記反転手段によ
    り上下を反転し、その後、前記移送ロボットにより前記
    円形ワークの外周部を把持し、前記移送ロボットを構成
    する交換手段により一方の前記チャック機構の位置と他
    方の前記チャック機構との位置を交換し、前記移送ロボ
    ットを前記加工機械に向けて変位させることを特徴とす
    るワーク移送装置。
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