JP3922606B2 - 主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ - Google Patents

主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直方向又はこの垂直方向に対して所定角度傾斜した方向に軸線を有する主軸を回転自在に支持する主軸台が前記主軸軸線方向(Z軸方向)及びこの主軸軸線方向と直交する方向(X軸方向)に移動して、前記主軸の下端に設けられたチャックでワーク(工作物)を着脱自在に把持する主軸移動型の立て旋盤など立形工作機械に設けられた心出し装置付きワークフィーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械のうち旋盤は、主軸の先端にチャックが取付けられ、このチャックでワークを把持して回転させるが、旋盤には、主軸が水平方向を向く種類の他、主軸の軸線が上下方向(垂直方向)を向く立て旋盤が知られている。
例えば、特開昭61−166902号公報,特開昭62−199301号公報等には、ワークインデックステーブル付き立型複合加工数値制御式旋盤(立形NC旋盤)が開示されている。
この旋盤は主軸固定型であるため、パワーチャックに材料の取付け,取外しをするのに材料を昇降させるための材料押出し装置(油圧シリンダ等),インデックステーブルを往復移動させるための油圧シリンダ等を設ける必要があるので構成が複雑になっていた。
【0003】
これに対して、本出願人の出願に係る特公平2−46321号公報に開示された工作機械は、主軸が移動して主軸の下端(下方端部)のチャックがワークを直接把持して加工を行うようになっている。
この工作機械では、材料押出し装置,油圧シリンダ等を不要にして構成の簡素化を図っており、自動的にワークを供給するためのワークフィーダ(工作物自動供給装置)が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
加工前の素材ワークなど未加工ワークは、その寸法(例えば、直径寸法,軸線方向寸法)等にばらつきがある場合がある。
チャックがワークフィーダから未加工ワークを確実に受け取って把持するためには、作業者は、未加工ワークをチャックの把持可能範囲内に常に載置するために、ワークフィーダ上で未加工ワークの中心がほぼ一致するように載置しなければならず、作業性がよくなかった。
【0005】
また、作業者がパレットに未加工ワークを載置する位置に、チャックの爪の把握ストロークをこえる大きなばらつきが生じると、チャックで未加工ワークを把持することが困難であった。また、チャックの爪と未加工ワークが衝突する恐れもあった。
ところが、特公平2−46321号公報に記載のものは、このような未加工ワークの心出しを考慮した構成にはなっていないため、未加工ワークの載置位置等にばらつきがあった場合に、把持する動作を行うのが困難であった。
【0006】
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、作業者がそれほど気を使わないで適当にパレット上に未加工ワークを置いても、チャックで未加工ワークを確実に把持することができる主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明に係る心出し装置付きワークフィーダは、垂直方向又はこの垂直方向に対して所定角度傾斜した方向に軸線を有する主軸を回転自在に支持する主軸台が前記主軸の軸線方向及び前記主軸軸線と直交する方向に移動する主軸移動型立形工作機械において、前記主軸の下端に設けられたチャックとの間でワークを授受するためのワークフィーダであって、前記工作機械の機械本体の近傍の所定の位置に設置されたワークフィーダ基体と、このワークフィーダ基体に設けられ、駆動手段によって駆動されて旋回動作する旋回体と、この旋回体に取付けられて前記ワークフィーダ基体の移送面上を移動可能に設けられ、上面に前記ワークが載置される複数のパレットと、前記工作機械でこれから加工するために前記パレット上面に載置された未加工ワークを前記パレットより前記チャックが受け取る未加工ワーク受け取り位置に配設されて前記ワークフィーダ基体に設けられ、前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされた前記パレットの上面の前記未加工ワークを前記チャックが受け取り可能な所定の位置に心出しする心出し装置とを備え、前記主軸台及び前記主軸は、前記主軸軸線と直交する前記方向を向く直線状の移動軌跡に従って、加工位置と、前記チャックとの間で前記ワークを授受するために前記パレットが位置決めされるワーク授受位置との間を移動可能であり、このワーク授受位置は、前記加工位置から遠い方に配置された前記未加工ワーク受け取り位置と、前記加工位置に近い方に配置されてこの未加工ワーク受け取り位置に併設され、前記チャックと対向するように前記パレットが割出され、前記工作機械での加工が完了した加工済ワークを、前記チャックが前記パレット上面に載置して受け渡すための加工済ワーク受け渡し位置とからなり、前記移動軌跡は、前記加工位置と、前記加工済ワーク受け渡し位置の中心と、前記未加工ワーク受け取り位置の中心とを結んだ直線である。
【0008】
好ましい一実施態様では、前記心出し装置は、前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされた前記パレットの上面に載置された前記未加工ワークの径方向に位置調節可能に前記ワークフィーダ基体に設けられ、所望の位置に締結部材により位置決め固定されて前記未加工ワークの外周面の一方の側と当接する固定側心出し部材と、この固定側心出し部材と対向するように前記ワークフィーダ基体に設けられ、進退移動手段により駆動されて押圧部材が前記径方向に進退移動し、前記未加工ワークの外周面を他方の側より前記固定側心出し部材に向け押圧して心出しする移動側心出し部材とを備えている。
【0009】
好ましい他の実施態様では、前記心出し装置は、前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされた前記パレットの上面に載置された前記未加工ワークの外周面を両側より挟み込んで心出しをする一対のアーム部材と、この一対のアーム部材を同期して開閉動作させるアーム開閉駆動手段とを備えている。
なお、前記駆動手段はチェーン駆動手段であり、前記旋回体は、このチェーン駆動手段により駆動されて旋回動作するエンドレスチェーンであるのが好ましい。
心出し装置付きワークフィーダは、前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされている前記パレットの上面に前記未加工ワークが載置されているか否かを検出する未加工ワーク有無検出手段を備えているのが好ましい。
また、心出し装置付きワークフィーダは、前記加工済ワーク受け渡し位置に位置決めされている前記パレットの上面に前記加工済ワークが載置されているか否かを検出する加工済ワーク有無検出手段を備えているのが好ましい。
さらに、心出し装置付きワークフィーダには、前記パレット上の前記未加工ワークを前記チャックで把持する時この未加工ワークの軸線方向の寸法を計測するワーク軸線方向寸法計測手段を設け、前記未加工ワークの前記軸線方向寸法から前記工作機械で加工されるワークの種類を特定するように構成するのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態の一例を図1乃至図7を参照して説明する。
下記の各実施形態では、ワークフィーダ(工作物自動供給装置)を有する主軸移動型の立形工作機械として立て旋盤の場合を示しているが、上下方向に軸線を有する主軸を回転自在に支持する主軸台が主軸の軸線方向及びこの主軸軸線方向と直交する方向に移動して、主軸の下端(下方端部)に設けられたチャックを用いて、ワークフィーダにより供給されたワーク(工作物)を着脱自在に自動的に把持することにより、ワークフィーダとチャックとの間でワークを授受するタイプの工作機械であれば、ターニングセンタ,研削盤など他の種類の工作機械であってもよい。
また、立形工作機械の主軸の軸線は、床面に対して垂直方向を向いている場合を示しているが、この垂直方向に対して所定角度傾斜した方向を向いた場合でもよい。
【0011】
(第1の実施形態)
図1乃至図5は本発明の第1の実施形態を示す図で、図1及び図2はそれぞれ主軸移動型立て旋盤の全体平面図及び全体正面図、図3はワークフィーダの部分拡大縦断面図、図4は図3のIV−IV線平面断面図で心出し装置の図示を省略した図、図5は心出し装置を有する前記ワークフィーダの部分拡大平面図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、主軸移動型立て旋盤(以下、旋盤と記載)1は、機械本体2と、機械本体2の近傍に設けられ、所定の位置にワークを割出す動作を行うワークフィーダ3とを備え、NC装置(図示せず)により制御される。
旋盤1においては、主軸台4及び主軸5など可動体が、主軸軸線C方向であるZ軸方向に移動するとともに、Z軸方向と直交するX軸と平行な方向の直線状の移動軌跡C0 を、加工位置とワークフィーダ3のワーク授受位置Dとの間で移動する。
【0013】
チャック6は、この旋盤1で素材ワークなど未加工のワーク7を、ワークフィーダ3で着脱自在に直接把持して受け取り、加工位置で加工した後はワークフィーダ3で加工済ワーク8の把持を解除して、この加工済ワーク8をワークフィーダ3に受け渡す。
主軸台4(主軸5)がX軸方向及びZ軸方向に移動するこのタイプの旋盤1では、主軸5がワーク搬送の機能も有している。
【0014】
旋盤1には、加工位置で加工が行われスプラッシュカバー9で遮蔽された加工領域17と、加工領域17に隣接し、チャック6とワークフィーダ3との間でワークの授受が行われるワーク授受領域18とが設けられており、主軸台4と主軸5は両方の領域17,18間を移動する。
ワークフィーダ3はワーク授受領域18側に設置されており、ワークフィーダ3の一部(例えば、ワーク授受位置D側)はワーク授受領域18に位置し、他の一部は、作業者による加工済ワーク8の取り外し作業,及び未加工ワーク7の載置作業が行われる領域に位置している。
【0015】
ワークフィーダ3にはワーク授受位置Dが設定されており、このワーク授受位置Dには、未加工ワーク受け取り位置30と加工済ワーク受け渡し位置31とがある。
未加工ワーク受け取り位置30では、旋盤1でこれから加工するために、チャック6と対向するようにパレット19が割出されて位置決めされ、チャック6の複数の爪でパレット19の上面に載置された未加工ワーク7を把持して受け取る。
【0016】
未加工ワーク受け取り位置30に併設された加工済ワーク受け渡し位置31にも、チャック6と対向するようにパレット19が割出される。この加工済ワーク受け渡し位置3では、旋盤1での加工が完了した加工済ワーク8をチャック6がパレット19の上面に載置して受け渡すようになっている。即ち、チャック6は、加工済ワーク8の把持を加工済ワーク受け渡し位置3で解除して、この加工済ワーク8をパレット19上に載置する。
このように、未加工ワーク受け取り位置30と加工済ワーク受け渡し位置31とを設けるのが好適であるが、未加工ワーク7を受け取ったパレット19上に、加工後、加工済ワーク8を載置して受け渡すようにしてもよい。
【0017】
旋盤1のベッド10の上面には、X軸方向に一対のガイドレール11が平行に取付けられている。二本のガイドレール11上には、図示しないスライド本体を介してサドル12がX軸方向に移動自在に配置されている。ガイドレール11とスライド本体は直線ころがり案内を構成している。
ベッド10のワークフィーダ3側には、ブラケット10aがボルト(図示せず)で固定されており、ガイドレール11,11は、ベッド10とブラケット10aとにより支持されている。
【0018】
なお、ブラケット10aはベッド10と一体に形成してもよく、また、ガイドレール11も、ベッド10側のレールとブラケット10a側のレールに分割しておいて、組立調整時に一つのガイドレールとなるようにしてもよい。
このように、ガイドレール11とブラケット10aを分割しておいて、後で取付け可能に構成しておくと、通常の立て旋盤を主軸移動型立て旋盤に変更することが可能になる。
【0019】
二本のガイドレール11のほぼ中間位置には、X軸用ボールねじのねじ軸13がガイドレール11と平行に配置され、ねじ軸13には、サドル12に固定されたナット14がねじ込まれている。
ねじ軸13の両端部は、軸受を内蔵した軸受装置15,16により回転自在に軸支されており、ねじ軸13は、歯付プーリ13a,13b及び歯付ベルト13cを介して、X軸用サーボモータ20により正逆方向に回転駆動される。なお、X軸用サーボモータ20とX軸用ボールねじは連結部材で直結されていてもよい。
X軸用サーボモータ20に駆動されてねじ軸13が回転すると、サドル12がナット14を介してガイドレール11に案内されてX軸方向に往復移動することになり、この移動動作が、タレット21の工具22に対するX軸線方向の送りとなる。
【0020】
X軸ガイドレール11とねじ軸13は、ワークフィーダ3側の位置まで延長して設けられているので、サドル12のX軸方向への移動可能距離がワークフィーダ3方向に長くなっている。
主軸5は、加工領域17内の加工位置とワーク授受領域18におけるワークフィーダ3のワーク授受位置Dとの間を移動軌跡C0 に従って移動可能である。主軸5に対する未加工ワーク7の供給及び加工済ワーク8の排出を、主軸5の下端に取付けられたチャック6で直接行う。
移動軌跡C0 は、加工位置,加工済ワーク受け渡し位置31の中心C31(図4),未加工ワーク受け取り位置30の中心C30(図4)を結んだ直線で、X軸方向を向いている。
【0021】
ベッド10には刃物台23が取付けられ、刃物台23にはタレット21がX軸と平行な軸線を中心に旋回割出し可能に設けられ、タレット21には複数の工具22が放射状に取付けられている。
サドル12の前面には、Z軸方向に一対のZ軸ガイドレール24が平行に設けられ、主軸台4が、スライド本体25,25を介して一対のZ軸ガイドレール24,24にZ軸方向に移動自在に係合している。Z軸ガイドレール24及びスライド本体25は直線ころがり案内を構成している。
【0022】
サドル12の上部にはZ軸用サーボモータ26が取付けられており、Z軸用サーボモータ26の出力軸には、Z軸用ボールねじ(図示せず)のねじ軸が直結で連結されて回転駆動されるようになっている。なお、Z軸用サーボモータ2の出力軸とZ軸用ボールねじは、歯車機構,歯付きプーリ・ベルト機構等を介して駆動力の伝達が行われるようにしてもよい。
Z軸用ボールねじのねじ軸には、主軸台4に固定されたナット(図示せず)がねじ込まれているので、Z軸用サーボモータ26に駆動されてZ軸用ボールねじのねじ軸が回転すれば、前記ナットを介して主軸台4がZ軸ガイドレール24に案内されてZ軸方向に昇降移動する。
【0023】
主軸台4には主軸5が回転自在に支持されており、主軸5は、その下端に設けられたチャック6でワークを把持した状態で回転する。主軸5は、主軸台4の内部に組み込まれたビルトインモータ(図示せず)により回転駆動される。
チャック6には、ワークを把持するための複数(例えば、三個)の爪27が設けられている。主軸5の上部にはチャックシリンダ28が設けられており、チャックシリンダ28を駆動して爪27の位置を径方向に移動させることにより、ワークが把持又は開放される。
【0024】
次に、旋盤1の動作について説明する。
旋盤1のNC装置からの指令により未加工ワーク7を切削加工する時には、X軸用サーボモータ20を駆動して、サドル12をX軸方向のワークフィーダ3側に移動させる。サドル12の移動により、主軸5が、ワークフィーダ3の未加工ワーク受け取り位置30に移動軌跡C0 上を移動する。
次に、Z軸用サーボモータ26を駆動して、主軸台4とともに主軸5を下方に移動させ、チャックシリンダ28を駆動してチャック6の爪27を移動させて未加工ワーク7を直接把持する。チャック6のこの把持動作後、主軸台4は所定位置まで上昇移動する。
【0025】
次いで、X軸用サーボモータ20を回転駆動することにより、サドル12がX軸ガイドレール11に案内されてX軸方向の加工位置側に移動し、Z軸用サーボモータ26を駆動することにより、主軸台4がZ軸ガイドレール24に案内されてZ軸方向に移動する。
こうして、主軸5を移動軌跡C0 に従って加工位置に移動させた後、タレット21を旋回割出しさせてタレット21に取付けられた所望の工具22を割出す。そして、NC装置でX軸用サーボモータ20及びZ軸用サーボモータ26を制御するとともに、主軸5の回転数を制御して、工具22によりワークの切削加工を行う。
【0026】
ワークの加工が完了した後、X軸用サーボモータ20及びZ軸用サーボモータ26を駆動して、主軸台4と主軸5を加工位置から加工済ワーク受け渡し位置31に移動させ、加工済ワーク8をチャック6から離脱させて加工済ワーク受け渡し位置31にあるパレット19の上に載置する。
次のワークの加工がある場合には、主軸台4は、加工済ワーク受け渡し位置31から未加工ワーク受け取り位置30に移動して、上述と同様に未加工ワーク7を把持する動作を行ったのち前記手順を繰り返す。
【0027】
次に、心出し装置付きのワークフィーダ3について説明する。
ワークフィーダ3は、所定の位置(即ち、未加工ワーク受け取り位置30)に未加工ワーク7を順次割出すために間欠的な旋回動作を行う。ワークフィーダ3の旋回面はほぼ水平になっている。
ワークフィーダ3は、旋盤1の機械本体2の近傍の所定の位置に設置されたワークフィーダ基体(以下、基体と記載)32を備えており、基体32は、機械本体2から別体で床面33に自立している。
機械本体2に対してワークフィーダ3を所定位置に位置決めすることができればよいので、基体32は機械本体2と一体でも別体でもよい。例えば、基体32を、ベッド10又はブラケット10aに一体的又は別体で取付けてもよい。
【0028】
図1乃至図5に示すように、ワークフィーダ3は、基体32に設けられ駆動手段によって駆動されて旋回動作する旋回体と、この旋回体に取付けられて基体32の移送面上を移動可能に設けられ、上面にワーク7,8が着脱自在に載置される複数のパレット19とを備えている。
本実施形態では、旋回体として、基体32に設けられ駆動手段としてのチェーン駆動手段40により駆動されて旋回動作するエンドレスチェーン(以下、チェーンと記載)41が使用されており、このチェーン41に複数のパレット19が取付けられている。
【0029】
また、ワークフィーダ3は、チャック6との間でワークを授受するためにパレット19が位置決めされるワーク授受位置Dに配設されて基体32に設けられた支持装置42を備えている。
この支持装置42は、ワーク授受位置Dに位置決めされたパレットを主軸軸線C方向に昇降移動自在に支持している。これにより、ワークフィーダ3は、チャック6にワークが所定の荷重で押圧された状態でワークの授受が行えるようにしている。
本実施形態の支持装置42は未加工ワーク受け取り位置30に配設されており、この未加工ワーク受け取り位置30に位置決めされたパレット19を主軸軸線C方向に昇降移動自在に且つ傾き動作可能に支持するとともに、主軸軸線Cのチャック6側にパレット19を付勢する構成になっている。
【0030】
なお、支持装置42を未加工ワーク受け取り位置30のみに配設した場合を示したが、支持装置42を加工済ワーク受け渡し位置31にも設けてもよい。
このようにすれば、加工済ワーク8を主軸側チャック6から加工済ワーク受け渡し位置31のパレット19に受け渡す時に、加工済ワーク8をパレット19上に衝突,落下などなくスムーズに載置することができるので、加工済ワーク8に傷がつくことがない。
【0031】
チェーン駆動手段40は、基体32に取付けられ減速機を有する駆動用モータ43と、基体32に回動自在に軸支され、駆動用モータ43に駆動されて駆動側の一方の回転中心C1 回りに正逆方向に自在に回転するスプロケット44と、基体32に軸支され、他方の回転中心C2 回りに正逆方向に自在に回転する別のスプロケット45又は回転リングとを有している。
スプロケット44は、基体32を構成する上部フレーム49に固定された支持軸86に、軸受(図示せず)を介して正逆方向に回転自在に軸支されている。
スプロケット44と別のスプロケット45には、チェーン41が巻き掛けられている。基体32側に設けられたこのチェーン41としては、複数のリンクが連結された金属製のチェーンが使用されており、チェーン41は、プレート41a,41b,ピン41c,ローラ部41d等により構成される公知なものである。
【0032】
スプロケット44には、大径の歯車46が同心状に平行に取付けられて一体的に回転するようになっている。この歯車46と、駆動用モータ43の出力軸47に取付けられた小径の歯車48とが噛み合って減速機構を構成している。
駆動用モータ43の回転駆動力は、出力軸47,歯車48,46,スプロケット44を介して減速された状態でチェーン41に伝達され、チェーン41は旋回動作を行う。
【0033】
上部フレーム49の上面には案内板50が固定されており、案内板50は、チェーン41の全体形状に対応して長細い矩形状をなして水平方向に配設されている。チェーン41は、案内板50の上方にこれと平行に位置している。
パレット19は、垂直方向に配設された複数(例えば、二本)の連結棒51を介してパレット支持部材52に支持されている。板状で円形のパレット19及びパレット支持部材52は、互いに平行,同心且つ水平に配設されている。連結棒51は、ねじ53,54など締結部材により、パレット19及びパレット支持部材52に固定されている。
なお、パレット19等は四角形など他の形状をしていてもよい。即ち、ワークを載置可能で、且つ旋回体により移動可能なものであればよい。
パレット支持部材52の下部には、案内板50の上面を任意の方向に自在に転動するころがり手段が取付けられている。本実施形態では、ころがり手段として各パレット19に複数(例えば、四個)のキャスタ55が使用されており、キャスタ55は、直進動作及び旋回動作の自在な自在輪56を有している。
【0034】
連結棒51は連結部材57を介してチェーン41に連結され、連結部材57は、ほぼ矩形板状に形成されて水平方向に配設されている。連結部材57は、チェーン41の所定のリンクの下部にねじ58など締結部材により固定され、チェーン41に同一ピッチPで複数個(例えば、合計14個)設けられている。
連結部材57には、連結棒51が嵌合する嵌合孔59が垂直方向に穿設されており、連結棒51は嵌合孔59内を自在に昇降移動可能になっている。
こうして、連結部材57,連結棒51を介してチェーン41に連結された複数のパレット19は、同一ピッチPで案内板50上に配設されて旋回動作を行う。
【0035】
スプロケット44の支持軸86には、スプロケット44と一体的に回転運動する割出し用の被検出部材である円板87と、ボルト87cにより割出し検出用センサ取付け用板部材87aが取付けられている。
この板部材87aに取付けられた割出し検出用センサ(以下、センサと記載)87bで、円板87に形成された凹凸を検出し、センサ87bの出力信号により駆動用モータ43を回転制御している。円87とセンサ87b等によって、割出し位置検出手段88が構成される。この割出し位置検出手段88はエンコーダ等であってもよく、パレットの割出し位置を検出できるものであればよい。
したがって、パレット19は、矢印Gに示すように反時計回りに旋回運動をするとともに、一ピッチPずつ間欠的に送られて所定位置に割出される。
なお、必要に応じて駆動用モータ43を逆転させれば、パレット19は時計回りに旋回動作を行うこともできる。
【0036】
次に、未加工ワーク受け取り位置30に配設された支持装置42について説明する。
未加工ワーク受け取り位置30では、開口部60が案内板50と上部フレーム49に形成され、開口部60内に、昇降部材61が昇降移動自在に且つ傾き動作可能に配設されている。
本実施形態の開口部60は円形状をなしているので、昇降部材61は、円形の平面形状をなして開口部60内に所定の間隙60aを介して配設されている。昇降部材61が上部位置にある時には、その上面81と案内板50の上面はほぼ同一面になっている。なお、開口部60,昇降部材61は、四角形など他の形状であってもよく、所定の間隙を有して配設されていればよい。
【0037】
支持装置42は、基体32及び案内板50に対して、昇降部材61を主軸軸線C方向に昇降移動自在に且つ傾き動作可能に支持するとともに、付勢部材としての圧縮ばね62により、昇降部材61を主軸軸線Cの上方向(即ち、チャック6の方向)に付勢している。
基体32は円盤状の基台64を備えており、基台64は、周方向に均等に配置された複数(例えば、四本)の連結部材63により上部フレーム49に固定され、上部フレーム49とほぼ平行に配設されている。
【0038】
昇降部材61は、開口部60内に所定の間隙60aを介して配設された円形状の円板65と、円板65の下面にねじ66など締結部材により固定されたストッパ取付け部材67とを有している。
ストッパ取付け部材67は、円板65の下面に密着しねじ66でねじ込み固定された円形板部68と、円形板部68に固定されて下方に延びる円筒部69と、円筒部69の下端に固定されて半径方向外方に延びる円環状のフランジ部70とを有している。
【0039】
圧縮ばね62は、上部にある円形板部68と下部にある円形のばね用支持板71との間に圧縮された状態で配置され、昇降部材61等を上方に付勢している。ばね用支持板71,基台64,ストッパ取付け部材67及び円板65は、未加工ワーク受け取り位置30の中心C30と同心に且つ互いにほぼ平行に配置されている。
ばね用支持板71は、基台64にねじ込まれて周方向に均等に配置された複数(例えば、四本)のねじ部材72により、その下面が支持されている。ねじ部材72を調整することにより、ばね用支持板71を上下させて、圧縮ばね62のばね力を調整することができる。
【0040】
円形板部68の中心部には、棒状部材73が下方に向けてねじ込み固定されている。棒状部材73は、ばね用支持板71の中心部に穿設された貫通孔74と、基台64の中心部に穿設された貫通孔75とに挿通されて、昇降部材61と一体的に動作可能になっている。
ばね用支持板71の貫通孔74に棒状部材73が嵌合しているので、ばね用支持板71は、横方向にずれることなくねじ部材72に常に係合している。
【0041】
棒状部材73の下部には、被検出部76が位置調節可能に取付けられ、基体32には、近接スイッチ,光電センサ等を用いた下限用検出器77が、図示しない取付け部材を介して取付けられている。
チャック6で未加工ワーク7を把持するためにチャック6が未加工ワーク7を押し込んだ時、被検出部76が所定位置を越えて下降動作すると、下限用検出器77が被検出部76を検出して、異常が発生した旨を検出できるようになっている。
【0042】
したがって、未加工ワーク受け取り位置30での主軸台4の正規の昇降動作位置をプログラムしておき、供給された未加工ワーク7の軸線方向寸法(厚み寸法)hが正規の寸法より大きい場合に、チャックの爪27が未加工ワーク7を下方に押し込むと、パレット19,昇降部材61,棒状部材73等が所定距離以上に下降する。
すると、下限用検出器77が被検出部76の下降動作位置を検出するので、この検出信号に基づいてNC装置が制御され、主軸5の下降動作を停止するとともに、アラーム等を表示する。
このようにして、規定以外の種類の未加工ワーク7が供給されたことを作業者に知らせ、加工ミスを防止している。
【0043】
パレット19を支持する支持装置42の上面81は、チャック6が未加工ワーク7(又は、加工済ワーク8)を主軸軸線C方向に押圧していない状態の時は基体32の移送面(即ち、案内板50の上面)とほぼ同一面になることにより、パレット19を移送可能にしている。
そのために、フランジ部70には、第1のストッパとしての複数(例えば、四本)のねじ部材78がねじ込まれて、周方向に均等に配置されている。ねじ部材78は、昇降部材61の上方向への移動を規制するために設けられたもので、ねじ部材78の上端部79が、圧縮ばね62のばね力により上部フレーム49の下面80に当接している。
【0044】
ねじ部材78を調節すれば、昇降部材61を上下方向に移動させることができるので、円板65の上面81と案内板50の上面とがほぼ同一面になるように、円板65の高さ位置を調整することができる。これにより、キャスタ55は、案内板50と円板65の上面をスムーズに転動する。
主軸5が未加工ワーク7を受け取りに行っていない状態では、ねじ部材78の上端部79が上部フレーム49の下面80に当接して、円板65と案内板50とがほぼ同一面の状態になって、主軸5が来るのを待っている。
【0045】
基台64には、第2のストッパとしての複数(例えば、四本)のねじ部材82がねじ込まれて周方向に均等に配置されている。ねじ部材82は、昇降部材61の下方向への移動を規制するために設けられたもので、ねじ部材82の上端部83は、フランジ部70の下面に対向配置されている。
昇降部材61が、圧縮ばね62のばね力に抗して下降して、フランジ部70がねじ部材82に当接すると、昇降部材61はそれ以上は下降しない。ねじ部材82を調整することにより、昇降部材61の昇降移動動作の最大ストローク(即ち、円板65の下降移動可能量)Sを調整することができる。
フランジ部70には、上方に突出する回り止め用の規制部材84(図4)が固定されている。規制部材84の上部は、上部フレーム49に形成された係合孔(図示せず)に軸線方向等に移動自在に隙間を有して嵌合しており、昇降部材61を非回転状態に規制している。
【0046】
チャック6が未加工ワーク7を把持する際には、主軸台4のZ軸方向の移動ストロークを多少大きめにプログラムして、チャック6が未加工ワーク7を下方に若干押し込んで圧縮ばね62を圧縮した状態で把持動作をするようにしている。
したがって、チャック6が未加工ワーク7を受け取る場合に、チャック6の爪27が未加工ワーク7に接触した後も、主軸5が主軸軸線Cの下方向に更に若干移動する。
未加工ワーク7とともにパレット19,連結棒51,パレット支持部材52,キャスタ55,昇降部材61が、主軸5の移動動作に伴って圧縮ばね62のばね力に抗して所定位置まで下降する。所定位置まで下降した状態で、チャック6の爪27を閉じて未加工ワーク7を把持する。
【0047】
これにより、未加工ワーク7の主軸軸線C方向の寸法hに多少のばらつきがあっても、このばらつきは圧縮ばね62の弾性変形で吸収され、未加工ワーク7がチャックの爪27の端面85に確実に密着する。
したがって、主軸軸線C方向の位置決めができ、チャックの爪27の把持動作による心出しとともに、チャック6による未加工ワーク7の把持動作を確実且つ高精度に行うことができる。
また、圧縮ばね62のばね力に抗して、チャックの爪27と未加工ワーク7とが当接するので、チャックの爪27の端面85と未加工ワーク7とが強く密着した状態で未加工ワーク7を把持することができるとともに、主軸5側に過大な負荷を掛けることがない。
【0048】
ワークフィーダ3には、未加工ワーク有無検出手段90と加工済ワーク有無検出手段91とが設けられている。
未加工ワーク有無検出手段90は、未加工ワーク受け取り位置30に位置決めされているパレット19の上面に未加工ワーク7が載置されているか否かを検出しており、例えば、透過形の光電スイッチが使用されている。この未加工ワーク用光電スイッチ(未加工ワーク有無検出手段)90は、基体32又は案内板50に取付けられた投光器92及び受光器93を備えている。
加工済ワーク有無検出手段91は、加工済ワーク受け渡し位置31に位置決めされているパレット19の上面に加工済ワーク8が載置されているか否かを検出しており、例えば、透過形の光電スイッチが使用されている。この加工済ワーク用光電スイッチ(加工済ワーク有無検出手段)91は、基体32又は案内板50に取付けられた投光器94及び受光器95を備えている。
【0049】
投光器92から受光器93に光を照射することにより未加工ワーク7の有無が検出され、投光器94から受光器95に光を照射することにより加工済ワーク8の有無が検出される。
なお、光電スイッチ90,91は、透過形のほか回帰反射形や拡散反射形等であってもよく、また、投光器と受光器を逆の位置に設置してもよい。
【0050】
加工済ワーク用光電スイッチ91が、加工済ワーク受け渡し位置31のパレット19上に加工済ワーク8がある旨の検出信号を出力している時に、主軸5が加工済ワーク受け渡し位置31に移動すると、チャック6が把持しているワークと、パレット19上の加工済ワーク8とが衝突する恐れがある。
したがって、加工済ワーク用光電スイッチ91が、加工済ワーク8がない旨の検出信号を出力していることが、主軸5が加工済ワーク受け渡し位置31に移動できる条件である。この条件を満足すれば、加工済ワーク受け渡し位置31で加工済ワーク8がパレット19上に受け渡され載置される。
一方、加工済ワーク用光電スイッチ91が、加工済ワーク8がある旨の検出信号を出力している間は、主軸5が加工済ワーク受け渡し位置31に移動しないようなインターロックを設けることにより、衝突を防止している。
【0051】
未加工ワーク用光電スイッチ90は、空加工や加工済ワーク8の再加工等を防止するために設けられている。
未加工ワーク用光電スイッチ90が、未加工ワーク受け取り位置30のパレット19上に未加工ワーク7がある旨の検出信号を出力していることを条件として、主軸5を未加工ワーク受け取り位置30に移動させて未加工ワーク7を把持するようにしている。
したがって、未加工ワーク7がない状態でチャック6が未加工ワーク受け取り位置30で把持動作をすることはなくなり、空加工を防止して加工作業の効率を向上させることができる。また、加工済ワークの再加工を防止することもできる。
【0052】
次に、基体32に取付けられた心出し装置100について説明する。
心出し装置100は、パレット19が未加工ワーク受け取り位置30に割出されて位置決めされた時に、パレット19上の未加工ワーク7をチャック6が受け取り可能な所定の位置に位置決めして心出しする機能を有しており、未加工ワーク受け取り位置30に配設されて、基体32に設けられている。
心出し装置100の中心軸線C3 は、ワークフィーダ3の長手方向中心軸線C4 に対して所定角度傾斜した位置に配設されている。これにより、心出し装置100が、ワークを載せたパレット19等の旋回動作の邪魔にならず、また、未加工ワーク受け取り位置30や加工済ワーク受け渡し位置31における主軸5のワークの把持動作の邪魔にならない。
【0053】
心出し装置100は、中心軸線C3 上に配設された固定側心出し部材101と、加工プログラムにより自動的に制御される移動側心出し部材102とを備えている。
固定側心出し部材101は、未加工ワーク受け取り位置30に割出されて位置決めされたパレット19の上面に載置された未加工ワーク7の径方向に位置調節可能に基体32に設けられ、中心軸線C3 方向の所望の位置に締付け用ボルト103など締結部材により位置決め固定されて、未加工ワーク7の外周面の一方の側と当接することができるようになっている。
締付け用ボルト103は、固定側心出し部材101に中心軸線C3 方向に長く形成された長孔109に位置調節可能に係合しており、未加工ワーク7の径に合わせて所望の位置に位置決め固定される。
【0054】
移動側心出し部材102は、固定側心出し部材101と対向するように中心軸線C3 上に位置して基体32に設けられ、進退移動手段であるエアシリンダ104により駆動される。なお、符号104a,104aはガイドロッドである。
移動側心出し部材102の前面に取付けられた押圧部材105が、エアシリンダ104により中心軸線C3 方向(即ち、未加工ワーク7の径方向)に進退移動し、未加工ワーク7の外周面を他方の側より固定側心出し部材101に向け押圧して心出しするようになっている。
【0055】
固定側心出し部材101は、基体32に固定されたブラケット106に支持されて水平方向に配設されている。
固定側心出し部材101の先端部107は、未加工ワーク7の側面を保持するようにV字型をなしているので、未加工ワーク7の中心位置を、中心軸線C3 上で且つ未加工ワーク受け取り位置30の中心C30に一致させることができる。固定側心出し部材101は板状をなしており、パレット19の上面より僅かに上方に配設されている。
【0056】
未加工ワーク受け取り位置30に割出された未加工ワーク7が、心出し装置100により心出しされて主軸5のチャック6で把持された後は、この未加工ワーク受け取り位置30のパレット19は空になる。
したがって、固定側心出し部材101を後退させる段取り替え作業をしなくても、このパレット19は、未加工ワーク受け取り位置30から、固定側心出し部材101に邪魔されることなくその下側を通過して、加工済ワーク受け渡し位置31に一ピッチPだけ旋回移動する。
その結果、同一径のワークを加工している間は、固定側心出し部材101の段取り替え作業は不要である。
【0057】
移動側心出し部材102は、基体32に固定されたブラケット108に取付けられて、パレット19より僅かに上方側に配設されている。
押圧部材105は、中心軸線C3 に直交する板状又はV字状をなしており、中心軸線C3 方向に前進して未加工ワーク7の側面に当接し、未加工ワーク7を固定側心出し部材101の先端部107側に押し付けて、未加工ワーク7の中心位置を未加工ワーク受け取り位置30の中心C30に一致させる。
心出し動作が完了した後は、押圧部材105は後退位置まで移動してそこで待機しており、この時、パレット19は押圧部材105に邪魔されないで旋回動作を行うことができる。
【0058】
次に、旋盤1とワークフィーダ3の全体の動作について説明する。
ワークフィーダ3は、運転開始時には、少なくとも一つのパレット19を空の状態にし、残りのパレット19の全部又は一部に未加工ワーク7を載せておく。そして、このワークフィーダ3から順次供給される未加工ワーク7を旋盤1で加工し、加工済ワーク8はワークフィーダ3に戻していく。
待機状態のワークフィーダ3においては、未加工ワーク受け取り位置30のパレット19には未加工ワーク7が載置され、加工済ワーク受け渡し位置31のパレット19は空になっている。
【0059】
一方、機械本体2においては、チャック6でワークが把持された主軸5を主軸駆動モータにより回転駆動し、X軸用サーボモータ20及びZ軸用サーボモータ26を制御するとともに主軸5の回転数を制御して、工具22によりワークを切削加工する。
加工終了後、次のワークへのワーク交換指令が出力されると、X軸用サーボモータ20及びZ軸用サーボモータ26を駆動して、主軸5をワーク授受位置Dに移動させる。
この旋盤1は、主軸5が加工領域に移動した時、サドル12に取付けられた遮蔽カバー(図示せず)によりスプラッシュカバー9の開口部を遮蔽するように構成されているが、加工領域とワーク授受領域との間にシャッタを設けてもよい。
【0060】
ワークフィーダ3が待機状態なので、未加工ワーク用光電スイッチ90は未加工ワーク7がある旨の検出信号を出力し、加工済ワーク用光電スイッチ91は加工済ワーク8がない旨の検出信号を出力している。少なくともこの二つの条件を満足している時にのみ、主軸台4はワーク授受位置Dに移動してワークの受け渡しを行う。
主軸台4が加工済ワーク受け渡し位置31に到着すると、主軸5を下降させてパレット19上に加工済ワーク8を載置し、チャック6の爪27を開いて加工済ワーク8の把持を解除する。
【0061】
次いで、主軸5を加工済ワーク受け渡し位置31から未加工ワーク受け取り位置30に移動させて、この未加工ワーク受け取り位置30にあるパレット19上に載置されている未加工ワーク7をチャック6の爪27で把持する。
主軸5が加工位置から最初に到着する加工済ワーク受け渡し位置31が、加工位置に近い方に配置されているので、主軸5の移動動作には無駄がない。
未加工ワーク7は、未加工ワーク受け取り位置30のパレット19上に心出しされた状態で載置されており、しかも、未加工ワーク用光電スイッチ90で未加工ワーク7があることが確認されているので、チャック6による未加工ワーク7の把持を確実に行うことができる。
【0062】
チャックの爪27を開いた状態の主軸台4が未加工ワーク受け取り位置30に到着すると、主軸5を下降させる。そして、チャックの爪27の端面85を未加工ワーク7の上面7aに押し当てた後、未加工ワーク7を更に所定距離(例えば、数ミリメートル)、圧縮ばね62のばね力に抗して下方に押し込む。
すると、パレット19,連結棒51,パレット支持部材52,キャスタ55が、一体的に下方に移動する。連結棒51は、チェーン41に取付けられた連結部材57の嵌合孔59に移動自在に嵌合しているので、連結棒51が下降しても、連結部材57,チェーン41等の高さ位置は変化しない。
【0063】
キャスタ55等により下方に押圧された円板65など昇降部材61は、開口部60内を圧縮ばね62のばね力に抗して下方に若干移動するので、ねじ部材78は上部フレーム49の下面80から離れる。
未加工ワーク7の厚み寸法hが規定寸法の場合には、昇降部材61の下方への移動ストロークも所定の寸法範囲内なので、フランジ部70はねじ部材82には当接しない。
このようにして、未加工ワーク7が下方に押されるので、未加工ワーク7の上面7aはチャックの爪27の端面85に圧縮ばね62のばね力により強く密着し、この状態でチャックの爪27を閉じて未加工ワーク7をしっかりと把持する。
【0064】
ところで、上述のように、未加工ワーク7は加工前なのでその形状や軸線方向寸法hはかなりラフでばらつきがある。例えば、未加工ワーク7の上面7aが、二点鎖線E(図3)に示すように、パレット19の載置面に対して傾斜している場合もある。
このような場合に、チャックの爪27が未加工ワーク7を圧縮ばね62のばね力に抗して押付けた場合には、パレット19,昇降部材61等は傾いた姿勢で下降する。
【0065】
昇降部材61と開口部60との間の隙間60aを比較的大きくとってあるので、昇降部材61は開口部60内を傾いた状態でスムーズに下降する。その結果、未加工ワーク7の上面7aが、チャックの爪27の端面85にばね力により強く密着した状態で、未加工ワーク7はしっかりと把持される。
このように、支持装置42によれば、チャック6による未加工ワーク7の把持を高精度且つ確実に行うことができる。
こうして未加工ワーク7を把持した主軸5は、加工領域17側に移動して切削加工を開始する。
【0066】
一方、ワークフィーダ3では、パレット割出し指令により次の未加工ワーク7を未加工ワーク受け取り位置30に割出す。即ち、駆動用モータ43を駆動すると、この回転駆動力は、出力軸47,歯車48,46を介して伝達されてスプロケット44を回転させる。
この時、割出し用の円板87の凹凸をセンサ87bで検出することにより、駆動用モータ43を回転制御して、スプロケット44を所定角度だけ反時計回りに回転させる。
スプロケット44の回転によりチェーン41が旋回運動すると、チェーン41に取付けられた連結部材57を介して、連結棒51,パレット19,パレット支持部材52,キャスタ55が一体的に旋回運動する。キャスタ55は、案内板50,円板65上を転動しながら移動する。
【0067】
パレット19が一ピッチPだけ移動すると、未加工ワーク受け取り位置30にあった空のパレット19が、加工済ワーク受け渡し位置31に移動する。移動したこのパレット19は空なので、ワークが固定側心出し部材101に干渉することはない。
そして、次の未加工ワーク7を載せたパレット19が、未加工ワーク受け取り位置30に移動する。
【0068】
こうして割出し動作がなされた後、流体圧シリンダであるエアシリンダ104を駆動して押圧部材105を前進させ、新たな未加工ワーク7を、固定側心出し部材101の先端部107と押圧部材105との間に挟み込んだ状態で位置決めする。
これにより、未加工ワーク7の心出しがなされ、未加工ワーク7の中心位置が未加工ワーク受け取り位置30の中心C30に一致する。次いで、エアシリンダ104を逆方向に駆動して押圧部材105を後退位置まで後退させる。
その結果、未加工ワーク受け取り位置30では未加工ワーク7が心出しされた状態で位置決めされ、加工済ワーク受け渡し位置31は空になっているので、パレット割出し指令の実行が完了する。
この状態は、今回のワーク交換手順の当初の状態と同じ状態になったことを意味しており、次回以降は前記と同様の手順を繰り返す。
【0069】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態を示す図で、心出し装置100aを有するワークフィーダ3aの部分拡大平面図である。
なお、第1の実施形態のワークフィーダ3と同一又は相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0070】
図6に示すように、心出し装置100aは、基体32に固定されたブラケット119に支持されて水平方向に配設されている。
心出し装置100aは、未加工ワーク受け取り位置30に割出されて位置決めされたパレット19の上面に載置された未加工ワーク7の外周面を両側から挟み込んで心出しをする一対のアーム部材110と、この一対のアーム部材110を同期して互いに逆方向に移動させることにより開閉動作させるアーム開閉駆動手段111とを備えている。
一対のアーム部材110の先端部は「く」の字状に折曲形成されて対向配置されている。アーム部材110の先端部の内側面が未加工ワーク7の外周面に当接することにより、一対のアーム部材110間の中心位置と未加工ワーク7の中心との位置ずれを修正して、未加工ワーク7の心出しをするようになっている。
【0071】
アーム部材110を支持する本体部112の一方の側には、流体圧シリンダ113が取付けられている。流体圧シリンダ113のシリンダロッド114が、取付け部材を介して一方のアーム部材110の基部115に取付けられている。
本体部112には、両方のアーム部材110を移動自在に案内支持するガイドロッド116が、アーム部材110の移動方向に向けて一本又は複数本(例えば、二本)設けられている。
一方のアーム部材110は、流体圧シリンダ113に駆動されて、ガイドロッド116に沿って進退移動する。本体部112内にある二つのローラ120a,120bには、ワイヤ117a,117bが正逆方向に旋回移動自在に巻き掛けられている。
【0072】
一方のアーム部材110の基部115に連結された一方のワイヤ117aは、ローラ120aを介して、他方のアーム部材110の基部118に連結されている。
また、一方のアーム部材110の基部115に連結された他方のワイヤ117bは、ローラ120bを介して、他方のアーム部材110の基部118に連結されており、このワイヤ117bは、基部115に形成された孔121内を移動自在に貫通している。
したがって、流体圧シリンダ113を駆動すれば、シリンダロッド114,ワイヤ117a,117bを介して、一対のアーム部材110は同期して逆方向に移動して開閉動作を行う。
【0073】
待機状態では、アーム部材110は最大に開いた状態になっている。未加工ワーク受け取り位置30に未加工ワーク7が割出されると、流体圧シリンダ113を駆動してアーム部材110を閉じる方向(即ち、矢印F1 ,F2 方向)に移動させれば、一対のアーム部材110が、未加工ワーク7を両側から挟み込んで心出しを行う。
心出し装置100aでは、一対のアーム部材110が同期して開閉動作するので、高精度な心出しができる。
【0074】
また、一対のアーム部材110の間の中心位置が心出しの中心になるので、この中心位置を未加工ワーク受け取り位置30の中心C30と一致させる段取り作業を一度行っておけば、未加工ワーク7の外径寸法が変わっても段取り替え作業は不要であり、高精度な心出しが自動的にできる。
アーム部材110の開閉位置を検出すれば、未加工ワーク7の外径寸法を自動的に測定することができる。
なお、ロータリ型の流体圧シリンダや駆動モータ等で、ラック・ピニオン機構,左右ねじ機構等を備えたアーム開閉駆動手段を駆動して、一対のアーム部材110を同期して開閉動作させてもよい。
【0075】
(第3の実施形態)
図7は本発明の第3の実施形態を示す図で、支持装置42aを有する旋盤1aでワークの種類を識別する場合を示す説明図である。
なお、前記第1,第2の実施形態と同一又は相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0076】
図7(A),(B),(C)に示すように、この旋盤1aにおいては、チャック6の爪27が、ワーク(未加工ワーク7又は加工済ワーク8)に密着した状態で支持装置42aの付勢力に抗してワークを若干押し込んで把持する時に、把持位置検出用センサ77aを有する把持位置検出手段で支持装置42aの正常な下降動作位置を検出し、把持位置検出手段から検出信号が出力された時に、主軸台4のZ軸方向の移動動作を停止させるとともに、主軸台4のZ軸方向の位置情報をNC装置により読み取る。
そして、読み取ったこの位置情報によりワークの軸線方向の寸法h1 ,h2 ,h3 を演算し、この軸線方向寸法からワークの種類を識別するようにしている。
【0077】
把持位置検出手段は、基体32に取付けられ近接スイッチ,光電センサ等を用いた把持位置検出用センサ77aと、この把持位置検出用センサ77aにより検出される被検出部76とを有している。
把持位置検出用センサ77aは、下限用検出器77より上方で、且つ上昇位置にある時の被検出部76の位置より下方に配置されている。把持位置検出用センサ77aは、棒状部材73の下部に取付けられている被検出部76が所定位置(Z軸方向の所定位置)まで下降した時の動作を検出する。
即ち、未加工ワーク受け取り位置30で、主軸台4を−Z軸方向(下方向)に所定の送り速度で移動させ、チャックの爪27が未加工ワーク7に正常に密着し、把持位置検出用センサ77aが被検出部76を検出するまで、未加工ワーク7を圧縮ばね62のばね力に抗して若干押し込む。
【0078】
こうして、パレット19,昇降部材61,棒状部材73等が下降することにより、被検出部76が所定位置まで下降移動すると、把持位置検出用センサ77aは、被検出部76を検出しNC装置にスキップ信号を出力する。
これと同時に、主軸台4のZ軸方向の送りを停止するとともに、チャックの爪27を把持方向に移動させて未加工ワーク7を把持する。
検出信号が出力された時のZ軸方向の位置情報をNC装置(図示せず)により読み取って、この位置情報から未加工ワーク7の軸線方向の寸法h1 ,h2 ,h3 を、NC装置内に設けられたカスタムプログラム等による演算部(図示せず)で演算することにより、未加工ワーク7の種類を特定する。
このようにしてワークの種類を特定することができると、複数の種類の未加工ワーク7をランダムにパレット19上に載置しても、種類に対応したNC加工プログラムで加工することができる。
【0079】
例えば、この第3の実施形態では、把持位置検出用センサ77a,NC装置内の位置情報読み取り部,演算部等により、パレット上の未加工ワーク7をチャック6で把持する時、この未加工ワーク7の軸線方向の寸法を計測するワーク軸線方向寸法計測手段が構成されている。
なお、このワーク軸線方向寸法計測手段は、チャック6がパレット19上の未加工ワーク7を受け取る動作時にこの未加工ワーク7の軸線方向の寸法を計測して、未加工ワーク7の軸線方向寸法から旋盤1で加工されるワークの種類を特定することができるものであればよく、円板65等の位置をデジタルスケール等で計測してもよい。
また、付勢部材62の代わりに流体圧シリンダであるエアシリンダを用いると、ワーク軸線方向の円板65の移動ストロークが大きくとれる。
【0080】
上述のように、第1乃至第3の実施形態に係るワークフィーダでは、加工済ワーク用光電スイッチ91を設けて、安全な条件の時にのみ、機械本体2の主軸5など可動体がワークフィーダ側に移動できるようなインターロックを設けている。これにより、旋盤の可動体とワークフィーダとの干渉を防止して安全性を高めることができる。
また、ロボット,ローダなどワーク搬送装置等を設けなくとも、ワークフィーダと主軸との間で直接ワークの交換を行って、旋盤でワークの連続加工ができる。専用のプッシャー等を設けなくとも、チャックの爪27と未加工ワーク7とを密着させて把持することができるので、未加工ワーク7の受け取り時間が短くなる。
【0081】
なお、前記説明では、主軸5がビルトインモータで回転駆動されている場合を示したが、歯車機構,ベルト・プーリ機構を介して駆動する主軸モータで主軸を回転駆動してもよい。
チャックも、チャックシリンダで把持・把持解除動作を行う流体圧チャックの場合を示したが、スクロールチャック等を駆動モータで駆動して把持爪の把持・把持解除を行う電動チャックなど他のチャックであってもよい。
更に、旋回体として、パレットをエンドレスチェーンで旋回動作させた場合を示したが、複数のパレットをワークフィーダ基体上で旋回動作させるものであればよいので、円盤状の旋回体等であってもよい。
【0082】
本発明では、一つの心出し装置100,100aを、未加工ワーク受け取り位置30に設けたので、各パレット毎に心出し用の治具等を取付ける必要がなく、心出しのための構造がシンプルになる。
特に主軸移動型の立形工作機械では、チャックの爪のストロークが小さいので精度のよい心出しが要求されるが、本発明の心出し装置100,100aでは高精度な心出しができる。
なお、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0083】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成し、主軸台及び主軸は、加工位置と加工済ワーク受け渡し位置と未加工ワーク受け取り位置とを結んだ直線状の移動軌跡に従って移動するので、ワーク交換のために移動すべき距離が短くて短時間でワーク交換ができ、また、心出し装置が配設された未加工ワーク受け取り位置が加工位置から遠い方に配置されているので、心出し装置を設置するためのスペースを確保することができる。
また、心出し装置を未加工ワーク受け取り位置に設けたので、各パレット毎に心出し用の治具等を取付ける必要がなく、心出しのための構造がシンプルになる。
業者がそれほど気を使わないで適当にパレット上に未加工ワークを置いても、未加工ワーク受け取り位置で心出し装置が未加工ワークの心出しをするので、チャックで未加工ワークを確実に把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1乃至図5は本発明の第1の実施形態を示す図で、図1は主軸移動型立て旋盤の全体平面図である。
【図2】 前記主軸移動型立て旋盤の全体正面図である。
【図3】 ワークフィーダの部分拡大縦断面図である。
【図4】 図3のIV−IV線平面断面図で、心出し装置の図示を省略している。
【図5】 心出し装置を有するワークフィーダの部分拡大平面図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態を示す図で、他の心出し装置を有するワークフィーダの部分拡大平面図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態を示す図で、ワークの種類を識別する場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1a 主軸移動型立て旋盤(主軸移動型立形工作機械)
2 機械本体
3,3a ワークフィーダ
4 主軸台
5 主軸
6 チャック
7 未加工ワーク(ワーク)
8 加工済ワーク(ワーク)
19 パレット
30 未加工ワーク受け取り位置
31 加工済ワーク受け渡し位置
32 ワークフィーダ基体
40 チェーン駆動手段(駆動手段)
41 エンドレスチェーン(旋回体)
90 未加工ワーク有無検出手段
91 加工済ワーク有無検出手段
100,100a 心出し装置
101 固定側心出し部材
102 移動側心出し部材
103 締結用ボルト(締結部材)
104 エアシリンダ(進退移動手段)
105 押圧部材
110 アーム部材
111 アーム開閉駆動手段
C 主軸軸線
移動軌跡
30 未加工ワーク受け取り位置の中心
31 加工済ワーク受け渡し位置の中心
D ワーク授受位置
,h ,h 未加工ワークの軸線方向寸法
X軸方向 主軸軸線と直交する方向
Z軸方向 主軸の軸線方向

Claims (7)

  1. 垂直方向又はこの垂直方向に対して所定角度傾斜した方向に軸線を有する主軸を回転自在に支持する主軸台が前記主軸の軸線方向及び前記主軸軸線と直交する方向に移動する主軸移動型立形工作機械において、前記主軸の下端に設けられたチャックとの間でワークを授受するためのワークフィーダであって、
    前記工作機械の機械本体の近傍の所定の位置に設置されたワークフィーダ基体と、
    このワークフィーダ基体に設けられ、駆動手段によって駆動されて旋回動作する旋回体と、
    この旋回体に取付けられて前記ワークフィーダ基体の移送面上を移動可能に設けられ、上面に前記ワークが載置される複数のパレットと、
    前記工作機械でこれから加工するために前記パレット上面に載置された未加工ワークを前記パレットより前記チャックが受け取る未加工ワーク受け取り位置に配設されて前記ワークフィーダ基体に設けられ、前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされた前記パレットの上面の前記未加工ワークを前記チャックが受け取り可能な所定の位置に心出しする心出し装置とを備え、
    前記主軸台及び前記主軸は、前記主軸軸線と直交する前記方向を向く直線状の移動軌跡に従って、加工位置と、前記チャックとの間で前記ワークを授受するために前記パレットが位置決めされるワーク授受位置との間を移動可能であり、
    このワーク授受位置は、前記加工位置から遠い方に配置された前記未加工ワーク受け取り位置と、前記加工位置に近い方に配置されてこの未加工ワーク受け取り位置に併設され、前記チャックと対向するように前記パレットが割出され、前記工作機械での加工が完了した加工済ワークを、前記チャックが前記パレット上面に載置して受け渡すための加工済ワーク受け渡し位置とからなり、
    前記移動軌跡は、前記加工位置と、前記加工済ワーク受け渡し位置の中心と、前記未加工ワーク受け取り位置の中心とを結んだ直線であることを特徴とする主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
  2. 前記心出し装置は、
    前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされた前記パレットの上面に載置された前記未加工ワークの径方向に位置調節可能に前記ワークフィーダ基体に設けられ、所望の位置に締結部材により位置決め固定されて前記未加工ワークの外周面の一方の側と当接する固定側心出し部材と、
    この固定側心出し部材と対向するように前記ワークフィーダ基体に設けられ、進退移動手段により駆動されて押圧部材が前記径方向に進退移動し、前記未加工ワークの外周面を他方の側より前記固定側心出し部材に向け押圧して心出しする移動側心出し部材とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
  3. 前記心出し装置は、
    前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされた前記パレットの上面に載置された前記未加工ワークの外周面を両側より挟み込んで心出しをする一対のアーム部材と、
    この一対のアーム部材を同期して開閉動作させるアーム開閉駆動手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
  4. 前記駆動手段はチェーン駆動手段であり、前記旋回体は、このチェーン駆動手段により駆動されて旋回動作するエンドレスチェーンであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
  5. 前記未加工ワーク受け取り位置に位置決めされている前記パレットの上面に前記未加工ワークが載置されているか否かを検出する未加工ワーク有無検出手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
  6. 前記加工済ワーク受け渡し位置に位置決めされている前記パレットの上面に前記加工済ワークが載置されているか否かを検出する加工済ワーク有無検出手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に記載の主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
  7. 前記パレット上の前記未加工ワークを前記チャックで把持する時この未加工ワークの軸線方向の寸法を計測するワーク軸線方向寸法計測手段を設け、
    前記未加工ワークの前記軸線方向寸法から前記工作機械で加工されるワークの種類を特定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ。
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